JPH09152981A - トレース装置およびトレース方法 - Google Patents

トレース装置およびトレース方法

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JPH09152981A
JPH09152981A JP7312139A JP31213995A JPH09152981A JP H09152981 A JPH09152981 A JP H09152981A JP 7312139 A JP7312139 A JP 7312139A JP 31213995 A JP31213995 A JP 31213995A JP H09152981 A JPH09152981 A JP H09152981A
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JP7312139A
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Inventor
Toshiaki Takewaki
敏晃 武脇
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】オブジェクト指向プログラムにおけるオブジェ
クト相互間のメッセージすべてを保持することなく通常
稼働時のメッセージの実行順序を再現する。 【解決手段】オブジェクト指向プログラムの通常稼働
時、メッセージ受信部11が他のオブジェクトからのメ
ッセージを受信したときに、メッセージ履歴管理部12
が、このメッセージの送信元であるオブジェクトの識別
子を取得してメッセージ履歴ファイル13に受信順に格
納する。一方、オブジェクト指向プログラムのトレース
時、メッセージ受信部11が他のオブジェクトからのメ
ッセージを受信したときに、メッセージ制御部14が、
このメッセージが次に実行すべきメッセージか否かをメ
ッセージ履歴ファイル13を参照して判定し、判定結果
が実行すべきでなかったときには、このメッセージを実
行順が到達するまでメッセージ保留ファイル19に格納
しておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、たとえば複数の
計算機によって構成される分散環境下で動作するオブジ
ェクト指向プログラムのトレース装置およびトレース方
法に係り、特に、オブジェクト相互間で送受信されるメ
ッセージすべてを保持することなく、オブジェクト指向
プログラムをトレースする際に、通常稼働時のメッセー
ジの実行順序を再現することができるトレース装置およ
びトレース方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、計算機の普及が目覚ましく、ま
た、その処理もますます高度化する傾向にある。そし
て、より処理能力の高い計算環境を実現するために、た
とえば複数の計算機にプログラムなどを分散させる分散
処理方法の開発が盛んに行なわれている。このような分
散処理においては、特に、分散したプログラムの一部分
内に関連処理を集めるなどによって、必要以上のデータ
アクセスや通信などを発生させないようにすることが性
能を向上させるために重要である。そして、このような
状況では、オブジェクト指向プログラミングの概念を適
用することが有効である。
【0003】このオブジェクト指向プログラミングの特
徴の一つは、内部データを隠蔽することができ、オブジ
ェクト相互間の通信は、メッセージだけを介して行なわ
れることである。すなわち、オブジェクト指向プログラ
ミングを適用した分散処理プログラムにおいては、メッ
セージを注目することのみで、プログラムの動作を捉え
ることが可能になる。
【0004】このようなオブジェクト指向プログラミン
グでプログラムを作成した場合、その構成要素はオブジ
ェクトからなる。そして、これらオブジェクト相互間
は、メッセージを介して結合される。したがって、分散
環境下でプログラムを動作させた場合には、オブジェク
ト内部のトレースは、従来からのトレース方法を適用
し、オブジェクト間のトレースにおいては、メッセージ
を中心としたトレースを行なうことになる。しかしなが
ら、このような分散環境下で動作するプログラムでは、
個々のオブジェクトの独立性が高くなっているために、
実行の度に動作が変化する場合が出てくる。すなわち、
分散環境下でのオブジェクト間のデバッグが非常に困難
になってしまう。
【0005】このようなシステムで従来から取られてい
るトレース方法の一つに、すべてのメッセージ内容を記
録して、それをトレースするといったものがある。しか
しながら、すべてのメッセージ内容を保持するために
は、膨大なデータ保持装置を必要としてしまい、また、
メッセージにはオブジェクト内部の動作は記録されてい
ないために、オブジェクト内部のトレースを行なうこと
は不可能である。
【0006】また、従来におけるトレース方法として、
オブジェクト毎に複数のデバッガを起動し、それらを並
行に動かしていくといったものもある。しかしながら、
このようなオブジェクト毎に複数のデバッガを起動する
方法では、一部のデバッグ操作を行っている間に、他の
オブジェクトの処理が進んでしまうことにより、障害を
再現することが難しいといった問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、分散環境
下で動作するオブジェクト指向プログラムのトレース方
法において、すべてのメッセージ内容を記録して、それ
をトレースするといった方法では、膨大なデータ保持装
置を必要としてしまい、また、メッセージにはオブジェ
クト内部の動作は記録されていないために、オブジェク
ト内部のトレースを行なうことが不可能であるといった
問題があった。
【0008】また、オブジェクト毎に複数のデバッガを
起動し、それらを並行に動かしていくといった方法で
は、一部のデバッグ操作を行なっている間に、他のオブ
ジェクトの処理が進んでしまうことにより、障害を再現
することが難しいといった問題があった。
【0009】この発明は、このような実情に鑑みてなさ
れたものであり、分散環境下で動作するオブジェクト指
向プログラムについて、そのオブジェクト相互間で送受
信されるメッセージすべてを保持することなく、トレー
スする際、通常稼働時のメッセージの実行順序を再現す
ることができるトレース装置およびトレース方法を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、少なくとも
一つ以上のオブジェクトから構成され、分散環境下で動
作するオブジェクト指向プログラムのトレース装置にお
いて、前記オブジェクト指向プログラムの通常稼働時、
他のオブジェクトからのメッセージを受信したときに、
このメッセージの送信元であるオブジェクトの識別子を
取得してメッセージ履歴として受信順に管理するメッセ
ージ履歴管理手段と、前記オブジェクト指向プログラム
の再現時、他のオブジェクトからのメッセージを受信し
たときに、このメッセージが次に実行すべきメッセージ
か否かを前記メッセージ履歴管理手段が管理するメッセ
ージ履歴により判定して、判定結果が実行すべきであっ
たときに実行し、実行すべきでなかったときには、この
メッセージを実行順が到達するまで実行待ち行列に格納
するメッセージ制御手段とを具備し、前記オブジェクト
指向プログラムをトレースする際に、前記受信したメッ
セージすべてを保持することなく通常稼働時のメッセー
ジの実行順序を再現することを特徴とする。
【0011】この発明によれば、たとえば各オブジェク
トは受け取ったメッセージの内容すべてを記録するので
はなく、どのオブジェクトからメッセージが送られてき
たのかを時系列に記録して、トレース時に、各オブジェ
クトが受け付けるメッセージをその記録順に処理するこ
とによってオブジェクト間通信の順序を保つ。すなわ
ち、トレース時には、時系列順に記録された送信元情報
にしたがってメッセージを受け付け、もし、メッセージ
の受信順序が逆転した場合には、本来のメッセージが来
るまでそのメッセージの処理を待機する。
【0012】したがって、この発明では、各オブジェク
トへのメッセージ到着順でメッセージ送信元のオブジェ
クト識別子だけを記録することで、プログラムのトレー
スに必要な情報の記録量を減少させ、さらに、トレース
時において、各オブジェクトが処理するメッセージを、
その到着順に記録されたメッセージ送信元オブジェクト
識別子をもつ順に処理することで、オブジェクト間の動
作手順が変化することを防止する。
【0013】また、たとえばトレース対象とすべきメッ
セージの絞り込みがある程度事前に可能な場合には、前
述した構成に、いずれのメッセージをトレース対象とす
るかを設定する手段を備えれば、さらにそのデータ量を
減少させることができる。
【0014】さらに、各オブジェクト毎に対して、オブ
ジェクト内部のデータや実行アドレスを操作する手段を
備えれば、オブジェクト内部の動作がトレースでき、か
つ所望の状態での任意のデバッグが行なえるようにな
る。このとき、一部のオブジェクトをデバッグすること
によってメッセージの到達順序が変化しても、この発明
の構成によれば、記録された順序通りにメッセージが処
理されるため、プログラム全体の動作手順が変化するこ
とはない。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。 (第1実施形態)図1は本発明の第1実施形態に係るト
レース装置の主要な構成を示すブロック図である。
【0016】図1に示すように、本実施形態のトレース
装置は、複数の計算機(図1には1a〜1bのみ図示)
と、これら各計算機相互間の通信に用いられる通信路2
とから構成される分散環境に適用される。また、この分
散環境下では、オブジェクト指向プログラムが動作して
いるものとし、このオブジェクト相互間で送受信するメ
ッセージは、送信元オブジェクト識別子、送信先オブジ
ェクト識別子およびメッセージ内容から構成されるもの
とする。そして、これらの計算機1a〜1bは、メッセ
ージ受信部11、メッセージ履歴管理部12、メッセー
ジ制御部14、オブジェクト実行部15およびメッセー
ジ送信部16の各処理部と、メッセージ履歴ファイル1
3およびメッセージ保留ファイル19の2つのファイル
とを具備している。なお、これらの計算機1a〜1bの
構成は、他の計算機についても同様である。
【0017】メッセージ受信部11は、他の計算機から
送られてきたメッセージを受け取って、プログラム実行
時には、このメッセージをメッセージ履歴管理部12に
引き渡し、プログラム再現時(トレース時)には、この
メッセージをメッセージ制御部14に引き渡す。
【0018】メッセージ履歴管理部12は、メッセージ
受信部11から引き渡されたメッセージに含まれる送信
先オブジェクト識別子を取り出して、これをメッセージ
履歴ファイル13に受信順に格納する。
【0019】オブジェクト実行部15は、他のオブジェ
クトからのメッセージを受け取ると、そのメッセージで
示された処理を行なう。また、これらのオブジェクトの
実行に伴なって、他のオブジェクトへメッセージを送信
する必要が生じた場合には、そのメッセージをメッセー
ジ送信部16に引き渡す。
【0020】メッセージ制御部14は、プログラム再現
時、メッセージ履歴ファイル13に蓄えられた情報を取
り出して、その情報に基づいてメッセージ受信部11か
ら引き渡されたメッセージおよびメッセージ保留ファイ
ル19に格納されたメッセージを制御する。
【0021】メッセージ送信部16は、オブジェクトの
実行中に、オブジェクト実行部15から発行されるメッ
セージを、その送り先オブジェクトが実行されている計
算機のメッセージ受信部11に通信路2を経由して送信
する。
【0022】ここで、本実施形態のトレース装置の動作
をプログラム実行時とプログラム再現時とに分けて説明
する。なお、本実施形態では、分散プログラムが複数の
オブジェクトから構成されており、かつ、各計算機には
少なくとも1つ以上のオブジェクトが割り付けられてい
るものとする。
【0023】まず、図2を参照してプログラム実行時の
動作手順を説明する。メッセージ受信部11は、他のオ
ブジェクトからのメッセージを受け取ると(ステップA
1)、このメッセージをメッセージ履歴管理部12に引
き渡す。そして、このメッセージを受け取ったメッセー
ジ履歴管理部12は、メッセージに含まれる送信元オブ
ジェクト識別子を取り出して、受信順にメッセージ履歴
ファイル13に格納する(ステップA2)。このオブジ
ェクト識別子は、分散処理装置内で固有となるコードが
付与され、また、割り付けられている計算機情報もコー
ド化されているものとする。
【0024】そして、メッセージ履歴管理部12に引き
渡され、送信元オブジェクト識別子が取り出されたメッ
セージは、さらにオブジェクト実行部15に引き渡され
て実行される(ステップA3)。なお、このオブジェク
ト実行部15による実行に伴なって、他のオブジェクト
へメッセージを送信する必要が生じた場合には、この送
信メッセージをメッセージ送信部16に引き渡して送信
先であるオブジェクトに送信する。
【0025】次に、図3を参照してプログラム再現時の
動作手順を説明する。メッセージ受信部11が他のオブ
ジェクトからメッセージを受信した際、メッセージ制御
部14は、メッセージ履歴ファイル13に格納された送
信元オブジェクト識別子の中から先頭の送信元オブジェ
クト識別子を取り出す(ステップB1)。また、メッセ
ージ制御部14は、引き渡されたメッセージから送信元
オブジェクト識別子を取り出す(ステップB2)。
【0026】ここで、メッセージ制御部14は、このメ
ッセージ履歴ファイル13から取り出した送信元オブジ
ェクト識別子と、メッセージ受信部11が受信したメッ
セージから取り出した送信元オブジェクト識別子とを比
較する(ステップB3)。この比較結果が不一致であっ
た場合には(ステップB3のN)、メッセージの受信順
に逆転が発生したことになるため、このメッセージをメ
ッセージ保留ファイル19に格納しておく(ステップB
4)。一方、比較結果が一致していた場合には(ステッ
プB3のY)、メッセージ履歴ファイル13からこの取
り出した送信元オブジェクト識別子を削除し(ステップ
B5)、このメッセージをオブジェクト実行部15に送
信することによりこのメッセージの実行を行なう(ステ
ップB6)。
【0027】そして、メッセージ制御部14は、メッセ
ージ履歴ファイルに送信元オブジェクト識別子が格納さ
れているかどうか判定し(ステップB7)、格納されて
いる場合には(ステップB7のY)、さらにその先頭の
送信元オブジェクト識別子を取り出す(ステップB
8)。
【0028】ここで、メッセージ制御部14は、この送
信元オブジェクト識別子をもったメッセージがメッセー
ジ保留ファイル19に格納されていないか判定し(ステ
ップB9)、格納されていた場合には(ステップB9の
Y)、そのメッセージをメッセージ保留ファイル19か
ら取り出して、ステップB5からの処理を繰り返す。一
方、格納されていなかった場合には(ステップB9の
N)、次に処理すべきメッセージが未だ受信されていな
いことになるため、そのまま待機を継続する。
【0029】これにより、オブジェクト相互間で送受信
されるメッセージすべてを保持するなどといったことな
しに、送信元の識別子を保持するのみで、プログラム実
行時の実行手順でトレースを行なうことができ、トレー
スに必要とする情報量を大幅に削減することができる。 (第2実施形態)次に、本発明の第2実施形態を説明す
る。
【0030】図4は本発明の第2実施形態に係るトレー
ス装置の主要な構成を示すブロック図である。図4に示
すように、本実施形態のトレース装置は、図1に示した
第1実施形態のトレース取得装置の構成に、メッセージ
選択部17および選択条件入力部18を加えた構成とし
たものである。
【0031】メッセージ選択部17は、選択条件入力部
18により入力された選択条件にしたがって、メッセー
ジ受信部11から引き渡されたメッセージがトレース対
象か否かを判定し、トレース対象であった場合には、こ
のメッセージを第1実施形態と同様にメッセージ履歴管
理部12に引き渡し、トレース対象でなかった場合に
は、このメッセージを直接オブジェクト実行部15に引
き渡す。また、本実施形態のメッセージ制御部14は、
選択条件入力部18により入力された選択条件にしたが
って、再現時に、メッセージ受信部11から引き渡され
たメッセージがトレース対象か否かを判定し、トレース
対象でなかった場合には、このメッセージを即座にオブ
ジェクト実行部15に引き渡す。
【0032】選択条件入力部18は、ユーザから指定さ
れたメッセージ条件を受け付けて、メッセージ選択部1
7とメッセージ制御部14と引きに渡す。ここで、本実
施形態のトレース装置の動作をプログラム実行時とプロ
グラム再現時とに分けて説明する。なお、本実施形態に
おいても、分散プログラムが複数のオブジェクトから構
成されており、かつ、各計算機には少なくとも1つ以上
のオブジェクトが割り付けられているものとする。
【0033】まず、図5を参照してプログラム実行時の
動作手順を説明する。メッセージ受信部11は、他のオ
ブジェクトからのメッセージを受け取ると(ステップC
1)、このメッセージをメッセージ選択部17に引き渡
す。そして、このメッセージを受け取ったメッセージ選
択部17は、メッセージに含まれる送信元オブジェクト
識別子を取り出して(ステップC2)、このメッセージ
が選択条件入力部18によりトレース対象として入力さ
れたメッセージかどうか判定する(ステップC3)。こ
のメッセージがトレース対象のメッセージでなかった場
合(ステップC3のN)、メッセージ選択部17は、こ
のメッセージをオブジェクト実行部15に直接引き渡し
て、このメッセージを実行する(ステップC5)。一
方、このメッセージがトレース対象のメッセージであっ
た場合には(ステップC3のY)、メッセージ選択部1
7は、このメッセージをメッセージ履歴管理部12に引
き渡す。そして、このメッセージを受け取ったメッセー
ジ履歴管理部12は、メッセージに含まれる送信元オブ
ジェクト識別子を取り出して、受信順にメッセージ履歴
ファイル13に格納する(ステップC4)。そして、こ
のメッセージ履歴管理部12に引き渡され、送信元オブ
ジェクト識別子が取り出されたメッセージは、さらにオ
ブジェクト実行部15に引き渡されて実行される(ステ
ップC5)。
【0034】なお、オブジェクト実行部15による実行
に伴なって、他のオブジェクトへメッセージを送信する
必要が生じた場合には、第1実施形態と同様に、この送
信メッセージをメッセージ送信部16に引き渡して送信
先であるオブジェクトに送信する。
【0035】次に、図6を参照してプログラム再現時の
動作手順を説明する。メッセージ受信部11が他のオブ
ジェクトからメッセージを受信した際、メッセージ制御
部14は、引き渡されたメッセージから送信元オブジェ
クト識別子を取り出す(ステップD1)。そして、この
メッセージが選択条件入力部18により入力されたトレ
ース対象となるメッセージかどうか判定し(ステップD
2)、トレース対象でなかった場合(ステップD2の
N)、メッセージ制御部14は、このメッセージをオブ
ジェクト実行部15に送信することにより、このメッセ
ージの実行を行なう(ステップD3)。
【0036】一方、トレース対象であった場合(ステッ
プD2のY)、メッセージ制御部14は、メッセージ履
歴ファイル13に格納された送信元オブジェクト識別子
の中から先頭の送信元オブジェクト識別子を取り出し
(ステップD4)、このメッセージ履歴ファイル13か
ら取り出した送信元オブジェクト識別子と、メッセージ
受信部11が受信したメッセージから取り出した送信元
オブジェクト識別子とを比較する(ステップD5)。こ
の比較結果が不一致であった場合には(ステップD5の
N)、メッセージの受信順に逆転が発生したことになる
ため、このメッセージをメッセージ保留ファイル19に
格納しておく(ステップD6)。一方、比較結果が一致
していた場合には(ステップD5のY)、メッセージ履
歴ファイル13からこの取り出した送信元オブジェクト
識別子を削除し(ステップD7)、このメッセージをオ
ブジェクト実行部15に送信することによりこのメッセ
ージの実行を行なう(ステップD8)。
【0037】そして、メッセージ制御部14は、メッセ
ージ履歴ファイルに送信元オブジェクト識別子が格納さ
れているかどうか判定し(ステップD9)、格納されて
いる場合には(ステップD9のY)、さらにその先頭の
送信元オブジェクト識別子を取り出す(ステップD1
0)。
【0038】ここで、メッセージ制御部14は、この送
信元オブジェクト識別子をもったメッセージがメッセー
ジ保留ファイル19に格納されていないか判定し(ステ
ップD11)、格納されていた場合には(ステップD1
1のY)、そのメッセージをメッセージ保留ファイル1
9から取り出して、ステップD7からの処理を繰り返
す。一方、格納されていなかった場合には(ステップD
11のN)、次に処理すべきメッセージが未だ受信され
ていないことになるため、そのまま待機を継続する。
【0039】これにより、たとえばトレース対象とすべ
きメッセージの絞り込みがある程度事前に可能な場合な
どは、第1実施形態と比較して、トレースに必要とする
情報量をさらに削減することができる。 (第3実施形態)次に、本発明の第3実施形態を説明す
る。
【0040】図7は本発明の第3実施形態に係るトレー
ス取得装置の主要な構成を示すブロック図である。図7
に示すように、本実施形態のトレース取得装置は、図1
に示した第1実施形態のトレース取得装置の構成に、オ
ブジェクト状態操作部20を加えた構成としたものであ
る。
【0041】このオブジェクト状態操作部20は、オブ
ジェクト実行部15に対して、実行中のオブジェクトの
状態読み出しを行なったり、その状態を変更するための
メッセージを発行する。
【0042】すなわち、本実施形態のトレース取得装置
のように、オブジェクトの状態を操作するメッセージを
オブジェクトに対して発行することにより、プログラマ
などのユーザに、適切なデバッグ情報およびデバッグ環
境を提供することができ、プログラミングの生産性を向
上させ、かつ保守運用の労力を軽減させることができ
る。
【0043】
【発明の効果】以上上述したように、この発明によれ
ば、オブジェクトへのメッセージの到着順でメッセージ
送信先オブジェクト識別子のみを記録することによっ
て、プログラムのトレースに必要な情報の記録量を減ら
すことができ、また、トレース時においては、オブジェ
クトへのメッセージを、到着順に記録された送信先オブ
ジェクトの識別子の順序で処理することにより、オブジ
ェクト間の動作手順が変化することを防ぐ。さらに、オ
ブジェクトの状態を操作するメッセージを発行すること
で、プログラマに適切なデバッグ情報を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態に係るトレース装置の
主要な構成を示すブロック図。
【図2】第1実施形態のプログラム実行時の動作手順を
説明するフローチャート。
【図3】第1実施形態のプログラム再現時の動作手順を
説明するフローチャート。
【図4】この発明の第2実施形態に係るトレース装置の
主要な構成を示すブロック図。
【図5】第2実施形態のプログラム実行時の動作手順を
説明するフローチャート。
【図6】第2実施形態のプログラム再現時の動作手順を
説明するフローチャート。
【図7】この発明の第3実施形態に係るトレース装置の
主要な構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1a,1b…計算機、2…通信路、11…メッセージ受
信部、12…メッセージ履歴管理部、13…メッセージ
履歴ファイル、14…メッセージ制御部、15…オブジ
ェクト実行部、16…メッセージ送信部、17…メッセ
ージ選択部、18…選択条件入力部、19…メッセージ
保留ファイル、20…オブジェクト状態操作部。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つ以上のオブジェクトから
    構成され、分散環境下で動作するオブジェクト指向プロ
    グラムのトレース装置において、 前記オブジェクト指向プログラムの通常稼働時、他のオ
    ブジェクトからのメッセージを受信したときに、このメ
    ッセージの送信元であるオブジェクトの識別子を取得し
    てメッセージ履歴として受信順に管理するメッセージ履
    歴管理手段と、 前記オブジェクト指向プログラムの再現時、他のオブジ
    ェクトからのメッセージを受信したときに、このメッセ
    ージが次に実行すべきメッセージか否かを前記メッセー
    ジ履歴管理手段が管理するメッセージ履歴により判定し
    て、判定結果が実行すべきであったときに実行し、実行
    すべきでなかったときには、このメッセージを実行順が
    到達するまで実行待ち行列に格納するメッセージ制御手
    段とを具備し、 前記オブジェクト指向プログラムをトレースする際に、
    前記受信したメッセージすべてを保持することなく通常
    稼働時のメッセージの実行順序を再現することを特徴と
    するトレース装置。
  2. 【請求項2】 いずれのメッセージをトレース対象とす
    るかを設定する設定手段をさらに設け、 前記メッセージ履歴手段は、前記オブジェクト指向プロ
    グラムの通常稼働時、他のオブジェクトからのメッセー
    ジを受信したときに、このメッセージが前記設定手段に
    よりトレース対象と設定されたメッセージであったとき
    にのみ、その送信元であるオブジェクトの識別子を取得
    してメッセージ履歴として受信順に管理し、 前記メッセージ制御手段は、前記オブジェクト指向プロ
    グラムの再現時、他のオブジェクトからのメッセージを
    受信したときに、このメッセージが前記設定手段により
    トレース対象と設定されたメッセージであったときは、
    このメッセージが次に実行すべきメッセージか否かを前
    記メッセージ履歴手段が管理するメッセージ履歴により
    判定して、判定結果が実行すべきであったときに実行
    し、実行すべきでなかったときには、このメッセージを
    実行順が到達するまで実行待ち行列に格納し、トレース
    対象と設定されたメッセージでなかったときは、このメ
    ッセージを即座に実行することを特徴とする請求項1記
    載のトレース装置。
  3. 【請求項3】 前記オブジェクト内部のデータおよび実
    行アドレスを操作するオブジェクト状態操作手段をさら
    に具備してなることを特徴とする請求項1記載のトレー
    ス装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも一つ以上のオブジェクトから
    構成され、分散環境下で動作するオブジェクト指向プロ
    グラムのトレース方法であって、 前記オブジェクト指向プログラムの通常稼働時、他のオ
    ブジェクトからのメッセージを受信したときに、このメ
    ッセージの送信元であるオブジェクトの識別子を取得し
    てメッセージ履歴として受信順に管理しておき、 前記オブジェクト指向プログラムの再現時、他のオブジ
    ェクトからのメッセージを受信したときに、このメッセ
    ージが次に実行すべきメッセージか否かを前記管理して
    おいたメッセージ履歴により判定して、判定結果が実行
    すべきであったときに実行し、実行すべきでなかったと
    きには、このメッセージを実行順が到達するまで実行待
    ち行列に格納し、 前記オブジェクト指向プログラムをトレースする際に、
    前記受信したメッセージすべてを保持することなく通常
    稼働時のメッセージの実行順序を再現することを特徴と
    するトレース方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも一つ以上のオブジェクトから
    構成され、分散環境下で動作するオブジェクト指向プロ
    グラムのトレース方法であって、 前記オブジェクト指向プログラムの通常稼働時、他のオ
    ブジェクトからのメッセージを受信したときに、このメ
    ッセージが予めトレース対象と設定されたメッセージか
    否かを判定し、トレース対象のメッセージであったとき
    に、このメッセージの送信元であるオブジェクトの識別
    子を取得して履歴として受信順に管理しておき、 前記オブジェクト指向プログラムの再現時、他のオブジ
    ェクトからのメッセージを受信したときに、このメッセ
    ージが予めトレース対象と設定されたメッセージか否か
    を判定し、トレース対象のメッセージであったときに、
    さらにこのメッセージが次に実行すべきメッセージか否
    かを前記管理しておいたメッセージ履歴により判定し
    て、判定結果が実行すべきであったときに実行し、実行
    すべきでなかったときには、このメッセージを実行順が
    到達するまで実行待ち行列に格納し、このメッセージが
    トレース対象でなかったときは、このメッセージを即座
    に実行することを特徴とするトレース方法。
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JP7312139A Pending JPH09152981A (ja) 1995-11-30 1995-11-30 トレース装置およびトレース方法

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JP (1) JPH09152981A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006018477A (ja) * 2004-06-30 2006-01-19 Canon Software Inc シーケンス情報生成装置およびシーケンス情報生成方法およびプログラムおよび記録媒体

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