JPH09157593A - 耐熱性塗料 - Google Patents

耐熱性塗料

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JPH09157593A
JPH09157593A JP32473295A JP32473295A JPH09157593A JP H09157593 A JPH09157593 A JP H09157593A JP 32473295 A JP32473295 A JP 32473295A JP 32473295 A JP32473295 A JP 32473295A JP H09157593 A JPH09157593 A JP H09157593A
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JP
Japan
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heat
resin
binder
weight
oil
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Withdrawn
Application number
JP32473295A
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English (en)
Inventor
Kenzo Takeuchi
健三 武内
Junichi Nishioka
淳一 西岡
Hiroto Nozaki
裕人 野崎
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SWCC Corp
Original Assignee
Showa Electric Wire and Cable Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れたセルフクリーニング効果と脱臭効果を
併せ有する皮膜を形成することができる耐熱性塗料を提
供する。 【解決手段】 結合剤としてポリボロシロキサン樹脂を
含有する塗料に、油脂分解触媒および合成ゼオライト系
吸着剤を配合する。各成分の含有量は、ポリボロシロキ
サン樹脂が、全結合剤成分中の少なくとも 5重量%であ
り、また、このような結合剤 100重量部あたり、油脂分
解触媒が 5〜50重量部、合成ゼオライト系吸着剤が 3〜
30重量部の範囲であることが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐熱性塗料に係り、
さらに詳しくは、オーブンレンジなどの壁面の皮膜形成
に有用なセルフクリーニング性と脱臭性とを兼ね備えた
耐熱性塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、オーブンレンジやガステーブルな
どの加熱調理器において、食品を調理加工した際に肉や
魚などから飛散する油脂が表面に付着し、熱により膜化
してこびりつくのを防止するため、油脂の分解を促進す
る分解触媒と、この分解触媒作用による油脂の初期の重
合を阻止する重合阻止剤とを添加した耐熱性塗料を塗布
焼付けることにより、表面にいわゆるセルフクリーニン
グ効果を有する皮膜を形成することが行われている。分
解触媒としては酸化ニッケルや酸化マンガンなどが、ま
た、重合阻止剤としては酸化アンチモン、水酸化アルミ
ニウム、リン酸フリット化合物などが、さらに、塗料の
結合成分としてはシリコーン樹脂などが知られている。
【0003】しかして、近時、上記耐熱性塗料にさらに
吸着剤を配合することにより、皮膜にセルフクリーニン
グ効果とともに脱臭効果を付与することが検討されてい
る。これは、油脂が分解される際に生じる悪臭ガスを吸
着剤により吸着させ、さらに、この吸着された成分を上
述した分解触媒により分解させようとするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、たとえ
ば重合阻止剤として用いられるリン酸フリットは、吸着
剤の吸着性能を失活させるため使用できず(これは、焼
付けの際に溶融したフリットが吸着剤の空孔を埋めるか
らと考えられている。)、また、吸着剤として汎用され
ている活性炭は耐熱性に乏しいため本用途には不向きで
あるなど、未だ、セルフクリーニング効果および脱臭効
果にともに優れた皮膜を形成しうるような耐熱性塗料は
得られていないのが実状である。
【0005】本発明はこのような点に対処してなされた
もので、優れたセルフクリーニング効果と脱臭効果を併
せ有する皮膜を形成することができる耐熱性塗料を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の耐熱性塗料は、
結合剤としてポリボロシロキサン樹脂を含有する塗料
に、油脂分解触媒および合成ゼオライト系吸着剤を配合
してなることを特徴とする。
【0007】本発明において使用されるポリボロシロキ
サン樹脂は、次式で示すような構造式を有する樹脂で、
結合剤としての作用と油脂分解時の重合阻止剤としての
作用を併せ有するものである。すなわち、ポリボロシロ
キサン樹脂は、加熱焼成により、側鎖の有機基が脱離
し、最終的に無機化するため、耐熱性に優れた塗膜を形
成する。また、油脂分解時の重合は、後述する分解触媒
による水素引抜反応によって生ずるものであり、これを
抑制するためには、プロトンを供与するものがあればよ
いが、ポリボロシロキサン樹脂には、その末端に解離性
のプロトンを有するBに結合したOH基が存在するため、
このOH基から解離したプロトンが供与される結果、油脂
の重合が阻止される。そして、このようなポリボロシロ
キサン樹脂は、リン酸フリットのように吸着剤の吸着性
能を失活乃至低下させるおそれもない。
【0008】
【化1】 本発明においては、このようなポリボロシロキサン樹脂
を全結合剤成分中の少なくとも 5重量%使用することが
好ましく、さらに好ましくは30重量%以上である。ポリ
ボロシロキサン樹脂が全結合剤成分中の 5重量%未満で
あると、本発明の効果が十分得られない。なお、ポリボ
ロシロキサン樹脂とともに使用する結合剤成分として
は、ポリボロシロキサン樹脂と同様、加熱焼成により最
終的に無機化し耐熱性に優れた塗膜を形成する無機ポリ
マー系樹脂が望ましく、具体的には、シリコーン樹脂、
ポリチタノシロキサン樹脂、ポリカルボシラン樹脂、ポ
リシラスチレン樹脂、ポリシラザン樹脂、ポリチタノカ
ルボシラン樹脂などが使用される。
【0009】次に、本発明において使用される油脂分解
触媒は、酸化触媒作用を有する第 4周期の金属の酸化物
並びにアルカリ金属およびアルカリ土類金属の酸化物
で、具体的には、酸化マンガン、酸化ニッケル、酸化
銅、酸化カリウム、酸化ナトリウム、酸化マグネシウム
などの金属酸化物、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化
チタンなどの固体酸触媒、酸化ベリリウム、酸化カルシ
ウム、酸化バリウム、酸化亜鉛などの固体塩基触媒など
があげられる。これらは 1種を単独で使用してもよく、
2種以上を混合して使用するようにしてもよい。本発明
においては、なかでも強力な酸化触媒作用を有する二酸
化マンガンなどの使用が望ましい。
【0010】また、本発明において使用される吸着剤
は、合成ゼオライト系吸着剤であり、活性炭などの他の
吸着剤に比べ熱安定性に優れ、また、ポリボロシロキサ
ン樹脂との相溶性が良好であるなどの特長を有するもの
である。具体的には、東ソー(株)社製のゼオラム(商
品名)などが使用される。
【0011】これらの油脂分解触媒および合成ゼオライ
ト系吸着剤の配合量は、結合剤 100重量部あたり、油脂
分解触媒が 5〜50重量部、合成ゼオライト系吸着剤が 3
〜30重量部の範囲が好ましい。
【0012】なお、本発明の塗料には、上記各成分の他
に、顔料、焼付硬化触媒、増量剤として他の無機充填
剤、たとえばセラミックス粉、ガラス粉、金属粉などを
配合することができるが、表面積の大きい吸着剤を配合
しているため、あまり多量に配合すると結合剤がこれら
の添加剤を保持できなくなり、塗膜としての特性が失わ
れるおそれがある。したがって、添加する場合には、こ
の点を考慮することが望ましい。
【0013】次に、本発明の耐熱性塗料の製造方法につ
いて説明する。
【0014】すなわち、本発明の耐熱性塗料は、たとえ
ば、上記各配合成分をN-メチル -2-ピロリドン(NM
P)、ジメチルホルムアミドなどの極性有機溶剤やトル
エン、キシレンなどの非極性有機溶剤に溶解または分散
させるか、あるいは予め同様な有機溶剤に溶解または分
散させて液状にしたものを混合し、これを十分に撹拌す
ることにより得られる。
【0015】このようにして得られた本発明の耐熱性塗
料は、たとえばオーブンレンジのオーブン内壁を構成す
る素材表面に常法により塗布し、焼き付けることによ
り、セルフクリーニング性および脱臭性に優れた耐熱性
皮膜を形成することができ、調理の際に飛散する油脂の
こびりつきを防止するとともに、油脂の分解などによる
悪臭ガスを分解除去して、常に清浄かつ快適な使用状態
に保持することができる。
【0016】このように本発明の耐熱性塗料において
は、ポリボロシロキサン樹脂を結合剤として含有する塗
料に、油脂分解触媒とともに合成ゼオライト系吸着剤が
配合されており、ポリボロシロキサン樹脂が重合阻止剤
としても作用するため、従来の重合阻止剤のように吸着
剤の吸着性能を阻害することはなく、しかも、ポリボロ
シロキサン樹脂自身、耐熱性に優れた塗膜を形成するこ
とができ、また、合成ゼオライト系吸着剤は、このよう
なポリボロシロキサン樹脂との相溶性が良好で、かつ、
耐熱性も良好であるため、セルフクリーニング性および
脱臭性にともに優れた耐熱性皮膜を形成することができ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例によりさら
に詳細に説明する。
【0018】実施例1 ポリボロシロキサン樹脂の45重量%NMP溶液80重量部
と、シリコーン樹脂の50重量%キシレン溶液20重量部
と、二酸化マンガン20重量部と、ゼオライト系吸着剤
(ゼオラム)20重量部と、キシレン50重量部とを、サン
ドミルで12時間撹拌して耐熱性塗料を得た。
【0019】実施例2 二酸化マンガンおよびゼオライト系吸着剤の配合量を、
それぞれ10重量部および30重量部とした以外は、実施例
1と同一組成、同一方法で耐熱性塗料を得た。次いで、
得られた各耐熱性塗料を、 SUS 430ステンレス板の表面
にそれぞれスプレーコート法により10〜15μm 厚に塗布
した後、 400℃の温度で10分間加熱焼成して、試験板を
作製し、下記の性能評価試験を行った。その結果を塗料
の組成および焼成条件とともに表1に示す。
【0020】なお、表中の比較例は、比較例1がポリボ
ロシロキサン樹脂を未配合とした例、比較例2がゼオラ
イト系吸着剤を未配合とした例、比較例3が二酸化マン
ガンを未配合とした例、比較例4がポリボロシロキサン
樹脂に代えて従来の重合阻止剤(リン酸フリット)を配
合した例、比較例5が比較例2で作製した試験板をさら
に 550℃の温度で10分間加熱した例である。
【0021】[性能評価試験] (1)セルフクリーニング性 試験板上に油50mgを滴下し、 300℃の温度で 1時間加熱
した後の油の減量を測定した。
【0022】(2)脱臭性 ヒータ内蔵のステンレス製チャンバー(容積 200ml)内
に試験板(50mm×50mm)を入れ、真空引き後、チャンバ
ー内をトリエチルアミンを 500ppm 含有する窒素ガスで
置換し、30分間経過したところで、トリエチルアミンの
濃度を測定した。その後さらに、内蔵するヒータでチャ
ンバー内の温度を 300℃にまで加熱し、そのまま30分間
経過したところで、再びトリエチルアミン濃度を測定し
た。
【0023】
【表1】 表1からも明らかなように、実施例の塗料によれば、比
較的緩和な条件の焼付けにより塗膜を形成することがで
き、かつ、こうして形成された塗膜は、セルフクリーニ
ング性および脱臭性にともに優れている。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の耐熱性塗
料によれば、セルフクリーニング効果および脱臭効果に
ともに優れた耐熱性皮膜を形成することができる。した
がって、オーブンレンジなどの加熱調理器表面の皮膜形
成材として有用で、これらの機器を常に清浄かつ快適な
使用状態に保持することができる。
【0025】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結合剤としてポリボロシロキサン樹脂を
    含有する塗料に、油脂分解触媒および合成ゼオライト系
    吸着剤を配合してなることを特徴とする耐熱性塗料。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の耐熱性塗料において、結
    合剤 100重量部あたり、油脂分解触媒 5〜50重量部、合
    成ゼオライト系吸着剤 3〜30重量部をそれぞれ含有する
    ことを特徴とする耐熱性塗料。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の耐熱性塗料にお
    いて、結合剤が、ポリボロシロキサン樹脂およびその他
    の無機ポリマー系樹脂からなることを特徴とする耐熱性
    塗料。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか 1項記載の耐
    熱性塗料において、ポリボロシロキサン樹脂の含有量
    が、全結合剤成分中の少なくとも 5重量%であることを
    特徴とする耐熱性塗料。
JP32473295A 1995-12-13 1995-12-13 耐熱性塗料 Withdrawn JPH09157593A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007534460A (ja) * 2003-11-20 2007-11-29 シグマ−アルドリッチ・カンパニー クロマトグラフィシステムおよび用途に用いるためのポリシラザン熱硬化性ポリマー

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Effective date: 20030304