JPH0915677A - カメラのシャッタ装置 - Google Patents

カメラのシャッタ装置

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JPH0915677A
JPH0915677A JP16750995A JP16750995A JPH0915677A JP H0915677 A JPH0915677 A JP H0915677A JP 16750995 A JP16750995 A JP 16750995A JP 16750995 A JP16750995 A JP 16750995A JP H0915677 A JPH0915677 A JP H0915677A
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JP
Japan
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step motor
shutter
ring
blade
light shielding
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JP16750995A
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Tsutomu Aoshima
力 青島
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2つの遮光手段を備えたシャッタ装置におい
て、第2の遮光手段の停止位置(すなわち、絞り開口面
積)の微調整が行えない。 【解決手段】 レンズ開口を閉じる閉位置からレンズ開
口を全開する全開位置に開動作する第1の遮光手段
(8,9)と、全開位置と閉位置との間で設定された停
止位置から閉位置に閉動作する第2の遮光手段(24,
25)とを有したカメラのシャッタ装置に、第2の遮光
手段に設けられた係止部17と係合して、この第2の遮
光手段を停止位置に停止させる係止手段27と、この係
止手段を停止位置が変化する方向に移動させる移動手段
(29,30)とを設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラのシャッタ
装置、特に、電動シャッタ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カメラのシャッタ装置には、例えば、特
開平7−56211号公報にて提案されているように、
シャッタ羽根によりレンズ開口を開閉する遮光手段を2
つ備えたものがある。この公報開示のシャッタ装置で
は、カメラのレリーズ操作に応じて、一方(第1)の遮
光手段のシャッタ羽根を、レンズ開口を閉じる閉位置か
らレンズ開口を全開する全開位置に動作させるととも
に、他方(第2)の遮光手段のシャッタ兼絞り羽根を全
開位置から閉位置に動作させるようにしている。これに
より、1つの遮光手段を閉位置→全開位置→閉位置とい
うように動作させる場合(特に、ステップモータを正転
→停止→逆転させて遮光手段を動作させる場合)に比べ
てシャッタ速度を速くすることができ、例えば高輝度被
写界に対し絞り口径を大きくして主被写体に対して背景
を十分にぼかしたり、日中シンクロ撮影を行う場合にフ
ラッシュの連動距離を暗所でのフラッシュ撮影の連動距
離に近づけたりすることができる。
【0003】また、本出願人は、カメラのレリーズ操作
に応じて、第1の遮光手段を閉位置から全開位置に開動
作させ、第2の遮光手段を、全開位置と閉位置との間で
設定された停止位置から閉位置に閉動作させるようにし
たシャッタ装置を提案している。このシャッタ装置にお
いて、第2の遮光手段の閉動作を第1の遮光手段が停止
位置(設定絞り値に対応するレンズ開口が得られる位
置)に対応する位置に動作した時点からある程度遅らせ
て開始させることにより、露光時間内のうち比較的長い
時間の間、実際のレンズ開口(絞り開口)面積を設定絞
り値に対応する大きさに保持でき、実質的な絞り値を設
定絞り値に近付けることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、第2の遮光
手段をある停止位置に停止させておく方法としては、第
2の遮光手段に設けられた係止部を、レンズの鏡筒本体
側に固定された係止手段に係合させる方法があり、さら
に、停止位置を設定するための方法として、上記係止手
段に、所定ピッチで上記係止部が係合可能な部分(係合
部分)を複数設けることが考えられる。
【0005】しかしながら、係止手段に複数の係合部分
を設けるといっても、機械的強度や加工精度等の関係か
ら、係合部分のピッチをあまり小さくできない。このた
め、第2の遮光手段の停止位置、すなわち絞り開口の微
調整が困難であるという問題がある。また、上記のよう
な方法によると、絞り開口を変更する場合に、一旦係止
部の係止部材への係合を解除してから第2の遮光手段を
移動させ、再び係止部を係止手段に係合させるという複
雑な過程を経なければならないという問題がある。
【0006】そこで、本発明の第1の目的は、2つの遮
光手段を備えたシャッタ装置において、第2の遮光手段
の停止位置(すなわち、絞り開口面積)の微調整を簡単
に行えるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本願第1の発明は、レンズ開口を閉じる閉位置か
らレンズ開口を全開する全開位置に開動作する第1の遮
光手段と、全開位置と閉位置との間で設定された停止位
置から閉位置に閉動作する第2の遮光手段とを有するカ
メラのシャッタ装置において、第1の遮光手段を閉位置
から全開位置に開動作させ、第2の遮光手段を、全開位
置と閉位置との間で設定された停止位置から閉位置に閉
動作させるカメラのシャッタ装置において、第2の遮光
手段に設けられた係止部と係合して、この第2の遮光手
段を停止位置に停止させる係止手段と、この係止手段を
停止位置が変化する方向に移動させる移動手段とを設け
ている。
【0008】このようなシャッタ装置では、従来におい
て鏡筒本体等に固定されていた係止手段を移動手段によ
り移動させることによって第2の遮光手段の停止位置
(絞り値)を任意に設定できる。このため、例えば、係
止手段に螺合するネジ部材と、このネジ部材を回転駆動
する駆動手段とから移動手段を構成し、駆動手段により
ネジ部材を回転させて係止手段をこのネジ部材の軸方向
に移動させるようにすれば、微細に又は無段階的に絞り
開口面積を調整することができる。
【0009】なお、駆動手段としては、ステップモータ
を用いることが望ましい。これにより、第2遮光手段の
停止位置、すなわち絞り開口面積を設定絞り値に応じて
正確に制御することができる。
【0010】また、操作手段の手動操作により上記係止
手段を移動させるように移動手段を構成すれば、より簡
単な構成で、絞り開口面積の細かな調整が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)図1から図21は、本発明の第1の実
施形態を示し、図1は本実施形態のシャッタ装置の構成
部品の関係を示す斜視図であり、図2は断面図である。
1は上地板である。2は第1駆動リングであり、この第
1駆動リング2の内径部2aは、上地板1の中央に形成
された円筒部1aに回転可能に嵌合している。
【0012】3,4は駆動ピンであり、第1駆動リング
2の下面に固着されている。5は第1ステップモータで
あり、公知のステップモータと同様に、所定の単位回転
角での割り出し回転が可能である。
【0013】6は第1ピニオンであり、第1ステップモ
ータ5の出力軸に固着されている。この第1ピニオン6
は、第1駆動リング2の歯車部2bと噛み合っており、
第1ステップモータの回転駆動力を第1駆動リング2に
伝える。7は第1押さえ板であり、図2に示すように、
第1駆動リング2が円筒部1aに嵌合された後、この円
筒部1aの頂面1iに固着されて第1駆動リング2の脱
落を防ぐ。
【0014】8は第1シャッタ羽根であり、穴8aを有
する。この穴8aには、前述の駆動ピン3が上地板1に
形成された長穴1gを通って回動可能に嵌合している。
第1シャッタ羽根8の上面には、ピン8bが形成されて
おり、このピン8bは上地板1の下面に形成されたカム
溝1bに摺動可能に嵌合している。
【0015】9は第2シャッタ羽根であり、穴9aを有
する。この穴9aには、前述の駆動ピン4が上地板1に
形成された長穴1hを通って回動可能に嵌合している。
第2シャッタ羽根9の上面にはピン9bが形成されてお
り、このピン9bは上地板1の下面に形成されたカム溝
1cに摺動可能に嵌合している。
【0016】10は、中央に開口部10aを備えた羽根
押さえ板である。第1シャッタ羽根8と第2シャッタ羽
根9とは、上地板1と羽根押さえ板10との間に形成さ
れる空隙内に平面方向に移動可能に保持されている。上
地板1の下面には、羽根押さえ板10との間に上記空隙
を設けるための突起1d,1e,1fが形成されてい
る。
【0017】11は下地板である。12は閉じ羽根リン
グであり、この閉じ羽根リング12の内径部12aは、
下地板11の中央部に形成された円筒部11aに回転可
能に嵌合している。13,14は駆動ピンであり、閉じ
羽根リング12の上面に固着されている。15,16は
閉じ羽根リング12の外周3箇所に形成された腕のうち
腕12c,12dに固着されたピンである。
【0018】17は係止爪であり、閉じ羽根リング12
の残りの腕12bにピン17aを回転中心として回動可
能に取り付けられている。係止爪17は、先端部17d
が閉じ羽根リング12の腕12bの立ち曲げ部(図12
等参照)12eと係合可能であり、これらが係合するこ
とにより、図12中における係止爪17の反時計回りの
回転が規制される。
【0019】18は一端が閉じ羽根リング12に固定さ
れ、他端が係止爪17に固定された引っ張りコイルスプ
リングであり、このコイルスプリング18は、図12中
における係止爪17を反時計回りの方向に付勢する。な
お、このコイルスプリング18に代えてトーションスプ
リング、圧縮スプリング等の弾性部材を用いてもよい。
【0020】また、係止爪17の爪部17cは、例え
ば、図12に示すように、後述の係止部材27に形成さ
れた係止部27aと係合可能である。19は係止爪17
の腕部17bに固着された解除ピンであり、後述する第
2駆動リング20のカム面20cと当接可能になってい
る。
【0021】20は第2駆動リングであり、この第2駆
動リング20の内径部20aは下地板11の中央(光軸
まわり)に形成された円筒部11jに回転可能に嵌合し
ている。また、第2駆動リング20に形成された腕20
bは、前述のピン15およびピン16に当接可能であ
る。
【0022】図12等に示すように、下地板11にはス
トッパ11sが形成されており、このストッパー11s
に閉じ羽根リング12の腕12dが当接することによ
り、閉じ羽根リング12の図12等における矢印Fの方
向の回転が規制される。
【0023】21は第2ステップモータであり、公知の
ステップモータと同様に、所定の単位回転角での割り出
し回転が可能である。
【0024】22は第2ピニオンであり、第2ステップ
モータ21の出力軸に固着されている。この第2ピニオ
ン22は、第2駆動リング20の歯車部20dと噛み合
っており、第2ステップモータ21の回転駆動力を第2
駆動リング20に伝える。23は第2押さえ板であり、
図2に示すように、第2駆動リング20が下地板11の
円筒部11jに嵌合された後この円筒部11jの頂部1
1iに固着されて第2駆動リング20の脱落を防ぐ。
【0025】26はトーションスプリングであり、図1
2に示すように、コイル状部が下地板11の下面に形成
された突起11rの外周に取り付けられ、一方の腕26
bが下地板11の突起11qに係止され、他方の腕26
aが閉じ羽根リング12のピン15に係止されている。
このトーションスプリング26は、閉じ羽根リング12
を図12において矢印Fの方向に付勢する。これによ
り、係止爪17が、後述の係止部材27の係止部27a
と係合しているときは、閉じ羽根リング12の回転位置
は安定的に規定される。また、下地板11の下面には、
突起11pが形成されており、この突起11pは、トー
ションスプリング26の腕26aと係合可能な位置にあ
る。図12においては腕26aと突起11pは係合して
いないが、この状態から閉じ羽根リング12が矢印F方
向に回転していくと、腕26aは、ピン15から離脱し
て突起11pと係合する。
【0026】24は第3シャッタ羽根であり、穴24a
を有する。この穴24aには、前述の駆動ピン13が下
地板11に形成された長穴11gを通って回動可能に嵌
合している。第3シャッタ羽根24にはピン24bが固
着されており、このピン18bは、下地板11の上面に
形成されたカム溝11bに摺動可能に嵌合している。2
5は第4シャッタ羽根であり、穴25aを有する。この
穴24aには、前述の駆動ピン14が下地板11に形成
された長穴11hを通って回動可能に嵌合している。第
4シャッタ羽根25にはピン25bが固着されており、
このピン25bは、下地板11の上面に形成されたカム
溝11cに摺動可能に嵌合している。第3シャッタ羽根
24と第4シャッタ羽根25とは、下地板11と羽根押
さえ板10との間に形成される空隙内に平面方向に移動
可能に保持されている。下地板11の上面には、羽根押
さえ板との間に上記空隙を設けるための突起11d,1
1e,11fが形成されている。
【0027】27は係止部材であり、係止爪17の爪部
17cと係合可能な係止部27aを有する。28はガイ
ドバーであり、両端がそれぞれ下地板11に形成された
保持部11k,11lに固定されている。このガイドバ
ー28は、係止部材27のガイド穴27bに摺動可能に
嵌合している。29は第3ステップモータであり、下地
板11に固定されている。この第3ステップモータ29
も、公知のステップモータと同様に、所定の単位回転角
での割り出し回転が可能である。
【0028】30はネジ部材であり、第3ステップモー
タ29の出力軸に固着されている。このネジ部材30
は、係止部材27に形成されたメネジ部27cに螺合し
ている。このため、第3ステップモータ29が駆動され
ると、係止部材27はガイドバー28によって回転が阻
止された状態でこのガイドバー28に案内されてネジ部
材30の軸方向に移動する。
【0029】31は、接片31a,31bを有するスイ
ッチであり、下地板11に固定されている。接片31a
は、係止部材27の凸部27dと当接可能であり、係止
部材27が所定の位置に移動すると、スイッチ31のオ
ン・オフ切換えが行われる。図3は、図2におけるA−
A線で切断した場合の矢視断面図である。図3の状態は
第1シャッタ羽根8と第2シャッタ羽根9とで開口部1
0aを閉じている状態であり、この状態から第1駆動リ
ング2(駆動ピン3,4)を矢印c方向に回転させる
と、駆動ピン3,4がそれぞれ長穴1g,1h内を移動
し、第1シャッタ羽根8および第2シャッタ羽根9は光
軸を中心に回転していく。この際、ピン8b,9bがそ
れぞれカム溝1b,1cに嵌合しているため、カム溝1
b,1cに案内されて第1シャッタ羽根8は穴8aを中
心に、第2シャッタ羽根9は穴9aを中心にそれぞれ回
転しながらレンズ開口を広げていく。
【0030】ここで、第1ステップモータ5を1ステッ
プ分駆動すると、第1駆動リング2は光軸を中心にγだ
け回転するようになっている。カム溝1b,1cは、図
4に示すように、第1駆動リング2が図3の状態から3
・γだけ回転しても(すなわち、第1ステップモータ5
を3ステップ駆動しても)、第1シャッタ羽根8および
第2シャッタ羽根9を穴8a,9aを中心としては回転
させず、第1ステップモータ5のそれ以後のステップで
光軸を中心に回転する第1シャッタ羽根8および第2シ
ャッタ羽根9を穴8a,9aを中心としても回転させる
ように形成されている。
【0031】図5に示すように、第1ステップモータ5
の4ステップ目、すなわち第1駆動リング2の初期位置
からの4・γの回転位置において、第1シャッタ羽根8
と第2シャッタ羽根9とにより形成されるレンズ開口は
ピンホールとなり、そして、図6に示すように、10ス
テップ目、すなわち第1駆動リング2の初期位置からの
10・γの回転位置においてレンズ開口は全開状態とな
る。なお、このとき両シャッタ羽根8,9は、開口部1
0aよりも逃げ量Mだけ退避している。
【0032】カム溝1b,1cは、第1ステップモータ
5のそれ以後のステップでは、第1シャッタ羽根8と第
2シャッタ羽根9に全開状態を保持させたままで穴8
a,9aを中心には回転せず、光軸を中心に第1駆動リ
ング2とともに回転するのみとなるよう形成されてい
る。第1駆動リングの最終回転位置である12ステップ
目の状態を図7に示す。
【0033】図8は、第1シャッタ羽根8および第2シ
ャッタ羽根9の穴8a,9aを中心とする回転角度θと
第1ステップモータ5のステップ数との関係を示すグラ
フであり、回転角度θがθ1 となるとき(4ステップ目
のとき)はレンズ開口はピンホールとなり、回転角度θ
がθ2 となるとき(10ステップ目のとき)はレンズ開
口は全開状態となる。
【0034】図9は、ステップモータの特性を示すグラ
フである。このグラフから分かるように、ステップモー
タの回転速度を、例えばaとするよう駆動電気信号を入
力しても、瞬時に応答するわけではなく、実際にステッ
プモータがその速度aになるまでにはある程度のステッ
プ数(本例では、3〜4ステップ)が必要となる。本実
施形態では、第1ステップモータ5の4ステップ目以後
のステップにおいてレンズ開口を開けるようにしている
ことから、シャッタの開口スピードには電気信号による
設定スピードに対して誤差は非常に少ない。なお、ステ
ップ数の具体的な数は本発明を限定するものではない。
【0035】また、図6に示すように、レンズ開口を全
開状態にしたシャッタ羽根8,9の開口部10aからの
逃げ量Mは少ないが、実際の最終行程を、図7に示すよ
うに12ステップ目までとすることにより、シャッタ羽
根8,9が最終行程位置でバウンドして再び開口部10
aの内側に入り込むことはない。
【0036】なお、以上述べた第1シャッタ羽根8、第
2シャッタ羽根9、第1駆動リング2、第1ステップモ
ータ5からなる遮光装置を第1遮光装置と称する。
【0037】また、図3に示すように、第1シャッタ羽
根8と第2シャッタ羽根9がレンズ開口を閉じている位
置を閉位置と称し、図6および図7に示すように第1シ
ャッタ羽根8と第2シャッタ羽根9がレンズ開口を全開
状態にする位置を全開位置と称する。
【0038】図10は、図2におけるB−B線で切断し
た場合の矢視断面図である。図10において、閉じ羽根
リング12は後述の構成により矢印D方向に駆動される
と第3シャッタ羽根24と第4シャッタ羽根25が光軸
まわりで回転するとともに、カム溝11b,11c内を
移動しながら穴24a,25aを中心としても回転す
る。第3シャッタ羽根24と第4シャッタ羽根25の穴
24a,25aを中心とした回転角度αと第2駆動リン
グ20の回転角との関係を示したのが図11であり、横
軸は閉じ羽根リング12の矢印D方向への回転角を示
し、図10における位置を0°とし、最終行程位置を1
0・β°とする。最終行程位置とは、図16に示すよう
に、下地板11のストッパー11sと閉じ羽根リング1
2の腕12dとが当接する位置である。一方、縦軸は、
第3シャッタ羽根24および第4シャッタ羽根25の穴
24a,25aを中心とした回転角度を示している。
【0039】下地板11のカム溝11b,11cは、こ
のグラフから分かるように、閉じ羽根リング12が7・
βまで回転する間はシャッタ羽根24,25の回転角度
αを大きくしていき、閉じ羽根リング12がそれ以上回
転してもシャッタ羽根24,25の回転角度αが大きく
しないように形成されている。すなわち、閉じ羽根リン
グ12が7・βから10・βの間で回転しても、第3シ
ャッタ羽根24および第4シャッタ羽根25は光軸まわ
りでのみ回転する。
【0040】図10および図11中の回転角α1 は、開
口部10aの内側に第3および第4シャッタ羽根24,
25が入り込む回転角であり、回転角α2 は、レンズ開
口がピンホールに挟まる回転角である。
【0041】なお、第3シャッタ羽根24、第4シャッ
タ羽根25および閉じ羽根リング12等からなる遮光装
置を第2遮光装置と称する。
【0042】また、図10に示すように、第3および第
4シャッタ羽根24,25がレンズ開口を全開状態にす
る位置を全開位置と称し、両シャッタ羽根24,25が
穴24a,24aを中心にα2 以上回転してレンズ開口
を閉じる位置を閉位置と称する。
【0043】図12から図16は図2における矢印E方
向からみた第2ピニオン21、第2駆動リング20およ
び閉じ羽根リング12等の平面図である。図10におい
て示した矢印Dの方向は図12から図16においては矢
印Fの方向と同じである。
【0044】図12に示すように、係止爪17をガイド
バー28の右端位置にある係止部材27と係合させる閉
じ羽根リング12の位置は、図11でいう5・βの位置
である。閉じ羽根リング12がこの位置にあるときは、
第3シャッタ羽根24および第4シャッタ羽根25によ
り形成されるレンズ開口の面積は、ピンホールよりもわ
ずかに大きい。この面積が本シャッター装置における最
小絞り面積となる。
【0045】また、図13に示すように、係止爪17を
ガイドバー28の左端位置にある係止部材27と係合さ
せる閉じ羽根リング12の位置は、図11でいう0°の
回転位置である。閉じ羽根リング12がこの位置にある
ときは、第3シャッタ羽根24および第4シャッタ25
により形成されるレンズ開口の面積は、本シャッタ装置
における最大のものとなる。この状態は図10に示す状
態と同じである。
【0046】さらに、係止部材27は、ネジ部材30の
回転により図12に示す位置と図13に示す位置との間
で移動が可能であり、第2遮光装置により設定されるレ
ンズ開口面積はその位置に応じた面積になる。
【0047】次に、第2遮光装置の動作について説明す
る。
【0048】図12および図13は第2遮光装置のレリ
ーズ前の初期位置を示す。不図示のメインスイッチがオ
ンされ、第3ステップモータ29が駆動されると、ネジ
部材30が回転して係止部材27をネジ部材30の軸方
向に移動させる。係止部材27と係止爪17とが係合し
た状態で係止部材27が移動すると、閉じ羽根リング1
2も回転する。こうして、第3ステップモータ29の駆
動量を制御することにより、閉じ羽根リング12を所望
の絞り値に対応する位置に回転させることができる。
【0049】ここで、本実施形態においてネジ部材30
を駆動するのはステップモータであるため、初期のレン
ズ開口(絞り開口)面積とステップモータの駆動ステッ
プ数を記憶しておけば、現在の絞り開口面積をカメラが
知ることができる。そして、これ以後、設定絞り値が変
更されても、これに対応するステップ数だけステップモ
ータを駆動することにより、変更後の設定絞り値に対応
する絞り開口を得ることができる。
【0050】さらに、係止部材27がネジ部材30とネ
ジ結合しているため、ネジ部材30のネジピッチを小さ
くしておけば、ステップモータの1ステップ分の回転に
対し、係止部材27を微小移動させることができる。ま
た、ステップモータを用いることにより、ネジ部材30
の回転位置の割り出しは、精度良く確実に行われる。な
お、係止爪17と係止部材27との係合により規定され
る第3および第4シャッタ羽根24,25の位置を停止
位置と称する。
【0051】次に、第2ステップモータ21のステップ
数と、第2駆動リング20および閉じ羽根リング12の
回転角との関係について説明する。なお、ここでは、図
13に示す状態(すなわち、第3および第4シャッタ羽
根24,25の停止位置が全開位置である場合)から閉
動作が開始される場合を例として説明する。
【0052】図13の状態から第2ステップモータ21
を駆動して第2駆動リング20を矢印Fの方向に回転さ
せると、図14に示すように、第2駆動リング20のカ
ム面20cが係止爪17の解除ピン19に当接する。な
お、この状態でも、第3および第4シャッタ羽根24,
25は上記停止位置に保持されている。
【0053】そして、この状態からさらに第2駆動リン
グ20を矢印Fの方向に回転させると、カム面20cに
よりスプリング18の付勢力に抗して係止爪17が押し
上げられ、係止爪17と係止部材27との係合が解除さ
れる。
【0054】第2駆動リングは、図15に示すように、
係止爪17と係止部材27との係合が解除された直後か
ら腕20bをピン16に当接させて、閉じ羽根リング1
2を矢印Fの方向に移動させはじめる。なお、図13に
示される位置から図15に示される位置までの第2駆動
リング20の移動は、第2ステップモータ21の矢印F
とは逆向きの回転が14ステップ分行われることにより
なされる。
【0055】ここで、第2駆動リング20の慣性モーメ
ントは、閉じ羽根リング12、第3シャッタ羽根24、
第4シャッタ羽根25の慣性モーメントに比べて十分大
きくなるように構成されているため、これ以後の第2駆
動リング20の回転は、安定的でかつ減速が少ない。ま
た、第2駆動リング20が図13に示す位置から図15
に示す位置まで移動する間に第2遮光装置によりレンズ
開口を狭めるスピード(閉口スピード)と第2ステップ
モータ21を駆動する駆動信号(電気信号)との誤差は
非常に少ないので、閉口スピードを十分に加速すること
ができる。この関係は第1遮光装置における第1ステッ
プモータ5の駆動信号と開口スピードとの関係と同等で
ある。
【0056】続いて、閉じ羽根リング12が、図11に
示す0から7・βまで第2ステップモータ21の7ステ
ップ分回転すると、第3シャッタ羽根24と第4シャッ
タ羽根25は、穴24a,25aを中心にα3 まで回転
し、レンズ開口を全開する状態から完全に閉じる状態に
なる。
【0057】閉じ羽根リング12の回転位置が7・β以
降第2ステップモータ21の4ステップ分の駆動により
10・βに達するまでは、図11に示すように第3およ
び第4シャッタ羽根24,25が閉じ状態を保持するよ
う構成されているので、最終行程位置である図16に示
す位置になり、閉じ羽根リング12の腕12dが下地板
11のストッパー11sに当接してバウンドしたとして
も、それにより再びレンズ開口が開口することはない。
【0058】第2駆動リング20が閉じ羽根リング12
とともに図16に示す位置にきた後初期状態すなわち図
12に示す状態に戻すには、第2ステップモータ21を
逆転させ第2駆動リング20を矢印Fとは逆方向に回転
させる。その途中、第2駆動リング20の腕20bは、
閉じ羽根リング12に固着されたピン15に当接し、閉
じ羽根リング12を同じく矢印Fとは逆方向に回転させ
る。そして所定ステップ数だけ第2ステップモータ21
が駆動されることで、図13に示す状態に復帰する。
【0059】図17は本実施形態で用いる電気回路ブロ
ック図であり、101はマイコン等からなる全体のシー
ケンスを司どる制御回路である。102は第1ステップ
モータ5を駆動する第1ステップモータ駆動回路であ
り、103は第2ステップモータ21を駆動する第2ス
テップモータ駆動回路、104は被写界輝度を測定する
公知の測光回路である。
【0060】105はレリーズスイッチであり、106
は絞り設定手段である。この絞り設定手段106は、例
えば、パターン基板と接片とからなるスイッチであり、
複数段階(本実施形態では4段階)に設定可能な絞り値
に対応する出力信号を出力する。このため、使用者が所
望の絞り値になるように絞り設定手段106を操作する
と、この絞り設定手段106からはそれに応じた信号が
出力される。また、107は第3ステップモータ29を
駆動する第3ステップモータ駆動回路である。制御回路
101内には記憶回路が含まれており、この記憶回路に
は、測光回路104および絞り設定手段106の出力信
号に応じて露出時間を設定するためのタイムテーブルが
記憶されている。
【0061】図18は、制御回路101の動作を示すフ
ローチャートである。以下、このフローチャートに従っ
て、制御回路101の動作を説明する。
【0062】まず、メインスイッチがオンされると、ス
テップ1に進む。
【0063】ステップ1では、絞り設定手段106から
の出力信号を検出する。
【0064】ステップ2では、絞り設定手段106から
の出力信号と現在のレンズ開口(絞り開口)面積との差
に応じたステップ数だけ、第3ステップモータ駆動回路
107を介して第3ステップモータ29を駆動し、係止
部材27を移動させて閉じ羽根リング12を回転させ、
第2遮光装置を所定の停止位置(絞り状態)にセットす
る。
【0065】ステップ3では、図示しないレリーズボタ
ンが押し込まれてレリーズスイッチ105がオンしたか
否かを判別し、オンを判別するとステップ4に進み、オ
フを判別するとステップ1を繰り返す。
【0066】ステップ4では、測光回路104を動作さ
せて、被写体輝度を測定する。
【0067】ステップ5では、ステップ1において検出
した絞り設定手段106からの出力信号と、ステップ4
において測定した被写体輝度との関係に基づいて、ディ
レイ時間を記憶回路内のタイムテーブルより選択する。
なお、選択されたディレイ時間は、後述のステップ11
において、タイマーのカウントアップの時間として用い
られる。
【0068】ステップ6では、時計回路108のリセッ
トを行う。
【0069】ステップ7では、第1ステップモータ駆動
回路102を介して第1ステップモータ5を駆動し、第
1遮光装置を図3に示す状態から図7に示す状態に動作
させる。なお、第1ステップモータ5は、予め決められ
た駆動周波数データに沿って駆動される。
【0070】ステップ8では、時計回路108をスター
トさせ、第1ステップモータ5の駆動開始からの経過時
間をカウントしていく。
【0071】ステップ9では、第1ステップモータ駆動
回路102を介して第1ステップモータ5を所定のステ
ップ数(本実施形態では、図8に示すように、12ステ
ップ)駆動したか否かを判別し、所定ステップの駆動を
完了した場合はステップ10に進み、完了していない場
合は第1ステップモータ5の駆動を続行しながらステッ
プ11に進む。
【0072】ステップ10では、第1ステップモータ駆
動回路102を介して第1ステップモータ5を停止させ
る。
【0073】ステップ11では、ステップ8にてスター
トさせた時計回路108のカウントが、ステップ5にて
決められた時間に達したか否かを判別し、達していない
場合はステップ9に戻り、達している場合はステップ1
2に進む。
【0074】ステップ12では、第2ステップモータ駆
動回路103を介して予め決められた駆動周波数データ
に沿って第2ステップモータ21を駆動し、第2駆動リ
ング20を図13における矢印Fの方向に回転させてい
く。
【0075】ステップ13では、第2ステップモータ駆
動回路103を介して第2ステップモータ21を所定の
ステップ数(本実施形態では、第2駆動リング20が図
16に示す位置に達するまで)駆動したか否かを判別
し、所定ステップの駆動を完了した場合はステップ14
に進み、完了していない場合は第2ステップモータ21
の駆動を続行しながらステップ9に戻る。
【0076】ステップ14では、第2ステップモータ駆
動回路103を介して第2ステップモータ21を停止さ
せる。
【0077】ステップ15では、第1遮光装置が図3に
示す状態に戻るように第1ステップモータ駆動回路10
2を介して第1ステップモータ5の駆動を所定の駆動周
波数にて開始する。
【0078】ステップ16では、第1遮光装置が図3に
示す位置に戻ったか否かを判別し、初期位置に戻った場
合はステップ17に進み、戻っていない場合はステップ
16を繰り返す。
【0079】ステップ17では、第1ステップモータ駆
動回路102を介して第1ステップモータ5を停止させ
る。
【0080】ステップ18では、第2駆動リング20が
図13に示す状態に戻るように、第2ステップモータ駆
動回路103を介して第2ステップモータ21の駆動を
所定の駆動周波数にて開始する。
【0081】ステップ19では、第2駆動リング20が
図13に示す状態に戻ったか否かを判別し、戻った場合
はステップ20に進み、戻っていない場合はステップ1
9を繰り返す。
【0082】ステップ20では、第2ステップモータ駆
動回路103を介して第2ステップモータ21を停止さ
せる。
【0083】以上のようなシーケンスに沿ってシャッタ
装置を駆動した場合のシャッタ露光動作時のレンズ開口
面積を示したものが図19〜図22である。これらの図
において、ステップ7にて第1ステップモータ5を正転
動作させてからの経過時間を横軸に示しており、ステッ
プ5において設定されるディレイ時間をTで示してい
る。また、第1遮光装置により形成されるレンズ開口面
積をaで示し、第2遮光装置により形成されるレンズ開
口面積をbで示す。各図中の斜線で示す部分は、シャッ
タ装置全体として実際に露光を行っている領域を示して
いる。
【0084】これらの図を比較して分かるように、第1
ステップモータ5の起動時間に対する第2ステップモー
タ15の起動時間の差、すなわち前述のディレイ時間T
を変えることにより、曲線aに対する曲線bの相対位置
が図中左右に移動し、その結果、斜線で示す露出量が変
化することになる。
【0085】ここで、図19は、係止部材27が図13
に示すようにガイドバー28の左端位置に設定された場
合を示している。
【0086】また、図22は、係止部材27が図12に
示すようにガイドバー28の右端位置に設定された場合
を示している。
【0087】また、図20および図21は、それぞれ係
止部材27がネジ部材30の中間部に位置する場合を示
している。
【0088】これらの図から分かるように、本実施形態
のシャッタ装置では、第1遮光装置の開動作位置が、第
2遮光装置の停止位置に対応する位置を超えた時点から
所定時間(ディレイ時間Tにより定まる時間)の経過後
に、第2遮光装置の閉動作を開始しているため、露出時
のほとんどの時間(Gで示す領域)の間、レンズ開口面
積が設定した絞り値に対応する面積として露出動作が行
なえる。このため、主被写体に対して所望の背景ボケが
得られる。
【0089】なお、カメラの電池交換や故障等により制
御回路101への給電が途切れ、係止部材27の位置の
記憶が消えた場合には、再起動時にスイッチ31がオン
する位置まで係止部材27を第3ステップモータ29に
より移動させて、係止部材27の位置の再記憶を行わせ
る。これにより、前述のフローチャートにおけるステッ
プ2の動作が再び可能となる。
【0090】(第2実施形態)図23は、本発明の第2
の実施形態であるシャッタ装置を示している。第1実施
形態では、ステップモータによりネジ部材30を駆動し
たが、この実施形態では、ネジ部材30を手動操作によ
り回転させることができるように構成して、コストダウ
ンを図っている。
【0091】32はネジ部材30に固着された傘歯車で
あり、下地板11にネジ部材30とともに公知の方法で
回転可能に保持されている。
【0092】33は下地板11に回転可能に取り付けら
れた伝達ギヤであり、傘歯車無33aと、平歯車部33
bとを有する。傘歯車無33aは、傘歯車32と噛み合
っている。
【0093】34は操作リングであり、不図示の地板に
光軸回りに回転可能に取り付けられている。この操作リ
ング34は、手動操作により回転させることができる。
また、この操作リング34は、歯車部34aを有し、こ
の歯車部34aは伝達ギヤ33の平歯車部33bと噛み
合っている。
【0094】このような構成のシャッタ装置では、操作
リング34を回転操作すると、操作リング34の回転が
伝達ギヤ33および傘歯車32を介してネジ部材30に
伝達され、ネジ部材30を回転させる。ネジ部材30が
回転すると、第1実施形態と同様に係止部材27がネジ
部材30の軸方向に移動し、閉じ羽根リング12を回転
させてレンズ開口(絞り開口)を設定する。
【0095】(第3実施形態)図24は、本発明の第3
の実施形態であるシャッタ装置を示している。
【0096】35は可撓性を有したクリック板バネであ
る。このクリック板バネ35の固定端35aは、不図示
の地板に固定され、自由端35bは、操作リング34の
クリック溝34b、34c、34dに係合可能である。
操作リング34が操作されると、クリック板バネ35の
自由端35bがクリック溝34b、34c、34dのい
ずれかに係合して、操作リング34の位置出しが行われ
る。
【0097】また、操作リング34に設けられた腕34
eには、係止部材27に設けられたピン27eを保持す
るための溝34fが形成されている。このため、操作リ
ング34を回転操作すると、係止部材27がガイドバー
28に沿って移動する。
【0098】このような構成のシャッタ装置によれば、
簡単な構成により第2遮光装置における絞り開口の設定
が可能となる。
【0099】なお、本発明は、フィルム以外の画像記録
媒体を用いるカメラにも適用でき、磁気以外の方法で撮
影情報が書き込める画像記録媒体を用いる装置にも適用
できる。
【0100】また、本発明は、以上の実施形態および変
形例、またはそれら技術要素を必要に応じて組み合わせ
て用いてもよい。
【0101】しかも、本発明は、一眼レフカメラ、レン
ズシャッタカメラ、ビデオカメラ等、種々の形態のカメ
ラ、さらにはカメラ以外の光学機器やその他の装置、さ
らにはそれらカメラや光学機器やその他の装置に適用さ
れる装置またはこれらを構成する要素に対しても適用で
きる。
【0102】(実施形態と請求の範囲との関係)上記実
施形態における第1および第2シャッター羽根8,9と
これらを駆動する第1駆動リング2および第1ステップ
モータ5からなる装置は、請求の範囲にいう第1の遮光
手段に相当する。また、上記実施形態における第3およ
び第4シャッター羽根8,9とこれらを駆動する第2駆
動リング20および第2ステップモータ21からなる装
置は、請求の範囲にいう第2の遮光手段に相当する。ま
た、上記実施形態における係止爪17は、請求の範囲に
いう第2の遮光手段に設けられた係止部に相当する。ま
た、上記実施形態における係止部材27は、請求の範囲
にいう係止手段に相当する。さらに、上記実施形態にお
ける第3ステップモータ29およびネジ部材30は、請
求の範囲にいう移動手段に相当する。
【0103】なお、以上が本発明の各構成と実施形態の
各構成の対応関係であるが、本発明はこれら実施形態の
構成に限られるものではなく、請求項に示した機構また
は実施形態の構成が持つ機能が達成できる構成であれば
どのようなものであってもよい。
【0104】
【発明の効果】以上説明したように、本願第1の発明
は、従来において鏡筒本体等に固定されていた係止手段
を、移動部材により移動させることによって第2の遮光
手段の停止位置(絞り開口面積)を任意に設定できるよ
うに構成されている。このため、例えば、係止手段に螺
合するネジ部材を回転駆動して係止手段をネジ部材の軸
方向に移動させるようにすれば、微細に又は無段階的に
絞り開口面積を調整することができる。
【0105】なお、駆動手段としては、ステップモータ
を用いることが望ましい。これにより、第2遮光手段の
停止位置、すなわち絞り開口面積を設定絞り値に応じて
正確に制御することができる。
【0106】また、操作手段の手動操作により上記係止
手段を移動させるように移動手段を構成すれば、より簡
単な構成で、絞り開口面積の調整が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態であるシャッタ装置の主
要構成部品の斜視図である。
【図2】本発明のシャッタ装置の断面図である。
【図3】図2のA−A線断面図(第1遮光装置の平面
図)である。
【図4】第1遮光装置の平面図(第1ステップモータの
3ステップ駆動後状態)である。
【図5】第1遮光装置の平面図(第1ステップモータの
4ステップ駆動後状態)である。
【図6】第1遮光装置の平面図(第1ステップモータの
10ステップ駆動後状態)である。
【図7】第1遮光装置の平面図(第1ステップモータの
12ステップ駆動後状態)である。
【図8】第1遮光装置の羽根回転角とステップモータの
ステップ数の関係を示すグラフ図である。
【図9】ステップモータの特性図である。
【図10】図2のB−B線断面図(第2遮光装置平面
図)である。
【図11】第2遮光装置の羽根回転角と閉じ羽根リング
の回転量との関係を示すグラフ図である。
【図12】図2のE視図である。
【図13】図2のE視図である。
【図14】図2のE視図である。
【図15】図2のE視図である。
【図16】図2のE視図である。
【図17】電気回路のブロック図である。
【図18】制御回路の動作を示すフローチャートであ
る。
【図19】露光状態を示すグラフ図である。
【図20】露光状態を示すグラフ図である。
【図21】露光状態を示すグラフ図である。
【図22】露光状態を示すグラフ図である。
【図23】本発明の第2実施形態であるシャッタ装置の
構成図である。
【図24】本発明の第3実施形態であるシャッタ装置の
構成図である。
【符号の説明】
1 上地板 2 第1駆動リング 5 第1ステップモータ 8 第1シャッタ羽根 9 第2シャッタ羽根 11 下地板 12 閉じ羽根リング 15 第2ステップモータ 17 係止爪 20 第2駆動リング 24 第3シャッタ羽根 25 第4シャッタ羽根 27 係止部材 29 第3ステップモータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レンズ開口を閉じる閉位置からレンズ開
    口を全開する全開位置に開動作する第1の遮光手段と、
    前記全開位置と前記閉位置との間で設定された停止位置
    から前記閉位置に閉動作する第2の遮光手段とを有する
    カメラのシャッタ装置において、 前記第2の遮光手段に設けられた係止部と係合して、こ
    の第2の遮光手段を前記停止位置に停止させる係止手段
    と、 この係止手段を前記停止位置が変化する方向に移動させ
    る移動手段とを有することを特徴とするカメラのシャッ
    タ装置。
  2. 【請求項2】 前記移動手段は、前記係止手段に螺合す
    るネジ部材と、このネジ部材を回転駆動する駆動手段と
    を有してなり、前記ネジ部材の回転により前記係止手段
    をこのネジ部材の軸方向に移動させることを特徴とする
    請求項1に記載のカメラのシャッタ装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動手段が、パルス信号によりステ
    ップ動作するステップモータであることを特徴とする請
    求項2に記載のカメラのシャッタ装置。
  4. 【請求項4】 前記移動手段は、手動操作可能な操作手
    段を有してなり、前記操作手段の操作により前記係止手
    段を移動させることを特徴とする請求項1に記載のカメ
    ラのシャッタ装置。
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