JPH09163664A - スピンドルモータ - Google Patents

スピンドルモータ

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Publication number
JPH09163664A
JPH09163664A JP7318762A JP31876295A JPH09163664A JP H09163664 A JPH09163664 A JP H09163664A JP 7318762 A JP7318762 A JP 7318762A JP 31876295 A JP31876295 A JP 31876295A JP H09163664 A JPH09163664 A JP H09163664A
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JP
Japan
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rotor
thrust
bearing
thrust plate
bearing portion
Prior art date
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Application number
JP7318762A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiko Wakitani
明彦 脇谷
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP7318762A priority Critical patent/JPH09163664A/ja
Publication of JPH09163664A publication Critical patent/JPH09163664A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体軸受を有するブラシレスモータにおい
て、動圧軸受に充填されている潤滑剤に不純物が混在す
ることを防止することで、動圧軸受部の機能を損なうこ
とのないモータを提供することを目的とする。 【解決手段】 スラスト板1と軸2及びスリーブ3とで
ロータを支承し、スラスト板1には、ロータ回転時に潤
滑剤を回転中心から外方向に押し出すポンプアウト方向
のスパイラル状溝4が設けられており、前記スラスト板
1と軸2の接合部には、凹部5が設けられている。軸受
の内部に充填された潤滑剤に混入若しくは生成された不
純物を、スパイラル状溝4により発生した動圧により、
回転中心から外方向へ押し出して凹部5に溜めていくこ
とで、軸受のスリーブ3の動圧発生部への不純物の混入
を防いで、軸受部の機能を損なわないようにできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として磁気ディ
スク駆動装置に使用されるブラシレスモータ(以下、モ
ータと略する)に関し、特に動圧軸受構造を採用したモ
ータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、OA分野のHDD機器の小型化に
伴って、ディスクを駆動するモータにも小型化が強く要
求されており、この要求に応える技術として、ロータと
ステータとの間に設けられる軸受構造において、動圧軸
受を採用することが検討されている。
【0003】この動圧軸受は、例えば特開平5−220
84号公報にその一例が開示されているように、軸受の
摺動面にヘリングボーン状溝とスパイラル状溝を有し、
ロータが回転することにより、溝部に充填されている潤
滑剤の圧力が高まり、この圧力上昇により軸を軸受から
浮上させ、ラジアル及びスラスト方向の軸受部として機
能させるものである。
【0004】図11(b)に従来のモータの動圧軸受部
の一例を示す。ロータ(図示せず)の中心に取り付けた
軸2を、内周にヘリングボーン状溝(図示せず)が形成
されたスリーブ3に挿入してラジアル方向に支承し、ス
ラスト板1でスラスト方向に支持している。前記スリー
ブ3の前記スラスト板1には図11(a)に示すよう
に、回転方向に対して外側から前記軸2の中心に向かっ
てポンプイン方向のスパイラル状溝4が形成されてい
る。前記軸2が回転すると、前記スパイラル状溝4によ
り、軸受部に充填されている潤滑剤を外側から前記軸2
の中心方向に押し込み、図11(c)に示すようなスラ
スト方向の圧力分布が発生する。
【0005】このように構成された動圧軸受部では、軸
受部の内部に注入された潤滑剤は、HDD機器に組み込
まれた後、基本的に交換をしない。しかしながら、この
ようなモータの特に動圧軸受部には、以下に説明する技
術的課題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のようなモータの
動圧軸受部では、軸受の内部に充填されている潤滑剤に
不純物が混入したり、又はモータ駆動により潤滑剤が劣
化することにより不純物を生成し、これらの不純物が潤
滑剤中に混在するとロータを回転して圧力を高める時に
十分な圧力上昇が得られず、動圧軸受の機能を損なうお
それがあった。
【0007】本発明では上記課題を解決するもので、動
圧軸受に充填されている潤滑剤に不純物が混在すること
を防止すること、及び前記不純物を貯めておく箇所を設
けることで、動圧軸受部の機能を損なうことのないモー
タを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、ロータのスラスト方向の負荷を支持するス
ラスト軸受部をピボット型スラスト軸受で構成し、前記
スラスト板にポンプアウト方向のスパイラル状溝を形成
すること、或いはロータのスラスト方向の負荷を支持す
るスラスト軸受部を動圧スラスト軸受で構成し、前記ス
ラスト板に回転軸に略同心の環状溝を形成すること、若
しくはロータのスラスト方向の負荷を支持するスラスト
軸受部のスラスト板のロータを支持している面とは反対
側の面に、潤滑剤が充填される油溜まりを設け、かつス
ラスト板、又はロータのラジアル方向の負荷を支持する
ラジアル軸受部のスリーブの少なくとも一方に、前記油
溜まりと、前記ラジアル軸受部及びスラスト軸受部を連
通する通油孔を設けること、以上の構成により、動圧軸
受に充填されている潤滑剤に不純物が混在することを防
止でき、又前記不純物を貯めておく箇所を設けること
で、動圧軸受部の機能を損なうことのないモータを提供
することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、励磁状態で磁界を発生するステータコイルを備えた
ステータと、このステータコイルの磁界との電磁相互作
用により回転力を得るロータマグネットを備えたロータ
と、前記ロータのラジアル方向の負荷を支持するラジア
ル軸受部と、前記ロータのスラスト方向の負荷を支持す
るスラスト板から構成されるピボット型スラスト軸受部
と、前記ラジアル軸受及びピボット型スラスト軸受の内
部に充填されている潤滑剤とを有するスピンドルモータ
において、前記スラスト板にポンプアウト方向のスパイ
ラル状溝を有し、前記溝をモータ駆動時に不純物を回転
中心から外方向に押し出すように形成したことを特徴と
するスピンドルモータであり、以上の構成により、モー
タの軸受の組立て時、又はモータの駆動時に、軸受の内
部に充填されている潤滑剤に混入若しくは生成され、軸
の回転により撹拌されて軸受の中を浮遊している不純物
は、モータ停止時に、それ自体の重量により次第に下向
きに落ちていき前記スラスト板に落下するが、再びモー
タが駆動すると前記スパイラル状溝から発生した動圧に
より、回転中心から外方向へ押し出される。したがっ
て、ラジアル軸受部の動圧発生部に不純物が混入するこ
とを防止でき、ロータを回転した時に十分な動圧の上昇
が得られるという作用を有する。
【0010】請求項2に記載の発明は、ラジアル軸受部
内周面において、ラジアル軸受部とスラスト板の接合部
に凹部を設けたことを特徴とする請求項1に記載のスピ
ンドルモータであり、以上の構成により、モータの軸受
の組立て時、又はモータの駆動時に、軸受の内部に充填
されている潤滑剤に混入若しくは生成され、軸の回転に
より撹拌されて軸受の中を浮遊している不純物はモータ
停止時に、それ自体の重量により次第に下向きに落ちて
いき前記スラスト板に落下するが、再びモータが駆動す
ると前記スパイラル状溝から発生した動圧により、回転
中心から外方向へ押し出され、前記凹部に溜まる。した
がって、ラジアル軸受部の動圧発生部に不純物が混入す
ることを防止でき、ロータを回転した時に十分な動圧の
上昇が得られるという作用を有する。
【0011】請求項3に記載の発明は、励磁状態で磁界
を発生するステータコイルを備えたステータと、このス
テータコイルの磁界との電磁相互作用により回転力を得
るロータマグネットを備えたロータと、前記ロータのラ
ジアル方向の負荷を支持するラジアル軸受部と、前記ロ
ータのスラスト方向の負荷を支持するスラスト板から構
成される動圧スラスト軸受部とを有するスピンドルモー
タにおいて、前記スラスト板に回転軸に略同心の環状溝
を形成したことを特徴とするスピンドルモータであり、
以上の構成により、モータの軸受の組立て時、又はモー
タの駆動時に、軸受の内部に充填されている潤滑剤に混
入若しくは生成され、軸の回転により撹拌されて軸受の
中を浮遊している不純物はモータ停止時に、それ自体の
重量により次第に下向きに落ちていき前記スラスト板に
落下するが、落下した不純物は前記環状溝に堆積するた
め再びモータが駆動した時、前記スパイラル状溝から発
生した動圧により不純物が撹拌されることはない。した
がって、ラジアル軸受部の動圧発生部に不純物が混入す
ることを防止でき、ロータを回転した時に十分な動圧の
上昇が得られるという作用を有する。
【0012】請求項4に記載の発明は、励磁状態で磁界
を発生するステータコイルを備えたステータと、このス
テータコイルの磁界との電磁相互作用により回転力を得
るロータマグネットを備えたロータと、前記ロータのラ
ジアル方向の負荷を支持するスリーブと、前記ロータの
スラスト方向の負荷を支持するスラスト板から構成され
るスラスト軸受部とを有するスピンドルモータにおい
て、前記スラスト板のロータを支持する面とは反対側に
潤滑剤が充填される油溜まりを設置し、前記スラスト板
又は前記スリーブの少なくとも一方に前記スラスト軸受
部と前記油溜まりを連通する通油孔を設けたことを特徴
とするスピンドルモータであり、以上の構成により、モ
ータの軸受の組立て時、又はモータの駆動時に、軸受の
内部に充填されている潤滑剤に混入若しくは生成され、
軸の回転により撹拌されて軸受の中を浮遊している不純
物は、モータ停止時に、それ自体の重量により次第に下
向きに落ちていき前記スラスト板に落下するが、落下し
た不純物は前記スラスト板に設けてある前記通油孔を通
り前記油溜まりに堆積するため、再びモータが駆動した
時、前記不純物が撹拌されることはない。一方、モータ
駆動時には動圧軸受部と前記油溜まりに圧力差を生じ
る。この圧力差により前記油溜まりに充填されている潤
滑剤は、前記通油孔を通り軸受部に供給されるので、軸
受部に良好の状態で潤滑剤を供給することが可能とな
り、軸受部の劣化を防ぐことができる。以上より、ラジ
アル軸受部の動圧発生部への不純物の混入、及び、軸受
部の劣化を防止することができ、ロータを回転した時に
十分な動圧の上昇が得られる、という作用を有する。
【0013】請求項5に記載の発明は、スラスト板の中
央部に油溜まりまで貫通する開口部を設け、前記開口部
に前記ロータのスラスト方向の負荷を支持するための凸
部を有する部材を、スラスト板のロータを支持する面と
は反対側から挿入したことを特徴とする請求項4に記載
のスピンドルモータであり、以上の構成により、モータ
の軸受の組立て時、又はモータの駆動時に軸受の内部に
充填されている潤滑剤に混入若しくは生成され、軸の回
転により撹拌されて軸受の中を浮遊している不純物はモ
ータ停止時に、それ自体の重量により次第に下向きに落
ちていき前記スラスト板に落下するが、落下した不純物
は前記油溜まりに堆積するため、再びモータが駆動した
時、前記スパイラル状溝から発生した動圧により前記不
純物が撹拌されることはない。又、前記スパイラル状溝
により発生する動圧は、前記スラスト板の回転中心方向
に向かうので、前記不純物は前記開口部に向かって集積
されることになり、不純物の軸受内部への拡散を防ぐこ
とができる。一方、軸受内部に充填されている潤滑剤
は、モータ駆動時に前記スパイラル状溝より発生する動
圧により前記開口部を通り前記油溜まりに流れ込み、前
記油溜まりに充填されている潤滑剤は、前記油溜まりか
ら軸受部に流れ込む。その結果、モータ駆動時には油の
循環が起こるので、軸受部に良好の状態で潤滑剤を供給
することが可能となり、軸受部の劣化を防ぐことができ
る。以上より、ラジアル軸受部の動圧発生部への不純物
の混入、及び軸受部の劣化を防止することができ、ロー
タを回転した時に十分な動圧の上昇が得られるという作
用を有する。
【0014】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図10を用いて説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1のモータ
内部構成を示す縦断面図、図2は本発明の実施の形態1
のスラスト板を示す上面図、図3は本発明の実施の形態
1の軸受部を示す縦断面図である。
【0015】図1に示すように、スラスト板1は、ロー
タのスラスト方向の負荷を支持しており、軸2はロータ
を支承している。スリーブ3にはヘリングボーン状溝が
形成されており、ロータが回転することにより動圧を発
生して、ロータのラジアル方向の負荷を支持している。
【0016】前記スラスト板1には、図2に示すように
ポンプアウト方向のスパイラル状溝4が設けられてい
る。前記スラスト板1とスリーブ3の接合部には、図3
(a)に示すように凹部5が設けられている。前記スパ
イラル状溝4は、ロータの回転時に、潤滑剤を回転中心
から外向きに押し出す。その結果、図3(b)に示すよ
うなスラスト方向の圧力分布を発生し、軸受内部に生じ
た不純物9は前記スパイラル状溝4が発生する動圧によ
り回転中心から外方向に押し出され、凹部5に堆積され
る。
【0017】以下、上記構成における作用について説明
する。モータの軸受組立て又はモータの駆動時に、軸受
の内部に充填されている潤滑剤に混入若しくは生成され
た不純物9は、軸2の回転により撹拌されて軸受の中を
浮遊している。モータ停止時に、この不純物9はそれ自
体の重量により次第に下向きに落ちていきスラスト板1
に落下するが、再びモータが駆動するとスパイラル状溝
4から発生した動圧により不純物9は回転中心から外方
向へ押し出され、凹部5に溜まる。したがって、軸受の
スリーブ3の動圧発生部に不純物9が混入することを防
止することが可能となり、ロータを回転した時に十分な
圧力上昇が得られる。
【0018】(実施の形態2)図4は本発明の実施の形
態2のモータ内部構成を示す縦断面図、図5は本発明の
実施の形態2のスラスト板を示す上面図、図6は本発明
の実施の形態2の軸受部を示す縦断面図である。
【0019】図4に示すように、スラスト板1はロータ
のスラスト方向の負荷を支持しており、軸2はロータを
支承している。スリーブ3にはヘリングボーン状溝が形
成されており、ロータが回転することにより動圧を発生
して、ロータのラジアル方向の負荷を支持している。
【0020】前記スラスト板1には、図5に示すように
スパイラル状溝4が設けられており、このスパイラル状
溝4はロータ回転時に動圧を発生させてロータを支持す
るように形成されている。又、スパイラル状溝4の外周
には環状溝6が形成されている。
【0021】前記スラスト板1と軸2の接触部には、図
6に示すように凹部5が設けられており、軸受内部に生
じた不純物9はスラスト板1に設けてある環状溝6に堆
積される。
【0022】以下、上記構成における作用について説明
する。モータの軸受組立て又はモータの駆動時に、軸受
の内部に充填されている潤滑剤に混入若しくは生成され
た不純物9は、軸2の回転により撹拌されて軸受の中を
浮遊している。モータ停止時に、この不純物9はそれ自
体の重量により次第に下向きに落ちていきスラスト板1
に落下するが、落下した不純物9は環状溝6に堆積する
ため再びモータが駆動した時、スパイラル状溝4から発
生した動圧により不純物9が撹拌されることはない。し
たがって、軸受のスリーブ3の動圧発生部に不純物9が
混入することを防止することが可能となり、ロータを回
転した時に十分な圧力上昇が得られる。
【0023】(実施の形態3)図7は本発明の実施の形
態3のモータ内部構成を示す縦断面図、図8は本発明の
実施の形態3のスラスト板を示す上面図、図9は本発明
の実施の形態3の軸受部を示す縦断面図である。
【0024】図7に示すように、スラスト板1は、ロー
タのスラスト方向の負荷を支持しており、軸2はロータ
を支承している。スリーブ3にはヘリングボーン状溝が
形成されており、ロータが回転することにより動圧を発
生して、ロータのラジアル方向の負荷を支持している。
【0025】スラスト板1には、図8に示すようにスパ
イラル状溝4と、通油孔11が形成されており、前記ス
パイラル状溝4により生じた動圧によりロータを支持し
ている。前記スラスト板1の中央部には開口部8が設け
られ、さらに開口部8にはスラスト方向の荷重を支える
ための凸部を有する部材10が挿入されている。
【0026】スラスト板1のロータを支持する面の反対
側には、図9に示すように油溜まり7が設けられてい
る。この油溜まり7は前記開口部8を介して軸受内部の
動圧発生箇所に通じており、軸受内部に生じた不純物9
は開口部8を通って前記油溜まり7に堆積される。
【0027】以下、上記構成における作用について説明
する。モータの軸受組立て又はモータの駆動時に、軸受
の内部に充填されている潤滑剤に混入若しくは生成され
た不純物9は、軸2の回転により撹拌されて軸受の中を
浮遊している。モータ停止時に、この不純物9はそれ自
体の重量により次第に下向きに落ちていきスラスト板1
に落下するが、落下した不純物9は開口部8を通り油溜
まり7に堆積するため、再びモータが駆動した時、スパ
イラル状溝4から発生した動圧により不純物9が撹拌さ
れることはない。
【0028】また、スパイラル状溝4により発生する動
圧は、スラスト板1の回転中心方向に向かうので、不純
物9は開口部8に向かって集積されることになり、不純
物9の軸受内部への拡散を防ぐことができる。一方、軸
受内部に充填されている潤滑剤は、モータ駆動時にスパ
イラル状溝4より発生する動圧により開口部8を通り油
溜まり7に流れ込み、油溜まり7に充填されている潤滑
剤は、油溜まり7から軸受部に流れ込む。その結果、モ
ータ駆動時には図9に示す矢印方向の油の循環が起こる
ので、軸受部に良好の状態で潤滑剤を供給することが可
能となり軸受部の劣化を防ぐことができる。以上から、
軸受のスリーブ3の動圧発生部への不純物9の混入、及
び軸受部の劣化を防止することが可能となり、ロータを
回転した時に十分な圧力上昇が得られる。
【0029】(実施の形態4)図10は本発明の実施の
形態4のモータ内部構成の軸受部を示す縦断面図であ
る。図10に示すように、スラスト板1はロータのスラ
スト方向の負荷をピボット型スラスト軸受により支持し
ており、軸2はロータを支承している。スリーブ3には
ヘリングボーン状溝が形成されており、ロータが回転す
ることにより動圧を発生して、ロータのラジアル方向の
負荷を支持している。スラスト板1のロータを支持する
面の反対側には、油溜まり7が設けられている。この油
溜まり7はスラスト板1、及び、スリーブ3に設けられ
た通油孔11を介して動圧軸受内部に通じており、軸受
内部に生じた不純物9は前記通油孔11を通って油溜ま
り7に堆積される。
【0030】以下、上記構成における作用について説明
する。モータの軸受組立て又はモータの駆動時に、軸受
の内部に充填されている潤滑剤に混入若しくは生成され
た不純物9は、軸2の回転により撹拌されて軸受の中を
浮遊している。モータ停止時に、この不純物9はそれ自
体の重量により次第に下向きに落ちていきスラスト板1
に落下するが、落下した不純物9はスラスト板に設けて
ある通油孔11を通り油溜まり7に堆積するため、再び
モータが駆動した時、不純物9が撹拌されることはな
い。
【0031】一方、モータ駆動時には動圧軸受部と油溜
まり7に圧力差を生じる。この圧力差により油溜まり7
に充填されている潤滑剤はスリーブ3、及びスラスト板
1に設けた通油孔11を通り軸受部に供給されるので、
軸受部に良好の状態で潤滑剤を供給することが可能とな
り軸受部の劣化を防ぐことができる。以上から、軸受の
スリーブ3の動圧発生部への不純物9の混入、及び軸受
部の劣化を防止することが可能となり、ロータを回転し
た時に十分な圧力上昇が得られる。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明は、ピボット型スラ
スト軸受部のスパイラル状溝を潤滑剤がロータの回転中
心から外方向に押し出すように形成することにより、軸
受の内部の不純物を回転中心部から押し、これにより軸
受の動圧発生部に不純物が混入することを防止して、ロ
ータ回転時に十分な圧力上昇を得ることが可能となる。
【0033】第二に、動圧軸受部のスラスト板に環状溝
を有することにより、軸受の内部に充填されている潤滑
剤に混入若しくは生成された不純物を前記環状溝に堆積
させて、軸受の動圧発生部に不純物が混入することを防
止し、ロータ回転時に十分な圧力上昇を得ることができ
る。
【0034】第三に、動圧軸受部のスラスト板のロータ
を支持している面の反対側に潤滑剤が充填されている油
溜まりを設置し、このスラスト板又は前記スリーブの少
なくとも一方が通油孔を有することにより、軸受の内部
の不純物は前記通油孔を通って前記油溜まりに堆積され
ていき、軸受の動圧発生部に不純物が混入することを防
止し、ロータ回転時に十分な圧力上昇が得られる。ま
た、油溜まりに充填されている潤滑剤は、この通油孔を
通って軸受部に供給されることが可能であり、これによ
り軸受部には常に新しい潤滑剤が充填されていることに
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のモータ内部構成を示す
縦断面図
【図2】本発明の実施の形態1のスラスト板を示す上面
【図3】本発明の実施の形態1の軸受部の縦断面及び同
軸受部のスラスト方向の圧力分布図
【図4】本発明の実施の形態2のモータ内部構成を示す
縦断面図
【図5】本発明の実施の形態2のスラスト板を示す上面
【図6】本発明の実施の形態2の軸受部を示す縦断面図
【図7】本発明の実施の形態3のモータ内部構成を示す
縦断面図
【図8】本発明の実施の形態3のスラスト板を示す上面
【図9】本発明の実施の形態3の軸受部を示す縦断面図
【図10】本発明の実施の形態4のモータ内部構成の軸
受部を示す縦断面図
【図11】(a)従来の動圧軸受部のスラスト板を示す
上面図 (b)従来の動圧軸受部の縦断面図 (c)従来の動圧軸受部のスラスト方向の圧力分布図
【符号の説明】
1 スラスト板 2 軸 3 スリーブ 4 スパイラル状溝 5 凹部 6 環状溝 7 油溜まり 8 開口部 9 不純物 10 凸部を有する部材 11 通油孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】励磁状態で磁界を発生するステータコイル
    を備えたステータと、このステータコイルの磁界との電
    磁相互作用により回転力を得るロータマグネットを備え
    たロータと、前記ロータのラジアル方向の負荷を支持す
    るラジアル軸受部と、前記ロータのスラスト方向の負荷
    を支持するスラスト板から構成されるピボット型スラス
    ト軸受部と、前記ラジアル軸受及びピボット型スラスト
    軸受の内部に充填されている潤滑剤とを有するスピンド
    ルモータにおいて、前記スラスト板にポンプアウト方向
    のスパイラル状溝を有し、前記溝をモータ駆動時に不純
    物を回転中心から外方向に押し出すように形成したこと
    を特徴とするスピンドルモータ。
  2. 【請求項2】ラジアル軸受部内周面において、ラジアル
    軸受部とスラスト板の接合部に凹部を設けたことを特徴
    とする請求項1に記載のスピンドルモータ。
  3. 【請求項3】励磁状態で磁界を発生するステータコイル
    を備えたステータと、このステータコイルの磁界との電
    磁相互作用により回転力を得るロータマグネットを備え
    たロータと、前記ロータのラジアル方向の負荷を支持す
    るラジアル軸受部と、前記ロータのスラスト方向の負荷
    を支持するスラスト板から構成される動圧スラスト軸受
    部とを有するスピンドルモータにおいて、前記スラスト
    板に回転軸に略同心の環状溝を形成したことを特徴とす
    るスピンドルモータ。
  4. 【請求項4】励磁状態で磁界を発生するステータコイル
    を備えたステータと、このステータコイルの磁界との電
    磁相互作用により回転力を得るロータマグネットを備え
    たロータと、前記ロータのラジアル方向の負荷を支持す
    るスリーブと、前記ロータのスラスト方向の負荷を支持
    するスラスト板から構成されるスラスト軸受部とを有す
    るスピンドルモータにおいて、前記スラスト板のロータ
    を支持する面とは反対側に潤滑剤が充填される油溜まり
    を設置し、前記スラスト板又は前記スリーブの少なくと
    も一方に前記スラスト軸受部と前記油溜まりを連通する
    通油孔を設けたことを特徴とするスピンドルモータ。
  5. 【請求項5】スラスト板の中央部に油溜まりまで貫通す
    る開口部を設け、前記開口部に前記ロータのスラスト方
    向の負荷を支持するための凸部を有する部材を、スラス
    ト板のロータを支持する面とは反対側から挿入したこと
    を特徴とする請求項4に記載のスピンドルモータ。
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