JPH09159909A - 投影露光装置および回路パターン形成方法 - Google Patents

投影露光装置および回路パターン形成方法

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JPH09159909A
JPH09159909A JP7324147A JP32414795A JPH09159909A JP H09159909 A JPH09159909 A JP H09159909A JP 7324147 A JP7324147 A JP 7324147A JP 32414795 A JP32414795 A JP 32414795A JP H09159909 A JPH09159909 A JP H09159909A
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aberration
optical system
lens
projection
generating means
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JP7324147A
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Inventor
Hiroshi Fujiwara
浩志 藤原
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
    • G03F7/70858Environment aspects, e.g. pressure of beam-path gas, temperature
    • G03F7/70883Environment aspects, e.g. pressure of beam-path gas, temperature of optical system

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 縮小率や拡大率の小さい投影レンズ系の等方
的な倍率や対称的な歪曲収差を任意に調整可能とする。 【解決手段】 投影レンズ系の物体面と絞り面との間に
配置された前群レンズ系内の一部の光学素子の諸元と、
投影レンズ系の結像面と絞り面との間に配置された後群
レンズ系内の一部の光学素子の諸元とを互いに独立に調
整する調整手段を設けることによって、投影レンズ系の
歪曲収差の傾向(糸巻き型か樽型)と量とを自由に変更
可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回路パターンを投影
光学系により感光基板上に所定の結像性能で投影露光す
る装置と、回路パターンの形成方法に関するものであ
り、特に結像倍率が等倍またはそれに近い値(2.5〜
0.4倍程度)の投影光学系や、絞り面に関してほぼ対
称的に構成されるレンズ群を含む投影光学系を使った露
光装置とパターン露光方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の露光装置は半導体デバイス、液
晶表示デバイス、プリント基板等を製造する過程のリソ
グラフィ工程で使われる。その露光装置には、回路パタ
ーンが形成されたマスクとレジスト層が塗布された感光
基板(半導体ウェハ、ガラス板、PCB等)とを、密着
または近接させてマスク側から露光用の照明光(紫外
線)を一様に照射する一括露光方式、凹面鏡と凸面鏡と
を組合わせた反射投影光学系の物体面と結像面との各々
にマスクと感光基板を配置し、円弧状の照明光の照射の
もとでマスクと感光基板とを投影光学系に対して走査す
る走査露光方式、複数枚のレンズ素子が光軸に沿って配
置されて円形視野を有する投影光学系によってマスクの
パターンを感光基板上の複数のショット領域に順次露光
するステップ・アンド・リピート方式、又はステップ・
アンド・スキャン方式等の色々の形態が実用化されてい
る。
【0003】そのうち、特に複数枚のレンズ素子のみで
構成された投影光学系を用いたステップ・アンド・リピ
ート方式のステッパーは、現在半導体デバイスの製造現
場で主流を成す露光装置として多用されている。このよ
うな半導体露光用のステッパーには、0.25〜0.5
μm程度の最高の解像力を必要とする投影露光のために
1/10倍や1/5倍(或いは1/4倍)程度の縮小投
影レンズ系を搭載したファィンレイヤー用ステッパー
と、0.8〜1.5μm程度と低解像力ではあるが大き
な投影視野を必要とする投影露光のために1/2.5倍
(或いは1/2倍)程度の縮小投影レンズ系を搭載した
ミドルレイヤー用ステッパーとがある。
【0004】また、そのようなステッパーとして液晶表
示デバイス(液晶テレビ、ビューファインダー等)の製
造時の露光工程で使われるステッパーには、3〜4イン
チサイズの液晶表示パネル用の回路パターンを一度に投
影できるだけの投影面積、例えば直径で約150mm程
度の投影視野を有しつつ、1.5μm程度の解像力を達
成する等倍投影レンズ系が搭載されている。
【0005】このような等倍投影レンズ系は、マスク基
板(レチクル)が配置される物体側の空間と感光基板が
配置される像面側の空間との両方で主光線(絞り面の中
心を通る光線)がレンズ系の光軸と平行になる両側テレ
セントリックとして構成されるとともに、物体面と絞り
面(理想的にはフーリエ変換面となる)の間の前群レン
ズ系と、絞り面と結像面の間の後群レンズ系とが絞り面
に関して対称に構成されている。このため、露光時に感
光基板上に投影されるパターン像に発生する各種の歪
み、特に糸巻き形状や樽形状等の対称的な歪曲収差(デ
ィストーション)が前群レンズ系と後群レンズ系との相
殺効果により極めて少なくなるといった特徴がある。
【0006】この特徴は、投影光学系を構成する複数枚
のレンズ素子と複数の空気間隔(一種の空気レンズ)の
配置、枚数、パワー配分等の対称性がある程度保たれる
1/2.5倍(0.4倍)程度の縮小投影レンズ系や
2.5倍程度の拡大投影レンズ系でもほぼ同様に得られ
る。このため、従来の等倍〜0.4倍程度の投影レンズ
系では、特開昭60−28613号公報や特開昭60−
78416号公報に開示されているような結像特性調整
手法を適用しても、ほとんどディストーション性能を損
なうことなく、等方的な結像倍率や結像面の位置を微小
量だけ調整することが可能であった。
【0007】このことは、特に無数の表示画素の配列の
直線性が重視される液晶表示パネル製造用の投影レンズ
系として、縮小率が1/10や1/5のように比較的大
きな投影レンズ系に比べて一面において大変有利な特質
でもある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
低倍率で投影視野が比較的大きな投影レンズ系、例えば
結像倍率0.4、開口数(NA)0.35、投影視野直
径65mmのミドルレイヤー用の縮小投影レンズ系や結
像倍率1.0、開口数0.3、投影視野直径142mm
の等倍投影レンズ系では、等方的な倍率調整の他に対称
的な歪曲収差もある程度自由に制御したいと言った要求
が生じてきた。
【0009】これは、例えば14インチサイズ(縦21
4mm、横285mm)の大画面の液晶表示パネルを投
影視野直径142mmの等倍投影レンズ系で作る場合、
6インチサイズのレチクル上の縦107mm、横95m
mの矩形領域内に描画された画素パターンの投影像が、
感光基板上に縦2個、横3個ずつ互いに接合して合成さ
れるようにステップ・アンド・リピート方式で露光する
必要があり、各接合部でのつなぎ精度を厳しく管理しな
ければならないからである。
【0010】あるいは、複数台の同種の等倍投影露光装
置で構成された製造ラインで液晶表示パネルを製造する
場合、1枚の感光基板(ガラス板)上には複数台の露光
装置で異なるレイヤーが順次重ね合わせ露光されるため
に、各露光装置の投影レンズ系がもつ固有の歪曲収差の
差を極力小さく抑えることが要求されるからである。こ
のような要求に答える1つの解決法は、例えば特開昭6
2−7129号公報、特開昭62−24624号公報に
開示されている。
【0011】さらに従来の技術として、特開昭60−7
8454号公報には露光光が通ることで投影レンズ系に
蓄積される熱エネルギーに起因した各種の結像特性(倍
率や結像面位置)の変動を、露光光の照射状態に基づい
て逐次補正するために投影レンズ系内の一部の空気間隔
を密封して圧力制御することが開示されている。しかし
ながら、そこに開示された投影レンズ系は縮小率が1/
5、1/10と大きいために、投影レンズ系を構成する
複数の光学素子(レンズ素子と空気間隔)のパワー配
分、素子配置、群構成等の絞り面に対する対称性が大き
く崩れている。
【0012】このため、対称的な歪曲収差の傾向を糸巻
き型から樽型へ、逆に樽型から糸巻き型へと連続的に変
化させるとなると、制御すべき空気間隔内の圧力変化が
異常に大きくなったり、又は実用的な圧力変化範囲内で
所望の歪曲変化量を呈する空気間隔が選択できないと言
った問題点があった。以上のことから、製造ラインを構
成する露光装置に搭載されている投影光学系間の歪曲収
差の傾向を糸巻き型から樽型の間で精密に、かつ安定し
て自由に調整できるとともに、その歪曲収差の傾向を保
ったまま等方的な倍率を微調整できることが必要となっ
てきた。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで本発明では、マス
ク(レチクルR)に形成されたパターンを2.5〜0.
4倍程度の範囲の特定の結像倍率で感光基板(プレート
PT)上に投影露光する装置において、マスク(R)が
位置すべき物体面(OP)と感光基板(PT)が位置す
べき結像面(IP)との間に絞り面(AP)が形成され
るように、物体面と絞り面との間に複数のレンズ素子と
複数の空間素子とが光軸(Ax)に沿って配列された前
群レンズ系(LGa)と、絞り面と結像面との間に複数
のレンズ素子と複数の空間素子とが光軸に沿って配列さ
れた後群レンズ系(LGb)とを備えた投影光学系(P
L)が設けられる。
【0014】そして本発明では、前群レンズ系(LG
a)を構成する一部の素子(例えば空気間隔による空気
レンズSa)の光学条件を変化させて投影光学系(P
L)に歪曲収差を発生させる第1の収差発生手段(加減
圧器202a)と、後群レンズ系(LGb)を構成する
一部の素子(例えば空気間隔による空気レンズSb)の
光学条件を変化させて投影光学系(PL)に歪曲収差を
発生させる第2の収差発生手段(加減圧器202b)
と、投影光学系(PL)の等方的な結像倍率を変化させ
るように第1の収差発生手段(202a)と第2の収差
発生手段(202b)とを連動制御する第1の制御モー
ドと、投影光学系(PL)の対称的な歪曲収差の傾向と
量とを変化させるように第1の収差発生手段(202
a)と第2の収差発生手段(202b)とを連動制御す
る第2の制御モードとを有する制御手段(レンズコント
ロールユニット20)とを設けるようにした。
【0015】また、マスク(R)上に形成された回路パ
ターンの像を2.5〜0.4倍程度の結像倍率の投影光
学系(PL)を介して感光基板(PT)上に投影露光す
ることで感光基板(PT)上に回路パターンを形成する
方法においては、感光基板(PT)上に回路パターンの
像を投影する際に必要とされる投影光学系(PL)の歪
曲収差の傾向と等方的な倍率の変化量とに関する情報を
指定する段階と、投影光学系(PL)内の絞り面(A
P)とマスク(R)との間に配置される投影光学系の前
群光学系(LGa)の光学諸元と、絞り面(AP)と感
光基板(PT)との間に配置される投影光学系の後群光
学系(LGb)の光学諸元とを、指定された情報に基づ
いて互いに独立、又は連動して微小調整する段階と、微
小調整された状態で回路パターン像を感光基板(PT)
上に投影露光する段階とを実施するようにした。
【0016】以上の本発明は、ステップアンドリピート
方式の投影露光装置だけでなく、同様に結像倍率の絶対
値が小さい投影レンズ系を搭載したステップアンドスキ
ャン方式の投影露光装置にも全く同様に適用可能であ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明では、投影倍率(縮小率、
拡大率)が小さい投影光学系を用い、その投影光学系の
結像特性の1つである対称的な歪曲収差を糸巻き型から
樽型の間で微小量調整できるに構成した。そこで、等倍
の投影レンズ系を用いた場合の歪曲収差の調整原理を図
1、図2を参照して説明する。その図1は、等倍投影レ
ンズ系を構成する複数の光学素子(ガラス硝材によるレ
ンズ素子と空気間隔によるレンズ素子)の配置例を模式
的に示したものであり、図2は図1の投影レンズ系の収
差特性の例を示すグラフである。
【0018】図1の等倍投影レンズ系では、レチクルや
マスクのパターン形成面が位置する物体面OPと絞り面
(フーリエ変換面)APとの間に設けられる前群レンズ
系LGaと、ウェハやガラスプレート等の感光基板の表
面が位置する結像面IPと絞り面APとの間に設けられ
る後群レンズ系LGbとが、絞り面APに関して完全に
対称的に構成される。前群レンズ系LGaは、一例とし
て物体面OP側からレンズ系G1a、G2a、G3aの
順で光軸Axに沿って配列されて構成され、後群レンズ
系LGbは、これと対称的に結像面IP側からレンズ系
G1b、G2b、G3bの順で光軸Axに沿って配列さ
れて構成される。
【0019】また、前群レンズ系LGaによる結像光路
には物体面OPとレンズ系G1aの間の空気間隔と、レ
ンズ系G3aと絞り面IPの間の空気間隔とが含まれ、
後群レンズ系LGbによる結像光路には結像面IPとレ
ンズ系G1bの間の空気間隔と、レンズ系G3bと絞り
面IPの間の空気間隔とが含まれ、これらの空気間隔も
投影レンズ系を構成する光学要素となる。さらに、物体
面OP側のレンズ系G1aと結像面IP側のレンズ系G
1bは、投影レンズ系の物体側と像面側とで主光線k
1、k2を光軸Axと平行にして、両側テレセントリッ
ク系にするためのテレセン部と呼ばれる。
【0020】図1に示した各レンズ系G1a(G1
b)、G2a(G2b)、G3a(G3b)のそれぞれ
は、実際はガラス硝材によるレンズ素子だけでなく空気
間隔による空気レンズ(単数または複数)との組合わせ
で構成される。そして、そのような空気間隔のうちレン
ズ系G2aとG3aとの間に配置された空気レンズ部S
aと、レンズ系G2bとG3bとの間に配置された空気
レンズ部Sbとは、例えば特開昭60−78454号公
報に開示されているように内部の気体圧力を基準圧力
(760mmHg)に対して例えば±10mmHg程度
の範囲で独立に調整できるように構成される。ここで図
1からも明らかなように、各空気レンズ部Sa、Sbは
絞り面APに対して対称に配置される。
【0021】また図1では、前群レンズ系LGa、後群
レンズ系LGbを構成する複数のレンズ素子の硝材は、
投影露光時に使用する照明光の中心波長と波長幅に依存
して決まる。例えば、水銀放電ランプからの紫外域の輝
線のうちg線(436nm)、h線(405nm)、i
線(365nm)のうちの1つ、若しくは隣合った2つ
の輝線を照明光とする場合は、複数種のレンズ硝材を部
分的に貼り合わせて波長幅に応じた色収差の補正が可能
である。さらに中心波長が300nmよりも短い遠紫外
線を照明光とする場合は、波長幅にもよるが、使用可能
な硝材として貼り合わせのない石英レンズのみ、あるい
は貼り合わせのない石英レンズと蛍石レンズとの組合わ
せが選択できる。
【0022】さて、図1のような等倍投影レンズ系の場
合、前群レンズ系LGaと後群レンズ系LGbとが絞り
面(瞳面とも呼ぶ)APに対して完全に対称に構成され
るために、前群レンズ系LGaの持つ歪曲収差分と後群
レンズ系LGbの持つ歪曲収差分とが相殺されて極めて
良好な収差特性を呈する。ただし、前群レンズ系LGa
と後群レンズ系LGbとをレンズ素子、空気間隔の全て
に渡って完全に対称に製造すること難しく、多かれ少な
かれ製造誤差が存在する。このため理論(設計)上で無
収差にできたとしても、製造された投影レンズ系には僅
かな歪曲収差が残存する。
【0023】図2(A)は、図1のような等倍投影レン
ズ系の後群レンズ系LGbを理想光学系(無収差)と仮
定したときの全系の収差特性DSaと、前群レンズ系L
Gaを理想光学系(無収差)と仮定したときの全系の収
差特性DSbとを模式的に表したものであり、従って収
差特性DSaは前群レンズ系LGaのみで生じる収差特
性を意味し、収差特性DSbは前群レンズ系LGbのみ
で生じる収差特性を意味する。尚、図2(A)において
横軸は像高値(円形像視野の半径値)をmm単位で表
し、縦軸は収差量をμm単位で表す。
【0024】この図2(A)の2つの収差特性DSa、
DSbから分かるように、その両者の特性はほぼ対称的
であり、設計上の特定条件のもとでは2つの収差特性D
Sa、DSbが互いにほぼ相殺されることになるので、
投影レンズ系の全系で得られる収差特性は収差特性DS
a、DSbのいずれよりも十分に小さくなる。ここで、
図1に示した空気レンズ部Sa、Sbの各々の内圧を個
別に調整して屈折率を微小量変化させる場合を考えてみ
る。まず空気レンズ部Saの内圧を基準圧力に対して一
定量だけ高くする(+ΔP)と、収差特性DSaの曲線
全体が原点を中心として右上がりに傾くように変化し、
逆に空気レンズ部Saの内圧を基準圧力に対して一定量
だけ低くする(−ΔP)と、収差特性DSaの曲線全体
が右下がりに傾くように変化する。
【0025】一方、空気レンズ部Sbの内圧を基準圧力
に対して一定量だけ高くする(+ΔP)と、収差特性D
Sbのカーブ全体が原点を中心として右下がりに傾くよ
うに変化し、逆に空気レンズ部Sbの内圧を基準圧力に
対して一定量だけ低くする(−ΔP)と、収差特性DS
bのカーブ全体が右上がりに傾くように変化する。従っ
て、2つの空気レンズ部Sa、Sbの各内圧を基準値か
ら同量だけ変化させると、2つの収差特性DSa、DS
bの各カーブは、例えば図2(B)に示すように互いに
相反する方向に同量だけ変化するので、投影レンズ系の
全系としての収差特性はほとんど変化しないことにな
る。
【0026】また図2(B)においては、収差特性DS
aが直線Laのように全体として右下がりに変化し、収
差特性Dsbが直線Lbのように全体として左上がりに
変化した場合を示す。ここで、直線La、Lbの横軸か
らの傾き量は各空気レンズ部Sa、Sbの内圧の変化量
(ΔP)に対応した等方的な倍率変化分に相当してい
る。この図2(B)のような傾向は、例えば空気レンズ
部Sa、Sbの両方の内圧を基準値に対して共に、例え
ば−ΔP(又は+ΔP)だけ変化させた場合に得られ
る。この図2(B)のような内圧変化と収差特性(ディ
ストーション特性)の変化傾向との関係については、例
えば特開昭60−7129号公報、特開昭60−246
24号公報に開示されている。
【0027】また、図2(B)中の収差特性DSaが右
上がりに調整されるように、すなわち収差特性DSaを
規定する直線Laが図2(B)中の収差特性DSbを規
定する直線Lbと一致するように、前群レンズ系LGa
の空気レンズ部Saの内圧と後群レンズ系LGbの空気
レンズ部Sbの内圧とを逆向きに同量だけ変化させる
と、投影レンズ系の全系の収差特性カーブは図2(B)
中の直線Lbとほぼ同等の形状となり、投影レンズ系の
収差特性が等方的に調整、すなわち一律な倍率調整が行
われることになる。
【0028】ところが収差特性は、図2(B)の直線L
a、Lbのような傾きだけではなく、そのカーブの形自
体も変化し得る。図2(C)は、前群レンズ系LGa内
の空気レンズ部Saの内圧を変化させたときに生じる前
群レンズ系LGaのみの収差特性のカーブの変化を模式
的に誇張して示したものである。図2(C)の収差特性
DSaは、先の図2(A)で示したものと同一のもので
あり、収差特性DSa1、DSa2はそれぞれ空気レン
ズ部Saの内圧を基準値に対して上昇させた場合と、降
下させた場合とを示す。尚、図(C)の場合でも図2
(B)中の直線La、Lbのように定義される直線が存
在するが、ここではそれらの直線を全て横軸に一致させ
てある。
【0029】この図2(C)のように、空気レンズ部S
a(又はSb)の内圧を変化させると収差特性DSaは
DSa1、DSa2のように特性カーブ自体が微小変化
する傾向を呈する。このような収差特性DSa(DSb
も同じ)の微小な傾向変化は、2つの空気レンズ部S
a、Sbの両者の内圧を基準値に対して同一方向(正、
負のいずれか)に同量だけ変化させる場合は、前群レン
ズ系LGa単独の収差特性カーブと後群レンズ系LGb
単独の収差特性カーブとの変化傾向が同一になるので、
投影レンズ系の全系としての収差特性は相殺効果が働い
てほとんど変化しないことになる。逆に2つの空気レン
ズ部Sa、Sbの両者の内圧を互いに異なる方向、ある
いは異なる量だけ変化させると、相殺効果が得られ難く
なって投影レンズ系の全系に特定の残留収差が発生する
ことを意味する。
【0030】そこで本発明の実施形態では、先に説明し
たような等方的な倍率調整の他に、図2(C)で説明し
た収差特性カーブ自体のわずかな変化を利用して、前群
レンズ系LGa側の収差特性カーブと後群レンズ系LG
b側の収差特性カーブとの対称性(相似性)を積極的に
崩すように調整することで残留収差を制御して、ディス
トーションの傾向を糸巻き型から樽型へ、あるいは樽型
から糸巻き型へ任意に変更できるようにした。以上のよ
うな原理を考慮して、本願発明の実施に好適な投影露光
装置の構成と動作とを以下に説明する。図3は第1の実
施形態による投影露光装置の全体的な構成を示し、光源
ユニット部1からの照明光(水銀ランプからの紫外輝
線、レーザ光源からの紫外線等)は、オプチカルインテ
グレータとしてのフライアイレンズ2、照明光の開口数
(σ値)を変更可能な絞り板3、ミラー4、及び集光レ
ンズ系5を介して照明視野制限用のレチクルブラインド
6に達し、ここでレチクルブラインド6のブレード面を
均一な照度分布で照射する。
【0031】レチクルブラインド6の矩形開口を透過し
た照明光は、リレーレンズ系7、ミラー8、そしてコン
デンサーレンズ系9を介して、レチクルR上の回路パタ
ーン領域を均一な照度で照射する。そこにおいて、レチ
クルRにはレチクルブラインド6の矩形開口の像が結像
されるように、リレーレンズ系7とコンデンサーレンズ
系9との合成系はブラインド6のブレード面とレチクル
Rのパターン面(図3中では下面)とを互いに共役にす
るように構成されている。
【0032】そして、レチクルR上の回路パターンは、
先の図1に示したような等倍投影レンズ系PLを通して
感光基板としてのプレートPT上に結像投影される。ス
テージSTは、投影レンズ系PLの結像面IP内にプレ
ートPTの表面が位置するようにプレートPTを保持す
るとともに、結像面IPと平行な面に沿って2次元移動
するように構成される。このステージSTの移動や位置
決めはレーザ干渉系10を含むステージ駆動系11によ
ってサーボ制御される。
【0033】ステージ駆動系11は、露光装置の全体を
統括的に制御する主制御系(ミニコン)12とインター
フェイスして、露光時に必要な各種の制御コマンドやパ
ラメータを主制御系12から受け取るとともに、レーザ
干渉計10で計測されるステージSTの座標位置情報等
を主制御系12へ送出する。その主制御系12は、ここ
では光源ユニット部1内に設けられたシャッターの開閉
指令、あるいはレーザ光源の発振トリガー指令等を光源
ユニット部1に送出するとともに、レチクルR上の回路
パターン領域のサイズに応じてレチクルブラインド6の
矩形開口の中心位置や大きさを変更するための指令をブ
ラインド6へ送出する。
【0034】レンズ・コントロール・ユニット(以下、
LCUとする)20は、先に図1で説明した通り、投影
レンズ系PLの前群レンズ系LGa内の空気レンズ部S
aと後群レンズ系LGb内の空気レンズ部Sbとの各内
圧を互いに独立に調整するために、投影レンズ系PLの
鏡筒に接続される圧力調整用のパイプ20a、20bを
備えている。またLCU20は、光源ユニット部1から
露光用の照明光がレチクルRを照射しているか否かの照
射情報Fsを生成し、その照射情報FsをLCU20に
送出する。
【0035】この照射情報Fsは、レチクルを透過した
結像光束のエネルギーの一部が投影レンズ系PLの硝材
や鏡筒によって吸収されることで生じる倍率誤差、焦点
位置誤差、あるいは収差誤差を補正するために使われ
る。このような照射情報Fsに基づいて投影レンズ系P
L内の空気間隔の内圧を調整して、エネルギーの一部吸
収による影響(以下、照射による影響と呼ぶ)を補正す
る手法は、例えば特開昭60−78454号公報に詳細
に開示されているので、ここではこれ以上の説明を省略
する。
【0036】また、主制御系12は、プレートPTの露
光動作時には光源ユニット部1内のシャッターの開閉
(又は発振トリガー)とステージSTのステップアンド
リピート(又はステップアンドスキャン)動作とを連携
するように制御し、これによってプレートPT上には、
レチクルRの回路パターン(表示画素パターン、駆動回
路パターン等)の像が繰り返し露光される。
【0037】なお図3では省略したが、本実施例の装置
にはレチクルR上のマークを光電的に検出して所定位置
に位置決めするためのレチクルアライメント顕微鏡や、
プレートPT上のマークを光電的に検出して所定位置に
位置決めするためのプレートアライメント系等も設けら
れている。これらのアライメントセンサーからのマーク
検出情報は主制御系12によって収集、管理され、ステ
ージSTの移動制御に使われる。
【0038】次に、図3中の投影レンズ系PLとLCU
20との具体的な構成の一例を図4を参照して説明す
る。図4において、投影レンズ系PLを構成する複数の
レンズ硝材と空気間隔(空気レンズ)との配置は先の図
1と同様に模式的なものであり、実際の系とは若干異な
っている。また図4中の各部材のうち図1中の部材と同
じものには同一の符号をつけてある。
【0039】まず、LCU20はハードウェア部200
と電気制御回路を含むユニットCPU205とで構成さ
れる。そして供給パイプ201aから供給される気体
(温度、湿度、清浄度が制御された空気、窒素等)は、
CPU205からの指令で動作する加減圧器202aに
よって所定の圧力に調整され、圧力センサー部203
a、パイプ20aを通って投影レンズ系PLの前群レン
ズ系LGaの空気レンズ部Sa内に供給される。CPU
205は、種々の補正ファクターに応じた演算を実行し
て空気レンズ部Sa内で必要とされる内圧の目標値を求
め、圧力センサー部203aで実測される圧力が目標値
に達するような指令を加減圧器202aに出力する。
【0040】同様に、供給パイプ201bから供給され
る気体は、CPU205からの指令で動作する加減圧器
202bによって所定の圧力に調整され、圧力センサー
部203b、パイプ20bを通って投影レンズ系PLの
後群レンズ系LGbの空気レンズ部Sb内に供給され
る。CPU205は、種々の補正ファクターに応じた演
算を実行して空気レンズ部Sb内で必要とされる内圧の
目標値を求め、圧力センサー部203bで実測される圧
力が目標値に達するような指令を加減圧器202bに出
力する。
【0041】またCPU205は、図3に示した主制御
系12とインターフェースして、レンズコントロールユ
ニット20の制御状況を表す情報、制御上のオフセット
を表す情報、制御モードの切換情報等をやり取りする。
さらにCPU205は照射情報Fsも入力して、照射の
影響によって変動する投影レンズ系PLの各種の結像特
性(倍率、焦点位置、像面湾曲、対称的な歪曲収差等)
を自動補正するための各空気レンズ部Sa、Sbの内圧
値を演算し、その演算結果を各加減圧器202a、20
2bの圧力制御に加味する。
【0042】またCPU205は、オペレータによって
主制御系12に設定された歪曲収差の傾向と調整量とに
関する情報を入力し、その情報に基づいて2つの空気レ
ンズ部Sa、Sbの各内圧に適当なオフセットを加える
ように加減圧器202a、202bの各々を制御する。
本発明では、主にこの機能を利用して投影レンズ系PL
の固有のディストーション特性を、投影露光時の重ね合
せ精度、つなぎ精度を考慮して積極的に糸巻き型や樽型
に変更するようにした。
【0043】その他に、図3で示した照明光学系内のσ
絞り3の開口サイズや形状等の照明条件、あるいは投影
レンズ系PLの絞り面APに配置される可変開口絞り
(NA絞り)のサイズや形状等の投影条件を変更したと
きに投影レンズ系PLの結像特性が変動し得る場合に
は、加減圧器202a、202bの各々で制御すべき各
空気レンズ部Sa、Sbの内圧を、それらの照明条件、
投影条件に応じて補正することも可能である。
【0044】また、空気レンズ部Sa、Sbの各内圧の
変化によって副次的に焦点位置が変動する場合は、プレ
ートPTの光軸Ax方向の位置を検出するために特開昭
60−101540号公報のように設けられた斜入射光
式の焦点検出系の合焦検出面を、光学的または電気的に
オフセットさせることも必要となる。さてここで、図
1、4に示したような等倍投影レンズ系PLを構成する
全ての空気間隔(空気レンズ)をa1,a2,…,a
n、それらの空気間隔の各内圧をP1,P2,…,P
n、そして円形視野内の任意のj個の像高(光軸中心か
らの径方向の離散的な距離)での絶対倍率値(設計上は
1倍)をm1,m2,…,mjとすると、ある空気間隔
aiの圧力PiをΔPiだけ変化させたときに生じるj
個の各像高での収差変化量、すなわち倍率変化量Δmk
(k=1,2,…,j)は、以下の式(1)のように表
される。
【0045】
【数1】
【0046】この式(1)において、Cykiは空気間
隔aiの内圧を単位圧力(例えば、1mmHg)だけ変
化させたときに生じるk番目の像高点での倍率変化量
(収差変化量)を表す係数である。またこの式(1)
は、投影レンズ系PL内の全ての空気間隔a1,a2,
…,anに対して成り立つ。そこで、全ての空気間隔a
1,a2,…,anを同時に変化させた場合を考えてみ
ると、k番目の像高点での倍率変化量Δmk(k=1,
2,…,j)は、以下の式(2)のように表される。
【0047】
【数2】
【0048】この式(2)で得られる倍率変化量Δmk
(k=1,2,…,j)は、円形視野内の任意のj個の
像高点で成り立つから、以下の式(3)のような行列式
に変形できる。
【0049】
【数3】
【0050】実際の倍率(歪曲収差)制御では、変化さ
せたい像高での倍率変化量Δmk(k=1,2,…,
j)を得るのに必要な内圧変化量ΔPi(i=1,2,
…,n)を求めなければならないので、上記の式(3)
を以下のようなΔPiについての式(4)に変形する。
【0051】
【数4】
【0052】この式(4)中で逆行列が求まらない場合
には、n≠jでn>jのとき(考慮すべき空気間隔の数
nが倍率変化させたい像高点の個数jよりも多いとき)
は、考慮すべき空気間隔の数を減らし、n≠jでn<j
のとき(考慮すべき空気間隔の数nが倍率変化させたい
像高点の個数jよりも少ないとき)は、倍率変化させた
い像高点の個数を減らす。また式(4)中の逆行列が正
則でないとき、すなわちある2つの行、p行、q行に現
れる係数が、Cypi=Cyqi(i=1,2,…,
n)のときは、n<jのときと同様に倍率変化させたい
像高点の個数を減らすとともに、ΔPp、ΔPqの各々
に対応した2つの空気間隔のうちの一方を用いる。
【0053】さて、本発明の第1の実施形態では、図
1、4に示したように絞り面APに関して対称的に配置
された2つの空気レンズ部Sa、Sbの内圧を個別に調
整するようにしたので、先の式(3)、(4)で規定さ
れた空気間隔の数nは2となる。さらに倍率変化させた
い像高点としては、円形視野内に内包される正方形(理
想格子)の各頂点に対応した例えば像高67.2mm
(謂所100%像高点)と、その正方形の各辺の中点に
対応した像高47.5mm(謂所70%像高点)との2
点とする。そのため、先の式(3)、(4)で規定され
た着目像高点の個数jも2となる。
【0054】従って、n=2,j=2のもとで先の式
(3)、(4)をまとめてみると、以下の式(5)、
(6)のようになる。ただし、n=1は空気レンズ部S
aを意味し、n=2は空気レンズ部Sbを意味する。
【0055】
【数5】
【0056】
【数6】
【0057】この式(6)を用いると、70%像高点の
倍率変化量Δm1と100%像高点の倍率変化量Δm2
とを任意に調整するための圧力変化量ΔP1、ΔP2が
算出される。さらに、等方的な倍率変化を想定する場
合、100%像高点に対する70%像高点の比(正方形
の対角線の長さに対する辺の長さの比)は0.707で
あるから、倍率変化量Δm1、Δm2の間には以下の式
(7)の関係が成り立っていなければならない。
【0058】
【数7】
【0059】そこで式(7)を先の式(6)に代入する
と次の式(8)が得られる。
【0060】
【数8】
【0061】この式(8)から明らかなように、係数C
y11は空気レンズ部Saのみを単位圧力だけ変化させた
ときの70%像高点での倍率変化量、係数Cy21は空気
レンズ部Saのみを単位圧力だけ変化させたときの10
0%像高点での倍率変化量、係数Cy12は空気レンズ部
Sbのみを単位圧力だけ変化させたときの70%像高点
での倍率変化量、そして係数Cy22は空気レンズ部Sb
のみを単位圧力だけ変化させたときの100%像高点で
の倍率変化量を意味する。
【0062】これらの4つの係数Cy11、Cy12、Cy
21、Cy22は、いずれも投影レンズ系PLの設計段階で
のシミュレーション結果、又は対象となる投影レンズ系
PLを実際の露光装置に組み込んで露光実験して得られ
るディストーション特性から予め決められる定数であ
る。そのため、式(8)中の右辺の係数部分は定数Fa
0、Fb0に置き換えることができ、式(8)は以下の式
(9)のように変形される。
【0063】
【数9】
【0064】以上のように等方的に倍率調整する場合
は、必要とされる70%像高点での倍率変化量Δm1を
式(8)又は式(9)に代入して、2つの空気レンズ部
Sa、Sbの各々の内圧変化量ΔP1、ΔP2を算出す
る。そして算出された内圧変化量ΔP1、ΔP2が得ら
れるように図4中の加減圧器202a、202bを制御
する。
【0065】次に、70%像高点での倍率変化量Δm1
と100%像高点での倍率変化量Δm2との比を0.7
07以外にしてディストーション変化の傾向を糸巻き型
や樽型にする場合、例えば100%像高点での倍率変化
量Δm2を変化させずに、70%像高点での倍率変化量
Δm1を変化させる場合を考える。この場合、100%
像高点での倍率変化量Δm2を変化させないので、Δm
2=0としてこの条件を先の式(4)に代入すると、以
下の式(10)が得られる。
【0066】
【数10】
【0067】この式(10)の右辺中の係数部分に現れ
る4つの係数Cy11、Cy12、Cy21、Cy22はいずれ
も定数であるため、先の式(9)と同様の考え方で定数
Fa1、Fb1に置き換えられ、式(10)は以下の式(1
1)のように変形される。
【0068】
【数11】
【0069】以上のように、対称的な歪曲収差を糸巻き
型や樽型に調整する場合は、必要とされる70%像高点
での倍率変化量Δm1を式(10)又は式(11)に代
入して、2つの空気レンズ部Sa、Sbの各々の内圧変
化量ΔP1、ΔP2を算出する。そして算出された内圧
変化量ΔP1、ΔP2が得られるように図4中の加減圧
器202a、202bを制御すればよい。
【0070】さらに、先の式(8)、(10)の2つの
演算、または式(9)、(11)の2つの演算を同時
に、又は順次実行することによって、ディストーション
特性の傾向とその量を任意のものに調整することが可能
となる。次に、以上の各式(8)〜(11)を適用した
場合に実際の投影露光装置で得られた各種の実測データ
を例示する。その投影露光装置としては、液晶デバイス
露光用として株式会社ニコンより製造、販売されている
モデル名FX−501を使用し、この装置に搭載されて
いる等倍投影レンズ系を対象として実測データを例示す
るが、他のメーカーより提供されている同等の露光装置
であっても全く同じ手法で実測データが得られることは
云うまでもない。
【0071】さて、実際の露光装置で得られた各空気レ
ンズ部Sa、Sbでの単位圧力(例えば1mmHg)当
たりの倍率変化量としての係数Cy11、Cy12、Cy2
1、Cy22(単位はμm/mmHg)の実測値は以下の
通りであった。 Cy11=−0.0248 Cy12=+0.0356 Cy21=−0.0497 Cy22=+0.0411 さらにこれらの係数の値を使うと、先の式(9)、(1
1)で規定された係数Fa0、Fb0、Fa1、Fb1は以下の
ように求まる。
【0072】Fa0=+0.3057 Fb0=+0.6943 Fa1=−1.359 Fb1=+2.359 このような投影レンズ系の実測データのもとで、等方的
に倍率を変化させる条件として、70%像高点での倍率
変化量Δm1を+0.1μm、100%像高点での倍率
変化量Δm2を+0.14μmとする場合は、先の式
(8)、又は(9)にΔm1、Δm2を代入すること
で、各空気レンズ部Sa、Sbの内圧変化量ΔP1、Δ
P2が以下の表1のように算出される。
【0073】
【表1】
【0074】この表1から判るように、この投影レンズ
系の全系で得られる収差特性は、空気レンズ部Saの内
圧のみを−1.23mmHgだけ変化させたときに70
%像高点、100%像高点の各々で生じる倍率変化量Δ
m1=0.0306μm、Δm2=0.0611μm
と、空気レンズ部Sbの内圧のみを+1.95mmHg
だけ変化させたときに70%像高点、100%像高点の
各々で生じる倍率変化量Δm1=0.0694μm、Δ
m2=0.0802μmとの合計となる。そこで表1の
ように、各空気レンズ部Sa、Sbを個別に圧力制御し
たときに得られる全系での収差特性を図5、図6に模式
的に示す。
【0075】図5(A)は横軸に像高(mm)を取り、
縦軸に倍率変化量としての収差量(μm)を取った収差
特性図であり、表1のように空気レンズ部Saの内圧の
みを変化させたときの70%像高点(47.5mm)で
の収差量+0.0306μmと、100%像高点(6
7.2mm)での収差量+0.0611μmとで表され
る。また図5(B)は、図5(A)のように得られた収
差特性で得られる糸巻き状のディストーション形状(実
線)を理想格子による正方形(破線)と比べて表したも
のである。尚、収差量が正のときは着目する像高で投影
される像点が理想位置から外側に膨らむことを意味し、
収差量が負のときは着目する像高で投影される像点が理
想位置から内側に縮むことを意味している。
【0076】図6(A)は、図5(A)と同様の横軸と
縦軸とで表される収差特性図であり、表1のように空気
レンズ部Sbの内圧のみを変化させたときの70%像高
点(47.5mm)での収差量+0.0694μmと、
100%像高点(67.2mm)での収差量+0.08
02μmとで表される。また図6(B)は、図6(A)
に例示された収差特性で得られる樽状のディストーショ
ン形状(実線)を理想格子による正方形(破線)と比べ
て表したものである。
【0077】そして投影レンズ系の全系としての収差特
性は、図5(A)の収差カーブと図6(A)の収差カー
ブとを合成したものとなり、それは図7のようになる。
図7(A)は先の表1の合計値のように100%像高点
(67.2mm)での収差量(+0.1414μm)に
対する70%像高点(47.5mm)での収差量(+
0.1μm)の比を0.707に設定した場合の収差特
性図を表し、図7(B)は図7(A)に例示された収差
特性で得られる等方的な倍率変化形状(実線)を理想格
子による正方形(破線)と比べて表したものである。
【0078】次に上述のような投影レンズ系の実測デー
タのもとで、非等方な倍率変化、すなわち歪曲収差を発
生させる条件として、70%像高点での倍率変化量Δm
1を+0.1μm、100%像高点での倍率変化量Δm
2を0μmとする場合は、先の式(10)、又は(1
1)にΔm1、Δm2を代入することで、各空気レンズ
部Sa、Sbの内圧変化量ΔP1、ΔP2が以下の表2
のように算出される。
【0079】
【表2】
【0080】この表2から判るように、この投影レンズ
系の全系で得られる収差特性は、空気レンズ部Saの内
圧のみを+5.48mmHgだけ変化させたときに70
%像高点、100%像高点の各々で生じる倍率変化量Δ
m1=−0.1359μm、Δm2=−0.2732μ
mと、空気レンズ部Sbの内圧のみを+6.63mmH
gだけ変化させたときに70%像高点、100%像高点
の各々で生じる倍率変化量Δm1=+0.2359μ
m、Δm2=+0.2732μmとの各像高点毎の合計
となる。そこで表2のように、各空気レンズ部Sa、S
bを個別に圧力制御したときに得られる全系での収差特
性を図8、図9に模式的に示す。
【0081】図8(A)は、表2のように空気レンズ部
Saの内圧のみを変化させたときの70%像高点(4
7.5mm)での収差量−0.1359μmと、100
%像高点(67.2mm)での収差量−0.2732μ
mとで表される投影レンズ系PLの全系での収差特性を
示す。また図8(B)は、図8(A)のように得られた
収差特性で得られる樽状のディストーション形状(実
線)を理想格子による正方形(破線)と比べて表したも
のである。
【0082】図9(A)は、図8(A)と同様の横軸と
縦軸とで表される収差特性図であり、表2のように空気
レンズ部Sbの内圧のみを変化させたときの70%像高
点(47.5mm)での収差量+0.2359μmと、
100%像高点(67.2mm)での収差量+0.27
32μmとで表される。また図9(B)は、図9(A)
に例示された収差特性で得られる弱い樽状のディストー
ション形状(実線)を理想格子による正方形(破線)と
比べて表したものである。
【0083】そして投影レンズ系の全系としての収差特
性は、図8(A)の収差カーブと図9(A)の収差カー
ブとを合成したものとなり、それは図10のようにな
る。図10(A)は先の表2の合計値のように100%
像高点(67.2mm)での収差量0μmに対して70
%像高点(47.5mm)での収差量を+0.1μmに
設定した場合の収差特性図を表し、図10(B)は図1
0(A)に例示された収差特性で得られる樽方のディス
トーション形状(実線)を理想格子による正方形(破
線)と比べて表したものである。
【0084】以上の具体例の他に、投影レンズ系PLの
全系で得られるディストーション特性の傾向を糸巻き型
にすることもいたって容易に可能であり、70%像高点
と100%像高点との各々で必要とされる倍率変化量Δ
m1、Δm2の各値を先の式(10)又は(11)に代
入して、各空気レンズ部Sa、Sbの内圧変化量ΔP
1、ΔP2を算出すればよい。さらに、図5、図6、図
8、図9に示したように、2つの空気レンズ部Sa、S
bのうちの一方の内圧を変化させずに他方の内圧を調整
するだけでも、全系のディストーション特性の傾向を糸
巻き型や樽型に変化させることができるので、重ね合わ
せ露光、つなぎ露光すべきプレートPT上に既に形成さ
れているパターン領域の形状歪みによっては、2つの空
気レンズ部Sa、Sbのどちらか一方の内圧のみをディ
ストーション補正のために制御することもできる。
【0085】ただし、2つの空気レンズ部Sa、Sbの
一方の内圧のみを変化さるときは、それによって等方的
な倍率変化も同時に起こり得るので、その等方的な倍率
変化分も許容されるか否かを見極めておく必要がある。
以上のように、等倍投影レンズ系の場合は独立に圧力制
御すべき少なくとも2つ(又は偶数)の空気間隔を、投
影レンズ系の絞り面APに関してほぼ対称的に配置する
ことによって、等方的な倍率調整の他に任意の2つの像
高点での倍率変化量、すなわち歪曲収差を式(10)又
は(11)のような簡単な演算式に基づいて自由に調整
することが可能となる。このような特質は、必ずしも等
倍投影レンズ系に限られるものではなく、複数のレンズ
硝材と空気間隔(空気レンズ)との配置の絞り面APに
関する対称性が大きく損なわれていない縮小率1/2.
5倍までの系や拡大率2.5倍までの系でも成り立つ。
【0086】ところで以上の図1、図4で説明した投影
レンズ系PLでは、圧力制御すべき2つの空気レンズ部
Sa、Sbの各々を単一の空気間隔として想定したが、
2個ないし3個の空気間隔を連通させて1つの圧力制御
室としてもよい。その場合は、例えば図11に示すよう
に7つの空気間隔S1〜S7のうち、互いに少し離れた
2つの空気間隔S3、S5を鏡筒内の流路Psを通じて
パイプ20aと連通させてもよい。
【0087】投影レンズ系の絞り面APの前後に配置さ
れる前群レンズ系LGa、後群レンズ系LGbの各々を
構成する複数の空気間隔のうち、どの空気間隔を圧力制
御用に選択するかの基準は、単位圧力変化に対する収差
変化量(倍率変化量)が過度に小さくないか否か、圧力
制御に伴って生じる結像面IPの位置変動が少ないか否
か、あるいは圧力制御に伴って生じる他の光学特性(像
面湾曲、コマ・アス、球面収差等)の変化が少ないか否
かである。
【0088】次に本発明の第2の実施形態について簡単
に説明する。第2の実施形態では、投影レンズ系を構成
する複数のレンズ素子のうち、物体面OP側に近いフィ
ールドレンズ部(図1中のレンズ系G1a)と結像面I
P側に近いフィールドレンズ部(図1中のレンズ系G1
b)とを光軸Ax方向に互いに独立に微動するように構
成する。これによって先の実施例と同様に、等方的な倍
率調整とともに対称的な歪曲収差(糸巻き型、樽型)も
調整できる。
【0089】次に第3の実施形態について説明する。第
3の実施形態ではオペレータが露光装置上の操作用ディ
スプレーを見ながら、必要とする等方的な倍率変化量や
対称的な歪曲収差の変化量を図3中の主制御系12に指
定し、その指定された変化量に応じた各空気レンズ部S
a、Sbの内圧変化量を主制御系12で算出してLCU
20に送出するように構成する。
【0090】この場合、オペレータは露光に使用するレ
チクルR上の回路パターン領域の頂点位置に対応した像
高点h2と、それの70%像高点h1とを設定し、それ
らの2つの像高点h1、h2の各々での倍率変化量Δm
1、Δm2が自動的に最適化されることを望むであろ
う。そこで、2つの空気レンズ部Sa、Sbのそれぞれ
の内圧を単位圧力だけ変化させたときに生じる倍率変化
量、すなわち4つの係数Cy11、Cy12、Cy21、Cy
22を多数の像高点毎に予め求めておき、それをデータベ
ースとして主制御系12内またはLCU20のユニット
CPU205内に記憶させておけばよい。このようにす
れば、オペレータがディストーション制御上で着目する
像高点とその点で必要とする収差変化量(倍率変化量)
を入力するだけで、その像高点でのディストーション特
性を所望のものに正確に調整することが可能となる。
【0091】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、投影光学
系の絞り面と物体面との間に配置される前群光学系内の
一部の光学素子の光学特性と、投影光学系の絞り面と結
像面との間に配置される後群光学系内の一部の光学素子
の光学特性とを個別に調整するように構成したので、投
影光学系の等方的な倍率、及び歪曲収差の傾向とその量
とを任意に変更することが可能となる。このため、短時
間のうちに精度よく投影像の結像特性を調整できるの
で、感光基板上に既に形成(露光)された回路パターン
に対して新たな回路パターン像を重ね合わせ露光する場
合や、つなぎ合わせ露光する場合の整合精度を容易に向
上させることが可能となる。
【0092】また、前群光学系、後郡光学系の調整すべ
き光学素子の位置や数を適当に定めると、任意の複数の
像高点での倍率変化量(収差量)をある範囲内で比較的
に自由に調整することが可能となるので、投影露光すべ
き回路パターン領域のサイズに対応した最適な倍率と歪
曲収差とを確保することができ、製造される液晶表示デ
バイスの良品率を向上させることにも貢献する。
【0093】また、露光装置の稼働状態(照明光の照射
条件、装置温度等)や装置の設置環境状態などによっ
て、投影光学系の歪曲収差が糸巻き型から樽型に、ある
いは樽型から糸巻き型に経時的に変動する場合でも、そ
れに対応して自動的に補正することも可能となるので、
露光装置の結像性能が長期間安定するといった効果も得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態で対象とする等倍投影レ
ンズ系のレンズ配置を模式的に示す図。
【図2】 図1のような等倍投影レンズ系で得られる
収差特性の変化を説明するグラフ。
【図3】 本発明の第1の実施形態による投影露光装
置の全体的な構成を示す図。
【図4】 図3に示した投影レンズ系の構成とレンズ
コントローラユニットの構成とを示す図。
【図5】 図4中の投影レンズ系を構成する第1の空
気間隔(空気レンズ部)の内圧を制御したときに得られ
る収差特性のグラフとその形状を示す図。
【図6】 図4中の投影レンズ系を構成する第2の空
気間隔(空気レンズ部)の内圧を制御したときに得られ
る収差特性のグラフとその形状を示す図。
【図7】 図5の収差特性カーブと図6の収差特性カ
ーブとを合成して得られる投影レンズ系の全系の収差特
性のグラフとその形状を示す図。
【図8】 図4中の投影レンズ系を構成する第1の空
気間隔(空気レンズ部)の内圧を制御したときに得られ
る収差特性のグラフとその形状を示す図。
【図9】 図4中の投影レンズ系を構成する第2の空
気間隔(空気レンズ部)の内圧を制御したときに得られ
る収差特性のグラフとその形状を示す図。
【図10】 図8の収差特性カーブと図9の収差特性カ
ーブとを合成して得られる投影レンズ系の全系の収差特
性のグラフとその形状を示す図。
【図11】 投影レンズ系内の圧力制御室の変形例を示
す部分断面図。
【符号の説明】
R ・・・ レチクル PT ・・・ プレート ST ・・・ ステージ PL ・・・ 投影レンズ系 OP ・・・ 物体面 IP ・・・ 結像面 LGa・・・ 前群レンズ系 LGb・・・ 後群レンズ系 AP ・・・ 絞り面 Sa ・・・ 第1の空気レンズ部(空気間隔) Sb ・・・ 第2の空気レンズ部(空気間隔) 1 ・・・ 光源ユニット部 12・・・ 主制御系 20・・・ レンズコントロールユニット

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクに形成されたパターンを2.5〜
    0.4倍程度の範囲の特定の結像倍率で感光基板上に投
    影露光する装置において、 前記マスクが位置すべき物体面と前記感光基板が位置す
    べき結像面との間に絞り面が形成されるように、前記物
    体面と絞り面との間に複数のレンズ素子と複数の空間素
    子とが光軸に沿って配列された前群レンズ系と、前記絞
    り面と結像面との間に複数のレンズ素子と複数の空間素
    子とが光軸に沿って配列された後群レンズ系とを備えた
    投影光学系と;前記前群レンズ系を構成する一部の素子
    の光学条件を変化させて前記投影光学系に歪曲収差を発
    生させる第1の収差発生手段と;前記後群レンズ系を構
    成する一部の素子の光学条件を変化させて前記投影光学
    系に歪曲収差を発生させる第2の収差発生手段と;前記
    投影光学系の等方的な結像倍率を変化させるように前記
    第1の収差発生手段と前記第2の収差発生手段とを連動
    制御する第1の制御モードと、前記投影光学系の対称的
    な歪曲収差の傾向と量とを変化させるように前記第1の
    収差発生手段と前記第2の収差発生手段とを連動制御す
    る第2の制御モードとを有する制御手段とを備えたこと
    を特徴とする投影露光装置。
  2. 【請求項2】 前記前群レンズ系と後群レンズ系の各々
    を構成する前記複数のレンズ素子と空間素子とは、前記
    絞り面に関してほぼ対称的に配列されることを特徴とす
    る請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の収差発生手段は前記前群レン
    ズ系を構成する一部の空間素子の気体圧力を微小変化さ
    せる第1の圧力調整器を含み、前記第2の収差発生手段
    は前記後群レンズ系を構成する一部の空間素子の気体圧
    力を微小変化させる第2の圧力調整器を含むことを特徴
    とする請求項2に記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の圧力調整器で制御される前記
    前群レンズ系内の一部の空間素子と前記第2の圧力調整
    器で制御される前記後群レンズ系内の一部の空間素子と
    は、前記絞り面に関してほぼ対称的に選ばれることを特
    徴とする請求項3に記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記感光基板上に投影
    される矩形のパターン像の4隅での歪曲収差量が4辺の
    各中央部の歪曲収差量よりも大きくなる糸巻き形状か
    ら、前記矩形のパターン像の4隅での歪曲収差量が4辺
    の各中央部の歪曲収差量よりも小さくなる樽形状までの
    間でほぼ連続的に変更されるように、前記第1の収差発
    生手段と第2の収差発生手段とを連動制御することを特
    徴とする請求項2に記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の収差発生手段と前記第1の収
    差発生手段の少なくとも一方は、前記投影光学系を構成
    する一部の光学素子の位置または複数の光学素子の間の
    間隔を前記光軸の方向に調整する駆動部材から成ること
    を特徴とする請求項1に記載の装置。
  7. 【請求項7】 マスク上に形成された回路パターンの像
    を2.5〜0.4倍程度の結像倍率の投影光学系を介し
    て感光基板上に投影露光することで該感光基板上に回路
    パターンを形成する方法において、 前記感光基板を投影露光する際に必要とされる前記投影
    光学系の歪曲収差の傾向と等方的な倍率の変化量とに関
    する情報を指定する段階と;前記投影光学系内の絞り面
    と前記マスクとの間に配置される前記投影光学系の前群
    光学系の光学諸元と、前記絞り面と前記感光基板との間
    に配置される前記投影光学系の後群光学系の光学諸元と
    を、前記指定された情報に基づいて互いに独立、又は連
    動して微小調整する段階と;該微小調整された状態で前
    記回路パターン像を前記感光基板上に投影露光する段階
    とを含むことを特徴とする回路パターン形成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004221152A (ja) * 2003-01-10 2004-08-05 Fujitsu Ltd 半導体製品の製造方法
KR100712997B1 (ko) * 2005-09-30 2007-05-02 주식회사 하이닉스반도체 수직 및 수평 임계치수 차이를 조절하기 위한 노광시스템및 이를 이용한 노광방법

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