JPH09163899A - 釣竿の釣糸ガイド構造 - Google Patents

釣竿の釣糸ガイド構造

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JPH09163899A
JPH09163899A JP32602895A JP32602895A JPH09163899A JP H09163899 A JPH09163899 A JP H09163899A JP 32602895 A JP32602895 A JP 32602895A JP 32602895 A JP32602895 A JP 32602895A JP H09163899 A JPH09163899 A JP H09163899A
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fishing line
line guide
rod
fishing
receiving seat
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Hidetoshi Shigefuji
秀俊 重藤
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Ryobi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 釣糸ガイド体を竿管に固定するための縛付箇
所を減らす。 【解決手段】 竿本体4の所定位置に筒体5を着脱自在
に取り付ける。筒体の外周面に、釣糸ガイド体6の外周
面と合致する受け座7と、緊締用凹溝8とを設ける。受
け座に耐摩耗性硬質材からなる釣糸ガイド体を置き、釣
糸ガイド体の上面に緊締用凹溝9を形成する。筒体と釣
糸ガイド体とを緊締用凹溝の上から緊締部材10で緊締
し竿本体上に一体に固定する。釣糸ガイド体の外周にの
み緊締部材を巻き付ければよいので、竿の曲り調子が損
なわれない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、釣竿の釣糸ガイド
構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】いわゆる外ガイド竿はセラミックス等で
出来たリングを釣竿の竿管の外側に取り付けたものであ
るが、従来このリングを竿管に固定するには、リングの
前後に脚部を取り付け、該脚部を竿管に対しその軸芯に
沿うように当て、脚部の上から竿管ごと糸で縛り付ける
ようにしている。そして、この結束用の糸を保護するた
め、また該糸に釣糸が絡まるのを阻止するため、糸の表
面に樹脂を塗布している。
【0003】しかし、このように脚部を竿管に糸で縛り
付けると、(1) その竿管の曲り調子が硬調になり、(2)
糸縛り部の前端部で竿管が折れやすくなり、(3) そのよ
うな硬調及び折損を防止しようとすればリングの設置数
に制約を受ける、といった問題を生ずる。また、リング
の設置数を少なくすれば、(4) 釣竿の撓み時に竿管から
釣糸が離れることになるので、竿長に比し竿に沿う釣糸
経路が短くなり、魚のアタリが把握し難くなり、(5) 釣
糸の負荷が竿管に対し捻るように作用した場合は糸縛り
部が壊れやすくなり、(6) 釣糸の負荷がリングの取り付
け部に集中しその部分で竿が折れやすくなるといった問
題を生ずる。また、(7) 上記従来のリングをチヌ竿のよ
うに多く取り付けると上記(1) 〜(3) のような問題を生
ずると共に摺動抵抗が増大するのでリング数を増やせな
いという問題も生ずる。さらに、この方法によるとリン
グが竿管の表面から突出するので、(8) 竿に振動が生じ
やすく魚のアタリが把握し難くなり、(9) 釣竿の振動バ
ランスが崩れやすくアワセ操作時に魚を逃がすおそれが
あり、(10)釣糸がリングに絡まりやすくなる、という問
題を生ずる。
【0004】これらの問題を解決することができる釣竿
として、竿管内にリングを固定し、竿管内に釣糸を通す
ようにした中通し竿がある。しかし、この中通し竿は、
(11)竿が撓んだ時に釣糸が竿管の内周面に摺接するの
で、釣糸の繰出時又は巻取時に釣糸に掛かる抵抗が増大
し、(12)中通しワイヤーで釣糸を竿管内に通すという煩
雑な作業が必要となり、(13)釣糸の巻取時に竿管内に巻
き込まれた水の表面張力により釣糸に掛かる抵抗が増大
し、(14)巻き取られる釣糸と共に竿管内に引き込まれた
水により釣糸が竿管内に付着するので、釣糸の繰出しが
困難になり、(15)釣行後の竿管内の清掃が煩雑であり、
竿内に塩分や塵等が残留しやすく、以後の使用に支障を
来す、という問題を有する。
【0005】また、上記外ガイド竿及び中通し竿のいず
れの欠点をも解消しうるものに特開平5−111340
号公報に記載されるような釣竿がある。これは、図7に
示されるように、上記外ガイド竿においてリング状の釣
糸ガイド体1のガイド孔1aが竿本体2の軸心にできる
だけ近付くように釣糸ガイド体1の外縁を竿本体2の外
周面に接触させ、保持部材3を介して竿本体2に固定し
ようというものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
4−111340号の釣竿は、図7に示されるように、
金型や治具にて釣糸ガイド体1を竿本体2の外周面に接
触位置決めし、射出樹脂等からなる保持部材3によって
釣糸ガイド体1を竿本体2の表面に固定するようにした
ものであって、釣竿の製造に際しては金型や治具を用い
て釣糸ガイド体1を竿本体2の外周面に接触させ固定し
なければならず、従ってその生産効率が低下するという
問題がある。また、多数の釣糸ガイド体1を竿本体2の
外周面上所定の位置に所定の姿勢で竿本体2の軸心に沿
って一直線状に配置することは困難であり、乱れを生じ
やすく、釣糸の案内性能の低下を引き起こす原因とな
る。
【0007】従って、本発明は、かかる問題点を解消す
る手段を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、竿本体4の所定位置に筒体5が
着脱自在に取り付けられ、該筒体5の外周面に、釣糸ガ
イド体6の外周面と合致する受け座7と、緊締用凹溝8
とが設けられ、上記受け座7に耐摩耗性硬質材からなる
釣糸ガイド体6が置かれ、該釣糸ガイド体6の少なくと
も上面に緊締用凹溝9が形成され、上記筒体5と上記釣
糸ガイド体6とが上記緊締用凹溝8,9の上から緊締部
材10にて緊締され上記竿本体4上に一体に固定されて
いる釣竿の釣糸ガイド構造を採用し、請求項2の発明
は、上記筒体5、受け座7及び釣糸ガイド体6が一体に
なったものの全周に亘って上記緊締用凹溝8,9が形成
され、該緊締用凹溝8,9内に巻き付けられた上記緊締
部材10の表面と上記筒体5、受け座7及び釣糸ガイド
体6の表面とが面一化されている請求項1記載の釣竿の
釣糸ガイド構造を採用し、請求項3の発明は、上記筒体
5の前端又は後端における上記竿本体4に接する箇所に
湾曲面11,12が形成されている請求項1又は請求項
2のいずれかに記載の釣竿の釣糸ガイド構造を採用し、
請求項4の発明は、上記受け座7と上記釣糸ガイド体6
との間に、互いに係合する凹部13と凸部14とが設け
られている請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の釣
竿の釣糸ガイド構造を採用し、請求項5の発明は、上記
竿本体4に対する上記筒体5の位置決め用の目印15が
上記受け座7の上面に設けられた請求項1乃至請求項4
のいずれかに記載の釣竿の釣糸ガイド構造を採用し、請
求項6の発明は、上記釣糸ガイド体6と上記受け座7の
双方の両側面が上記筒体5の外径と同一幅又は幅狭とな
るように形成され、下部から上部に向かって漸次幅狭と
なるように形成されている請求項1乃至請求項5のいず
れかに記載の釣竿の釣糸ガイド構造を採用し、請求項7
の発明は、上記釣糸ガイド体6と上記受け座7の双方の
前後面6b,6c,7b,7cが下部から上部に向かっ
て漸次幅狭となるように形成されている請求項1乃至請
求項6のいずれかに記載の釣竿の釣糸ガイド構造を採用
し、請求項8の発明は、上記釣糸ガイド体6のガイド孔
6aが上記竿本体4の軸心に対して前側が接近するよう
に、該釣糸ガイド体6の上部が前側に傾斜せしめられて
いる請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の釣竿の釣
糸ガイド構造を採用している。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。実施の形態1 この外ガイド竿は、図1及び図2に代表的に示す釣糸ガ
イド構造を竿の軸心方向に複数箇所に亘って備えてい
る。
【0010】各釣糸ガイドは、竿本体4の所定位置に筒
体5が着脱自在に取り付けられ、該筒体5の外周面に、
釣糸ガイド体6の外周面と合致する受け座7と、緊締用
凹溝8とが設けられ、上記受け座7に耐摩耗性硬質材か
らなる釣糸ガイド体6が置かれ、該釣糸ガイド体6の少
なくとも上面に緊締用凹溝9が形成され、上記筒体5と
上記釣糸ガイド体6とが上記緊締用凹溝8,9の上から
緊締部材10にて緊締され上記竿本体4上に一体に固定
されることにより構成されている。
【0011】上記竿本体4は、この場合竿管であり、図
示しないが、カーボン等の高弾性補強繊維に合成樹脂を
含浸させたプリプレグを芯金に巻着し、定法により加圧
・焼成し、その後脱芯することにより形成される。もち
ろん、竿管以外に中実の竿本体に対してこの釣糸ガイド
を設けることも可能である。
【0012】上記筒体5の内周面5aは竿本体4の外周
面4aに対し係合・離脱可能である。そして、並継ぎの
釣竿においては、筒体5が竿本体4に接着剤等により固
定され、振出し竿の穂先においては、両者間に摩擦係合
手段が設けられて筒体5が竿本体4に対し着脱自在とさ
れる。
【0013】また、該筒体5の前後端における上記竿本
体4に接する箇所には湾曲面11,12がそれぞれ形成
されている。このため、竿本体4が撓んでも筒体5の前
後端による竿本体4に対する力の集中が緩和されること
となる。
【0014】上記受け座7は、上記筒体5の外周面に設
けられており、上記釣糸ガイド体6の外周面に合致する
ような横断面円弧形の湾曲面7aを備えている。湾曲面
7aは竿本体4の軸心に平行に伸びている。この場合、
受け座7は上記筒体5と熱可塑性合成樹脂の射出成形等
により一体に形成されている。
【0015】釣糸ガイド体6はその中心を釣糸のガイド
孔6aとした短い筒体であり、より具体的には短円筒体
である。釣糸ガイド体6の全体は釣糸を円滑に案内する
ためセラミックス等の耐摩耗性硬質材で作られている。
また、釣糸ガイド体6の少なくとも上面には幅広の浅い
緊締用凹溝9が形成されている。
【0016】この釣糸ガイド体6は上記受け座7の上部
の湾曲面7a内に嵌め込まれるようになっており、その
際釣糸ガイド体6を受け座7上に簡易かつ正確に位置決
めすることができるよう、受け座7と釣糸ガイド体6と
の間には、互いに係合する凹部13と凹部14とが設け
られている。より具体的には、凹部13である半球状の
小穴が釣糸ガイド体6の外周に設けられ、凹部14であ
る半球状の突起が受け座7の湾曲面7a上に設けられて
いる。もちろん、凹凸部11,12は互いに入れ替えて
もよく、凹部13を受け座7側に設け、凹部14を釣糸
ガイド体6側に設けるようにしてもよい。また、凹凸部
13,14は複数対設けてもよいし、その形状も図示に
ような半球形に限らず凹溝と突条のようなものであって
もよい。
【0017】上記釣糸ガイド体6と上記受け座7の双方
の両側面は、図2に示すように、下部から上部に向かっ
て漸次幅狭となるように形成してもよいし、上記筒体5
の外径と同一幅となるように形成してもよいし、上記筒
体5の外径よりも幅狭となるように形成してもよい。下
部から上部に向かって漸次幅狭となるように形成すれ
ば、釣糸が受け座7と釣糸ガイド体6にその側面から引
っ掛かり難くすることができる。また、上記釣糸ガイド
体6と上記受け座7の双方の前後面6b,6c,7b,
7cは、下部から上部に向かって漸次幅狭となるように
形成されている。かく構成することにより、釣糸が受け
座7と釣糸ガイド体6とにその前後面から引っ掛かり難
くすることができる。
【0018】上記緊締用凹溝9は上述のように釣糸ガイ
ド体6の上面にのみ設けてもよいが、上記筒体5、受け
座7及び釣糸ガイド体6を一体にしたものの全周に亘っ
て上記他の緊締用凹溝8と共に無端状に連続して形成し
てもよい。このように全周に亘って緊締用凹溝8,9を
形成すれば、図2に示すように上記緊締部材10は緊締
用凹溝8,9内に埋没し、釣糸が引っ掛からなくなるの
で好都合である。また、望ましくは、上記筒体5、受け
座7及び釣糸ガイド体6の表面と上記緊締部材10の表
面とは面一化される。この面一化により釣糸の引っ掛か
りがより確実に防止されることとなる。
【0019】上記緊締部材10は、糸、プリプレグ、金
属帯等で構成することができる。糸としてはナイロン等
の撚り糸を用いることができる。糸を用いる場合は、糸
を釣糸ガイド体6及び筒体5の回りに巻き付けた後にそ
の表面に樹脂を塗布し、表面を平滑化して釣糸の引っ掛
かりを防止するのが望ましい。プリプレグを用いる場合
は、カーボン等を含んだヤーンプリプレグを上記と同様
にして所定箇所に巻き付けて焼成する。また、アルミニ
ウム、ステンレス等の金属帯を用いる場合は、該金属帯
を上記と同様にして所定箇所に環状に巻き付け、釣糸ガ
イド体6及び筒体5を緊縛する。釣糸ガイド体6及び筒
体5は緊締部材10で緊縛されることにより竿本体4に
対して動かないように固定され一体化されることとな
る。
【0020】上記釣糸ガイド体6は、図示しないがその
ガイド孔6aが竿本体4の軸心に対して前側が接近する
ように、前側に傾斜させて上記受け座7上に載せるよう
にしてもよい。かくすれば、釣糸ガイド体6を通る釣糸
がその後部から絡み付こうとするのを前方に逃すことが
できる。釣糸ガイド体6を前側に傾斜させる手段として
は、釣糸ガイド体6自体を前下がり状態に成形したり、
受け座7を前下がり状態に成形したりすること等が考え
られる。
【0021】上記受け座7には、図3に示されるよう
に、上記竿本体4に対する上記筒体5の位置決め用の目
印15,15が設けられている。この目印15,15を
用いて位置合わせを行うには、例えば、竿本体4の前後
方向又は左右方向にケガキ線や墨線(図示せず)を入れ
該ケガキ線等に目印15,15が合うように筒体5及び
受け座7を竿本体4上でその前後方向に滑らせたり周方
向に回転させたりすればよい。また、竿本体4上でその
軸心に沿ってレーザー光線を走らせ、該レーザー光線に
目印15,15が合うように筒体5を移動させるように
してもよい。かかる位置決め後、緊締部材10で緊締す
ることにより、釣糸ガイド体6及び筒体5が竿本体4上
の所定位置に一体的に固定されることとなる。
【0022】次に、この釣糸ガイド構造の組み付け方法
の一例について説明する。予め竿本体4と筒体5とをそ
れぞれ製造し用意する。竿本体4は例えば上述のように
プリプレグを用いて筒状に成形する。筒体5は例えば合
成樹脂の射出成形により受け座7と共に一体的に作る。
【0023】そのようにして得られた竿本体4にいくつ
かの筒体5を装着し、竿本体4を治具(図示せず)上に
置き、該竿本体4の表面にその軸心に沿ってケガキ線若
しくは墨線を一直線上に入れ又はレーザー光線を走らせ
る。ケガキ線、墨線、レーザー光線等に目印15,15
を合わせるようにして目視等により筒体5を竿本体4上
で位置決めする。次に、位置決めされた筒体5上に釣糸
ガイド体6を乗せ、凹部13と凸部14とを利用して釣
糸ガイド体6を受け座7上にて位置決めする。
【0024】その後、釣糸ガイド体6を筒体5及び竿本
体4と共に緊締用凹溝8,9の上から緊締部材10にて
緊締し、竿本体4上に一体に固定する。緊締部材10が
プリプレグである場合はさらに焼成等を行う。
【0025】かくして竿本体4の外側に多数の釣糸ガイ
ド体6を有する外ガイド竿が得られ、そのすべての釣糸
ガイド体6は竿本体4の軸心に沿った一直線上に並ぶこ
ととなる。
【0026】実施の形態2 図4乃至図6に示されるように、この実施の形態におけ
る竿本体4は穂先竿であり、本発明に係る釣糸ガイド構
造は該穂先竿のトップガイドに適用されている。
【0027】穂先竿は上記実施の形態におけると同様プ
リプレグにより筒状に形成されている。トップガイド
は、穂先竿の先端に筒体5が着脱自在に取り付けられ、
該筒体5の外周面に、釣糸ガイド体6の外周面と合致す
る受け座7と、緊締用凹溝8とが設けられ、上記受け座
7に耐摩耗性硬質材からなる釣糸ガイド体6が載せら
れ、該釣糸ガイド体6の少なくとも上面に緊締用凹溝9
が形成され、上記筒体5と上記釣糸ガイド体6とが上記
緊締用凹溝8,9の上から緊締部材10にて緊締され竿
本体4上に一体に固定されることにより構成されてい
る。
【0028】上記筒体5は、穂先竿の先端に被せられ、
前述の実施の形態における筒体5と同様にして受け座7
上の目印15,15とレーザー光線等の利用により穂先
竿上で位置決めされ、接着剤等により穂先竿に固定され
ている。上記目印15は凹溝として形成されている。ま
た、この筒体5の後端の穂先竿に接する箇所には前述の
実施の形態1におけると同様の理由から湾曲面12が形
成されている。
【0029】この実施の形態において、上記受け座7
は、上記筒体5の先端閉鎖部16の外周上面に形成され
ている。この受け座7の上部の湾曲面7aは穂先竿の軸
心に対し前部が低くなるように傾斜しており、そのため
該湾曲面7aに取り付けられる釣糸ガイド体6の上部も
穂先竿の軸心に対し前部が低くなるよう傾斜している。
受け座7と筒体5との境目には左右二つの補強用のリブ
17が設けられている。
【0030】なお、釣糸ガイド体6、緊締部材10、受
け座7、緊締用凹溝8,9は実施の形態1におけると同
様な構成であるから、その詳細な説明は省略する。
【0031】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、釣糸ガイド体
の外周にのみ緊締部材が設けられ、釣糸ガイド体の前後
を緊締しないので、竿本体の曲り調子に悪影響を与え
ず、竿が折れにくくなり、またこのことから竿により多
く釣糸ガイド体を設けることができる。また、より多く
の釣糸ガイド体を竿本体に近接させて設けることができ
るので、中通し竿のごとき釣糸案内経路を形成すること
ができ、魚のアタリをより確実に把握することができ
る。釣糸ガイド体が竿本体に近接しているので、釣糸ガ
イド体に起因する振動が低減し、竿の振動バランスも壊
れなくなり、魚のアタリを確実に把握し竿を抜くことが
できる。釣糸ガイド体の前後は開放されているので、釣
糸が釣糸ガイド体に絡まず、また釣糸と共に巻き込まれ
た水も排出されるので、これに起因した釣糸の摺動抵抗
の増加、釣糸の付着を防止することができる。釣糸ガイ
ド体の前後から釣糸、ブラシ等を挿通することができる
ので、釣糸ガイド体のガイド孔への釣糸の挿通、釣糸ガ
イド体の清掃が容易となる。竿本体上に取り付け座を介
して釣糸ガイド体を載せて緊締するのみであるから、釣
糸ガイド体を容易に直線上に配置することができる。ま
た、筒体を竿本体に対して摺動させて位置決めするよう
にした場合は、手元竿内に収納される振出し竿の穂先竿
等にも竿管の所定位置に着脱可能に設けることができ
る。
【0032】請求項2の発明によれば、筒体、受け座及
び釣糸ガイド体の表面と上記緊締部材の表面とが面一化
されたことから、釣糸が引っ掛からず、釣糸の繰り出し
の停止、糸切れ等を防止することができる。
【0033】請求項3の発明によれば、竿本体の撓みに
筒体が及ぼす影響を低減し、竿本体の割れ、折れ等を防
止することができ、竿の弾性等の調子を狂わせないよう
にすることができる。また、このことから竿本体に釣糸
ガイド体をより多く設けることができる。
【0034】請求項4の発明によれば、凸部と凹部との
係合により釣糸ガイド体を受け座上に適正に位置決めす
ることができ、また周方向でのずれを防止し、ひいては
竿上に複数個の釣糸ガイド体を確実に一直線上に配置し
て釣糸の案内性能を高めることができる。また、凹凸部
の係合により、緊締後の釣糸ガイド体の回転を防止する
ことができる。
【0035】請求項5の発明によれば、受け座の目印を
竿本体の目印やレーザー光に一致させることによりすべ
ての釣糸ガイド体を一直線状に配置し、釣糸の案内性能
を高めることができる。
【0036】請求項6の発明によれば、釣糸が受け座と
釣糸ガイド体の側面に絡まないようにし、釣糸の繰出し
の停止や糸切れを防止することができる。請求項7の発
明によれば、釣糸が受け座と釣糸ガイド体の前後面に絡
まないようにし、釣糸の繰出しの停止や糸切れを防止す
ることができる。
【0037】請求項8の発明によれば、釣糸ガイド体を
通る釣糸がその後部から絡み付こうとするのを前方に逃
し釣糸ガイド体への絡み付きを防止することができる。
また、トップガイドに適用した場合は、釣糸を水中へと
円滑に案内することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る釣竿の釣糸ガイド構造を竿の軸心
を含む面で切って示す縦断面図である。
【図2】図1中II−II矢視図である。
【図3】上記釣竿の釣糸ガイド構造中筒体を単独で示す
平面図である。
【図4】釣竿の釣糸ガイド構造の他の実施の形態を竿の
軸心を含む面で切って示す縦断面図である。
【図5】図4中V−V矢視図である。
【図6】上記釣竿の釣糸ガイド構造中筒体を単独で示す
平面図である。
【図7】従来の釣竿の釣糸ガイド構造を竿の軸心を含む
面で切って示す縦断面図である。
【符号の説明】
4…竿本体 5…筒体 6…釣糸ガイド体 6a…ガイド孔 6b,6c…釣糸ガイド体の前後面 7…受け座 7b,7c…受け座の前後面 8,9…緊締用凹溝 10…緊締部材 11,12…湾曲面 13…凹部 14…凸部 15…目印

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 竿本体の所定位置に筒体が着脱自在に取
    り付けられ、該筒体の外周面に、釣糸ガイド体の外周面
    と合致する受け座と、緊締用凹溝とが設けられ、上記受
    け座に耐摩耗性硬質材からなる釣糸ガイド体が置かれ、
    該釣糸ガイド体の少なくとも上面に緊締用凹溝が形成さ
    れ、上記筒体と上記釣糸ガイド体とが上記緊締用凹溝の
    上から緊締部材にて緊締され上記竿本体上に一体に固定
    されていることを特徴とする釣竿の釣糸ガイド構造。
  2. 【請求項2】 上記筒体、受け座及び釣糸ガイド体が一
    体になったものの全周に亘って上記緊締用凹溝が形成さ
    れ、該緊締用凹溝内に巻き付けられた上記緊締部材の表
    面と上記筒体、受け座及び釣糸ガイド体の表面とが面一
    化されていることを特徴とする請求項1記載の釣竿の釣
    糸ガイド構造。
  3. 【請求項3】 上記筒体の前端又は後端における上記竿
    本体に接する箇所に湾曲面が形成されていることを特徴
    とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の釣竿の
    釣糸ガイド構造。
  4. 【請求項4】 上記受け座と上記釣糸ガイド体との間
    に、互いに係合する凹部と凸部とが設けられていること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の
    釣竿の釣糸ガイド構造。
  5. 【請求項5】 上記竿本体に対する上記筒体の位置決め
    用の目印が上記受け座の上面に設けられていることを特
    徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の釣竿
    の釣糸ガイド構造。
  6. 【請求項6】 上記釣糸ガイド体と上記受け座の双方の
    両側面が上記筒体の外径と同一幅又は幅狭となるように
    形成され、下部から上部に向かって漸次幅狭となるよう
    に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項
    5のいずれかに記載の釣竿の釣糸ガイド構造。
  7. 【請求項7】 上記釣糸ガイド体と上記受け座の双方の
    前後面が下部から上部に向かって漸次幅狭となるように
    形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6
    のいずれかに記載の釣竿の釣糸ガイド構造。
  8. 【請求項8】 上記釣糸ガイド体のガイド孔が上記竿本
    体の軸心に対して前側が接近するように、該釣糸ガイド
    体の上部が前側に傾斜せしめられていることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の釣竿の釣糸
    ガイド構造。
JP32602895A 1995-12-14 1995-12-14 釣竿の釣糸ガイド構造 Pending JPH09163899A (ja)

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