JPH09162648A - 歪補償回路 - Google Patents

歪補償回路

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JPH09162648A
JPH09162648A JP32471995A JP32471995A JPH09162648A JP H09162648 A JPH09162648 A JP H09162648A JP 32471995 A JP32471995 A JP 32471995A JP 32471995 A JP32471995 A JP 32471995A JP H09162648 A JPH09162648 A JP H09162648A
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和久 山内
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一富 森
Masatoshi Nakayama
正敏 中山
Yasuyuki Ito
康之 伊藤
Yasuro Mitsui
康郎 三井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、小型で高効率な歪補償回路を得
る。 【解決手段】 歪補償を行う周波数でFET素子(3
2)のソース側からグランドをみたインピーダンスより
計算された等価的な容量値が3/Wg[pF]より小さな容
量値を有するインピーダンス素子(34)と、直流成分
を通す直流回路素子(35)とを、FET素子(32)
のソース及びグランド間に備えることにより、入力電力
に対し利得が増加し、通過位相が遅れる特性を得ること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は歪補償回路に関
し、特に衛星通信、地上マイクロ波通信、移動体通信等
に使用するUHF〜SHF帯の増幅器に用いられるもの
に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、増幅器の歪補償回路として、例え
ば「A Predistortion Type Equi-PathLinearizer in Ku
-Band 」(The 3rd Asia-Pacific Microwave Conferenc
e Proceedings, Tokyo, 1990, pp1077〜1080 )に示さ
れるものがある。図19は低歪増幅器1の等価回路であ
り、図中1aは入力端子、1bは出力端子、2はリニア
ライザ、3はレベル調整用増幅器、4はレベル調整用可
変アッテネータ、5はFETを用いた高出力増幅器であ
る。リニアライザ2は、歪発生用増幅器6、線形増幅器
7、第1の90°ハイブリッド8A、第2の90°ハイブリ
ッド8B、第3の90°ハイブリッド8C、第4の90°ハ
イブリッド8D、第5の90°ハイブリッド8E、第6の
90°ハイブリッド8F、第1の移相器9A、第2の移相
器9B、第1の可変アッテネータ10A、第2の可変ア
ッテネータ10B、第3の可変アッテネータ10C、第
4の可変アッテネータ10Dで構成されている。
【0003】次に、動作について説明する。FET(fi
eld effect transistor )を用いた高出力増幅器5は、
文献「Design Procedure for High-Efficiency Linear
Microwave Power Amplifier 」(IEEE、Transactions o
n Microwave Theory and Techniques, vol.MTT-28, No.
11, November 1990, pp1157-1163)で報告されているよ
うに、一般的に入力電力の増大に伴い、利得は低下し通
過位相は進む特性である。図20に高出力増幅器5の入
力電力の増大に対する出 ヘ電力、通過位相特性を示す。
高出力増幅器5では、この利得及び通過位相の変化が原
因となり、振幅歪及び位相歪が発生する。高出力増幅器
5の前段に利得及び通過位相特性が高出力増幅器5と逆
特性となるリニアライザ2を設けると、高出力増幅器5
で発生する振幅歪及び位相歪を補償することができる。
【0004】図21に高出力増幅器5の振幅歪及び位相
歪を補償するために必要な、リニアライザ2の入力電力
の増大に対する出力電力及び通過位相特性を示す。この
ような逆特性は、第1の移相器9A、第2の移相器9
B、第1の可変アッテネータ10A、第2の可変アッテ
ネータ10B、第3の可変アッテネータ10C、第4の
可変アッテネータ10Dを調整することにより実現する
ことができる。なお、レベル調整用増幅器3及びレベル
調整用可変アッテネータ4はリニアライザ2と高出力増
幅器5を縦続接続する際のレベル調整を行う。
【0005】また図22に第2の従来例として、特開平
2−143604号公報に開示されたFETを用いる超
高周波増幅器11を示す。図において、12は半導体チ
ップであり、13はソース接地用ボンディングワイヤで
ある。次に動作を説明する。1〜2[mm]長のソース接地
ボンディングワイヤ13によりソースインダクタンスと
して 0.3〜1[nH]の値を得る。このソースインダクタ
ンスにより、小信号利得は減少するが、飽和出力は減少
しないため、入出力特性における直線性が改善され、ソ
ースインダクタンスを挿入した増幅器自体の混変調歪が
減少するというものである。
【0006】図23に第3の従来例として特開昭57−
33839号公報に開示されたアンテナブースタ増幅回
路15を示す。図23(A)はアンテナブースタ増幅回
路5を一般化した図であり、図23(B)はその具体例
である。図において16はFET、17は負荷インピー
ダンスZL 、18はインピーダンスZS の受動素子、E
i は入力電圧、Eo は出力電圧、18Aはリアクタンス
成分Lo のコイル、18BはキャパシタンスCo の可変
コンデンサである。次に動作を説明する。FET16の
相互コンダクタンスをgmとすると、図23(A)の回
路において出力電圧Eo は入力電圧Ei により次の式
(1)で表される。
【0007】
【数1】
【0008】ここで、gm・Zs >>1であれば、
【0009】
【数2】
【0010】と近似でき、gmの非線形性の影響を小さ
く抑えることができ、混変調特性は改善される。図23
(B)ではインピーダンスZS の受動素子18としてL
C直列回路を用いると、そのインピーダンスは
【0011】
【数3】
【0012】となる。歪補償を行う周波数において、1
−ω2 Lo Co =0となるように、Lo 及びCo を定め
る。この場合、希望周波数ではZS =0となるため利得
を減らさず、希望周波数以外ではZS は大きくなるた
め、混変調特性を改善することができる。
【0013】図24に第4の従来例として特開昭54−
5644号公報に開示された増幅回路20を示す。図中
21はエミッタ接地トランジスタ、21bはベース端
子、21cはコレクタ端子、21eはエミツタ端子、2
0aは入力端子、20bは出力端子、22は入力整合回
路、23はバイアス回路、23aはバイアス供給端子、
24A、24Bは高調波阻止コイル、25は出力整合回
路、26はインダクタである。次に動作を説明する。エ
ミッタ接地トランジスタ21のエミッタ端子21eと接
地の間のインダクタ26の値は、増幅を行う周波数に対
しては小さいインピーダンスとなり、高次高調波周波数
に対しては高いインピーダンスを有するように選ばれて
いる。これにより、高次高調波電流に対しては大きな負
帰還がかかるため高調波歪の発生が低減される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところが上述した第1
の従来例における低歪増幅器1は、高出力増幅器5で発
生する振幅歪及び位相歪を補償するためのリニアライザ
2を用いるが、一般に従来のリニアライザ2は複数個の
90°ハイブリッド8A〜8F、可変アッテネータ10A
〜10D、移相器9A、9B、増幅器6、7から構成さ
れるために、全体として構造が複雑となり大型化すると
共に、モノリシック化に適さない問題があった。さらに
高出力増幅器5以外のリニアライザ2部分での消費電力
が大きく全体としての効率が低下する問題があった。
【0015】また第2の従来例では、FET12のソー
スとグランドの間にワイヤによるインダクタ13をいれ
ることにより、そのFET12自体の混変調歪を改善す
ることはできるが、FET12の入力電力に対する通過
位相特性を考慮していないため大きな歪の改善は期待で
きず、インダクタ13により利得が低下することにより
効率は悪化する。またこの回路はインダクタ13を挿入
した増幅回路自体の混変調歪を改善することはできる
が、他の高出力増幅器によって発生する混変調歪を改善
することはできない問題があった。
【0016】さらに第3の従来例では、FET16のソ
ースとグランドの間にインダクタ18Aとキャパシタ1
8Bの直列回路をいれることにより、gmの非線形性、
すなわち入力電力に対する振幅特性の非線形性によるF
ET16自体の混変調歪を改善することはできるが、F
ET16の入力電力に対する通過位相特性を考慮してい
ないため大きな歪量の改善は期待できず、またインダク
タ18Aの値に対し、キャパシタ18Bの値をチューニ
ングする必要があるため、調整が煩雑であるという問題
があった。またこの回路は、インダクタ18Aとキャパ
シタ18Bの直列回路を挿入した増幅回路自体の混変調
歪を改善することはできるが、他の高出力増幅器16に
よって発生する混変調歪は改善できない問題があった。
【0017】さらにまた第4の従来例では、バイポーラ
トランジスタ21のエミッタと接地との間にインダクタ
26をいれることにより、入力電力に対する振幅特性の
非線形性による混変調歪を改善することはできる。そこ
でインダクタ26の値を増幅する周波数で小さいインピ
ーダンスになり、高調波周波数で高いインピーダンスに
なるように設定する。しかし増幅する周波数におけるイ
ンピーダンスと高調波周波数におけるインピーダンスの
大きさの比には限界があり、さらに入力電力に対する通
過位相特性を考慮していないことから、大きな歪量の改
善は期待できないという問題があった。
【0018】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、小型で高効率な歪補償回路を得
ることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明に係る歪補償回
路は、ゲート幅Wg[mm]でなるソース接地のFET素子
を用いる歪補償回路において、歪補償を行う周波数でF
ET素子のソース側からグランドをみたインピーダンス
より計算された等価的な容量値が3/Wg[pF]より小さ
な値を有するインピーダンス素子と、直流成分を通す直
流回路素子とを、FET素子のソース及びグランド間に
備えるものである。
【0020】さらに次の発明に係る歪補償回路では、イ
ンピーダンス素子は歪補償を行う周波数でFET素子の
ソース側からグランドをみたインピーダンスより計算さ
れた容量値が3/Wg[pF]よりも小さな容量値をもつキ
ャパシタでなり、直流回路素子は歪補償を行う周波数の
信号に対し十分に高いインピーダンスを持つインダクタ
でなり、キャパシタとインダクタとを並列接続して、F
ET素子のソース及びグランド間に備えるものである。
【0021】さらに次の発明に係る歪補償回路では、イ
ンピーダンス素子及び直流回路素子として、歪補償を行
う周波数でFET素子のソース側からグランドをみたイ
ンピーダンスより計算された等価的な容量値が3/Wg
[pF]よりも小さな容量値をもつ分布定数線路を、FET
素子のソース及びグランド間に備えるものである。
【0022】さらに次の発明に係る歪補償回路では、イ
ンピーダンス素子及び直流回路素子として、歪補償を行
う周波数でFET素子のソース側からグランドをみたイ
ンピーダンスより計算された容量値が3/Wg[pF]より
も小さな容量値のキャパシタと、歪補償を行う周波数の
信号に対し十分に高いインピーダンスを持つインダクタ
とを並列接続した回路に、抵抗を直列接続する回路をF
ET素子のソース及びグランド間に備えるものである。
【0023】さらに次の発明に係る歪補償回路では、イ
ンピーダンス素子及び直流回路素子として、歪補償を行
う周波数でFET素子のソース側からグランドをみたイ
ンピーダンスより計算された等価的な容量値が3/Wg
[pF]よりも小さな容量値の分布定数線路に、抵抗を直列
接続した回路を、FET素子のソース及びグランド間に
備えるものである。
【0024】さらに次の発明に係る歪補償回路では、イ
ンピーダンス素子及び直流回路素子として、歪補償を行
う周波数でFET素子のソース側からグランドをみたイ
ンピーダンスより計算された容量値が3/Wg[pF]より
も小さな容量値をもつキャパシタと抵抗とを並列接続し
た回路を、FET素子のソース及びグランド間に備える
ものである。
【0025】さらに次の発明に係る歪補償回路では、イ
ンピーダンス素子及び直流回路素子として、歪補償を行
う周波数の信号に対し十分に高いインピーダンスを持つ
インダクタ及び抵抗を直列接続した第1の回路と、歪補
償を行う周波数でFET素子のソース側からグランドを
みたインピーダンスより計算された容量値が3/Wg[p
F]よりも小さな容量値をもつキャパシタとを並列接続し
た第2の回路、またはその第2の回路に抵抗を直列接続
した回路を、FET素子のソース及びグランド間に備え
るものである。
【0026】さらに次の発明に係る歪補償回路では、イ
ンピーダンス素子及び直流回路素子として、歪補償を行
う周波数でFET素子のソース側からグランドをみたイ
ンピーダンスより計算された容量値が3/Wg[pF]より
も小さな容量値をもつキャパシタ及び抵抗を直列接続し
た第1の回路と、歪補償を行う周波数の信号に対し十分
に高いインピーダンスを持つインダクタとを並列接続し
た第2の回路、またはその第2の回路に抵抗を直列接続
した回路を、FET素子のソース及びグランド間に備え
るものである。
【0027】さらに次の発明に係る歪補償回路では、イ
ンピーダンス素子及び直流回路素子として、歪補償を行
う周波数の信号に対し十分に高いインピーダンスを持つ
インダクタ及び抵抗を直列接続した第1の回路と、歪補
償を行う周波数でFET素子のソース側からグランドを
みたインピーダンスより計算された容量値が3/Wg[p
F]よりも小さな容量値をもつキャパシタ及び抵抗を直列
接続した第2の回路とを並列接続した第3の回路を、F
ET素子のソース及びグランド間に備えるものである。
【0028】さらに次の発明に係る歪補償回路では、キ
ャパシタとして、トリマーコンデンサ等の可変コンデン
サを用いて容量値を可変するようにしたものである。
【0029】さらに次の発明に係る歪補償回路では、キ
ャパシタとして、ダイオードとそのダイオードによって
得られる容量に対し十分に大きな容量を持つキャパシタ
を直列接続した第1の回路と、歪補償を行う信号に対し
十分に高いインピーダンスを持つインダクタ又は抵抗を
ダイオードのカソード端子に接続し、インダクタ又は抵
抗を介して直流電圧を加える回路に置き換えた第2の回
路とを備えるものである。
【0030】さらに次の発明に係る歪補償回路では、抵
抗を別のFET素子のソース及びドレイン間抵抗、又は
BJTのコレクタ及びエミッタ間抵抗に置き換えるもの
である。
【0031】さらに次の発明に係る歪補償回路では、F
ET素子のゲートに抵抗を直列接続したものである。
【0032】
【発明の実施の形態】以下図面を参照しながら、この発
明の実施の形態について詳述する。
【0033】実施の形態1.図1はこの発明による歪補
償回路30の実施の形態1の構成を示す等価回路であ
る。図中31は入力整合回路、32はFET、33は出
力整合回路、34はキャパシタ、35はインダクタであ
る。この実施の形態1の歪補償回路30の場合、FET
32はソースがキャパシタ34とインダクタ35とを並
列接続した回路を通じて接地されている。FET32の
ゲート幅をWg[mm]とすると、キャパシタ4の容量値CS
は、3/Wg[pF]以下の値に設定されている。
【0034】次に動作について説明する。図2はキャパ
シタ34の容量値CSをパラメータとした場合の、入力電
力に対する利得及び通過位相特性のシミュレーション結
果である。シミュレーションは、ゲート幅 2.4[mm]のF
ETの大信号モデルパラメータを抽出し、ハーモニック
バランス法を用いて、周波数7[GHz]にて解析を行っ
た。図2(A)及び(B)より、容量値CS =0.01[pF]
とすると、入力電力の増加に対して通過位相が遅れる特
性が得られ、CS= 0.1[pF]とすると、さらに、利得が増
大する特性が得られる。ゲート幅が大きなFETは、等
価回路的には、小さなFETを並列接続したものと考え
られるため、入力電力の増加に対して通過位相が遅れ、
利得が増大する特性が得られるのに必要となるキャパシ
タンスCSの値も、FET32のゲート幅Wgに依存す
る。従ってキャパシタ34の容量値はCS<3/Wg[pF]
となる。
【0035】入力整合回路31を変化させることで、F
ET32の入力側の負荷インピーダンスを変化させた場
合のシミュレーション結果の例を図3に示す。キャパシ
タ34の値はCS= 0.1[pF]とした。図3(A)は線形利
得からの利得の増加分の最大値をスミスチャート上にプ
ロットして示す。また図3(B)は利得が最大となる入
力電力のときの通過位相をスミスチャート上にプロット
して示す。図3より、入力負荷インピーダンスを変化さ
せることにより、図1の歪補償回路30の利得特性及び
通過位相特性を調整できることがわかる。
【0036】出力整合回路33を変化させることで、F
ET32の出力側の負荷インピーダンスを変化させた場
合のシミュレーション結果の例を図4に示す。キャパシ
タ34の値はCS= 0.1[pF]とした。図4(A)は線形利
得からの利得の増加分の最大値をスミスチャート上にプ
ロットして示す。図4(B)は利得が最大となる入力電
力のときの通過位相をスミスチャート上にプロットして
示す。図4より、出力負荷インピーダンスを変化させる
ことにより、図1の歪補償回路30の利得特性及び通過
位相特性を調整できることがわかる。
【0037】実施の形態2.図1との対応部分に同一符
号を付けた図5は、この発明による歪補償回路40の構
成を示す等価回路であり、図中41は分布定数線路であ
る。FET32のソース端子は分布定数線路41を介し
て接地されている。分布定数線路41はFET32のゲ
ート幅をWg[mm]とすると、歪補償を行う周波数でFE
T32のソース端子からグランドをみたインピーダンス
より計算された等価的な容量値CSが3/Wg[pF]以下の
値である。
【0038】次に動作について説明する。この歪補償回
路40は、実施の形態1の歪補償回路30と比較し、ソ
ースーグランド間のキャパシタ34及びインダクタ35
の代わりに分布定数線路41を挿入した点が異なる。た
だし、FETのソース端子からグランドをみたインピー
ダンスは実施の形態1の歪補償回路30と同じインピー
ダンスを実現することができる。従って歪補償回路30
と同様に入力電力の増加に対して、利得が増大し通過位
相が遅れる特性が得られる。分布定数線路41により実
施の形態1のキャパシタ34及びインダクタ35を省く
ことができ、大幅に回路構成を簡略化できる。またFE
T32の3端子にバイアスを容易に印加することができ
る。
【0039】実施の形態3.図1との対応部分に同一符
号を付けた図6は、この発明による歪補償回路45の構
成を示す等価回路であり、図中46は抵抗である。FE
T32はソースが、抵抗46と、キャパシタ34及びイ
ンダクタ35を並列接続した回路とを直列接続した回路
を通じて接地されている。FET32のゲート幅をWg
[mm]とすると、キャパシタ34の容量値CS は3/Wg
[pF]以下の値である。
【0040】次に動作について説明する。図7に、キャ
パシタ34の容量値CS= 0.1[pF]に固定し、抵抗46の
抵抗値R[Ω]をパラメータとした場合の、入力電力に
対する利得特性及び通過位相特性のシミュレーション結
果の例を示す。図7より、抵抗値を変化させることによ
り、入力電力の増加に対して利得特性及び通過位相特性
を調整できることがわかる。
【0041】実施の形態4.図6との対応部分に同一符
号を付けた図8は、この発明による歪補償回路50の構
成を示す等価回路であり、図中51は分布定数線路であ
る。FET32は、抵抗46とソース端子からみたイン
ピーダンスより計算された等価的な値が容量性となるよ
うな分布定数線路51とを直列接続した回路を通じて接
地されている。分布定数線路51はFET32のゲート
幅をWg[mm]とすると、歪補償を行う周波数でFET3
2のソース端子からみたインピーダンスより計算された
等価的な容量値CS が3/Wg[pF]以下の値である。
【0042】次に動作について説明する。この歪補償回
路50は、実施の形態3の歪補償回路45と比較し、ソ
ースーグランド間のキャパシタ34及びインダクタ35
の代わりに分布定数線路51を挿入した点が異なる。従
って、歪補償回路45と同様に入力電力の増加に対し
て、利得が増大し、通過位相が遅れる特性が得られる。
また抵抗46の抵抗値を変化させることにより、利得特
性及び通過位相特性を調整できる。
【0043】実施の形態5.図1との対応部分に同一符
号を付けた図9は、この発明による歪補償回路55の構
成を示す等価回路であり、図中に56は抵抗である。F
ET32はソースがキャパシタ34及び抵抗56を並列
接続した回路を通じて接地されている。FET32のゲ
ート幅をWg[mm]とすると、キャパシタの容量値CSは、
3/Wg[pF]以下の値である。
【0044】次に動作について説明する。この歪補償回
路55は、実施の形態1の歪補償回路30と比較し、イ
ンダクタ35の代わりに抵抗56を挿入した点が異な
る。従って歪補償回路30と同様に入力電力の増加に対
して、利得が増大し、通過位相が遅れる特性が得られ
る。抵抗56の抵抗値を変化させることにより、消費電
流と、入力電力の増加に対する利得特性及び通過位相特
性を同時に調整できる。また抵抗56により、実施の形
態3の歪補償回路45と比較し、インダクタ35を省く
ことができ小型化することができる。
【0045】実施の形態6.図6との対応部分に同一符
号を付けた図10は、この発明による歪補償回路60の
構成を示す等価回路であり、図中61は第1の抵抗46
に対して第2の抵抗である。FET32はソースが、第
1の抵抗46と、インダクタ35及び第2の抵抗61の
直列回路にキャパシタ34を並列接続した回路とを、直
列列接続した回路を通じて接地されている。FET32
のゲート幅をWg[mm]とすると、キャパシタ47の容量
値CS は3/Wg[pF]以下の値である。
【0046】次に動作について説明する。この歪補償回
路60は、実施の形態3の歪補償回路45と比較し、イ
ンダクタ35と直列に第2の抵抗61を挿入した点が異
なる。従って歪補償回路45と同様に入力電力の増加に
対して、利得が増大し、通過位相が遅れる特性が得られ
る。第1の抵抗46により、抵抗値を変化させることに
より、入力電力の増加に対して利得、通過位相特性及び
消費電流特性を同時に調整できる。また第2の抵抗61
により、利得特性及び通過位相特性には影響を与えるこ
となく、直流電流のみ減少させ、低消費電力化を図るこ
とができる。
【0047】実施の形態7.図6との対応部分に同一符
号を付けた図11は、この発明による歪補償回路65の
構成を示す等価回路であり、図中66は第1の抵抗46
に対して第2の抵抗である。FET32はソースが第1
の抵抗46と、キャパシタ34及び第2の抵抗66の第
1の直列回路にインダクタ35を並列接続した回路とを
直列接続した回路を通じて接地されている。FET32
のゲート幅をWg[mm]とすると、キャパシタ34の容量
値CS は3/Wg[pF]以下の値である。
【0048】次に動作について説明する。この歪補償回
路65は、実施の形態3の歪補償回路45と比較し、キ
ャパシタ34と直列に第2の抵抗66を挿入した点が異
なる。従って、歪補償回路45と同様に入力電力の増加
に対して、利得が増大し、通過位相が遅れる特性が得ら
れる。第1の抵抗46の抵抗値を変化させることによ
り、入力電力の増加に対する利得特性及び通過位相特性
と、消費電流とを調整できる。また第2の抵抗66によ
り、直流電流には影響を与えること無く、利得特性及び
通過位相特性を調整できる。
【0049】実施の形態8.図1との対応部分に同一符
号を付けた図12は、この発明による歪補償回路70の
構成を示す等価回路であり、図中71は第1の抵抗、7
2は第2の抵抗である。FET32はソースが、キャパ
シタ34及び第1の抵抗71の第1の直列回路と、イン
ダクタ35及び第2の抵抗72の第2の直列回路を並列
接続した回路を通じて接地されている。FET32のゲ
ート幅をWg[mm]とすると、キャパシタ34の容量値CS
は3/Wg[pF]以下の値である。
【0050】次に動作について説明する。この歪補償回
路70は、実施の形態1の歪補償回路30と比較して、
キャパシタ34と直列に第1の抵抗71を挿入し、イン
ダクタ35と直列に第2の抵抗72を挿入した点が異な
る。従って、歪補償回路30と同様に入力電力の増加に
対して、利得が増大し、通過位相が遅れる特性が得られ
る。第1の抵抗71により利得特性及び通過位相特性を
調整でき、第2の抵抗72により消費電流特性を調整で
き、低消費電力化を図ることができる。
【0051】実施の形態9.図1との対応部分に同一符
号を付けた図13は、この発明による歪補償回路75の
構成を示す等価回路の一例であり、図中76はトリマー
コンデンサである。FET32はソースがトリマーコン
デンサ76とインダクタ35を並列接続した回路を通じ
て接地されている。FET32のゲート幅をWg[mm]と
すると、トリマーコンデンサ76の容量値CS は3/W
g[pF]以下の値である。
【0052】次に動作について説明する。この歪補償回
路75は、実施の形態1、3、5〜8の歪補償回路3
0、45、55、60、65、70と比較し、キャパシ
タ34がトリマーコンデンサ76に置き換わった点が異
なる。従って、歪補償回路30、45、55、60、6
5、70と同様に入力電力の増加に対して、利得が増大
し、通過位相が遅れる特性が得られる。トリマーコンデ
ンサ76によって、容量値を変化させることにより、利
得特性及び通過位相特性を調整できる。
【0053】実施の形態10.図1との対応部分に同一
符号を付けた図14は、この発明による歪補償回路80
の構成を示す等価回路の一例であり、図中81はダイオ
ード、82はRFカット用のインダクタである。FET
32はソースが、インダクタ35と、DCカットのキャ
パシタ34及び逆方向接続されたダイオード81の直列
回路とを並列接続した回路を通じて接地されている。な
おキャパシタ34及びダイオード81の接続中点にイン
ダクタ82が接続され、必要に応じてDC電圧が印加さ
れる。またFET32のゲート幅をWg[mm]とすると、
ダイオード81の容量値CSは3/Wg[pF]以下の値であ
る。
【0054】次に動作について説明する。この歪補償回
路80は、実施の形態1、3、5〜8の歪補償回路3
0、45、55、60、65、70と比較し、キャパシ
タ34がダイオード81に置き換わった点が異なる。従
って歪補償回路30、45、55、60、65、70と
同様に入力電力の増加に対して、利得が増大し、通過位
相が遅れる特性が得られる。RFカット用のインダクタ
82を通じてダイオード81に加える電圧を変化させる
ことで、容量値を変化させ、利得特性及び通過位相特性
を調整できる。なおRFカット用のインダクタ82に代
え、同様の周波数で高いインピーダンスを持つ抵抗を用
いるようにしても良い。
【0055】実施の形態11.図1との対応部分に同一
符号を付けて示す図15は、この発明の歪補償回路85
の構成を示す等価回路の一例であり、図中86は第1の
FET32に対して第2のFETである。第1のFET
32はソースがキャパシタ34と、第2のFET86の
ソースードレインとを介して接地されている。第1のF
ET86のゲート幅をWg[mm]とすると、キャパシタ3
4の容量値CSは3/Wg[pF]以下の値である。
【0056】次に動作について説明する。この歪補償回
路85は、実施の形態3〜8の歪補償回路45、50、
55、60、65、70と比較し、抵抗46、56、6
1、66、71、72が第2のFET86に置き換わっ
た点が異なる。従って、歪補償回路45、50、55、
60、65、70と同様に入力電力の増加に対して、利
得が増大し、通過位相が遅れる特性が得られる。第2の
FET86のゲート電圧を可変させ、等価的にドレイン
ーソース間の抵抗を変化させることで、利得特性及び通
過位相特性を調整できる。なお第1のFET32のソー
ス及び接地間を、第2のFET素子に代えてBJT(bi
polar junction transistor )のコレクターエミッタで
接続し、ベース電流の変化によってコレクターエミッタ
間の抵抗を変化させても良い。
【0057】実施の形態12.図16はこの発明による
歪補償回路90の構成を示す等価回路である。図におい
て91は抵抗である。歪補償回路30、40、45、5
0、55、60、65、70、75、80、85のいず
れかの前段に抵抗91を挿入している。この場合、歪補
償回路30、40、45、50、55、60、65、7
0、75、80、85における入力整合回路31、出力
整合回路33は省略することが可能である。
【0058】次に、動作について説明する。この実施の
形態12の歪補償回路90は、歪補償回路30、40、
45、50、55、60、65、70、75、80、8
5と比較して、前段に抵抗91を挿入した点が異なる。
従って、歪補償回路30、40、45、50、55、6
0、65、70、75、80、85と同様に入力電力の
増加に対して、利得が増大し、通過位相が遅れる特性が
得られる。抵抗91を挿入することにより、回路の安定
化をはかる。図17に、実施の形態1の歪補償回路30
においてキャパシタ34の容量値CS= 0.1[pF]とし、抵
抗91の抵抗値Rse= 100[Ω]とした場合とRse=0
[Ω]とした場合の安定係数Kのシミュレーション結果
を示す。抵抗91を挿入することにより、回路を安定化
できることがわかる。
【0059】また抵抗91の大きさを変化させること
で、利得特性及び通過位相特性を調整することができ
る。図18に実施の形態1の回路において、キャパシタ
34の容量値CS= 0.1[pF]とし、抵抗91の抵抗値Rse
をそれぞれ、Rse=0、50、 100[Ω]とした場合の利
得特性及び通過位相特性のシミュレーション結果を示
す。抵抗91の大きさを変化させることで、利得特性及
び通過位相特性を調整することができる。
【0060】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、歪補償
を行う周波数でFET素子のソース側からグランドをみ
たインピーダンスより計算された等価的な容量値が3/
Wg[pF]より小さな容量値を有するインピーダンス素子
と、直流成分を通す直流回路素子とを、FET素子のソ
ース及びグランド間に備えることにより、入力電力に対
し利得が増加し、通過位相が遅れる特性を得ることがで
き、かくして小型で高効率な歪補償回路を実現できる。
【0061】さらに次の発明によれば、インピーダンス
素子を歪補償を行う周波数でFET素子のソース側から
グランドをみたインピーダンスより計算された容量値が
3/Wg[pF]よりも小さな容量値をもつキャパシタと
し、直流回路素子を歪補償を行う周波数の信号に対し十
分に高いインピーダンスを持つインダクタとしたことに
より、入力電力に対し利得が増加し、通過位相が遅れる
特性を得ることができ、かくして小型で高効率な歪補償
回路を実現できる。
【0062】さらに次の発明によれば、インピーダンス
素子及び直流回路素子を、歪補償を行う周波数でFET
素子のソース側からグランドをみたインピーダンスより
計算された等価的な容量値が3/Wg[pF]よりも小さな
容量値をもつ分布定数線路としたことにより、入力電力
に対し利得が増加し、通過位相が遅れる特性を得ること
ができ、かくして高効率でかつインダクタが不要な分小
型化し得る歪補償回路を実現できる。さらにキャパシタ
に分布定数線路を用いることにより、FET素子に容易
にバイアスを印加でき、回路設計上の自由度を向上でき
る。
【0063】さらに次の発明によれば、インピーダンス
素子及び直流回路素子を、歪補償を行う周波数でFET
素子のソース側からグランドをみたインピーダンスより
計算された容量値が3/Wg[pF]よりも小さな容量値の
キャパシタと、歪補償を行う周波数の信号に対し十分に
高いインピーダンスを持つインダクタとを並列接続した
回路に、抵抗を直列接続する回路としたことにより、入
力電力に対し利得が増加し、通過位相が遅れる特性を得
ることができ、かくして小型で高効率な歪補償回路を実
現できる。また抵抗の大きさを変えることで、入力電力
に対する利得特性及び通過位相特性を容易に調整でき
る。
【0064】さらに次の発明によれば、インピーダンス
素子及び直流回路素子を、歪補償を行う周波数でFET
素子のソース側からグランドをみたインピーダンスより
計算された等価的な容量値が3/Wg[pF]よりも小さな
容量値の分布定数線路に、抵抗を直列接続した回路とし
たことにより、入力電力に対して利得が増加し、通過位
相が遅れる特性を得ることができ、かくして小型で高効
率な歪補償回路を実現できる。またキャパシタの代わり
に分布定数線路を用いることにより、FET素子に容易
にバイアスを印加でき、回路設計上の自由度を向上でき
る。さらに抵抗の大きさを変えることで、入力電力に対
する利得特性及び通過位相特性を容易に調整することが
できる。
【0065】さらに次の発明によれば、インピーダンス
素子及び直流回路素子を、歪補償を行う周波数でFET
素子のソース側からグランドをみたインピーダンスより
計算された容量値が3/Wg[pF]よりも小さな容量値を
もつキャパシタと抵抗とを並列接続した回路としたこと
により、入力電力に対し利得が増加し、通過位相が遅れ
る特性を得ることができ、かくして小型で高効率な歪補
償回路を実現できる。また抵抗の大きさを変えること
で、入力電力に対する利得特性及び通過位相特性を容易
に調整できる。さらに抵抗を用いることによりインダク
タが不要になり、その分小型化し得る歪補償回路を実現
できる。
【0066】さらに次の発明によれば、インピーダンス
素子及び直流回路素子を、歪補償を行う周波数の信号に
対し十分に高いインピーダンスを持つインダクタ及び抵
抗を直列接続した第1の回路と、歪補償を行う周波数で
FET素子のソース側からグランドをみたインピーダン
スより計算された容量値が3/Wg[pF]よりも小さな容
量値をもつキャパシタとを並列接続した第2の回路、ま
たはその第2の回路に抵抗を直列接続した回路としたこ
とにより、入力電力に対して利得が増加し、通過位相が
遅れる特性を得ることができ、かくして小型で高効率な
歪補償回路を実現できる。またキャパシタと直列接続し
た抵抗の大きさを変えることで、利得特性及び通過位相
特性だけを調整することができる。そしてインダクタと
直列接続した抵抗の大きさを変えることで、入力電力の
増加に対して利得が増加し、位相が遅れる特性を得なが
ら、直流特性のみを調整でき、低消費電力化を図ること
ができる。
【0067】さらに次の発明によれば、インピーダンス
素子及び直流回路素子を、歪補償を行う周波数でFET
素子のソース側からグランドをみたインピーダンスより
計算された容量値が3/Wg[pF]よりも小さな容量値を
もつキャパシタ及び抵抗を直列接続した第1の回路と、
歪補償を行う周波数の信号に対し十分に高いインピーダ
ンスを持つインダクタとを並列接続した第2の回路、ま
たはその第2の回路に抵抗を直列接続した回路としたこ
とにより、入力電力に対して利得が増加し、通過位相が
遅れる特性を得ることができ、かくして小型で高効率な
歪補償回路を実現できる。またキャパシタと直列接続し
た抵抗の大きさを変えることで、利得特性及び通過位相
特性だけを容易に調整することができる。さらに第2の
回路と直列接続した抵抗の大きさを変えることで、入力
電力の増加に対して利得が増加し、位相が遅れる特性
と、直流特性を同時に調整することができる。
【0068】さらに次の発明によれば、インピーダンス
素子及び直流回路素子として、歪補償を行う周波数の信
号に対し十分に高いインピーダンスを持つインダクタ及
び抵抗を直列接続した第1の回路と、歪補償を行う周波
数でFET素子のソース側からグランドをみたインピー
ダンスより計算された容量値が3/Wg[pF]よりも小さ
な容量値をもつキャパシタ及び抵抗を直列接続した第2
の回路とを並列接続した第3の回路としたことにより、
入力電力に対して利得が増加し、通過位相が遅れる特性
を得ることができ、かくして小型で高効率な歪補償回路
を実現できる。またキャパシタを直列接続した抵抗の大
きさを変えることで、利得特性及び通過位相特性だけを
容易に調整することができる。さらにインダクタと直列
接続した抵抗の大きさを変えることで、入力電力の増加
に対して利得が増加し、位相が遅れる特性を得ながら、
直流特性のみを調整でき、低消費電力化を図ることがで
きる。
【0069】さらに次の発明によれば、キャパシタとし
て、トリマーコンデンサ等の可変コンデンサを用いて容
量値を可変するようにしたことにより、入力電力に対す
る利得特性及び通過位相特性を容易に調整し得る歪補償
回路を実現できる。
【0070】さらに次の発明によれば、キャパシタを、
ダイオードとそのダイオードによって得られる容量に対
し十分に大きな容量を持つキャパシタを直列接続した第
1の回路と、歪補償を行う信号に対し十分に高いインピ
ーダンスを持つインダクタ又は抵抗をダイオードのカソ
ード端子に接続し、インダクタ又は抵抗を介して直流電
圧を加える回路に置き換えた第2の回路としたことによ
り、ダイオードに加える直流電圧を可変することで、外
部より容易に入力電力に対する利得特性及び通過位相特
性を調整し得る歪補償回路を実現できる。
【0071】さらに次の発明によれば、抵抗を別のFE
T素子のソースードレイン間抵抗又はBJTのコレクタ
ーエミッタ間抵抗に置き換え、FET素子のゲート電圧
又はBJTのベース電流を変化させることにより、外部
より容易に入力電力に対する利得特性及び通過位相特性
を調整し得る歪補償回路を実現できる。
【0072】さらに次の発明によれば、FET素子のゲ
ートに抵抗を直列接続したことにより、より回路を安定
化し得る歪補償回路を実現できる。また抵抗の大きさを
可変することで、利得特性及び通過位相特性を調整する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による歪補償回路の実施の形態1の
等価回路を示す接続図である。
【図2】 図1の歪補償回路の容量値CSをパラメータと
した入力電力に対する利得、通過位相特性のシミュレー
ションの結果を示す特性曲線図である。
【図3】 図1の歪補償回路の入力側の負荷インピーダ
ンスをパラメータとした利得の最大増加量のシミュレー
ションの結果と、利得が最大となる入力電力での通過位
相量のシミュレーションの結果を示すスミスチャートで
ある。
【図4】 図1の歪補償回路の出力側の負荷インピーダ
ンスをパラメータとした利得の最大増加量のシミュレー
ションの結果と、利得が最大となる入力電力での通過位
相量のシミュレーションの結果を示すスミスチャートで
ある。
【図5】 この発明による歪補償回路の実施の形態2の
等価回路を示す接続図である。
【図6】 この発明による歪補償回路の実施の形態3の
等価回路を示す接続図である。
【図7】 図6の歪補償回路の抵抗値Rをパラメータと
した入力電力に対する利得、通過位相特性のシミュレー
ションの結果を示す特性曲線図である。
【図8】 この発明による歪補償回路の実施の形態4の
等価回路を示す接続図である。
【図9】 この発明による歪補償回路の実施の形態5の
等価回路を示す接続図である。
【図10】 この発明による歪補償回路の実施の形態6
の等価回路を示す接続図である。
【図11】 この発明による歪補償回路の実施の形態7
の等価回路を示す接続図である。
【図12】 この発明による歪補償回路の実施の形態8
の等価回路を示す接続図である。
【図13】 この発明による歪補償回路の実施の形態9
の等価回路を示す接続図である。
【図14】 この発明による歪補償回路の実施の形態1
0の等価回路を示す接続図である。
【図15】 この発明による歪補償回路の実施の形態1
1の等価回路を示す接続図である。
【図16】 この発明による歪補償回路の実施の形態1
2の等価回路を示す接続図である。
【図17】 図16の歪補償回路の抵抗値Rseをパラメ
ータとした周波数に対する安定係数のシミュレーション
の結果を示す特性曲線図である。
【図18】 図16の歪補償回路の抵抗値Rseをパラメ
ータとした入力電力に対する利得特性及び通過位相特性
のシミュレーションの結果を示す特性曲線図である。
【図19】 従来例1の歪補償回路の等価回路を示す接
続図である。
【図20】 図20の歪補償回路における高出力増幅器
の入力電力に対する、出力電力及び通過位相特性を示す
特性曲線図である。
【図21】 図20の歪補償回路におけるリニアライザ
の入力電力に対する、出力電力及び通過位相特性を示す
特性曲線図である。
【図22】 従来例2の歪補償回路の等価回路を示す接
続図である。
【図23】 従来例3の歪補償回路の等価回路を示す接
続図である。
【図24】 従来例4の歪補償回路の等価回路を示す接
続図である。
【符号の説明】
30、40、45、50、55、60、65、70、7
5、80、85、90歪補償回路 31 入力整合回路 32、86 FET 33 出力整合回路 34 キャパシタ 35 インダクタ 41、51 分布定数線路 46、56、61、66、71、72、91 抵抗 76 トリマーコンデンサ 81 ダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 康之 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 三井 康郎 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲート幅Wg[mm]でなるソース接地のF
    ET素子を用いる歪補償回路において、歪補償を行う周
    波数で上記FET素子のソース側からグランドをみたイ
    ンピーダンスより計算された等価的な容量値が3/Wg
    [pF]より小さな値を有するインピーダンス素子と、直流
    成分を通す直流回路素子とを、上記FET素子のソース
    及びグランド間に備えることを特徴とする歪補償回路。
  2. 【請求項2】 上記インピーダンス素子は上記歪補償を
    行う周波数で上記FET素子のソース側からグランドを
    みたインピーダンスより計算された容量値が3/Wg[p
    F]よりも小さな容量値をもつキャパシタでなり、上記直
    流回路素子は上記歪補償を行う周波数の信号に対し十分
    に高いインピーダンスを持つインダクタでなり、上記キ
    ャパシタと上記インダクタとを並列接続して、上記FE
    T素子のソース及びグランド間に備えることを特徴とす
    る請求項1に記載の歪補償回路。
  3. 【請求項3】 上記インピーダンス素子及び上記直流回
    路素子として、上記歪補償を行う周波数で上記FET素
    子のソース側からグランドをみたインピーダンスより計
    算された等価的な容量値が3/Wg[pF]よりも小さな容
    量値をもつ分布定数線路を、上記FET素子のソース及
    びグランド間に備えることを特徴とする請求項1に記載
    の歪補償回路。
  4. 【請求項4】 上記インピーダンス素子及び上記直流回
    路素子として、上記歪補償を行う周波数で上記FET素
    子のソース側からグランドをみたインピーダンスより計
    算された容量値が3/Wg[pF]よりも小さな容量値のキ
    ャパシタと、上記歪補償を行う周波数の信号に対し十分
    に高いインピーダンスを持つインダクタとを並列接続し
    た回路に、抵抗を直列接続する回路を、上記FET素子
    のソース及びグランド間に備えることを特徴とする請求
    項1に記載の歪補償回路。
  5. 【請求項5】 上記インピーダンス素子及び上記直流回
    路素子として、上記歪補償を行う周波数で上記FET素
    子のソース側からグランドをみたインピーダンスより計
    算された等価的な容量値が3/Wg[pF]よりも小さな容
    量値の分布定数線路に、抵抗を直列接続した回路を、上
    記FET素子のソース及びグランド間に備えることを特
    徴とする請求項1に記載の歪補償回路。
  6. 【請求項6】 上記インピーダンス素子及び上記直流回
    路素子として、上記歪補償を行う周波数で上記FET素
    子のソース側からグランドをみたインピーダンスより計
    算された容量値が3/Wg[pF]よりも小さな容量値をも
    つキャパシタと抵抗とを並列接続した回路を、上記FE
    T素子のソース及びグランド間に備えることを特徴とす
    る請求項1に記載の歪補償回路。
  7. 【請求項7】 上記インピーダンス素子及び上記直流回
    路素子として、上記歪補償を行う周波数の信号に対し十
    分に高いインピーダンスを持つインダクタ及び抵抗を直
    列接続した第1の回路と、上記歪補償を行う周波数で上
    記FET素子のソース側からグランドをみたインピーダ
    ンスより計算された容量値が3/Wg[pF]よりも小さな
    容量値をもつキャパシタとを並列接続した第2の回路、
    または当該第2の回路に抵抗を直列接続した回路を、上
    記FET素子のソース及びグランド間に備えることを特
    徴とする請求項1に記載の歪補償回路。
  8. 【請求項8】 上記インピーダンス素子及び上記直流回
    路素子として、上記歪補償を行う周波数で上記FET素
    子のソース側からグランドをみたインピーダンスより計
    算された容量値が3/Wg[pF]よりも小さな容量値をも
    つキャパシタ及び抵抗を直列接続した第1の回路と、上
    記歪補償を行う周波数の信号に対し十分に高いインピー
    ダンスを持つインダクタとを並列接続した第2の回路、
    または当該第2の回路に抵抗を直列接続した回路を、上
    記FET素子のソース及びグランド間に備えることを特
    徴とする請求項1に記載の歪補償回路。
  9. 【請求項9】 上記インピーダンス素子及び上記直流回
    路素子として、上記歪補償を行う周波数の信号に対し十
    分に高いインピーダンスを持つインダクタ及び抵抗を直
    列接続した第1の回路と、上記歪補償を行う周波数で上
    記FET素子のソース側からグランドをみたインピーダ
    ンスより計算された容量値が3/Wg[pF]よりも小さな
    容量値をもつキャパシタ及び抵抗を直列接続した第2の
    回路とを並列接続した第3の回路を、上記FET素子の
    ソース及びグランド間に備えることを特徴とする請求項
    1に記載の歪補償回路。
  10. 【請求項10】 上記キャパシタとして、トリマーコン
    デンサ等の可変コンデンサを用いて容量値を可変するよ
    うにしたことを特徴とする請求項2、請求項4、請求項
    6〜請求項9に記載の歪補償回路。
  11. 【請求項11】 上記キャパシタとして、ダイオードと
    当該ダイオードによって得られる容量に対し十分に大き
    な容量を持つキャパシタを直列接続した第1の回路と、
    上記歪補償を行う信号に対し十分に高いインピーダンス
    を持つインダクタ又は抵抗を上記ダイオードのカソード
    端子に接続し、上記インダクタ又は上記抵抗を介して直
    流電圧を加える回路に置き換えた第2の回路とを備える
    ことを特徴とする請求項2、請求項4、請求項6〜請求
    項9に記載の歪補償回路。
  12. 【請求項12】 上記抵抗を別のFET素子のソース及
    びドレイン間抵抗またはBJTのコレクタ及びエミッタ
    間抵抗に置き換えることを特徴とする請求項4〜請求項
    9に記載の歪補償回路。
  13. 【請求項13】 上記FET素子のゲートに抵抗を直列
    接続したことを特徴とする請求項1に記載の歪補償回
    路。
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