JPH09160713A - 信号変換装置、信号入力装置及び力電気変換装置 - Google Patents

信号変換装置、信号入力装置及び力電気変換装置

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JPH09160713A
JPH09160713A JP25301296A JP25301296A JPH09160713A JP H09160713 A JPH09160713 A JP H09160713A JP 25301296 A JP25301296 A JP 25301296A JP 25301296 A JP25301296 A JP 25301296A JP H09160713 A JPH09160713 A JP H09160713A
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force
pressure
unit
pressing
signal
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Application number
JP25301296A
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English (en)
Inventor
Hajime Sudo
藤 肇 須
Kenji Shimano
野 健 二 島
Akihiro Koga
賀 章 浩 古
Tamane Takahara
原 珠 音 高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現在表示されている画面と、別の画面の両方
の画面において、連続的なカーソル操作を可能とし、現
在呈示されていない別の画面に配置されているアイコン
の領域を、操作者の操作特性に依存せずに、正確に指定
する。 【解決手段】 パッド型入力部5により、操作者からの
入力に伴う押圧力から、圧力点の2次元的な位置と押圧
力を検出し、これを信号増幅手段13によりエンコード
手段14に与えて、圧力点の2次元座標と、押圧力に基
づく圧力座標を検出し、一方、領域登録手段15におい
ては、複数の画面8のそれぞれの区画を3次元的な位置
領域の領域群11として登録しておき、エンコード手段
14の出力に対して、位置領域を比較対応手段17でつ
き合わせ、一致する領域群11の中の位置領域に対し
て、代表位置12を割り当てることにより、パッド型入
力部5からの入力を複数の画面8の、2次元的な領域
に、正確に対応させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は人間の指先の動作や
掌の動作を認識して制御信号を生成する信号変換装置に
関する。さらに、本発明は信号入力装置に係り、特に、
人間の指先によって付与される押圧力の印加動作を認識
して、パーソナルコンピュータに信号を入力し、これに
対応する映像をディスプレイに表示するポインティング
デバイスの構造に関する。さらに、本発明は入力情報検
出デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、テレビジョン、エアコンディショ
ナなどの家庭電化機器類やパーソナルコンピュータなど
の情報機器類の操作に際しては、操作ぼたん類を多数配
置したリモートコントローラや、キーボードが用いられ
るのが普通であるが、最近では、これらの入力機器に付
属的に設置されて画面上のカーソル移動を行うポインテ
ィングデバイスが広く用いられている。
【0003】これらリモコンやポインティングデバイス
などの信号変換装置は、一般的に、空間的に離間して配
設された多数のボタンのそれぞれの基部に導電性ゴム
(力電気変換素子)が装着されており、これら導電性ゴ
ムに押圧力が加わることにより所定の電気信号が発生
し、予め設定されたコマンドが実現されるようになって
いる。
【0004】また、これらのボタンを複数同時に押圧す
ることによって所定のコマンドを実現させることも可能
である。この場合には、力電気変換素子で検出された押
圧力を個々に電気信号に変換した後に電気的に重畳する
ことで新たな信号を生成している。すなわち、信号変換
装置を扱う場合には、1本の指の動作で実現できるコマ
ンドと、同時に複数本の指を動作させて実現するコマン
ドとがある。
【0005】また、信号変換装置の動作機能の別形態と
して、同一のボタンを断続的に複数回押圧し、その回数
を計測してコマンドに割り当てる方法もある。
【0006】今後は家電機器類や情報機器類の多機能化
が進む傾向にあるが、信号変換装置の表面の用意できる
ボタンの数には限度がある。したがって、上述のように
複数のボタンを同時に押圧する動作や、同一のボタンを
複数回押圧する動作などの複雑な動作が要求されること
になる。
【0007】しかしながら、このような従来の信号変換
装置にあっては、以下のような問題があった。
【0008】従来のリモコンやポインティングデバイス
では、1つのボタンに対して1つの力電気変換素子が対
応していた。したがって、例えば力電気変換素子の上に
複数のボタンを用意した場合、この複数のボタンをユー
ザーの指が連携的に操作する際の信号は空間的には合力
として表現される。そのため、ボタン相互の位置関係を
区別することは不可能であった。
【0009】また、同一のボタンを断続的に複数回押圧
する方法でも、力電気変換素子は上述の如く押圧力の合
力しか検出できないため、1つのボタンが用意された場
合と同じ効果しか得られない。
【0010】上記のポインティングデバイスとしては、
操作者の腕や指の動きを検出して、これを電気信号に変
換して機器に入力する機能を有するものもあるが、これ
まではマウスやトラックボールと呼ばれるコンピュータ
用の装置や、ジョイスティックと呼ばれるもっぱらゲー
ム用の装置が主に用いられてきた。
【0011】最近では、携帯用のパーソナルコンピュー
タなどの普及に伴い、より操作性を高めるために、操作
者の指先の動きを直接的に検出してこれをパーソナルコ
ンピュータに入力する信号入力装置が用いられるように
なってきている。この装置は、一般的に、導電ゴムや、
その他の力電気変換手段を平面的に配置して、その上を
なぞる人間の指先の押圧力を受けるて、これを電気信号
に変換するような構造をしており、操作者は、主動作で
あるキーボード操作と並行して、このようなポインティ
ングデバイスを用いた副操作を実行する。
【0012】通常、このような構造のポインティングデ
バイスでは、操作者の指先の動きの時間的な変化を読み
取り、現在呈示されている画面上での操作を実行する。
例えば、平面的な導電ゴム製のポインティングデバイス
の場合、操作対象が画面上のカーソルの場合、指の移動
する向きと、速度に合わせて、カーソルの移動方向と移
動速度を制御するような方式が一般的である。この場
合、ポインティングデバイスに加えられる、指先の押圧
力に無関係に、上記の入力操作が行われることになる。
【0013】一方、ゲームなどに用いられるポインティ
ングデバイスとして、ロッド状ヘッドのものを用いる場
合、基台部に歪みを検出するゲージを用いた感圧素子が
用いられる場合が多く、この場合のカーソルの移動方向
と速度は、操作者がロッドに加える押圧力の方向と強さ
によって決定されることになる。
【0014】これまでのポインティングデバイスの場
合、現在呈示されている画面上のカーソルを移動操作す
るだけであれば問題はないが、マウスのように、カーソ
ルを所定の位置にあるアイコンに一致させ、ダブルクリ
ックあるいはシングルクリックによりアイコンを選択し
て、別の操作に移行する場合、何らかのクリックに相当
する操作が必要になってくる。
【0015】ポインティングデバイスとして導電ゴムを
用いた構成のものの場合、そのまま指先で、同一の場所
を短い時間間隔で押圧する、つまり素早く叩くことで、
実現することが可能である。一方、ロッド状ヘッドの構
成では、クリック操作に相当する入力用に、別にスイッ
チを設けている。これは、従来のトラックボール方式の
場合も同様であり、クリックスイッチは必須であった。
【0016】以上のように、ポインティングデバイスに
おいては、現在呈示されている画面上でのカーソルの移
動が主体の場合は、そのまま用いることが可能である
が、画面の切替を行い、次の操作に入る場合、そこに至
るための何らかの操作または操作手段が必要である。つ
まり、2つの連続する操作をつなげる場合、必ず、両者
の間で、操作を移行させる操作が不可欠である。これ
は、1つの操作を決定するためのアイコンが、2画面に
またがる場合でも同様であり、隠れた画面を呼び出すた
めの操作が必要である。
【0017】また、続けて呈示される画面上のアイコン
の配置位置が異なる場合、最初の画面でカーソル移動を
一旦停止し、画面切り替え操作後に、改めて必要な箇所
にカーソルを移動させる必要がある。すなわち、2つの
画面にわたるカーソル移動は、必ず断続的なシーケンス
を余技なくされるものである。例えば、画面切替後のア
イコンの位置の予測がついていたとしても、正確な操作
のためにはカーソルの位置を移動させることは必要であ
り、この操作を省略することはほとんど不可能である。
一方、元の画面に復帰する場合でも、操作についてはま
ったく同様であり、2つの画面にまたがる操作を連続的
に、可逆的に実施することはできない、というのが現状
である。
【0018】また、例えば、予測的な操作が可能なポイ
ンティングデバイスが用意できたとしても、現在、呈示
されていない画面上のアイコンの正確に指定することは
困難であると予想される。加えて、操作者側にも、ポイ
ンティングデバイスの操作に当たっては、それぞれの固
有の、癖や、押圧力特性があり、特定の操作者に最適な
設定が、他の操作者に適切とは言えないという問題点が
ある。このため、隠れた画面上のアイコンの予測操作を
正確に実施することは極めて困難とされている。
【0019】以上のような問題点の原因は、ソフトウエ
ア作成時の階層化にも問題の一端を帰することもできる
が、このような階層化しかできない原因には、力電気変
換素子の特性上の問題点も無視できない。例えば、導電
ゴムにおいては、押圧力の分解能の低さが根本的な問題
点として残っている。一方、感圧素子においては、原理
的に、平面的な位置指示ができず、押圧力の向きと大き
さを2次元的な情報に換算しているために、絶対的な位
置指定に向かないという問題点がある。
【0020】すなわち、従来のポインティングデバイス
は、再現性のある情報としては、2次元的な情報しか得
られず、現在の呈示画面以外の画面に対する同時的な操
作はほとんど不可能であるという問題点がある。
【0021】図24は、従来例1の信号入力装置の適用
例を示す斜視図である。同図において示すように、ノー
ト型パーソナルコンピュータ1は操作部2と表示部3に
より構成されており、操作部2には、キーボード4と、
ポインティングデバイスとしてパッド型入力部5が設置
されており、表示部3には画面8が配置されている。表
示部3上の画面には、複数のアイコン61、62、6
3、64、65、66、67、68が表示されており、
ポインタ7により選択可能に配置される。
【0022】なお、パッド型入力部5は導電ゴムを利用
したものであり、操作者の指先の動きに対応して、画面
8上のポインタ7を移動させる。
【0023】さて、今、パッド型入力部5の上の指先を
矢印Bに移動させて、画面8上のポインタ7を、アイコ
ン64に重ねる操作を例にとってその動作を説明する。
【0024】ポインタ7の画面8上での移動速度の基本
単位は、予め設定された係数により決められるが、実際
的な移動速度は、指先がパッド型入力部5の上をなぞる
頻度で規定される。現実には、パッド型入力部5の大き
さは、画面8の大きさに比べてかなり小さいため、パッ
ド型入力部5の上を矢印B1に沿ってなぞっても、ポイ
ンタ7は矢印A1分しか動かない。このため、操作者
は、パッド型入力部5の上を矢印B1に沿って複数回な
ぞって、画面8上のポインタ7を矢印A2、矢印A3、
矢印A4と順次移動させ、目的とするアイコン64の位
置まで持ってくる必要がある。つまり、操作者は、一回
のポインタ7の移動に際して、複数回の操作を必要とす
る。そして、実際には、操作者の感覚的に依存しながら
ポインタ7の移動を行わせることになるため、図25の
例のように、ストレートにポインタ7を画面8上の目標
位置に持ってくることは難しく、パッド型入力部5の上
で、指先をさまざまな方向に動かしながら、多くの経路
を通って、アイコン6の位置に到達することになる。
【0025】図26は、従来例2の信号入力装置の適用
例を示す斜視図である。本例の信号入力装置は、パッド
型入力部5として、マトリクス型の感圧素子をパッドの
下に配置し、パッド上の押圧位置を、画面8上のポイン
タ7の位置に対応させるように設定した構造のものを用
いている。
【0026】パッド型入力部5は、マトリクス状に配置
された複数の感圧素子の検出値を基にして、指先による
押圧位置を計算によって求めるように構成されており、
パッド型入力部5の上の指先の位置を、画面8上のポイ
ンタ7の位置に対応させることを可能にしている。
【0027】その結果、ポインタ7をアイコン64に位
置させたい場合、位置C1に指先を持ってくることによ
り、ポインタ7を、矢印A5に示すように、画面8上で
ダイレクトにアイコン64の上に持ってくることが可能
である。
【0028】しかし、実際の画面操作においては、図2
6に示すように、実際の画面8の他に、階層化された隠
れた画面81、82、83が用意されている。場合によ
っては、複数の画面が重なり合ってひとつの画面に表示
されることもある。いずれにしても、画面81、82、
83は、実際の画面8の後ろに隠されてしまう。
【0029】この場合、画面8上のアイコン6操作を主
体とした作業では、たとえ画面8を画面81、82、8
3と切り替えて一連の作業を実施する場合でも、通常は
画面8を切り替えるコマンドを入力して、所望の画面8
1、82、83を選択して、新たな画面のアイコンに基
づいて、パッド型入力部5を操作することになるため、
大きな問題は生じない。
【0030】しかし、一連の作業を熟知してきた場合、
画面切り替えのための作業が作業能率を妨げる場合もあ
り、隠された画面上のアイコン6を直接操作することに
より、画面切り替えを行った方が能率がよいと考えられ
る。また、例えば、図26のように、画面8のアイコン
6の位置と、その裏に隠されている画面81、82、8
3のアイコン6の位置がほとんど変わらない場合もあ
り、このような場合は、裏の画面のアイコンの位置を予
測するのに特別な訓練や熟練は必要ない。
【0031】このような場合、パッド型入力部5に加え
る指先の押圧力を変化させることにより、画面81、8
2、83のアイコン6を、画面8の上から直接指定て、
画面切り替えを行う方が、特別な切り替え作業を介在さ
せるよりも、作業能率が上がると考えられる。
【0032】この場合、実際に、パッド型入力部5を操
作するのは、人間であり、例え位置C2の場所が特定で
きても、指先の押圧力を、複数の画面8、81、82、
83毎に対応ずけて押圧力の力差で指定するのは困難で
あると考えられる。しかし、パッド型入力部5の感圧素
子の検出分解能と、再現性が十分であれば、画面の指定
は技術的には実現可能である。
【0033】しかし、うまく押圧力の制御ができて、画
面8、81、82、83を選択できたとしても、押圧を
加える方向が大きな問題となってくる。例えば、図27
に示すように、パッド型入力部5上の同じ位置C2に押
圧力を加えるとしても、矢印D1、D2、D3と、操作
毎に押圧方向が異なったりすれば、当然ポインタ7の指
定位置も画面毎に異なり、画面81ではポインタ71の
位置に、画面82ではポインタ72の位置に、画面83
ではポインタ73の位置に狂ってしまう。その結果、ポ
インタ7の位置決めをしながら、連続的に画面を切り替
えて作業を行うということは到底実現できないというこ
とになる。ましてや、操作者が変われば、このような形
での作業はなおさら難しくなる。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】上述のところからわか
るように、従来は、ボタンの数に対して比較的多くのコ
マンドを割当てることはできなかった。さらに、従来の
信号入力装置は、以上述べたように、2次元的な方向へ
の限られた情報入力は、ある程度の正確さをもって実施
できる反面、2つ以上の画面を切り替えながら操作する
ような場合、操作者の操作特性や押圧力の特性に依存す
るために、正確な操作が不可能であるという問題点があ
った。
【0035】そこで本発明は、ボタンの数に対して比較
的多くのコマンドを割り当てることが可能で、しかも作
業を感覚的に行い得るようにした信号変換装置の提供を
目的とする。さらに、本発明の目的は、上記のような従
来技術の問題点を解消し、現在表示されている画面と、
別の画面の両方の画面において、連続的なカーソル操作
を可能とし、現在呈示されていない別の画面に配置され
ているアイコンの領域を、操作者の操作特性に依存せず
に、正確に指定できる信号入力装置を得ることにある。
【0036】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明においては、圧力を受ける受圧部と、前記受
圧部に接続され前記受圧部で受ける圧力を電気信号に変
換する力電気変換素子とを有する信号変換装置におい
て、前記力電気変換素子は少なくとも4つの単位素子を
備え、これら単位素子が前記受圧部で受ける圧力に対し
て十分な剛性を備えた部材に固定されてなる信号変換装
置とした。
【0037】また、前記力電気変換素子は前記単位素子
をマトリクス状に配置することができる。また、前記受
圧部には複数の突部を形成してもよい。
【0038】さらに本発明においては、圧力を受ける受
圧部と、前記受圧部に接続され前記受圧部で受ける圧力
を電気信号に変換する、少なくとも4つの単位素子を備
えた力電気変換素子と、前記複数の単位素子が前記受圧
部で受ける圧力に対して十分な剛性を持つように前記力
電気変換素子に固定されたベースと、前記力電気変換素
子からの出力信号を基に、前記受圧部が受けた圧力情報
を特定の動作指令に対応させる演算部とを有する信号変
換装置とした。
【0039】また、前記演算部は前記単位素子で変換さ
れた電気信号をベクトル的に加算処理するように構成す
ることができる。
【0040】そして、このような構成の本発明によれ
ば、4つの単位素子それぞれが圧力の大きさを検出する
とともに、これら4つの圧力情報から仮想平面を用いて
信号処理することにより、圧力の方向(受圧部のどの位
置に圧力が作用しているか)を知ることもできる。
【0041】特に、これら単位素子からの圧力情報を仮
想平面化する際に、単位素子どうしの位置関係が変化し
てしまうと圧力方向の検出が不可能となってしまう。そ
こで本発明では、力電気変換素子を十分な剛性を備えた
部材に固定することにより、検出精度が保証できる程度
のものとしている。
【0042】そのため本発明では、圧力の大きさと圧力
の方向を1つのボタンに割り当てることができるため、
1つのボタンに比較的多くのコマンドを設定することが
可能となる。また、人間工学的にボタンの形状を工夫す
ることにより、対象となる機器類をワンハンド(フィン
ガー)オペレーション的に操作することができるため、
極めて感覚的に近い状態の操作ができるようになる。
【0043】さらに、上記目的を達成するために、本発
明は、操作者からの入力に伴う押圧力から、圧力点の2
次元座標と、押圧力に基づく圧力座標を検出する入力検
出手段と、前記2次元座標と前記圧力座標から3次元的
に配置された位置領域を検出し、各位置領域の代表点を
割り当てる座標検出手段と、を備える信号入力装置を提
供するものである。
【0044】上記手段を実現するために、本発明では、
力電気変換素子として、力分解能力に優れた感圧素子を
アレイ状に配置したマトリクス型力電気変換素子を用い
て、マトリクスに基づく平面的な力分布情報と、各々の
感圧素子で取得する力情報の、3次元的な情報に基づ
き、1つの操作コードを形成するようにしている。
【0045】その結果、エンコード手段で形成する操作
コードは、主にディスプレイ上に呈示される画面、ある
いは階層と、当該画面のカーソル位置に対応させること
ができるようにした。
【0046】したがって、現在隠れている画面を含め
て、すべての画面上を、複数の領域に分割し、この領域
に入ったカーソルを、当該領域内の所定位置に自動的に
移動させることにより、現在表示されていない画面上の
所望の位置にカーソルを迅速に移動させることを可能に
している。
【0047】更に、ポインティングデバイスからの3次
元的な操作コードに加え、これらの情報の時間的な変化
を、エンコード手段により処理することにより、現在の
画面あるいは隠れた画面のいずれかで位置決めしている
最中に、他の操作コマンドのダイレクト指示を可能にし
ている。
【0048】上のような操作の基本は、操作者の押圧力
に依存するが、最適な操作性は、個々の操作者によって
異なり、また、分割された画面領域内の所定位置へのカ
ーソルの自動移動に関しても、作業内容によって異なっ
てくるが、これに対して、カーソルの移動特性を登録
し、これを呼び出す手段を設けることにより、どのよう
な場合にも、良好な操作性を実現できるようにしてい
る。
【0049】更に、本発明は、入力としての押圧力を受
ける受圧部と、この受圧部が感知した圧力情報を電気信
号に変換する力電気変換手段と、この変換手段で変換さ
れた電気信号に応じた映像を表示するディスプレイと、
を有する信号入力装置において、上記力電気変換と上記
ディスプレイの間に、任意の手段でディスプレイ上に表
示される映像の表示位置に関する2次元コードとこれ意
外のコードとしての任意の操作コードとを、電気的に変
換された上記圧力情報を基にして同時的に指定できるエ
ンコード手段が設けられており、上記ディスプレイ上に
現在表示されている映像を分割して得られる現状画面領
域と、現在は表示されていないがある入力操作により表
示される映像を分割して得られる隠れ画面領域から構成
される画像空間領域とに、上記エンコード手段で生成さ
れる複数のコードが対応される機能を有しているものと
して構成される。更に、本発明は、入力としての力が加
えられる、ある面積を持った押圧部と、前記押圧部に加
えられた力を検出して電気信号に変換するセンサ部と、
前記センサ部が出力する電気信号から、少なくとも前記
押圧部に加えられた力の大きさと前記押圧部上での位置
の情報を含む情報を出力する情報出力装置と、前記情報
出力装置から出力された前記情報に基づいて、前記入力
としての力の特性を判断し、その判断結果に基づいて切
り替えスイッチの切り替え設定や、その結果の画面上へ
の表示や、指示位置の表示等の各種の機能の実現を図る
演算を行う演算装置と、を有し、前記演算装置は、少な
くとも、所定時間が経過するごとに、所定の演算処理を
行う様に制御する繰り返し演算制御部と、入力された押
圧力の大きさおよび位置に応じた値を累積演算し、演算
結果を出力する累積演算部と、ある値を前記累積演算結
果から除き、その演算結果を出力する減算演算部と、前
記減算演算部からの出力を、あらかじめ設定されされた
値で除して、結果を出力する除算部と、前記除算部の出
力を現在の指示位置に加算し、その結果を新しい指示位
置として出力する加算部と、前記累積演算部、減算演算
部、除算部、および加算部は、前記繰り返し演算制御部
によって時間制御されているものとして構成される。
【0050】更に、本発明は、入力としての力が加えら
れる、ある面積を持った押圧部と、前記押圧部に加えら
れた力を検出して電気信号に変換するセンサ部と、前記
センサ部が出力する電気信号から、少なくとも前記押圧
部に加えられた力の大きさと前記押圧部上での位置の情
報を含む情報を出力する情報出力装置と、前記情報出力
装置から出力された前記情報に基づいて、前記入力とし
ての力の特性を判断し、その判断結果に基づいて切り替
えスイッチの切り替え設定や、その結果の画面上への表
示や、指示位置の表示等の各種の機能の実現を図る演算
を行う演算装置と、を有し、前記演算装置は、少なくと
も、押圧位置の変化が大きく、押圧力は小さく、押圧力
の大きさの変化が少ない場合に入力モードをモードAと
判断し、押圧位置の変化が小さく、押圧力は大きく、押
圧力の大きさの変化が少ない場合に入力モードをモード
Bと判断し、押圧位置の変化が大きく、押圧力は大きか
ったり小さかったりで、大きさの変化が多い場合に入力
モードをモードCと判断するモード判断部と、前記モー
ド判断部が入力モードをモードAと判断した場合には、
押圧力および押圧位置が指示部の移動速度に対応するも
のとして指示位置を決定し、前記モード判断部が入力モ
ードをモードBと判断した場合には、押圧位置が指示部
の位置に対応するものとして指示位置を決定し、前記モ
ード判断部が入力モードをモードCと判断した場合に
は、押圧力および押圧位置が指示位置の加速度に対応す
るものとして指示位置を決定する指示位置演算部と、を
有するものとして、構成される。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例を詳細に説明する。図1(A),(b),(c)は
本発明の信号変換装置の第1実施例に係る側面図、平面
図、背面図である。
【0052】本実施例における信号変換装置Aは、人間
が片手で把持できる程度の大きさ(公知のリモコン装置
程度の大きさ)をなす筐体101を備えている。筐体1
01は略円錐形をなす把持部101aと、この把持部1
01aに隣接し複数のスリットが形成された操作部10
1bとから構成される。また、操作部101bの側面に
は、家電機器類や情報機器類に赤外線信号を照射する信
号発信部102が配置されている。
【0053】操作部101bには長尺に形成された複数
本の受圧部103が突設配置されている。この受圧部1
03の内部構造を示したものが図2である。受圧部10
3はその先端部分をなす接触面103aが操作部101
bから突設し、人間の指の可動範囲を考慮して全体とし
て緩やかな円弧を描くように連接されているが、その根
元部103bでは一体化した構造をなしている。すなわ
ち受圧部103は櫛歯状に形成された単一の部材からな
っている。また、受圧部103の根元部103bの下面
には、力電気変換素子104が取り付けられている。
【0054】力電気変換素子104には、微細加工によ
り4個の単位素子104a〜104dが形成されてい
る。単位素子104a〜104dは例えばシリコンウエ
ハ上にエッチング等の手法により形成されたシリコンダ
イヤフラムからなっている。そしてこれらの単位素子1
04a〜104dそれぞれが押圧力を検出して電気信号
を生成する。また、ここでは図示していないが、生成さ
れた検出信号を処理する信号処理部が筐体101内部に
設けられており、処理された信号は信号発信部102か
ら外部に照射されるようになっている。
【0055】なお、単位素子104a〜104dの上面
と根元部103bの下面との間には、例えばシリコンオ
イルが充填される空間が形成されており、接触面103
aが受けた圧力を単位素子104a〜104dに伝達す
る役目を果たす。また、シリコンダイヤフラムの周囲に
電極を設け、単位素子104a〜104dが検出した圧
力信号を出力する。
【0056】なお、力電気変換素子104は、単位素子
104a〜104dがシリコンウエハ上に形成されてい
る場合には問題ないが、強度的に撓みや歪みが大きな材
料で製作する場合には、比較的剛性の高い部材に固定す
ることが好ましい。例えば、力電気変換素子104が固
定されるベース105を高剛性の部材とする等の方法が
考えられる。
【0057】このように構成された信号変換装置Aで
は、人間が受圧部103の接触面103aを押圧した場
合、接触面103aのどの位置がどれだけの力で押圧さ
れたかを検出することができる。以下、本発明の力検出
方法の一例について説明する。まず、力電気変換素子1
04のしくみについて図3を用いて説明する。今、図3
(a)に示すように単位素子104a〜104dが2×
2のマトリクス状に配置された力電気変換素子104を
用い、その力電気変換素子104の表面(検出領域)の
うち同図(b)に印した部分PA をPの力で加圧したと
する(なお、説明を簡単にするために、受圧部103は
平面状であるとする。)。加圧部Aの力情報は、4つの
単位素子104a〜104dの検出信号p1〜p4とし
て出力される。
【0058】ここで同図(c)のように加圧部PA の位
置を、その平面上の座標をX,Y、座標中心からの距離
をL、X軸からの方向(力の作用方向)をθとして規定
する。すると、加圧部Aに作用する力PのX方向成分
は、単位素子104a〜104dを利用して次式のよう
に表される。
【0059】 P(x)=(p3+p4)−(p1+p2) …(1) 同様に、加圧部Aに作用する力PのY方向成分は、単位
素子104a〜104dを利用して次式のように表され
る。
【0060】 P(y)=(p1+p3)−(p2+p4) …(2) そして、これらP(x)およびP(y)の比率より、力
Pの作用方向θは次式のように表される。
【0061】 θ=Tan 1(P(y)/P(x)) =Tan 1([(p1|p3)(p2|p4)] /[(p3|p4)(p1|p2)]) …(3) 次に、同図(d)に示したように、単位素子104a〜
104dの出力値p1〜p4のベクトルで張られる仮想
平面106を想定し、この仮想平面106の重心位置に
起点を持つ法線ベクトルが、検出領域平面に対して垂直
な方向(Z方向)成分となす角度をαとする。このαの
大きさを、同図(c)に示した検出領域における中心か
らの距離Lに対応させることによりLを決定する。
【0062】なお、一般的に平面は空間上の3点で定義
されるが、本発明では上述のように、ベクトル的な4つ
の点から仮想平面106を定義している。すなわち、本
来ならば平面は3点で決定されるため他の1点は従属的
に決定されてしまうところを、本発明では平面をあえて
4点で定義するような構成を採用している。したがっ
て、本発明においては、力電気変換素子104が剛性の
高いシリコンウエハにより形成され、単位素子104a
〜104dが撓んだり歪んだりしないように設計されて
いる。これによって正確な検出値を得ることができるよ
うになっている。もちろん、力電気変換素子104が固
定されるベース105を高剛性の部材としておけば、全
く同様の効果を得ることができる。
【0063】ここでLとαの関係は、例えば図4に示し
たようなものを採用することができる。同図(a)のよ
うに両者を線形(一次曲線)で定義したり、あるいは同
図(b)のように両者を二次曲線で定義することができ
る。なお、Lとαの関係は信号変換装置を扱う各人の個
人差や作業内容に応じて最適値が異なると考えられる。
したがって、加圧部Aの位置検出精度の向上や、作業で
の疲労感を緩らげるためにパターンを複数用意してお
き、システム起動時や操作中の適当な時点で最適なパタ
ーンを選択できるようにしてもよい。
【0064】そして最後に、加圧部Aに作用する力Pの
大きさを、各単位素子104a〜104dの絶対値の総
和をもって次式のように定義する。
【0065】 P−|p1|+|p2|+|p3|+|p4| …(4) 以上のようにして各単位素子104a〜104dからの
出力信号を処理し、互いの関係を求めることにより、検
出領域のどの位置にどの程度の力が加わったかを検出す
ることが可能となる。
【0066】なお、これら一連の信号処理は、後述する
情報出力装置107内で行われることになる。
【0067】このように本発明の信号変換装置は、力電
気変換素子104に4つの単位素子104a〜104d
を備え、これら単位素子104a〜104dが受圧部1
03で受ける圧力に対して十分な剛性を備えてなること
を特徴としている。
【0068】このような構成の本発明によれば、4つの
単位素子104a〜104dのそれぞれが圧力の大きさ
p1〜p4を検出するとともに、これら4つの出力値p
1〜p4から仮想平面106を用いてベクトル的に加算
し信号処理することにより、圧力の方向(受圧部103
のどの位置に圧力が作用しているか)を知ることもでき
る。
【0069】特に、これら単位素子からの圧力情報をベ
クトル的に加算処理して仮想平面化する際に、単位素子
どうしの位置関係が変化してしまうと圧力方向の検出が
困難となってしまう。そこで本発明では、力電気変換素
子が剛性の高い状態に保持されるように構成することに
より、検出精度が保証できる程度のものとしている。そ
のため本発明では、圧力の大きさと圧力の方向を1つの
ボタンに割り当てることができるため、1つのボタンに
比較的多くのコマンドを設定することが可能となる。ま
た、人間工学的にボタンの形状を工夫することにより、
対象となる機器類をワンハンド(フィンガー)オペレー
ション的に操作することができるため、極めて感覚的に
近い状態の操作ができるようになる。
【0070】また、図1、2のように複数の突起(接触
面103a)を備えた構造の場合にも、どの突起のどの
位置にどの程度の圧力が作用したかを検出することがで
きる。
【0071】なお、上記の説明においては、角度αを
「仮想平面の重心位置に起点を持つ法線ベクトルが、検
出領域平面に対して垂直な方向(Z方向)成分となす角
度」と定義したが、例えば「X−Y座標の原点に起点を
持つ法線ベクトルが、検出領域平面に対して垂直な方向
(Z方向)成分となす角度」と定義することもできる。
この場合には上述の演算が多少異なるものの、信号変換
装置として同様の機能を発揮させることができる。
【0072】ここで、図1に示した信号変換装置Aの利
用形態の好適な例として、ビデオテープやデジタルビデ
オディスクなどに記録された画像情報の再生方法につい
て説明する。受圧部103の形状からも判るように、ユ
ーザーが信号変換装置Aの接触面103aを左右になぞ
るように動かすことによって、画像の再生スピードが変
化するような利用方法が考えられる。この利用方法は、
書籍のページめくり動作に近い感覚で行うことができ
る。
【0073】(A)指の移動速度を画像情報の再生速度
に対応させる。指が素早く移動している状態では再生速
度を早くし、指の動きが遅い場合には再生速度を遅くす
る。また、指の動きが停止した時には再生動作も停止さ
せ、静止画を表示する。もちろん時間軸が逆となる方向
へ反転再生も可能となる。
【0074】また、指の押圧力を再生速度に反映させる
こともできる。まず指の停止状態での圧力を検出してお
き、この時の圧力が大きい程、指移動時の初期加速度を
大きく設定するなどの形態がある。
【0075】こういった利用方法を用いれば、長時間に
わたる画像情報(例えば映画など)を指の動作を利用す
ることによって極めて感覚的に扱うことができ、目的の
画像に素早くアクセスすることができる。
【0076】(B)圧力が作用した位置とコマンドとを
対応させる。例えば受圧部103の右側の方を触った場
合には再生動作、左側の方を触った場合には反転再生動
作、中心付近を触った場合には停止動作を実行する。さ
らに、圧力の大小に応じて再生速度を変化させる。
【0077】こういった利用方法を用いれば、指を一点
で静止させた状態であっても再生速度が変化するため、
(A)の場合と同様に画像を感覚的に扱うことができ
る。
【0078】なお、本発明の信号変換装置はこのような
利用方法に限定されることなく、様々な利用方法が考え
られる。特に、個々のボタンにどのような位置情報、力
情報を割り当てるかについては、適用対象物に応じて任
意に決定すればよい。
【0079】続いて、図5を参照して本発明の第2実施
例を説明する。なお、以下の各実施例においては前述の
実施例と同一構成要素には同一符号を付して重複する説
明を省略する。
【0080】本実施例が第1実施例と相違する点は、力
電気変換素子の形状および単位素子の配置にある。
【0081】すなわち本実施例の信号変換装置Bに用い
られる力電気変換素子104は、受圧部103の接触面
103aの連設方向にわたって長尺に形成されており、
その長手方向に沿って等間隔に単位素子104a〜10
4dが形成されている。
【0082】このような構成の信号変換装置Bでも、力
電気変換素子104により生成された信号を前述の実施
例と同様の手順で処理することにより、接触面103a
のどの位置がどれだけの力で押圧されたかを検出するこ
とができる。
【0083】続いて、図6を参照して本発明の第3実施
例を説明する。
【0084】本実施例の特徴は、受圧部の接触面が単一
面で形成されている点にある。すなわち、信号変換装置
Cの筐体101の操作部101bには単一のスリットの
み形成され、このスリットから受圧部103の接触面1
03aが突出している。また、接触面103aはその長
手方向に沿って中心が隆起した断面凸状の形状をなして
いる。
【0085】なお、この実施例における力電気変換素子
104の形状は、上述のいずれの実施例のものであって
もよい。
【0086】このように受圧部103の形状が単純な信
号変換装置Cであっても、力電気変換素子104により
生成された信号を前述の実施例と同様の手順で処理する
ことにより、力の接触面103aのどの位置がどれだけ
の力で押圧されたかを検出することができる。
【0087】続いて、図7を参照して本発明の第4実施
例を説明する。
【0088】本実施例は第3実施例と同様に、受圧部1
03の接触面103aが1つである点で共通している。
しかし、接触面103aの幅が数mm程度と細く形成さ
れており、ほぼ線状の形状をなしている。
【0089】なお、この実施例における力電気変換素子
104の形状も、上述のいずれの実施例のものであって
もよい。
【0090】このような構成の信号変換装置Dであって
も、力電気変換素子104により生成された信号を前述
の実施例と同様の手順で処理することにより、接触面1
03aのどの位置がどれだけの力で押圧されたかを検出
することができる。
【0091】また、本実施例では接触面103aの面積
が小さい分だけ受圧位置の特定が容易となるため、受圧
位置を確実に検出することができる。
【0092】続いて、図8を参照して本発明の第5実施
例を説明する。
【0093】本実施例では、受圧部103の接触面10
3aが点状をなし、これらが全体として略長方形の面を
形成するように配置されている。
【0094】なお、この実施例における力電気変換素子
104の形状も、上述のいずれの実施例のものであって
もよい。
【0095】このような構成の信号変換装置Eであって
も、力電気変換素子104により生成された信号を前述
の実施例と同様の手順で処理することにより、接触面1
03aのどの位置がどれだけの力で押圧されたかを検出
することができる。
【0096】また、本実施例では接触面103aを小さ
な点状に形成することにより、接触面103aの1つ1
つにコマンドを割り当てる代わりに、接触面103a全
体を1つのコマンド指令面とする方法を採用することが
できる。例えば、接触面103aが形成する略長方形の
面をパソコン画面に割り当て、カーソルの移動方向や移
動速度などを指令するツールとして利用することができ
る。以下、本発明の信号変換装置をパソコン上のカーソ
ル移動に適用する場合について詳細に説明する。
【0097】図9は、本発明の信号変換装置をパソコン
等に適用する場合の制御構成を示した図である。
【0098】図中、受圧部103は平面状に描いてある
が、これは図8に示したような点状の接触面が全体とし
て平面を形成していることを意味している。すなわち、
受圧部103は2次元的に並べられた点や線の集合、あ
るいは1次元的に並べられた線の集合(図1参照)によ
る仮想面などで構成されている。
【0099】情報出力装置107は、力電気変換素子1
04から出力される信号から受圧部103に作用する圧
力の大きさや位置などの情報を出力する。先に述べた式
(1)〜式(4)はこの情報出力装置107内で演算さ
れる。また、モード設定用の専用信号を、図示しない他
のセンサ部から得てスイッチ信号として出力することも
できる。
【0100】演算部108は、信号出力装置107から
の信号を入力し、圧力の大きさや位置などの情報をもと
に、オペレータの意図した動作を判断する。そして、判
断結果に基づいて切り替えスイッチを設定したり、その
結果をディスプレイ110上に表示したり、あるいは指
示位置をカーソルの位置として表示したりするための信
号を生成する。
【0101】この演算部108の内部は、モード判断部
108a、変換装置108b、前処理部108cから構
成されている。
【0102】モード判断部108aは、情報出力装置1
07からの出力信号をもとに、オペレータが意図したと
思われるコマンドをいくつか抽出し、そのうち最も確か
らしいコマンドを判断してモード信号として出力する。
【0103】変換装置108bはモード判断部108a
の出力するモード信号に従って、モード信号に応じた変
換アルゴリズムを用い、情報出力装置107の情報信号
をディスプレイ110上の指示位置に反映させる。
【0104】具体的には、モード判断部108aは少な
くとも押圧位置情報をディスプレイ110上の絶対位置
に対応させる「絶対位置入力モード」と、押圧位置情報
をディスプレイ110上のカーソルの現在位置との相対
位置に対応させる「相対位置入力モード」とを判断・出
力する機能を備え、変換装置108bはこのモード信号
に応じた変換アルゴリズムで情報出力装置107の情報
信号をディスプレイ110上の指示位置に対応させる。
【0105】前処理部108cは情報出力装置107か
ら入力された信号から、例えば押圧開始からの経過時間
や、連続押圧なし時間の長さ、あるいは押圧位置(指)
の移動速度などの押圧履歴情報を抽出し計算することに
より、モード判断部108aや変換装置108bでの演
算に反映させる。
【0106】中央演算部109は演算部108からの信
号に従って処理を実行したり、あるいはディスプレイ1
10上に表示したりする。また、図示しない他の信号変
換装置から情報を得たり、図示しない出力装置(例えば
プリンタやディスク装置など)に信号を出力したり、他
のパソコン類(情報処理装置)と信号のやりとりを行っ
たりする。
【0107】演算部108内部で行われる主たる動作を
フローチャートに示したのが図10である。
【0108】まず、情報出力装置107から押圧力の大
きさと押圧位置などが入力される(S11)。
【0109】次に、例えば、押圧開始からの経過時間や
押圧なし時間の長さ、あるいは押圧位置(指)の移動速
度などの押圧履歴情報が前処理として算出される(S1
2)。また、次回以降のルーチンに必要な過去および現
在のデータを記録する。
【0110】モード判断(S13)は、押圧力の大きさ
や押圧位置の時間変化の大きさ、押圧位置、モード切り
替えのスイッチ信号の有無、あるいは過去のモード変化
などによって、モードを判断する。図10では、「絶対
位置入力モード」と「相対位置入力モード」の判断を示
しているが(S14)、その他のモード、例えば通常の
マウス等の操作で知られているシングルクリックやダブ
ルクリックなどのモードを判断してもよい。この場合も
同図と同様のフローにて処理される。
【0111】次に、分岐によって「絶対位置入力モー
ド」と「相対位置入力モード」とで異なる制御形態に分
かれ、それぞれのアルゴリズムに従って押圧位置(x,
y)からディスプレイ110上の指示位置を得る(S1
5a,S15b)。
【0112】そして指示位置(x,y)の情報を中央演
算部109に出力する(S16)。さらに信号処理を行
う必要がある場合には、再度入力ルーチンへ戻る。
【0113】このような機能を有する変換部108によ
れば、例えば押圧部を表示画面全体に割り当てるような
「絶対位置入力モード」という変換を行うことができ、
カーソルなどをディスプレイ110上を大きく迅速に移
動させることも可能となる。なお、モード判断(S1
3)の基準となる判断事項は、上述の方法以外にも各種
考えられる。これらは演算部108内部にあらかじめプ
ログラムされ、必要に応じて適宜利用されるように設定
しておくことが好ましい。以下、モード判断(S13)
の判断例をいくつか説明する。
【0114】(a)押圧開始から一定時間経過しても押
圧位置の変化が所定の値よりも小さい時に「絶対位置入
力モード」と判断する。
【0115】(b)押圧力が所定の値よりも大きい時に
「絶対位置入力モード」と判断する。
【0116】(c)モード切り替えのスイッチ信号を検
出した時に「絶対位置入力モード」と判断する。
【0117】これらの判断方法のうち(a),(b)の
方法は、特に特定のスイッチ操作を行わずに「絶対位置
入力モード」を指示することができるため、ユーザーの
操作性が大幅に向上する。また、これらの判断方法は、
組み合わせて用いることも可能であり、ユーザーが自由
に設定できるようにすれば操作性はさらに向上する。次
に、位置変換(S15a,S15b)の判断例をいくつ
か説明する。
【0118】(d)「絶対位置入力モード」の場合、押
圧位置に対応するディスプレイ上のカーソル位置と現在
のカーソル位置との間の距離を検出し、この距離に比例
した速度を算出し、指示位置が押圧位置に対応するディ
スプレイ上の位置に近づいていくように変換を行う。
【0119】(e)「絶対位置入力モード」の場合、時
間経過に応じて徐々に速度が大きく(または小さく)な
るように、指示位置が押圧位置に対応するディスプレイ
上の位置に近づいていくように変換を行う。
【0120】(f)「絶対位置入力モード」の場合、あ
らかじめ決められた一定の速度で、指示位置が押圧位置
に対応するディスプレイ上の位置に近づいていくように
変換を行う。
【0121】(g)「絶対位置入力モード」の場合、現
在のディスプレイ上の指示位置にかかわらず、指示位置
を押圧位置に対応するディスプレイ上の位置に設定する
ように変換を行う。
【0122】(h)押圧力に比例した速度で、指示位置
が押圧位置に対応するディスプレイ上の位置に近づいて
いくように変換を行う。
【0123】(i)押圧力を加算した速度で、指示位置
が押圧位置に対応するディスプレイ上の位置に近づいて
いくように変換を行う。
【0124】これらの判断方法のうち(h),(i)の
方法は、ユーザーが意図的に押圧力を大きくすればカー
ソルを素早く目的の位置に移動させることができる。そ
のため、自分の意志を直感的に指示位置操作に反映させ
ることができる。また、(h),(i)の方法に対して
(d),(e),(f)の方法を組み合わせて変換を行
うことにより、さらに操作性を向上させることができ
る。
【0125】また、位置変換(S15a,S15b)で
行われるこれらの判断例に関連して、図9に示した中央
演算部109の内部で行わせることができる他の判断例
について説明する。
【0126】(j)指示位置が押圧位置に対応するディ
スプレイ上の位置に所定の距離よりも近づいた時、「絶
対位置入力モード」から「相対位置入力モード」に切り
替える。
【0127】(k)指示位置が押圧位置に対応するディ
スプレイ上の位置に所定の距離よりも近づいた時、「絶
対位置入力モード」の変換係数を切り替える。なお、こ
こで言う変換係数とは、接触面103aの全面をディス
プレイ全面に割り当てる場合を最大値とするものであ
り、ディスプレイの一部の範囲のみを割り当て作業を行
うような場合には変換係数を小さく設定する。これによ
って、指示位置の移動速度や位置決め精度の変更を容易
にすることができる。
【0128】(l)指示位置が押圧位置に対応するディ
スプレイ上の位置に到達したとき、「絶対位置入力モー
ド」から「相対位置入力モード」に切り替える。
【0129】(m)指示位置が押圧位置に対応するディ
スプレイ上の位置に到達したとき、「絶対位置入力モー
ド」の変換係数を切り替える。
【0130】これら4つの判断方法は、「絶対位置入力
モード」の最終段階で、より精度よく位置決め操作を行
うために好適なものであり、入力モードを自動的に「相
対位置入力モード」に切り替えたり「絶対位置入力モー
ド」の変換係数を変更したりする。このような切り替え
を行うことにより、さらに円滑かつ確実なカーソルの位
置決め動作が可能になる。
【0131】また、これら中央演算部109で行われる
判断例を、モード判断(S13)、位置変換(S15
a,S15b)での判断例と組み合わせることにより操
作性をより向上させることができるようになる。特に
(j),(k),(l),(m)の方法と(d),
(e),(f),(h),(i)とをそれぞれ組み合わ
せて実行することがより好ましい。
【0132】続いて、演算部108内部の他の動作につ
いて図11のフローチャートにしたがって説明する。図
11に示された制御動作の中で特徴となるのは、仮想慣
性変換(S15c)を取り入れた点にある。その他の動
作は図10に示した動作および前述の判断例と同じであ
るため説明は省略する。
【0133】モード変換(S13)では新たに「仮想慣
性モード」を判断基準の1つとして用意している。「仮
想慣性モード」では、実際には存在しない慣性を持った
物体を想定し、それに対して押圧面を通して力を加えて
いるような仮想現実を形成する。これによって、たとえ
ばユーザーが押圧面に力を加えながら指を横方向に勢い
よく滑らせることで、仮想的な慣性物体に力を加えなが
ら転がす(あるいは滑らせる)ような仮想現実を作り出
し、受圧部から指を放した後にも仮想的な慣性物体が転
がっている(あいるは滑りつづけている)ような感覚を
与える。
【0134】これを指示位置(カーソル位置)に反映さ
せる場合、例えば指示位置を大きく急激に変えたいとき
に、大きな押圧力を加えながら指を素早く動かすことに
より、ユーザーは容易に指示位置を変えることができる
ようになる。
【0135】図11では「仮想慣性モード」が「相対位
置入力モード」や「絶対位置入力モード」と並列に位置
付けられ、いずれか1つが選択されるようになってい
る。しかし、例えば「相対位置入力モード」の中で「仮
想慣性モード」を採用するなど、複数のモードが同時に
起動されるように設定されていても一向に構わない。こ
れらモードの同時利用も、ユーザーの作業内容等に応じ
て任意に選択できるように設定されていることが好まし
い。
【0136】このような「仮想慣性モード」を用いるこ
とにより、ユーザーの操作性をさらに向上させ、ユーザ
ーの意のままに動く信号変換装置を実現することができ
る。以下に、「仮想慣性モード」を設定した場合に中央
演算部109の内部で行わせることができる他の判断例
について説明する。
【0137】(n)押圧力が加わった後に押圧が中止さ
れた場合、押圧中の押圧力および(または)押圧位置の
移動速度に応じた値と、押圧中止からの時間に応じて、
指示位置の移動速度および(または)指示位置を演算す
る。
【0138】(o)上述の(n)に加えて、押圧力が加
わった後に押圧が中止された場合、あらかじめ設定した
値に対して押圧中止からの時間を乗じ、この演算値に応
じて指示位置の移動速度が減速されるように演算を行
う。これにより、あたかも摩擦力が働いているような仮
想現実を実現することができる。
【0139】(p)指示位置が速度を持っている(移動
している)間に、ディスプレイのいずれかの端に達した
場合には、ディスプレイの端で折り返した位置に指示位
置がくるように演算を行う。これにより、指示位置が滑
って(あるいは転がって)いる間にディスプレイの端に
達した時には、あたかも端で跳ね返るような仮想現実を
実現することができる。これは、(n),(o)の判断
例と組み合わせて実施することができる。
【0140】(q)指示位置が速度を持っている(移動
している)間に、ディスプレイのいずれかの端に達した
場合には、端の続きとして画面の反対側の端から指示位
置が移動するように演算を行う。これにより、(p)の
判断例とは異なり、指示位置が滑って(あるいは転がっ
て)いる間にディスプレイの端に達した時には、反対側
の端から再び現れるような仮想現実を実現することがで
きる。これは、(n),(o)の判断例と組み合わせて
実施することができる。
【0141】以上説明してきたように、図9乃至図11
に示したような構成を採用することにより、これまでの
信号変換装置では困難であった指示位置の迅速なモード
変更や確実な位置決め、あるいは現実の物理現象に近い
入力操作の実現等を可能にする。したがって、操作が感
覚的なものに近づくなどユーザーの操作性を大幅に向上
させることができるようになる。
【0142】続いて、図12を参照して本発明の第6実
施例を説明する。
【0143】本実施例は図8に示した第5実施例と比較
して、受圧部103の接触面103aが全体として略円
形面を形成するように配置されている。また、筐体10
1の一部が、これら接触面103aの外形に対応するよ
うに円形の溝101dとなっており、ユーザーが指によ
り操作しやすいように工夫されている。
【0144】このような構成の信号変換装置Fであって
も、力電気変換素子104により生成された信号を同様
の手順で処理することにより、接触面103aのどの位
置がどれだけの力で押圧されたかを検出するとができ
る。
【0145】なお、本実施例では接触面103aの全体
形状が略円形面となるように設計されているが、この形
は操作対象の形状等に応じて自由に設計できることは言
うまでもない。もちろん、先に説明したパソコン等の情
報処理機器への適用も可能である。
【0146】続いて、図13を参照して本発明の第7実
施例を説明する。
【0147】本実施例では受圧部103の接触面103
aが全体として略円環状をなしており、かつ、中心部分
にも1本が存在している点が特徴である。いずれの接触
面103aも共通の根元部103bに接続されており、
単一の力電気変換素子104上に固定されている。
【0148】このような構成の信号変換装置Gであって
も、力電気変換素子104により生成された信号を同様
の手順で処理することにより、接触面103aのどの位
置がどれだけの力で押圧されたかを検出することができ
る。
【0149】さらに本実施例では、中心に配置された接
触面と周囲に配置された接触面とに別々のコマンドを割
り当てることもできる。例えば前者に割り当てられたコ
マンドに、後者が受ける押圧力を印加することにより、
前者のコマンドに修飾を施すような機能として用いられ
る。
【0150】なお、上述した各実施例はリモコンなどの
家電機器類として、あるいはパソコンなどの情報機器類
として幅広く適用することが可能である。
【0151】また、力電気変換素子としては4つの単位
素子を備えたものを例示したが、単位素子の数は4つ以
上であればいくつでも構わない。例えば3×3のマトリ
クスを形成するように9個の単位素子を配置したり、4
×4のマトリクスを形成するように16個の単位素子を
配置するなどといったことも可能である。このような場
合にも、図3に示したような方法に基づいて押圧位置や
押圧力を検出することができる。
【0152】以下、図面を参照しながら、本発明の別の
実施の形態を説明する。図14は、本発明の実施例に係
る信号入力装置の適用例を示す斜視図である。本例で
は、表示部3上の画面8の下に、画面81、82と2つ
の画面が隠されている場合を示している。各画面には、
ポインタ7により選択すべきアイコン6が配置されてい
るが、各アイコン6は、画面8内に仮想的に設けられた
境界線9に仕切られた領域10内に配置される。
【0153】今、画面8のアイコン6aにポインタ7a
を重ねた状態から、画面81を選択し、アイコン6bに
ポインタ7bを重ねた状態に切り替え、更に、画面83
を選択し、アイコン6cにポインタ7cを重ねた状態に
切り替える場合を考える。
【0154】まず、画面8上のアイコン6aにポインタ
7aを重ねた状態で、パッド型入力部5の位置C(この
場合、画面81のアイコン6bに対応する位置)に画面
81に対応する押圧力を加える。その結果、画面は画面
81に切り替わり、ポインタ7bは、アイコン6bに重
なった位置に来る。
【0155】理想的には以上の通りであるが、操作者の
指先の角度によっては、パッド型入力部5上の位置Cを
押した場合に、画面81上でポインタ7b1の位置にず
れてしまうことがある。この場合、当然ポインタ7b1
は、アイコン6bとは重なっていないので、画面は切り
替わらない。これは、画面81が画面8の裏に隠れてお
り、視覚によるフィードバックが制限されるため、この
傾向が強く出てくる傾向がある。
【0156】しかし、本発明の信号入力装置の場合、画
面8上に境界線9によって仕切られた領域10が存在
し、アイコン6aは領域10aに、アイコン6bは領域
10bに、アイコン6cは領域10cに、専属的に配置
されるアイコンであると登録されている。その結果、ポ
インタ7b1のようにアイコン6bからずれて指定され
てしまっても、ポインタ7b1が、領域10b内にある
限り、アイコン6bを指定したものと見なし、その後の
画面8の画面81への切替と、アイコン6bのポインタ
7bによる指定が自動的に制御される。
【0157】これは、画面82を、ポインタ7cで選択
する場合も同様であり、ポインタがポインタ7c1にず
れてしまっても、領域10cにあるかぎり、アイコン6
cを選択したものとみなし、画面82への画面の切替
と、アイコン6cのポインタ7cによる指定が制御され
る。
【0158】もちろん、画面設計に当たっては、各領域
10に1個のアイコンが来るように予め設定されること
はもちろんである。
【0159】図15は、図1の内容を一般化して示すも
のであり、空間を任意の領域群11に分割し、それぞれ
の領域群11毎に、代表位置12を設定し、パッド型入
力部5に印加される力の位置および強さに対応させてい
る。
【0160】したがって、この実施例では、現在呈示さ
れていない画面81、82を画面8と切り替えて呼び出
すために、特別なコマンドの入力は必要なく、パッド型
入力部5に与えられる押圧力の強弱によってのみ、画面
の指定を行うことになる。一方、どの画面8、81、8
2に切り替わっても、ポインタ7の位置は、領域群11
の中の代表位置12と見なされるため、パッド型入力部
5に加わる押圧力の微妙な角度の違いによる位置ずれも
自動的に修正されるので、パッド型入力部5による迅速
なアイコン6の選択操作が可能となる。
【0161】図16は、本発明の実施例の信号入力装置
を実現するためのシステム構成図である。図において示
すように、パッド型入力部5からは、操作者の指先の押
圧位置および押圧力に基づいて、位置X座標位置信号
x、Y座標位置信号y、押圧力信号pに対応する信号が
出力され、信号増幅手段13に与えられる。信号増幅手
段13は、予め定められた変換則によって、パッド型入
力部5からの3次元的な力情報を分離増幅し、その結果
をエンコード手段14に伝送する機能を有する。本例で
は、パッド型入力部5の上での、2次元座標(x、y)
と、その位置における力の値(p)が伝送され、この
(x、y、p)の組み合わせで、1種類のコードが定義
される。
【0162】一方、表示部3に表示されている画面8
と、裏に隠されている画面は、空間的に呈示画面の領域
群11として定義され、それぞれの小さな領域群11に
おいて、代表位置12が(Xi 、Yj 、Pk )として設
定されている。
【0163】すなわち、領域群11と、代表位置12と
の関係は、
【0164】
【数1】 で定義される。ただし、式1で、XiSと、XiEは座標軸
Xにおける、領域群11の各領域の開始点と終点であ
り、ポインタ7がこの領域内にあれば、代表位置12の
i であると見なされる。Yj 、Pk についても同様で
ある。
【0165】領域登録手段15には、各方向にn個、m
個、r個に分割された領域群11と、各々の代表位置1
2の値が登録されている。これらの領域群11の数は、
一般に、画面操作に必要なアイコンの数よりも多く用意
されており、画面状にアイコンを配置する時には、領域
群11の中から適当な場所を選定して配置する。これら
の対応を、本例では、ポインタの移動先となる目標座標
設定手段16で行っている。
【0166】操作者の指動作で決定される3次元的な力
情報は、エンコード手段14によって、有意なコマンド
コード[x、y、p]に変換されるが、これが上記目標
座標設定手段16のどの領域に対応するか、そして当該
領域にアイコンが有るか無いか、などの判定は、比較対
応手段17によって行われる。
【0167】これらの判定結果を、画面8上に呈示する
と同時にパーソナルコンピュータなど被操作対象となる
機器の動作に反映するか否かは、登録再生切替手段18
により判定され、実行される。
【0168】つまり、別途用意された手段により、再生
が選択されていれば、操作者の指動作は、そのまま被操
作対象である画面8上に実際に反映される。
【0169】一方、登録再生切替手段18に対して、登
録が設定されていれば、操作者の指動作に基づく、比較
対応手段17での判定結果は、登録再生切替手段18を
経由して、画面8に反映されると同時に、変換係数登録
手段19に送られる。この変換係数登録手段19は、エ
ンコード手段14に接続されており、パッド型入力部5
に与えられた操作者の指動作により得られた信号増幅手
段13からの信号[x、y、p]を、エンコード手段1
4でエンコードする場合の関数を与えている。例えば、
任意の値u1 、u2 、u3 に対して、v1 =f
(u1 )、v2 =g(u2 )、v3 =h(u3 )なる関
数を変換則として用いるとすると、この変換係数登録手
段19は、パッド型入力部5における力電気変換の結果
[x、y、p]に上記のような関数を適用して、これを
設定登録する。例えば、信号増幅手段13の出力[x、
y、p]に、各々関数f、g、hを適用するように変換
係数登録手段19に登録されている場合、エンコード手
段14からは[f(x)、g(y)、h(p)]が得ら
れる。
【0170】信号増幅手段13からエンコード手段14
に与えられた信号に対しては、以降はこれらの関数が適
用され、適用された結果が、アイコン位置などが登録さ
れた目標座標設定手段16の内容と、比較対応手段17
において比較識別されることになる。
【0171】ここにおける関数の選定と適用は、操作者
が意図通りの操作が可能な快適な力入力に対応して行わ
れるが、これらは複数の操作者の個性を吸収して、最適
化するためである。具体的には、個々の操作者が、それ
ぞれ経験的に調整したり、選定した関数を、登録するた
めに、個人情報記録手段20を設けておき、この情報に
基づき、変換係数登録手段19への関数の登録を行うこ
とになる。その結果、操作者は、自分に最適な変換則を
適用することができる。
【0172】なお、上記の説明では、パッド型入力部5
に入力される指先による押圧力について、時系列的なパ
ターンを省略したが、実際には、クリック操作など、領
域選択後に続く操作に当たっては、時系列的な押圧力の
変化のパターンがコマンドコードとして積極的に利用さ
れることになる。
【0173】本例では、領域登録手段15に押圧力の印
加場所と圧力に関する3次元データを登録したのと同様
にして、時間変化登録手段21に、押圧力の時間変化に
着目した力パターンデータは F1 [Xi J(t),Yj (t),Pk (t)] の形で登録してある。この内容も、比較対応手段17に
伝送され、操作力の時間変化を考慮したエンコード手段
14からの出力[x(t)、y(t)、p(t)]と比
較対応づけた上で、所定の動作につなげられる。なお、
この時間変化に関する変換則についても、変換係数登録
手段19において設定登録可能である。したがって、操
作者は、自分に最も適した操作手順を、実際の動作結果
と見比べながら、捜し出し、個人情報記録手段20に登
録しておくことで、最適な操作環境の設定が可能であ
る。
【0174】なお、領域登録手段15では実際の画面8
に準拠した画面空間を定義して、その内容とエンコード
手段14の出力結果の対応づけを行っているが、画面空
間の代わりに、抽象的な多次元空間の座標軸を用いても
よい。これには、ファイル単位、ディレクトリ単位、メ
ディア単位など、物理的に独立していたり、階層化が計
れるものであれば、どのような場合にでも適用可能であ
る。
【0175】図17は、片手操作が可能な形状に構成さ
れる、信号入力装置の例を示すものであり、(A)は正
面図、(B)は上面図(平面図)、(C)は下面図(背
面図)である。図において示すように、装置は本体22
と、指で操作する操作部23と、操作結果を被制御機器
に赤外線で送信するための赤外線送信部24で構成され
ている。
【0176】この装置は、操作者が手に持って操作する
ように構成されており、人差し指、中指、薬指、小指の
4本の指および掌で本体22を保持し、親指にて操作部
23を操作する。操作部23には、弧状に配置される突
設部25が配置されており、親指の前後左右の動きによ
り、2次元的な位置情報の入力を行い、更に押圧力力の
変化により、更に別の情報の入力が可能である。つま
り、図3の場合と同様に3次元の信号入力が可能であ
る。この信号は、図3に示したエンコード手段14と同
様な回路を経由してコード化され、赤外線送信部24を
通じて、被制御対象となる機器に赤外線伝送される。こ
のようなリモートコマンダはテレビジョン等にそのまま
適用可能である。
【0177】図18は、図17の構成における具体的な
入力情報として数値を例にとって機能を示す説明図であ
る。
【0178】まず、操作部23における線状の突設部2
5をx軸の情報に割り当てる。そして、異なる突設部2
5を押すことで、数値の増減を操作する。
【0179】また、押圧力の強弱であるp軸は、桁数の
分解能の情報に割り当てる。つまり、押圧力を増すほ
ど、小さな桁まで選定できる。
【0180】更に、突設部25に前後に押圧力を与えて
得られるy軸の情報は、割り込み的なダイレクトコマン
ドを指定できるようにする。例えば、現在選定した数値
の決定や、レンジの切替などに使用する。
【0181】さて、今、押圧力を軽圧力p1 、中圧力p
2 、強圧力p3 、指を離した状態の無圧力p0 に分けて
考える。
【0182】操作者が、突設部25を軽圧力p1 で、左
右に、つまりx軸方向に操作し、ある位置E1で指動作
を停止すると、粗い分解能で1つの数字の呈示状態にな
る。その結果、例えば、数値(04000)が得られ
る。
【0183】ここから指の押圧力を、中圧力p2 に強
め、指を左右に動かすと、先の数値を基準に一桁細かい
分解能で数値が増減する。そして、位置E2で指を停止
すると、ひとつ細かい分解能の数字の呈示状態になる。
その結果、例えば、数値(04200)が得られる。
【0184】更に、指の押圧力を、強圧力p3 に強め、
指を左右に動かすと、先の数値を基準に更に一桁細かい
分解能で数値が増減する。そして、位置E3で指を停止
すると、ひとつ細かい分解能の数字の呈示状態になる。
その結果、例えば、数値(04160)が得れらる。
【0185】ここで、突設部25から指を離して、無圧
力p0 になると、最終桁まで表示して、例えば、数値
(04165)が決定される。
【0186】この場合、数値決定は図中のR1、R2、
R3、R4の経路で決定されて行くが、途中の桁で数値
を決定したい場合、その時点で、指を前後方向、つまり
y軸方向に操作すれば、図中のR1a、R2a、R3
a、R4aの経路で、粗い桁数のままで数値の決定を行
うことができる。
【0187】図17、図18で示した例は、例えば電子
化された書籍を実際の本のページめくりと同様な感覚で
操作したり、またマルチメディア機器の画面上での選定
や、特定メディア情報を多数画面に表示しながら選定す
るプラウジング操作に最適な構成である。
【0188】さて、図19は、図14に示したパッド型
入力部5の構成例を説明するものであり、(A)が上面
図、(B)が側面図である。図において示すように、4
つのセンサ26a、26b、26c、26dの上に平板
27を載せて、斜線で示す部分をパッド型入力部5とし
て、圧力を加える面として用いる。そして、4つのセン
サ26a、26b、26c、26dにより、パッド型入
力部5に加えられた操作者の指先による押圧力を検出す
るが、この場合、検出情報は、押圧力の位置と大きさと
なる。なお、センサ26a、26b、26c、26dに
よる検出情報S1、S2、S3、S4は、図20の説明
図に示すようにして処理される。
【0189】平板27の上の地点Pc(Xc、Yc)に
大きさNcの押圧力が加えられた時、センサ26a、2
6bの出力値より、加圧点Pcのセンサ26a、26b
からの方向31、つまり加圧点Pcとセンサ26a、2
6bを配置した場所の中心点Pfとのなす角度θ2が算
出される。
【0190】同様に、センサ26c、26dの出力値よ
り、加圧点Pcのセンサ26c、26dからの方向3
2、つまり加圧点Pcとセンサ26c、26dを配置し
た場所の中心点Pgとのなす角度θ3が算出される。
【0191】したがって、上記の2つの角度θ2、θ3
を演算することにより、加圧点Pcのパッド型入力部5
上での座標を求めることができる。また、センサ26
a、26b、26c、26dで検出された押圧力の絶対
値の総和より、入力圧力の大きさを求めることができ
る。
【0192】また、センサ26a、26b、26c、2
6dを配置する中心点を分けることにより、加圧点の座
標位置を精度良く求めることを可能としている。
【0193】これに対して、センサ26a、26b、2
6c、26dの配置の中心点を同一とし、かつこれが1
点である場合、加圧点の座標位置を精度良く求めること
は困難である。以下に、このことを説明する。
【0194】例えば、図21に示すように、平板27の
中心に、センサ26a、26b、26c、26dを配置
してパッド型入力部5を構成するようにした構造の場
合、図9に示すように、加圧点Pbの、センサ26a、
26b、26c、26dの配置の中心点からの方向、つ
まり加圧点Pbと中心点のなす角度θ1は、すべての方
向に対して求めることができる。また、加圧点Pbの、
中心点からの距離lbは、センサ26a、26b、26
c、26dのそれぞれの出力を、X方向成分、Y方向成
分に換算し、X方向成分については、 X=S3+S4−S1−S2 により算出し、Y方向成分については、 Y=S1+S3−S2−S4 算出する。然る後に、それぞれの合成力を、以下のよう
に、加圧力の総和で除することにより、 1b=(X2 +Y2 )/(|S1|+|S2|+|S3
|+|S4|) なる演算から、距離lbを得ることができる。
【0195】加圧点がPaに移った場合も、同様にし
て、角度θ1と距離laを求めることができる。
【0196】しかしながら、センサ26a、26b、2
6c、26dと、その上部に設けた平板27との間に
は、例えば弾性ゴムや、スプリング等の接合部材が介在
するのが一般的であり、この接合部材の変形があった場
合、上述のことが成立しなくなる可能性がある。
【0197】つまり、接合部材の変形により、中心点の
ずれが発生した場合、加圧点に対する支点のずれを生じ
る可能性がある。一方、接合部材の非線形性などによ
り、距離lbの算出に不確実性が残ることも否定できな
い。特に、センサ26a、26b、26c、26dの配
置中心点からの距離が遠い点においては、その影響度が
大きくなってくる。このために、得られる距離情報は、
角度の情報に比較して、精度が悪くなってしまう。
【0198】これに対して、図19の構成の場合、角度
情報のみによって、その座標位置を算出できるので、検
出精度を向上させることが可能である。
【0199】なお、この場合、センサ26a、26b、
26c、26dを配置する角度は、90度である必要は
なく、センサ26a、26bの組と、センサ26c、2
6dの組の、それぞれの配置中心点が異なり、予めわか
っている一定の角度を保持できればよい。
【0200】なお、図19の構成では、平板27を、セ
ンサ26a、26bの組と、センサ26c、26dの組
に対して、一枚で構成する場合を例示したが、図10に
示すように、センサ26a、26bに対応する平板27
aと、センサ26c、dに対応する平板27bを重ねて
配置した構造としてもよく、同様の効果を得ることがで
きることは言うまでもない。
【0201】この発明による入力情報検出デバイス(力
電気変換装置)の構造のさらに別の実施形態を説明す
る。その構造概略図を図28に示す。4個の押圧力を検
出する感圧センサー211a〜211dを2個ずつのペ
アに分け、それぞれのペアを、入力情報である押圧力が
加えられる平板212a,212bにそれぞれ取り付け
る。平板212a,212bと感圧センサー211a〜
211dは弾性体(例えば弾性ゴム、スプリング又はこ
れらの同等物)を介して結合されており、感圧センサー
211a,221bと感圧センサへ211c,211d
に結合されたそれぞれの平板212a,212bは、互
いに重なる様に配置されている。
【0202】次に図29を用いて、入力情報として加え
られた押圧力の位置と大きさを検出する手順を説明す
る。今、平板21上の地点Pc(Xc、Yc)に、大き
さNcの圧力が加えられたとする。この時、感圧センサ
ー222a,222bの出力値によって、加圧点Pc
の、感圧センサー222a,222bからの方向31、
つまり、加圧点Pcと、感圧センサー222a,222
bを配置した中心点Pfと、の成す角度θ2が算出され
る。これと同様に、感圧センサー222c,222dの
出力値により、加圧点Pcの、感圧センサー222c,
222dからの方向232、つまり、加圧点Pcと、感
圧センサー222c,222dを配置した中心点Pg
と、の成す角度θ3が算出される。よって、上記の2つ
の情報を演算することにより、加圧点Pcの平板221
上での座標を求めることが出来る。また、4個の感圧セ
ンサー222a〜222dの出力値の絶対値の総和によ
り、入力圧力の大きさを求める事が出来る。
【0203】上記のように、感圧センサー222a〜2
22dを配置する中心点Pf,Pgを分けることによ
り、加圧点Pcの座標位置を精度良く求めることができ
る。感圧センサー222a〜222dの配置の中心点を
同一でかつ1点とした場合に、加圧点の座標位置を精度
良く求めることが容易ではない。その原因を以下に述べ
る。
【0204】図31、32に示すように感圧センサへ2
02a〜202dを配置したとする。このとき、加圧点
Pbの、感圧センサー202a〜202d配置の中心点
からの方向、つまり加圧点Pbと、中心点CPの成す角
度θ1は、すべての方向に関して求めることが出来る。
また、加圧点Pbの中心点CPからの距離Lbは、感圧
センサー202a〜202dからの値をX方向成分及び
Y方向成分に、以下の様にそれぞれ換算する。 X方向成分:X=S3+S4−S1−S2 Y方向成分:Y=S1+S3−S2−S4 それらの成分の合成力を、加圧力の総和で以下の様に除
することにより、距離Lbも換算することができる。た
だし、S1〜S4は感圧センサー202a〜202dの
出力値を表している。 距離Lb:Lb=(X2+Y2)/(|S1|+|S2
|+|S3|+|S4|) しかし、感圧センサー202a〜202d上部に設け
た、平板203との接合部材(例えば、弾性ゴムやバネ
・スプリング等)の変形による、感圧センサー202a
〜202dを配置した中心点CPと加圧力の機械的支点
のずれ、また、接合部材の変形に伴なう非線形性等によ
り、距離Lbの算出に不確実性が内在している。とく
に、センサー202a〜202dの配置中心点CPか
ら、加圧点Pbまでの距離が遠い場合においては、その
影響が大きくなる。そのため、求める事の出来る距離情
報は角度情報に比べて、精度が悪いものとなるのが避け
られない。
【0205】本実施態様においては、角度情報のみによ
って、その座標位置を算出せしめるようにする事によ
り、検出精度の向上を計っている。なお、感圧センサー
を配置する角度は根90度である必要はなく、それぞれ
の配置中心点が異なり、一定の角度を持てばよい。
【0206】次に本発明による入力情報検出デバイスの
構造のさらに別の実施形態を説明する。その構造概略図
を図30に示す。平板231a,231bの端部に接続
された感圧センサーのペア232a,232b;233
a,233bの2組と平板231a,231bの中心点
に配置された感圧センサーの2×2マトリクス234a
〜234dと、から構成される。この様に構成すること
により、入力情報の検出精度の向上が可能である。
【0207】入力情報の検出手順を図33を用いて説明
する。今平板246a,246b上の地点P13に入力
情報が加えられたとする。このとき、感圧センサー25
1a,251bによって得られる角度情報は、感圧セン
サー251a,251bの分解能に応じた一定の角度誤
差θ50を持った値として得られる。図中に斜線で示し
た領域HAが、感圧センサー251a,251bから得
られる角度情報によって予測される入力位置座標であ
る。同一の分解能の感圧センサーを用いた場合には、角
度誤差はおおむね感圧センサーの中心点CPからの距離
に比例する。そのため、入力位置座標の検出は、平板2
46a,246bの端部に位置した感圧センサーのそれ
ぞれのペア251a,251b;252a,252bか
らの2つはの値と、中央点にマトリクス状に配置した感
圧センサーのセット253a〜253dからの値の都合
3個より行わせる。その際の3個の値より、入力位置座
標を検出する方法は以下の通りである。中央点CP付近
にマトリクス状に配置された2×2感圧センサー253
a〜253dの値を、一番精度の高い情報と位置づけ
る。この感圧センサー253a〜253dから得られる
値と、それぞれの感圧センサーのペア251a,251
b;252a,252bからの値より得られる入力位置
の中心を、入力位置座標とする。これによって、例え
ば、図中の座標P13からP14へと入力圧力の作用点
が変化した際、その位置情報を精度良く検出できる。
【0208】以下、この発明のさらに異なる実施例につ
いて図面を参照して説明する。図34は、本発明の信号
入力装置の実施例の一構成例を示すものである。
【0209】図中、301は押圧部で、通常ある面積を
持った平面、あるいは、2次元状にに並べられた点や線
の集合あるいは、1次元状に並べられた線の集合による
仮想面などで構成される。
【0210】302は、センサ部で、押圧部301に与
えられた押圧力に対応した信号を出力する。
【0211】303は、情報出力装置で、センサ部30
2の出力する信号から、押圧力の大きさ、押圧力の位置
などの情報を出力する。この信号の変換方法は別に詳し
く述べる。この装置303は、モード設定用の専用信号
を、図示しない他のセンサ部から得てスイッチ信号とし
て出力することも可能である。
【0212】304は演算部であり、情報出力装置30
3からの、押圧力の大きさや、押圧位置などの信号をも
とに、力を加えた人間の意図する動作を判断して判断結
果に基づいて切り替えスイッチを設定したり、その結果
を画面上に表示したり、あるいは指示位置をカーソルの
位置として表示したりする。
【0213】305は中央演算装置で、演算部304か
らの信号に従って処理を行ったり、画面に表示したりす
る。また、この装置305は、図示しない他の信号入力
装置から情報を得たり、図示しない出力装置に信号を出
力したり、他の装置と信号のやりとりを行ったりする。
【0214】306は表示装置で、中央演算装置305
の指示に従って画面表示を行う。
【0215】上記の演算部304は少なくとも、演算制
御341と、累積演算部342と、減算演算部343
と、除算部344と、加算部345とから構成される。
【0216】演算制御部341は、ほぼ同じ長さの時間
が経過するごとに決められた演算処理を行う様に累積演
算部342、減算演算部343、除算部344、加算部
345を制御する。
【0217】累積演算部342は、入力された押圧力の
大きさおよび位置に応じた値を累積演算し、演算結果を
出力する。減算演算部343は、所定の値の累積演算結
果の絶対値が小さくなるように減算し、その演算結果を
出力する。除算部344は、減算演算部343からの出
力をあらかじめ設定された値で除してその結果を出力す
る。加算部345は、除算部344の出力を現在の指示
位置に加算して、新しい指示位置として出力する。
【0218】以上の操作のフローチャートを図35に示
す。
【0219】ステップS1において、XおよびY方向に
ついて、入力された押圧力の大きさおよび位置に応じた
値を決まった時間ごとに累積演算することは、指示位置
に想定した仮想的な慣性に対して与えられた押圧力の力
積を計算していることと考えられる。また、ステップS
2において、所定の値を決まった時間ごとに累積演算結
果から引くことは、仮想的な慣性に対して摩擦力等の抵
抗力が働いていることを想定している。ここで、仮想的
な摩擦力を示す値(X方向摩擦力、Y方向摩擦力)は、
摩擦力の性格上必ず正の値であり、力積の絶対値を小さ
くする方向に作用する。その後、仮想的な慣性で除する
と、速度に相当する値が得られ、これを決まった時間ご
とに以前の指示位置に換算すれば、新しい指示位置を得
ることができる。また、摩擦力は力積を上回らない。こ
れは、摩擦によって物体が逆方向に動き出すことが無い
のと同様である。
【0220】以上のような演算を行うことによって、仮
想的な慣性を持つ指示位置が、押圧部301への押圧力
によって力積を得て、摩擦力によって減速されながら移
動することを表現できる。
【0221】次に別の実施例について説明する。
【0222】図36は、本発明の信号入力装置の別の実
施例の一構成例を示すものである。図34と同一の符号
を付したものは、図1のものと同様の機能を持つ部材を
示す。ここでは、演算部304Aの内容が特徴であるの
で以下に詳しく述べる。
【0223】演算部304は、少なくとも、モード判断
部346と、指示位置演算部347とから構成される。
【0224】モード判断部346では、入力モードを
A,B,Cの3つのいずれかと判断する。即ち、押圧位
置の変化が大きく、押圧力は小さく、押圧力の大きさの
変化が少ない場合に、入力モードをモードA(相対位置
入力モード)と判断し、これに対し、押圧位置の変化が
小さく、押圧力は大きく、押圧力の大きさの変化が少な
い場合に、入力モードをモードB(絶対位置入力モー
ド)と判断し、さらに、押圧位置の変化が大きく、押圧
力は大きかったり小さかったりで、大きさの変化が多い
場合に、入力モードをC(仮想慣性入力モード)と判断
する。指示位置演算部347では、前記モード判断部3
46が入力モードをAと判断した場合には、押圧力およ
び押圧位置が指示部の移動速度に対応するものとして指
示位置を決定し、前記モード判断部346が入力モード
をBと判断した場合には、押圧位置が指示部の位置に対
応するものとして指示位置を決定し、前記モード判断部
が入力モードをCと判断した場合には、押圧力および押
圧位置が指示位置の加速度に対応するものとして指示位
置を決定する。
【0225】また、モード判断部346をさらに詳しく
説明する。図37に示す様に、モード制御346は、押
圧位置の変化率を演算する押圧位置変化率演算部461
と、押圧力の変化率を演算する押圧力変化率演算部46
2と、押圧位置変化率が所定値よりも大きいか小さいか
を判断する第1の判断部463と、押圧力変化率が所定
値よりも大きいか小さいかを判断する第2の判断部46
4とから構成される。図38にモードの判断を説明する
フローチャートの一例を示す。ステップS21で情報出
力装置の信号から、押圧位置変化率と押圧力変化率を求
め、ステップS22,S23で、これらの値があらかじ
め設定された値よりも大きいか小さいかによって、ステ
ップS24〜S26の3つのモードに振り分ける。
【0226】以上のように構成することによって、3つ
の入力モードの判断と指示位置の演算を行うことができ
る。
【0227】次に、さらに別の実施例について説明す
る。
【0228】図39は、本発明の信号入力装置の実施例
の一構成例を示すものである。図34と同一の符号を記
したものは図34と同様の機能を持つものを示す。ここ
では、演算部304Bの内容が特徴であるので以下に説
明する。演算部304Bは、少なくとも押圧力の大きさ
と押圧位置の少なくとも一方の情報に対して、低域の信
号成分のみを通過させる低域通過フィルタ348を含
む。
【0229】このようにすることにより、電気的なノイ
ズの影響や押圧部とセンサによって構成されるいわゆる
バネーマス系の固有振動数による信号のふらつきに起因
する、モードや動作の判断ミスや誤動作を防止すること
ができる。特に、押圧部とセンサによって構成されるい
わゆるバネーマス系の固有振動数による信号のふらつき
を取り除くためには、低域通過フィルタ348の特性
を、押圧部301とセンサ部304によって構成される
バネーマス系の振動数を充分に取り除き、しかも信号入
力の周波数は十分に通過させる物とする必要がある。
【0230】低域通過フィルタ348の構成例として
は、サンプリングされた信号を所定数加算し、合計を前
記所定数で割った値を出力する構成例が挙げられる。
【0231】次に、さらに別の実施例について説明す
る。図40は、本発明の信号入力装置の一構成例を示す
ものである。図34と同一の符号を記したものは図34
と同様の機能を持つものを示す。ここでは根演算部30
4Cの内容が特徴であるので以下に説明する。
【0232】演算部304dは、演算に用いる各種定数
を設定するための定数設定部349を持ち、定数の設定
は、操作者が操作を行う時の押圧力の特性から最適な値
を演算装置が判断する。
【0233】定数設定部349は、例えば図41に示す
ような画面を表示する。ここには、これから試行操作す
る項目が大きく表示され、操作者にどんな操作をすれば
よいかを確認させる。その後で、操作者は所定の試行操
作を行う。例えば、シングルクリック動作なら、図41
のように指示された範囲内をクリックする。このとき、
定数設定部349は試行操作の押圧パターンを検出し、
例えば、シングルクリック時の連続押圧時間を計測して
これをシングルクリック判断時のしきい値とする。すな
わち、設定以降のシングルクリック動作では、この時間
以下の連続押圧操作に対してのみ、シングルクリックと
判断する。
【0234】このように、実際の操作から設定値を判断
することにより、操作者一人一人の個性にあわせた定数
の設定が可能になる。
【0235】また、1回の試行操作ではなく、複数の素
行操作を行って、より設定値の信頼度を向上させること
もできる。例えば、シングルクリックの試行操作を複数
回行って、その中で最大の連続押圧時間を、シングルク
リック判断時のしきい値とすることもできる。あるい
は、ダブルクリック動作を判断するための2回の押圧の
間の最大無入力時間を設定する際には、操作者の複数の
試行操作で得られた2回の押圧の間の最大無入力時間に
関する複数のデータのうち、最大のものよりも長い値
を、ダブルクリック動作を判断するための2回の押圧の
間の最大無入力時間として設定すればよい。
【0236】このようにすることにより、個人個人の特
性により適合した値を設定することができる。
【0237】さらに、定数設定部349は、操作者の試
行によって得られた設定候補値を定数とする確認試行を
行い、設定候補値を定数として正式に設定して良いかど
うかを操作者に確認する。
【0238】この結果、操作者が定数が不適当と判断す
れば、再度設定画面に移り、試行操作を行って、より良
い設定値を求める。あるいは、操作者自ら現在の設定値
を適宜増加、減少して、設定することも可能である。
【0239】以上のように、演算部304dにさまざま
な機能を持たせることにより、より使いやすい信号入力
装置を提供できる。
【0240】本発明を、例えば、パソコン(パーソナル
コンピュータ)PCのポインティングデバイスPDに応
用した例を、図42を参照して説明する。
【0241】このポインティングデバイスPDは、絶
体位置入力、相対位置入力及び仮想慣性入力の3つ
の入力を行えるものとして構成される。の絶体位置入
力は、指位置を画面DPに表示するものであり、の相
対位置入力は、指でこすることにより、その軌跡がディ
スプレイDP上に表示されるものである。の仮想慣性
入力は、ポインティングデバイス上を指である方向にこ
すったとき、画面上でカーソルが、押圧力と押圧方向に
応じて、指を放した後も、移動し続けるというものであ
る。これに先立ち、カーソルの質量としてその仮想慣性
と、画面上の摩擦としての仮想摩擦を予め設定してお
く。このとき、カーソルの加速度は、 定数×(押圧力−仮想摩擦)/仮想慣性 で規定され、カーソル移動距離は、 定数×(カーソル加速度×押圧時間)×押圧時間 によって規定される。
【0242】また、本発明によれば、リモコン(リモー
トコントローラ)にブラウジング・コントローラの機能
をもたせることができる。即ち、図43に示すように、
リモコンRCのブラウジング・コントローラBCを指で
こすることにより、上記パソコンのときと同様に、仮想
慣性が入力されたこととなり、指がこのコントローラB
Cを離れた後もカーソル(反転表示)CSが画面上で横
方向にある慣性をもってひとりでに走る。さらには、目
的とするところまでカーソルをもってきて、確定するこ
とになる。
【0243】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ボタンの
数に対して比較的多くのコマンドを割り当てることが可
能で、しかも作業を感覚的に行い得るようにした信号変
換装置が実現する。
【0244】以上述べたように、本発明の信号入力装置
は、ディスプレイに呈示される画面と、その切替画面を
3次元的な画面空間状に配置し、この3次元空間内を領
域群に分け、それぞれに代表位置を設定するように構成
したので、画面の切替を行う場合も、これを直接選択
し、特定の位置をポインティングすることが可能とな
り、更に、パッド型入力部に印加される操作力を拡大す
る機構を設けることにより、更に操作精度を向上させる
ようにした信号入力装置が得られる効果がある。
【0245】さらに、本発明によれば、2個の加圧セン
サーを1組とし、それを複数組設けるようにしたので、
加圧点の座標位置を高精度に設けることができる。
【0246】さらに、本発明によれば、押圧部に対して
与えられた押圧力の大きさ及び位置に応じた値を決まっ
た時間毎に累積演算するようにしたので、指示位置を、
仮想的な慣性を持つものとして、摩擦力によって減速さ
れながら移動表示することができる。
【0247】さらに、本発明によれば、押圧部へ加えら
れる力の態様によって、つまり、押圧力自体の大小、押
圧力の変化の大小、押圧位置の変化の大小によって、入
力モードを複数に分け、それぞれにおいて指示位置の判
断を行うようにしたので、より適切に指示位置の判断を
行うことができる。
【0248】さらに、本発明によれば、低域の信号成分
のみを通過させるようにしたので、例えば、いわゆるバ
ネーマス系の固有振動数による信号のふらつきを防止し
て、より的確に指示位置を得ることができる。
【0249】さらに、本発明によれば、1回または複数
回の実際の操作から設定値を判断するようにしたので、
操作者一人一人に合った定数を設定して、より適正に指
示位置を求めることができる。
【0250】さらに、本発明によれば、パーソナルコン
ピュータの入力装置を、加える押圧力に基づいて、カー
ソルを仮想慣性に応じて画面上で移動させるものとして
構成したので、実際上の使い勝手のよい入力装置を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の信号変換装置の第1実施例を示し、
(A),(B),(C)はそれぞれ側面図、平面図、背
面図。
【図2】図1に示した信号変換装置の内部構造を示す図
で、(A),(B)はそれぞれ平面図、断面図。
【図3】力電気変換素子による圧力情報の検出手順を説
明するための図で、(A),(B),(C)はそれぞれ
力電気変換素子の一例、その動作状態の説明図、加圧部
の位置の座標図、仮想平面106を示す図。
【図4】図3におけるLとαの関係の一例を示すグラフ
で、(a)は一次曲線による定義、(b)は二次曲線に
よる定義のグラフ。
【図5】本発明の信号変換装置の第2実施例を示し、
(A),(B),(C)は平面図、平面説明図、断面
図。
【図6】本発明の信号変換装置の第3実施例を示し、
(A),(B),(C)は平面図、平面説明図、部分断
面図。
【図7】本発明の信号変換装置の第4実施例を示し、
(A),(B),(C)は平面図、平面説明図、部分断
面図。
【図8】本発明の信号変換装置の第5実施例を示し、
(A),(B)は平面図、断面図。
【図9】本発明の信号変換装置をパソコン等に適用する
場合の制御構成を示すブロック図。
【図10】演算部内部で行われる主たる制御動作を示す
フローチャート。
【図11】演算部内部で行われる主たる制御動作の他の
例を示すフローチャート。
【図12】本発明の信号変換装置の第6実施例を示し、
(A),(B)は平面図、断面図。
【図13】本発明の信号変換装置の第7実施例を示し、
(A),(B)は平面図、断面図。
【図14】本発明の別の実施例に係る信号入力装置の適
用例を示す斜視図である。
【図15】図14の内容を一般化して示す説明図であ
る。
【図16】本発明の実施例の信号入力装置を実現するた
めのシステム構成図である。
【図17】片手操作が可能な形状に構成される、信号入
力装置の例を示すものであり、(A)は側面図、(B)
は上面図、(C)は下面図である。
【図18】図17の構成における具体的な情報として数
値入力を例にとって、その機能を示す説明図である。
【図19】図1に示したパッド型入力部5の構成例を説
明するもので、(A)が上面図、(B)が側面図であ
る。
【図20】図6の構成の入力情報処理の説明図である。
【図21】パッド型入力部5の構成例で好ましくない例
を説明するもので、(A)が上面図、(B)が側面図で
ある。
【図22】図21の構成の入力情報処理の説明図であ
る。
【図23】パッド型入力部5の構成例の他の例を説明す
るもので、(A)が上面図、(B)が側面図である。
【図24】従来例1の信号入力装置の適用例を示す斜視
図である。
【図25】ポインタの移動例を示す斜視図である。
【図26】従来例2の信号入力装置の適用例を示す斜視
図である。
【図27】図26の構成における、入力状態を説明する
斜視図である。
【図28】本発明の力電気変換デバイスの一例を示し、
(A),(B)は平面図、側面図。
【図29】図28の力電気変換デバイスによる検出手順
を示す説明図。
【図30】本発明の力電気変換デバイスの異なる一例を
示し、(A),(B)は平面図、側面図。
【図31】加圧点を高精度に検出できない感圧センサの
ある配置例を示し、(A),(B)は平面図、側面図。
【図32】加圧点を高精度に検出できない感圧センサの
ある配置例の動作説明図。
【図33】本発明による入力情報の検出手順の説明図。
【図34】本発明の信号入力装置の一例。
【図35】図34の装置の動作フローチャート。
【図36】本発明の信号入力装置の別の一例。
【図37】図36のモード制御部346の詳細図。
【図38】図37の装置のモード判断のフローチャー
ト。
【図39】本発明の信号入力装置の別の一例。
【図40】本発明の信号入力装置の別の一例。
【図41】図40の定数設定部の表示画面の一例。
【図42】本発明を応用したパーソナルコンピュータの
斜視説明図。
【図43】本発明を応用したリモートコントローラとパ
ーソナルコンピュータの説明図。
【符号の説明】
1 ノート型パーソナルコンピュータ 2 操作部 3 表示部 4 キーボード 5 パッド型入力部 6 アイコン 7 ポインタ 8 画面 9 境界線 10 領域 11 領域群 12 代表位置 13 信号増幅手段 14 エンコード手段 15 領域登録手段 16 目標座標設定手段 17 比較対応手段 18 登録再生切替手段 19 変換係数登録手段 20 個人情報記録手段 21 時間変化登録手段 22 本体 23 操作部 24 赤外線送信部 25 突設部 26 センサ 27 平板 101 筐体 102 信号発信部 103 受圧部 103a 接触面 103b 根元部 104 力電気変換素子 104a〜104d 単位素子 105 ベース 106 仮想平面 107 情報出力装置 108 演算部 108a モード判断部 108b 変換装置 108c 前処理部 109 中央演算部 110 ディスプレイ A,B,C,D,E,F,G 信号変換装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高 原 珠 音 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧力を受ける受圧部と、前記受圧部に接続
    され前記受圧部で受ける圧力を電気信号に変換する力電
    気変換素子とを有する信号変換装置において、 前記力電気変換素子は少なくとも4つの単位素子を備
    え、これら単位素子が前記受圧部で受ける圧力に対して
    十分な剛性を備えた部材に固定されてなることを特徴と
    する信号変換装置。
  2. 【請求項2】前記力電気変換素子は前記単位素子をマト
    リクス状に配置してなることを特徴とする請求項1記載
    の信号変換装置。
  3. 【請求項3】前記受圧部には複数の突部が形成されてな
    ることを特徴とする請求項1記載の信号変換装置。
  4. 【請求項4】圧力を受ける受圧部と、 前記受圧部に接続され前記受圧部で受ける圧力を電気信
    号に変換する、少なくとも4つの単位素子を備えた力電
    気変換素子と、 前記複数の単位素子が前記受圧部で受ける圧力に対して
    十分な剛性を持つように前記力電気変換素子に固定され
    たベースと、 前記力電気変換素子からの出力信号を基に、前記受圧部
    が受けた圧力情報を特定の動作指令に対応させる演算部
    と、 を有することを特徴とする信号変換装置。
  5. 【請求項5】前記演算部は、前記単位素子で変換された
    電気信号をベクトル的に加算処理することを特徴とする
    請求項4記載の信号変換装置。
  6. 【請求項6】入力された押圧力から、この押圧力の圧力
    点の2次元座標と、この押圧力に基づく圧力座標とを検
    出する入力検出手段と、 前記2次元座標と前記圧力座標から3次元領域における
    位置領域を検出し、検出された各位置領域に対して代表
    点を割り当てる座標検出手段と、 を備えることを特徴とする信号入力装置。
  7. 【請求項7】前記座標検出手段が、前記圧力座標に対応
    する複数の画面と、前記2次元座標に対応する各画面の
    区画から構成される3次元的な領域とこれに対応する代
    表点とをそれぞれ登録する領域登録手段を含む、請求項
    6の信号入力装置。
  8. 【請求項8】前記入力検出手段が、前記押圧力から、2
    次元座標および圧力座標への変換係数の登録手段を含
    む、請求項7の信号入力装置。
  9. 【請求項9】前記入力検出手段と、前記座標検出手段
    が、共に時間的な変化の情報をパラメータとして有す
    る、請求項8の信号入力装置。
  10. 【請求項10】前記入力検出手段においては、複数の圧
    力検出素子の群が複数の位置に配置されており、前記圧
    力検出素子から得られる検出点の角度情報に基づく圧力
    座標の検出が行われ、前記圧力検出素子の全出力に基づ
    いて押圧力の検出が行われる、請求項6の信号入力装
    置。
  11. 【請求項11】入力としての押圧力を受ける受圧部と、
    この受圧部が感知した圧力情報を電気信号に変換する力
    電気変換手段と、この変換手段で変換された電気信号に
    応じた映像を表示するディスプレイと、を有する信号入
    力装置において、 上記力電気変換と上記ディスプレイの間に、任意の手段
    でディスプレイ上に表示される映像の表示位置に関する
    2次元コードとこれ以外のコードとしての任意の操作コ
    ードとを、電気的に変換された上記圧力情報を基にして
    同時的に指定できるエンコード手段が設けられており、 上記ディスプレイ上に現在表示されている映像を分割し
    て得られる現状画面領域と、現在は表示されていないが
    ある入力操作により表示される映像を分割して得られる
    隠れ画面領域から構成される画像空間領域とに、上記エ
    ンコード手段で生成される複数のコードが対応される機
    能を有している事を特徴とする信号入力装置。
  12. 【請求項12】入力される押圧力の時系列的な変化を記
    憶する押圧情報記憶手段が設けられており、上記エンコ
    ード手段は、前記の押圧情報記憶手段の内容を基にして
    時間的な押圧パターンを形成可能に構成されていること
    を特徴とする、請求項11に記載の信号入力装置。
  13. 【請求項13】上記エンコード手段の内容を登録し再生
    する登録再生機能を有するものとして構成されている
    か、登録再生機能を有する機器を接続可能とする手段を
    有するものとして構成されるか、のいずれか一方を満足
    するものとして構成されている事を特徴とする、請求項
    12に記載の信号入力装置。
  14. 【請求項14】上記受圧部には少なくとも2組の力電気
    変換手段が取付けられており、これらの受圧部は力電気
    変換手段に対して各々片持梁的になる様に配設されてお
    り、上記受圧部を含む平面におけるこれらの片持梁的な
    領域の上記力電気変換手段を通る代表軸線は、互いに実
    質的に直交している事を特徴とする請求項1から3の1
    つに記載の信号入力装置。
  15. 【請求項15】入力情報としての押圧力が加えられる平
    板と、前記平板に結合された複数個の感圧センサへと、
    を有する入力情報検出デバイスにおいて、 2個の前記感圧センサのペアの複数個を、前記平板の中
    心点と異なる位置に、かつ、その中心的とを結ぶ同一線
    上に重ならない位置に、配置する事を特徴とすね、力電
    気変換装置。
  16. 【請求項16】入力としての力が加えられる、ある面積
    を持った押圧部と、 前記押圧部に加えられた力を検出して電気信号に変換す
    る力電気信号検出手段と、 前記力電気信号検出手段が出力する電気信号から、少な
    くとも前記押圧部に加えられた力の大きさと前記押圧部
    上での位置の情報を含む情報を出力する情報出力装置
    と、 前記情報出力装置から出力された前記情報に基づいて、
    前記入力としての力の特性を判断し、その判断結果に基
    づいて切り替えスイッチの切り替え設定や、その結果の
    画面上への表示や、指示位置の表示等の各種の機能の実
    現を図る演算を行う演算装置と、 を有し、 前記演算装置は、少なくとも、所定時間が経過するごと
    に、所定の演算処理を行う様に制御する繰り返し演算制
    御部と、入力された押圧力の大きさおよび位置に応じた
    値を累積演算し、演算結果を出力する累積演算部と、あ
    る値を前記累積演算結果から除き、その演算結果を出力
    する減算演算部と、前記減算演算部からの出力を、あら
    かじめ設定された値で除して、結果を出力する除算部
    と、前記除算部の出力を現在の指示位置に加算し、その
    結果を新しい指示位置として出力する加算部と、前記累
    積演算部、減算演算部、除算部、および加算部は、前記
    繰り返し演算制御部によって時間制御されていることを
    特徴とする信号入力装置。
  17. 【請求項17】前記累積演算部、減算演算部、除算部、
    および加算部は、それぞれの演算をx方向成分、y方向
    成分にわけて行うことを特徴とする請求項16に記載の
    信号入力装置。
  18. 【請求項18】入力としての力が加えられる、ある面積
    を持った押圧部と、 前記押圧部に加えられた力を検出して電気信号に変換す
    るセンサ部と、 前記センサ部が出力する電気信号から、少なくとも前記
    押圧部に加えられた力の大きさと前記押圧部上での位置
    の情報を含む情報を出力する情報出力装置と、 前記情報出力装置から出力された前記情報に基づいて、
    前記入力としての力の特性を判断し、その判断結果に基
    づいて切り替えスイッチの切り替え設定や、その結果の
    画面上への表示や、指示位置の表示等の各種の機能の実
    現を図る演算を行う演算装置と、 を有し、 前記演算装置は、少なくとも、押圧位置の変化が大き
    く、押圧力は小さく、押圧力の大きさの変化が少ない場
    合に入力モードをモードAと判断し、押圧位置の変化が
    小さく、押圧力は大きく、押圧力の大きさの変化が少な
    い場合に入力モードをモードBと判断し、押圧位置の変
    化が大きく、押圧力は大きかったり小さかったりで、大
    きさの変化が多い場合に入力モードをモードCと判断す
    るモード判断部と、前記モード判断部が入力モードをモ
    ードAと判断した場合には、押圧力および押圧位置が指
    示部の移動速度に対応するものとして指示位置を決定
    し、前記モード判断部が入力モードをモードBと判断し
    た場合には、押圧位置が指示部の位置に対応するものと
    して指示位置を決定し、前記モード判断部が入力モード
    をモードCと判断した場合には、押圧力および押圧位置
    が指示位置の加速度に対応するものとして指示位置を決
    定する指示位置演算部と、を有することを特徴とする信
    号入力装置。
  19. 【請求項19】入力としての力が加えられる、ある面積
    を持った押圧部と、 前記押圧部に加えられた力を検出して電気信号に変換す
    るセンサ部と、 前記センサ部が出力する電気信号から、少なくとも前記
    押圧部に加えられた力の大きさと前記押圧部上での位置
    の情報を含む情報を出力する情報出力装置と、 前記情報出力装置から出力された前記情報に基づいて、
    前記入力としての力の特性を判断し、その判断結果に基
    づいて切り替えスイッチの切り替え設定や、その結果の
    画面上への表示や、指示位置の表示等の各種の機能の実
    現を図る演算を行う演算装置と、 を有し、 前記演算部は、前記演算に用いる各種定数を設定するた
    めの定数設定部を有するものとして構成され、 前記定数の設定は、入力としての押圧力の特性に基づい
    て演算に最適な値を演算装置が自動的に判断することに
    よって行われることを特徴とする信号入力装置。
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