JPH09156922A - 廃棄物埋立地における浸出水からの酸化カルシウムの回収方法及びその利用方法 - Google Patents
廃棄物埋立地における浸出水からの酸化カルシウムの回収方法及びその利用方法Info
- Publication number
- JPH09156922A JPH09156922A JP34584895A JP34584895A JPH09156922A JP H09156922 A JPH09156922 A JP H09156922A JP 34584895 A JP34584895 A JP 34584895A JP 34584895 A JP34584895 A JP 34584895A JP H09156922 A JPH09156922 A JP H09156922A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- calcium oxide
- water
- leachate
- calcium
- waste
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】浸出水中に含まれるカルシウムを有効利用でき
る、廃棄物埋立地における浸出水からの酸化カルシウム
の回収方法及びその利用方法を提供する。 【解決手段】廃棄物埋立地における浸出水に水溶性の炭
酸塩を加えてアルカリ性域にｐＨ調整し、このｐＨ調整
による沈澱物を脱水した後、加熱する。
る、廃棄物埋立地における浸出水からの酸化カルシウム
の回収方法及びその利用方法を提供する。 【解決手段】廃棄物埋立地における浸出水に水溶性の炭
酸塩を加えてアルカリ性域にｐＨ調整し、このｐＨ調整
による沈澱物を脱水した後、加熱する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は廃棄物埋立地におけ
る浸出水からの酸化カルシウムの回収方法及びその利用
方法に関する。各種廃棄物の埋立地においては浸出水が
発生する。なかでも廃棄物焼却残渣を主体とする埋立地
においては比較的高濃度の塩化カルシウムを含有する浸
出水が発生する。塩素系のプラスチック類等を含む廃棄
物を焼却処理すると、塩化水素ガスが発生するので、か
かる廃棄物の焼却処理においては中和剤として相当量の
水酸化カルシウムを添加するが、添加した水酸化カルシ
ウムは塩化水素ガスと反応して塩化カルシウムになり、
この塩化カルシウムが焼却残渣と共に埋立処分されるの
で、その浸出水に比較的高濃度の塩化カルシウムが含ま
れてくるのである。本発明はかかる浸出水から酸化カル
シウムを回収する方法及び回収した酸化カルシウムを利
用する方法に関する。
る浸出水からの酸化カルシウムの回収方法及びその利用
方法に関する。各種廃棄物の埋立地においては浸出水が
発生する。なかでも廃棄物焼却残渣を主体とする埋立地
においては比較的高濃度の塩化カルシウムを含有する浸
出水が発生する。塩素系のプラスチック類等を含む廃棄
物を焼却処理すると、塩化水素ガスが発生するので、か
かる廃棄物の焼却処理においては中和剤として相当量の
水酸化カルシウムを添加するが、添加した水酸化カルシ
ウムは塩化水素ガスと反応して塩化カルシウムになり、
この塩化カルシウムが焼却残渣と共に埋立処分されるの
で、その浸出水に比較的高濃度の塩化カルシウムが含ま
れてくるのである。本発明はかかる浸出水から酸化カル
シウムを回収する方法及び回収した酸化カルシウムを利
用する方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、廃棄物埋立地における浸出水は、
貯留槽に集合された後、通常の廃水処理の場合と同様、
凝集沈澱法や活性汚泥法等で処理されている。ところ
が、かかる従来法によると、浸出水に含まれる有用なカ
ルシウムが無駄に処分されてしまうという欠点がある。
貯留槽に集合された後、通常の廃水処理の場合と同様、
凝集沈澱法や活性汚泥法等で処理されている。ところ
が、かかる従来法によると、浸出水に含まれる有用なカ
ルシウムが無駄に処分されてしまうという欠点がある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来法では、浸出水に含まれる有用なカル
シウムが無駄に処分されてしまう点である。
する課題は、従来法では、浸出水に含まれる有用なカル
シウムが無駄に処分されてしまう点である。
【０００４】
【課題を解決するための手段】しかして本発明者は、上
記課題を解決するべく研究した結果、浸出水に水溶性の
炭酸塩を加えてアルカリ性域にｐＨ調整すると、浸出水
中の塩化カルシウムが炭酸カルシウムとなって沈澱する
ので、次にその沈澱物を脱水した後、加熱すると、炭酸
カルシウムが酸化カルシウムとなって回収できること、
またかくして回収した酸化カルシウムは水中で水酸化カ
ルシウムとした後、この水酸化カルシウムを廃棄物焼却
処理における中和剤として使用するのが最も有効である
ことを見出した。
記課題を解決するべく研究した結果、浸出水に水溶性の
炭酸塩を加えてアルカリ性域にｐＨ調整すると、浸出水
中の塩化カルシウムが炭酸カルシウムとなって沈澱する
ので、次にその沈澱物を脱水した後、加熱すると、炭酸
カルシウムが酸化カルシウムとなって回収できること、
またかくして回収した酸化カルシウムは水中で水酸化カ
ルシウムとした後、この水酸化カルシウムを廃棄物焼却
処理における中和剤として使用するのが最も有効である
ことを見出した。
【０００５】したがって本発明は、廃棄物埋立地におけ
る浸出水に水溶性の炭酸塩を加えてアルカリ性域にｐＨ
調整し、このｐＨ調整による沈澱物を脱水した後、加熱
することを特徴とする廃棄物埋立地における浸出水から
の酸化カルシウムの回収方法に係り、またかくして回収
した酸化カルシウムを水中で水酸化カルシウムとした
後、この水酸化カルシウムを廃棄物焼却処理における中
和剤として使用することを特徴とする酸化カルシウムの
利用方法に係る。
る浸出水に水溶性の炭酸塩を加えてアルカリ性域にｐＨ
調整し、このｐＨ調整による沈澱物を脱水した後、加熱
することを特徴とする廃棄物埋立地における浸出水から
の酸化カルシウムの回収方法に係り、またかくして回収
した酸化カルシウムを水中で水酸化カルシウムとした
後、この水酸化カルシウムを廃棄物焼却処理における中
和剤として使用することを特徴とする酸化カルシウムの
利用方法に係る。
【０００６】本発明では先ず、廃棄物埋立地、なかでも
廃棄物焼却残渣（焼却灰や飛灰）を主体とする埋立地に
おける浸出水に水溶性の炭酸塩を加えてアルカリ性域に
ｐＨ調整する。水溶性の炭酸塩としては、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリ
ウム等を使用でき、これらを加えて浸出水のｐＨを通常
は８．５〜１１．５、好ましくは１０〜１１に調整す
る。
廃棄物焼却残渣（焼却灰や飛灰）を主体とする埋立地に
おける浸出水に水溶性の炭酸塩を加えてアルカリ性域に
ｐＨ調整する。水溶性の炭酸塩としては、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリ
ウム等を使用でき、これらを加えて浸出水のｐＨを通常
は８．５〜１１．５、好ましくは１０〜１１に調整す
る。
【０００７】本発明では次に、上記のように浸出水に水
溶性の炭酸塩を加えてアルカリ性域にｐＨ調整すると、
浸出水中の塩化カルシウムが炭酸カルシウムとなって沈
澱するので、その沈澱物を浸出水から分離し、圧搾濾過
や遠心分離等で脱水した後、ロータリーキルン等で加熱
する。かかる加熱により、例えば９００℃前後の高温加
熱により、炭酸カルシウムは酸化カルシウムとなって回
収される。脱水した沈澱物を上記のように加熱すると、
炭酸カルシウムが酸化カルシウムになる際に炭酸ガスが
発生するので、この炭酸ガスを浸出水に、好ましくはｐ
Ｈ調整時或はｐＨ調整後の浸出水に吹き込むのが有効で
ある。
溶性の炭酸塩を加えてアルカリ性域にｐＨ調整すると、
浸出水中の塩化カルシウムが炭酸カルシウムとなって沈
澱するので、その沈澱物を浸出水から分離し、圧搾濾過
や遠心分離等で脱水した後、ロータリーキルン等で加熱
する。かかる加熱により、例えば９００℃前後の高温加
熱により、炭酸カルシウムは酸化カルシウムとなって回
収される。脱水した沈澱物を上記のように加熱すると、
炭酸カルシウムが酸化カルシウムになる際に炭酸ガスが
発生するので、この炭酸ガスを浸出水に、好ましくはｐ
Ｈ調整時或はｐＨ調整後の浸出水に吹き込むのが有効で
ある。
【０００８】かくして回収した酸化カルシウムは各種の
用途に使用できるが、水中で水酸化カルシウムとした
後、この水酸化カルシウムを廃棄物焼却処理における中
和剤として使用するのが最も有効である。前述したよう
に、特に廃棄物焼却残渣を主体とする埋立地において発
生する浸出水中に比較的高濃度の塩化カルシウムが含ま
れているので、かかる塩化カルシウムを酸化カルシウム
として回収し、回収した酸化カルシウムを水酸化カルシ
ウムとした後、この水酸化カルシウムを廃棄物焼却処理
における中和剤として使用すれば、カルシウムの流れを
所謂クローズド化できるからである。
用途に使用できるが、水中で水酸化カルシウムとした
後、この水酸化カルシウムを廃棄物焼却処理における中
和剤として使用するのが最も有効である。前述したよう
に、特に廃棄物焼却残渣を主体とする埋立地において発
生する浸出水中に比較的高濃度の塩化カルシウムが含ま
れているので、かかる塩化カルシウムを酸化カルシウム
として回収し、回収した酸化カルシウムを水酸化カルシ
ウムとした後、この水酸化カルシウムを廃棄物焼却処理
における中和剤として使用すれば、カルシウムの流れを
所謂クローズド化できるからである。
【０００９】
【発明の実施の形態】都市ごみの焼却残渣を主体とする
埋立地において、発生した浸出水を貯留槽に集め、その
一部をｐＨ調整槽に移し、これに撹拌下で炭酸ナトリウ
ムを加えて、ｐＨを１０．３に調整した。ｐＨ調整後の
浸出水を沈澱槽に移し、静置した。上澄液を排出して、
残った沈澱物を遠心分離で脱水した。脱水物は水分７５
重量％であった。この脱水物１００重量部をロータリー
キルンで９００℃に加熱し、酸化カルシウム９．５重量
部を回収した。以上の操作を繰り返して行ない、加熱時
に発生したガス（炭酸ガス）をｐＨ調整槽に吹き込ん
だ。かくして回収した酸化カルシウムを水中に投入して
水酸化カルシウムとした後、この水酸化カルシウムを都
市ごみ焼却処理における中和剤として使用した。問題は
全く生じなかった。
埋立地において、発生した浸出水を貯留槽に集め、その
一部をｐＨ調整槽に移し、これに撹拌下で炭酸ナトリウ
ムを加えて、ｐＨを１０．３に調整した。ｐＨ調整後の
浸出水を沈澱槽に移し、静置した。上澄液を排出して、
残った沈澱物を遠心分離で脱水した。脱水物は水分７５
重量％であった。この脱水物１００重量部をロータリー
キルンで９００℃に加熱し、酸化カルシウム９．５重量
部を回収した。以上の操作を繰り返して行ない、加熱時
に発生したガス（炭酸ガス）をｐＨ調整槽に吹き込ん
だ。かくして回収した酸化カルシウムを水中に投入して
水酸化カルシウムとした後、この水酸化カルシウムを都
市ごみ焼却処理における中和剤として使用した。問題は
全く生じなかった。
【００１０】
【発明の効果】既に明らかなように、以上説明した本発
明には、浸出水中に含まれるカルシウムを有効利用でき
るという効果がある。
明には、浸出水中に含まれるカルシウムを有効利用でき
るという効果がある。
Claims (3)
- 【請求項１】 廃棄物埋立地における浸出水に水溶性の
炭酸塩を加えてアルカリ性域にｐＨ調整し、このｐＨ調
整による沈澱物を脱水した後、加熱することを特徴とす
る廃棄物埋立地における浸出水からの酸化カルシウムの
回収方法。 - 【請求項２】 加熱時に発生する炭酸ガスを浸出水に吹
き込む請求項１記載の廃棄物埋立地における浸出水から
の酸化カルシウムの回収方法。 - 【請求項３】 請求項１又は２記載の方法により回収し
た酸化カルシウムを水中で水酸化カルシウムとした後、
この水酸化カルシウムを廃棄物焼却処理における中和剤
として使用することを特徴とする酸化カルシウムの利用
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34584895A JPH09156922A (ja) | 1995-12-08 | 1995-12-08 | 廃棄物埋立地における浸出水からの酸化カルシウムの回収方法及びその利用方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34584895A JPH09156922A (ja) | 1995-12-08 | 1995-12-08 | 廃棄物埋立地における浸出水からの酸化カルシウムの回収方法及びその利用方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09156922A true JPH09156922A (ja) | 1997-06-17 |
Family
ID=18379402
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34584895A Pending JPH09156922A (ja) | 1995-12-08 | 1995-12-08 | 廃棄物埋立地における浸出水からの酸化カルシウムの回収方法及びその利用方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09156922A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20010063524A (ko) * | 1999-12-22 | 2001-07-09 | 이구택 | 석회소성공정의 배출수 수질 개선방법 |
-
1995
- 1995-12-08 JP JP34584895A patent/JPH09156922A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20010063524A (ko) * | 1999-12-22 | 2001-07-09 | 이구택 | 석회소성공정의 배출수 수질 개선방법 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US4332584A (en) | Recovery of potential energy and chromium values from leather tannery wastes | |
| JP2004033893A (ja) | 廃棄物の再資源化処理方法 | |
| PL337278A1 (en) | Method of processing residues from a process of purifying combustion gases produced as result of incineration of garbage and industrial waste | |
| JPH09156922A (ja) | 廃棄物埋立地における浸出水からの酸化カルシウムの回収方法及びその利用方法 | |
| JP2000301103A (ja) | 焼却灰または飛灰の無害化処理方法 | |
| JPH0122040B2 (ja) | ||
| JPS61101711A (ja) | 焼却灰の無害化方法 | |
| JP3965769B2 (ja) | 飛灰の処理方法 | |
| JP2005068535A (ja) | 鉛、亜鉛を含有するガス又は飛灰の処理方法 | |
| JPH09187748A (ja) | 焼却灰の処理方法 | |
| JP3851206B2 (ja) | 飛灰の処理方法 | |
| JP3470594B2 (ja) | 溶融飛灰の処理方法 | |
| JPS61174112A (ja) | 都市ごみ焼却灰の処理方法 | |
| JPH05220386A (ja) | 排煙脱硫剤の製造方法 | |
| JPH10216670A (ja) | 焼却灰または飛灰の無害化処理方法 | |
| JP3333618B2 (ja) | 焼却灰の処理システム | |
| JP2003236504A (ja) | セレン及び塩素分を含む廃棄物の処理方法 | |
| JPH08257599A (ja) | 泥状廃棄物を処理するための方法、装置および処理産物の使用方法 | |
| JPH11300329A (ja) | 焼却灰の処理方法及びその装置 | |
| JPH10151429A (ja) | 高アルカリ性集塵灰中の有害重金属の無害化処理方法 | |
| JP2000197867A (ja) | 固体中のダイオキシン類の分解方法 | |
| JPH11253910A (ja) | 廃棄物燃焼灰の改質処理方法及び装置 | |
| CA2319896C (en) | Method for removing metals from air pollution control residues | |
| JPH09150191A (ja) | 有機性汚水の処理方法 | |
| JPH0567939B2 (ja) |