JPH09156456A - 車両用乗員保護装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 助手席等の運転席以外の座席に誰も座ってい
ない場合には、エアバッグを展開させないようにする。 【構成】 直流電源の端子間に、少なくてもスイッチ回
路、雷管が直列接続され、かつ加速度センサからの加速
度信号に基づいて判断回路が車両の衝突の重大さを判断
し、該判断回路が重大事故と判断した場合には前記スイ
ッチ回路をオンして前記直流電源から前記雷管に電流を
供給してエアバッグを展開させる車両用乗員保護装置に
おいて、運転席以外のシートベルトが装着されたことを
検出するシートベルト検出手段を設け、前記処理回路は
シートベルト検出手段から検出信号を受けた時のみ前記
スイッチ回路のオンを可能とする構成を備えたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、車両の衝突時に
乗員を保護する車両用乗員保護装置、特に助手席等の運
転席以外の席に取り付けられ、その席に乗員が座ってい
ない時には作動しない車両用乗員保護装置に設けられる
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】この種の発明に係る従来の車両用乗員保
護装置の構成を図３に基づいて説明する。すなわち、図
３において、１はバッテリ（直流電源）、その端子間に
は第１スイッチングトランジスタ（スイッチ回路）２、
雷管３及び第２スイッチングトランジスタ（スイッチ回
路）４が直列接続されている。６はマイクロコンピュー
タ（処理回路）で、加速度センサ５から供給される加速
度信号を入力し、その信号の大きさ、持続時間等から衝
突の重大さを判断して、重大事故であると判断した場合
には出力をローレベルに切り替えて第１及び第２スイッ
チングトランジスタ２、４をオンせしめる。なお、７は
インバータである。

【０００３】上記構成において、マイクロコンピュータ
６が加速度センサ５からの出力信号に基づいて重大事故
であると判断した場合には、第１及び第２スイッチング
トランジスタ２、４をオンして、直流電源１から雷管３
に点火電流が供給される。その結果、図示されない、火
薬が点火されてエアバッグ（図示せず）が展開して乗員
が保護される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如き構成の車両用乗員保護装置は運転席の乗員を保護す
る目的、すなわち重大事故時には必ず作動して、運転者
を保護するように開発されたために、座席に乗員が座っ
ているか否かについては判断する構成になつていなかっ
た。そのために、同様の装置が助手席等の運転席以外の
座席に座っている乗員を保護する目的で助手席に取り付
けた場合、助手席に誰も座っていなくても重大事故を起
こせば誰も座っていない助手席のエアバッグが展開され
る必要もないのに展開されてしまうという問題点があっ
た。

【０００５】そこで、この発明は、上記問題点に着目し
てなされたもので、助手席等の運転席以外の座席に誰も
座っていない場合には、エアバッグを展開させないよう
にすることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明に係
る車両用乗員保護装置は、直流電源の端子間に、少なく
てもスイッチ回路、雷管が直列接続され、かつ加速度セ
ンサからの加速度信号に基づいて判断回路が車両の衝突
の規模を判断し、該判断回路が重大事故と判断した場合
には前記スイッチ回路をオンして前記直流電源から前記
雷管に電流を供給してエアバッグを展開させる車両用乗
員保護装置において、運転席以外のシートベルトが装着
されたことを検出するシートベルト検出手段を設け、前
記処理回路はシートベルト検出手段から検出信号を受け
た時のみ前記スイッチ回路のオンを可能とする構成を備
えたものである。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
図１及び図２に基づいて説明するが、図３に示した構成
のものと同一なもの、又は均等なものには同一符号を付
してその詳細説明は省略する。実施の形態１．

【０００８】即ち、図１において、８は助手席等の運転
席以外の座席に設けられているシートベルトが装着され
たことを検出するシートベルト検出スイッチ（シートベ
ルト検出手段）で、その出力信号はインターフェイス９
を介して波形成形等がなされた後にアンドゲート１０に
供給され、アンドゲート１０はシートベルトが装着され
ている時のみ、マイクロコンピュータ６からの出力を通
過させる。すなわち、例えば助手席に乗員がシートベル
トを装着して座っている時に、衝突事故が発生してマイ
クロコンピュータ６が重大事故と判断した場合のみ、第
１及び第２スイッチングトランジスタ２、４がオンさ
れ、雷管３に点火電流が供給される。

【０００９】実施の形態２．図２において、１１、１２
はバイアス用抵抗で、抵抗１１はエミッタが抵抗１４を
介して接地され、かつコレクタが電源ラインＶ0に接続
された制御用トランジスタ１３のベースと、アンドゲー
ト１０の出力端子との間に直列に介挿され、また抵抗１
２は、その一端が前記制御用トランジスタ１３のベース
に接続され、また他端が接地されている。

【００１０】１５は駆動用トランジスタで、そのコレク
タは第１スイッチングトランジスタ２のベースに接続さ
れ、またベースは前記制御用トランジスタ１３のエミッ
タと抵抗１４との接続点に接続され、さらにエミッタは
接地されている。なお、シートベルト検出スイッチ８の
一端は抵抗１６を介して電源ラインＶ0に接続されると
共に、そのシートベルト検出スイッチ８と抵抗１６との
接続点は、アンドゲート１０の一方の入力端子に接続さ
れている。なお、アンドゲート１０の他方の入力端子は
マイクロコンピュータ６の出力端子に接続されている。

【００１１】次に上記構成の作用を説明する。 （シートベルト着用時）この時、シートベルト検出スイ
ッチ８がオンされるので、シートベルト検出スイッチ８
と抵抗１６との接続点の電圧はローレベルになり、その
信号は図示されないインバータを介してハイレベル信号
をアンドゲート１０に供給される。その結果、マイクロ
コンピュータ６が加速度センサ５からの検出信号に基づ
いて重大衝突と判断すると、マイクロコンピュータ６の
双方の出力端子がハイレベルになり、第２スイッチング
トランジスタ４をオンすると共に、アンドゲート１０に
ハイレベル信号を供給して、制御用トランジスタ１３を
オフせしめる。それにより、駆動用トランジスタ１５を
オンせしめ、第１スイッチングトランジシタ２をオンす
る。それによって、雷管３に点火電流が供給される。

【００１２】（シートベルト非着用時）この時には、シ
ートベルト検出スイッチ８がオフされるので、シートベ
ルト検出スイッチ８と抵抗１６との接続点の電圧がハイ
レベルに切り替わるので、アンドゲート１０の一方の入
力端子をローレベルに切り替えるので、アンドゲート１
０はマイクロコンピュータ６からのハイレベル信号は遮
断される。そのために、制御用トランジスタ１３がオフ
されることによって、駆動用トランジスタ１５がオフし
て第１スイッチングトランジシタ２がオフ状態に維持さ
れる。それによって、マイクロコンピュータ６が重大衝
突と判断しても雷管３には点火用の電流が供給されな
い。

【００１３】

【発明の効果】この発明によれば、助手席等の乗員を保
護するエアバッグの展開が、助手席に乗員がいる場合に
のみ行われ、車両用乗員保護装置としての品質を向上す
ることができるという効果が発揮される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による車両用乗員保護装置の一実施例を
示す回路説明図である。

【図２】本発明による車両用乗員保護装置の他の実施例
を示す回路説明図である。

【図３】従来例を説明するための回路説明図である。

【符号の説明】

８ シートベルト検出スイッチ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 直流電源の端子間に、少なくてもスイッ
   チ回路、雷管が直列接続され、かつ加速度センサからの
   加速度信号に基づいて判断回路が車両の衝突の規模を判
   断し、該判断回路が重大事故と判断した場合には前記ス
   イッチ回路をオンして前記直流電源から前記雷管に電流
   を供給してエアバッグを展開させる車両用乗員保護装置
   において、運転席以外のシートベルトが装着されたこと
   を検出するシートベルト検出手段を設け、前記処理回路
   はシートベルト検出手段から検出信号を受けた時のみ前
   記スイッチ回路のオンを可能とすることを特徴とする車
   両用乗員保護装置。