JPH09164376A - タンクの洗浄方法 - Google Patents

タンクの洗浄方法

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JPH09164376A
JPH09164376A JP34717595A JP34717595A JPH09164376A JP H09164376 A JPH09164376 A JP H09164376A JP 34717595 A JP34717595 A JP 34717595A JP 34717595 A JP34717595 A JP 34717595A JP H09164376 A JPH09164376 A JP H09164376A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タンクの底部に堆積するスラッジを、タンク
の側壁下部に設けてあるマンホール部に設置する洗浄機
で液体を噴射し、溶解流動化させて排出処理するように
した。 【解決手段】 タンクaに設けられているマンホール部
cに脱着可能な蓋材に、垂直方向と水平方向とに往復回
動が可能な噴射口を有する洗浄機1を設置し、前記噴射
口を水平方向に往復回動させる駆動源と、垂直方向に往
復回動させる駆動源とを洗浄機1に個別に設けて、前記
噴射口から高圧で噴射する液体の噴射状態をタンクの外
部で把握しながら、前記両駆動源の駆動状態をタンクの
外部において制御することにより、タンクの内部を効率
的に洗浄するようにしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原油タンク、その
他比較的大規模な液体貯溜用のタンクにおいて、例えば
底部に溜るスラッジを除去するための洗浄方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】液体を貯溜するタンクにおいて、液体の
流動点がタンク内部の雰囲気温度より高い場合、液体は
流動点以上に加温されて貯溜されている。そして、タン
ク内での液体加温手段としては、例えばタンクの底部に
ループ状、蛇行状に加熱パイプを配管し、その内部に加
熱液体やスチームを通過させて液体を加温している。し
かし、このような方法によってタンク内部の貯溜液体を
加温すると、加熱パイプの上側の液体は熱の対流現象に
より伝熱されて流動状になっているが、加熱パイプの下
側や離れた位置における液体は熱の対流現象が作用しな
いので、流動性がなくて固化した状態であるから、常に
同一の位置に堆積して混合されたり移動しないため、ス
ラッジとなって滞留する。このような状態において、タ
ンクの内部の特に加熱パイプの下側のスラッジを洗浄除
去する場合、効果的な方法がなく、ほとんどが液体を抜
き取ったタンクの内部に作業員が入り込んで、スコップ
等の工具で人手によりスラッジを除去している。また、
例えば浮き屋根式の原油タンクにおいては、タンクの内
部に溜るスラッジを流動状にしてタンクの外部に除去す
る場合、本出願人が提案した実公昭63−44147号
公報に記載されているように、フレキシブルジョイント
により屈曲可能な筒状の洗浄機を浮き屋根の適宜な支柱
孔に装着し、前記各洗浄機から洗浄液体を高圧で噴射さ
せてスラッジを崩壊させながら流動化させ、ポンプアッ
プしてタンクの外部に排出処理するのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記した従来
の作業員の人手による洗浄方法では、作業効率が著しく
低くて洗浄作業に長期間を要するばかりでなく、タンク
の内部では可燃性のガスが充満して爆発性の高い雰囲気
であるから、安全性、衛生上においても困難な作業であ
る。また、従来の浮き屋根式タンクの浮き屋根の支柱孔
から屈曲可能な洗浄機を装着して液体を高圧で噴射させ
ながらスラッジを崩壊し、流動化させてポンプアップし
てタンクの外部に排出処理する方法においては、屋根に
洗浄機を取り付けて高圧噴射する液体によりスラッジを
崩壊させるためには、液体をきわめて高い圧力で噴射さ
せなければならないので、設備が大規模になる。例え
ば、80メートル以上の直径で、20メートル以上の高
さで十万トン程度の原油を貯蔵できる規模のオイルタン
クにおいては、屋根に約30基の洗浄機を取り付けなけ
ればならないし、各洗浄機からは高圧の液体を噴射させ
なければ、底面に堆積するスラッジを確実に、迅速に流
動化させることができない。このために、洗浄システム
の規模が大きくなるばかりでなく、内部を高圧のオイル
が流れるホースやパイプを、多数の切換弁や分岐路を使
用して複雑に配管しなければならないし、高圧の洗浄用
液体を取り扱うことになるので、洗浄作業時に危険な事
故が発生することがある。しかも洗浄機は、浮き屋根式
オイルタンクの場合には、細い支柱孔から内部に通すの
で細くて小規模なものとなり、各洗浄機から噴射する液
体を充分に高圧にすることができないために、洗浄作業
の効率化を図ることができない。更に、洗浄機からの高
圧の液体の噴射状態をタンクの外部からは確認できない
ので、スラッジの処理状態を正確に把握することができ
ない。このため、きわめて簡単な装置によって高圧で洗
浄用の液体を噴射することができ、しかも確実、高能率
で内部に堆積するスラッジを流動化してタンク外に排出
処理できるタンクの洗浄方法が要望されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は前記従来の欠点
に鑑み、また従来からの前記要望に対応するために提案
されたもので、タンクに設けられているマンホール部に
脱着可能な蓋材に、垂直方向と水平方向とに往復回動が
可能な噴射口を有する洗浄機を設置し、前記噴射口を水
平方向に往復回動させる駆動源と、垂直方向に往復回動
させる駆動源とを洗浄機に個別に設けて、前記噴射口か
ら高圧で噴射する液体の噴射状態をタンクの外部で把握
しながら、前記両駆動源の駆動状態をタンクの外部にお
いて制御することにより、タンクの内部を効率的に洗浄
するようにしたことを特徴とするもので、マンホール部
は、タンクの側壁の下部に設けてあり、若しくはタンク
の天井に設けてあるものを利用する。そして、洗浄機の
噴射口から高圧で噴射する液体は、タンクの内部に残留
する液体を、必要であれば加温して循環利用し、タンク
の底部に貯溜するスラッジを流動化させて洗浄するよう
にしたり、タンクの内部に残留する液体を減圧している
回収槽に回収し、洗浄機の噴射口から高圧で噴射させる
ようにするのである。また、噴射口から高圧で噴射する
液体は、タンクの内部に存在する液体を循環攪拌して底
部に貯溜するスラッジを流動化し、液体とともに除去す
るようにしたり、空のタンクの底部に貯溜するスラッジ
に直接噴き付けて崩壊し、流動化させて除去するように
するのである。しかも、両駆動源による噴射口の往復回
動角度及び往復回動速度は、タンクの外部において駆動
源に供給する流体の状態により制御可能であるし、タン
クの屋根部に高圧で液体を噴射する洗浄機を設置し、前
記屋根部の洗浄機と、マンホール部の蓋材に設置した洗
浄機とでタンクの内部を洗浄するようにしている。更
に、別のタンクより流動性のある液体を一過的にして用
いることもできる。
【0005】
【作用】したがって、本発明によれば、タンクの内部に
堆積するスラッジを除去する場合に、人手によるのでは
なく、通常ではタンクの側壁の下部に設けられているマ
ンホール部に洗浄機を取り付ける様にしたので、複雑な
配管作業をする必要がなく、特にタンクの屋根のような
高所での作業が不要になるために、危険な事故の発生を
防止できるばかりでなく、装置や配管の仮設作業や撤去
作業が著しく簡略化される。また、噴射ノズルは2つの
回動方向が組み合わされて往復回動し、回動速度や回動
角度幅を個別の駆動源によって個々に制御できるので、
噴射口から噴射する液体の噴射状態を、スラッジの堆積
状態に対応させてコントロールすることができ、効率的
に、しかも迅速にスラッジを流動化させて排出除去する
ことができる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明を図面に基づく実施
の形態により説明する。本発明の洗浄機1は、タンクa
の側壁bの下部に設置されているマンホール部cに脱着
可能に取り付けられている蓋材dに設けられている。
【0007】図1において、前記タンクaは、原油、そ
の他の各種のオイル等が貯溜されて内部にスラッジが堆
積するもので、側壁bの下部には複数のマンホール部c
が適宜の間隔で設けられ、各マンホール部cに脱着可能
に蓋材dが設けられている。また、側壁bの下部には、
タンクaの内部に加温パイプがループ状に、若しくは蛇
行状に敷設されている加熱装置eを有し、前記加熱装置
eによりタンクaの底部に存在する液体や、底部に堆積
するスラッジを加熱して流動化させるものである。
【0008】図1、図2はタンクaにおける概略配管状
態を示すもので、タンクaにドレーンバルブfを介して
複数の流動化液体の回収路gを設け、各回収路gを排出
管hに集合させて回収槽の一例としての減圧状態の吸引
ボックスiに吸引回収し、前記吸引ボックスiの内部の
液体をポンプjで熱交換装置kに供給して加熱し、その
液体を供給管lから複数のマンホール部cの各洗浄機1
の流入管に接続して噴射ノズルの噴射口から高圧で噴射
させるのである。
【0009】図3は本発明の概略配管状態の他の実施の
形態を示すもので、タンクaを浮き屋根式として、前記
タンクaの排出管hを吸引ボックスiに接続し、吸引ボ
ックスiの液体を流出させるポンプjから延在する排出
管mを途中で分岐させ、一方の分岐管nを別の貯溜タン
クoに接続するとともに、他方の分岐管pを供給管lに
接続してタンク側壁下部のマンホール部cに設置した洗
浄機1、及び浮き屋根a’に設けたマンホール部c’に
設置した洗浄機1’に接続し、また、前記貯溜タンクo
から延在する流出管qを、ポンプrを介して前記供給管
lに接続した態様である。
【0010】前記した本発明の実施の態様において、貯
溜タンクoには吸引ボックスiでの油水分離した洗浄用
のオイルを貯溜して洗浄機1、1’に供給してもよい
が、他のオイルや液体を貯溜して洗浄機1、1’に供給
してもよい。また、貯溜タンクoの内部に加熱装置を設
け、温度管理して洗浄機1、1’に供給することもでき
る。そして、前記洗浄機1、1’には、分岐管n、pを
切り換えることにより、吸引ボックスiの液体若しくは
貯溜タンクoの液体を選択して供給し、高圧で噴射させ
ることができる。いずれの場合においても、洗浄機1、
1’から噴射する高圧の洗浄液体によって、タンクの底
部に貯溜するスラッジを流動化させて排出除去すること
ができるので、タンクの内部を洗浄するのである。
【0011】そして、前記タンクaの洗浄時に、タンク
aの内部にオイル等をほとんど抜き取って洗浄機1、
1’から高圧の洗浄液体を噴射させると、スラッジに洗
浄液体が直接噴き付けられるので崩壊して流動化され
る。また、タンクaの内部にオイル等の液体を存在させ
た状態で洗浄機1、1’から高圧の洗浄液体を噴射させ
ると、タンク内部の液体は高圧の洗浄液体によって循環
攪拌したり乱流するので、スラッジは液体の攪拌、乱流
の作用により流動化する。したがって、流動化したスラ
ッジはタンクの液体と混合して排出することができる。
【0012】次に、本発明のタンクの洗浄方法を実施す
るための洗浄機1に付いて詳細に説明する。前記マンホ
ール部cには、蓋材dを外して洗浄機枠体2を固定した
蓋材を取り付けて洗浄作業する。
【0013】前記洗浄機枠体2の内部には、第一回転軸
3が横方向に位置するとともに、中空枠状のケーシング
4が設けられ、前記ケーシング4の左右側壁には第一筒
状部5、第二筒状部6が外方に突出するように設けてあ
り、両筒状部5,6はケーシング4の左右の側壁に設け
たベアリング機構等の軸受け7により回動可能に保持さ
れているので、前記ケーシング4は両筒状部5,6を中
心にして垂直方向に回動することができる。
【0014】前記ケーシング4の内部には、コ字状の仕
切り枠体8により垂直、水平及び後部が連通している液
体通路9が構成され、また前記第一回転軸3は、第一筒
状部5に回転自在に挿通されてケーシング4の内部を横
切り、自由端部が第二筒状部6の開口基端に設けてある
十字状の軸受部10に回転可能に支持されている。
【0015】したがって、第一回転軸3は洗浄機枠体2
の内部中央を横切っているが、ケーシング4の第一筒状
部5に挿通しているとともに自由端が第二筒状部6に設
けた軸受部10に支持され、第一筒状部5と第二筒状部
6とが洗浄機枠体2の軸受け7により回転可能に保持さ
れているので、ケーシング4は、前記各筒状部5,6を
保持している軸受け7を支点として、第一回転軸3を中
心に上下方向に回動することができることになる。
【0016】前記洗浄機枠体2の一方の側壁から外側に
突出する第一筒状部5の延長部分には、第一ウォーム1
1に噛合する第一ウォームギヤー12が固定され、前記
第一ウォーム11は、電源を使用しないでも駆動する
し、回転速度を自由に調整したり往復回転することがで
きるエアーモータ、油圧モータ等の第一駆動源(図示せ
ず)に連結されている。
【0017】したがって、前記第一駆動源が駆動する
と、第一ウォーム11が回転して第一ウォームギヤー1
2により回転比が著しく減少されながら第一筒状部5が
低速回動し、ケーシング4が洗浄機枠体2の内部におい
て軸受け7を支点にして垂直方向に回動することにな
る。そして、ケーシング4がある程度の角度にまで回転
すると、例えば蓋材dに設けた位置センサー13が、第
一ウォームギヤー12の表面に設けた検出表示部13’
を電気的、光学的、機械的に検出し、第一駆動源を逆方
向に駆動してケーシング4を逆方向に回動するのであ
る。したがって、前記ケーシング4は第一駆動源によ
り、位置センサー13と検出表示部13’との検出手段
により第一回転軸3を支点にして一定範囲を垂直方向に
往復回動するのである。また、前記位置センサー13と
検出表示部13’とは、検出表示部13’の表面に角度
目盛り部13”を表示することにより、ケーシング4の
垂直方向の回転角度状態を示すインジケーターの機能も
有し、タンクの外部から容易にケーシング4の垂直方向
の回転状態を把握することができる。
【0018】前記第一回転軸3の仕切り枠体8で囲まれ
る内側中央空部には、第二ウォーム14を設けるととも
に、第一筒状部5から外部に突出する第一回転軸3の先
端部分には、前記第一駆動源と同様に、電源を使用しな
いでも駆動するし、回転速度を自由に調整したり往復回
転することができるエアーモータ、油圧モータ等の第二
駆動源(図示せず)により回転する回転駆動ギアー15
を設ける。そして、前記第一回転軸3の先端部分には、
内面に雌ネジ部を刻設した円筒状の空部16を形成し、
外面に前記雌ネジ部に螺合する雄ネジ部が刻設されて回
転できないが軸方向にのみ移動することができるように
支持した検出ロッド17を前記空部16の一部に挿着
し、前記検出ロッド17にセンサー操作部18を設ける
とともに、前記センサー操作部18によって電気的、光
学的、機械的に検出されて前記第二駆動源の回転を逆転
するセンサー機構18’を、センサー操作部18の移動
範囲内において、例えば蓋材dに固定状に設ける。ま
た、前記検出ロッド17には指針部19を設け、上記指
針部19の移動範囲内に角度表示部19’を固定状に設
ける。
【0019】したがって、第二駆動源が駆動して回転駆
動ギアー15が回転すると、第一回転軸3とともに第二
ウォーム14が回転し、しかも検出ロッド17が軸方向
に移動することになる。そして、検出ロッド17が空部
16から充分に突出した位置まで移動すると、前記セン
サー操作部18によりセンサー機構18’が検出して第
二駆動源を逆方向に駆動させ、回転駆動ギアー15によ
り第一回転軸3及び第二ウォーム14が逆方向に回転
し、検出ロッド17が空部16の内部に挿入する方向に
移動する。前記第一回転軸3が充分に回転して検出ロッ
ド17が空部16に充分に挿入する状態にまで移動する
と、センサー操作部18によりセンサー機構18’が検
出して第二駆動源を逆駆動させて、第一回転軸3及び第
二ウォーム14を逆回転させるのである。
【0020】したがって、第一回転軸3は検出ロッド1
7及びセンサー機構18’の作動により一定の範囲で往
復回動することになる。
【0021】前記仕切り枠体8のコ字状の内側内部に
は、縦方向で上下端部が液体通路9に開放する筒状の第
二回転軸20を、仕切り枠体8の上下の板部分に設けた
ベアリング機構等からなる軸受け21によって回転でき
るように設ける。
【0022】そして、前記第二回転軸20の側部には、
第二回転軸20の内部に連通して前方に延在する先細筒
状の噴射ノズル22を設けるとともに、第二回転軸20
の外周中央部分には、前記第二ウォーム14に噛合する
第二ウォームギアー23を設ける。
【0023】前記第二筒状部6の自由端部は閉塞され
て、外周部に洗浄液体の流入管24が回転可能に、しか
も液密に接続され、流入管24の内部と第二筒状部6と
は、第二筒状部6の側部に開設した通孔25により連通
する。
【0024】したがって、流入管24から高圧で供給さ
れる洗浄液体は、通孔25から第二筒状部6の内部に供
給され、第二筒状部6の先端の軸受部10を通過して前
記液体通路9に導かれて第二回転軸20から噴射ノズル
22に圧送され、噴射ノズル22の先端の噴射口22’
から高圧噴射するのである。
【0025】そして、前記したように第二駆動源の駆動
で回転駆動ギアー15により第一回転軸3及び第二ウォ
ーム14が回転すると、前記第二ウォームギアー23が
減速されて回転するので、噴射ノズル22が第二回転軸
20を支点にして横方向に回動し、前記の様に検出ロッ
ド17の移動並びにセンサー操作部18及びセンサー機
構18’との作動により一定の範囲で往復回動させるこ
とができるし、指針部19と角度表示部19’とにより
噴射ノズル22がどのような状態で往復回動しているの
かをタンクの外部で把握することができる。
【0026】また、前記第一駆動源及び第二駆動源は、
配管中に設けた制御弁等の操作に基づき、駆動流体(オ
イルやエアー)の供給状態を制御することで回転速度等
を変えることができるので、第一駆動源を制御して噴射
ノズル22の垂直方向の往復回動を、第二駆動源を制御
して噴射ノズル22の水平方向の往復回動を、夫々タン
クの外部で制御しながら噴射ノズル22の回動状態を複
雑にコントロールすることができる。そして、前記第一
駆動源や第二駆動源をオイルやエアー等のモーターやポ
ンプを使用して、電源を使用しないのは、設置部分の周
辺には可燃性ガスが存在して爆発性の高い雰囲気であっ
て、電気的機器や静電気により、爆発する事故を未然に
防止するためである。
【0027】したがって、本発明における前記した洗浄
機1を蓋材dに設置してマンホール部cに取り付け、流
入管24から高圧で洗浄液体を供給し、第一駆動源を駆
動して第一ウォームギヤー12、第一筒状部5によりケ
ーシング4を第一回転軸3の支点で往復回動させて噴射
ノズル22を垂直方向に往復回動させるとともに、第二
駆動源を駆動して回転駆動ギアー15により第一回転軸
3を往復回動させて第二ウォーム14、第二ウォームギ
アー23により噴射ノズル22を水平方向に往復回動さ
せると、噴射ノズル22は、垂直方向と水平方向との往
復回動の範囲及び速度を任意に設定された状態で回動す
ることになり、噴射口22’から変化に富んだ状態で液
体が高圧で噴射することになる。
【0028】したがって、図1、図3において、供給管
lを流入管24に接続することにより、洗浄機1におけ
る噴射ノズル22の噴射口22’から高圧の洗浄液体を
噴射させ、タンクaの内部のスラッジを流動化させて除
去することにより、洗浄することができる。
【0029】なお、前記検出ロッド17の先端部には浅
い回転停止用切込部26を形成するとともに、蓋材dに
ストッパー杆27を設けて先端を前記切込部26に臨ま
せると、検出ロッド17が外側に移動する場合に、最延
長状態をストッパー杆27が切込部26に係止すること
により、規制することができる。
【0030】尚、前記本発明の実施の形態では、液体噴
射装置をタンクの側壁の下部に設けてあるマンホール部
に脱着可能な蓋材に設けた状態を示しているが、タンク
の屋根に設けてあるマンホール部に脱着可能な蓋材に
も、全く同様にしてそのまま洗浄作業することができ
る。
【0031】
【発明の効果】以上で明らかなように、本発明によれ
ば、タンクに設けられているマンホール部に脱着可能な
蓋材に、垂直方向と水平方向とに往復回動が可能な噴射
口を有する洗浄機を設置し、前記噴射口を水平方向に往
復回動させる駆動源と、垂直方向に往復回動させる駆動
源とを洗浄機に各々個別に設けて、前記噴射口から高圧
で噴射する液体の噴射状態をタンクの外部で把握しなが
ら、前記両駆動源の駆動状態をタンクの外部において制
御することにより、タンクの内部を効率的に洗浄するよ
うにしたことを特徴とするもので、マンホール部は、タ
ンクの側壁の下部に設けてあり、若しくはタンクの天井
に設けてあるものを利用する。そして、洗浄機の噴射口
から高圧で噴射する液体は、タンクの内部に残留する液
体を、必要であれば加温して循環利用し、タンクの底部
に貯溜するスラッジを流動化させて洗浄するようにした
り、タンクの内部に残留する液体を減圧している回収槽
に回収し、洗浄機の噴射口から高圧で噴射させるように
したことを特徴とする。
【0032】したがって、本発明の洗浄方法によれば、
噴射ノズルは垂直方向と水平方向との2系統で往復回動
することになり、しかも両往復回動は個別の駆動源によ
り、回動速度や回動範囲をタンクの外部で制御すること
ができるので、噴射ノズルの噴射口からの液体の噴射状
態を自由にコントロールすることができ、効率的に、し
かも迅速にタンクの内部に堆積するスラッジを確実に除
去して洗浄することができる。また、洗浄機をタンクの
側壁の底部に設けてある蓋材を交換するだけであり、さ
らには従来のように複雑な配管や配線をする必要がない
ので、洗浄機の設置、除去や配管作業がきわめて簡単で
あって、仮設作業も短期間で行うことができる。更に、
噴射ノズルはタンクの底部に位置してスラッジに接近し
ているので、噴射口から噴射させる液体は、従来より低
圧でもスラッジの崩壊に充分に威力を発揮できることに
なり、しかも高圧液体の噴射に基づく高度の配管設備や
危険な作業を必要としない。さらに、本発明の液体噴射
装置によれば、タンクの下部にオイル等の液体を充填し
た状態でも、オイルを抜き取った空の状態でも利用する
ことができ、きわめて実用的価値の高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】タンクの配管状態の概略正面図である。
【図2】タンクの配管状態の概略平面図である。
【図3】タンクの配管状態の他の実施の態様を示す概略
正面図である。
【図4】洗浄機の実施の形態を示す横断平面図である。
【図5】洗浄機の実施の形態を示す縦断側面図である。
【図6】検出ロッド等のセンサー機構の部分を拡大した
概略図である。
【図7】位置センサーと検出表示部との概略図である。
【符号の説明】
1 洗浄機 2 洗浄機枠体 3 第一回転軸 4 ケーシング 5 第一筒状部 6 第二筒状部 7 軸受け 8 仕切り枠体 9 液体通路 10 軸受部 11 第一ウォーム 12 第一ウォームギヤー 13 位置センサー 14 第二ウォーム 15 回転駆動ギアー 16 空部 17 検出ロッド 18 センサー操作部 18’センサー機構 19 指針部 19’角度表示部 20 第二回転軸 21 軸受け 22 噴射ノズル 23 第二ウォームギアー 24 流入管 25 通孔

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンクに設けられているマンホール部に
    脱着可能な蓋材に、垂直方向と水平方向とに往復回動が
    可能な噴射口を有する洗浄機を設置し、前記噴射口を水
    平方向に往復回動させる駆動源と、垂直方向に往復回動
    させる駆動源とを洗浄機に各々個別に設けて、前記噴射
    口から高圧で噴射する液体の噴射状態をタンクの外部で
    把握しながら、前記両駆動源の駆動状態をタンクの外部
    において制御することにより、タンクの内部を効率的に
    洗浄するようにしたことを特徴とするタンクの洗浄方
    法。
  2. 【請求項2】 マンホール部は、タンクの側壁の下部に
    設けてある請求項1に記載のタンクの洗浄方法。
  3. 【請求項3】 マンホール部は、タンクの天井に設けて
    ある請求項1に記載のタンクの洗浄方法。
  4. 【請求項4】 洗浄機の噴射口から高圧で噴射する液体
    は、タンクの内部に残留する液体を、必要であれば加温
    して循環利用し、タンクの底部に貯溜するスラッジを流
    動化させて洗浄するようにしたことを特徴とする請求項
    1に記載のタンクの洗浄方法。
  5. 【請求項5】 タンクの内部に残留する液体は減圧して
    いる回収槽に回収し、洗浄機の噴射口から高圧で噴射さ
    せるようにしたことを特徴とする請求項4に記載のタン
    クの洗浄方法。
  6. 【請求項6】 噴射口から高圧で噴射する液体は、タン
    クの内部に存在する液体を循環攪拌して底部に貯溜する
    スラッジを流動化し、液体とともに除去するようにした
    ことを特徴とする請求項1に記載のタンクの洗浄方法。
  7. 【請求項7】 噴射口から高圧で噴射する液体は、タン
    クの底部に貯溜するスラッジに直接噴き付けて崩壊し、
    流動化させて除去するようにしたことを特徴とする請求
    項1に記載のタンクの洗浄方法。
  8. 【請求項8】 両駆動源による噴射口の往復回動角度及
    び往復回動速度は、タンクの外部において駆動源に供給
    する流体の状態により制御可能であることを特徴とする
    請求項1又は請求項2のいずれかの項に記載のタンクの
    洗浄方法。
  9. 【請求項9】 タンクの屋根部に高圧で液体を噴射する
    洗浄機を設置し、前記屋根部の洗浄機と、マンホール部
    の蓋材に設置した洗浄機とでタンクの内部を洗浄するよ
    うにしたことを特徴とする請求項1から8のいずれかの
    項に記載のタンクの洗浄方法。
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