JPH09161556A - スピーカー用複合ケーブル - Google Patents

スピーカー用複合ケーブル

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JPH09161556A
JPH09161556A JP31884295A JP31884295A JPH09161556A JP H09161556 A JPH09161556 A JP H09161556A JP 31884295 A JP31884295 A JP 31884295A JP 31884295 A JP31884295 A JP 31884295A JP H09161556 A JPH09161556 A JP H09161556A
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JP
Japan
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conductor
pair
resistance
range
composite cable
Prior art date
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Pending
Application number
JP31884295A
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English (en)
Inventor
Kunio Negishi
邦夫 根岸
Kiyoshi Saito
清 齋藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低音域用対と高音域用対を有するスピーカー
用複合ケーブルにおいて、各対に、受け持つ帯域に合っ
た導体構造を採用することにより、主として導体の表皮
効果による導体抵抗の上昇を軽減することで、高音域か
ら低音域までの広い帯域にわたって良好な音質が得られ
るようにする 【解決手段】 高音域用対の導体の交流導体抵抗上昇率
(1MHzでの交流導体抵抗の直流導体抵抗に対する上
昇率)を低音域用対の導体の交流導体抵抗上昇率より小
さくし、高音域用対の導体の直流抵抗を低音域用対の導
体の直流抵抗の0.7〜1.4倍とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オーディオ機器の
アンプとスピーカーの間に使用されるスピーカー用ケー
ブルの改良に関し、特にスピーカーをバイワイヤリング
法でドライブするのに使用されるスピーカー用複合ケー
ブルの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】バイワイヤリング法は、図6に示すよう
にスピーカーボックス1に高音域用スピーカー2の入力
端子4と、低音域用スピーカー3の入力端子5を設け、
これらの入力端子4、5とアンプ8との間をそれぞれ絶
縁心線の対6、7で接続する方式である(実公昭58−
11111号公報)。バイワイヤリング法では従来、対
6、7として同じ構造の対が用いられていたが、最近で
は、低音域に適した対と高音域に適した対を組み合わせ
たバイワイヤリング専用の複合ケーブルが使用されるよ
うになってきている(特開平4−269404号公報、
特開平6−52729号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の複
合ケーブルは、低音域と高音域の境界であるクロスオー
バー周波数での音のつながりに違和感をなくすことに主
眼がおかれていたため、各音域で必ずしも好ましい音質
が得られているとは限らなかった。
【0004】本発明の目的は、少なくとも低音域用対と
高音域用対を有するスピーカー用複合ケーブルにおい
て、各対に、受け持つ帯域に合った導体構造を採用する
ことにより、主として導体の表皮効果による導体抵抗の
上昇を軽減することで、高音域から低音域までの広い帯
域にわたって良好な音質が得られるようにすることにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】一般にスピーカー用ケー
ブルには断面積が0.75〜10mm2 の導体が使用さ
れる。導体断面積が大きくなると導体の表皮効果が問題
となる。図3は周波数と表皮深さ(表皮効果が顕著とな
る導体表面からの深さ)の関係を示している。例えば外
径1.5mm(断面積約2mm2 )の導体は、表皮深さ
が最大で0.75mmであるから、約10kHz以上に
なると表皮効果の影響が顕著になり、導体抵抗が上昇す
ることが予想される。
【0006】図4は導体断面積が約2mm2 の単線、同
心撚線、ロープ撚線(1次撚線を複数本撚り合わせて2
次撚線としたもの)についての交流抵抗を示す。これに
よると表皮効果が問題となる約10kHz以上で、導体
の構造によって導体抵抗の変化に差が出てくることが分
かる。特に100kHz以上においては、この差が顕著
となる。この差は導体断面積がさらに大きい太い導体に
なると、より低い周波数から顕著になる。
【0007】人間の可聴周波数範囲は20Hz〜20k
Hzといわれているが、これは正弦波の場合で、音楽信
号の音質や音色、解像度などを論議する場合にはもっと
高い周波数、例えば数百kHzまで聞き分けることがで
きるといわれている。それ故使用するケーブルの特性も
その周波数帯域まで考慮して設計する必要がある。した
がって可聴周波数領域を超えた高周波数域での導体抵抗
の変化を考慮する必要がある。
【0008】そこで本発明は、少なくとも高音域用対と
低音域用対を有するスピーカー用複合ケーブルにおい
て、高音域用対の導体の交流抵抗上昇率(1MHzでの
交流抵抗の直流抵抗に対する上昇率)を低音域用対の導
体の交流抵抗上昇率より小さくしたことを特徴とするも
のである。ここで交流抵抗とは正弦波交流で導体抵抗を
測定したときの抵抗値である。
【0009】本発明の複合ケーブルにおいて、高音域用
対の導体の交流抵抗上昇率を低音域用対の交流抵抗上昇
率より小さくするのは、高音域の減衰量を小さくし、広
帯域で高解像度の音を得るためである。交流抵抗上昇率
は図4から明らかなようにロープ撚線が最も高く、同心
撚線、単線の順に低くなる。したがって高音域用対の導
体の交流抵抗上昇率を低音域用対の交流抵抗上昇率より
小さくするためには、高音域用対の導体に単線または同
心撚線を使用し、低音域用対の導体にロープ撚線を使用
するとよい。
【0010】なお本発明の複合ケーブルにおいては、高
音域用対の導体の直流抵抗は低音域用対の導体の直流抵
抗の0.7〜1.4倍にしておくことが望ましい。これ
以上の導体抵抗の差があると、ケーブル内で消費される
エネルギー、即ちケーブルの減衰量に極端な差が発生す
るため、スピーカーから出力される音量に大きな差が発
生することになり、音域のバランスが崩れてしまうから
である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態を
示す。このスピーカー用複合ケーブルは、高音域用対1
1と低音域用対12を撚り合わせ、その外周にシース1
9を施したものである。高音域用対11は2本の絶縁心
線13を撚り合わせたものであり、低音域用対12も同
様に2本の絶縁心線14を撚り合わせたものである。絶
縁心線13、14はそれぞれ導体15、16に絶縁被覆
17、18を施したものである。
【0012】高音域用対11の導体15には交流抵抗上
昇率(1MHzでの交流抵抗の直流抵抗に対する上昇
率)が低音域用対12の導体16の交流抵抗上昇率より
小さいものを使用している。また高音域用対11の導体
15の直流抵抗は低音域用対12の導体16の直流抵抗
の0.7〜1.4倍の範囲内としてある。
【0013】図2は本発明の他の実施形態を示す。この
スピーカー用複合ケーブルは、2本の絶縁心線13を平
行に並べて高音域用対11とし、同様に2本の絶縁心線
14を平行に並べて低音域用対12とし、これらの絶縁
心線13、14を互いに接着してフラット型の複合ケー
ブルとしたものである。絶縁心線13、14の構成は図
1の実施形態と同じである。
【0014】
【実施例】
〔実施例1〕低音域用対の導体には0.18mmφのO
FC−A(無酸素銅軟銅線)を30本集合撚りしたもの
を7本ロープ撚りした断面積約5.3mm2 のロープ撚
線を使用し、この上にポリエチレンを約0.8mmの厚
さに被覆して外径約4.6mmの絶縁心線を製造した。
この絶縁心線を2本対撚りして低音域用対とした。
【0015】一方、高音域用対の導体には0.18mm
φのOFC−Aを154本同心撚りした断面積約3.9
mm2 の同心撚線を使用し、この上にポリエチレンを約
0.6mmの厚さに被覆して外径約3.8mmの絶縁心
線を製造した。この絶縁心線を2本対撚りして高音域用
対とした。
【0016】低音域用対と高音域用対を1対ずつさらに
撚り合わせて図1の複合ケーブルとした。この複合ケー
ブルに使用した導体の交流抵抗の周波数特性を図5に示
す。高音域用対の同心撚線の交流抵抗上昇率は、低音域
用対のロープ撚線の交流抵抗上昇率より小さいことが分
かる。
【0017】この複合ケーブルを実際にスピーカーシス
テムに配線したときの音質を調べた結果、低音域は断面
積約5.3mm2 の導体を使用しているため、極低音ま
で重量感のある音質が得られ、高音域においては交流抵
抗上昇率の小さい同心撚線を使用しているため、高音域
に伸びた、高解像度の音質が得られた。
【0018】〔実施例2〕低音域用対の導体には0.1
8mmφのPCOCC(加熱鋳型連続鋳造法による単結
晶状無酸素銅線)を12本同心撚りしたものを7本ロー
プ撚りした断面積約2.2mm2 のロープ撚線を使用
し、この上にポリ塩化ビニルを約0.6mmの厚さに被
覆して外径約3.4mmの絶縁心線を2本製造した。一
方、高音域用対の導体には1.5mmφのPCOCC単
線を使用し、この上にポリ塩化ビニルを約0.8mmの
厚さに被覆して外径約3.1mmの絶縁心線を2本製造
した。
【0019】低音域用絶縁心線2本と高音域用絶縁心線
2本を図2のように平行に並べ、絶縁被覆を相互に接着
してフラット状の複合ケーブルとした。この複合ケーブ
ルに使用した導体の交流抵抗の周波数特性は、図4に示
すように、高音域用対の単線の交流抵抗上昇率が、低音
域用対のロープ撚線の交流抵抗上昇率より小さいことが
分かる。この複合ケーブルを実際にスピーカーシステム
に配線したときの音質を調べた結果では、実施例1と同
様、充実した低音と、高音域に伸びた高解像度の音質が
得られた。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明の複合ケーブ
ルは、高音域用対の導体の交流抵抗上昇率を低音域用対
の交流抵抗上昇率より小さくしたので、高音域の減衰量
が小さくなり、広帯域で高解像度の音を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る複合ケーブルの一実施形態を示
す断面図。
【図2】 本発明に係る複合ケーブルの他の実施形態を
示す断面図。
【図3】 表皮効果の周波数特性を示すグラフ。
【図4】 ほぼ同じ断面積を有する各種導体の交流抵抗
を示すグラフ。
【図5】 本発明の実施例1で用いた導体の交流抵抗を
示すグラフ。
【図6】 バイワイヤリング法によるスピーカーとアン
プの接続方法を示す説明図。
【符号の説明】
11:高音域用対 12:低音域用対 13:高音域用対の絶縁心線 14:低音域用対の絶縁心線 15:高音域用対の導体 16:低音域用対の導体 17:高音域用対の絶縁被覆 18:低音域用対の絶縁被覆

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも高音域用対と低音域用対を有す
    るスピーカー用複合ケーブルにおいて、高音域用対の導
    体の交流抵抗上昇率(1MHzでの交流抵抗の直流抵抗
    に対する上昇率)が低音域用対の導体の交流抵抗上昇率
    より小さいことを特徴とするスピーカー用複合ケーブ
    ル。
JP31884295A 1995-12-07 1995-12-07 スピーカー用複合ケーブル Pending JPH09161556A (ja)

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