JPH09159033A - 自動変速機用オイルポンプのシール構造 - Google Patents
自動変速機用オイルポンプのシール構造Info
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- JPH09159033A JPH09159033A JP7321550A JP32155095A JPH09159033A JP H09159033 A JPH09159033 A JP H09159033A JP 7321550 A JP7321550 A JP 7321550A JP 32155095 A JP32155095 A JP 32155095A JP H09159033 A JPH09159033 A JP H09159033A
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- oil seal
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 弾性体の劣化によるオイルシールの抜けを防
止する。 【解決手段】 オイルシール6は、ゴム6Rと金属環6
Mとを有し、環状に形成したばねS入りリップ付きゴム
環6Rを、ゴム環6Rの一外周隅角を切除して金属環6
Mを嵌合させた形状し、ポンプハウジング1a の嵌合窪
みHo に対して、金属環6Mが露出しているオイルシー
ル端面が、外部に指向するように圧入嵌合させ、更に、
嵌合窪みHo をかしめて結合部Pを設けて、ゴム6Rの
劣化による抜けを軽減して、密封効果を向上させる。
止する。 【解決手段】 オイルシール6は、ゴム6Rと金属環6
Mとを有し、環状に形成したばねS入りリップ付きゴム
環6Rを、ゴム環6Rの一外周隅角を切除して金属環6
Mを嵌合させた形状し、ポンプハウジング1a の嵌合窪
みHo に対して、金属環6Mが露出しているオイルシー
ル端面が、外部に指向するように圧入嵌合させ、更に、
嵌合窪みHo をかしめて結合部Pを設けて、ゴム6Rの
劣化による抜けを軽減して、密封効果を向上させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弾性体と金属環と
でなるオイルシールを具えた自動変速機用オイルポンプ
のシール構造に関するものである。
でなるオイルシールを具えた自動変速機用オイルポンプ
のシール構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動変速機用オイルポンプのシール構造
には、例えば、図3の部分断面図に示すようなものがあ
る。
には、例えば、図3の部分断面図に示すようなものがあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、こうした従来
のシール構造では、オイルシールは、図3に示すよう
に、金属環10Mの外周を弾性体10Rで覆った形状で
あって、ポンプハウジング11に形成した貫通孔の外部
開口Ho をオイルシール10で密封する場合、オイルシ
ール10は、外部開口Ho の内周面Hw と、弾性体10
Rのみで嵌合している。そのため、弾性体10Rの劣化
によるオイルシール10の抜けが懸念される。
のシール構造では、オイルシールは、図3に示すよう
に、金属環10Mの外周を弾性体10Rで覆った形状で
あって、ポンプハウジング11に形成した貫通孔の外部
開口Ho をオイルシール10で密封する場合、オイルシ
ール10は、外部開口Ho の内周面Hw と、弾性体10
Rのみで嵌合している。そのため、弾性体10Rの劣化
によるオイルシール10の抜けが懸念される。
【0004】この対策として、オイルシール10の外周
面を金属環10Mで形成し、このオイルシール10を外
部開口Ho に嵌合させて密封するものが考えれるが、実
際に、こうした金属同志による圧入嵌合を行うと、ポン
プハウジング11に歪みが生じ、その影響として、例え
ば、ポンプ要素がオイルポンプギアであるとすると、該
オイルポンプギアが焼付きを起こす恐れがある。
面を金属環10Mで形成し、このオイルシール10を外
部開口Ho に嵌合させて密封するものが考えれるが、実
際に、こうした金属同志による圧入嵌合を行うと、ポン
プハウジング11に歪みが生じ、その影響として、例え
ば、ポンプ要素がオイルポンプギアであるとすると、該
オイルポンプギアが焼付きを起こす恐れがある。
【0005】本発明は、こうした事実に鑑みなされたも
ので、ポンプハウジングとオイルシールによるシール構
造において、前記オイルシールを、該オイルシールの外
周面が弾性体と金属体とでなる形状とし、更に、前記ポ
ンプハウジングをかしめて結合部を設けることで、上述
した問題を解決することを目的とする。
ので、ポンプハウジングとオイルシールによるシール構
造において、前記オイルシールを、該オイルシールの外
周面が弾性体と金属体とでなる形状とし、更に、前記ポ
ンプハウジングをかしめて結合部を設けることで、上述
した問題を解決することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的から、請求項1
に係る自動変速機用オイルポンプのシール構造は、ポン
プハウジングとポンプカバーを合体させ、合わせ面付近
に空間を画成し、該空間に、ポンプ駆動軸によって駆動
するポンプ要素を収納すると共に、前記ポンプハウジン
グに外部から前記空間への貫通孔を形成し、該貫通孔
で、前記ポンプ駆動軸を回転自在に支承し、更に、前記
貫通孔の外部開口を、弾性体と金属環とでなるオイルシ
ールで密封した構成の自動変速機用オイルポンプにおい
て、前記オイルシールは、環状になった弾性体の一外周
隅角部を切除し、該外周隅角部に前記金属環を嵌合させ
た形状とし、該オイルシールを、前記ポンプハウジング
貫通孔の外部開口に対して、前記金属環を露出したオイ
ルシール端面が外部に指向するように嵌合させ、更に、
前記ポンプハウジング貫通孔の外部開口をかしめて結合
部を設けたことを特徴とするものである。
に係る自動変速機用オイルポンプのシール構造は、ポン
プハウジングとポンプカバーを合体させ、合わせ面付近
に空間を画成し、該空間に、ポンプ駆動軸によって駆動
するポンプ要素を収納すると共に、前記ポンプハウジン
グに外部から前記空間への貫通孔を形成し、該貫通孔
で、前記ポンプ駆動軸を回転自在に支承し、更に、前記
貫通孔の外部開口を、弾性体と金属環とでなるオイルシ
ールで密封した構成の自動変速機用オイルポンプにおい
て、前記オイルシールは、環状になった弾性体の一外周
隅角部を切除し、該外周隅角部に前記金属環を嵌合させ
た形状とし、該オイルシールを、前記ポンプハウジング
貫通孔の外部開口に対して、前記金属環を露出したオイ
ルシール端面が外部に指向するように嵌合させ、更に、
前記ポンプハウジング貫通孔の外部開口をかしめて結合
部を設けたことを特徴とするものである。
【0007】このとき、前記オイルシールの形状は、前
記弾性体を環状弾性体として別体にし、金属環に固着し
て形成したものでも、前記弾性体と前記金属環とを一体
に形成したものでも構わない。
記弾性体を環状弾性体として別体にし、金属環に固着し
て形成したものでも、前記弾性体と前記金属環とを一体
に形成したものでも構わない。
【0008】また、請求項2に係る自動変速機用オイル
ポンプのシール構造は、前記金属環の外周隅角に、前記
結合部に合わせた傾斜を施したことを特徴とするもので
ある。
ポンプのシール構造は、前記金属環の外周隅角に、前記
結合部に合わせた傾斜を施したことを特徴とするもので
ある。
【0009】さらに、請求項3に係る自動変速機用オイ
ルポンプのシール構造は、前記金属環を、該金属環の一
部をオイルシール軸線方向に延在させた凸断面形状とし
たことを特徴とするものである。
ルポンプのシール構造は、前記金属環を、該金属環の一
部をオイルシール軸線方向に延在させた凸断面形状とし
たことを特徴とするものである。
【0010】加えて、請求項4に係る自動変速機用オイ
ルポンプのシール構造は、前記オイルシールの内周面
に、ばね入りリップを有したことを特徴とするものであ
る。
ルポンプのシール構造は、前記オイルシールの内周面
に、ばね入りリップを有したことを特徴とするものであ
る。
【0011】
【発明の効果】この構成から、請求項1に係る自動変速
機用オイルポンプのシール構造は、ポンプハウジング貫
通孔の外部開口に対するオイルシールの嵌合を、該オイ
ルシールの外周面である弾性体と金属環との双方で行
い、更に、かしめによって設けた結合部で、前記オイル
シールを固定するから、オイルシールの外周面を金属の
みで構成したときのように、ポンプハウジングに歪みを
生じさせることなく、弾性体の劣化によるオイルシール
の抜けを防止して、オイルシールによる密封効果を向上
させることができる。
機用オイルポンプのシール構造は、ポンプハウジング貫
通孔の外部開口に対するオイルシールの嵌合を、該オイ
ルシールの外周面である弾性体と金属環との双方で行
い、更に、かしめによって設けた結合部で、前記オイル
シールを固定するから、オイルシールの外周面を金属の
みで構成したときのように、ポンプハウジングに歪みを
生じさせることなく、弾性体の劣化によるオイルシール
の抜けを防止して、オイルシールによる密封効果を向上
させることができる。
【0012】また、請求項2に係る自動変速機用オイル
ポンプのシール構造は、前記金属環の外周隅角に、前記
結合部に合わせた傾斜を施したことで、かしめ加工によ
る結合部の形成が容易になり、さらに高い密封効果を得
ることができる。
ポンプのシール構造は、前記金属環の外周隅角に、前記
結合部に合わせた傾斜を施したことで、かしめ加工によ
る結合部の形成が容易になり、さらに高い密封効果を得
ることができる。
【0013】さらに、請求項3に係る自動変速機用オイ
ルポンプのシール構造は、前記金属環をオイルシール軸
線方向に延在させた凸形状にしたことで、前記弾性体
が、オイルシール軸線方向に沿って補強され、前記オイ
ルシールの圧入勘合時においても、該弾性体部分の変形
が少なく、一層、高い密封効果を得ることができる。
ルポンプのシール構造は、前記金属環をオイルシール軸
線方向に延在させた凸形状にしたことで、前記弾性体
が、オイルシール軸線方向に沿って補強され、前記オイ
ルシールの圧入勘合時においても、該弾性体部分の変形
が少なく、一層、高い密封効果を得ることができる。
【0014】加えて、請求項4に係る自動変速機用オイ
ルポンプのシール構造は、ばね入りリップを有したオイ
ルシールであるから、前記ポンプ駆動軸が回転運動を行
っているときも高い密封効果が得られる。
ルポンプのシール構造は、ばね入りリップを有したオイ
ルシールであるから、前記ポンプ駆動軸が回転運動を行
っているときも高い密封効果が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面に基づき詳細に説明する。
面に基づき詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明である自動変速機用オイル
ポンプのシール構造を示した全体図で、オイルポンプ1
は、変速機ケースにボルト結合し、ロックアップ式トル
クコンバータ2と遊星歯車変速装置3との間に配置す
る。
ポンプのシール構造を示した全体図で、オイルポンプ1
は、変速機ケースにボルト結合し、ロックアップ式トル
クコンバータ2と遊星歯車変速装置3との間に配置す
る。
【0017】オイルポンプ1は、ポンプハウジング1a
とポンプカバー1b とを有し、ポンプハウジング1a に
は、平端面(合わせ面)の窪みからトルクコンバータ2
側の外部に開口した貫通孔Ha を形成し、ポンプカバー
1b には、平端部(ポンプハウジング1a との合わせ
面)から遊星歯車変速装置3側の外部に開口した貫通孔
Hb を形成しており、ポンプハウジング1a とポンプカ
バー1b とを、互いの平端面が対向するように、ボルト
4で合体させ、該合わせ面付近にポンプハウジング1a
の窪みとポンプカバー1b の平端面による空間Rを画成
する。
とポンプカバー1b とを有し、ポンプハウジング1a に
は、平端面(合わせ面)の窪みからトルクコンバータ2
側の外部に開口した貫通孔Ha を形成し、ポンプカバー
1b には、平端部(ポンプハウジング1a との合わせ
面)から遊星歯車変速装置3側の外部に開口した貫通孔
Hb を形成しており、ポンプハウジング1a とポンプカ
バー1b とを、互いの平端面が対向するように、ボルト
4で合体させ、該合わせ面付近にポンプハウジング1a
の窪みとポンプカバー1b の平端面による空間Rを画成
する。
【0018】この空間Rには、ポンプ要素であるアウタ
ーギアG1 とインナーギアG2 を、アウターギアG1 が
インナーギアG2 と内接噛合するように収納し、このイ
ンナーギアG2 と係合するポンプ駆動軸5を、軸受Bを
介して、ポンプハウジング1a の貫通孔Ha で回転自在
に支承している。但し、空間Rには、クレセントCが設
けられ、一部、アウターギアG1 とインナーギアG2 の
間に介在している。
ーギアG1 とインナーギアG2 を、アウターギアG1 が
インナーギアG2 と内接噛合するように収納し、このイ
ンナーギアG2 と係合するポンプ駆動軸5を、軸受Bを
介して、ポンプハウジング1a の貫通孔Ha で回転自在
に支承している。但し、空間Rには、クレセントCが設
けられ、一部、アウターギアG1 とインナーギアG2 の
間に介在している。
【0019】このとき、インナーギアG2 にポンプ駆動
軸5を係合する手段は、インナーギアG2 に、ギア軸線
方向の溝G2nを形成し、ポンプ駆動軸5の端部先端に設
けた突起5p を溝G2nに挿嵌させたものとする。
軸5を係合する手段は、インナーギアG2 に、ギア軸線
方向の溝G2nを形成し、ポンプ駆動軸5の端部先端に設
けた突起5p を溝G2nに挿嵌させたものとする。
【0020】加えて、ポンプ駆動軸5は、ポンプハウジ
ング1a において、貫通孔Ha の外部開口(トルクコン
バータ2側の外部開口)に設けた嵌合窪みHo に、後述
するオイルシール6を嵌合し、更に、嵌合窪みHo を、
オイルポンプ1の外部からかしめて、オイルシール6を
密封する結合部Pを設けている。
ング1a において、貫通孔Ha の外部開口(トルクコン
バータ2側の外部開口)に設けた嵌合窪みHo に、後述
するオイルシール6を嵌合し、更に、嵌合窪みHo を、
オイルポンプ1の外部からかしめて、オイルシール6を
密封する結合部Pを設けている。
【0021】また、オイルポンプ1には、ステータシャ
フト7が、ポンプハウジング1a を貫通して、ポンプハ
ウジング1a の貫通孔Ha に比べて径の小さいポンプカ
バー1b の貫通孔Hb に圧入され、一部、スプライン嵌
合(図示せず)している。同時に、ステータシャフト7
内には、遊星歯車変速装置3に結合したメインシャフト
8が、オイルポンプ1を貫通して配置されている。
フト7が、ポンプハウジング1a を貫通して、ポンプハ
ウジング1a の貫通孔Ha に比べて径の小さいポンプカ
バー1b の貫通孔Hb に圧入され、一部、スプライン嵌
合(図示せず)している。同時に、ステータシャフト7
内には、遊星歯車変速装置3に結合したメインシャフト
8が、オイルポンプ1を貫通して配置されている。
【0022】ロックアップ式トルクコンバータ2は、ロ
ックアップ機構部2Rと、ポンプインペラ2i 、タービ
ンランナ2t 、ステータ2s で構成し、ポンプインペラ
2iは、一方を、エンジン出力軸(図示せず)と結合し
たコンバータカバー2c に鋲着し、他方を、ポンプ駆動
軸5に鋲着しており、タービンランナ2t は、タービン
ハブ2h を介してメインシャフト8に結合し、ステータ
2s は、ステータシャフト7に固定する。
ックアップ機構部2Rと、ポンプインペラ2i 、タービ
ンランナ2t 、ステータ2s で構成し、ポンプインペラ
2iは、一方を、エンジン出力軸(図示せず)と結合し
たコンバータカバー2c に鋲着し、他方を、ポンプ駆動
軸5に鋲着しており、タービンランナ2t は、タービン
ハブ2h を介してメインシャフト8に結合し、ステータ
2s は、ステータシャフト7に固定する。
【0023】つまり、オイルポンプ1は、トルクコンバ
ータ2を介して、エンジン回転をポンプ駆動軸5から入
力し、この入力回転によって、インナーギアG2 と共に
アウターギアG1 を駆動させ、アウターギアG1 とイン
ナーギアG2 との噛み合いでオイルを圧縮し、潤滑油ま
たは作動油として吐出する。
ータ2を介して、エンジン回転をポンプ駆動軸5から入
力し、この入力回転によって、インナーギアG2 と共に
アウターギアG1 を駆動させ、アウターギアG1 とイン
ナーギアG2 との噛み合いでオイルを圧縮し、潤滑油ま
たは作動油として吐出する。
【0024】オイルポンプ1の吐出オイルは、ステータ
シャフト7に形成した油路7Lから、メインシャフト8
に形成した油路8Lや、メインシャフト8とステータシ
ャフト7の内周面とで構成するクリアランスによって、
吐出オイルを必要とするトルクコンバータ2や遊星歯車
変速装置3に供給する。
シャフト7に形成した油路7Lから、メインシャフト8
に形成した油路8Lや、メインシャフト8とステータシ
ャフト7の内周面とで構成するクリアランスによって、
吐出オイルを必要とするトルクコンバータ2や遊星歯車
変速装置3に供給する。
【0025】図2は、オイルシール6を、ポンプハウジ
ング1a の嵌合窪みHo に嵌合し、更に、嵌合窪みHo
をかしめて、嵌合窪みHo に結合部Pを設けたときの部
分断面図を示している。
ング1a の嵌合窪みHo に嵌合し、更に、嵌合窪みHo
をかしめて、嵌合窪みHo に結合部Pを設けたときの部
分断面図を示している。
【0026】図2に示したように、オイルシール6は、
弾性体であるゴム6Rと金属環6Mとを有し、環状に形
成したリップ付きゴム環6Rを、少なくとも、リップ付
きゴム環6Rの一外周隅角、つまり、リップ付きゴム環
6Rの一端面(リップを形成した端面)の外周角を切除
し、この隅角部に金属環6Mを嵌合させた形状にする。
この形状は、ゴム6Rを環状ゴムとして別体にし、金属
環6Mに固着して形成しても、ゴム6Rと金属環6Mと
を一体に形成したものでも構わない。
弾性体であるゴム6Rと金属環6Mとを有し、環状に形
成したリップ付きゴム環6Rを、少なくとも、リップ付
きゴム環6Rの一外周隅角、つまり、リップ付きゴム環
6Rの一端面(リップを形成した端面)の外周角を切除
し、この隅角部に金属環6Mを嵌合させた形状にする。
この形状は、ゴム6Rを環状ゴムとして別体にし、金属
環6Mに固着して形成しても、ゴム6Rと金属環6Mと
を一体に形成したものでも構わない。
【0027】結合部Pは、まず、オイルシール6を、ポ
ンプハウジング1a の嵌合窪みHoに対して、金属環6
Mが露出しているリップ形成側のオイルシール端面が、
外部に指向するように圧入嵌合させ、更に、図に示すよ
うに、かしめ治具Tによって、外部からオイルポンプ1
内(図面の矢印方向)に嵌合窪みHo をかしめて設け
る。
ンプハウジング1a の嵌合窪みHoに対して、金属環6
Mが露出しているリップ形成側のオイルシール端面が、
外部に指向するように圧入嵌合させ、更に、図に示すよ
うに、かしめ治具Tによって、外部からオイルポンプ1
内(図面の矢印方向)に嵌合窪みHo をかしめて設け
る。
【0028】従って、嵌合窪みHo に対するオイルシー
ル6の嵌合は、オイルシール6の外周面であるゴム6R
と金属環6Mとの双方で行われ、更に、かしめによって
設けた結合部Pで、オイルシール6を固定したことか
ら、ゴム6Rの劣化によるオイルシール6の嵌合窪みH
o からの抜けを防止して、オイルシール6による密封効
果を向上させることができる。
ル6の嵌合は、オイルシール6の外周面であるゴム6R
と金属環6Mとの双方で行われ、更に、かしめによって
設けた結合部Pで、オイルシール6を固定したことか
ら、ゴム6Rの劣化によるオイルシール6の嵌合窪みH
o からの抜けを防止して、オイルシール6による密封効
果を向上させることができる。
【0029】しかも、オイルシール6の外周面を金属の
みで構成したときのように、ポンプハウジング1a に歪
みが生じ、その影響として、例えば、アウターギアG1
とインナーギアG2 とによるオイルポンプギアで焼付き
を起こす心配がない。
みで構成したときのように、ポンプハウジング1a に歪
みが生じ、その影響として、例えば、アウターギアG1
とインナーギアG2 とによるオイルポンプギアで焼付き
を起こす心配がない。
【0030】また、金属環6Mの外周隅角に、切削によ
る面取り加工などによって、結合部Pに合わせた傾斜を
施してあるので、かしめによる結合部Pの形成が容易に
なり、さらに高い密封効果を得ることができる。
る面取り加工などによって、結合部Pに合わせた傾斜を
施してあるので、かしめによる結合部Pの形成が容易に
なり、さらに高い密封効果を得ることができる。
【0031】さらに、金属環6Mは、オイルシール軸線
方向に延在させた凸形状の断面にしてあるので、ゴム6
Rが、オイルシール6の軸線方向に沿って補強され、圧
入勘合時においても、オイルシール6の外周面での変形
が少なく、一層、高い密封効果を得ることができる。
方向に延在させた凸形状の断面にしてあるので、ゴム6
Rが、オイルシール6の軸線方向に沿って補強され、圧
入勘合時においても、オイルシール6の外周面での変形
が少なく、一層、高い密封効果を得ることができる。
【0032】加えて、オイルシール6は、ばねSを具え
たばね入りリップのオイルシールとしてあるから、ポン
プ駆動軸5が回転運動を行っているときも高い密封効果
が得られる。
たばね入りリップのオイルシールとしてあるから、ポン
プ駆動軸5が回転運動を行っているときも高い密封効果
が得られる。
【0033】この実施の形態では、オイルポンプを、歯
車式ポンプとして説明を行ったが、例えば、歯車式ポン
プと同じく、回転によってポンプ室の容積を変化させる
ポンプ要素でオイルを吸入する構成の可変容量型ベーン
ポンプとすることも可能である。
車式ポンプとして説明を行ったが、例えば、歯車式ポン
プと同じく、回転によってポンプ室の容積を変化させる
ポンプ要素でオイルを吸入する構成の可変容量型ベーン
ポンプとすることも可能である。
【図1】本発明による自動変速機用オイルポンプのシー
ル構造を、一実施の形態で示した断面図である。
ル構造を、一実施の形態で示した断面図である。
【図2】同形態におけるシール構造の部分断面図であ
る。
る。
【図3】従来の自動変速機用オイルポンプのシール構造
を示す部分断面図である。
を示す部分断面図である。
1 オイルポンプ 1a ポンプハウジング 1b ポンプカバー 2 ロックアップ式トルクコンバータ 2i ポンプインペラ 2t タービンランナ 2s ステータ 3 遊星歯車変速装置 4 ボルト 5 ポンプ駆動軸 6 オイルシール 6R ゴム 6M 金属環 7 ステータシャフト 7L 油路(ステータシャフト8側) 8 メインシャフト 8L 油路(メインシャフト9側) B 軸受 G1 アウターギア G2 インナーギア Ha 貫通孔(ポンプハウジング1a 側) Hb 貫通孔(ポンプカバー1b 側) R 空間 T かしめ治具
Claims (4)
- 【請求項1】 ポンプハウジングとポンプカバーを合体
させ、合わせ面付近に空間を画成し、該空間に、ポンプ
駆動軸によって駆動するポンプ要素を収納すると共に、
前記ポンプハウジングに外部から前記空間への貫通孔を
形成し、該貫通孔で、前記ポンプ駆動軸を回転自在に支
承し、更に、前記貫通孔の外部開口を、弾性体と金属環
とでなるオイルシールで密封した構成の自動変速機用オ
イルポンプにおいて、 前記オイルシールは、環状になった弾性体の一外周隅角
部を切除し、該外周隅角部に前記金属環を嵌合させた形
状とし、 該オイルシールを、前記ポンプハウジング貫通孔の外部
開口に対して、前記金属環を露出したオイルシール端面
が外部に指向するように嵌合させ、更に、前記ポンプハ
ウジング貫通孔の外部開口をかしめて結合部を設けたこ
とを特徴とする自動変速機用オイルポンプのシール構
造。 - 【請求項2】 請求項1において、前記金属環の外周隅
角に、前記結合部に合わせた傾斜を施したことを特徴と
する自動変速機用オイルポンプのシール構造。 - 【請求項3】 請求項1または2において、前記金属環
は、該金属環の一部をオイルシール軸線方向に延在させ
た凸断面形状であることを特徴とする自動変速機用オイ
ルポンプのシール構造。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか一項におい
て、前記オイルシールは、該オイルシールの内周面に、
ばね入りリップを有したことを特徴とする自動変速機用
オイルポンプのシール構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7321550A JPH09159033A (ja) | 1995-12-11 | 1995-12-11 | 自動変速機用オイルポンプのシール構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7321550A JPH09159033A (ja) | 1995-12-11 | 1995-12-11 | 自動変速機用オイルポンプのシール構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09159033A true JPH09159033A (ja) | 1997-06-17 |
Family
ID=18133823
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7321550A Pending JPH09159033A (ja) | 1995-12-11 | 1995-12-11 | 自動変速機用オイルポンプのシール構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09159033A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017044302A (ja) * | 2015-08-28 | 2017-03-02 | Nok株式会社 | 密封装置 |
JP2017044303A (ja) * | 2015-08-28 | 2017-03-02 | Nok株式会社 | 密封装置 |
CN109113989A (zh) * | 2017-06-22 | 2019-01-01 | 江阴华欧德汽车动力系统研发有限公司 | 具有密封结构的变速箱油泵及变速箱 |
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1995
- 1995-12-11 JP JP7321550A patent/JPH09159033A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017044302A (ja) * | 2015-08-28 | 2017-03-02 | Nok株式会社 | 密封装置 |
JP2017044303A (ja) * | 2015-08-28 | 2017-03-02 | Nok株式会社 | 密封装置 |
CN109113989A (zh) * | 2017-06-22 | 2019-01-01 | 江阴华欧德汽车动力系统研发有限公司 | 具有密封结构的变速箱油泵及变速箱 |
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