JPH09160373A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH09160373A
JPH09160373A JP32336795A JP32336795A JPH09160373A JP H09160373 A JPH09160373 A JP H09160373A JP 32336795 A JP32336795 A JP 32336795A JP 32336795 A JP32336795 A JP 32336795A JP H09160373 A JPH09160373 A JP H09160373A
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JP
Japan
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developing roller
toner
photoconductor
image forming
photosensitive drum
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Pending
Application number
JP32336795A
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English (en)
Inventor
Shogo Sato
正吾 佐藤
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像ローラを感光ドラムに対してニップ部に
おいて逆方向に移動させて行うインプレッション現像方
式を採るレーザビームプリンタ、ファクシミリ、複写機
等の電子写真方式の画像形成装置において、長期に亘っ
て高画質の画像を形成し得るようにする。 【解決手段】 感光ドラム20と、感光ドラム20に静
電潜像を形成するレーザスキャナユニット30と、感光
ドラム20に接触するニップ部において感光ドラム20
の移動方向と反対の方向に移動しながら静電潜像をトナ
ーにより現像して感光ドラム20上にトナー像を形成す
る現像ローラ56と、形成されたトナー像を転写する転
写ローラ60とを備えており、現像ローラ56の感光体
20に接触する表面部は、感光ドラム20の移動方向と
反対の方向に対して順目の研磨目を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザビームプリ
ンタ、ファクシミリ、複写機等の電子写真方式の画像形
成装置の技術分野に属し、特に、現像ローラを感光ドラ
ムに対して接触させると共にその接触部において現像ロ
ーラを感光ドラムの移動方向と反対の方向に移動させて
現像を行う画像形成装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】この種の電子写真方式の画像形成装置に
おいて、転写ローラ等からなる転写手段を感光ドラムの
上方に配置すると、下方に配置した場合と比較して、上
方側から装置を開けて用紙の経路へアクセスする構造が
可能となり、用紙のジャムの処理が容易となる利点が得
られ、また給紙カセットを上方に露出させる構造も可能
となり、給紙し易い利点も得られ、更に用紙の経路を略
直線形状とする構造も可能となり、厚紙、封筒等の特種
用紙にも容易に印字できる利点も得られる。このように
種々の利点が得られるため、従来から、この種の画像形
成装置においては、転写手段を感光ドラムの上方に配置
する構造が望まれている。
【0003】一方、この種の画像形成装置における現像
方法としては、導電性のシリコンなどの材料からなる弾
性体ローラをトナーを運ぶ現像ローラとして用いて、こ
の現像ローラを感光ドラムに押圧させて現像を行なう所
謂インプレッション現像方式が広く採用されている。こ
の方式によれば、現像ローラの表面状態等が安定に保た
れることにより、安定した画質の画像を形成することが
できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ように転写手段を感光ドラムの上方に配置する構造を採
用して且つ上記インプレッション現像方式を用いると、
用紙の搬送方向(感光ドラムの回転方向)と、トナーを
適切に感光ドラムへ搬送するための方向との関係より、
現像ローラと感光ドラムとの接触部(ニップ部)におい
ては両者が互いに逆方向に移動するように構成される。
【0005】このため、現像ローラの材質をシリコンゴ
ムとした場合には、現像ローラの表面は初期の状態から
使用を重ねるにつれて徐々に細かな傷だらけの状態に変
化する。この結果、現像ローラ上に現像ローラの回転方
向と平行な筋状の傷が発生し、用紙上にも筋状の印字不
良が発生するという問題点が生じた。よって、高画質を
維持するためには現像ローラ及び感光ドラムを含むいわ
ゆるプロセスカートリッジを頻繁に交換する必要があ
り、ランニングコストが高くなるという問題だけでな
く、環境保護の観点からも問題となる。
【0006】また、現像ローラの材質をウレタンゴムと
した場合には、現像ローラの表面は、初期の状態から使
用を重ねるにつれて徐々にツルツルの状態に変化する。
それに伴って、現像ローラによるトナーの搬送力も徐々
に低下していくため、現像ローラの使用初期に得られる
画質を長期間維持することができなかった。よって、高
画質を維持するためには現像ローラ及び感光ドラムを含
むいわゆるプロセスカートリッジを頻繁に交換する必要
があり、ランニングコストが高くなるという問題だけで
なく、環境保護の観点からも問題となる。
【0007】ところで、近年では詰め替え用のトナーを
内包したトナーボックスのみを画像形成装置に対して交
換可能とし、感光ドラムや現像ローラ等の交換頻度を低
減させて、ランニングコストの削減に貢献できる画像形
成装置も知られてきているが、このような方式を採用し
た場合は、特に、トナーの交換時に現像ローラが必ず交
換されるとは限らないため、上述したような現像ローラ
の表面状況の悪化が顕著に現れて、画質への影響も大き
かった。
【0008】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
のであり、感光体と接触して配置される現像ローラを用
いて長期間に亘って高画質の画像を形成することのでき
る画像形成装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の画像形
成装置は上記課題を解決するために、感光体と、該感光
体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、表面にトナー
を担持し、前記感光体と接触して配置され、前記感光体
の移動方向に対して相対速度を有すると共にその感光体
面の移動に対する表面摩擦力が小さくなる方向へ移動す
るように構成され、前記静電潜像を前記トナーにより現
像してトナー像を形成する現像ローラと、前記感光体上
に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写手
段とを備えたことを特徴とする。
【0010】請求項1に記載の画像形成装置によれば、
請求項1に記載の画像形成装置によれば、先ず、潜像形
成手段により、感光体に静電潜像が形成される。次に、
現像ローラが感光体と接触しつつ感光体の移動に対して
相対速度を有するように移動し、現像ローラに担持され
ているトナーにより感光体上の静電潜像が現像され、感
光体上にトナー像が形成される。最後に、転写手段によ
り、感光体上に形成されたトナー像が用紙等の記録媒体
に転写される。ここで、現像ローラは、感光体面の移動
に対する表面摩擦力が小さくなる方向へ移動するように
構成されているので、現像ローラと感光ドラムが接触す
る本発明の方式において、現像ローラの使用に伴う表面
変化の度合いは小さい。この結果、現像ローラの表面状
態の変化に起因する画質の変化が低減される。
【0011】請求項2に記載の画像形成装置は、請求項
1に記載の画像形成装置において、前記現像ローラの移
動方向は、前記感光体の移動方向に対して、両者の接触
する部位にて逆方向となるように構成されていることを
特徴とする。
【0012】請求項2に記載の画像形成装置によれば、
現像ローラが感光体と接触しつつ、その接触する部位に
て互いに逆方向に移動するものの、現像ローラは、感光
体面の移動に対する表面摩擦力が小さくなる方向へ移動
するように構成されているので、現像ローラと感光ドラ
ムが接触する本発明の方式において、現像ローラの使用
に伴う表面変化の度合いは小さい。この結果、現像ロー
ラの表面状態の変化に起因する画質の変化が低減され
る。
【0013】請求項3に記載の画像形成装置は、請求項
1又は2に記載の画像形成装置において、前記現像ロー
ラは、少なくともその表面部がポリウレタンエラストマ
ーから構成されていることを特徴とする。
【0014】請求項3に記載の画像形成装置によれば、
現像ローラの表面部がポリウレタンエラストマーから構
成されているので、現像ローラの表面は、使用を重ねる
に連れて初期の状態から徐々にツルツルの状態に変化し
て行く。ここで、現像ローラは、感光体面の移動に対す
る表面摩擦力が小さくなる方向へ移動するように設けら
れているので、初期状態における現像ローラによるトナ
ーの搬送力は低められている。よって、現像ローラと感
光ドラムとを接触させつつ、現像ローラ上に担持された
トナーにより静電潜像を現像する動作を長期に亘って行
った結果、現像ローラの表面部が削れて表面状態が変化
しても、トナー搬送力の初期状態からの低下幅は小さ
い。この結果、現像ローラのトナー搬送力の低下に起因
した画質の低下が低減される。
【0015】請求項4に記載の画像形成装置は、請求項
3に記載の画像形成装置において、前記現像ローラは、
内部がポリウレタンから構成されており、前記表面部
は、前記ポリウレタンの重合度が高められてなるポリウ
レタンエラストマーから構成されていることを特徴とす
る。
【0016】請求項4に記載の画像形成装置によれば、
表面部は、ポリウレタンの重合度が高められてなるポリ
ウレタンエラストマーから構成されているので、表面部
における耐磨耗性及び耐久性は高められる。内部は表面
部より重合度の低いポリウレタンであるので、表面部よ
りも軟らかい。この結果、内部が相対的に軟らかく表面
部が相対的に硬い現像ローラにより、表面部における耐
磨耗性を高めつつもより均一に感光体に接触することが
可能となる。
【0017】請求項5に記載の画像形成装置は、請求項
1から4のいずれか一項に記載の画像形成装置におい
て、前記転写手段は、前記感光体の上方に配置されてお
り、前記潜像形成手段は前記感光体の下方に配置されて
いることを特徴とする。
【0018】請求項5に記載の画像形成装置によれば、
転写手段が感光体の上方に配置されており、潜像形成手
段が感光体の下方に配置されているので、転写手段を下
方に配置した場合と比較して、上方側から装置を開けて
用紙の経路へアクセスする構造が可能となり、また給紙
カセットを上方に露出させる構造も可能となる。
【0019】請求項6に記載の画像形成装置は、請求項
5に記載の画像形成装置において、用紙を当該画像形成
装置の内部を略直線形状に延びる経路に沿って搬送する
搬送手段を更に備えており、前記転写手段は前記形成さ
れたトナー像を前記搬送される用紙に転写することを特
徴とする。
【0020】請求項6に記載の画像形成装置によれば、
用紙の経路が略直線形状であるので、厚紙、封筒等の特
種用紙にも印字できる構造を容易に構築できる。請求項
7に記載の画像形成装置は、請求項1から6のいずれか
一項に記載の画像形成装置において、前記現像ローラに
担持される前記トナーは、非磁性一成分トナーであるこ
とを特徴とする。
【0021】請求項7に記載の画像形成装置によれば、
現像ローラに担持される非磁性一成分トナーが感光体と
接触して感光体上の静電潜像の現像が行われるが、この
現像ローラは、感光体面の移動に対する表面摩擦力が小
さくなる方向へ移動するように設けられているので、現
像ローラと感光ドラムが接触する本発明の方式におい
て、現像ローラの使用に伴う表面変化の度合いは小さ
い。この結果、現像ローラの表面状態の変化に起因する
画質の変化が低減される。
【0022】請求項8に記載の画像形成装置用は、請求
項1から7のいずれか一項に記載の画像形成装置におい
て、前記現像ローラの表面の研磨方向を、前記感光体と
の接触部における前記現像ローラと前記感光体との相対
的移動方向に対して順目方向としたことを特徴とする。
【0023】請求項8に記載の画像形成装置によれば、
現像ローラと感光体との接触する部位において、現像ロ
ーラと感光体とが互いに相対速度を有するように移動し
ても、現像ローラの表面の研磨方向が相対的移動方向に
対して順目方向となっているので、現像ローラの使用に
伴う表面変化の度合いは小さい。この結果、現像ローラ
の表面変化に起因する画質の変化が低減される。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面に基づいて説明する。図1において、本発明の
実施の一形態であるレーザビームプリンタ1は、本体ケ
ース2と、画像形成の為の用紙Pを給紙するフィーダユ
ニット10と、画像形成のための露光、現像、転写等の
工程が順次行われる感光体の一例としての感光ドラム2
0と、感光ドラム20から用紙Pに転写された転写画像
を用紙Pに定着させるための定着ユニット70と、画像
が定着された用紙Pを搬送路PPに沿って排出するため
の排紙トレイ77とを備えて構成されている。
【0025】レーザビームプリンタ1は更に、感光ドラ
ム20の周囲に沿って順に、感光ドラム20上に静電潜
像を形成するための潜像形成手段の一例としてのレーザ
スキャナユニット30と、該感光ドラム20上に形成さ
れた静電潜像をトナーにより現像するための現像ローラ
56を有する現像ユニット50と、感光ドラム20上に
現像されたトナー画像を用紙Pに転写する転写手段の一
例としての転写ローラ60と、転写ローラ60による転
写の後に感光ドラム20に残留した残留トナーを感光ド
ラム20を用いて所定のタイミングで現像ユニット50
に戻すために一時的に残留トナーを吸着するクリーニン
グローラ42と、転写後の感光ドラム20に残留した残
留電位を除去するための除電ランプ41と、除電後の感
光ドラム20を静電潜像形成可能に帯電させるための帯
電器40とを備えて構成されている。
【0026】次に、図1から図3を用いて、レーザビー
ムプリンタ1を構成する各構成要素について夫々詳細に
説明する。図1において、フィーダユニット10は、本
体ケース2の後端部に位置する上部のフィーダ部ケース
3内に配置された、用紙Pと略同様の幅寸法を有する用
紙押圧板11を備える。用紙押圧板11は、その後端部
において揺動可能に枢支されている。用紙押圧板11の
前端部には、圧縮バネ12が設けられており、該圧縮バ
ネ12により用紙押圧板11は上側に弾性付勢される。
用紙押圧板11には、左右方向に延びる給紙ローラ13
が、回転自在に枢支されている。給紙ローラ13は、図
示外の駆動系により、給紙のタイミングで回転駆動され
るように構成されている。フィーダユニット10はま
た、フィーダ部ケース3内に、定形カット紙からなる用
紙Pを複数枚収容可能な給紙カセット14が傾斜状に着
脱自在に装着されており、給紙ローラ13の回転によ
り、給紙カセット14に収容された用紙Pのうち、上側
の用紙Pから1枚ずつ給紙されるように構成されてい
る。更に、フィーダユニット10は、用紙Pの重送を防
止する為に、給紙ローラ13の下側に分離部材15を備
えており、この分離部材15は、圧縮バネ16により給
紙ローラ13に弾性付勢されている。給紙ローラ13よ
りも搬送方向(図1において、後方から前方向き)下流
側には、給紙された用紙Pの先端を揃える1対のレジス
トローラ17及び18が回転可能に夫々枢支されてい
る。
【0027】図1及び図2において、感光ドラム20
は、例えば、正帯電性の材料から構成されいる。より具
体的には、図2に示すように、感光ドラム20は、例え
ば、円筒状でアルミ製の円筒スリーブ21を本体とし
て、その外周部に、ポリカーボネートに光導電性樹脂を
分散させた所定厚さ(例えば、約20μm)の光導電層
22を形成した中空状のドラムから構成されており、円
筒スリーブ21を接地した状態で、本体ケース2に回転
自在に枢支されている。即ち、感光ドラム20上に形成
されたプラス極性の静電潜像に対して、プラス極性に帯
電したトナー53を反転現像方式で現像するように構成
されている。感光ドラム20は、駆動機構により、側面
視で時計回りに回転駆動されるように構成されている。
尚、感光ドラム20を負帯電性の材料から構成してもよ
い。
【0028】図1において、レーザスキャナユニット3
0は、感光ドラム20の下側に配設されており、感光ド
ラム20上に静電潜像を形成する為のレーザ光Lを発生
するレーザ発生器31、回転駆動されるポリゴンミラー
(5面体ミラー)32、一対のレンズ33及び34、並
びに一対の反射ミラー35及び36を含んで構成されて
いる。レーザスキャナユニット30を、感光ドラム20
よりも下側に配設することにより、全体として搬送方向
の長さを短くでき、レーザビームプリンタ1をコンパク
トに構成することができるとともに、用紙搬送と干渉す
ることなく、レーザスキャナユニット30から出射した
レーザ光Lで感光ドラム20上に静電潜像を形成するこ
とができる。
【0029】帯電器40は、例えば、タングステンなど
からなる帯電用ワイヤからコロナ放電を発生させるスコ
ロトロン型の帯電器から構成されており、感光ドラム2
0に対して非接触に支持されている。本実施の形態で
は、感光ドラム20は、正帯電性のものが用いられてい
るので、帯電器40にはプラス極性の電圧が印加され
る。
【0030】除電ランプ41は、例えば、LED(レー
ザ発光ダイオード)、EL(ElectroLuminescence)、蛍
光灯などの光源を備えて構成されており、転写後に感光
ドラム20に残留する電荷を除去する(除電する)こと
により、残留する電荷が次回の静電潜像に影響を与え、
最終的に用紙Pに形成された画像に現われることを防ぐ
ように機能する。
【0031】クリーニングローラ42は、バイアス電圧
を変化させることにより、転写ローラ60による転写の
後に感光ドラム20に残留した残留トナー53を一旦吸
収し、感光ドラム20上で行われる次の露光、現像、転
写等の妨げとならないタイミングで、吸収した残留トナ
ー53を感光ドラム20に排出することにより、残留ト
ナー53を感光ドラム20上より現像ユニット50に戻
すように構成されている。クリーニングローラ42は、
例えば、バイアス電圧印加可能なシリコンゴムやウレタ
ンゴムなどからなる導電性を有する発泡弾性体から構成
されている。
【0032】図1及び図2において、現像ユニット50
は、現像部ケース4内に着脱可能に装着された二重円筒
状のトナーボックス51を備えている。トナーボックス
51は、回転駆動されるアジテータ52と、トナー53
とを収容する。トナー53としては、例えば電気絶縁性
を有する正帯電性のトナーが使用される。トナーボック
ス51の前側には、トナーボックス51に形成されたト
ナー供給口51aを介してアジテータ52の回転により
供給されたトナー53を貯蔵するトナー貯蔵室54が形
成されている。トナー貯蔵室54には、供給ローラ55
がその長手方向に水平に配設され、回転可能に枢支され
ている。更に、トナー貯蔵室54の前側を仕切るように
且つ供給ローラ55と感光ドラム20とに夫々接するよ
うに、現像ローラ56がその長手方向に水平に配設さ
れ、回転可能に枢支されている。
【0033】供給ローラ55は、シリコンゴムやウレタ
ンゴムなどからなる導電性を有する発泡弾性体から構成
されており、現像ローラ56との接触部における抵抗値
は、約5×104 〜1×109 Ωに設定されている。
【0034】本実施の形態では特に、現像ローラ56
は、感光ドラム20と接触してニップ部を形成するもの
であり、ニップ部において感光ドラム20と接触する表
面部がポリウレタンエラストマーから構成された導電性
の弾性体ローラからなる。このポリウレタンエラストマ
ーからなる表面部は、ニップ部における感光ドラム20
の移動方向と反対の方向(即ち、現像ローラ56の回転
方向)に対して順目の研磨目を有する。より具体的に
は、図3に示すように、現像ローラ56の内部56aは
ポリウレタンから構成されており、表面部56bは、こ
の内部56aを構成するポリウレタンよりも重合度の高
いポリウレタンエラストマーから構成されている。特に
表面部56bの表面は、ニップ部における感光ドラム2
0の移動方向と反対の方向に対して順目に研磨されてい
る。このような現像ローラ56は、例えば、ポリウレタ
ン製の円柱状のローラ本体に対し、その側面部分におい
てより重合度が高くなるように表面重合処理を施し、そ
の後、表面部を感光ドラム20の移動方向と反対の方向
に対して順目となるように研磨処理を施すことにより製
造される。尚、現像ローラ56の現像バイアス電圧を印
加するその中心部の電極56cから外周の接触部に至る
抵抗値は、約5×104 〜1×107 Ωに設定されてい
る。
【0035】このように構成された現像ローラ56は、
ニップ部において感光ドラム20の移動方向と反対の方
向に移動させても、使用を重ねるに連れて生じる現像ロ
ーラ56の表面変化の度合いは、感光ドラム20の移動
方向と反対の方向に対して、逆目の表面部を有する現像
ローラを使用した場合と比較して、小さくて済む。この
様子を図4を用いて説明する。
【0036】図4(a)は、本実施の形態の順目の研磨
目を有する現像ローラ56を用いてインプレッション現
像を行う様子を示したものであり、現像ローラ56は、
ニップ部において感光ドラム20の移動方向と反対の方
向に移動される。
【0037】図4(b)は、比較例として、逆目の研磨
目を有する現像ローラ156を用いてインプレッション
現像を行う様子を示したものであり、現像ローラ156
は、ニップ部において感光ドラム20の移動方向と反対
の方向に移動される。
【0038】図4(a)に示す実施の形態では、現像ロ
ーラ56の表面部56bの研磨目が、感光ドラム20の
移動方向と反対の方向に対して順目であるので、レーザ
ビームプリンタ1の使用に応じて生じる現像ローラ56
の表面変化の度合いは、図4(b)に示す比較例の場合
と比較して非常に小さい。さらに、表面変化の度合いが
小さいということは、図4(a)に示す実施の形態にお
ける現像ローラ56によるトナー53の搬送力について
も、初期の使用段階と、ある程度の期間を経た後の段階
とで、大差がないといえるので、レーザビームプリンタ
1の画質は常にある一定のレベルに保たれる。
【0039】図4(a)の場合は特に、現像ローラ56
の表面部56bがポリウレタンエラストマーから構成さ
れているので、現像ローラ56の表面は、初期の状態か
ら使用を重ねるに連れて徐々にツルツルの状態に変化し
て行く。ここで、現像ローラ56は表面部56bが順目
の研磨目を有するので、初期状態における現像ローラ5
6のトナー搬送力は、図4(b)の比較例よりも低めら
れている。即ち、逆目の研磨目を有する比較例の現像ロ
ーラ156は初期状態において、高いトナー搬送力を有
する。ここで、図4(a)及び(b)に示すようなイン
プレッション現像を長期に亘って行って、耐久により現
像ローラ56及び現像ローラ156の表面部が削れて表
面状態が図4(c)に示すように、ツルツルに変化した
とする。図4(c)の状態では、現像ローラ56(15
6)のトナー搬送力は、初期状態と比較して低くなって
いる。本発明者の研究によれば、トナー搬送力の初期状
態からの低下幅は、初期状態で予めトナー搬送力が低め
られてた図4(a)の場合の方が、初期状態でトナー搬
送力が高められていた図4(b)の場合と比較して小さ
い。この結果、図4(a)に示した本実施の形態の場合
には、現像ローラ56のトナー搬送力の低下に起因した
画像濃度の低下の度合いが、低減される。尚、図4にお
いては、説明のために研磨目を強調して示したが、実際
の研磨目は、現像ローラ56(156)に対して図で示
したよりも遥に小さい。
【0040】このように現像ローラ56は初期状態にお
いて、トナー搬送力が低められているので、所定のトナ
ー搬送力(例えば、現像ローラ表面上で約0.4mg/
cm 2 のトナー量)に対して許容される範囲内でトナー
を搬送することができる耐久期間が長い。例えば、仮に
初期設定において、逆目の研磨目を有する現像ローラ
(図4(b)参照)のトナー搬送力は研磨により約0.
48mg/cm2 に予め高められているとし、本実施の
形態における現像ローラ56(図4(a)参照)のトナ
ー搬送力が研磨により約0.42mg/cm2 に予め低
められるているとする。この場合、耐久により現像ロー
ラが夫々ツルツルになると(図4(c)参照)、初期の
表面状態は殆ど痕跡を残さずに、どの現像ローラのトナ
ー搬送力も同じような値(例えば約0.38mg/cm
2 程度)に低下してしまう。しかるに、本実施の形態に
おいては順目に研磨することで予めトナー搬送力を低め
ることにより、トナー搬送力の耐久による変動幅を小さ
くすることができる。この結果、現像ローラ56上のト
ナー量が所定量の許容範囲に収まる耐久期間を長くする
ことにより、現像ローラ56及び現像ローラ56を含め
た現像ユニット50の寿命を延ばすことができる。
【0041】更に、図3において、現像ローラ56は、
表面部56bがポリウレタンエラストマーから構成され
ているため、耐磨耗性や耐久性に優れていると共に、表
面部56bは硬くとも内部56aは軟らかいので、イン
プレッション現像の際に感光ドラム20の表面をより均
一に押圧することができ、より高品位の現像が可能とな
る。
【0042】本実施の形態では特に現像ローラ56は、
トナー53を使用して感光ドラム20上で現像を行うと
共にクリーニングローラ42により感光ドラム20上に
戻された残留トナー53を回収するように構成されてい
る。
【0043】より具体的には、例えば、転写後に残留ト
ナー53が転写前のトナー量に対し約10%程度残留し
た状態にある感光ドラム20に対して先ずレーザスキャ
ナユニット30により、残留トナー53の下まで十分に
レーザ光が届くように露光が行われるようにする。次
に、現像ユニット50において、感光ドラム20上の残
留トナー53の存在に拘わらず存在する露光部分と未露
光部分との電位差を利用して、感光ドラム20の未露光
部分に残留トナー53が付着していれば当該残留トナー
53を現像ローラ56に移動(回収)させると同時に、
感光ドラム20の露光部分に残留トナー53が既に付着
していればそのまま付着(現像)させておくようにし、
感光ドラム20の露光部分に残留トナー53が付着して
いなければ現像ローラ56から正帯電トナー53を移動
(現像)させるようにする。即ち、現像サイクルと回収
サイクルとをほぼ同時に行うように現像ユニット50を
構成しているのである。
【0044】また例えば、現像ローラ56のレーザスキ
ャナユニット30に近い側に隣接させて、回収専用ロー
ラを設けて残留トナー53の回収は回収専用ローラによ
り行わせ、現像ローラ56は現像専用ローラとして機能
するように現像ユニット50を構成してもよい。尚この
場合、現像ユニット50は、回収専用ローラにより回収
した残留トナー53が回収専用ローラの回動により供給
ローラ55及び現像ローラ56の方に移動するように構
成される。
【0045】また、例えば、現像サイクルと回収サイク
ルとを別々に設けて、サイクル毎に現像ローラ56の感
光ドラム20に対するバイアス電圧を変化させることに
より、現像サイクルでは、現像バイアス電圧を印加して
現像ローラ56から正帯電トナー53が感光ドラム20
の露光部分に移動(現像)し、回収サイクルでは、回収
バイアス電圧を印加して感光ドラム20から残留トナー
53が現像ローラ56に移動(回収)するように現像ユ
ニット50を構成してもよい。
【0046】このように、本実施の態様では、現像ロー
ラ56を用いた現像ユニット50における残留トナーの
回収方式として様々な構成を用いた方式を採用すること
ができる。
【0047】図1及び図2において、供給ローラ55及
び現像ローラ56は、駆動機構により、時計回転回りに
夫々回転駆動されるように構成されている。レーザビー
ムプリンタ1は、このように導電性の弾性体ローラから
なる現像ローラ56を感光ドラム20に、例えばバネを
用いて現像ローラ56の両端から夫々500グラム程度
の荷重で、押圧することにより、インプレッション現像
を行なうように構成されている。
【0048】図2に示すように、現像ユニット50にお
ける現像部ケース4にはトナー貯蔵室54が設けられて
おり、トナー貯蔵室54は、供給ローラ55の上側の上
部空間Sを大きく設けて形成されている。このため、ト
ナーボックス51のトナー53が、トナー供給口51a
を介してトナー貯蔵室54に多量に供給された場合で
も、トナー53が詰め込まれて固まることがないので、
トナー53は常に粉体状であり、その流動性が保持され
て、供給ローラ55によるトナー供給の安定化を図るこ
とができる。
【0049】図1及び図2において、現像部ケース4に
は、ステンレス製またはリン青銅製の薄い板状の弾性を
有する層厚規制ブレード57が下向きに取り付けられて
いる。
【0050】層厚規制ブレード57の下端部に形成され
た屈曲部57aが、現像ローラ56に押圧状態で接触し
ており、供給ローラ55から供給されて現像ローラ56
の表面に層状に付着したトナー53の層厚が、この層厚
規制ブレード57で約1層強の所定厚さ(約7〜12μ
m)に規制される。即ち、現像ローラ56上のトナー量
は、0.5mg/cm2 以下となるように構成されてい
る。層厚規制ブレード57は、好ましくは、例えば、現
像ローラ56における初期状態から500から1000
枚程度を現像した後の定常状態におけるトナー量が、約
0.4mg/cm2 に設定されるように、屈曲部57a
の曲率半径が約0.3mmになっている。
【0051】また、層厚規制ブレード57に代えて、弾
性体をバネを用いて現像ローラ56に押しつてもよい
し、上述のような屈曲部を持たない板状のブレードによ
り層厚を規制するようにしてもよい。
【0052】転写ローラ60は、感光ドラム20の上側
に接するように設けられ回転自在に枢支され、シリコン
ゴムやウレタンゴムなどからなる導電性を有する発泡弾
性体から構成されている。転写ローラ60の感光ドラム
20との接触部における抵抗値は、約1×106 〜1×
1010Ωに設定されている。即ち、転写ローラ60は、
感光ドラム20の表面に接触しているので、その抵抗値
を大きくすることで、転写ローラ60に印加される電圧
による感光ドラム20に形成された光導電層22の破壊
を生じないように、しかも感光ドラム20上のトナー画
像が用紙Pに確実に転写されるように構成されている。
【0053】定着ユニット70は、感光ドラム20より
も搬送方向下流側に設けられ、周知のハロゲンランプを
内蔵した加熱用ローラ71と押圧ローラ72とからな
り、用紙Pの下面に転写されたトナー画像が加熱用ロー
ラ71により加熱されつつ押圧されて用紙Pに定着され
る。
【0054】用紙搬送用の1対の搬送ローラ75及び排
紙トレイ77は、定着ユニット70の搬送方向下流側に
夫々設けられている。本実施の形態によれば、給紙ロー
ラ13、感光ドラム20、定着ユニット70及び排紙ト
レイ77は、搬送手段の一例を構成しており、図1に一
点鎖線で示すように略直線形状に延びる搬送経路PPに
沿って給紙カセット14から給紙された用紙Pを搬送す
るように構成されている。
【0055】図1において、トナー53は、例えば、粉
砕トナー又は真球形状に近いスチレンアクリルなどから
なる重合トナーであり、その粒径は6〜12μm程度で
ある。トナー53は、素トナーに対し流動性を高めるた
めの外添剤(流動性付与剤)として、例えばシリカが添
加されてなる。ここで、素トナーは、例えば、樹脂、ワ
ックス、カーボンブラック及びCCA(荷電制御剤)を
含んで構成されている。外添剤の一例としてのシリカ
は、トナー表面改質剤であり、流動性を改善する効果を
持つ。
【0056】尚、トナー53の外添剤には、流動性付与
の機能に加えて、トナーブロッキング防止、クリーニン
グ性改善、感光ドラムの傷つき防止、画像濃度向上、画
質向上などの機能を持たせることが可能である。また、
シリカ以外の外添剤としては、コロイダルシリカ、酸化
チタン、酸化アルミニウム(アルミナ)等の微粉末が挙
げられる。
【0057】次に、以上のように構成されたレーザビー
ムプリンタ1の動作について、図1及び図5から図8を
用いて説明する。尚、本実施の形態では、反転現像方式
の現像処理により画像形成を行うものとする。
【0058】図1において、感光ドラム20は、駆動機
構により側面視で時計回りに回転駆動され、供給ローラ
55及び現像ローラ56は、時計回転回りに夫々回転駆
動される。この結果、トナー53の各粒子は、図5に示
すように、供給ローラ55と現像ローラ56との擦り付
けにより、また層厚規制ブレート57の現像ローラ56
への押圧摩擦により、プラス極性に帯電され、このプラ
ス極性に帯電したトナー53が、レーザ光Lにより感光
ドラム20上に形成された静電潜像に付着して、反転現
像方式で現像される。
【0059】ここで例えば、用紙P上に形成された画像
に必要な透過濃度(画像濃度)として、例えば「2.
0」を得る為には、図6に示すように、用紙Pへのトナ
ー53の付着量つまり現像トナー量として約0.78m
g/cm2 が必要となる。このためには、前述したよう
に、層厚規制ブレート57により、現像ローラ56上の
トナー量を約0.4mg/cm2 に設定する一方、現像
効率を100%より少し小さくし、現像ローラ56の周
速度を感光ドラム20の周速度の約2倍にする。即ち、
現像ローラ56の表面部56bと感光ドラム20とがニ
ップ部においてトナー53を介さずに直接接触しないよ
うに、現像後もトナー53が現像ローラ56上に、ファ
ンデルワールス力により僅かに残存するように(現像効
率を100%より小さく)する。これにより、現像ロー
ラ56及び感光ローラ20が直接接触して過度の回転ト
ルクを発生させることを防げ、耐久による現像ローラ5
6の表面変化率やトナー搬送力低下率を低めることがで
きる共に回転トルクの変動に起因した印字不良を防ぐこ
ともできる。
【0060】また、トナー53の帯電量としては、気温
約10℃且つ湿度約20%の低温低湿環境時における約
25μC/gから、気温約32℃且つ湿度約80%の高
温高湿環境時における約20μC/gまで変化する。そ
こで、現像ローラ56を、感光ドラム20と同一の回転
方向で駆動した場合に、図7に示すように、1点鎖線で
示す低温低湿環境と2点鎖線で示す高温高湿環境との何
れの環境下においても、所定の現像トナー量(約0.7
8mg/cm2 )が得られるように、現像ローラ56の
実効現像バイアス電圧は、「約200V」に設定され
る。同時に、感光ドラム20に形成した静電潜像の電圧
である静電潜像電圧が「約100V」なので、現像ロー
ラ56に印加する現像用電源Eの現像バイアス電圧は、
「約300V」に設定される。
【0061】上記のような電圧設定の下で画像形成処理
が開始されると、先ず除電ランプ41で感光ドラム20
上の残留電荷が一掃された後、感光ドラム20の表面
は、帯電器40により、例えば、図8に示すように約+
800Vに均一に帯電される。そして、この状態で、レ
ーザ発生器31から発射されたレーザ光Lは、ポリゴン
ミラー32で主走査されながらレンズ33及び34並び
に反射ミラー35及び36を経て感光ドラム20上に照
射されて、感光ドラム20上に静電潜像が形成される。
このとき、感光ドラム20上における静電潜像に相当す
る部位の電圧はレーザ光Lの照射により、例えば図8に
示すように、約+100Vに下降する。現像ローラ56
の表面には、現像バイアス電圧として例えば、図8に示
すように約+300Vが印加された状態で、プラス極性
のトナー53が1層強の層厚さで付着しているので、ト
ナー53は、それ自身の電圧よりも高い帯電電圧(約+
800V)に引き寄せられることはなく、それよりも低
い静電潜像電圧(約+100V)に引き寄せられて、現
像ローラ56上のトナー53が感光ドラム20上に形成
された静電潜像にだけ付着して現像される。即ち、感光
ドラム20と現像ローラ56とのニップ部において、現
像ローラ56は感光ドラム20と反対方向に移動しなが
ら、インプレッション現像が行われて、感光ドラム20
上に可視のトナー像が形成される。
【0062】このようなインプレッション現像が長期に
亘って行われた場合、上述した通り現像ローラ56はニ
ップ部における感光ドラム20の移動方向と反対の方向
に対して順目の研磨目を有するので、使用を重ねるに連
れて生じる表面変化の度合いは、比較的小さく、トナー
搬送力の変化の度合いも小さい。特に、現像ローラ56
は順目の研磨目を有することにより初期状態におけるト
ナー搬送力が低められているので、表面状態は次第にツ
ルツルに変化していくが、トナー搬送力の初期状態から
の低下幅は、比較的小さい。よって、長期に亘ってこの
ようなインプレッション現像が行われても、現像ローラ
56のトナー搬送力の低下に起因した画像濃度の低下の
度合いは、少ない。
【0063】トナー53で現像された静電潜像のトナー
画像は、転写ローラ60により用紙Pに転写された後、
定着ユニット70で定着処理されて排紙トレイ77に排
出される。
【0064】この際、給紙カセット14から給紙された
用紙Pを搬送する搬送経路PPが略直線状に形成され、
用紙Pは、略直線状の搬送経路PPにより搬送されなが
ら画像形成されることから、用紙Pとして、ハガキや封
筒などの厚紙やOHPフィルム等を使用しても、その用
紙Pに綺麗に且つ確実に画像形成することができる。
【0065】一方、図1において、転写ローラ60を通
過する際に用紙Pに転写されず、感光ドラム20に残留
した残留トナー53は、クリーニングローラ42のバイ
アス電圧を変化させることにより、クリーニングローラ
42に一旦吸収される。そして、感光ドラム20上で行
われる次の露光、現像、転写等の妨げとならないタイミ
ングで、クリーニングローラ42のバイアス電圧を変化
させることにより、一旦吸収された残留トナー53は、
クリーニングローラ42から感光ドラム20に排出さ
れ、現像ローラ56により感光ドラム20上の残留トナ
ー53が回収され、現像用にリサイクル使用される。
【0066】以上の結果、本実施の形態のレーザビーム
プリンタ1によれば、現像ローラ56が感光ドラム20
に接触するニップ部において感光ドラム20の移動方向
と反対の方向に移動しつつ、感光ドラム20上の静電潜
像が現像ローラ56上のトナー53により現像される
が、長期に亘る使用の中で、現像ローラ56の表面状態
の変化やトナー搬送力の変化に起因した画質の変化が、
用紙Pに転写された画像上で低減される。更に、シリコ
ンからなる現像ローラの場合には、例えば、6ppm以
下のインプレッション現像方式の低速機における寿命が
3千枚程度であり、ウレタンからなる現像ローラの場合
には、同機における寿命が5千枚程度であるのに対し
て、本実施の形態の現像ローラ56の場合には、寿命を
1万枚以上に延ばすことが可能となる。よって、1万枚
程度の寿命を有する他のプロセス部品や数万枚程度の寿
命を有する感光ドラムと、現像ローラの寿命とを同程度
にすることにより、本実施の形態の現像ローラ56と共
に他のプロセス部品や感光ドラムを無駄なく使用し尽く
すことも可能となり、一層のランニングコストの低減と
資源の節約が図られる。特に、トナーのみを補充する方
式の画像形成装置においては、現像ローラの寿命を延ば
すことにより、感光ドラム等の他のプロセス部を効率良
く使用することができるので有利である。
【0067】尚、以上の実施の形態では、モノクロ画像
の形成のみを説明したが、カラー画像形成の際にも本発
明は有効に機能する。また、感光体は感光ドラムから構
成されているが、ベルト状の感光体であっても、ニップ
部において現像ローラ56と反対方向に移動するもので
あれば、同様の効果を期待できる。また、現像ローラ5
6により残留トナー53を回収してリサイクル使用する
ように本実施の形態は構成されているが、クリーニング
ブレード等からなるクリーニング装置を設けた場合や更
にクリーニング装置から現像ユニット50にトナーをオ
ーガバネ等を用いて戻してリサイクル使用する場合に
も、本実施の形態における現像ローラ56は有効に機能
する。更にまた、本実施の形態では、レーザビームプリ
ンタについて説明したが、トナーを用いた電子写真方式
の画像形成装置であれば、複写機、ファクシミリ装置等
についても本実施の形態の場合と同様に本発明は有効に
機能する。
【0068】
【発明の効果】請求項1に記載の画像形成装置によれ
ば、現像ローラは、感光体面の移動に対する表面摩擦力
が小さくなる方向へ移動するように設けられているの
で、現像ローラと感光ドラムが接触する本発明の方式に
おいて、現像ローラの使用に伴う表面変化の度合いは小
さい。この結果、現像ローラの表面状態の変化に起因す
る画質の変化が低減される。この結果、寿命の長い現像
ローラを用いて長期に亘って高画質の画像を形成し得る
と共に、このような現像ローラを使用することにより、
感光体や現像ローラ等を一体的に構成した所謂プロセス
カートリッジの交換頻度が低くなるので、ランニングコ
ストを低減できるだけでなく、廃棄物を低減させること
ができ、環境保護にも貢献し得るものである。
【0069】請求項2に記載の画像形成装置によれば、
現像ローラは、感光体面の移動に対する表面摩擦力が小
さくなる方向へ移動するように設けられているので、現
像ローラと感光ドラムが接触する本発明の方式におい
て、現像ローラの使用に伴う表面変化の度合いは小さ
い。この結果、現像ローラの表面状態の変化に起因する
画質の変化が低減される。この結果、寿命の長い現像ロ
ーラを用いて長期に亘って高画質の画像を形成し得ると
共に、このような現像ローラを使用することにより、感
光体や現像ローラ等を一体的に構成した所謂プロセスカ
ートリッジの交換頻度が低くなるので、ランニングコス
トを低減できるだけでなく、廃棄物を低減させることが
でき、環境保護にも貢献し得るものである。
【0070】請求項3に記載の画像形成装置によれば、
初期状態における現像ローラによるトナーの搬送力は低
められている。よって、現像ローラと感光ドラムとを接
触させつつ、現像ローラ上に担持されたトナーにより静
電潜像を現像する動作を長期に亘って行った結果、現像
ローラの表面部が削れて表面状態が変化しても、トナー
搬送力の初期状態からの低下幅は小さい。この結果、現
像ローラのトナー搬送力の低下に起因した画質の低下が
低減される。
【0071】請求項4に記載の画像形成装置によれば、
現像ローラの表面部における耐磨耗性及び耐久性は高め
られ、更に、より均一に感光体にニップ部において接触
することができ、より高画質の画像を形成することが可
能となる。
【0072】請求項5に記載の画像形成装置によれば、
上方側から装置を開けて用紙の経路へアクセスする構造
を採ることにより、用紙のジャムの処理が容易となり、
また給紙カセットを上方に露出させる構造を採ることに
より、給紙し易くなる。
【0073】請求項6に記載の画像形成装置によれば、
用紙の経路が略直線形状であるので、厚紙、封筒等の特
種用紙にも容易に印字できる。請求項7に記載の画像形
成装置によれば、現像ローラに担持される非磁性一成分
トナーが感光体と接触して感光体上の静電潜像の現像が
行われるが、この現像ローラは、感光体面の移動に対す
る表面摩擦力が小さくなる方向へ移動するように設けら
れているので、現像ローラの使用に伴う表面変化の度合
いは小さい。この結果、現像ローラの表面状態の変化に
起因する画質の変化が低減される。
【0074】請求項8に記載の画像形成装置によれば、
現像ローラと感光体との接触する部位において、現像ロ
ーラと感光体とが互いに相対速度を有するように移動し
ても、現像ローラの表面の研磨方向が相対的移動方向に
対して順目方向となっているので、現像ローラの使用に
伴う表面変化の度合いは小さい。この結果、現像ローラ
の表面変化に起因する画質の変化が低減される。
【0075】以上の結果、本発明により、現像ローラを
長期に亘って使用でき、それに伴ってその他のプロセス
部品も長期間使用できることにより、ランニングコスト
が低くしかも高画質の画像を形成し得る電子写真方式の
画像形成装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態であるレーザビームプリン
タの縦断側面図である。
【図2】図1のレーザビームプリンタの現像ユニット及
び感光ドラム部分の拡大側面図である。
【図3】図1のレーザビームプリンタの現像ローラ部分
の拡大断面図である。
【図4】図1のレーザビームプリンタの現像ローラの研
磨目を説明するための概念図である。
【図5】図1のレーザビームプリンタの現像ユニットの
拡大側面図である。
【図6】図1のレーザビームプリンタにおける現像トナ
ー量と透過濃度との関係を示す特性図である。
【図7】図1のレーザビームプリンタにおける実効バイ
アス電圧と現像トナー量との関係を示す特性図である。
【図8】図1のレーザビームプリンタで行われる反転現
像方式による現像処理の各部分の電位を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1…レーザビームプリンタ 10…フィーダユニット 13…給紙ローラ 14…給紙カセット 20…感光ドラム 30…レーザスキャナユニット 42…クリーニングローラ 50…現像ユニット 53…トナー 55…供給ローラ 56…現像ローラ 56a…内部 56b…表面部 56c…電極 57…層厚規制ブレード 60…転写ローラ 70…定着ユニット 77…排紙トレイ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体と、 該感光体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、 表面にトナーを担持し、前記感光体と接触して配置さ
    れ、前記感光体の移動方向に対して相対速度を有すると
    共にその感光体面の移動に対する表面摩擦力が小さくな
    る方向へ移動するように構成され、前記静電潜像を前記
    トナーにより現像してトナー像を形成する現像ローラ
    と、 前記感光体上に形成された前記トナー像を記録媒体に転
    写する転写手段とを備えたことを特徴とする画像形成装
    置。
  2. 【請求項2】 前記現像ローラの移動方向は、前記感光
    体の移動方向に対して、両者の接触する部位にて逆方向
    となるように構成されていることを特徴とする請求項1
    に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記現像ローラは、少なくともその表面
    部がポリウレタンエラストマーから構成されていること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記現像ローラは、内部がポリウレタン
    から構成されており、前記表面部は、前記ポリウレタン
    の重合度が高められてなるポリウレタンエラストマーか
    ら構成されていることを特徴とする請求項3に記載の画
    像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記転写手段は、前記感光体の上方に配
    置されており、前記潜像形成手段は前記感光体の下方に
    配置されていることを特徴とする請求項1から4のいず
    れか一項に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記記録媒体を当該画像形成装置の内部
    を略直線形状に延びる経路に沿って搬送する搬送手段を
    更に備えており、 前記転写手段は前記感光体上に形成されたトナー像を前
    記搬送手段により搬送される前記記録媒体に転写するこ
    とを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記現像ローラに担持される前記トナー
    は、非磁性一成分トナーであることを特徴とする請求項
    1から6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記現像ローラの表面の研磨方向を、前
    記感光体との接触部における前記現像ローラと前記感光
    体との相対的移動方向に対して順目方向としたことを特
    徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の画像形
    成装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013054194A (ja) * 2011-09-02 2013-03-21 Ricoh Co Ltd 電子写真現像装置及び現像方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013054194A (ja) * 2011-09-02 2013-03-21 Ricoh Co Ltd 電子写真現像装置及び現像方法

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