JPH09151666A - 折り戸 - Google Patents

折り戸

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JPH09151666A
JPH09151666A JP7338031A JP33803195A JPH09151666A JP H09151666 A JPH09151666 A JP H09151666A JP 7338031 A JP7338031 A JP 7338031A JP 33803195 A JP33803195 A JP 33803195A JP H09151666 A JPH09151666 A JP H09151666A
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folding door
shaft
output shaft
actuating
door plate
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Yoshikazu Arai
芳和 荒井
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Oiles Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 開放動作を滑らかに行うことができる上に、
戸板、持ち上げ機構、初期回動機構等の破損の虞をなく
し得る折り戸を提供する。 【解決手段】 折り戸1は、ヒンジ手段2を介して互い
に折り畳み自在に上下方向に関して連結された上方及び
下方戸板手段3及び4と、下方戸板手段4の下端側を持
ち上げて、上方及び下方戸板手段3及び4を互いに折り
畳むべく、下方戸板手段4の下端側に連結された持ち上
げ手段5と、持ち上げ手段5による上方及び下方戸板手
段3及び4の折り畳みに際して、上方及び下方戸板手段
3及び4の互いの突っ張り状態を解除する解除手段6
と、持ち上げ手段5及び解除手段6を作動させる作動手
段7とを具備しており、作動手段7は、持ち上げ手段5
に対する作動量と解除手段6に対する作動量との差を補
償する補償手段61を具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数の人を収容す
る建物の一階ホール等に、出入口扉と共に設けられ、短
時間で多数の人のホールへの入退出を可能とするため等
において出入口扉に加えて開閉される折り戸に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】このような折り戸は、
一対の戸板をヒンジを介して折り畳み自在に上下方向に
関して互いに連結して配し、開放時には、下側の戸板を
回動させながら上昇させて同時に上側の戸板を回動さ
せ、これにより上側の戸板に下側の戸板を下から重ね合
わし、閉鎖時には、上記と逆に、下側の戸板を回動させ
ながら下降させて同時に上側の戸板を回動させ、これに
より上側の戸板の下に下側の戸板を垂れ下がらせるよう
になっている。
【0003】ところで折り戸では、閉鎖状態では上側の
戸板と下側の戸板とが互いに突っ張った状態になってい
るため、折り戸を閉鎖状態から開放させる場合、単に、
下側の戸板を上昇させようとしても、ヒンジを介して連
結された上側の戸板と下側の戸板との間の相互回動が生
じ難く、このため下側の戸板の上昇と同時に、上側の戸
板又は下側の戸板のいずれかを他の手段によって初期回
動させることが要求される。しかしながら、戸板の上昇
と初期回動とは調和させて行わないと、開放動作が滑ら
かに行われず、戸板、持ち上げ機構、初期回動機構等の
破損を招来する虞がある。
【0004】本発明は、前記諸点に鑑みてなされたもの
であって、その目的とするところは、開放動作を滑らか
に行うことができる上に、戸板、持ち上げ機構、初期回
動機構等の破損の虞をなくし得る折り戸を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば前記目的
は、ヒンジ手段を介して互いに折り畳み自在に上下方向
に関して連結された上方及び下方戸板手段と、下方戸板
手段の下端側を持ち上げて、上方及び下方戸板手段を互
いに折り畳むべく、下方戸板手段の下端側に連結された
持ち上げ手段と、この持ち上げ手段による上方及び下方
戸板手段の折り畳みに際して、上方及び下方戸板手段の
互いの突っ張り状態を解除する解除手段と、持ち上げ手
段及び解除手段を作動させる作動手段とを具備してお
り、作動手段は、持ち上げ手段に対する作動量と解除手
段に対する作動量との差を補償する補償手段を具備して
いる折り戸によって達成される。
【0006】上方戸板手段及び下方戸板手段のそれぞれ
は、戸板としてアルミ製・木製などの不透明又はアクリ
ル樹脂製などの透明のパネル、もしくはガラス板等を具
備していてもよく、建物のホール等の出入り口や緊急避
難口などとして用いられる際には、戸板の一例では、横
2m、縦3m(上下戸板合計)、開口高さ2m程度の人
の出入りを妨げない程度の大きさであるが、これに限定
されない。本発明の折り戸は、閉鎖中には壁や採光窓と
して、開口時には換気口として用いることもできる。な
お、本発明の折り戸は、建物のホールの周りに多数設け
てもよい。
【0007】本発明の他の好ましい例では、持ち上げ手
段は、折り戸の左右において縦方向に伸びて互いに平行
にかつそれぞれ回転自在に配されたねじ軸と、このねじ
軸に螺合したナット部材とを具備しており、ナット部材
に、下方戸板手段の下縁側が回動自在に連結されてお
り、他の例では、持ち上げ手段は、ナット部材の上下方
向移動を案内する案内手段を更に具備しており、この案
内手段は、折り戸の縦枠体に取り付けられたレールと、
このレールに上下方向移動自在に嵌合したスライダとを
具備しており、ナット部材は、スライダに取り付けられ
ている。案内手段によりナット部材を上下方向移動自在
に支持することにより、ねじ軸の撓みをなくし得るた
め、好ましい。なお、ねじ軸及びナット部材を上記のよ
うに、折り戸の左右に設けて持ち上げ手段を具体化して
もよいが、折り戸の左右のうち片側だけにこれらを設け
て持ち上げ手段を具体化してもよい。
【0008】解除手段としては、入力軸及び出力軸を具
備した歯車手段と、この歯車手段の出力軸に取り付けら
れた蹴り出しアームと、一端では、歯車手段の入力軸
に、他端では、作動手段にそれぞれ連結された回転伝達
軸とを具備し、この蹴り出しアームは、上方戸板手段を
蹴り出して回動させるように、配されているものを好ま
しい例として挙げることができる。
【0009】本発明では、作動手段は、自動及び手動の
うち少なくとも一方により作動力を発生する作動力発生
手段と、作動力発生手段により発生された作動力を補償
手段に伝達する伝達手段とを具備しており、作動力発生
手段は、自動の場合には、電動モータを、手動の場合に
は、手動回転ハンドルを具備しており、電動モータ及び
手動回転ハンドルのそれぞれの出力回転軸は、伝達手段
を介して補償手段に連結されており、補償手段として
は、差動歯車機構を具備したものを好ましい例として挙
げることができ、ここで、差動歯車機構の入力軸を、作
動力発生手段に、差動歯車機構の一方の出力軸を、持ち
上げ手段に、差動歯車機構の他方の出力軸を、解除手段
にそれぞれ連結して構成するとよいが、これに限定され
ない。
【0010】また本発明では、上方及び下方戸板手段の
自重による下降力に対する平衡力を発生する平衡力発生
手段を更に具備している。好ましい例では、平衡力発生
手段は、重錘と、この重錘の下降力を下方戸板手段の下
端側の上昇力として伝達する伝達手段とを具備してお
り、伝達手段は、一端が下方戸板手段の下端側に、他端
が重錘にそれぞれ連結されたチェーンと、このチェーン
が掛けられたスプロケットホイールとを具備している。
【0011】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を、図に
示す好ましい実施例に基づいて更に詳細に説明する。な
お、本発明はこれら実施例に何等限定されないのであ
る。
【0012】
【実施例】図1から図5において、本例の折り戸1は、
ヒンジ手段2を介して互いに折り畳み自在に上下方向に
関して連結された上方及び下方戸板手段3及び4と、下
方戸板手段4の下端側を持ち上げて、上方及び下方戸板
手段3及び4を互いに折り畳むべく、下方戸板手段4の
下端側に連結された持ち上げ手段5と、持ち上げ手段5
による上方及び下方戸板手段3及び4の折り畳みに際し
て、上方及び下方戸板手段3及び4の互いの突っ張り状
態を解除する解除手段6と、持ち上げ手段5及び解除手
段6を作動させる作動手段7と、上方及び下方戸板手段
3及び4の自重による下降力に対する平衡力を発生する
平衡力発生手段8とを具備している。
【0013】上方戸板手段3は、パネル11と、パネル
11の裏面周囲に溶接やねじ等で取り付けられたパネル
枠12とを具備しており、パネル枠12のうち上側の横
パネル枠(上框)13の左右両側に、ヒンジ手段(図示
せず)の一端が取り付けられており、各ヒンジ手段の他
端は、折り戸1の左右の縦枠体16に固着されており、
こうして上方戸板手段3は、上縁側で折り戸1の縦枠体
16にヒンジ手段を介して回動自在に取り付けられてい
る。
【0014】下方戸板手段4は、上方戸板手段3と同様
に、戸板としてのパネル21と、パネル21の裏面周囲
に溶接やねじ等で取り付けられたパネル枠22とを具備
しており、パネル枠22のうち上側の横パネル枠(上
框)23にヒンジ手段2の一端が取り付けられており、
ヒンジ手段2の他端は、パネル枠12のうち下側の横パ
ネル枠(下框)24に取り付けられており、こうして上
方及び下方戸板手段3及び4は、ヒンジ手段2を介して
折り畳み自在に上下方向に関して互いに連結されてい
る。下方戸板手段4は、以下述べるように、下縁側で持
ち上げ手段5に回動自在に連結されている。
【0015】持ち上げ手段5は、折り戸1の左右の縦枠
体16のそれぞれに軸受を介して回転自在に配されたね
じ軸31と、ねじ軸31のそれぞれに螺合したナット部
材32と、ナット部材32に取り付けられた可動ブロッ
ク33と、ねじ軸31の上端に連結された回転伝達軸3
4と、ナット部材32の上下方向移動を案内する案内手
段35とを具備しており、可動ブロック33は、パネル
枠22のうち下側の横パネル枠36の左右端にピン37
を介して回動自在に連結されており、下方戸板手段4の
下縁側は、このようにピン37を介して可動ブロック3
3及びナット部材32に回動自在に連結されている。案
内手段35は、折り戸1の縦枠体16に取り付けられた
レール38と、レール38に上下方向移動自在に嵌合し
たスライダ39とを具備しており、スライダ39にはね
じ等により可動ブロック33が取り付けられて、ナット
部材32は、可動ブロック33を介してスライダ39に
取り付けられている。持ち上げ手段5は、更に、折り戸
1の縦枠体16のそれぞれに取り付けられた連動用ベベ
ル歯車機構40及び41と、連動用ベベル歯車機構40
及び41を橋絡して設けられた回転伝達軸42とを具備
しており、連動用ベベル歯車機構40は、入力軸43
と、回転伝達軸34に連結された出力軸44と、回転伝
達軸42に連結された出力軸45とを具備しており、入
力軸43の回転を、出力軸44及び出力軸45を介し
て、回転伝達軸34及び42に伝達し、連動用ベベル歯
車機構41は、回転伝達軸42に連結された入力軸46
と、他方の回転伝達軸34に連結された出力軸47とを
具備しており、水平方向に配された回転伝達軸42の回
転を、垂直方向に配された出力軸47を介して同じく垂
直方向に配された回転伝達軸34に伝達する。
【0016】解除手段6は、入力軸51及び出力軸52
を具備した歯車手段53と、歯車手段53の出力軸52
に取り付けられた蹴り出しアーム54と、一端では、歯
車手段53の入力軸51に、他端では、作動手段7にそ
れぞれ連結された回転伝達軸57とを具備している。歯
車手段53はベベル歯車機構からなり、垂直方向に配さ
れた入力軸51の回転を水平方向に配された出力軸52
に伝達する。蹴り出しアーム54の先端には、回転自在
なローラ58が取り付けられており、蹴り出しアーム5
4のR方向の回動において、上方戸板手段3のパネル1
1又はパネル枠12のうち縦パネル枠にローラ58を当
接させてパネル11又は縦パネル枠を蹴り出し、しかし
て上方戸板手段3を回動させる。歯車手段53のベベル
歯車機構を収容するケースには、ストッパー60及び6
0aが取り付けられており、開口作動時の突っ張り状態
解除後の作動力、および閉鎖作動力をねじ軸31のみに
伝達するため、蹴り出しアーム54の必要以上のR方向
およびR方向と逆の回動を阻止するようになっている。
なお、出力軸52は、左右の縦枠体16を橋絡して回転
自在に設けられており、左右の縦枠体16において、蹴
り出しアーム54がそれぞれ出力軸52に取り付けられ
ている。
【0017】作動手段7は、持ち上げ手段5に対する作
動量と解除手段6に対する作動量との差を補償する補償
手段61と、自動及び手動のうち少なくとも一方、本例
では両方により作動力を発生する作動力発生手段62
と、作動力発生手段62により発生された作動力を補償
手段61に伝達する伝達手段63とを具備している。
【0018】作動力発生手段62は、自動作動力発生手
段65と、手動作動力発生手段66とを具備しており、
自動作動力発生手段65は、縦枠体16に取り付けられ
た可逆電動モータ67と、電動モータ67の作動を制御
する操作ボックス68とを具備しており、手動作動力発
生手段66は、操作ボックス68に配された手動回転ハ
ンドル69を具備している。伝達手段63は、縦枠体1
6に取り付けられた入力切替え機構71と、一端が、入
力切替え機構71に、他端が電動モータ67の出力回転
軸72にそれぞれ連結された回転伝達軸73と、一端
が、入力切替え機構71に連結された回転伝達軸74
と、回転伝達軸74の他端が連結されたベベル歯車機構
75と、一端が、ベベル歯車機構75に、他端が、操作
ボックス68内に設けられたベベル歯車機構又はウォー
ム歯車機構(図示せず)を介して手動回転ハンドル69
の回転軸76にそれぞれ連結された回転伝達軸77とを
具備しており、入力切替え機構71は、補償手段61に
連結された出力回転軸78を具備しており、電動モータ
67が作動される際には、電動モータ67の出力回転軸
72の回転を出力回転軸78に伝達し、手動回転ハンド
ル69が作動される際には、回転軸76、ベベル歯車機
構又はウォーム歯車機構、回転伝達軸77及びベベル歯
車機構75を介する回転伝達軸74の回転を出力回転軸
78に伝達するように、例えば電磁クラッチ等で構成さ
れている。ベベル歯車機構75は、垂直に配された回転
伝達軸77の回転を、水平に配された回転伝達軸74に
伝達するように構成されている。このように、電動モー
タ67の出力回転軸72及び手動回転ハンドル69の回
転軸76はそれぞれ、伝達手段63を介して補償手段6
1に連結されている。
【0019】補償手段61は、差動歯車機構81を具備
しており、差動歯車機構81の入力軸82は、作動手段
7の出力回転軸78に、差動歯車機構81の一方の出力
軸83は、連動用ベベル歯車機構40の入力軸43に、
差動歯車機構81の他方の出力軸84は、解除手段6の
回転伝達軸57にそれぞれ連結されている。縦枠体16
に取り付けられた差動歯車機構81は、歯車ケース91
に回転自在に取り付けられた入力軸82と、入力軸82
に固着された歯車92と、歯車ケース91に回転自在に
取り付けられた出力軸84と、出力軸84に固着された
円盤93と、円盤93に回転自在に取り付けられてお
り、歯車92に噛み合った一対の遊星歯車94及び95
と、出力軸84に回転自在に取り付けられた筒体96
と、筒体96に固着された歯車97と、筒体96に固着
されており、一対の遊星歯車94及び95に噛み合った
内歯歯車98と、歯車ケース91に回転自在に取り付け
られた出力軸83と、出力軸83に固着されており、歯
車97に噛み合った歯車100とを具備している。差動
歯車機構81は、出力軸83の回転が困難となると、入
力軸82の回転を出力軸84に、出力軸84の回転が困
難となると、入力軸82の回転を出力軸83に、所定の
伝達比(歯車比)をもって伝達するようになっている。
【0020】平衡力発生手段8は、重錘110と、重錘
110の下降力を下方戸板手段4の下端側の上昇力とし
て伝達する伝達手段111とを具備している。重錘11
0は、案内手段112により上下動の移動が案内される
ようになっており、案内手段112は、折り戸1の縦枠
体16に取り付けられたレール113と、レール113
に上下方向移動自在に嵌合したスライダ114とを具備
しており、スライダ114にねじ等により重錘110が
取り付けられている。伝達手段111は、一端が下方戸
板手段4の下端側に、本例では可動ブロック33に、他
端が重錘110にそれぞれ連結されたチェーン121
と、チェーン121が掛けられた一対のスプロケットホ
イール122とを具備しており、スプロケットホイール
122のそれぞれは、折り戸1の縦枠体16に回転自在
に取り付けられている。なお、本例の平衡力発生手段8
は、左右の縦枠体16に設けられた一対の重錘110等
を具備しているが、これに代えて、一方の縦枠体16に
のみ重錘110等を設けて構成してもよい。
【0021】以上のように形成された折り戸1では、操
作ボックス68の操作ボタンの押圧により電動モータ6
7を作動させると、電動モータ67の出力回転軸72の
回転は、回転伝達軸73、入力切替え機構71及び出力
回転軸78を介して補償手段61の入力軸82に伝達さ
れ、入力軸82の回転は、歯車92等を介して出力軸8
3及び84に伝達され、出力軸83の回転は、入力軸4
3、連動用ベベル歯車機構40、出力軸44及び45に
伝達され、出力軸44の回転は、回転伝達軸34を介し
てねじ軸31に、出力軸45の回転は、回転伝達軸42
及び他方の回転伝達軸34を介して他方のねじ軸31に
それぞれ伝達される。ねじ軸31の回転によりこれに螺
合したナット部材32が上昇されようとする。同時に、
出力軸84の回転は、回転伝達軸57、入力軸51及び
歯車手段53を介して出力軸52に伝達され、出力軸5
2の回転によりこれに取り付けられた両側の蹴り出しア
ーム54がR方向に回動され、パネル11又はパネル1
1の縦パネル枠が蹴り出されようとする。蹴り出しアー
ム54によるこの蹴り出しと、ナット部材32の上昇と
により、上方及び下方戸板手段3及び4の互いの突っ張
り状態が解除されて、下方戸板手段4の下端側が持ち上
げられて、上方及び下方戸板手段3及び4が互いに折り
畳まれる。この際、上方及び下方戸板手段3及び4の互
いの突っ張り状態の解除後、作動力がねじ軸31のみに
伝達されるべくストッパー60により、蹴り出しアーム
54の必要以上のR方向の回転を阻止するようになって
いる。上方及び下方戸板手段3及び4が完全に折り畳ま
れて、折り戸1が図2に示すように開放されると、これ
を検出する検出器(図示せず)により電動モータ67の
作動が停止される。なお、操作ボックス68の操作ボタ
ンを操作して、折り畳みの途中でナット部材32の上昇
を停止させるようにしてもよい。電動モータ67を逆作
動させると、蹴り出しアーム54がR方向と逆に回動
し、ストッパー60aにより必要以上のR方向の逆の回
動が阻止されるため、作動力がねじ軸31にのみ作用
し、ナット部材32が下降されて、上方及び下方戸板手
段3及び4の互いの折り畳みが解除されて、上方及び下
方戸板手段3及び4が垂直状態に直列に配され、折り戸
1が図1に示すように閉鎖される。
【0022】ところで折り戸1では、蹴り出しアーム5
4によるパネル11又はパネル11の縦パネル枠の蹴り
出しが遅れて十分でなく、上方及び下方戸板手段3及び
4が互いに突っ張り状態でナット部材32が上昇されよ
うとすると、ナット部材32のこの上昇には相当の上昇
力を必要とする結果、差動歯車機構81の一方の出力軸
83の回転が阻止される一方、差動歯車機構81の他方
の出力軸84の回転が促進され、これにより蹴り出しア
ーム54によるパネル11又はパネル11の縦パネル枠
の蹴り出しが促進され、したがって、上方及び下方戸板
手段3及び4の互いの突っ張り状態が解消され、この解
消によりナット部材32の上昇が所望になされ、上方及
び下方戸板手段3及び4が順次に折り畳まれる。手動回
転ハンドル69を操作して折り戸1を開放、閉鎖する場
合も、上記と同様である。
【0023】折り戸1の開放、閉鎖において、下方戸板
手段4の下側が上昇、下降される結果、重錘110も下
降、上昇され、重錘110により下方戸板手段4等の自
重による意図しない下降を防止し得ると共に、下方戸板
手段4の下側の上昇、下降をそれほどの力を必要としな
いで滑らかに行うことができる。なお、折り戸1の途中
開放、完全開放は、ナット部材32とねじ軸31との螺
合により実質維持されるが、更に適当なロック手段を設
けて、意図しないこれらの解除をより確実に防止し得る
ように構成してもよい。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、開放動作
を滑らかに行うことができる上に、戸板、持ち上げ機
構、初期回動機構等の破損の虞を好ましくなくし得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい一実施例の閉鎖状態の斜視図
である。
【図2】図1に示す実施例の開放状態の斜視図である。
【図3】図1に示す実施例の一部詳細図である。
【図4】図1に示す実施例の一部詳細図である。
【図5】図1に示す実施例の一部詳細図である。
【符号の説明】
1 折り戸 3 上方戸板手段 4 下方戸板手段 5 持ち上げ手段 6 解除手段 7 作動手段 61 補償手段

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒンジ手段を介して互いに折り畳み自在
    に上下方向に関して連結された上方及び下方戸板手段
    と、下方戸板手段の下端側を持ち上げて、上方及び下方
    戸板手段を互いに折り畳むべく、下方戸板手段の下端側
    に連結された持ち上げ手段と、この持ち上げ手段による
    上方及び下方戸板手段の折り畳みに際して、上方及び下
    方戸板手段の互いの突っ張り状態を解除する解除手段
    と、持ち上げ手段及び解除手段を作動させる作動手段と
    を具備しており、作動手段は、持ち上げ手段に対する作
    動量と解除手段に対する作動量との差を補償する補償手
    段を具備している折り戸。
  2. 【請求項2】 持ち上げ手段は、縦方向に伸びて回転自
    在に配されたねじ軸と、このねじ軸に螺合したナット部
    材とを具備しており、ナット部材に、下方戸板手段の下
    縁側が回動自在に連結されている請求項1に記載の折り
    戸。
  3. 【請求項3】 持ち上げ手段は、ナット部材の上下方向
    移動を案内する案内手段を更に具備しており、この案内
    手段は、折り戸の縦枠体に取り付けられたレールと、こ
    のレールに上下方向移動自在に嵌合したスライダとを具
    備しており、ナット部材は、スライダに取り付けられて
    いる請求項2に記載の折り戸。
  4. 【請求項4】 解除手段は、入力軸及び出力軸を具備し
    た歯車手段と、この歯車手段の出力軸に取り付けられた
    蹴り出しアームと、一端では、歯車手段の入力軸に、他
    端では、作動手段にそれぞれ連結された回転伝達軸とを
    具備している請求項1から3のいずれか一項に記載の折
    り戸。
  5. 【請求項5】 蹴り出しアームは、上方戸板手段を蹴り
    出して回動させるように、配されている請求項4に記載
    の折り戸。
  6. 【請求項6】 作動手段は、自動及び手動のうち少なく
    とも一方により作動力を発生する作動力発生手段と、作
    動力発生手段により発生された作動力を補償手段に伝達
    する伝達手段とを具備している請求項1から5のいずれ
    か一項に記載の折り戸。
  7. 【請求項7】 作動力発生手段は、電動モータを具備し
    ており、電動モータの出力回転軸は、伝達手段を介して
    補償手段に連結されている請求項6に記載の折り戸。
  8. 【請求項8】 作動力発生手段は、手動回転ハンドルを
    具備しており、手動回転ハンドルの出力回転軸は、伝達
    手段を介して補償手段に連結されている請求項6又は7
    に記載の折り戸。
  9. 【請求項9】 補償手段は、差動歯車機構を具備してお
    り、差動歯車機構の入力軸は、作動力発生手段に、差動
    歯車機構の一方の出力軸は、持ち上げ手段に、差動歯車
    機構の他方の出力軸は、解除手段にそれぞれ連結されて
    いる請求項1から8のいずれか一項に記載の折り戸。
  10. 【請求項10】 上方及び下方戸板手段の自重による下
    降力に対する平衡力を発生する平衡力発生手段を更に具
    備している請求項1から9のいずれか一項に記載の折り
    戸。
  11. 【請求項11】 平衡力発生手段は、重錘と、この重錘
    の下降力を下方戸板手段の下端側の上昇力として伝達す
    る伝達手段とを具備しており、伝達手段は、一端が下方
    戸板手段の下端側に、他端が重錘にそれぞれ連結された
    チェーンと、このチェーンが掛けられたスプロケットホ
    イールとを具備している請求項1から10のいずれか一
    項に記載の折り戸。
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