JPH09153579A - タイバ切断装置 - Google Patents
タイバ切断装置Info
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- JPH09153579A JPH09153579A JP31185695A JP31185695A JPH09153579A JP H09153579 A JPH09153579 A JP H09153579A JP 31185695 A JP31185695 A JP 31185695A JP 31185695 A JP31185695 A JP 31185695A JP H09153579 A JPH09153579 A JP H09153579A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 タイバを切断し易く樹脂ばりを除去し易くす
るために、タイバ巾、樹脂ばり長さを短縮すると、タイ
バ切断時にめっき屑によるリード間短絡が散発してい
た。 【解決手段】 中間部がタイバ2で連結され互いに平行
配置された多数本のリード1を有する電子部品中間構体
5のリード1間に位置するタイバ2を切断パンチにて打
ち抜き除去して個々の電子部品に分離するタイバ切断装
置の切断パンチ16が、外装部4とリード1及びタイバ
2にて囲まれる領域に形成された樹脂ばり9を切断する
略平坦な樹脂ばり除去部17と、樹脂ばり除去部17の
なす平坦面の延長面より上方位置を中心18aとする湾
曲面18bの上端18cを樹脂ばり除去部17に接続す
るとともに、前記樹脂ばり9の一部及びタイバ2の全面
にかかるように下方に向けて突設させたタイバ切断部1
8とを有する。
るために、タイバ巾、樹脂ばり長さを短縮すると、タイ
バ切断時にめっき屑によるリード間短絡が散発してい
た。 【解決手段】 中間部がタイバ2で連結され互いに平行
配置された多数本のリード1を有する電子部品中間構体
5のリード1間に位置するタイバ2を切断パンチにて打
ち抜き除去して個々の電子部品に分離するタイバ切断装
置の切断パンチ16が、外装部4とリード1及びタイバ
2にて囲まれる領域に形成された樹脂ばり9を切断する
略平坦な樹脂ばり除去部17と、樹脂ばり除去部17の
なす平坦面の延長面より上方位置を中心18aとする湾
曲面18bの上端18cを樹脂ばり除去部17に接続す
るとともに、前記樹脂ばり9の一部及びタイバ2の全面
にかかるように下方に向けて突設させたタイバ切断部1
8とを有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リードフレームを
用いた電子部品の製造過程でリードフレームを構成する
多数本のリードを連結したタイバを切断してリードを独
立させ個々の電子部品に分離するタイバ切断に関連する
技術分野に属する。
用いた電子部品の製造過程でリードフレームを構成する
多数本のリードを連結したタイバを切断してリードを独
立させ個々の電子部品に分離するタイバ切断に関連する
技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】樹脂モールド型電子部品は一般的に多数
のリードをタイバで連結一体化したリードフレームを用
い、電子部品本体の電極とリードとを電気的に接続した
後、電子部品本体を含みタイバと隣接するリードの一部
を樹脂にて成型被覆し、その後タイバを切断除去してリ
ードを独立させ個々の電子部品に分離して製造される。
このタイバを切断する装置の一例を図6から説明する。
図において、1はリードフレームを構成するリードで紙
面鉛直方向に多数本平行配列されている。2は各リード
1の中間部と直交配列され各リード1を連結するタイ
バ、3はリード1の遊端と電気的に接続された半導体ペ
レットなどの電子部品本体、4は電子部品本体3とリー
ド1の遊端部を含む領域を被覆した樹脂を示す。この電
子部品中間構体5はタイバ2及びリードフレームの連結
部(図示せず)が切断除去され個々の電子部品に分離さ
れる。6はタイバ2の切断装置を構成する電子部品中間
構体5の外装樹脂4及びリード1を支持する支持部で、
図示しないが外装樹脂4の角部などを基準に位置決めさ
れる。7は支持部6のリード1間のタイバ2と重合する
部分に開口したダイ、8はダイ7と対向配置され上下動
してタイバ2を切断する切断パンチを示す。このタイバ
切断装置は切断パンチ8がタイバ2を押し切ると同時に
タイバと外装樹脂4の間のリード間に充填された樹脂ば
り9の一部を押圧し、ダイ7内に押し割って除去する。
この例ではタイバ2と樹脂ばり9の切断を同一ポジショ
ンで同一パンチで行う場合を示したが、切断パンチをリ
ード1の延長方向に2分割し同一ポジションで各パンチ
を順次作動させてタイバの切断と樹脂ばりの切断とを別
個に行うものが特開平2−47859号公報に開示され
ている。ところで、電子部品は小形化と同時に高集積化
が要求され、リード1の巾、間隔ともに狭小化されてい
る。そのため、リード1の厚みも薄く設定され、例えば
樹脂外装部の外形形寸法が5.6×12.7mmのもの
では、リード1の厚みは0.15mm、巾は0.35m
m、間隔は0.45mmにそれぞれ設定されている。ま
た、リードの厚みを薄くすることによってリード1の機
械的強度が低下し樹脂ばり9を除去する際にリード1が
捻れ変形しやすくなること、樹脂外装部4の小型化にと
もなって樹脂ばり9の樹脂量が相対的に増加し樹脂の利
用率が低下することおよび剥離した樹脂屑が切断装置に
付着してさらに切断されるリード1に圧着されるという
問題が生じるなどの理由により樹脂外装部4とタイバ2
の間の樹脂ばり9の長さを極力小さくし、具体的には
0.2mm程度に設定され、タイバ2の巾も、タイバ切
断に先立つリード成形時に曲げ位置が安定し、タイバ切
断が容易に行えるように、0.17mm程度に設定され
ている。即ち図7に示すようにリード1、1の間隔に比
して樹脂ばり9の長さ、タイバ2の巾がともに小さく設
定されている。ここで樹脂ばり9は長さが0.2mm、
巾が0.45mm程度と極めて微細であるがこれを残留
させたままでいると、回転部分や電気的・機械的な開閉
部分など不所望部分に剥落して悪影響を与える虞がある
ため、実際には長さ0.05mm程度を残して除去して
いる。従って切断パンチ8も切断実行部は極めて小さ
く、切断巾に比して切断刃の間隔は小さく設定されるた
め、従来公知の分割構造の切断パンチは上記寸法程度に
小型化された電子部品の製造には適用しにくかった。一
方、この電子部品はリード材料として銅や42合金が用
いられ半田付け性を良好にするために半田付け性の良好
な金属や錫鉛合金などがめっきされる。このめっき処理
はコスト低減のため切断工程に隣接する工程を接続して
スムーズに連続処理するためリード切断処理前に行わ
れ、0.01mm程度の厚みにめっき処理がされてい
る。このように、めっき処理された電子部品中間構体5
を図6に示すタイバ切断装置で分離すると、軟らかく変
形し易いめっき材料では図8に示すように切断パンチ8
で押圧されためっき材料10が全周方向に広がってタイ
バ2から食み出し、樹脂ばり9と隣接する部分では盛り
上る。図示例ではめっき材料10の厚みを誇張して示し
ているが、この盛り上り部10aがタイバ2の切断にと
もなって樹脂ばり9側に押し出され、タイバ2の切断側
壁に薄い膜状に被着し切断完了後、切断パンチ8をリー
ド1、1間から引き抜く際にめっき材料がひげ状となっ
てタイバ除去後に付着するという問題があった。このひ
げ状めっき片は対向するリード1、1の延在方向に対し
て傾斜して平面形状がハの字状に延びるため、リード
1、1間の短絡の原因となったり、電子回路装置に実装
後、めっき片が剥落して他の電子部品の動作の支障とな
るなどの問題を生じていた。そのため、切断パンチの側
面形状を図9に示すように樹脂ばり9とタイバ2の隣接
部分の対向面を湾曲させることにより、タイバ2の切断
と同時にタイバ2の表面を傾斜させタイバ2と切断パン
チ11とを線接触状態で切断することによりひげ状めっ
き片の発生を防止することができるが、樹脂ばり9もパ
ンチ11の湾曲面に順次押圧されて切断されるため、微
細に砕かれ、樹脂の微細片がリード1上に付着しこれが
後工程のリード成形工程でリード上に圧着されて、樹脂
屑が付着するという不具合を生じていた。これに対し
て、出願人は先に特許出願(特願平6−62449号)
にて上記問題を解決したタイバ切断装置を提案してい
る。これを、図10から説明する。図において、図6と
同一符号は同一物を示し重複する説明を省略する。図
中、12は切断パンチで、タイバ2と当接し切断するタ
イバ切断部13と、外装樹脂4とタイバ2間に挿入され
るリード間挿入部14とを有し、タイバ切断部13がリ
ード間挿入部14より突出して段差が形成され、タイバ
切断部13のリード間挿入部14と隣接する部分15が
湾曲面13aに形成されている。この装置では、図10
の状態から、切断パンチ12を降下させタイバ切断部1
3の平坦面をタイバ2上面の樹脂ばり9とは反対側の部
分に当接させ、さらに降下させる。前記電子部品の形状
寸法に対して、初期当接部の長さを0.05mm程度に
設定するとほとんどタイバ2の角部のみが押圧される状
態となりタイバ2は捻れ変形し図11に示すように樹脂
ばり9からタイバ2の側面が剥離する。切断パンチ12
に当接した部分は図8と同様にめっき材が側方に食み出
して盛り上り部が形成されるが押圧長さが0.05mm
と極めて小さいためこの盛り上り部は従来に比し小さ
い。この時点で当接部は線接触状態で湾曲面13aの一
部に移行し切断金型12の接触に先だってタイバ2上の
めっき材(図示せず)はリード1上のめっき材(図示せ
ず)から引きちぎられめっき材をリード1とタイバ切断
部13の間に巻き込むことなくリード1の切断が実行さ
れる。タイバ2の切断に引続きリード間挿入部14が樹
脂ばり9を押圧し除去する。したがって、このリード間
挿入部14は樹脂ばり9の上面に面接触して押圧するた
め微細に砕けることなく除去され切断金型12への付着
がないため、切断性を良好に保てる上、タイバ切断部1
3はその湾曲部13a並びに段差部15をタイバ2上に
位置させることにより樹脂ばり2を確実に除去すること
ができる。
のリードをタイバで連結一体化したリードフレームを用
い、電子部品本体の電極とリードとを電気的に接続した
後、電子部品本体を含みタイバと隣接するリードの一部
を樹脂にて成型被覆し、その後タイバを切断除去してリ
ードを独立させ個々の電子部品に分離して製造される。
このタイバを切断する装置の一例を図6から説明する。
図において、1はリードフレームを構成するリードで紙
面鉛直方向に多数本平行配列されている。2は各リード
1の中間部と直交配列され各リード1を連結するタイ
バ、3はリード1の遊端と電気的に接続された半導体ペ
レットなどの電子部品本体、4は電子部品本体3とリー
ド1の遊端部を含む領域を被覆した樹脂を示す。この電
子部品中間構体5はタイバ2及びリードフレームの連結
部(図示せず)が切断除去され個々の電子部品に分離さ
れる。6はタイバ2の切断装置を構成する電子部品中間
構体5の外装樹脂4及びリード1を支持する支持部で、
図示しないが外装樹脂4の角部などを基準に位置決めさ
れる。7は支持部6のリード1間のタイバ2と重合する
部分に開口したダイ、8はダイ7と対向配置され上下動
してタイバ2を切断する切断パンチを示す。このタイバ
切断装置は切断パンチ8がタイバ2を押し切ると同時に
タイバと外装樹脂4の間のリード間に充填された樹脂ば
り9の一部を押圧し、ダイ7内に押し割って除去する。
この例ではタイバ2と樹脂ばり9の切断を同一ポジショ
ンで同一パンチで行う場合を示したが、切断パンチをリ
ード1の延長方向に2分割し同一ポジションで各パンチ
を順次作動させてタイバの切断と樹脂ばりの切断とを別
個に行うものが特開平2−47859号公報に開示され
ている。ところで、電子部品は小形化と同時に高集積化
が要求され、リード1の巾、間隔ともに狭小化されてい
る。そのため、リード1の厚みも薄く設定され、例えば
樹脂外装部の外形形寸法が5.6×12.7mmのもの
では、リード1の厚みは0.15mm、巾は0.35m
m、間隔は0.45mmにそれぞれ設定されている。ま
た、リードの厚みを薄くすることによってリード1の機
械的強度が低下し樹脂ばり9を除去する際にリード1が
捻れ変形しやすくなること、樹脂外装部4の小型化にと
もなって樹脂ばり9の樹脂量が相対的に増加し樹脂の利
用率が低下することおよび剥離した樹脂屑が切断装置に
付着してさらに切断されるリード1に圧着されるという
問題が生じるなどの理由により樹脂外装部4とタイバ2
の間の樹脂ばり9の長さを極力小さくし、具体的には
0.2mm程度に設定され、タイバ2の巾も、タイバ切
断に先立つリード成形時に曲げ位置が安定し、タイバ切
断が容易に行えるように、0.17mm程度に設定され
ている。即ち図7に示すようにリード1、1の間隔に比
して樹脂ばり9の長さ、タイバ2の巾がともに小さく設
定されている。ここで樹脂ばり9は長さが0.2mm、
巾が0.45mm程度と極めて微細であるがこれを残留
させたままでいると、回転部分や電気的・機械的な開閉
部分など不所望部分に剥落して悪影響を与える虞がある
ため、実際には長さ0.05mm程度を残して除去して
いる。従って切断パンチ8も切断実行部は極めて小さ
く、切断巾に比して切断刃の間隔は小さく設定されるた
め、従来公知の分割構造の切断パンチは上記寸法程度に
小型化された電子部品の製造には適用しにくかった。一
方、この電子部品はリード材料として銅や42合金が用
いられ半田付け性を良好にするために半田付け性の良好
な金属や錫鉛合金などがめっきされる。このめっき処理
はコスト低減のため切断工程に隣接する工程を接続して
スムーズに連続処理するためリード切断処理前に行わ
れ、0.01mm程度の厚みにめっき処理がされてい
る。このように、めっき処理された電子部品中間構体5
を図6に示すタイバ切断装置で分離すると、軟らかく変
形し易いめっき材料では図8に示すように切断パンチ8
で押圧されためっき材料10が全周方向に広がってタイ
バ2から食み出し、樹脂ばり9と隣接する部分では盛り
上る。図示例ではめっき材料10の厚みを誇張して示し
ているが、この盛り上り部10aがタイバ2の切断にと
もなって樹脂ばり9側に押し出され、タイバ2の切断側
壁に薄い膜状に被着し切断完了後、切断パンチ8をリー
ド1、1間から引き抜く際にめっき材料がひげ状となっ
てタイバ除去後に付着するという問題があった。このひ
げ状めっき片は対向するリード1、1の延在方向に対し
て傾斜して平面形状がハの字状に延びるため、リード
1、1間の短絡の原因となったり、電子回路装置に実装
後、めっき片が剥落して他の電子部品の動作の支障とな
るなどの問題を生じていた。そのため、切断パンチの側
面形状を図9に示すように樹脂ばり9とタイバ2の隣接
部分の対向面を湾曲させることにより、タイバ2の切断
と同時にタイバ2の表面を傾斜させタイバ2と切断パン
チ11とを線接触状態で切断することによりひげ状めっ
き片の発生を防止することができるが、樹脂ばり9もパ
ンチ11の湾曲面に順次押圧されて切断されるため、微
細に砕かれ、樹脂の微細片がリード1上に付着しこれが
後工程のリード成形工程でリード上に圧着されて、樹脂
屑が付着するという不具合を生じていた。これに対し
て、出願人は先に特許出願(特願平6−62449号)
にて上記問題を解決したタイバ切断装置を提案してい
る。これを、図10から説明する。図において、図6と
同一符号は同一物を示し重複する説明を省略する。図
中、12は切断パンチで、タイバ2と当接し切断するタ
イバ切断部13と、外装樹脂4とタイバ2間に挿入され
るリード間挿入部14とを有し、タイバ切断部13がリ
ード間挿入部14より突出して段差が形成され、タイバ
切断部13のリード間挿入部14と隣接する部分15が
湾曲面13aに形成されている。この装置では、図10
の状態から、切断パンチ12を降下させタイバ切断部1
3の平坦面をタイバ2上面の樹脂ばり9とは反対側の部
分に当接させ、さらに降下させる。前記電子部品の形状
寸法に対して、初期当接部の長さを0.05mm程度に
設定するとほとんどタイバ2の角部のみが押圧される状
態となりタイバ2は捻れ変形し図11に示すように樹脂
ばり9からタイバ2の側面が剥離する。切断パンチ12
に当接した部分は図8と同様にめっき材が側方に食み出
して盛り上り部が形成されるが押圧長さが0.05mm
と極めて小さいためこの盛り上り部は従来に比し小さ
い。この時点で当接部は線接触状態で湾曲面13aの一
部に移行し切断金型12の接触に先だってタイバ2上の
めっき材(図示せず)はリード1上のめっき材(図示せ
ず)から引きちぎられめっき材をリード1とタイバ切断
部13の間に巻き込むことなくリード1の切断が実行さ
れる。タイバ2の切断に引続きリード間挿入部14が樹
脂ばり9を押圧し除去する。したがって、このリード間
挿入部14は樹脂ばり9の上面に面接触して押圧するた
め微細に砕けることなく除去され切断金型12への付着
がないため、切断性を良好に保てる上、タイバ切断部1
3はその湾曲部13a並びに段差部15をタイバ2上に
位置させることにより樹脂ばり2を確実に除去すること
ができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、タイバ2を
より切断し易く樹脂ばりを除去し易くするために、従来
タイバ巾が0.17mm、外装樹脂4からタイバ2まで
の長さが0.2mmであったのを、それぞれ0.15m
m、0.15mmに短縮すると、図10に示す改良され
たタイバ切断装置ではめっき屑によるリード間短絡が散
発することがあった。この発生頻度は小さいものの、微
細なリードを短絡させるめっき屑はリードよりもさらに
微細で、直接的な目視観察が困難で、検査が煩雑となる
ため、確実に解消できる必要に迫られていた。
より切断し易く樹脂ばりを除去し易くするために、従来
タイバ巾が0.17mm、外装樹脂4からタイバ2まで
の長さが0.2mmであったのを、それぞれ0.15m
m、0.15mmに短縮すると、図10に示す改良され
たタイバ切断装置ではめっき屑によるリード間短絡が散
発することがあった。この発生頻度は小さいものの、微
細なリードを短絡させるめっき屑はリードよりもさらに
微細で、直接的な目視観察が困難で、検査が煩雑となる
ため、確実に解消できる必要に迫られていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題の解決
を目的として提案されたもので、中間部がタイバで連結
され互いに平行配置された多数本のリードのタイバ側の
遊端を電子部品本体に電気的に接続し、電子部品本体を
含みリードのタイバと近接する領域を樹脂にて被覆外装
した電子部品中間構体のリード間に位置するタイバを切
断パンチにて打ち抜き除去して個々の電子部品に分離す
るタイバ切断装置において、上記切断パンチが、外装部
とリード及びタイバにて囲まれる領域に形成された樹脂
ばりを切断する略平坦な樹脂ばり除去部と、樹脂ばり除
去部のなす平坦面の延長面より上方位置を中心とする湾
曲面の上端を樹脂ばり除去部に接続するとともに、前記
樹脂ばりの一部及びタイバの全面にかかるように下方に
向けて突設させたタイバ切断部とを有することを特徴と
するタイバ切断装置を提供する。
を目的として提案されたもので、中間部がタイバで連結
され互いに平行配置された多数本のリードのタイバ側の
遊端を電子部品本体に電気的に接続し、電子部品本体を
含みリードのタイバと近接する領域を樹脂にて被覆外装
した電子部品中間構体のリード間に位置するタイバを切
断パンチにて打ち抜き除去して個々の電子部品に分離す
るタイバ切断装置において、上記切断パンチが、外装部
とリード及びタイバにて囲まれる領域に形成された樹脂
ばりを切断する略平坦な樹脂ばり除去部と、樹脂ばり除
去部のなす平坦面の延長面より上方位置を中心とする湾
曲面の上端を樹脂ばり除去部に接続するとともに、前記
樹脂ばりの一部及びタイバの全面にかかるように下方に
向けて突設させたタイバ切断部とを有することを特徴と
するタイバ切断装置を提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図1か
ら説明する。図において図6と同一符号は同一物を示し
重複する説明を省略する。本発明によるタイバ切断装置
はその切断パンチ16の形状に特徴がある。即ちこの切
断パンチ16は、外装樹脂4から連続した樹脂ばり9の
外装樹脂4から0.05mm程度離れた位置からリード
1の延在方向中間まで当接する平坦な樹脂ばり除去部1
7と、樹脂ばり除去部17のなす平坦面の図示点線で示
す延長面より上方位置を中心18aとする湾曲面18b
の上端18cを樹脂ばり除去部17に接続するととも
に、前記樹脂ばり9の一部及びタイバ2の全面にかかる
ように下方に向けて突設させたタイバ切断部18とで構
成される。以下にこの装置の動作を説明する。先ず、図
1に示す状態から、切断パンチ16を降下させ、図2に
示すように、タイバ切断部18の湾曲した周面をタイバ
2の角部に当接させる。この状態で、降下する切断パン
チ16からタイバ2の角部に図示Aで示す力がかかる
が、この力Aは、湾曲面18bに接する平面方向の力B
と湾曲面18bに対して垂直方向の力Cに分解される。
力Bはタイバ2を回転させるように作用するが、力C
は、タイバ2の断面形状がほぼ方形であるため、断面の
対角方向に作用し、樹脂ばり9の下面部分に集中し、こ
の部分を回転中心としてタイバ2の回転を助長する。そ
のため、加圧力Aが加えられたタイバ2は切断パンチ1
6が当接した角部が押し潰されて変形しつつ図3に示す
ように、リード1と接続した部分がタイバ2上面の一端
から他端に向かって順次せん断されて回転し、タイバ2
上面のほぼ全面が湾曲面18bに当接し、力Bによる回
転移動が停止する。タイバ18bはこの後、図4に示す
ようにこの姿勢を保って切断パンチ16の降下により切
断され、さらに切断パンチ16を降下させることにより
リード1から分離される。この切断過程で、タイバ2が
剥離した樹脂ばり9の上面端部に樹脂ばり除去部17が
当接しこの端部を加圧する。このようにして、樹脂ぱり
9に変形力がかかった状態で、さらに切断パンチ16が
降下することにより、樹脂ばり除去部17がタイバ切断
部18の湾曲部18bにより湾曲変形した樹脂ばり9に
当接して加圧し、樹脂ばり9を確実に除去できる。以上
のように本発明によれば、切断予定のタイバは切断パン
チに当接した直後に回転して切断パンチの湾曲面に沿
い、切断パンチとタイバの当接面の相対的な位置ずれが
ない状態で切断でき、タイバを被覆しためっきの剥離を
防止でき、剥落片による短絡事故の発生を防止できる。
また、樹脂ばりも予め湾曲面によって変形力が加えられ
た状態で平坦な樹脂ばり除去部が当接することにより弾
性的に除去されるため、確実に除去できる。また、切断
パンチは湾曲しているため、切断時にタイバ切断屑が密
着しても、切断後タイバ切断屑は容易に剥がれる。
ら説明する。図において図6と同一符号は同一物を示し
重複する説明を省略する。本発明によるタイバ切断装置
はその切断パンチ16の形状に特徴がある。即ちこの切
断パンチ16は、外装樹脂4から連続した樹脂ばり9の
外装樹脂4から0.05mm程度離れた位置からリード
1の延在方向中間まで当接する平坦な樹脂ばり除去部1
7と、樹脂ばり除去部17のなす平坦面の図示点線で示
す延長面より上方位置を中心18aとする湾曲面18b
の上端18cを樹脂ばり除去部17に接続するととも
に、前記樹脂ばり9の一部及びタイバ2の全面にかかる
ように下方に向けて突設させたタイバ切断部18とで構
成される。以下にこの装置の動作を説明する。先ず、図
1に示す状態から、切断パンチ16を降下させ、図2に
示すように、タイバ切断部18の湾曲した周面をタイバ
2の角部に当接させる。この状態で、降下する切断パン
チ16からタイバ2の角部に図示Aで示す力がかかる
が、この力Aは、湾曲面18bに接する平面方向の力B
と湾曲面18bに対して垂直方向の力Cに分解される。
力Bはタイバ2を回転させるように作用するが、力C
は、タイバ2の断面形状がほぼ方形であるため、断面の
対角方向に作用し、樹脂ばり9の下面部分に集中し、こ
の部分を回転中心としてタイバ2の回転を助長する。そ
のため、加圧力Aが加えられたタイバ2は切断パンチ1
6が当接した角部が押し潰されて変形しつつ図3に示す
ように、リード1と接続した部分がタイバ2上面の一端
から他端に向かって順次せん断されて回転し、タイバ2
上面のほぼ全面が湾曲面18bに当接し、力Bによる回
転移動が停止する。タイバ18bはこの後、図4に示す
ようにこの姿勢を保って切断パンチ16の降下により切
断され、さらに切断パンチ16を降下させることにより
リード1から分離される。この切断過程で、タイバ2が
剥離した樹脂ばり9の上面端部に樹脂ばり除去部17が
当接しこの端部を加圧する。このようにして、樹脂ぱり
9に変形力がかかった状態で、さらに切断パンチ16が
降下することにより、樹脂ばり除去部17がタイバ切断
部18の湾曲部18bにより湾曲変形した樹脂ばり9に
当接して加圧し、樹脂ばり9を確実に除去できる。以上
のように本発明によれば、切断予定のタイバは切断パン
チに当接した直後に回転して切断パンチの湾曲面に沿
い、切断パンチとタイバの当接面の相対的な位置ずれが
ない状態で切断でき、タイバを被覆しためっきの剥離を
防止でき、剥落片による短絡事故の発生を防止できる。
また、樹脂ばりも予め湾曲面によって変形力が加えられ
た状態で平坦な樹脂ばり除去部が当接することにより弾
性的に除去されるため、確実に除去できる。また、切断
パンチは湾曲しているため、切断時にタイバ切断屑が密
着しても、切断後タイバ切断屑は容易に剥がれる。
【0006】
【実施例】図1に示すタイバ切断装置は、次ぎのような
実施が可能である。即ち、切断パンチ16の湾曲面は、
切断パンチ16のタイバ2の巾方向(リード1の延長方
向)の位置ずれ量をdとしたとき、図5に示すようにタ
イバ2の両側面2a、2bより距離dだけ離れた内側位
置Dより角度45度方向に、外側の位置Eより角度75
度方向にそれぞれの延長した面の交線Fを曲率中心とす
る湾曲面に形成する。これにより、切断パンチが位置ず
れする距離dの範囲内で、切断パンチ16の湾曲面がタ
イバ2の全面と樹脂ばり9の一部に確実にかかり、タイ
バ2切断後切断パンチ16に付着したタイバの切断屑を
確実に除去でき、めっき屑による不良を防止できる。
実施が可能である。即ち、切断パンチ16の湾曲面は、
切断パンチ16のタイバ2の巾方向(リード1の延長方
向)の位置ずれ量をdとしたとき、図5に示すようにタ
イバ2の両側面2a、2bより距離dだけ離れた内側位
置Dより角度45度方向に、外側の位置Eより角度75
度方向にそれぞれの延長した面の交線Fを曲率中心とす
る湾曲面に形成する。これにより、切断パンチが位置ず
れする距離dの範囲内で、切断パンチ16の湾曲面がタ
イバ2の全面と樹脂ばり9の一部に確実にかかり、タイ
バ2切断後切断パンチ16に付着したタイバの切断屑を
確実に除去でき、めっき屑による不良を防止できる。
【0007】
【発明の効果】以上のように本発明は。タイバの巾がリ
ードの厚さに近接し、しかもタイバが外装樹脂に近接す
る場合でも、リードおよびタイバに被覆しためっき金属
から生じるめっき屑によるリード間短絡が防止できる。
ードの厚さに近接し、しかもタイバが外装樹脂に近接す
る場合でも、リードおよびタイバに被覆しためっき金属
から生じるめっき屑によるリード間短絡が防止できる。
【図1】 本発明の実施例を示すタイバ切断装置の要部
側断面図
側断面図
【図2】 図1装置の動作を説明する要部側断面図
【図3】 図1装置の動作を説明する要部側断面図
【図4】 図1装置の動作を説明する要部側断面図
【図5】 切断パンチの他の例を示す要部側断面図
【図6】 従来のタイバ切断装置の一例を示す要部側断
面図
面図
【図7】 電子部品中間構体の要部平面図
【図8】 図6装置による主要部の切断状態を説明する
部分断面図
部分断面図
【図9】 従来のタイバ切断装置の変形例を示す要部側
断面図
断面図
【図10】 従来のタイバ切断装置の変形例を示す要部
側断面図
側断面図
【図11】 図10装置によるタイバの切断状態を説明
する要部側断面図
する要部側断面図
1 リード 2 タイバ 3 電子部品本体 4 樹脂 5 電子部品中間構体 9 樹脂ばり 16 切断パンチ 17 樹脂ばり除去部 18 タイバ切断部 18b 湾曲面
Claims (1)
- 【請求項1】中間部がタイバで連結され互いに平行配置
された多数本のリードのタイバ側の遊端を電子部品本体
に電気的に接続し、電子部品本体を含みリードのタイバ
と近接する領域を樹脂にて被覆外装した電子部品中間構
体のリード間に位置するタイバを切断パンチにて打ち抜
き除去して各リードを独立させ個々の電子部品に分離す
るタイバ切断装置において、 上記切断パンチが、外装部とリード及びタイバにて囲ま
れる領域に形成された樹脂ばりを切断する略平坦な樹脂
ばり除去部と、樹脂ばり除去部のなす平坦面の延長面よ
り上方位置を中心とする湾曲面の上端を樹脂ばり除去部
に接続するとともに、前記樹脂ばりの一部及びタイバの
全面にかかるように下方に向けて突設させたタイバ切断
部とを有することを特徴とするタイバ切断装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31185695A JPH09153579A (ja) | 1995-11-30 | 1995-11-30 | タイバ切断装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31185695A JPH09153579A (ja) | 1995-11-30 | 1995-11-30 | タイバ切断装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09153579A true JPH09153579A (ja) | 1997-06-10 |
Family
ID=18022248
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31185695A Pending JPH09153579A (ja) | 1995-11-30 | 1995-11-30 | タイバ切断装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09153579A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012227261A (ja) * | 2011-04-18 | 2012-11-15 | Renesas Electronics Corp | 吊りピン切断方法および吊りピン切断装置 |
-
1995
- 1995-11-30 JP JP31185695A patent/JPH09153579A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012227261A (ja) * | 2011-04-18 | 2012-11-15 | Renesas Electronics Corp | 吊りピン切断方法および吊りピン切断装置 |
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