JPH09162703A - Tvチューナの複同調回路 - Google Patents

Tvチューナの複同調回路

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JPH09162703A
JPH09162703A JP7320624A JP32062495A JPH09162703A JP H09162703 A JPH09162703 A JP H09162703A JP 7320624 A JP7320624 A JP 7320624A JP 32062495 A JP32062495 A JP 32062495A JP H09162703 A JPH09162703 A JP H09162703A
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武男 鈴木
Masaki Yamamoto
正喜 山本
Masashi Suzuki
正志 鈴木
Yasuharu Kudo
康晴 工藤
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    • HELECTRICITY
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    • H04N5/00Details of television systems
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    • H04N5/50Tuning indicators; Automatic tuning control

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  • Multimedia (AREA)
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  • Channel Selection Circuits, Automatic Tuning Circuits (AREA)
  • Superheterodyne Receivers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 周波数変換部3から出力される中間周波信号
の周波数レスポンスの変化に対応して周波数レスポンス
を選択的に変化させるTVチューナの複同調回路を提供
する。 【解決手段】 結合された1次側同調回路1と2次側同
調回路2とからなり、1次側同調回路1または2次側同
調回路2の少なくとも一方に、ダンピング抵抗7、8、
15、16及び/または共振用コンデンサとスイッチン
グダイオード9、10、17、18とからなる2つの直
列回路を並列接続し、各スイッチングダイオード9、1
0、17、18を信号受信状態に対応して、予め設定さ
れているスイッチング電圧により選択的にオンオフさせ
ることにより、複同調回路の出力側に得られる中間周波
信号の周波数レスポンスを、選択チャネルや受信信号の
電界強度に依存しない略一定のものにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、TV(テレビジョ
ン)チューナの複同調回路に係わり、特に、TVチュー
ナの周波数変換部から出力される中間周波信号に対する
周波数対振幅特性(周波数レスポンス)のバラツキを自
動的に補正し、TVチューナから出力される信号の周波
数レスポンスを良好にしたTVチューナの複同調回路に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、TVチューナは、受信アンテナ
で受けた受信信号を増幅する高周波増幅部と、受信信号
と局部発振信号とを周波数混合して混合信号を得る周波
数変換部と、局部発振信号を発生する局部発振器と、混
合信号の中から中間周波信号を選択する中間周波選択部
(中間周波トランスに対応し、通常、複同調回路で構成
されている)と、中間周波信号を増幅する中間周波増幅
段とを備えている。
【0003】ここで、図10は、かかる既知の中間周波
選択部、即ち、複同調回路の構成の一例を示す回路構成
図であり、図11は、既知の複同調回路から出力される
中間周波信号に対する理想的な周波数レスポンスの一例
を示す特性図である。
【0004】図10に示されるように、複同調回路は、
1次側同調回路51と2次側同調回路52とからなり、
1次側同調回路51の入力端は前段の周波数変換部の出
力端に結合され、2次側同調回路52の出力端は次段の
中間周波増幅部の入力端に結合される。1次側同調回路
51は、互いに並列接続された第1の可調整インダクタ
53と、第1のコンデンサ54と、第1のダンピング抵
抗55とからなり、2次側同調回路52は、互いに並列
接続された第2の可調整インダクタ56と、第2のコン
デンサ57と、第2のダンピング抵抗58とからなって
おり、第1及び第2の可調整インダクタ53、56は誘
導結合されて複同調回路が構成される。
【0005】また、図11において、縦軸は出力信号振
幅、横軸は周波数であって、通過帯域内のP点は1次側
同調回路51の共振周波数に一致した点を示し、同じく
S点は2次側同調回路52の共振周波数に一致した点を
示している。
【0006】そして、かかる既知の複同調回路において
は、通常、第1の可調整インダクタ53及び第2の可調
整インダクタ56の各インダクタンス値、及び、第1、
第2の可調整インダクタ53、56の誘導結合状態をそ
れぞれ調整することにより、複同調回路の出力側に得ら
れる中間周波信号が、図11に図示されるような理想的
な周波数レスポンスを示すようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】TVチューナにおいて
は、通常、周波数変換部から出力される中間周波信号の
周波数レスポンスがTVチューナの受信チャネルによっ
て異なっており、また、同じ受信チャネルであっても、
自動利得制御(AGC)によって高周波増幅部の増幅度
が変化すると、それに応じて周波数レスポンスが異なっ
てくる。
【0008】ところで、TVチューナの中間周波選択部
に既知の複同調回路を使用した場合には、1つの受信チ
ャネルの受信時に、複同調回路を前記のように調整し、
複同調回路の出力側に得られる中間周波信号が、図11
に図示されるような理想的な周波数レスポンスを示すよ
うになったとしても、受信信号の信号レベルが変化し、
それに伴って高周波増幅部に加わる自動利得制御電圧が
変動し、高周波増幅部の増幅度が変化した場合や、他の
受信チャネルの受信に切換えた場合には、周波数変換部
から出力される中間周波信号の周波数レスポンスが変化
することから、複同調回路の出力側に得られる中間周波
信号が、図11に図示されるような理想的な周波数レス
ポンスを示すとは限らなくなる。そして、複同調回路の
出力側に得られる中間周波信号の周波数レスポンスが理
想的なものから大きく変化した場合には、もはや、中間
周波増幅部で修正不能になり、その結果、TVチューナ
から出力される信号の周波数レスポンスが不適応のもの
になる。
【0009】このように、既知の複同調回路は、周波数
変換部から出力される中間周波信号の周波数レスポンス
の変化に対応できないという問題があり、デジタル信号
の受信の際にはこのような点が特に重大な問題になる。
【0010】本発明は、かかる問題点を解決するもの
で、その目的は、周波数変換部から出力される中間周波
信号の周波数レスポンスの変化に対応して周波数レスポ
ンスを選択的に変化させるTVチューナの複同調回路を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、結合された1次側同調回路と2次側同調
回路とからなり、前記1次側同調回路または2次側同調
回路の少なくとも一方に、インピーダンス素子とスイッ
チングダイオードとからなる2つの直列回路を並列接続
し、前記各スイッチングダイオードを信号受信状態に対
応したスイッチング電圧により選択的にオンオフさせる
手段を備える。
【0012】前記手段において、受信チャネル毎、及
び、各受信チャネルにおける自動利得制御電圧の大きさ
毎に、複同調回路の各スイッチングダイオードに供給す
るスイッチング電圧を予め定めておき、TVチューナが
信号を受信した際に、その受信チャネル及び自動利得制
御電圧の大きさに対応する予め定めたスイッチング電圧
を各スイッチングダイオードに供給し、1次側同調回路
及び/または2次側同調回路に並列に、ダンピング抵抗
や共振用付加容量素子からなるインピーダンス素子を選
択的に接続するようにしているので、受信チャネル毎、
及び、各受信チャネルにおける自動利得制御電圧の大き
さ毎に、周波数変換部から出力される中間周波信号の周
波数レスポンスが変化しても、複同調回路の周波数レス
ポンスがその変化を打ち消すように働き、複同調回路の
出力側に得られる中間周波信号は、常時、理想的な形に
近い周波数レスポンスになる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて詳細に説明する。
【0014】図1は、本発明によるTVチューナの複同
調回路の実施の形態の第1のものを示す回路構成図であ
る。
【0015】図1に示されるように、複同調回路は、1
次側同調回路1と2次側同調回路2とからなり、1次側
同調回路1の入力端は前段の周波数変換部3の出力端に
結合され、2次側同調回路2の出力端は次段の中間周波
増幅部4の入力端に結合される。1次側同調回路1は、
第1の可調整インダクタ5と、第1の共振用コンデンサ
6と、第1のダンピング抵抗7と、第2のダンピング抵
抗8と、第1のスイッチングダイオード9と、第2のス
イッチングダイオード10と、第1のバイパスコンデン
サ11と、第2のバイパスコンデンサ12とを備え、2
次側同調回路2は、第2の可調整インダクタ13と、第
2の共振用コンデンサ14と、第3のダンピング抵抗1
5と、第4のダンピング抵抗16と、第3のスイッチン
グダイオード17と、第4のスイッチングダイオード1
8と、第3のバイパスコンデンサ19と、第2のバイパ
スコンデンサ20とを備える。また、制御回路部21
は、位相固定ループ(PLL)を構成する集積回路(I
C)22と、第1のバッファ抵抗23と、第2のバッフ
ァ抵抗24と、第3のバッファ抵抗25と、第4のバッ
ファ抵抗26とを備える。
【0016】この場合、第1の可調整インダクタ5、第
1の共振用コンデンサ6、第1のダンピング抵抗7と第
1のスイッチングダイオード9と第1のバイパスコンデ
ンサ11とからなる第1の直列回路、第2のダンピング
抵抗8と第2のスイッチングダイオード10と第2のバ
イパスコンデンサ12とからなる第2の直列回路が互い
に並列接続され、1次側同調回路1が構成される。ま
た、第2の可調整インダクタ13、第2の共振用コンデ
ンサ14、第3のダンピング抵抗15と第3のスイッチ
ングダイオード17と第3のバイパスコンデンサ19と
からなる第3の直列回路、第4のダンピング抵抗16と
第4のスイッチングダイオード18と第4のバイパスコ
ンデンサ20とからなる第4の直列回路が互いに並列接
続され、2次側同調回路2が構成される。そして、第1
の可調整インダクタ5と第2の可調整インダクタ13が
誘導結合され、複同調回路が構成される。
【0017】さらに、集積回路22は、少なくとも、8
つの出力ポートBS1乃至BS8と2つの制御ポートS
1乃至S2を有し、内部に制御テーブル(図示なし)を
保持している。そして、出力ポートBS4はUHFバン
ド選択端子UBに、出力ポートBS2はVHFハイバン
ド選択端子HBに、出力ポートBS1はVHFローバン
ド選択端子LBにそれぞれ接続される。出力ポートBS
5は第1のバッファ抵抗23を介して第1のスイッチン
グダイオード9と第1のバイパスコンデンサ11の接続
点に、出力ポートBS6は第2のバッファ抵抗24を介
して第2のスイッチングダイオード10と第2のバイパ
スコンデンサ12の接続点に、出力ポートBS7は第3
のバッファ抵抗25を介して第3のスイッチングダイオ
ード17と第3のバイパスコンデンサ19の接続点に、
出力ポートBS8は第4のバッファ抵抗26を介して第
4のスイッチングダイオード18と第4のバイパスコン
デンサ20の接続点にそれぞれ接続される。制御ポート
S1はSCL信号供給端子SCLに、制御ポートS2は
SDA信号供給端子SDAにそれぞれ接続される。
【0018】続いて、図2(a)乃至(d)は、図1に
図示されたTVチューナの複同調回路における各部の周
波数レスポンスを示す特性図であり、図3は、集積回路
22内の制御テーブルへの書込み内容を示す説明図であ
る。
【0019】図2において、(a)は周波数混合部から
出力された中間周波信号の周波数レスポンスがほぼ理想
的な状態のとき、(b)は同中間周波信号の周波数レス
ポンスが通過帯域の中間で突出している状態のとき、
(c)は同中間周波信号の周波数レスポンスが通過帯域
の高域側で突出している状態のとき、(d)は同中間周
波信号の周波数レスポンスが通過帯域の低域側で突出し
ている状態のときをそれぞれ示し、また、(a)乃至
(d)において、特性(イ)は周波数混合部3の出力に
得られた中間周波信号の周波数レスポンス、特性(ロ)
は複同調回路の周波数レスポンス、特性(ハ)は複同調
回路から出力される中間周波信号の周波数レスポンスで
ある。
【0020】ところで、TVチューナは、その出荷前
に、予め複同調回路の調整と、集積回路(IC)22の
中の制御テーブルの書込みを行っているので、最初に、
その調整及び書込みの手段について説明する。
【0021】まず、複同調回路においては、第1及び第
2のスイッチングダイオード9、10、第3及び第4の
スイッチングダイオード17、18のそれぞれをカット
オフにした状態で、第1の可調整インダクタ5及び第2
の可調整インダクタ13の各インダクタンス値を調整す
るとともに、第1及び第2の可調整インダクタ5、13
の結合度を調整し、1次側同調回路1を中間周波数通過
帯域の低域側周波数、例えば、図2(a)の特性(ロ)
のf1 点近傍で共振させ、また、2次側同調回路2を中
間周波数通過帯域の高域側周波数、例えば、図2(a)
の特性(ロ)のf2 点近傍で共振させ、図2(a)の特
性(ロ)のように、複同調回路における中間周波信号の
周波数レスポンスが中心周波数f0 に対して対称的にな
るほぼ理想的な状態に設定する。
【0022】また、集積回路22の中の制御テーブルに
おいては、TVチューナを動作させて、VHFローバン
ドの各チャネルの信号を受信したとき、VHFハイバン
ドの各チャネルの信号を受信したとき、UHFバンドの
各チャネルの信号を受信したときのそれぞれについて、
これらの各チャネルの信号を高電界強度、中電界強度、
弱電界強度の状態でそれぞれ受信したとき、周波数変換
部3から出力される中間周波信号の周波数レスポンスが
図2(a)乃至(d)の中のいずれの特性(イ)に該当
するかに応じて、図3に図示されているように、類別1
乃至6に従ってオンまたはオフ情報の書込みを行う。
【0023】この点をさらに詳しく述べると、TVチュ
ーナが、VHFハイバンドの1つのチャネルの信号を高
電界強度で受信したときに、周波数変換部3から出力さ
れる中間周波信号の周波数レスポンスが、例えば、図2
(a)の特性(イ)のようになったとすれば、図3に図
示の類別1に該当するものとして、制御テーブルには、
4つの出力ポートBS5乃至BS8の出力をオフ電圧に
する4つのオフ情報を、このチャネル及び高電界強度に
対応させて書き込む。また、同じチャネルの信号を中電
界強度で受信したときに、周波数変換部3から出力され
る中間周波信号の周波数レスポンスが、例えば、図2
(b)の特性(イ)のようになったとすれば、図3に図
示の類別2に該当するものとして、制御テーブルには、
4つの出力ポートBS5乃至BS8の出力をオン電圧に
する4つのオン情報を、このチャネル及び中電界強度に
対応させて書き込む。さらに、同じチャネルの信号を弱
電界強度で受信したときに、周波数変換部3から出力さ
れる中間周波信号の周波数レスポンスが、例えば、図2
(c)の特性(イ)の実線のようになったとすれば、図
3に図示の類別3に該当するものとして、制御テーブル
には、3つの出力ポートBS5、BS6、BS8の出力
をオフ電圧にする3つのオフ情報と1つの出力ポートB
S7の出力をオフ電圧にする1つのオフ情報とを、この
チャネル及び弱電界強度に対応させて書き込む。
【0024】続いて、TVチューナが、VHFハイバン
ドの他の1つのチャネルの信号を高電界強度で受信した
ときに、周波数変換部3から出力される中間周波信号の
周波数レスポンスが、例えば、図2(c)の特性(イ)
の点線のようになったとすれば、図3に図示の類別4に
該当するものとして、制御テーブルには、2つの出力ポ
ートBS5、BS6の出力をオフ電圧にする2つのオフ
情報と2つの出力ポートBS7、BS8の出力をオン電
圧にする2つのオン情報とを、このチャネル及び高電界
強度に対応させて書き込む。また、同じチャネルの信号
を中電界強度で受信したときに、周波数変換部3から出
力される中間周波信号の周波数レスポンスが、例えば、
図2(d)の特性(イ)の実線のようになったとすれ
ば、図3に図示の類別5に該当するものとして、制御テ
ーブルには、1つの出力ポートBS5の出力をオン電圧
にする1つのオン情報と3つの出力ポートBS6乃至B
S8の出力をオフ電圧にする3つのオフ情報を、このチ
ャネル及び中電界強度に対応させて書き込む。さらに、
同じチャネルの信号を弱電界強度で受信したときに、周
波数変換部3から出力される中間周波信号の周波数レス
ポンスが、例えば、図2(d)の特性(イ)の点線のよ
うになったとすれば、図3に図示の類別6に該当するも
のとして、制御テーブルには、2つの出力ポートBS
5、BS6の出力をオン電圧にする2つのオン情報と2
つの出力ポートBS7、BS8の出力をオフ電圧にする
2つのオフ情報とを、このチャネル及び弱電界強度に対
応させて書き込む。
【0025】以下、同様に、VHFハイバンドの全ての
チャネル、VHFローバンドの全てのチャネル、UHF
チャネルの全てのチャネルに対し、その電界強度に対応
して周波数変換部3から出力される中間周波信号の周波
数レスポンスが、図2(a)乃至(d)の特性(イ)の
いずれかであるかに従って、図3に図示の類別1乃至6
のいずれかに該当するかを判別し、制御テーブルには、
その類別に該当する領域にチャネル及び電界強度をそれ
ぞれ書き込み、制御テーブルの書き込みが終了する。
【0026】続いて、図1に図示された複同調回路の動
作を、図2(a)乃至(d)及び図3を併用して説明す
る。
【0027】いま、TVチューナにおいて、VHFハイ
バンドの1つのチャネルの信号が強電界強度状態で受信
され、周波数変換部3の出力に中間周波数信号が得られ
たとき、集積回路22は、このチャネルと強電界強度と
の組み合わせから、例えば、中間周波数信号の周波数レ
スポンスが図2(a)の特性(イ)に示されるもので、
制御テーブルに書込まれている類別1に該当すると判断
し、4つの出力ポートBS5乃至BS8からそれぞれオ
フ電圧(ゼロまたは負電圧)を発生する。これらのオフ
電圧は第1乃至第4のバッファ抵抗23乃至26を介し
て第1乃至第4のスイッチングダイオード9、10、1
7、18に加わり、スイッチングダイオード9、10、
17、18を全てオフにするので、1次側同調回路1は
第1の可調整インダクタ5と第1の共振用コンデンサ6
とからなる共振回路だけに、2次側同調回路2は第2の
可調整インダクタ13と第2の共振用コンデンサ14と
からなる共振回路だけになる。このため、複同調回路の
周波数レスポンスは、図2(a)の特性(ロ)に示され
るものになり、複同調回路の出力側に得られる中間周波
信号の周波数レスポンスは、図2(a)の特性(ハ)に
示されるように、通過帯域内で略平坦な特性になる。
【0028】次いで、このチャネルの信号の電界強度が
変動し、中電界強度状態で受信されるようになったとす
れば、集積回路22は、このチャネルと中電界強度との
組み合わせから、例えば、中間周波数信号の周波数レス
ポンスが図2(b)の特性(イ)に示されるもので、制
御テーブルに書込まれている類別2に該当すると判断
し、4つの出力ポートBS5乃至BS8からそれぞれオ
ン電圧(正電圧)を発生する。これらのオン電圧は第1
乃至第4のスイッチングダイオード9、10、17、1
8を全てオンにするので、1次側同調回路1は第1の可
調整インダクタ5と第1の共振用コンデンサ6とからな
る共振回路に並列に第1及び第2のダンピング抵抗7、
8が挿入接続され、2次側同調回路2は第2の可調整イ
ンダクタ13と第2の共振用コンデンサ14とからなる
共振回路に並列に第3及び第4のダンピング抵抗15、
16が挿入接続される。このため、複同調回路の周波数
レスポンスは、図2(b)の特性(ロ)に示されるもの
になり、複同調回路の出力側に得られる中間周波信号の
周波数レスポンスは、図2(b)の特性(ハ)に示され
るように、通過帯域内で略平坦な特性になる。
【0029】続いて、このチャネルの信号の電界強度が
さらに変動し、弱電界強度状態で受信されるようになっ
たとすれば、集積回路22は、このチャネルと弱電界強
度との組み合わせから、例えば、中間周波数信号の周波
数レスポンスが図2(c)の特性(イ)の実線に示され
るもので、制御テーブルに書込まれている類別3に該当
すると判断し、3つの出力ポートBS5、BS6、BS
8からそれぞれオフ電圧を発生し、1つの出力ポートB
S7からオン電圧を発生する。これらのオフ電圧は第
1、第2、第4のスイッチングダイオード9、10、1
8を全てオフにし、第3のスイッチングダイオード17
だけをオンにするので、1次側同調回路1は第1の可調
整インダクタ5と第1の共振用コンデンサ6だけにな
り、2次側同調回路2は第2の可調整インダクタ13と
第2の共振用コンデンサ14とからなる共振回路に並列
に第3のダンピング抵抗15が挿入接続される。このた
め、複同調回路の周波数レスポンスは、図2(c)の特
性(ロ)の実線に示されるものになり、複同調回路の出
力側に得られる中間周波信号の周波数レスポンスは、図
2(b)の特性(ハ)に示されるように、通過帯域内で
略平坦な特性になる。
【0030】さらに、TVチューナがVHFハイバンド
の他の1つのチャネルの信号の受信に切換えられ、この
信号が強電界強度状態で受信されたとき、集積回路22
は、このチャネルと強電界強度との組み合わせから、例
えば、中間周波数信号の周波数レスポンスが図2(c)
の特性(イ)の点線に示されるもので、制御テーブルに
書込まれている類別4に該当すると判断し、2つの出力
ポートBS5、BS6からそれぞれオフ電圧を発生し、
2つの出力ポートBS7、BS8からそれぞれオン電圧
を発生する。これらのオフ電圧は第1、第2のスイッチ
ングダイオード9、10をオフにし、これらのオン電圧
は第3、第4のスイッチングダイオード17、18をオ
ンにするので、1次側同調回路1は第1の可調整インダ
クタ5と第1の共振用コンデンサ6とからなる共振回路
だけに、2次側同調回路2は第2の可調整インダクタ1
3と第2の共振用コンデンサ14とからなる共振回路に
並列に第3及び第4のダンピング抵抗15、16が挿入
接続される。このため、複同調回路の周波数レスポンス
は、図2(c)の特性(ロ)の点線に示されるものにな
り、複同調回路の出力側に得られる中間周波信号の周波
数レスポンスは、図2(c)の特性(ハ)に示されるよ
うに、通過帯域内で略平坦な特性になる。
【0031】この場合、このチャネルの信号の電界強度
が変動し、中電界強度状態で受信されるようになったと
すれば、集積回路22は、このチャネルと中電界強度と
の組み合わせから、例えば、中間周波数信号の周波数レ
スポンスが図2(d)の特性(イ)の実線に示されるも
ので、制御テーブルに書込まれている類別5に該当する
と判断し、1つの出力ポートBS5からオン電圧を発生
し、3つの出力ポートBS6乃至BS8からそれぞれオ
フ電圧を発生する。このオン電圧は第1のスイッチング
ダイオード9をオンにし、これらのオフ電圧は第2乃至
第4のスイッチングダイオード10、17、18をオフ
にするので、1次側同調回路1は第1の可調整インダク
タ5と第1の共振用コンデンサ6とからなる共振回路に
並列に第1のダンピング抵抗7が挿入接続され、2次側
同調回路2は第2の可調整インダクタ13と第2の共振
用コンデンサ14とからなる共振回路だけになる。この
ため、複同調回路の周波数レスポンスは、図2(d)の
特性(ロ)の実線に示されるものになり、複同調回路の
出力側に得られる中間周波信号の周波数レスポンスは、
図2(d)の特性(ハ)に示されるように、通過帯域内
で略平坦な特性になる。
【0032】その後で、このチャネルの信号の電界強度
がさらに変動し、弱電界強度状態で受信されるようにな
ったとすれば、集積回路22は、このチャネルと弱電界
強度との組み合わせから、例えば、中間周波信号の周波
数レスポンスが図2(d)の特性(イ)の点線に示され
るもので、制御テーブルに書込まれている類別6に該当
すると判断し、2つの出力ポートBS5、BS6からそ
れぞれオン電圧を発生し、2つの出力ポートBS7、B
S8からそれぞれオフ電圧を発生する。これらのオン電
圧は第1、第2のスイッチングダイオード9、10をオ
ンにし、第3、第4のスイッチングダイオード17、1
8をオンにするので、1次側同調回路1は第1の可調整
インダクタ5と第1の共振用コンデンサ6からなる共振
回路に並列に第1、第2のダンピング抵抗7、8が挿入
接続され、2次側同調回路2は第2の可調整インダクタ
13と第2の共振用コンデンサ14とからなる共振回路
だけになる。このため、複同調回路の周波数レスポンス
は、図2(d)の特性(ロ)の点線に示されるものにな
り、複同調回路の出力側に得られる中間周波信号の周波
数レスポンスは、図2(d)の特性(ハ)に示されるよ
うに、通過帯域内で略平坦な特性になる。
【0033】この場合、制御テーブルには、前述のよう
に、VHFハイバンドのさらに別の各チャネル、VHF
ローバンドの全てのチャネル、UHFバンドの全てのチ
ャネルと、受信時の電界強度に対応した組み合わせの全
てについても、周波数変換部3から出力される中間周波
信号の周波数レスポンスが、図2(a)乃至(d)の特
性(イ)のいずれかであるかに従って、図3に図示の類
別1乃至6のいずれに該当するかを書き込んでいるの
で、集積回路22は、受信したチャネルと受信信号の電
界強度との組み合わせに基づき、制御テーブルのどの類
別に該当するかを判定し、判定した類別に対応してオン
又はオフ電圧を各出力ポートBS5乃至BS8に出力し
て、第1乃至第4のダンピング抵抗9、10、17、1
8を選択的に1次側同調回路1及び/または2次側同調
回路2に並列に挿入接続することにより、周波数変換部
3から出力される中間周波信号の周波数レスポンスがど
のような特性のものであっても、複同調回路から出力さ
れる中間周波信号の周波数レスポンスは、図2(a)乃
至(d)の各特性(ハ)に示されるように、通過帯域内
で略平坦な特性になる。
【0034】このように、本実施の形態によれば、TV
チューナの各部の特性に依存して、周波数変換部3から
出力される中間周波信号の周波数レスポンスが、受信チ
ャネル及びその電界強度に対応して変化しても、複同調
回路に第1乃至第4のダンピング抵抗9、10、17、
18が選択的に挿入接続され、その周波数レスポンスを
理想的な周波数レスポンスに近づくように補正するの
で、複同調回路から出力される中間周波信号の周波数レ
スポンスを、常時、通過帯域内で略平坦な特性にするこ
とができる。
【0035】次に、図4は、本発明によるTVチューナ
の複同調回路の実施の形態の第2のものを示す回路構成
図である。
【0036】図4において、図1に示された構成要素と
同じ構成要素については同じ符号を付けている。
【0037】図4に示されるように、1次側同調回路1
は、第1の可調整インダクタ5と第1の共振用コンデン
サ6とからなる共振回路の他に、第1のスイッチングダ
イオード9に直列接続された第1の付加コンデンサ27
と、第1のスイッチングダイオード9に直列接続された
第2の付加コンデンサ28と、共振回路に並列接続され
た第1の固定ダンピング抵抗29とを備え、また、2次
側同調回路2は、第2の可調整インダクタ13と第2の
共振用コンデンサ14とからなる共振回路の他に、第3
のスイッチングダイオード17に直列接続された第3の
付加コンデンサ30と、第4のスイッチングダイオード
18に直列接続された第4の付加コンデンサ31と、共
振回路に並列接続された第2の固定ダンピング抵抗32
とを備える。また、制御回路部21は、第1乃至第4の
バッファ抵抗23乃至26の他に、第1乃至第4のスイ
ッチングダイオード9、10、17、18のカソードと
接地点間に、第1乃至第4のスイッチングダイオード
9、10、17、18に加わるオン電圧の帰路を構成す
る第5乃至第8のバッファ抵抗33乃至36を具備して
いる。
【0038】この場合、図4に図示された実施の形態
(以下、これを前者という)と、図1に図示された実施
の形態(以下、これを後者という)との構成の違いは、
前者が共振回路に選択的に挿入接続される第1乃至第4
の付加コンデンサ27、28、29、30を具備するの
に対し、後者が同じ共振回路に選択的に挿入接続される
第1乃至第4のダンピング抵抗7、8、15、16を具
備している点、及び、前者が第1及び第2の固定ダンピ
ング抵抗29、32を具備しているのに対し、後者がか
かる固定ダンピング抵抗を具備していない点、それに、
前者が第1乃至第4のスイッチングダイオード9、1
0、17、18に加わるオン電圧の帰路になる第5乃至
第8のバッファ抵抗33乃至36を具備しているのに対
し、後者がかかる第5乃至第8のバッファ抵抗33乃至
36を具備していない点だけであって、その他に、前者
と後者の間に構成上の違いがない。このため、本実施の
形態における構成については、これ以上の説明を省略す
る。
【0039】ここで、図5(a)乃至(e)は、図4に
図示されたTVチューナの複同調回路における各部の周
波数レスポンスを示す特性図であり、図6は、集積回路
22内の制御テーブルへの書込み内容を示す説明図であ
る。
【0040】図5において、(a)は周波数混合部から
出力された中間周波信号の周波数レスポンスがほぼ理想
的な状態のとき、(b)は同中間周波信号の周波数レス
ポンスが通過帯域の低域側または高域側に偏っている状
態のとき、(c)は同中間周波信号の周波数レスポンス
が通過帯域の高域側または低域側で突出している状態の
とき、(d)は同中間周波信号の周波数レスポンスが通
過帯域の低域側及び高域側の双方で拡がっている状態の
とき、(e)は同中間周波信号の周波数レスポンスが通
過帯域の低域側及び高域側の双方で狭まっている状態の
ときをそれぞれ示し、また、(a)乃至(e)におい
て、特性(イ)は周波数混合部3の出力に得られた中間
周波信号の周波数レスポンス、特性(ロ)は複同調回路
の周波数レスポンス、特性(ハ)は複同調回路から出力
される中間周波信号の周波数レスポンスである。
【0041】また、本実施の形態においても、TVチュ
ーナは、その出荷前に、複同調回路の調整と集積回路
(IC)22の中の制御テーブルへの書込みを行ってい
る。
【0042】即ち、複同調回路においては、第1及び第
3のスイッチングダイオード9、17をオンにし、第2
及び第4のスイッチングダイオード10、18をオフに
した状態で、第1の可調整インダクタ5及び第2の可調
整インダクタ13の各インダクタンス値を調整するとと
もに、第1及び第2の可調整インダクタ5、13の結合
度を調整し、1次側同調回路1を中間周波数通過帯域の
低域側周波数、例えば、図2(a)の特性(ロ)のf1
点近傍で共振させ、また、2次側同調回路2を中間周波
数通過帯域の高域側周波数、例えば、図2(a)の特性
(ロ)のf2 点近傍で共振させ、図2(a)の特性
(ロ)のように、複同調回路における中間周波信号の周
波数レスポンスが中心周波数f0 に対して対称的になる
ほぼ理想的な状態に設定する。
【0043】また、集積回路22の中の制御テーブルに
おいては、TVチューナを動作させて、VHFローバン
ドの各チャネルの信号を受信したとき、VHFハイバン
ドの各チャネルの信号を受信したとき、UHFバンドの
各チャネルの信号を受信したときのそれぞれについて、
各チャネルの信号を高電界強度、中電界強度、弱電界強
度の状態でそれぞれ受信したとき、周波数変換部3から
出力される中間周波信号の周波数レスポンスが図5
(a)乃至(e)の中のいずれの特性(イ)に該当する
かに応じて、図6に図示されているように、類別1乃至
7に従ってオンまたはオフ情報の書込みを行う。
【0044】ここにおいて、図4に図示された複同調回
路の動作を、図5(a)乃至(e)及び図6を併用して
説明する。
【0045】TVチューナにおいて、VHFハイバン
ド、VHFローバンド、または、UHFバンドのいずれ
かの1つのチャネルの信号を、例えば、強電界強度状態
で受信し、周波数変換部3の出力に中間周波数信号が得
られたとき、集積回路22は、このチャネルと強電界強
度との組み合わせから、例えば、中間周波数信号の周波
数レスポンスが図5(a)の特性(イ)に示されるもの
であり、制御テーブルに書込まれている類別1に該当す
ると判断し、2つの出力ポートBS5、BS7からそれ
ぞれオン電圧を発生し、2つの出力ポートBS6、BS
8からそれぞれオフ電圧を発生する。オン電圧は第1、
第3のバッファ抵抗23、25を介して第1、第3のス
イッチングダイオード9、17に加わり、これらをオン
状態にし、オフ電圧は第2、第4のバッファ抵抗24、
26を介して第2、第4のスイッチングダイオード1
0、18に加わり、これらをオフ状態にするので、1次
側同調回路1は第1の可調整インダクタ5と第1の共振
用コンデンサ6と第1の付加コンデンサ27とからなる
共振回路になり、2次側同調回路2は第2の可調整イン
ダクタ13と第2の共振用コンデンサ14と第1の付加
コンデンサ30とからなる共振回路になる。このため、
複同調回路の周波数レスポンスは、図5(a)の特性
(ロ)に示されるものになり、複同調回路の出力側に得
られる中間周波信号の周波数レスポンスは、図5(a)
の特性(ハ)に示されるように、通過帯域内で略平坦な
特性になる。
【0046】次いで、チャネルの選択を切換えて第2の
チャネルの信号を、例えば、中電界強度状態で受信した
とき、集積回路22は、第2のチャネルと中電界強度と
の組み合わせから、例えば、中間周波数信号の周波数レ
スポンスが図5(b)の特性(イ)の実線に示されるも
のであり、制御テーブルに書込まれている類別2に該当
すると判断し、1つの出力ポートBS5からオン電圧を
発生し、3つの出力ポートBS6乃至BS8からそれぞ
れオフ電圧を発生する。オン電圧は第1のスイッチング
ダイオード9をオン状態にし、オフ電圧は第2乃至第4
のスイッチングダイオード10、17、18をオフ状態
にするので、1次側同調回路1は第1の可調整インダク
タ5と第1の共振用コンデンサ6と第1の付加コンデン
サ27とからなる共振回路になり、2次側同調回路2は
第2の可調整インダクタ13と第2の共振用コンデンサ
14とからなる共振回路になる。このため、複同調回路
の周波数レスポンスは、図5(b)の特性(ロ)の実線
に示されるものになり、複同調回路の出力側に得られる
中間周波信号の周波数レスポンスは、図5(b)の特性
(ハ)に示されるように、通過帯域内で略平坦な特性に
なる。
【0047】続いて、チャネルの選択を切換えて第3の
チャネルの信号を、例えば、弱電界強度状態で受信した
とき、集積回路22は、第3のチャネルと弱電界強度と
の組み合わせから、例えば、中間周波数信号の周波数レ
スポンスが図5(b)の特性(イ)の点線に示されるも
のであり、制御テーブルに書込まれている類別3に該当
すると判断し、3つの出力ポートBS5、BS6、BS
8からそれぞれオフ電圧を発生し、1つの出力ポートB
S7からオン電圧を発生する。これらのオフ電圧は第
1、第2、第4のスイッチングダイオード9、10、1
8をオフ状態にし、第3のスイッチングダイオード17
をオン状態にするので、1次側同調回路1は第1の可調
整インダクタ5と第1の共振用コンデンサ6とからなる
共振回路になり、2次側同調回路2は第2の可調整イン
ダクタ13と第2の共振用コンデンサ14と第3の付加
コンデンサ30とからなる共振回路になる。このため、
複同調回路の周波数レスポンスは、図5(b)の特性
(ロ)の点線に示されるものになり、複同調回路の出力
側に得られる中間周波信号の周波数レスポンスは、図5
(b)の特性(ハ)に示されるように、通過帯域内で略
平坦な特性になる。
【0048】さらに、チャネルの選択を切換えて第4の
チャネルの信号を、例えば、強電界強度状態で受信した
とき、集積回路22は、第4のチャネルと強電界強度と
の組み合わせから、例えば、中間周波数信号の周波数レ
スポンスが図5(c)の特性(イ)の実線に示されるも
ので、制御テーブルに書込まれている類別4に該当する
と判断し、4つの出力ポートBS5乃至BS8からそれ
ぞれオン電圧を発生する。これらのオン電圧は第1乃至
第4のスイッチングダイオード9、10、17、18を
全てオン状態にするので、1次側同調回路1は第1の可
調整インダクタ5と第1の共振用コンデンサ6と第1の
付加コンデンサ27と、第2の付加コンデンサ28とか
らなる共振回路になり、2次側同調回路2は第2の可調
整インダクタ13と第2の共振用コンデンサ14と第3
の付加コンデンサ30と第4の付加コンデンサ18とか
らなる共振回路になる。このため、複同調回路の周波数
レスポンスは、図5(c)の特性(ロ)の実線に示され
るものになり、複同調回路の出力側に得られる中間周波
信号の周波数レスポンスは、図5(c)の特性(ハ)に
示されるように、通過帯域内で略平坦な特性になる。
【0049】次いで、チャネルの選択を切換えて第5の
チャネルの信号を、例えば、中電界強度状態で受信した
とき、集積回路22は、第5のチャネルと中電界強度と
の組み合わせから、例えば、中間周波数信号の周波数レ
スポンスが図5(c)の特性(イ)の点線に示されるも
のであり、制御テーブルに書込まれている類別5に該当
すると判断し、4つの出力ポートBS5乃至BS8から
それぞれオフ電圧を発生する。これらのオフ電圧は第1
乃至第4のスイッチングダイオード9、10、17、1
8を全てオフ状態にするので、1次側同調回路1は第1
の可調整インダクタ5と第1の共振用コンデンサ6とか
らなる共振回路になり、2次側同調回路2は第2の可調
整インダクタ13と第2の共振用コンデンサ14とから
なる共振回路になる。このため、複同調回路の周波数レ
スポンスは、図5(c)の特性(ロ)の点線に示される
ものになり、複同調回路の出力側に得られる中間周波信
号の周波数レスポンスは、図5(c)の特性(ハ)に示
されるように、通過帯域内で略平坦な特性になる。
【0050】続いて、チャネルの選択を切換えて第6の
チャネルの信号を、例えば、弱電界強度状態で受信した
とき、集積回路22は、第6のチャネルと弱電界強度と
の組み合わせから、例えば、中間周波信号の周波数レス
ポンスが図5(d)の特性(イ)に示されるものであ
り、制御テーブルに書込まれている類別6に該当すると
判断し、2つの出力ポートBS5、BS6からそれぞれ
オフ電圧を発生し、2つの出力ポートBS7、BS8か
らそれぞれオン電圧を発生する。オフ電圧は第1、第2
のスイッチングダイオード9、10をオフ状態にし、オ
ン電圧は第3、第4のスイッチングダイオード17、1
8をオン状態にするので、1次側同調回路1は第1の可
調整インダクタ5と第1の共振用コンデンサ6からなる
共振回路になり、2次側同調回路2は第2の可調整イン
ダクタ13と第2の共振用コンデンサ14と第3の付加
コンデンサ30と第4の付加コンデンサ18とからなる
共振回路になる。このため、複同調回路の周波数レスポ
ンスは、図5(d)の特性(ロ)に示されるものにな
り、複同調回路の出力側に得られる中間周波信号の周波
数レスポンスは、図5(d)の特性(ハ)に示されるよ
うに、通過帯域内で略平坦な特性になる。
【0051】さらに、チャネルの選択を切換えて第7の
チャネルの信号を、例えば、中電界強度状態で受信した
とき、集積回路22は、第7のチャネルと中電界強度と
の組み合わせから、例えば、中間周波信号の周波数レス
ポンスが図5(e)の特性(イ)に示されるものであ
り、制御テーブルに書込まれている類別7に該当すると
判断し、2つの出力ポートBS5、BS6からそれぞれ
オン電圧を発生し、2つの出力ポートBS7、BS8か
らそれぞれオフ電圧を発生する。オン電圧は第1、第2
のスイッチングダイオード9、10をオン状態にし、オ
フ電圧は第3、第4のスイッチングダイオード17、1
8をオフ状態にするので、1次側同調回路1は第1の可
調整インダクタ5と第1の共振用コンデンサ6と第1の
付加コンデンサ27と第2の付加コンデンサ28とから
なる共振回路になり、2次側同調回路2は第2の可調整
インダクタ13と第2の共振用コンデンサ14とからな
る共振回路になる。このため、複同調回路の周波数レス
ポンスは、図5(e)の特性(ロ)に示されるものにな
り、複同調回路の出力側に得られる中間周波信号の周波
数レスポンスは、図5(e)の特性(ハ)に示されるよ
うに、通過帯域内で略平坦な特性になる。
【0052】この場合に、制御テーブルには、前述のよ
うに、VHFハイバンドの各チャネル、VHFローバン
ドの各チャネル、UHFバンドの各チャネルと、受信時
の電界強度に対応した組み合わせの全てについて、周波
数変換部3から出力される中間周波信号の周波数レスポ
ンスが、図5(a)乃至(e)の特性(イ)のいずれか
であるかに従って、図6に図示の類別1乃至7のいずれ
に該当するかを書き込んでいるので、集積回路22は、
受信したチャネルと受信信号の電界強度との組み合わせ
に基づき、制御テーブルのどの類別に該当するかを判定
し、判定した類別に対応してオン又はオフ電圧を各出力
ポートBS5乃至BS8に出力して、第1乃至第4の付
加コンデンサ27、28、30、31を選択的に1次側
同調回路1及び/または2次側同調回路2に並列に挿入
接続することにより、周波数変換部3から出力される中
間周波信号の周波数レスポンスがどのような特性のもの
であっても、複同調回路から出力される中間周波信号の
周波数レスポンスは、図5(a)乃至(e)の各特性
(ハ)に示されるように、通過帯域内で略平坦な特性に
なる。
【0053】このように、本実施の形態によれば、TV
チューナの各部の特性に依存して、周波数変換部3から
出力される中間周波信号の周波数レスポンスが、受信チ
ャネル及びその電界強度に対応して変化しても、複同調
回路に第1乃至第4の付加コンデンサ27、28、3
0、31が選択的に挿入接続され、その周波数レスポン
スを理想的な周波数レスポンスに近づくように補正する
ので、複同調回路から出力される中間周波信号の周波数
レスポンスを、常時、通過帯域内で略平坦な特性にする
ことができる。
【0054】続く、図7は、本発明によるTVチューナ
の複同調回路の実施の形態の第3のものを示す回路構成
図である。
【0055】図7において、図4に示された構成要素と
同じ構成要素については同じ符号を付けている。
【0056】図7に示されるように、1次側同調回路1
は、第1の可調整インダクタ5と第1の共振用コンデン
サ6と第1の固定ダンピング抵抗29とからなる共振回
路の他に、第1のスイッチングダイオード9に直列接続
された第5のダンピング抵抗37と、第2のスイッチン
グダイオード10に直列接続された第5の付加コンデン
サ38とを備え、2次側同調回路2は、第2の可調整イ
ンダクタ13と第2の共振用コンデンサ14と第2の固
定ダンピング抵抗32とからなる共振回路の他に、第3
のスイッチングダイオード17に直列接続された第6の
付加コンデンサ39と、第4のスイッチングダイオード
18に直列接続された第6のダンピング抵抗40とを備
える。また、制御回路部21は、第1乃至第4のバッフ
ァ抵抗23乃至26の他に、第2及び第3のスイッチン
グダイオード10、17のカソードと接地点間に、第2
及び第3のスイッチングダイオード10、17に加わる
オン電圧の帰路を構成する第9及び第10のバッファ抵
抗41、42を具備している。
【0057】この場合、図7に図示された実施の形態
(以下、これを前者という)と、図4に図示された実施
の形態(以下、これを後者という)との構成の違いは、
前者が共振回路に選択的に挿入接続される第5及び第6
の付加コンデンサ38、39と第5及び第6のダンピン
グ抵抗37、40とを具備するのに対し、後者が同じ共
振回路に選択的に挿入接続される第1乃至第4の付加コ
ンデンサ27、28、30、31を具備している点、前
者が第2及び第3のスイッチングダイオード10、17
に加わるオン電圧の帰路を構成する第9及び第10のバ
ッファ抵抗41、42を具備するのに対し、後者が第1
乃至第4のスイッチングダイオード9、10、17、1
8に加わるオン電圧の帰路を構成する第5乃至第8のバ
ッファ抵抗33乃至36を具備している点だけであっ
て、その他に、前者と後者の間に構成上の違いがない。
このため、本実施の形態においても、構成についてのこ
れ以上の説明を省略する。
【0058】ここで、図8(a)乃至(d)は、図7に
図示されたTVチューナの複同調回路における各部の周
波数レスポンスを示す特性図であり、図9は、集積回路
22内の制御テーブルへの書込み内容を示す説明図であ
る。
【0059】図8において、(a)は周波数混合部から
出力された中間周波信号の周波数レスポンスがほぼ理想
的な状態のとき、(b)は同中間周波信号の周波数レス
ポンスが通過帯域の高域側で突出している状態のとき、
(c)は同中間周波信号の周波数レスポンスが通過帯域
の低域側で突出している状態のとき、(d)は同中間周
波信号の周波数レスポンスが通過帯域の低域側及び高域
側の双方で拡がっている状態のとき、(e)は同中間周
波信号の周波数レスポンスが通過帯域の低域側及び高域
側の双方で狭まっている状態のときをそれぞれ示し、ま
た、(a)乃至(e)において、特性(イ)は周波数混
合部3の出力に得られる中間周波信号の周波数レスポン
ス、特性(ロ)は複同調回路の周波数レスポンス、特性
(ハ)は複同調回路の出力に得られる中間周波信号の周
波数レスポンスである。
【0060】また、本実施の形態においても、TVチュ
ーナは、その出荷前に、複同調回路の調整と集積回路
(IC)22の中の制御テーブルへの書込みを行ってい
る。
【0061】即ち、複同調回路においては、第2及び第
3のスイッチングダイオード10、17をオンにし、第
1及び第4のスイッチングダイオード9、18をオフに
した状態で、第1の可調整インダクタ5及び第2の可調
整インダクタ13の各インダクタンス値を調整するとと
もに、第1及び第2の可調整インダクタ5、13の結合
度を調整し、1次側同調回路1を中間周波数通過帯域の
低域側周波数、例えば、図2(a)の特性(ロ)のf1
点近傍で共振させ、また、2次側同調回路2を中間周波
数通過帯域の高域側周波数、例えば、図2(a)の特性
(ロ)のf2 点近傍で共振させ、図2(a)の特性
(ロ)のように、複同調回路における中間周波信号の周
波数レスポンスが中心周波数f0 に対して対称的になる
ほぼ理想的な状態に設定する。
【0062】また、集積回路22の中の制御テーブルに
おいては、TVチューナを動作させて、VHFローバン
ドの各チャネルの信号を受信したとき、VHFハイバン
ドの各チャネルの信号を受信したとき、UHFバンドの
各チャネルの信号を受信したときのそれぞれについて、
各チャネルの信号を高電界強度、中電界強度、弱電界強
度の状態でそれぞれ受信したとき、周波数変換部3から
出力される中間周波信号の周波数レスポンスが図8
(a)乃至(e)の中のいずれの特性(イ)に該当する
かに応じて、図9に図示されているように、類別1乃至
5に従ってオンまたはオフ情報の書込みを行う。
【0063】ここにおいて、図7に図示された複同調回
路の動作を、図8(a)乃至(e)及び図9を併用して
説明する。
【0064】TVチューナにおいて、VHFハイバン
ド、VHFローバンド、または、UHFバンドのいずれ
かの1つのチャネルの信号を、例えば、強電界強度状態
で受信し、周波数変換部3の出力に中間周波数信号が得
られたとき、集積回路22は、このチャネルと強電界強
度との組み合わせから、例えば、中間周波数信号の周波
数レスポンスが図8(a)の特性(イ)に示されるもの
であり、制御テーブルに書込まれている類別1に該当す
ると判断し、2つの出力ポートBS6、BS7からそれ
ぞれオン電圧を発生し、2つの出力ポートBS5、BS
8からそれぞれオフ電圧を発生する。オン電圧は第2、
第3のスイッチングダイオード10、17をオン状態に
し、オフ電圧は第1、第4のスイッチングダイオード
9、18をオフ状態にするので、1次側同調回路1は第
1の可調整インダクタ5と第1の共振用コンデンサ6と
第1の固定ダンピング抵抗29と付加コンデンサ38と
からなる共振回路になり、2次側同調回路2は第2の可
調整インダクタ13と第2の共振用コンデンサ14と第
2の固定ダンピング抵抗32と第6の付加コンデンサ3
9とからなる共振回路になる。このため、複同調回路の
周波数レスポンスは、図8(a)の特性(ロ)に示され
るものになり、複同調回路の出力側に得られる中間周波
信号の周波数レスポンスは、図8(a)の特性(ハ)に
示されるように、通過帯域内で略平坦な特性になる。
【0065】次いで、チャネルの選択を切換えて第2の
チャネルの信号を、例えば、中電界強度状態で受信した
とき、集積回路22は、第2のチャネルと中電界強度と
の組み合わせから、例えば、中間周波数信号の周波数レ
スポンスが図8(b)の特性(イ)に示されるものであ
り、制御テーブルに書込まれている類別2に該当すると
判断し、1つの出力ポートBS7からオン電圧を発生
し、3つの出力ポートBS5、BS6、BS8からそれ
ぞれオフ電圧を発生する。オン電圧は第3のスイッチン
グダイオード17をオン状態にし、オフ電圧は第1、第
2、第4のスイッチングダイオード9、10、18をオ
フ状態にするので、1次側同調回路1は第1の可調整イ
ンダクタ5と第1の共振用コンデンサ6と第1の固定ダ
ンピング抵抗29とからなる共振回路になり、2次側同
調回路2は第2の可調整インダクタ13と第2の共振用
コンデンサ14と第2の固定ダンピング抵抗32と第6
の付加コンデンサ39とからなる共振回路になる。この
ため、複同調回路の周波数レスポンスは、図8(b)の
特性(ロ)に示されるものになり、複同調回路の出力側
に得られる中間周波信号の周波数レスポンスは、図8
(b)の特性(ハ)に示されるように、通過帯域内で略
平坦な特性になる。
【0066】続いて、チャネルの選択を切換えて第3の
チャネルの信号を、例えば、弱電界強度状態で受信した
とき、集積回路22は、第3のチャネルと弱電界強度と
の組み合わせから、例えば、中間周波数信号の周波数レ
スポンスが図8(c)の特性(イ)に示されるものであ
り、制御テーブルに書込まれている類別3に該当すると
判断し、2つの出力ポートBS5、BS6からそれぞれ
オン電圧を発生し、2つの出力ポートBS7、BS8か
らオン電圧を発生する。これらのオン電圧は第1、第2
のスイッチングダイオード9、10をオン状態にし、第
3、第4のスイッチングダイオード17、18をオフン
状態にするので、1次側同調回路1は第1の可調整イン
ダクタ5と第1の共振用コンデンサ6と第1の固定ダン
ピング抵抗29と第5のダンピング抵抗37と第5の付
加コンデンサ38とからなる共振回路になり、2次側同
調回路2は第2の可調整インダクタ13と第2の共振用
コンデンサ14と第2の固定ダンピング抵抗32とから
なる共振回路になる。このため、複同調回路の周波数レ
スポンスは、図8(c)の特性(ロ)に示されるものに
なり、複同調回路の出力側に得られる中間周波信号の周
波数レスポンスは、図8(c)の特性(ハ)に示される
ように、通過帯域内で略平坦な特性になる。
【0067】さらに、チャネルの選択を切換えて第4の
チャネルの信号を、例えば、強電界強度状態で受信した
とき、集積回路22は、第4のチャネルと強電界強度と
の組み合わせから、例えば、中間周波数信号の周波数レ
スポンスが図8(d)の特性(イ)に示されるもので、
制御テーブルに書込まれている類別4に該当すると判断
し、1つの出力ポートBS5からオン電圧を発生し、3
つの出力ポートBS6乃至BS8からそれぞれオフ電圧
を発生する。オン電圧は第1のスイッチングダイオード
9をオン状態にし、オフ電圧は第2乃至第4のスイッチ
ングダイオード10、17、18をオフ状態にするの
で、1次側同調回路1は第1の可調整インダクタ5と第
1の共振用コンデンサ6と第1の固定ダンピング抵抗2
9と第5のダンピング抵抗37とからなる共振回路にな
り、2次側同調回路2は第2の可調整インダクタ13と
第2の共振用コンデンサ14と第2の固定ダンピング抵
抗32とからなる共振回路になる。このため、複同調回
路の周波数レスポンスは、図8(d)の特性(ロ)に示
されるものになり、複同調回路の出力側に得られる中間
周波信号の周波数レスポンスは、図8(d)の特性
(ハ)に示されるように、通過帯域内で略平坦な特性に
なる。
【0068】次いで、チャネルの選択を切換えて第5の
チャネルの信号を、例えば、中電界強度状態で受信した
とき、集積回路22は、第5のチャネルと中電界強度と
の組み合わせから、例えば、中間周波数信号の周波数レ
スポンスが図8(e)の特性(イ)に示されるものであ
り、制御テーブルに書込まれている類別5に該当すると
判断し、3つの出力ポートBS5、BS7、BS8から
それぞれオフ電圧を発生し、1つの出力ポートBS6か
らオン電圧を発生する。これらのオフ電圧は第1、第
3、第4のスイッチングダイオード9、17、18をオ
フ状態にし、第2のスイッチングダイオード10をオン
状態にするので、1次側同調回路1は第1の可調整イン
ダクタ5と第1の共振用コンデンサ6と第1の固定ダン
ピング抵抗29と第5の付加コンデンサ38とからなる
共振回路になり、2次側同調回路2は第2の可調整イン
ダクタ13と第2の共振用コンデンサ14と第2の固定
ダンピング抵抗32とからなる共振回路になる。このた
め、複同調回路の周波数レスポンスは、図8(e)の特
性(ロ)に示されるものになり、複同調回路の出力側に
得られる中間周波信号の周波数レスポンスは、図8
(e)の特性(ハ)に示されるように、通過帯域内で略
平坦な特性になる。
【0069】この場合においても、制御テーブルには、
前述のように、VHFハイバンドの各チャネル、VHF
ローバンドの各チャネル、UHFバンドの各チャネル
と、受信時の電界強度に対応した組み合わせの全てにつ
いて、周波数変換部3から出力される中間周波信号の周
波数レスポンスが、図8(a)乃至(e)の特性(イ)
のいずれかであるかに従って、図9に図示の類別1乃至
5のいずれに該当するかを書き込んでいるので、集積回
路22は、受信したチャネルと受信信号の電界強度との
組み合わせに基づき、制御テーブルのどの類別に該当す
るかを判定し、判定した類別に対応してオン又はオフ電
圧を各出力ポートBS5乃至BS8に出力して、第5、
第6のダンピング抵抗37、40及び第5、第6の付加
コンデンサ38、39を選択的に1次側同調回路1及び
/または2次側同調回路2に並列に挿入接続することに
より、周波数変換部3から出力される中間周波信号の周
波数レスポンスがどのような特性のものであっても、複
同調回路から出力される中間周波信号の周波数レスポン
スは、図8(a)乃至(e)の各特性(ハ)に示される
ように、通過帯域内で略平坦な特性になる。
【0070】このように、本実施の形態によれば、TV
チューナの各部の特性に依存して、周波数変換部3から
出力される中間周波信号の周波数レスポンスが、受信チ
ャネル及びその電界強度に対応して変化しても、複同調
回路に第5、第6のダンピング抵抗37、40及び第
5、第6の付加コンデンサ38、39が選択的に挿入接
続され、その周波数レスポンスを理想的な周波数レスポ
ンスに近づくように補正するので、複同調回路から出力
される中間周波信号の周波数レスポンスを、常時、通過
帯域内で略平坦な特性にすることができる。
【0071】なお、本実施の形態においては、制御テー
ブルに書込む情報の類別を1乃至5の5つにしている
が、制御テーブル内にその他の類別、例えば、類別6と
して、BS5オン、BS6オン、BS7オン、BS8オ
ンのもの、類別7として、BS5オフ、BS6オフ、B
S7オフ、BS8オフのもの等を書込むようにしてもよ
いことは勿論である。
【0072】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、受信チャネル毎、及び、各受信チャネルにおける
自動利得制御電圧の大きさ毎に、複同調回路の各スイッ
チングダイオードに供給するスイッチング電圧を予め定
めておき、TVチューナが信号を受信した際に、その受
信チャネル及び自動利得制御電圧の大きさに対応する予
め定めたスイッチング電圧を各スイッチングダイオード
に供給し、1次側同調回路及び/または2次側同調回路
に並列に、ダンピング抵抗や共振用付加容量素子からな
るインピーダンス素子を選択的に接続するようにしてい
るので、受信チャネル毎、及び、各受信チャネルにおけ
る自動利得制御電圧の大きさ毎に、周波数変換部から出
力される中間周波信号の周波数レスポンスが変化して
も、複同調回路の周波数レスポンスがその変化を打ち消
すように働き、複同調回路の出力側に得られる中間周波
信号は、常時、理想的な形に近い周波数レスポンスにす
ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるTVチューナの複同調回路の実施
の形態の第1のものを示す回路構成図である。
【図2】図1に図示のTVチューナの複同調回路におけ
る各部の周波数レスポンスを示す特性図である。
【図3】図1に図示のTVチューナの複同調回路におけ
る集積回路内の制御テーブルへの書込み内容を示す説明
図である。
【図4】本発明に係わるTVチューナの複同調回路の実
施の形態の第2のものを示す回路構成図である。
【図5】図4に図示のTVチューナの複同調回路におけ
る各部の周波数レスポンスを示す特性図である。
【図6】図4に図示のTVチューナの複同調回路におけ
る集積回路内の制御テーブルへの書込み内容を示す説明
図である。
【図7】本発明に係わるTVチューナの複同調回路の実
施の形態の第3のものを示す回路構成図である。
【図8】図7に図示のTVチューナの複同調回路におけ
る各部の周波数レスポンスを示す特性図である。
【図9】図7に図示のTVチューナの複同調回路におけ
る集積回路内の制御テーブルへの書込み内容を示す説明
図である。
【図10】既知のTVチューナの複同調回路の一例を示
す回路構成図である。
【図11】複同調回路の出力側における中間周波数信号
の理想的な周波数レスポンスの一例を示す特性図であ
る。
【符号の説明】
1 1次側同調回路 2 2次側同調回路 3 周波数変換部 4 中間周波増幅部 5 第1の可調整インダクタ 6 第1の共振用コンデンサ 7 第1のダンピング抵抗 8 第2のダンピング抵抗 9 第1のスイッチングダイオード 10 第2のスイッチングダイオード 11 第1のバイパスコンデンサ 12 第2のバイパスコンデンサ 13 第2の可調整インダクタ 14 第2の共振用コンデンサ 15 第3のダンピング抵抗 16 第4のダンピング抵抗 17 第3のスイッチングダイオード 18 第4のスイッチングダイオード 19 第3のバイパスコンデンサ 20 第4のバイパスコンデンサ 21 制御回路部 22 集積回路(IC) 23 第1のバッファ抵抗 24 第2のバッファ抵抗 25 第3のバッファ抵抗 26 第4のバッファ抵抗 27 第1の付加コンデンサ 28 第2の付加コンデンサ 29 第1の固定ダンピング抵抗 30 第3の付加コンデンサ 31 第4の付加コンデンサ 32 第2の固定ダンピング抵抗 33 第5のバッファ抵抗 34 第6のバッファ抵抗 35 第7のバッファ抵抗 36 第8のバッファ抵抗 37 第5のダンピング抵抗 38 第5の付加コンデンサ 39 第6の付加コンデンサ 40 第6のダンピング抵抗 41 第9のバッファ抵抗 42 第10のバッファ抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 工藤 康晴 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結合された1次側同調回路と2次側同調
    回路とからなり、前記1次側同調回路または2次側同調
    回路の少なくとも一方に、インピーダンス素子とスイッ
    チングダイオードとからなる2つの直列回路を並列接続
    し、前記各スイッチングダイオードを信号受信状態に対
    応したスイッチング電圧により選択的にオンオフさせる
    ことを特徴とするTVチューナの複同調回路。
  2. 【請求項2】 前記インピーダンス素子は、それぞれ、
    前記1次側同調回路及び/または2次側同調回路におけ
    るQダンピング用抵抗素子であることを特徴とする請求
    項1に記載のTVチューナの複同調回路。
  3. 【請求項3】 前記インピーダンス素子は、それぞれ、
    前記1次側同調回路及び/または2次側同調回路の共振
    用容量素子の一部の容量素子であることを特徴とする請
    求項1に記載のTVチューナの複同調回路。
  4. 【請求項4】 前記インピーダンス素子は、前記1次側
    同調回路及び/または2次側同調回路におけるQダンピ
    ング用抵抗素子及び共振用容量素子の一部の容量素子で
    あることを特徴とする請求項1に記載のTVチューナの
    複同調回路。
  5. 【請求項5】 前記信号受信状態に対応したスイッチン
    グ電圧は、受信信号チャネル毎、及び、受信信号チャネ
    ルに対応した自動利得制御電圧の大きさに依存して予め
    定められており、制御回路部から発生されることを特徴
    とする請求項1乃至4のいずれかに記載のTVチューナ
    の複同調回路。
  6. 【請求項6】 前記1次側同調回路と2次側同調回路
    は、TVチューナの周波数変換部と中間周波増幅部との
    間に配置される中間周波フィルタであることを特徴とす
    る請求項1乃至5のいずれかに記載のTVチューナの複
    同調回路。
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