JPH09151133A - 重症急性膵炎予防・治療剤 - Google Patents
重症急性膵炎予防・治療剤Info
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- JPH09151133A JPH09151133A JP10593796A JP10593796A JPH09151133A JP H09151133 A JPH09151133 A JP H09151133A JP 10593796 A JP10593796 A JP 10593796A JP 10593796 A JP10593796 A JP 10593796A JP H09151133 A JPH09151133 A JP H09151133A
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Abstract
(57)【要約】
重症急性膵炎予防・治療剤
【課題】重症急性膵炎予防・治療剤の提供。
【解決手段】式
【化1】
で表される化合物を含有する重症急性膵炎予防・治療
剤。
剤。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は重症急性膵炎の予防
・治療剤に関する。
・治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術】急性膵炎の発症機序は未だ十分には明ら
かになっていないが、一般的には胆汁液の膵臓への逆流
又はアルコールの多飲等により、トリプシン、フォスフ
ォリパーゼA2、エラスターゼ及びリパーゼ等の膵酵素
が活性化され、膵臓が自己消化されて発症すると考えら
れている。そのため、メシル酸ガベキサート又はメシル
酸ナファモスタット等の蛋白分解酵素阻害薬が膵炎の予
防・治療薬として開発され、日本では臨床で用いられて
いる。しかしながら、急性膵炎はその症状や死亡率等か
ら軽症ないし中等症の急性膵炎と重症の急性膵炎とに明
確に分けられており〔パンクレアス(Pancreas), 第8
巻, 第738-741頁,1993年〕、欧米において行われた重
症急性膵炎患者を対象とした多施設二重盲検試験では、
急性膵炎の予防・治療薬の代表的なものであるメシル酸
ガベキサートが重症急性膵炎に無効であると判定されて
いる〔ガストロエンテロロジー(Gastroenterology),
第104巻,第1165−1170頁,1993年〕。これ
は、軽症ないし中等症の急性膵炎は、膵局所での病変が
軽度であり、重要臓器(例えば心臓、肝臓、腎臓、肺、
脳等)障害又は不全がほとんど見られず、全身状態が良
好で死亡例は稀であるのに対し、重症の急性膵炎は、膵
臓および膵臓周囲での病変が高度(例えば壊死、出血
等)で、明らかな循環不全や重要臓器不全が認められ、
全身状態が不良で、その約37%が合併症などを併発す
ることによって死に至っている〔日本臨床,第48巻1
号,第61-68頁,1990年;ランセット(Lancet),ii,
第201-204頁,1989年〕ことから、軽症ないし中等症の
急性膵炎と重症の急性膵炎とは全く異なる病態であるこ
とを明らかにしている。一方、特開平2−76854号
公報には、式
かになっていないが、一般的には胆汁液の膵臓への逆流
又はアルコールの多飲等により、トリプシン、フォスフ
ォリパーゼA2、エラスターゼ及びリパーゼ等の膵酵素
が活性化され、膵臓が自己消化されて発症すると考えら
れている。そのため、メシル酸ガベキサート又はメシル
酸ナファモスタット等の蛋白分解酵素阻害薬が膵炎の予
防・治療薬として開発され、日本では臨床で用いられて
いる。しかしながら、急性膵炎はその症状や死亡率等か
ら軽症ないし中等症の急性膵炎と重症の急性膵炎とに明
確に分けられており〔パンクレアス(Pancreas), 第8
巻, 第738-741頁,1993年〕、欧米において行われた重
症急性膵炎患者を対象とした多施設二重盲検試験では、
急性膵炎の予防・治療薬の代表的なものであるメシル酸
ガベキサートが重症急性膵炎に無効であると判定されて
いる〔ガストロエンテロロジー(Gastroenterology),
第104巻,第1165−1170頁,1993年〕。これ
は、軽症ないし中等症の急性膵炎は、膵局所での病変が
軽度であり、重要臓器(例えば心臓、肝臓、腎臓、肺、
脳等)障害又は不全がほとんど見られず、全身状態が良
好で死亡例は稀であるのに対し、重症の急性膵炎は、膵
臓および膵臓周囲での病変が高度(例えば壊死、出血
等)で、明らかな循環不全や重要臓器不全が認められ、
全身状態が不良で、その約37%が合併症などを併発す
ることによって死に至っている〔日本臨床,第48巻1
号,第61-68頁,1990年;ランセット(Lancet),ii,
第201-204頁,1989年〕ことから、軽症ないし中等症の
急性膵炎と重症の急性膵炎とは全く異なる病態であるこ
とを明らかにしている。一方、特開平2−76854号
公報には、式
【化9】
【化10】 (式中、R6は水素、低級アルキル基又は低級アルコキ
シ基を示し、mは0ないし3の整数を示す)で表わされ
る基を示し、Uは式
シ基を示し、mは0ないし3の整数を示す)で表わされ
る基を示し、Uは式
【化11】 (式中、 R4は水素、低級アルキル基、アリール基又は
アラルキル基を示す)で表わされる基を示し、 Y及びZ
はそれぞれ式
アラルキル基を示す)で表わされる基を示し、 Y及びZ
はそれぞれ式
【化12】 (式中、Rは水素、低級アルキル基、アシル基又はアリ
ール基を示す)で表わされる基から選ばれた1ないし6
個からなる二価の鎖状基を示し、その少なくとも
ール基を示す)で表わされる基から選ばれた1ないし6
個からなる二価の鎖状基を示し、その少なくとも
【化13】
【0003】特開平2−275860号公報には、式
【化14】
【化15】 〔式中、R13、R14、R15、R16及びR17はそれぞれ水
素又は低級アルキル基を示し、またR16とR17は結合し
てベンゼン環を形成していてもよい〕で表わされる基を
示し、n’は1ないし3の整数を示し、Xは式−CH2
OCH2−又は式
素又は低級アルキル基を示し、またR16とR17は結合し
てベンゼン環を形成していてもよい〕で表わされる基を
示し、n’は1ないし3の整数を示し、Xは式−CH2
OCH2−又は式
【化16】 (式中、R6は水素、低級アルキル基又は低級アルコキ
シ基を示し、mは0ないし4の整数を示す)で表わされ
る基を示し、Uは式
シ基を示し、mは0ないし4の整数を示す)で表わされ
る基を示し、Uは式
【化17】 (式中、 R4は水素、低級アルキル基、アリール基又
はアラルキル基を示す)で表わされる基を示し、Y及び
Zはそれぞれ式
はアラルキル基を示す)で表わされる基を示し、Y及び
Zはそれぞれ式
【化18】
【0004】特開平2−275876号公報には、式
【化19】 で表わされるピリジニウム誘導体が開示されており、こ
れらの特開平2−76854、特開平2−275860
及び特開平2−275876号公報に記載された化合物
は優れたPAF拮抗作用を示し、PAFに起因する循環
障害疾患、例えば血栓症;脳卒中(例えば脳出血、脳血
栓);心筋梗塞;狭心症;血栓性静脈炎;腎炎(例えば
糸球体腎炎);糖尿病性腎症;ショック(例えば重症感
染症又は術後にみられるエンドトキシンショック、エン
ドトキシンにより生ずる血管内血液凝固症候群、アナフ
ィラキシーショック、出血性ショック);PAFに起因
する消化器系疾患(例えば胃潰瘍);アレルギー及び炎
症に関連する疾病(例えば気管支喘息、乾癬);肺炎;
臓器移植時のPAF産生量増加に伴う拒絶反応;臓器
(例えば心臓、肝臓、腎臓)手術時の臓器不全等の予防
・治療剤として有用であり、また、細胞分裂及び/又は
子宮への着床を抑制することにより、雌の哺乳動物の受
胎を抑制する目的に用いることもできることが報告され
ている。また、エンドセリンは強力な血管平滑筋及び気
管の収縮作用を有し、高血圧症や気道狭窄を惹起すると
ともに、より高濃度(血液100mlあたり0.1ないし
5nmol)では虚血性脳及び心疾患(例えば脳卒中、狭心
症、心筋梗塞、心不全、不整脈)、腎障害(例えば腎
炎)、諸臓器(例えば肝、肺、腸)の循環不全、喘息等
の疾病を併発させ、動物個体を死に至らしめることもあ
ることが知られているが、特開平2−275876号公
報に記載の化合物がエンドセリンの分泌過多により誘発
されるこれらの疾病(高エンドセリン症)に対しても効
果的な予防・治療剤として投与できることが報告されて
いる。更に、セルレイン及びPAFにより誘発される膵
炎はヒトの軽症ないし中等症膵炎に近いことが知られて
いるが〔ヒストケミストリー(Histochemistry),第95
巻,第87-96頁,1990年;ガット(Gut),第33巻,第12
68-1274頁,1992年〕、特開平2−275876号公報
に記載の化合物はセルレイン及びPAFにより誘発され
る膵炎を抑制することが報告されている〔ジャーナル
フィジオロジーファーマコロジー(J. Physiol. Pharma
col.),第43(4)巻,第345-352頁,1992年;ガット(Gu
t),第33巻,第1268-1274頁,1992年〕。
れらの特開平2−76854、特開平2−275860
及び特開平2−275876号公報に記載された化合物
は優れたPAF拮抗作用を示し、PAFに起因する循環
障害疾患、例えば血栓症;脳卒中(例えば脳出血、脳血
栓);心筋梗塞;狭心症;血栓性静脈炎;腎炎(例えば
糸球体腎炎);糖尿病性腎症;ショック(例えば重症感
染症又は術後にみられるエンドトキシンショック、エン
ドトキシンにより生ずる血管内血液凝固症候群、アナフ
ィラキシーショック、出血性ショック);PAFに起因
する消化器系疾患(例えば胃潰瘍);アレルギー及び炎
症に関連する疾病(例えば気管支喘息、乾癬);肺炎;
臓器移植時のPAF産生量増加に伴う拒絶反応;臓器
(例えば心臓、肝臓、腎臓)手術時の臓器不全等の予防
・治療剤として有用であり、また、細胞分裂及び/又は
子宮への着床を抑制することにより、雌の哺乳動物の受
胎を抑制する目的に用いることもできることが報告され
ている。また、エンドセリンは強力な血管平滑筋及び気
管の収縮作用を有し、高血圧症や気道狭窄を惹起すると
ともに、より高濃度(血液100mlあたり0.1ないし
5nmol)では虚血性脳及び心疾患(例えば脳卒中、狭心
症、心筋梗塞、心不全、不整脈)、腎障害(例えば腎
炎)、諸臓器(例えば肝、肺、腸)の循環不全、喘息等
の疾病を併発させ、動物個体を死に至らしめることもあ
ることが知られているが、特開平2−275876号公
報に記載の化合物がエンドセリンの分泌過多により誘発
されるこれらの疾病(高エンドセリン症)に対しても効
果的な予防・治療剤として投与できることが報告されて
いる。更に、セルレイン及びPAFにより誘発される膵
炎はヒトの軽症ないし中等症膵炎に近いことが知られて
いるが〔ヒストケミストリー(Histochemistry),第95
巻,第87-96頁,1990年;ガット(Gut),第33巻,第12
68-1274頁,1992年〕、特開平2−275876号公報
に記載の化合物はセルレイン及びPAFにより誘発され
る膵炎を抑制することが報告されている〔ジャーナル
フィジオロジーファーマコロジー(J. Physiol. Pharma
col.),第43(4)巻,第345-352頁,1992年;ガット(Gu
t),第33巻,第1268-1274頁,1992年〕。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】重症急性膵炎の新しい
予防・治療剤が望まれている状況下、本発明の目的は、
従来より急性膵炎の予防・治療剤として既存の蛋白分解
酵素阻害薬では効果のなかった重症急性膵炎に対して有
効な予防・治療剤を提供することにある。
予防・治療剤が望まれている状況下、本発明の目的は、
従来より急性膵炎の予防・治療剤として既存の蛋白分解
酵素阻害薬では効果のなかった重症急性膵炎に対して有
効な予防・治療剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、重症急性
膵炎の予防・治療剤につき、鋭意検討した結果、式
膵炎の予防・治療剤につき、鋭意検討した結果、式
【化20】
【化21】 (式中、R6は水素、低級アルキル基又は低級アルコキ
シ基を示し、mは0ないし3の整数を示す)で表わされ
る基を示し、Uは式
シ基を示し、mは0ないし3の整数を示す)で表わされ
る基を示し、Uは式
【化22】 (式中、 R4は水素、低級アルキル基、アリール基又は
アラルキル基を示す)で表わされる基を示し、 Y及びZ
はそれぞれ式
アラルキル基を示す)で表わされる基を示し、 Y及びZ
はそれぞれ式
【化23】 (式中、Rは水素、低級アルキル基、アシル基又はアリ
ール基を示す)で表わされる基から選ばれた1ないし6
個からなる二価の鎖状基を示し、その少なくとも
ール基を示す)で表わされる基から選ばれた1ないし6
個からなる二価の鎖状基を示し、その少なくとも
【化24】
【化25】 で表される化合物(以下、化合物〔I〕)が予想外にも
重症急性膵炎の予防・治療剤として有効であることを見
い出し、これらに基づいて本発明を完成した。本発明の
好ましい重症急性膵炎予防・治療剤としては、例えば
(1)式
重症急性膵炎の予防・治療剤として有効であることを見
い出し、これらに基づいて本発明を完成した。本発明の
好ましい重症急性膵炎予防・治療剤としては、例えば
(1)式
【化26】 〔式中、R1aは低級アルキル基を、R4aはハロゲンで置
換されていてもよいフェニル基を、R11aはアルキル基
を、R9aは水素を示すかもしくはR11aと結合して、
換されていてもよいフェニル基を、R11aはアルキル基
を、R9aは水素を示すかもしくはR11aと結合して、
【化27】 がピペリジノ、モルホリノ又は1,2,3,4−テトラヒ
ドロ−2−イソキノリル基を、R12はハロゲンを、X1
は式−(CH2)m'−(式中、m'は0又は1を示す)で表
される基を、Y1は
ドロ−2−イソキノリル基を、R12はハロゲンを、X1
は式−(CH2)m'−(式中、m'は0又は1を示す)で表
される基を、Y1は
【化28】
【化29】 で表される化合物を含有する重症急性膵炎予防・治療
剤;(2)R1aで示される低級アルキル基がプロピル基
である前記(1)記載の予防・治療剤;(3)R4aがフェ
ニル基である前記(1)記載の予防・治療剤;(4)
剤;(2)R1aで示される低級アルキル基がプロピル基
である前記(1)記載の予防・治療剤;(3)R4aがフェ
ニル基である前記(1)記載の予防・治療剤;(4)
【化30】 が1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノリル基で
ある前記(1)記載の予防・治療剤;(5)R12が臭素原
子である前記(1)記載の予防・治療剤;(6)m'が0で
ある前記(1)記載の予防・治療剤;(7)式
ある前記(1)記載の予防・治療剤;(5)R12が臭素原
子である前記(1)記載の予防・治療剤;(6)m'が0で
ある前記(1)記載の予防・治療剤;(7)式
【化31】
【化32】 で表される化合物を含有する前記(1)記載の予防・治療
剤;(8)
剤;(8)
【化33】 (9)3−ブロモ−5−〔N−フェニル−N−〔2−
〔〔2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキ
ノリルカルボニルオキシ)エチル〕カルバモイル〕エチ
ル〕カルバモイル〕−1−プロピルピリジニウム ナイ
トレートの約10mg〜約30mgを活性成分として含
有することを特徴とする重症急性膵炎予防・治療剤;
(10)注射剤である前記(9)記載の予防・治療剤;お
よび(11)重症急性膵炎が膵臓および膵臓周囲の壊死
および出血を伴う疾患である前記(1)記載の予防・治療
剤などが挙げられる。
〔〔2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキ
ノリルカルボニルオキシ)エチル〕カルバモイル〕エチ
ル〕カルバモイル〕−1−プロピルピリジニウム ナイ
トレートの約10mg〜約30mgを活性成分として含
有することを特徴とする重症急性膵炎予防・治療剤;
(10)注射剤である前記(9)記載の予防・治療剤;お
よび(11)重症急性膵炎が膵臓および膵臓周囲の壊死
および出血を伴う疾患である前記(1)記載の予防・治療
剤などが挙げられる。
【0007】上記式〔I〕中、基
【化34】 は置換されていてもよいピリジニウム環を示す。ピリジ
ニウム環の1位には基R1が結合し、2ないし6位のい
ずれかに側鎖
ニウム環の1位には基R1が結合し、2ないし6位のい
ずれかに側鎖
【化35】 が結合する。ピリジニウム環はその1位及び側鎖の結合
位置以外に、例えばハロゲン、低級アルキル基、低級ア
ルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、低級アルコキシカル
ボニル基、カルバモイル基、低級アルキルカルバモイル
基等の置換基を1ないし4個(好ましくは1ないし2
個)有していてもよく、また芳香環が結合していてもよ
い。側鎖は好ましくはピリジニウム環の2ないし4位に
結合し、さらに好ましくは3位に結合する。置換基は好
ましくはピリジニウム環の3ないし5位のうちの1又は
2箇所に結合し、さらに好ましくは5位に結合する。R
1、R4、R6、R7、R10又はピリジニウム環への置換基
としての低級アルキル基としては、例えばメチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、se
c−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等の直
鎖状もしくは分枝状の炭素数1ないし6のアルキル基等
があげられる。該低級アルキル基は不飽和結合を有して
いてもよく、該不飽和低級アルキル基としては、例えば
ビニル、アリル(allyl)、2−ブテニル、3−ブテニ
ル等の炭素数2ないし6の低級アルケニル基等があげら
れる。
位置以外に、例えばハロゲン、低級アルキル基、低級ア
ルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、低級アルコキシカル
ボニル基、カルバモイル基、低級アルキルカルバモイル
基等の置換基を1ないし4個(好ましくは1ないし2
個)有していてもよく、また芳香環が結合していてもよ
い。側鎖は好ましくはピリジニウム環の2ないし4位に
結合し、さらに好ましくは3位に結合する。置換基は好
ましくはピリジニウム環の3ないし5位のうちの1又は
2箇所に結合し、さらに好ましくは5位に結合する。R
1、R4、R6、R7、R10又はピリジニウム環への置換基
としての低級アルキル基としては、例えばメチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、se
c−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等の直
鎖状もしくは分枝状の炭素数1ないし6のアルキル基等
があげられる。該低級アルキル基は不飽和結合を有して
いてもよく、該不飽和低級アルキル基としては、例えば
ビニル、アリル(allyl)、2−ブテニル、3−ブテニ
ル等の炭素数2ないし6の低級アルケニル基等があげら
れる。
【0008】R6又はピリジニウム環の置換基としての
低級アルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、ペントキ
シ等の直鎖状もしくは分枝状の炭素数1ないし6のアル
コキシ基等があげられる。 R6としての低級アルコキシ基は置換基を有していても
よく、該置換基は結合して5ないし7員ヘテロ環(例、
イミダゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾ
リル等)を形成していてもよく、該ヘテロ環は例えば低
級アルキル基、アシル基、アリール基、アラルキル基等
で置換されていてもよい。R6で示される低級アルコキ
シ基の置換基が形成するヘテロ環の置換基としての低級
アルキル基としては、上記したR6で示される低級アル
キル基と同様のものが用いられる。R6で示される低級
アルコキシ基の置換基が形成するヘテロ環の置換基とし
てのアシル基としては、例えばアセチル、プロパノイ
ル、ブチリル、ピバロイル等の炭素数2ないし6のアル
カノイル基及びベンゾイル基等があげられる。R6で示
される低級アルコキシ基の置換基が形成するヘテロ環の
置換基としてのアリール基としては、下記のR4で示さ
れるアリール基と同様のものが用いられる。R6で示さ
れる低級アルコキシ基の置換基が形成するヘテロ環の置
換基としてのアラルキル基としては、下記のR4で示さ
れるアラルキル基と同様のものが用いられる。ピリジニ
ウム環の置換基としてのハロゲンとしては、例えばフル
オロ、ブロモ、クロロ、ヨードがあげられる。ピリジニ
ウム環の置換基としての低級アルコキシカルボニル基と
しては、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル等のア
ルコキシ部の炭素数が1ないし6であるアルコキシカル
ボニル基等があげられる。ピリジニウム環の置換基とし
ての低級アルキルカルバモイル基としては、例えばメチ
ルカルバモイル、エチルカルバモイル、プロピルカルバ
モイル、ブチルカルバモイル等のアルキル部の炭素数が
1ないし6であるN−アルキルカルバモイル基及び例え
ばジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、ジブ
チルカルバモイル、メチルエチルカルバモイル等の各ア
ルキル部の炭素数が1ないし6であるN,N−ジアルキ
ルカルバモイル基等があげられる。
低級アルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、ペントキ
シ等の直鎖状もしくは分枝状の炭素数1ないし6のアル
コキシ基等があげられる。 R6としての低級アルコキシ基は置換基を有していても
よく、該置換基は結合して5ないし7員ヘテロ環(例、
イミダゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾ
リル等)を形成していてもよく、該ヘテロ環は例えば低
級アルキル基、アシル基、アリール基、アラルキル基等
で置換されていてもよい。R6で示される低級アルコキ
シ基の置換基が形成するヘテロ環の置換基としての低級
アルキル基としては、上記したR6で示される低級アル
キル基と同様のものが用いられる。R6で示される低級
アルコキシ基の置換基が形成するヘテロ環の置換基とし
てのアシル基としては、例えばアセチル、プロパノイ
ル、ブチリル、ピバロイル等の炭素数2ないし6のアル
カノイル基及びベンゾイル基等があげられる。R6で示
される低級アルコキシ基の置換基が形成するヘテロ環の
置換基としてのアリール基としては、下記のR4で示さ
れるアリール基と同様のものが用いられる。R6で示さ
れる低級アルコキシ基の置換基が形成するヘテロ環の置
換基としてのアラルキル基としては、下記のR4で示さ
れるアラルキル基と同様のものが用いられる。ピリジニ
ウム環の置換基としてのハロゲンとしては、例えばフル
オロ、ブロモ、クロロ、ヨードがあげられる。ピリジニ
ウム環の置換基としての低級アルコキシカルボニル基と
しては、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル等のア
ルコキシ部の炭素数が1ないし6であるアルコキシカル
ボニル基等があげられる。ピリジニウム環の置換基とし
ての低級アルキルカルバモイル基としては、例えばメチ
ルカルバモイル、エチルカルバモイル、プロピルカルバ
モイル、ブチルカルバモイル等のアルキル部の炭素数が
1ないし6であるN−アルキルカルバモイル基及び例え
ばジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、ジブ
チルカルバモイル、メチルエチルカルバモイル等の各ア
ルキル部の炭素数が1ないし6であるN,N−ジアルキ
ルカルバモイル基等があげられる。
【0009】R4、R7又はR10としてのアリール基とし
ては、例えばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、
フェナントリル、アントリル(anthryl)等の芳香族単
環式、二環式もしくは三環式炭化水素基、例えばチエニ
ル、フリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル等の芳香
族単環式もしくは二環式ヘテロ環等があげられる。該ア
リール基は、例えばハロゲン、低級アルキル基、低級ア
ルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、オキソ基、ヒドロキ
シル基、アミノ基、低級アルコキシカルボニル基、カル
バモイル基、低級アルキルカルバモイル基等の置換基を
1ないし4個(好ましくは1又は2個)有していてもよ
い。ハロゲンとしてはフルオロ、ブロモ、クロロ、ヨー
ドがあげられる。低級アルキル基としては炭素数1ない
し6のアルキル基等があげられ、また該低級アルキル基
は不飽和結合を有していてもよい。不飽和結合を有する
低級アルキル基としては炭素数2ないし6の低級アルケ
ニル基等があげられる。炭素数1ないし6のアルキル基
及び炭素数2ないし6の低級アルケニル基としては具体
的には上記ピリジニウム環の置換基としての低級アルキ
ル基と同様な基が例示される。低級アルコキシ基として
は炭素数1ないし6のアルコキシ基等があげられ、低級
アルコキシカルボニル基としてはアルコキシ部の炭素数
が1ないし6であるアルコキシカルボニル基等があげら
れ、低級アルキルカルバモイル基としてはアルキル部の
炭素数が1ないし6であるN−アルキルカルバモイル基
及び各アルキル部の炭素数が1ないし6であるN,N−
ジアルキルカルバモイル基等があげられる。これらの基
としては具体的には上記のピリジニウム環の置換基とし
ての低級アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル基及
び低級アルキルカルバモイル基と同様な基が例示され
る。オキソ基を有するアリール基としては例えばベンゾ
キノニル、ナフトキノニル、アンスラキノニル等があげ
られる。
ては、例えばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、
フェナントリル、アントリル(anthryl)等の芳香族単
環式、二環式もしくは三環式炭化水素基、例えばチエニ
ル、フリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル等の芳香
族単環式もしくは二環式ヘテロ環等があげられる。該ア
リール基は、例えばハロゲン、低級アルキル基、低級ア
ルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、オキソ基、ヒドロキ
シル基、アミノ基、低級アルコキシカルボニル基、カル
バモイル基、低級アルキルカルバモイル基等の置換基を
1ないし4個(好ましくは1又は2個)有していてもよ
い。ハロゲンとしてはフルオロ、ブロモ、クロロ、ヨー
ドがあげられる。低級アルキル基としては炭素数1ない
し6のアルキル基等があげられ、また該低級アルキル基
は不飽和結合を有していてもよい。不飽和結合を有する
低級アルキル基としては炭素数2ないし6の低級アルケ
ニル基等があげられる。炭素数1ないし6のアルキル基
及び炭素数2ないし6の低級アルケニル基としては具体
的には上記ピリジニウム環の置換基としての低級アルキ
ル基と同様な基が例示される。低級アルコキシ基として
は炭素数1ないし6のアルコキシ基等があげられ、低級
アルコキシカルボニル基としてはアルコキシ部の炭素数
が1ないし6であるアルコキシカルボニル基等があげら
れ、低級アルキルカルバモイル基としてはアルキル部の
炭素数が1ないし6であるN−アルキルカルバモイル基
及び各アルキル部の炭素数が1ないし6であるN,N−
ジアルキルカルバモイル基等があげられる。これらの基
としては具体的には上記のピリジニウム環の置換基とし
ての低級アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル基及
び低級アルキルカルバモイル基と同様な基が例示され
る。オキソ基を有するアリール基としては例えばベンゾ
キノニル、ナフトキノニル、アンスラキノニル等があげ
られる。
【0010】R1、R4、R7又はR10としてのアラルキ
ル基としては、例えばベンジル、フェネチル、3−フェ
ニルプロピル、4−フェニルブチル等のアルキル部の炭
素数が1ないし6であるフェニル−低級アルキル基、
(1−ナフチル)メチル、2−(1−ナフチル)エチ
ル、2−(2−ナフチル)エチル等のアルキル部の炭素
数が1ないし6であるナフチル−低級アルキル基等があ
げられる。フェニル−低級アルキル基のフェニル部及び
ナフチル−低級アルキル基のナフチル部は、例えばハロ
ゲン、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ニトロ基、
シアノ基、オキソ基、ヒドロキシル基、アミノ基、低級
アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキ
ルカルバモイル基等の置換基を1ないし4個(好ましく
は1又は2個)有していてもよい。これらの置換基とし
ては上記したR4、R7又はR10で示されるアリール基の
置換基と同様な基があげられる。R5としてのフェニレ
ン基としては、例えば o−フェニレン(1,2−フェニ
レン)、m−フェニレン(1,3−フェニレン)及び p−
フェニレン(1,4−フェニレン)等があげられる。R5
としてのアルキレン基としては、例えばメチレン、エチ
レン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレ
ン、ヘキサメチレン等の炭素数1ないし6のアルキレン
基等があげられ、該アルキレン基は炭素数1ないし5の
低級アルキル基(例えばメチル、エチル、プロピル、ブ
チル、ペンチル等)等の置換基を有していてもよい。
ル基としては、例えばベンジル、フェネチル、3−フェ
ニルプロピル、4−フェニルブチル等のアルキル部の炭
素数が1ないし6であるフェニル−低級アルキル基、
(1−ナフチル)メチル、2−(1−ナフチル)エチ
ル、2−(2−ナフチル)エチル等のアルキル部の炭素
数が1ないし6であるナフチル−低級アルキル基等があ
げられる。フェニル−低級アルキル基のフェニル部及び
ナフチル−低級アルキル基のナフチル部は、例えばハロ
ゲン、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ニトロ基、
シアノ基、オキソ基、ヒドロキシル基、アミノ基、低級
アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキ
ルカルバモイル基等の置換基を1ないし4個(好ましく
は1又は2個)有していてもよい。これらの置換基とし
ては上記したR4、R7又はR10で示されるアリール基の
置換基と同様な基があげられる。R5としてのフェニレ
ン基としては、例えば o−フェニレン(1,2−フェニ
レン)、m−フェニレン(1,3−フェニレン)及び p−
フェニレン(1,4−フェニレン)等があげられる。R5
としてのアルキレン基としては、例えばメチレン、エチ
レン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレ
ン、ヘキサメチレン等の炭素数1ないし6のアルキレン
基等があげられ、該アルキレン基は炭素数1ないし5の
低級アルキル基(例えばメチル、エチル、プロピル、ブ
チル、ペンチル等)等の置換基を有していてもよい。
【0011】R11としてのアルキル基としては、例えば
メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシ
ル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサ
デシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エ
イコサニル、ヘネイコサニル、ドコサニル、トリコサニ
ル、テトラコサニル、ペンタコサニル、ヘキサコサニ
ル、ヘプタコサニル、オクタコサニル、ノナコサニル、
トリアコンタニル、ファルネシール、ジヒドロフィチル
等の直鎖状もしくは分枝状の炭素数1ないし30(好ま
しくは炭素数1ないし18)のアルキル基、例えばシク
ロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘ
キシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等の炭素数3
ないし8のシクロアルキル基、例えばノルボルニル、ビ
シクロ〔2,2,2〕オクチル、ビシクロ〔3,3,1〕ノ
ニル、ビシクロ〔3,3,0〕オクチル等の炭素数7ない
し12のビシクロアルキル基、例えばアダマンチル等の
炭素数7ないし12のトリシクロアルキル基、例えばパ
ーヒドロペンタレニル、パーヒドロインデニル、パーヒ
ドロアズレニル、パーヒドロシクロペンタシクロオクテ
ニル、パーヒドロナフチル、パーヒドロベンゾシクロヘ
プテニル、パーヒドロベンゾシクロオクテニル、パーヒ
ドロヘプタレニル、パーヒドロシクロヘプタシクロオク
テニル等の5ないし8員環が縮合して形成する二環式炭
化水素基、例えばパーヒドロインダセニル(as,s)、
パーヒドロアセナフチレニル、パーヒドロフェナントリ
ル、パーヒドロアントリル等の5ないし8員環が縮合し
て形成する三環式炭化水素基等があげられる。上記のア
ルキル基は不飽和結合を有していてもよく、該不飽和ア
ルキル基としては例えばビニル、アリル、9−オクタデ
セニル等の炭素数2ないし30のアルケニル基、例えば
シクロペンテニル、シクロヘキセニル等の炭素数5ない
し8のシクロアルケニル基、例えばビシクロ〔2,2,
2〕オクト−2−エニル等の炭素数7ないし12のビシ
クロアルケニル基、炭素数7ないし12のトリシクロア
ルケニル基,例えばインダニル(1−インダニル、2−
インダニル等)、インデニル(1H−インデン−1−イ
ル、1H−インデン−2−イル、1H−インデン−3−
イル等)、ジヒドロナフチル(1,2−ジヒドロ−1−
ナフチル、1,2−ジヒドロ−2−ナフチル等)、テト
ラヒドロナフチル(5,6,7,8−テトラヒドロ−1−
ナフチル、5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル
等)、5H−ベンゾシクロヘプテニル(5H−5−ベン
ゾシクロヘプテニル、5H−8−ベンゾシクロヘプテニ
ル等)、ジヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテニル
(6,7−ジヒドロ−5H−8−ベンゾシクロヘプテニ
ル等)、テトラヒドロベンゾシクロオクテニル(5,6,
7,8−テトラヒドロ−9−ベンゾシクロオクテニル
等)のベンゼン環と5ないし8員環が縮合して形成する
二環式炭化水素基、アセナフテニル(1−アセナフテニ
ル等)、テトラヒドロアントリル(1,2,3,4−テト
ラヒドロ−1−アントリル等の2個のベンゼン環と5な
いし8員環が縮合して形成する三環式炭化水素基等があ
げられる。
メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシ
ル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサ
デシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エ
イコサニル、ヘネイコサニル、ドコサニル、トリコサニ
ル、テトラコサニル、ペンタコサニル、ヘキサコサニ
ル、ヘプタコサニル、オクタコサニル、ノナコサニル、
トリアコンタニル、ファルネシール、ジヒドロフィチル
等の直鎖状もしくは分枝状の炭素数1ないし30(好ま
しくは炭素数1ないし18)のアルキル基、例えばシク
ロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘ
キシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等の炭素数3
ないし8のシクロアルキル基、例えばノルボルニル、ビ
シクロ〔2,2,2〕オクチル、ビシクロ〔3,3,1〕ノ
ニル、ビシクロ〔3,3,0〕オクチル等の炭素数7ない
し12のビシクロアルキル基、例えばアダマンチル等の
炭素数7ないし12のトリシクロアルキル基、例えばパ
ーヒドロペンタレニル、パーヒドロインデニル、パーヒ
ドロアズレニル、パーヒドロシクロペンタシクロオクテ
ニル、パーヒドロナフチル、パーヒドロベンゾシクロヘ
プテニル、パーヒドロベンゾシクロオクテニル、パーヒ
ドロヘプタレニル、パーヒドロシクロヘプタシクロオク
テニル等の5ないし8員環が縮合して形成する二環式炭
化水素基、例えばパーヒドロインダセニル(as,s)、
パーヒドロアセナフチレニル、パーヒドロフェナントリ
ル、パーヒドロアントリル等の5ないし8員環が縮合し
て形成する三環式炭化水素基等があげられる。上記のア
ルキル基は不飽和結合を有していてもよく、該不飽和ア
ルキル基としては例えばビニル、アリル、9−オクタデ
セニル等の炭素数2ないし30のアルケニル基、例えば
シクロペンテニル、シクロヘキセニル等の炭素数5ない
し8のシクロアルケニル基、例えばビシクロ〔2,2,
2〕オクト−2−エニル等の炭素数7ないし12のビシ
クロアルケニル基、炭素数7ないし12のトリシクロア
ルケニル基,例えばインダニル(1−インダニル、2−
インダニル等)、インデニル(1H−インデン−1−イ
ル、1H−インデン−2−イル、1H−インデン−3−
イル等)、ジヒドロナフチル(1,2−ジヒドロ−1−
ナフチル、1,2−ジヒドロ−2−ナフチル等)、テト
ラヒドロナフチル(5,6,7,8−テトラヒドロ−1−
ナフチル、5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル
等)、5H−ベンゾシクロヘプテニル(5H−5−ベン
ゾシクロヘプテニル、5H−8−ベンゾシクロヘプテニ
ル等)、ジヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテニル
(6,7−ジヒドロ−5H−8−ベンゾシクロヘプテニ
ル等)、テトラヒドロベンゾシクロオクテニル(5,6,
7,8−テトラヒドロ−9−ベンゾシクロオクテニル
等)のベンゼン環と5ないし8員環が縮合して形成する
二環式炭化水素基、アセナフテニル(1−アセナフテニ
ル等)、テトラヒドロアントリル(1,2,3,4−テト
ラヒドロ−1−アントリル等の2個のベンゼン環と5な
いし8員環が縮合して形成する三環式炭化水素基等があ
げられる。
【0012】上記したR11で示されるアルキル基におけ
る炭素数1ないし30のアルキル基及び炭素数2ないし
30のアルケニル基は、例えば炭素数3ないし8のシク
ロアルキル基(例えばシクロプロピル、シクロブチル、
シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シ
クロオクチル等)、フェニル基、ナフチル基、キノニル
基、ナフトキノニル基、ハロゲン(例えばクロロ、フル
オロ、ブロモ、ヨード等)、シアノ基、オキソ基、炭素
数1ないし6の低級アルコキシ基(例えばメトキシ、エ
トキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソ
ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等)等の置
換基を1ないし4個(好ましくは1又は2個)有してい
てもよい。アルキル基及びアルケニル基への置換基とし
てのフェニル基、ナフチル基、キノニル基、ナフトキノ
ニル基は、例えば炭素数1ないし6の低級アルキル基
(例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等)、
炭素数1ないし6の低級アルコキシ基(例えばメトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキ
シ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ
等)、ヒドロキシル基、ニトロ基、ハロゲン(例えばク
ロロ、フルオロ、ブロモ、ヨード等)等の置換基を1な
いし5個有していてもよい。上記したR11で示されるア
ルキル基におけるシクロアルキル基、ビシクロアルキル
基、トリシクロアルキル基、二環式炭化水素基、三環式
炭化水素基及び不飽和結合を有するそれらの基は、例え
ば低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、ヒドロキ
シ低級アルキル基、アシルオキシ低級アルキル基、低級
アルコキシ低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲ
ノ低級アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル低級ア
ルコキシ基、低級アルケニルオキシ基、アラルキルオキ
シ基、低級アルコキシ低級アルコキシ基、低級アルコキ
シカルボニル基、カルボキシ基、カルバモイル基、N,
N−ジ低級アルキルカルバモイル基、N−低級アルキル
カルバモイル基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、ヒド
ロキシル基、アシルオキシ基、アミノ基、低級アルキル
スルホニルアミノ基、アシルアミノ基、低級アルコキシ
カルボニルアミノ基、アシル基、メルカプト基、低級ア
ルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アル
キルスルホニル基、オキソ基等の置換基を1ないし4個
(好ましくは1又は2個)有していてもよい。2個以上
の置換基を有する場合の置換基の種類は同一であって
も、又は相異っていてもよい。
る炭素数1ないし30のアルキル基及び炭素数2ないし
30のアルケニル基は、例えば炭素数3ないし8のシク
ロアルキル基(例えばシクロプロピル、シクロブチル、
シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シ
クロオクチル等)、フェニル基、ナフチル基、キノニル
基、ナフトキノニル基、ハロゲン(例えばクロロ、フル
オロ、ブロモ、ヨード等)、シアノ基、オキソ基、炭素
数1ないし6の低級アルコキシ基(例えばメトキシ、エ
トキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソ
ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等)等の置
換基を1ないし4個(好ましくは1又は2個)有してい
てもよい。アルキル基及びアルケニル基への置換基とし
てのフェニル基、ナフチル基、キノニル基、ナフトキノ
ニル基は、例えば炭素数1ないし6の低級アルキル基
(例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等)、
炭素数1ないし6の低級アルコキシ基(例えばメトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキ
シ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ
等)、ヒドロキシル基、ニトロ基、ハロゲン(例えばク
ロロ、フルオロ、ブロモ、ヨード等)等の置換基を1な
いし5個有していてもよい。上記したR11で示されるア
ルキル基におけるシクロアルキル基、ビシクロアルキル
基、トリシクロアルキル基、二環式炭化水素基、三環式
炭化水素基及び不飽和結合を有するそれらの基は、例え
ば低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、ヒドロキ
シ低級アルキル基、アシルオキシ低級アルキル基、低級
アルコキシ低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲ
ノ低級アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル低級ア
ルコキシ基、低級アルケニルオキシ基、アラルキルオキ
シ基、低級アルコキシ低級アルコキシ基、低級アルコキ
シカルボニル基、カルボキシ基、カルバモイル基、N,
N−ジ低級アルキルカルバモイル基、N−低級アルキル
カルバモイル基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、ヒド
ロキシル基、アシルオキシ基、アミノ基、低級アルキル
スルホニルアミノ基、アシルアミノ基、低級アルコキシ
カルボニルアミノ基、アシル基、メルカプト基、低級ア
ルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アル
キルスルホニル基、オキソ基等の置換基を1ないし4個
(好ましくは1又は2個)有していてもよい。2個以上
の置換基を有する場合の置換基の種類は同一であって
も、又は相異っていてもよい。
【0013】上記したR11で示されるアルキル基におけ
るシクロアルキル基、ビシクロアルキル基、トリシクロ
アルキル基、二環式炭化水素基、三環式炭化水素基及び
不飽和結合を有するそれらの基の置換基における、低級
アルキル基としては例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチル等の炭素数1ないし6のアルキル基等
があげられる。ハロゲノ低級アルキル基としては、例え
ばトリフルオロメチル、フルオロメチル、クロロメチ
ル、クロロエチル、フルオロエチル等の1ないし3個の
ハロゲンにより置換された、炭素数1ないし6のアルキ
ル基等があげられる。ヒドロキシ低級アルキル基として
は、例えばヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒド
ロキシプロピル、ヒドロキシブチル等の炭素数1ないし
6のヒドロキシアルキル基等があげられる。アシルオキ
シ低級アルキル基としては、例えばアセトキシエチル、
ベンゾイルオキシエチル等の炭素数2ないし6の低級ア
ルカノイルオキシ基もしくはベンゾイルオキシ基で置換
された、炭素数1ないし6のアルキル基等があげられ
る。低級アルコキシ低級アルキル基としては、例えばメ
トキシエチル、エトキシエチル、プロポキシエチル、ブ
トキシエチル、メトキシプロピル、メトキシブチル、エ
トキシプロピル、エトキシブチル等の炭素数1ないし6
のアルコキシ基で置換された、炭素数1ないし6のアル
キル基等があげられる。低級アルコキシ基としては、例
えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−
ブトキシ等の炭素数1ないし6のアルコキシ基等があげ
られる。ハロゲノ低級アルコキシ基としては例えば、ク
ロロエトキシ、フルオロエトキシ、ジフルオロエトキ
シ、トリフルオロエトキシ、クロロプロポキシ、クロロ
ブトキシ等の1ないし3個のハロゲンで置換された、炭
素数1ないし6のアルコキシ基等があげられる。低級ア
ルコキシカルボニル低級アルコキシ基としては、例えば
メトキシカルボニルメトキシ、エトキシカルボニルメト
キシ、ブトキシカルボニルメトキシ、メトキシカルボニ
ルプロポキシ、エトキシカルボニルエトキシ等のアルコ
キシ部の炭素数が1ないし6のアルコキシカルボニル基
で置換された炭素数1ないし6のアルコキシ基等があげ
られる。低級アルケニルオキシ基としては、例えばビニ
ルオキシ、アリルオキシ(allyloxy)、ブテニルオキシ
等の炭素数2ないし6のアルケニルオキシ基等があげら
れる。アラルキルオキシ基としては、例えばベンジルオ
キシ、フェネチルオキシ、3−フェニルプロピルオキ
シ、α−メチルフェネチルオキシ、α−メチルベンジル
オキシ、α−エチルベンジルオキシ、β−エチルフェネ
チルオキシ、β−メチルフェネチルオキシ等の低級アル
キル部が炭素数1ないし6のフェニル−低級アルキルオ
キシ基等があげられる。低級アルコキシ低級アルコキシ
基としては、例えばエトキシメトキシ、メトキシエトキ
シ、ブトキシエトキシ、エトキシプロポキシ等の炭素数
1ないし6のアルコキシ基で置換された炭素数1ないし
6のアルコキシ基等があげられる。低級アルコキシカル
ボニル基としては、例えばメトキシカルボニル、エトキ
シカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボ
ニル等のアルコキシ部が炭素数1ないし6のアルコキシ
カルボニル基等があげられる。N,N−ジ低級アルキル
カルバモイル基としては、例えばN,N−ジメチルカル
バモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N,N−ジプ
ロピルカルバモイル,N,N−ジブチルカルバモイル、
N−エチル−N−メチルカルバモイル等の各アルキル部
が炭素数1ないし6のN,N−ジアルキルカルバモイル
基及びジアルキル部が一緒になって5もしくは6員環構
造を形成した基(例、N−ピロリジニルカルボニル、ピ
ペリジノカルボニル)等があげられる。N−低級アルキ
ルカルバモイル基としては、例えばN−メチルカルバモ
イル、N−エチルカルバモイル、N−プロピルカルバモ
イル、N−ブチルカルバモイル等のアルキル部が炭素数
1ないし6のN−アルキルカルバモイル基等があげられ
る。ハロゲンとしては、例えばクロロ、フルオロ、ブロ
モ、ヨードがあげられる。アシルオキシ基としては、例
えばアセトキシ、プロパノイルオキシ、ブチリルオキ
シ、ピバロイルオキシ等の炭素数2ないし6のアルカノ
イルオキシ基及びベンゾイルオキシ基等があげられる。
低級アルキルスルホニルアミノ基としては、例えばメタ
ンスルホニルアミノ、エタンスルホニルアミノ等の炭素
数1ないし6のアルキルスルホニルアミノ基等があげら
れる。アシルアミノ基としては、例えばアセトアミド、
プロパノイルアミノ、ブチリルアミノ、ピバロイルアミ
ノ等の炭素数2ないし6のアルカノイルアミノ基及びベ
ンズアミド基等があげられる。低級アルコキシカルボニ
ルアミノ基としては、例えばメトキシカルボニルアミ
ノ、エトキシカルボニルアミノ、プロポキシカルボニル
アミノ、ブトキシカルボニルアミノ等のアルコキシ部が
炭素数1ないし6のアルコキシカルボニルアミノ基等が
あげられる。アシル基としては、例えばアセチル、プロ
パノイル、ブチリル、ピバロイル等の炭素数2ないし6
のアルカノイル基及びベンゾイル基等があげられる。低
級アルキルチオ基としては、例えばメチルチオ、エチル
チオ、プロピルチオ、ブチルチオ等の炭素数1ないし6
のアルキルチオ基等があげられる。低級アルキルスルフ
ィニル基としては、例えばメチルスルフィニル、エチル
スルフィニル、プロピルスルフィニル、ブチルスルフィ
ニル等の炭素数1ないし6のアルキルスルフィニル基等
があげられる。低級アルキルスルホニル基としては、例
えばメチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルス
ルホニル、ブチルスルホニル等の炭素数1ないし6のア
ルキルスルホニル基等があげられる。
るシクロアルキル基、ビシクロアルキル基、トリシクロ
アルキル基、二環式炭化水素基、三環式炭化水素基及び
不飽和結合を有するそれらの基の置換基における、低級
アルキル基としては例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチル等の炭素数1ないし6のアルキル基等
があげられる。ハロゲノ低級アルキル基としては、例え
ばトリフルオロメチル、フルオロメチル、クロロメチ
ル、クロロエチル、フルオロエチル等の1ないし3個の
ハロゲンにより置換された、炭素数1ないし6のアルキ
ル基等があげられる。ヒドロキシ低級アルキル基として
は、例えばヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒド
ロキシプロピル、ヒドロキシブチル等の炭素数1ないし
6のヒドロキシアルキル基等があげられる。アシルオキ
シ低級アルキル基としては、例えばアセトキシエチル、
ベンゾイルオキシエチル等の炭素数2ないし6の低級ア
ルカノイルオキシ基もしくはベンゾイルオキシ基で置換
された、炭素数1ないし6のアルキル基等があげられ
る。低級アルコキシ低級アルキル基としては、例えばメ
トキシエチル、エトキシエチル、プロポキシエチル、ブ
トキシエチル、メトキシプロピル、メトキシブチル、エ
トキシプロピル、エトキシブチル等の炭素数1ないし6
のアルコキシ基で置換された、炭素数1ないし6のアル
キル基等があげられる。低級アルコキシ基としては、例
えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−
ブトキシ等の炭素数1ないし6のアルコキシ基等があげ
られる。ハロゲノ低級アルコキシ基としては例えば、ク
ロロエトキシ、フルオロエトキシ、ジフルオロエトキ
シ、トリフルオロエトキシ、クロロプロポキシ、クロロ
ブトキシ等の1ないし3個のハロゲンで置換された、炭
素数1ないし6のアルコキシ基等があげられる。低級ア
ルコキシカルボニル低級アルコキシ基としては、例えば
メトキシカルボニルメトキシ、エトキシカルボニルメト
キシ、ブトキシカルボニルメトキシ、メトキシカルボニ
ルプロポキシ、エトキシカルボニルエトキシ等のアルコ
キシ部の炭素数が1ないし6のアルコキシカルボニル基
で置換された炭素数1ないし6のアルコキシ基等があげ
られる。低級アルケニルオキシ基としては、例えばビニ
ルオキシ、アリルオキシ(allyloxy)、ブテニルオキシ
等の炭素数2ないし6のアルケニルオキシ基等があげら
れる。アラルキルオキシ基としては、例えばベンジルオ
キシ、フェネチルオキシ、3−フェニルプロピルオキ
シ、α−メチルフェネチルオキシ、α−メチルベンジル
オキシ、α−エチルベンジルオキシ、β−エチルフェネ
チルオキシ、β−メチルフェネチルオキシ等の低級アル
キル部が炭素数1ないし6のフェニル−低級アルキルオ
キシ基等があげられる。低級アルコキシ低級アルコキシ
基としては、例えばエトキシメトキシ、メトキシエトキ
シ、ブトキシエトキシ、エトキシプロポキシ等の炭素数
1ないし6のアルコキシ基で置換された炭素数1ないし
6のアルコキシ基等があげられる。低級アルコキシカル
ボニル基としては、例えばメトキシカルボニル、エトキ
シカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボ
ニル等のアルコキシ部が炭素数1ないし6のアルコキシ
カルボニル基等があげられる。N,N−ジ低級アルキル
カルバモイル基としては、例えばN,N−ジメチルカル
バモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N,N−ジプ
ロピルカルバモイル,N,N−ジブチルカルバモイル、
N−エチル−N−メチルカルバモイル等の各アルキル部
が炭素数1ないし6のN,N−ジアルキルカルバモイル
基及びジアルキル部が一緒になって5もしくは6員環構
造を形成した基(例、N−ピロリジニルカルボニル、ピ
ペリジノカルボニル)等があげられる。N−低級アルキ
ルカルバモイル基としては、例えばN−メチルカルバモ
イル、N−エチルカルバモイル、N−プロピルカルバモ
イル、N−ブチルカルバモイル等のアルキル部が炭素数
1ないし6のN−アルキルカルバモイル基等があげられ
る。ハロゲンとしては、例えばクロロ、フルオロ、ブロ
モ、ヨードがあげられる。アシルオキシ基としては、例
えばアセトキシ、プロパノイルオキシ、ブチリルオキ
シ、ピバロイルオキシ等の炭素数2ないし6のアルカノ
イルオキシ基及びベンゾイルオキシ基等があげられる。
低級アルキルスルホニルアミノ基としては、例えばメタ
ンスルホニルアミノ、エタンスルホニルアミノ等の炭素
数1ないし6のアルキルスルホニルアミノ基等があげら
れる。アシルアミノ基としては、例えばアセトアミド、
プロパノイルアミノ、ブチリルアミノ、ピバロイルアミ
ノ等の炭素数2ないし6のアルカノイルアミノ基及びベ
ンズアミド基等があげられる。低級アルコキシカルボニ
ルアミノ基としては、例えばメトキシカルボニルアミ
ノ、エトキシカルボニルアミノ、プロポキシカルボニル
アミノ、ブトキシカルボニルアミノ等のアルコキシ部が
炭素数1ないし6のアルコキシカルボニルアミノ基等が
あげられる。アシル基としては、例えばアセチル、プロ
パノイル、ブチリル、ピバロイル等の炭素数2ないし6
のアルカノイル基及びベンゾイル基等があげられる。低
級アルキルチオ基としては、例えばメチルチオ、エチル
チオ、プロピルチオ、ブチルチオ等の炭素数1ないし6
のアルキルチオ基等があげられる。低級アルキルスルフ
ィニル基としては、例えばメチルスルフィニル、エチル
スルフィニル、プロピルスルフィニル、ブチルスルフィ
ニル等の炭素数1ないし6のアルキルスルフィニル基等
があげられる。低級アルキルスルホニル基としては、例
えばメチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルス
ルホニル、ブチルスルホニル等の炭素数1ないし6のア
ルキルスルホニル基等があげられる。
【0014】R11としてのアリール基としては、例えば
フェニル基、例えばナフチル(1−ナフチル、2−ナフ
チル)、アズレニル、ヘプタレニル、インダセニル(a
s,s)、アセナフチレニル、フェナントリル、アントリ
ル、ベンゾシクロオクテニル等の5ないし8員環が縮合
して形成する芳香族縮合二もしくは三環式炭化水素基、
例えばチエニル、フリル等の単環式ヘテロ環、例えばベ
ンゾチエニル、イソベンゾチエニル、ベンゾフラニル、
イソベンゾフラニル、ベンゾオキセピニル、ベンゾチエ
ピニル等の二環式ヘテロ環等があげられる。これらのア
リール基は部分的に飽和されていてもよく、該部分飽和
アリール基としては例えばインダニル(4−インダニ
ル、5−インダニル等)、インデニル(1H−インデン
−4−イル、1H−インデン−5−イル等)、ジヒドロ
ナフチル(5,6−ジヒドロ−1−ナフチル、5,6−ジ
ヒドロ−2−ナフチル、7,8−ジヒドロ−1−ナフチ
ル、7,8−ジヒドロ−2−ナフチル等)、テトラヒド
ロナフチル(5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフチ
ル、5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル等)、
1,2,3,4−テトラヒドロ−1−キノリル、1,2,3,
4−テトラヒドロ−2−イソキノリル等があげられる。
フェニル基、例えばナフチル(1−ナフチル、2−ナフ
チル)、アズレニル、ヘプタレニル、インダセニル(a
s,s)、アセナフチレニル、フェナントリル、アントリ
ル、ベンゾシクロオクテニル等の5ないし8員環が縮合
して形成する芳香族縮合二もしくは三環式炭化水素基、
例えばチエニル、フリル等の単環式ヘテロ環、例えばベ
ンゾチエニル、イソベンゾチエニル、ベンゾフラニル、
イソベンゾフラニル、ベンゾオキセピニル、ベンゾチエ
ピニル等の二環式ヘテロ環等があげられる。これらのア
リール基は部分的に飽和されていてもよく、該部分飽和
アリール基としては例えばインダニル(4−インダニ
ル、5−インダニル等)、インデニル(1H−インデン
−4−イル、1H−インデン−5−イル等)、ジヒドロ
ナフチル(5,6−ジヒドロ−1−ナフチル、5,6−ジ
ヒドロ−2−ナフチル、7,8−ジヒドロ−1−ナフチ
ル、7,8−ジヒドロ−2−ナフチル等)、テトラヒド
ロナフチル(5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフチ
ル、5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル等)、
1,2,3,4−テトラヒドロ−1−キノリル、1,2,3,
4−テトラヒドロ−2−イソキノリル等があげられる。
【0015】上記R11としてのアリール基及び部分飽和
アリール基は例えば低級アルキル基、ハロゲノ低級アル
キル基、ヒドロキシル低級アルキル基、アシルオキシ低
級アルキル基、低級アルコキシ低級アルキル基、低級ア
ルコキシ基、ハロゲノ低級アルコキシ基、低級アルコキ
シカルボニル低級アルコキシ基、低級アルケニルオキシ
基、アラルキルオキシ基、低級アルコキシ低級アルコキ
シ基、低級アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、
カルバモイル基、N,N−ジ低級アルキルカルバモイル
基、N−低級アルキルカルバモイル基、ハロゲン、シア
ノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、アシルオキシ基、ア
ミノ基、低級アルキルスルホニルアミノ基、アシルアミ
ノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基、アシル基、
メルカプト基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスル
フィニル基、低級アルキルスルホニル基、オキソ基等の
置換基を1ないし4個(好ましくは1又は2個)有して
いてもよい。アリール基及び部分飽和アリール基が2個
以上の置換基を有する場合の置換基の種類は同一であっ
ても、又は相異っていてもよい。上記したこれらの置換
基は具体的にはR11で示されるシクロアルキル基、ビシ
クロアルキル基、トリシクロアルキル基、二環式炭化水
素基、三環式炭化水素基又は不飽和結合を有するそれら
の基への置換基と同様な基があげられる。
アリール基は例えば低級アルキル基、ハロゲノ低級アル
キル基、ヒドロキシル低級アルキル基、アシルオキシ低
級アルキル基、低級アルコキシ低級アルキル基、低級ア
ルコキシ基、ハロゲノ低級アルコキシ基、低級アルコキ
シカルボニル低級アルコキシ基、低級アルケニルオキシ
基、アラルキルオキシ基、低級アルコキシ低級アルコキ
シ基、低級アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、
カルバモイル基、N,N−ジ低級アルキルカルバモイル
基、N−低級アルキルカルバモイル基、ハロゲン、シア
ノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、アシルオキシ基、ア
ミノ基、低級アルキルスルホニルアミノ基、アシルアミ
ノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基、アシル基、
メルカプト基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスル
フィニル基、低級アルキルスルホニル基、オキソ基等の
置換基を1ないし4個(好ましくは1又は2個)有して
いてもよい。アリール基及び部分飽和アリール基が2個
以上の置換基を有する場合の置換基の種類は同一であっ
ても、又は相異っていてもよい。上記したこれらの置換
基は具体的にはR11で示されるシクロアルキル基、ビシ
クロアルキル基、トリシクロアルキル基、二環式炭化水
素基、三環式炭化水素基又は不飽和結合を有するそれら
の基への置換基と同様な基があげられる。
【0016】Yで示される二価の鎖状基としては、例え
ば式
ば式
【化36】 〔式中、nは1又は2を示し、R2及びR3はそれぞれ水
素、低級アルキル基、アシル基又はアリール基を示し、
R2はR4と結合して環を形成してもよい。〕で表わされ
る二価の官能基があげられる。
素、低級アルキル基、アシル基又はアリール基を示し、
R2はR4と結合して環を形成してもよい。〕で表わされ
る二価の官能基があげられる。
【0017】Zで示される二価の鎖状基としては、例え
ば式
ば式
【化37】 〔式中、nは1又は2を示し、R8及びR9はそれぞれ水
素、低級アルキル基、アシル基又はアリール基を示し、
R9はR11と結合して環を形成してもよい。〕で表わさ
れる二価の官能基があげられる。R、R2、R3、R8又
はR9としての低級アルキル基としては例えばメチル、
エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等の直鎖状もし
くは分枝状の炭素数1ないし6のアルキル基等があげら
れる。該低級アルキル基は不飽和結合を有していてもよ
く、該不飽和低級アルキル基としては例えばビニル、ア
リル、2−ブテニル、3−ブテニル等の炭素数2ないし
6の低級アルケニル基等があげられる。
素、低級アルキル基、アシル基又はアリール基を示し、
R9はR11と結合して環を形成してもよい。〕で表わさ
れる二価の官能基があげられる。R、R2、R3、R8又
はR9としての低級アルキル基としては例えばメチル、
エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等の直鎖状もし
くは分枝状の炭素数1ないし6のアルキル基等があげら
れる。該低級アルキル基は不飽和結合を有していてもよ
く、該不飽和低級アルキル基としては例えばビニル、ア
リル、2−ブテニル、3−ブテニル等の炭素数2ないし
6の低級アルケニル基等があげられる。
【0018】R、R2、R3、R8又はR9としてのアシル
基としては、例えばアセチル、プロパノイル、ブチリ
ル、ピバロイル等の炭素数2ないし6の低級アルカノイ
ル及び芳香族カルボニル(例、ベンゾイル等)等があげ
られる。R、R2、R3、R8又はR9としてのアリール基
としては、例えばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチ
ル、フェナントリル、アントリル等の芳香族単環式、二
環式もしくは三環式炭化水素基、例えばチエニル、フリ
ル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル等の芳香族単環式
もしくは二環式ヘテロ環があげられる。該アリール基は
例えばハロゲン、低級アルキル基、低級アルコキシ基、
ニトロ基、シアノ基、オキソ基、ヒドロキシル基、アミ
ノ基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、
低級アルキルカルバモイル基等の置換基を1ないし4個
(好ましくは1又は2個)有していてもよい。ハロゲン
としては例えばフルオロ、ブロモ、クロロ、ヨードがあ
げられる。低級アルキル基としては炭素数1ないし6の
アルキル基があげられ、また該低級アルキル基は不飽和
結合を有していてもよい。不飽和結合を有する低級アル
キル基としては炭素数2ないし6の低級アルケニル基等
があげられる。炭素数1ないし6のアルキル基及び炭素
数2ないし6の低級アルケニル基としては具体的には上
記ピリジニウム環への置換基としての低級アルキル基と
同様な基が例示される。低級アルコキシ基としては炭素
数1ないし6のアルコキシ基等があげられ、低級アルコ
キシカルボニル基としてはアルコキシ部の炭素数が1な
いし6であるアルコキシカルボニル基等があげられ、低
級アルキルカルバモイル基としてはアルキル部の炭素数
が1ないし6であるN−アルキルカルバモイル基及び各
アルキル部の炭素数が1ないし6であるN,N−ジアル
キルカルバモイル基等があげられる。これらの基として
は具体的には上記のピリジニウム環への置換基としての
低級アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル基及び低
級アルキルカルバモイル基と同様な基が例示される。
基としては、例えばアセチル、プロパノイル、ブチリ
ル、ピバロイル等の炭素数2ないし6の低級アルカノイ
ル及び芳香族カルボニル(例、ベンゾイル等)等があげ
られる。R、R2、R3、R8又はR9としてのアリール基
としては、例えばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチ
ル、フェナントリル、アントリル等の芳香族単環式、二
環式もしくは三環式炭化水素基、例えばチエニル、フリ
ル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル等の芳香族単環式
もしくは二環式ヘテロ環があげられる。該アリール基は
例えばハロゲン、低級アルキル基、低級アルコキシ基、
ニトロ基、シアノ基、オキソ基、ヒドロキシル基、アミ
ノ基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、
低級アルキルカルバモイル基等の置換基を1ないし4個
(好ましくは1又は2個)有していてもよい。ハロゲン
としては例えばフルオロ、ブロモ、クロロ、ヨードがあ
げられる。低級アルキル基としては炭素数1ないし6の
アルキル基があげられ、また該低級アルキル基は不飽和
結合を有していてもよい。不飽和結合を有する低級アル
キル基としては炭素数2ないし6の低級アルケニル基等
があげられる。炭素数1ないし6のアルキル基及び炭素
数2ないし6の低級アルケニル基としては具体的には上
記ピリジニウム環への置換基としての低級アルキル基と
同様な基が例示される。低級アルコキシ基としては炭素
数1ないし6のアルコキシ基等があげられ、低級アルコ
キシカルボニル基としてはアルコキシ部の炭素数が1な
いし6であるアルコキシカルボニル基等があげられ、低
級アルキルカルバモイル基としてはアルキル部の炭素数
が1ないし6であるN−アルキルカルバモイル基及び各
アルキル部の炭素数が1ないし6であるN,N−ジアル
キルカルバモイル基等があげられる。これらの基として
は具体的には上記のピリジニウム環への置換基としての
低級アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル基及び低
級アルキルカルバモイル基と同様な基が例示される。
【化38】 〔式中、p及びqはそれぞれ2又は3、R3は前記と同
意義を示す。〕で表わされる基等があげられる。R9と
R11は結合して環を形成してもよく、
意義を示す。〕で表わされる基等があげられる。R9と
R11は結合して環を形成してもよく、
【化39】 1−アゼチジニル、ピペリジノ、パーヒドロ−1−アゼ
ピニル、パーヒドロ−1−アゾシニル、モルホリノ、チ
オモルホリノ、1−ピペラジニル、3−チアゾリジニル
等の3ないし8員単環式ヘテロ環、例えば1−インドリ
ル、パーヒドロ−1−インドリル、2−イソインドリ
ル、パーヒドロ−2−イソインドリル、1,2,3,4−
テトラヒドロ−1−キノリル、1,2,3,4−テトラヒ
ドロ−2−イソキノリル、パーヒドロ−1−キノリル、
パーヒドロ−2−イソキノリル、3−アザビシクロ
〔3,2,2〕ノン−3−イル等の縮合二環式もしくは架
橋二環
ピニル、パーヒドロ−1−アゾシニル、モルホリノ、チ
オモルホリノ、1−ピペラジニル、3−チアゾリジニル
等の3ないし8員単環式ヘテロ環、例えば1−インドリ
ル、パーヒドロ−1−インドリル、2−イソインドリ
ル、パーヒドロ−2−イソインドリル、1,2,3,4−
テトラヒドロ−1−キノリル、1,2,3,4−テトラヒ
ドロ−2−イソキノリル、パーヒドロ−1−キノリル、
パーヒドロ−2−イソキノリル、3−アザビシクロ
〔3,2,2〕ノン−3−イル等の縮合二環式もしくは架
橋二環
【化40】 、10,11−ジヒドロ−5H−5−ジベンズ〔b,f〕
アゼピニル、5,6,11,12−テトラヒドロ−5−ジ
ベンズ〔b,f〕アゾシニル、1,2,3,4−テトラヒド
ロ−9−カルバゾリル、10−フェノキサジニル、10
−フェノチアジニル等の縮合三環式ヘテロ環等があげら
れる。
アゼピニル、5,6,11,12−テトラヒドロ−5−ジ
ベンズ〔b,f〕アゾシニル、1,2,3,4−テトラヒド
ロ−9−カルバゾリル、10−フェノキサジニル、10
−フェノチアジニル等の縮合三環式ヘテロ環等があげら
れる。
【0019】上記したこれらのヘテロ環は、例えば低級
アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、ヒドロキシ低級
アルキル基、アシルオキシ低級アルキル基、低級アルコ
キシ低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲノ低級
アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル低級アルコキ
シ基、低級アルケニルオキシ基、アラルキルオキシ基、
低級アルコキシ低級アルコキシ基、低級アルコキシカル
ボニル基、カルボキシル基、カルバモイル基、N,N−
ジ低級アルキルカルバモイル基、N−低級アルキルカル
バモイル基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキ
シル基、アシルオキシ基、アミノ基、低級アルキルスル
ホニルアミノ基、アシルアミノ基、低級アルコキシカル
ボニルアミノ基、アシル基、メルカプト基、低級アルキ
ルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキル
スルホニル基、オキソ基等の置換基を1ないし4個(好
ましくは1又は2個)有していてもよい。2個以上の置
換基を有する場合の置換基の種類は同一であっても、又
は相異っていてもよい。
アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、ヒドロキシ低級
アルキル基、アシルオキシ低級アルキル基、低級アルコ
キシ低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲノ低級
アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル低級アルコキ
シ基、低級アルケニルオキシ基、アラルキルオキシ基、
低級アルコキシ低級アルコキシ基、低級アルコキシカル
ボニル基、カルボキシル基、カルバモイル基、N,N−
ジ低級アルキルカルバモイル基、N−低級アルキルカル
バモイル基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキ
シル基、アシルオキシ基、アミノ基、低級アルキルスル
ホニルアミノ基、アシルアミノ基、低級アルコキシカル
ボニルアミノ基、アシル基、メルカプト基、低級アルキ
ルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキル
スルホニル基、オキソ基等の置換基を1ないし4個(好
ましくは1又は2個)有していてもよい。2個以上の置
換基を有する場合の置換基の種類は同一であっても、又
は相異っていてもよい。
【0020】これらのヘテロ環の置換基としての低級ア
ルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ter
t−ブチル等の炭素数1ないし6のアルキル基等があげ
られる。ハロゲノ低級アルキル基としては、例えばトリ
フルオロメチル、フルオロメチル、クロロメチル、クロ
ロエチル、フルオロエチル等の1ないし3個のハロゲン
により置換された、炭素数1ないし6のアルキル基等が
あげられる。ヒドロキシ低級アルキル基としては、例え
ばヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプ
ロピル、ヒドロキシブチル等の炭素数1ないし6のヒド
ロキシアルキル基等があげられる。アシルオキシ低級ア
ルキル基としては、例えばアセトキシエチル、ベンゾイ
ルオキシエチル等の炭素数2ないし6の低級アルカノイ
ルオキシ基もしくはベンゾイルオキシ基で置換された、
炭素数1ないし6のアルキル基等があげられる。低級ア
ルコキシ低級アルキル基としては、例えばメトキシエチ
ル、エトキシエチル、プロポキシエチル、ブトキシエチ
ル、メトキシプロピル、メトキシブチル、エトキシプロ
ピル、エトキシブチル等の炭素数1ないし6のアルコキ
シ基で置換された、炭素数1ないし6のアルキル基等が
あげられる。低級アルコキシ基としては、例えばメトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキ
シ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等
の炭素数1ないし6のアルコキシ基等があげられる。ハ
ロゲノ低級アルコキシ基としては、例えばクロロエトキ
シ、フルオロエトキシ、ジフルオロエトキシ、トリフル
オロエトキシ、クロロプロポキシ、クロロブトキシ等の
1ないし3個のハロゲンで置換された、炭素数1ないし
6のアルコキシ基等があげられる。低級アルコキシカル
ボニル低級アルコキシ基としては、例えばメトキシカル
ボニルメトキシ、エトキシカルボニルメトキシ、ブトキ
シカルボニルメトキシ、メトキシカルボニルプロポキ
シ、エトキシカルボニルエトキシ等のアルコキシ部の炭
素数が1ないし6のアルコキシカルボニル基で置換され
た、炭素数1ないし6のアルコキシ基等があげられる。
低級アルケニルオキシ基としては、例えばビニルオキ
シ、アリルオキシ(allyloxy)、ブテニルオキシ等の炭
素数2ないし6のアルケニルオキシ基等があげられる。
アラルキルオキシ基としては、例えばベンジルオキシ、
フェネチルオキシ、3−フェニルプロピルオキシ、α−
メチルフェネチルオキシ、α−メチルベンジルオキシ、
α−エチルベンジルオキシ、β−エチルフェネチルオキ
シ、β−メチルフェネチルオキシ等の低級アルキル部が
炭素数1ないし6のフェニル−低級アルキルオキシ基等
があげられる。低級アルコキシ低級アルコキシ基として
は、例えばエトキシメトキシ、メトキシエトキシ、ブト
キシエトキシ、エトキシプロポキシ等の炭素数1ないし
6のアルコキシ基で置換された、炭素数1ないし6のア
ルコキシ基等があげられる。低級アルコキシカルボニル
基としては、例えばメトキシカルボニル、エトキシカル
ボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル等
のアルコキシ部が炭素数1ないし6のアルコキシカルボ
ニル基等があげられる。N,N−ジ低級アルキルカルバ
モイル基としては、例えばN,N−ジメチルカルバモイ
ル、N,N−ジエチルカルバモイル、N,N−ジプロピル
カルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−エ
チル−N−メチルカルバモイル等の各アルキル部が炭素
数1ないし6のN,N−ジアルキルカルバモイル基及び
ジアルキル部が一緒になって5もしくは6員環構造を形
成した基(例、N−ピロリジニルカルボニル、ピペリジ
ノカルボニル)等があげられる。N−低級アルキルカル
バモイル基としては、例えばN−メチルカルバモイル、
N−エチルカルバモイル、N−プロピルカルバモイル、
N−ブチルカルバモイル等のアルキル部が炭素数1ない
し6のN−アルキルカルバモイル基等があげられる。ハ
ロゲンとしては、例えばクロロ、フルオロ、ブロモ、ヨ
ードがあげられる。アシルオキシ基としては、例えばア
セトキシ、プロパノイルオキシ、ブチリルオキシ、ピバ
ロイルオキシ等の炭素数2ないし6のアルカノイルオキ
シ基及びベンゾイルオキシ基等があげられる。低級アル
キルスルホニルアミノ基としては、例えばメタンスルホ
ニルアミノ、エタンスルホニルアミノ等の炭素数1ない
し6のアルキルスルホニルアミノ基等があげられる。ア
シルアミノ基としては、例えばアセトアミド、プロパノ
イルアミノ、ブチリルアミノ、ピバロイルアミノ等の炭
素数2ないし6のアルカノイルアミノ基及びベンズアミ
ド基等があげられる。低級アルコキシカルボニルアミノ
基としては、例えばメトキシカルボニルアミノ、エトキ
シカルボニルアミノ、プロポキシカルボニルアミノ、ブ
トキシカルボニルアミノ等のアルコキシ部が炭素数1な
いし6のアルコキシカルボニルアミノ基等があげられ
る。アシル基としては、例えばアセチル、プロパノイ
ル、ブチリル、ピバロイル等の炭素数2ないし6のアル
カノイル基及びベンゾイル基等があげられる。低級アル
キルチオ基としては、例えばメチルチオ、エチルチオ、
プロピルチオ、ブチルチオ等の炭素数1ないし6のアル
キルチオ基等があげられる。低級アルキルスルフィニル
基としては、例えばメチルスルフィニル、エチルスルフ
ィニル、プロピルスルフィニル、ブチルスルフィニル等
の炭素数1ないし6のアルキルスルフィニル基等があげ
られる。低級アルキルスルホニル基としては、例えばメ
チルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニ
ル、ブチルスルホニル等の炭素数1ないし6のアルキル
スルホニル基等があげられる。
ルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ter
t−ブチル等の炭素数1ないし6のアルキル基等があげ
られる。ハロゲノ低級アルキル基としては、例えばトリ
フルオロメチル、フルオロメチル、クロロメチル、クロ
ロエチル、フルオロエチル等の1ないし3個のハロゲン
により置換された、炭素数1ないし6のアルキル基等が
あげられる。ヒドロキシ低級アルキル基としては、例え
ばヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプ
ロピル、ヒドロキシブチル等の炭素数1ないし6のヒド
ロキシアルキル基等があげられる。アシルオキシ低級ア
ルキル基としては、例えばアセトキシエチル、ベンゾイ
ルオキシエチル等の炭素数2ないし6の低級アルカノイ
ルオキシ基もしくはベンゾイルオキシ基で置換された、
炭素数1ないし6のアルキル基等があげられる。低級ア
ルコキシ低級アルキル基としては、例えばメトキシエチ
ル、エトキシエチル、プロポキシエチル、ブトキシエチ
ル、メトキシプロピル、メトキシブチル、エトキシプロ
ピル、エトキシブチル等の炭素数1ないし6のアルコキ
シ基で置換された、炭素数1ないし6のアルキル基等が
あげられる。低級アルコキシ基としては、例えばメトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキ
シ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等
の炭素数1ないし6のアルコキシ基等があげられる。ハ
ロゲノ低級アルコキシ基としては、例えばクロロエトキ
シ、フルオロエトキシ、ジフルオロエトキシ、トリフル
オロエトキシ、クロロプロポキシ、クロロブトキシ等の
1ないし3個のハロゲンで置換された、炭素数1ないし
6のアルコキシ基等があげられる。低級アルコキシカル
ボニル低級アルコキシ基としては、例えばメトキシカル
ボニルメトキシ、エトキシカルボニルメトキシ、ブトキ
シカルボニルメトキシ、メトキシカルボニルプロポキ
シ、エトキシカルボニルエトキシ等のアルコキシ部の炭
素数が1ないし6のアルコキシカルボニル基で置換され
た、炭素数1ないし6のアルコキシ基等があげられる。
低級アルケニルオキシ基としては、例えばビニルオキ
シ、アリルオキシ(allyloxy)、ブテニルオキシ等の炭
素数2ないし6のアルケニルオキシ基等があげられる。
アラルキルオキシ基としては、例えばベンジルオキシ、
フェネチルオキシ、3−フェニルプロピルオキシ、α−
メチルフェネチルオキシ、α−メチルベンジルオキシ、
α−エチルベンジルオキシ、β−エチルフェネチルオキ
シ、β−メチルフェネチルオキシ等の低級アルキル部が
炭素数1ないし6のフェニル−低級アルキルオキシ基等
があげられる。低級アルコキシ低級アルコキシ基として
は、例えばエトキシメトキシ、メトキシエトキシ、ブト
キシエトキシ、エトキシプロポキシ等の炭素数1ないし
6のアルコキシ基で置換された、炭素数1ないし6のア
ルコキシ基等があげられる。低級アルコキシカルボニル
基としては、例えばメトキシカルボニル、エトキシカル
ボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル等
のアルコキシ部が炭素数1ないし6のアルコキシカルボ
ニル基等があげられる。N,N−ジ低級アルキルカルバ
モイル基としては、例えばN,N−ジメチルカルバモイ
ル、N,N−ジエチルカルバモイル、N,N−ジプロピル
カルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−エ
チル−N−メチルカルバモイル等の各アルキル部が炭素
数1ないし6のN,N−ジアルキルカルバモイル基及び
ジアルキル部が一緒になって5もしくは6員環構造を形
成した基(例、N−ピロリジニルカルボニル、ピペリジ
ノカルボニル)等があげられる。N−低級アルキルカル
バモイル基としては、例えばN−メチルカルバモイル、
N−エチルカルバモイル、N−プロピルカルバモイル、
N−ブチルカルバモイル等のアルキル部が炭素数1ない
し6のN−アルキルカルバモイル基等があげられる。ハ
ロゲンとしては、例えばクロロ、フルオロ、ブロモ、ヨ
ードがあげられる。アシルオキシ基としては、例えばア
セトキシ、プロパノイルオキシ、ブチリルオキシ、ピバ
ロイルオキシ等の炭素数2ないし6のアルカノイルオキ
シ基及びベンゾイルオキシ基等があげられる。低級アル
キルスルホニルアミノ基としては、例えばメタンスルホ
ニルアミノ、エタンスルホニルアミノ等の炭素数1ない
し6のアルキルスルホニルアミノ基等があげられる。ア
シルアミノ基としては、例えばアセトアミド、プロパノ
イルアミノ、ブチリルアミノ、ピバロイルアミノ等の炭
素数2ないし6のアルカノイルアミノ基及びベンズアミ
ド基等があげられる。低級アルコキシカルボニルアミノ
基としては、例えばメトキシカルボニルアミノ、エトキ
シカルボニルアミノ、プロポキシカルボニルアミノ、ブ
トキシカルボニルアミノ等のアルコキシ部が炭素数1な
いし6のアルコキシカルボニルアミノ基等があげられ
る。アシル基としては、例えばアセチル、プロパノイ
ル、ブチリル、ピバロイル等の炭素数2ないし6のアル
カノイル基及びベンゾイル基等があげられる。低級アル
キルチオ基としては、例えばメチルチオ、エチルチオ、
プロピルチオ、ブチルチオ等の炭素数1ないし6のアル
キルチオ基等があげられる。低級アルキルスルフィニル
基としては、例えばメチルスルフィニル、エチルスルフ
ィニル、プロピルスルフィニル、ブチルスルフィニル等
の炭素数1ないし6のアルキルスルフィニル基等があげ
られる。低級アルキルスルホニル基としては、例えばメ
チルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニ
ル、ブチルスルホニル等の炭素数1ないし6のアルキル
スルホニル基等があげられる。
【0021】
【化41】
【化42】 薬理学的に許容可能な陰イオンであればいずれでもよい
が、例えばクロライドイオン、ブロマイドイオン、ヨー
ダイドイオン、硫酸イオン、硝酸イオン、リン酸イオン
等の無機酸の陰イオン、酢酸イオン、トシレートイオ
ン、メシレートイオン等の有機酸の陰イオン等の薬理学
的に許容されうる陰イオンがあげられ、なかでも無機酸
の陰イオン等が好ましく、とりわけ硝酸イオン等が好ま
しい。式〔I〕において、
が、例えばクロライドイオン、ブロマイドイオン、ヨー
ダイドイオン、硫酸イオン、硝酸イオン、リン酸イオン
等の無機酸の陰イオン、酢酸イオン、トシレートイオ
ン、メシレートイオン等の有機酸の陰イオン等の薬理学
的に許容されうる陰イオンがあげられ、なかでも無機酸
の陰イオン等が好ましく、とりわけ硝酸イオン等が好ま
しい。式〔I〕において、
【化43】 上記の化合物〔I〕の好ましい例としては式
【化44】 〔式中、R1aは低級アルキル基を、R4aはハロゲンで置
換されていてもよいフェニル基を、R11aはアルキル基
を、
換されていてもよいフェニル基を、R11aはアルキル基
を、
【化45】
【化46】
【化47】
【化48】 で表される化合物(以下、化合物〔III〕)等があげら
れ、なかでも3−ブロモ−5−〔N−フェニル−N−
〔2−〔〔2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イ
ソキノリルカルボニルオキシ)エチル〕カルバモイル〕
エチル〕カルバモイル〕−1−プロピルピリジニウムの
硝酸イオンとの塩、すなわち3−ブロモ−5−〔N−フ
ェニル−N−〔2−〔〔2−(1,2,3,4−テトラヒ
ドロ−2−イソキノリルカルボニルオキシ)エチル〕カ
ルバモイル〕エチル〕カルバモイル〕−1−プロピルピ
リジニウム ナイトレート(以下、化合物〔IV〕)等が
最も好ましい。上記式〔II〕中、R1aで示される低級ア
ルキル基としては、上記したR1で示される低級アルキ
ル基と同様のものがあげられ、R1aとしてはプロピル基
が好ましい。R4aで示されるハロゲンで置換されていて
もよいフェニル基におけるハロゲンとしては、フルオ
ロ、ブロモ、クロロ、ヨードがあげられる。R4aとして
は無置換のフェニル基が好ましい。R11aで示されるア
ルキル基としては、上記したR11で示されるアルキル基
における例えば炭素数1ないし30のアルキル基と同様
のものがあげられる。
れ、なかでも3−ブロモ−5−〔N−フェニル−N−
〔2−〔〔2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イ
ソキノリルカルボニルオキシ)エチル〕カルバモイル〕
エチル〕カルバモイル〕−1−プロピルピリジニウムの
硝酸イオンとの塩、すなわち3−ブロモ−5−〔N−フ
ェニル−N−〔2−〔〔2−(1,2,3,4−テトラヒ
ドロ−2−イソキノリルカルボニルオキシ)エチル〕カ
ルバモイル〕エチル〕カルバモイル〕−1−プロピルピ
リジニウム ナイトレート(以下、化合物〔IV〕)等が
最も好ましい。上記式〔II〕中、R1aで示される低級ア
ルキル基としては、上記したR1で示される低級アルキ
ル基と同様のものがあげられ、R1aとしてはプロピル基
が好ましい。R4aで示されるハロゲンで置換されていて
もよいフェニル基におけるハロゲンとしては、フルオ
ロ、ブロモ、クロロ、ヨードがあげられる。R4aとして
は無置換のフェニル基が好ましい。R11aで示されるア
ルキル基としては、上記したR11で示されるアルキル基
における例えば炭素数1ないし30のアルキル基と同様
のものがあげられる。
【化49】 としては、1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノ
リル基が好ましい。R12で示されるハロゲンとしては、
フルオロ、ブロモ、クロロ、ヨードがあげられ、R12と
してはブロモが好ましい。m'としては0が好ましい。
リル基が好ましい。R12で示されるハロゲンとしては、
フルオロ、ブロモ、クロロ、ヨードがあげられ、R12と
してはブロモが好ましい。m'としては0が好ましい。
【0022】化合物〔I〕、化合物〔II〕、化合物〔II
I〕及び化合物〔IV〕は、例えば特開平2−7685
4、特開平2−275860又は特開平2−27587
6号公報に記載されている方法又はそれに準じた方法で
製造できる。本発明の医薬組成物は、有効量の化合物
〔I〕(以下、化合物〔II〕、化合物〔III〕及び化合物
〔IV〕を含めて化合物〔I〕と称する)を含んでおればよ
く、必要に応じて薬理学的に許容されうる担体もしくは
賦形剤とを含むものであり、当該組成物は経口又は非経
口投与に適する剤形として提供される。
I〕及び化合物〔IV〕は、例えば特開平2−7685
4、特開平2−275860又は特開平2−27587
6号公報に記載されている方法又はそれに準じた方法で
製造できる。本発明の医薬組成物は、有効量の化合物
〔I〕(以下、化合物〔II〕、化合物〔III〕及び化合物
〔IV〕を含めて化合物〔I〕と称する)を含んでおればよ
く、必要に応じて薬理学的に許容されうる担体もしくは
賦形剤とを含むものであり、当該組成物は経口又は非経
口投与に適する剤形として提供される。
【0023】経口投与のための組成物としては例えば、
固体又は液体の剤形があげられる。経口固型製剤として
は具体的には錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を
含む)、丸剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、カプセル剤(ソ
フトカプセル剤を含む)等があげられる。また、経口液
剤としては、エリキシル剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤
等があげられる。かかる組成物は自体公知の方法によっ
て製造され、製剤分野において通常用いられる担体もし
くは賦形剤を適宜、適量含有するものである。非経口投
与のための組成物としては、例えば注射剤、坐剤、軟膏
剤、湿布剤、塗布剤等の剤形があげられ、注射剤として
は例えば静脈注射剤、皮下注射剤、皮内注射剤、筋肉内
注射剤、点滴注射剤等の剤形があげられる。例えば固形
製剤の調製には、慣用の成分、例えばデンプン、乳糖、
ショ糖、マンニトール、コーンスターチ等の糖類、結晶
セルロース、カルボキシメチルセルロース、軽質無水ケ
イ酸等の賦形剤;ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、ポリビニルエーテル、エチルセルロース、ア
ラビアゴム、トラガント、ゼラチン、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
クエン酸カルシウム、デキストリン、ペクチン等の結合
剤;ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウ
ム、タルク、ポリエチレングリコール、コロイドシリカ
等の滑沢剤;デンプン、カルボキシメチルセルロース、
カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメ
ロースナトリウム等の崩壊剤、崩壊助剤、保湿剤、界面
活性剤等が適宜、適量使用できる。
固体又は液体の剤形があげられる。経口固型製剤として
は具体的には錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を
含む)、丸剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、カプセル剤(ソ
フトカプセル剤を含む)等があげられる。また、経口液
剤としては、エリキシル剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤
等があげられる。かかる組成物は自体公知の方法によっ
て製造され、製剤分野において通常用いられる担体もし
くは賦形剤を適宜、適量含有するものである。非経口投
与のための組成物としては、例えば注射剤、坐剤、軟膏
剤、湿布剤、塗布剤等の剤形があげられ、注射剤として
は例えば静脈注射剤、皮下注射剤、皮内注射剤、筋肉内
注射剤、点滴注射剤等の剤形があげられる。例えば固形
製剤の調製には、慣用の成分、例えばデンプン、乳糖、
ショ糖、マンニトール、コーンスターチ等の糖類、結晶
セルロース、カルボキシメチルセルロース、軽質無水ケ
イ酸等の賦形剤;ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、ポリビニルエーテル、エチルセルロース、ア
ラビアゴム、トラガント、ゼラチン、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
クエン酸カルシウム、デキストリン、ペクチン等の結合
剤;ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウ
ム、タルク、ポリエチレングリコール、コロイドシリカ
等の滑沢剤;デンプン、カルボキシメチルセルロース、
カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメ
ロースナトリウム等の崩壊剤、崩壊助剤、保湿剤、界面
活性剤等が適宜、適量使用できる。
【0024】液剤の調製には、慣用の成分、例えば注射
用水、水、アルコール(例、エタノール、エチルアルコ
ール、エチレングリコール、プロピレングリコール等の
溶剤、エタノール、ポリエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、D−マンニトール、コレステロール、ト
リエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリ
ウム、安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール等の溶解
補助剤、非イオン性界面活性剤(例、ポリソルベート8
0、HCO−50(硬化ヒマシ油のポリオキシエチレン
(50オール))付加物)、ステアリルトリエタノール
アミン、ラウリル硫酸ナトリウム、レシチン、モノステ
アリン酸グリセリン等の界面活性剤;ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロ
ースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロース等の親水性高分子等の懸濁化剤、塩
化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール等の等張
化剤、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝
剤、ベンジルアルコール等の無痛化剤、ブドウ糖、アミ
ノ酸等が適宜、適量使用できる。上記固形製剤及び液剤
には、必要に応じて、保存剤、可溶化剤、乳化剤、分散
剤、増粘剤、可塑剤、吸着剤、香料、着色剤、矯味矯臭
剤、甘味料、防腐剤、抗酸化剤等を常法に従って使用で
きる。
用水、水、アルコール(例、エタノール、エチルアルコ
ール、エチレングリコール、プロピレングリコール等の
溶剤、エタノール、ポリエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、D−マンニトール、コレステロール、ト
リエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリ
ウム、安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール等の溶解
補助剤、非イオン性界面活性剤(例、ポリソルベート8
0、HCO−50(硬化ヒマシ油のポリオキシエチレン
(50オール))付加物)、ステアリルトリエタノール
アミン、ラウリル硫酸ナトリウム、レシチン、モノステ
アリン酸グリセリン等の界面活性剤;ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロ
ースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロース等の親水性高分子等の懸濁化剤、塩
化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール等の等張
化剤、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝
剤、ベンジルアルコール等の無痛化剤、ブドウ糖、アミ
ノ酸等が適宜、適量使用できる。上記固形製剤及び液剤
には、必要に応じて、保存剤、可溶化剤、乳化剤、分散
剤、増粘剤、可塑剤、吸着剤、香料、着色剤、矯味矯臭
剤、甘味料、防腐剤、抗酸化剤等を常法に従って使用で
きる。
【0025】本発明の予防・治療用製剤は、製剤の形態
に応じて、例えば混和、混練、造粒、打錠、コーティン
グ、滅菌処理、乳化等の慣用の方法で製造できる。な
お、製剤の製造に関しては、例えば日本薬局方製剤総則
の各項等を参照できる。また、注射剤は自体公知の方
法、例えば化合物〔I〕を通常注射剤に用いられる無菌
の上述した水性液もしくは油性液に溶解、懸濁又は乳化
することによって調製される。油性液としてはゴマ油、
大豆油等があげられ、調製された注射液は通常適当なア
ンプルに充填され、注射剤として提供される。直腸投与
に用いられる坐剤は自体公知の方法、例えば化合物
〔I〕を通常の坐薬用基剤に混合し、成型することによ
って調製される。本発明で用いられる坐薬用基剤として
は、特に制限はなく、通常の直腸投与用組成物(例、坐
剤等)に使用されている通常の水溶性基剤、油脂性基
剤、乳剤性基剤、軟膏性基剤等を使用する。水溶性基剤
としては、例えばポリエチレングリコール類(例、PE
G−400,1000,1540,4000,6000
又はこれらの混合物)、グリセリン、グリセロゼラチ
ン、プロピレングリコール類、ソルビトール、マンニト
ール、例えば天然ガム類(例、トラガントガム、アカシ
ヤガム、カラヤガム、アイルランド苔、グアヤクガム、
キサンタンガム、ローカストビーンガム等)、セルロー
ス誘導体(例、メチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース等)、アクリル酸重合体(例、ポリアクリル
酸、ポリメタアクリル酸等)、ビニール重合体(例、ポ
リビニルドン、ポリビニルメチルセルロース、カルボキ
シポリメチレン等)、合成多糖類(例、ポリシュークロ
ース、ポリグルコース、ポリラクトース等)、でんぷ
ん、デキストリン、ペクチン、アルギン酸ソーダ等の水
性ゲル基剤等が、油脂性基剤としては、例えばカカオ
脂、ラウリン脂、イソカカオ、サポサイアー(Suppocir
e,GATEFOSSE社製、フランス)、ウィテブゾル類(Wite
psol,ダイナミット−ノーベル社製、西ドイツ)等の脂
肪酸グリセリド、ゴマ油、大豆油、トウモロコシ油、綿
実油、オリーブ油等の植物油等が、乳剤性基剤として
は、例えばカカオ脂に、それぞれコレステロール及びグ
リセリンを、レシチン及び水を、ラネットワックス(La
nette wax)SX(主成分がセチルアルコール、ステア
リルアルコールの硫酸エステルで、約10%のリン酸エ
ステルを含有)を、セチルアルコール及びラウリル硫酸
ナトリウムを、グリセリンモノステアレートを配合した
もの、及び脂肪酸モノグリセリンエステル、モノレン
(monolene,プロピンレングリコール−α−モノステア
レート)、木ロウ、白ロウ、ステアリルアルコール、並
びにセチルアルコール等にラウリル酸ナトリウム、Twee
n類等を加えたもの等が、軟膏基剤としては精製ラノリ
ン、ラウリル硫酸ナトリウム等があげられる。この中
で、水溶性基剤としてはポリエチレングリコール類が、
油脂性基剤としてはウィテプゾル類、ミグリオール(ダ
イミット−ノーベル社製、西ドイツ)等の脂肪酸モノ
−、ジ−もしくはトリグリセリドが、乳剤性基剤として
はカカオ脂にラネットワックスSXを配合しものが、軟
膏性基剤としては精製ラノリン等が好ましい。これらの
基剤は単独で又は2種以上混合して適宜、適量使用す
る。なお、上記組成物は化合物〔I〕との配合により好
ましくない相互作用を生じない限り、他の活性成分を含
有してもよい。このような活性成分としては、例えばエ
フオーワイ、フサン等の膵炎治療剤;第1ないし3世代
セフェム系薬剤(例えばセファロリジン、セファロチ
ン、セファゾリン、セファピリン、セファセトリル、セ
フテゾール、セファマンドール、セフォチアム、セフォ
ペラゾン、セフロキシム、セフォタキシム、セフチゾキ
シム、セフメノキシム、セフピラミド、セフタジヂム、
セフトリアキソン、セフピミゾール、セフゾナム、セフ
ォジジム等)、ペニシリン系薬剤(例えばベンジルペニ
シリン、フェノキシメチルペニシリン、フェネチシリ
ン、プロピシリン、メチシリン、オキサシリン、クロキ
サシリン、ジクロキサシリン、フルクロキサシリン、ナ
フシリン、アンピシリン、ヘタシリン、シクラシリン、
アモキシリン、タランピシリン、ピバンピシリン、バカ
ンピシリン、メズロシリン、レナンピシリン、アスポキ
シリン、ピペラシリン、アパルシリン、カルベニシリ
ン、スルベニシリン、カリンダシリン、カルフェシリ
ン、チカルシリン、メシリナン、ピブメシリナン、スル
タミシリン等)、アミノ配糖体系薬剤(例えばストレプ
トマイシン、フラヂオマイシン、カナマイシン、パロモ
マイシン、ベカナマイシン、リビドマイシン、リボスタ
マイシン、ゲンタマイシン、ジベカシン、トブラマイシ
ン、アミカシン、シソマイシン、ミクロノマイシン、ネ
チルマイシン、アストロマイシン、イセパマイシン、ア
ルベカシン、スペクチノマイシン等)、モノバクタム系
薬剤(例えばアズトレオナム、カルモナム等)、カルバ
ペネム系薬剤(例えばイミぺネム、パニペネム、メロペ
ネム、ビアペネム等)等の抗生剤;ドパミン等の強心
薬;ナトリウム利尿薬やフロセミド等の利尿薬;ステロ
イドホルモン;昇圧剤;GPIIb / IIa拮抗薬やプロ
スタグランジン製剤等の抗血小板薬;アルガトロバンや
ヘパリン等の抗凝固薬;組織プラスミノーゲンアクチベ
ータ(tPA)等の血栓溶解剤;腫瘍壊死因子(TN
F)等のサイトカインの抗体;サイトカインの生成およ
び受容体の阻害薬等があげられる。上記組成物において
化合物〔I〕の含有量は、重症急性膵炎の予防・治療効
果が発現する有効量であればよく、製剤の形態によって
相違するが、通常製剤全体に対して0.05ないし10
0重量%、好ましくは1ないし50重量%、より好まし
くは5ないし20重量%である。ただし、輸液製剤の場
合には、1アンプル中0.01ないし8重量%、好まし
くは0.1ないし3重量%である。また、上記組成物
は、化合物〔I〕(好ましくは、化合物〔II〕)を含有
する薬物と重症急性膵炎治療および/または予防用薬剤
の取り扱い説明書とからなる重症急性膵炎治療および/
または予防用キットとしても用いられる。
に応じて、例えば混和、混練、造粒、打錠、コーティン
グ、滅菌処理、乳化等の慣用の方法で製造できる。な
お、製剤の製造に関しては、例えば日本薬局方製剤総則
の各項等を参照できる。また、注射剤は自体公知の方
法、例えば化合物〔I〕を通常注射剤に用いられる無菌
の上述した水性液もしくは油性液に溶解、懸濁又は乳化
することによって調製される。油性液としてはゴマ油、
大豆油等があげられ、調製された注射液は通常適当なア
ンプルに充填され、注射剤として提供される。直腸投与
に用いられる坐剤は自体公知の方法、例えば化合物
〔I〕を通常の坐薬用基剤に混合し、成型することによ
って調製される。本発明で用いられる坐薬用基剤として
は、特に制限はなく、通常の直腸投与用組成物(例、坐
剤等)に使用されている通常の水溶性基剤、油脂性基
剤、乳剤性基剤、軟膏性基剤等を使用する。水溶性基剤
としては、例えばポリエチレングリコール類(例、PE
G−400,1000,1540,4000,6000
又はこれらの混合物)、グリセリン、グリセロゼラチ
ン、プロピレングリコール類、ソルビトール、マンニト
ール、例えば天然ガム類(例、トラガントガム、アカシ
ヤガム、カラヤガム、アイルランド苔、グアヤクガム、
キサンタンガム、ローカストビーンガム等)、セルロー
ス誘導体(例、メチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース等)、アクリル酸重合体(例、ポリアクリル
酸、ポリメタアクリル酸等)、ビニール重合体(例、ポ
リビニルドン、ポリビニルメチルセルロース、カルボキ
シポリメチレン等)、合成多糖類(例、ポリシュークロ
ース、ポリグルコース、ポリラクトース等)、でんぷ
ん、デキストリン、ペクチン、アルギン酸ソーダ等の水
性ゲル基剤等が、油脂性基剤としては、例えばカカオ
脂、ラウリン脂、イソカカオ、サポサイアー(Suppocir
e,GATEFOSSE社製、フランス)、ウィテブゾル類(Wite
psol,ダイナミット−ノーベル社製、西ドイツ)等の脂
肪酸グリセリド、ゴマ油、大豆油、トウモロコシ油、綿
実油、オリーブ油等の植物油等が、乳剤性基剤として
は、例えばカカオ脂に、それぞれコレステロール及びグ
リセリンを、レシチン及び水を、ラネットワックス(La
nette wax)SX(主成分がセチルアルコール、ステア
リルアルコールの硫酸エステルで、約10%のリン酸エ
ステルを含有)を、セチルアルコール及びラウリル硫酸
ナトリウムを、グリセリンモノステアレートを配合した
もの、及び脂肪酸モノグリセリンエステル、モノレン
(monolene,プロピンレングリコール−α−モノステア
レート)、木ロウ、白ロウ、ステアリルアルコール、並
びにセチルアルコール等にラウリル酸ナトリウム、Twee
n類等を加えたもの等が、軟膏基剤としては精製ラノリ
ン、ラウリル硫酸ナトリウム等があげられる。この中
で、水溶性基剤としてはポリエチレングリコール類が、
油脂性基剤としてはウィテプゾル類、ミグリオール(ダ
イミット−ノーベル社製、西ドイツ)等の脂肪酸モノ
−、ジ−もしくはトリグリセリドが、乳剤性基剤として
はカカオ脂にラネットワックスSXを配合しものが、軟
膏性基剤としては精製ラノリン等が好ましい。これらの
基剤は単独で又は2種以上混合して適宜、適量使用す
る。なお、上記組成物は化合物〔I〕との配合により好
ましくない相互作用を生じない限り、他の活性成分を含
有してもよい。このような活性成分としては、例えばエ
フオーワイ、フサン等の膵炎治療剤;第1ないし3世代
セフェム系薬剤(例えばセファロリジン、セファロチ
ン、セファゾリン、セファピリン、セファセトリル、セ
フテゾール、セファマンドール、セフォチアム、セフォ
ペラゾン、セフロキシム、セフォタキシム、セフチゾキ
シム、セフメノキシム、セフピラミド、セフタジヂム、
セフトリアキソン、セフピミゾール、セフゾナム、セフ
ォジジム等)、ペニシリン系薬剤(例えばベンジルペニ
シリン、フェノキシメチルペニシリン、フェネチシリ
ン、プロピシリン、メチシリン、オキサシリン、クロキ
サシリン、ジクロキサシリン、フルクロキサシリン、ナ
フシリン、アンピシリン、ヘタシリン、シクラシリン、
アモキシリン、タランピシリン、ピバンピシリン、バカ
ンピシリン、メズロシリン、レナンピシリン、アスポキ
シリン、ピペラシリン、アパルシリン、カルベニシリ
ン、スルベニシリン、カリンダシリン、カルフェシリ
ン、チカルシリン、メシリナン、ピブメシリナン、スル
タミシリン等)、アミノ配糖体系薬剤(例えばストレプ
トマイシン、フラヂオマイシン、カナマイシン、パロモ
マイシン、ベカナマイシン、リビドマイシン、リボスタ
マイシン、ゲンタマイシン、ジベカシン、トブラマイシ
ン、アミカシン、シソマイシン、ミクロノマイシン、ネ
チルマイシン、アストロマイシン、イセパマイシン、ア
ルベカシン、スペクチノマイシン等)、モノバクタム系
薬剤(例えばアズトレオナム、カルモナム等)、カルバ
ペネム系薬剤(例えばイミぺネム、パニペネム、メロペ
ネム、ビアペネム等)等の抗生剤;ドパミン等の強心
薬;ナトリウム利尿薬やフロセミド等の利尿薬;ステロ
イドホルモン;昇圧剤;GPIIb / IIa拮抗薬やプロ
スタグランジン製剤等の抗血小板薬;アルガトロバンや
ヘパリン等の抗凝固薬;組織プラスミノーゲンアクチベ
ータ(tPA)等の血栓溶解剤;腫瘍壊死因子(TN
F)等のサイトカインの抗体;サイトカインの生成およ
び受容体の阻害薬等があげられる。上記組成物において
化合物〔I〕の含有量は、重症急性膵炎の予防・治療効
果が発現する有効量であればよく、製剤の形態によって
相違するが、通常製剤全体に対して0.05ないし10
0重量%、好ましくは1ないし50重量%、より好まし
くは5ないし20重量%である。ただし、輸液製剤の場
合には、1アンプル中0.01ないし8重量%、好まし
くは0.1ないし3重量%である。また、上記組成物
は、化合物〔I〕(好ましくは、化合物〔II〕)を含有
する薬物と重症急性膵炎治療および/または予防用薬剤
の取り扱い説明書とからなる重症急性膵炎治療および/
または予防用キットとしても用いられる。
【0026】
【作用】かくして得られる本発明の医薬製剤は、重症急
性膵炎の予防・治療に有効であり、副作用ないし毒性が
低く、そのまま粉末剤として、又は適当な剤形の医薬組
成物として、哺乳動物(例えばヒト、ウサギ、イヌ、ネ
コ、ラット、マウス、モルモット等)に対して経口的又
は非経口的に投与することができる。また、該医薬製剤
は、例えば(1)アトピー性皮膚炎、(2)アレルギー
性鼻炎、(3)じん麻疹、(4)アレルギー性結膜炎、
(5)ショック(例えば麻酔ショック;心源性ショッ
ク;頭部および全身性の外傷によるショック;出血、熱
傷、脱水等による体液喪失性ショック;細菌性ショッ
ク;神経性ショック;過敏症およびアナフィラキシーシ
ョック;内分泌性不全ショック;外傷性ショック等)、
(6)菌血症、ウイルス血症、外傷、火傷や膵炎等に起
因する全身性炎症反応症候群(SIRS; Systemic Inf
lammatory Response System)、(7)SIRS、膵
炎、癌患者で発症する汎種性血管内凝固症候群(DI
C)、(8)カポジ肉腫の血管新生、(9)移植時の拒
絶反応、(10)移植時の臓器障害、(11)成人性呼
吸促迫症候群、(12)悪液質、(13)動脈硬化、
(14)ショックやDIC等の進行によって生じる各種
臓器不全(例えば肺不全、肝不全、腎不全、心不全、消
化管出血)等の予防・治療としても有用である。投与量
は投与対象、症状、投与経路、投与回数等によっても異
なるが、例えば成人の重症急性膵炎予防・治療のために
使用するのに際し、静脈注射等により非経口的投与する
場合、化合物〔I〕を1回量として通常0.001ないし
10mg/kg体重、好ましくは0.01ないし2.0mg/kg
体重、さらに好ましくは0.1ないし2.0mg/kg体重
を、1日1ないし5回程度、好ましくは1日1ないし3
回程度、投与するのがよい。また、化合物〔I〕を1回
あたり0.01ないし2.0mg/kg体重/分を約2時間、
1日1ないし5回、好ましくは1日1ないし3回点滴注
射により投与することもできる。他の非経口投与および
経口投与の場合もこれに準じる量を投与することができ
る。経口投与の場合の投与量は、化合物〔I〕を成人1
回量として通常、成人1日当り約0.01ないし100
mg/kg、好ましくは0.1ないし10mg/kgとなるよう
に1ないし4回に分けて投与できる。
性膵炎の予防・治療に有効であり、副作用ないし毒性が
低く、そのまま粉末剤として、又は適当な剤形の医薬組
成物として、哺乳動物(例えばヒト、ウサギ、イヌ、ネ
コ、ラット、マウス、モルモット等)に対して経口的又
は非経口的に投与することができる。また、該医薬製剤
は、例えば(1)アトピー性皮膚炎、(2)アレルギー
性鼻炎、(3)じん麻疹、(4)アレルギー性結膜炎、
(5)ショック(例えば麻酔ショック;心源性ショッ
ク;頭部および全身性の外傷によるショック;出血、熱
傷、脱水等による体液喪失性ショック;細菌性ショッ
ク;神経性ショック;過敏症およびアナフィラキシーシ
ョック;内分泌性不全ショック;外傷性ショック等)、
(6)菌血症、ウイルス血症、外傷、火傷や膵炎等に起
因する全身性炎症反応症候群(SIRS; Systemic Inf
lammatory Response System)、(7)SIRS、膵
炎、癌患者で発症する汎種性血管内凝固症候群(DI
C)、(8)カポジ肉腫の血管新生、(9)移植時の拒
絶反応、(10)移植時の臓器障害、(11)成人性呼
吸促迫症候群、(12)悪液質、(13)動脈硬化、
(14)ショックやDIC等の進行によって生じる各種
臓器不全(例えば肺不全、肝不全、腎不全、心不全、消
化管出血)等の予防・治療としても有用である。投与量
は投与対象、症状、投与経路、投与回数等によっても異
なるが、例えば成人の重症急性膵炎予防・治療のために
使用するのに際し、静脈注射等により非経口的投与する
場合、化合物〔I〕を1回量として通常0.001ないし
10mg/kg体重、好ましくは0.01ないし2.0mg/kg
体重、さらに好ましくは0.1ないし2.0mg/kg体重
を、1日1ないし5回程度、好ましくは1日1ないし3
回程度、投与するのがよい。また、化合物〔I〕を1回
あたり0.01ないし2.0mg/kg体重/分を約2時間、
1日1ないし5回、好ましくは1日1ないし3回点滴注
射により投与することもできる。他の非経口投与および
経口投与の場合もこれに準じる量を投与することができ
る。経口投与の場合の投与量は、化合物〔I〕を成人1
回量として通常、成人1日当り約0.01ないし100
mg/kg、好ましくは0.1ないし10mg/kgとなるよう
に1ないし4回に分けて投与できる。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明はさらに下記の製剤例、試
験例で詳しく説明されるが、これらは単なる実施形態の
例であって本発明を限定するものではなく、また本発明
の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
験例で詳しく説明されるが、これらは単なる実施形態の
例であって本発明を限定するものではなく、また本発明
の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
製剤例 1 化合物〔IV〕10gを蒸留水1.0リットルに溶解し、
無菌濾過後、無菌条件に1mlずつ1000本のバイアル
に分注し、凍結乾燥を行い、乾燥後密栓した。 一方、マンニトール100gを含有する2リットルの注
射用蒸留水を無菌的に2mlずつ注射用アンプルに分注
後、熔閉し、1000本に調製した。用時、注射用マン
ニトール液に前者1バイアル分の粉末を溶解して用い
た。 製剤例 2 化合物〔IV〕 10mg 食塩 9mg 注射用蒸留水 全量 1ml 化合物〔IV〕10mgおよび食塩9mgを蒸留水に溶解
させて、全量を1mlとした。溶液を濾過し、無菌条件
下で1mlのアンプルに充填した。アンプルを滅菌した
のち密封し注射用溶液を得た。 製剤例 3 化合物〔IV〕 15mg 食塩 9mg 注射用蒸留水 全量 1ml 上記製剤例2と同様にして本注射用溶液を得た。 製剤例 4 化合物〔IV〕 30mg 食塩 18mg 注射用蒸留水 全量 2ml 上記製剤例2と同様にして本注射用溶液を得た。 試験例1 脾静脈結紮ラットにおけるエンドトキシン誘発膵炎に対
する作用 (試験方法)7週齢の雄性 Jcl:SDラットを非絶食下
に用いた。ラットにペントバルビタール・ナトリウム5
0mg/kgを腹腔内投与して麻酔し、生理食塩液に溶解し
た化合物〔IV〕(2ml/kg)を尾静脈内に投与した。次
に開腹して膵尾部を走行する脾静脈を化合物〔IV〕投与
5分後に結紮した。結紮3分後にエンドトキシン(リポ
ポリサッカライド、大腸菌 0111:B4、DIFCO Laboratori
es)0.3mg/kgを尾静脈内に投与し、閉腹した。エン
ドトキシン投与24時間後、エーテル麻酔下に開腹して
腹水を採取し、ヘパリン処理したシリンジで大動脈から
採血した。(1)正常群、(2)脾静脈結紮群、(3)(脾静脈
結紮+エンドトキシン投与)群(対照群)、(4)化合物
〔IV〕0.03mg/kg 投与群、(5)化合物〔IV〕0.1mg
/kg 投与群の各群において、腹水量及び血漿リパーゼ
活性を測定した。血漿リパーゼ活性はリパーゼUVオー
トテストワコー(和光純薬)を用いて測定した。
無菌濾過後、無菌条件に1mlずつ1000本のバイアル
に分注し、凍結乾燥を行い、乾燥後密栓した。 一方、マンニトール100gを含有する2リットルの注
射用蒸留水を無菌的に2mlずつ注射用アンプルに分注
後、熔閉し、1000本に調製した。用時、注射用マン
ニトール液に前者1バイアル分の粉末を溶解して用い
た。 製剤例 2 化合物〔IV〕 10mg 食塩 9mg 注射用蒸留水 全量 1ml 化合物〔IV〕10mgおよび食塩9mgを蒸留水に溶解
させて、全量を1mlとした。溶液を濾過し、無菌条件
下で1mlのアンプルに充填した。アンプルを滅菌した
のち密封し注射用溶液を得た。 製剤例 3 化合物〔IV〕 15mg 食塩 9mg 注射用蒸留水 全量 1ml 上記製剤例2と同様にして本注射用溶液を得た。 製剤例 4 化合物〔IV〕 30mg 食塩 18mg 注射用蒸留水 全量 2ml 上記製剤例2と同様にして本注射用溶液を得た。 試験例1 脾静脈結紮ラットにおけるエンドトキシン誘発膵炎に対
する作用 (試験方法)7週齢の雄性 Jcl:SDラットを非絶食下
に用いた。ラットにペントバルビタール・ナトリウム5
0mg/kgを腹腔内投与して麻酔し、生理食塩液に溶解し
た化合物〔IV〕(2ml/kg)を尾静脈内に投与した。次
に開腹して膵尾部を走行する脾静脈を化合物〔IV〕投与
5分後に結紮した。結紮3分後にエンドトキシン(リポ
ポリサッカライド、大腸菌 0111:B4、DIFCO Laboratori
es)0.3mg/kgを尾静脈内に投与し、閉腹した。エン
ドトキシン投与24時間後、エーテル麻酔下に開腹して
腹水を採取し、ヘパリン処理したシリンジで大動脈から
採血した。(1)正常群、(2)脾静脈結紮群、(3)(脾静脈
結紮+エンドトキシン投与)群(対照群)、(4)化合物
〔IV〕0.03mg/kg 投与群、(5)化合物〔IV〕0.1mg
/kg 投与群の各群において、腹水量及び血漿リパーゼ
活性を測定した。血漿リパーゼ活性はリパーゼUVオー
トテストワコー(和光純薬)を用いて測定した。
【0028】(試験結果)結果を〔表1〕に示す。正常
群に比べ、脾静脈結紮群では脾静脈結紮により膵出血、
腹水の貯留及び血漿リパーゼ活性の上昇が見られ、対照
群((脾静脈結紮+エンドトキシン投与)群)では更に著
明な腹水の貯留、血漿リパーゼ値の上昇、重度の膵出血
に加え、明らかな膵壊死像が観察され、重症膵炎に類似
した所見が見られた。これに対し、化合物〔IV〕0.0
3mg/kg 及び0.1mg/kg 投与群では、対照群に比べ
腹水量及び血漿リパーゼ活性は抑制され、特に高用量の
化合物〔IV〕0.1mg/kg投与群ではいずれの指標にお
いても有意差が認められた。これより、本発明の製剤が
エンドトキシン誘発重症急性膵炎時の腹水の貯留、血漿
リパーゼの上昇に対して優れた抑制効果を示すことは明
らかである。
群に比べ、脾静脈結紮群では脾静脈結紮により膵出血、
腹水の貯留及び血漿リパーゼ活性の上昇が見られ、対照
群((脾静脈結紮+エンドトキシン投与)群)では更に著
明な腹水の貯留、血漿リパーゼ値の上昇、重度の膵出血
に加え、明らかな膵壊死像が観察され、重症膵炎に類似
した所見が見られた。これに対し、化合物〔IV〕0.0
3mg/kg 及び0.1mg/kg 投与群では、対照群に比べ
腹水量及び血漿リパーゼ活性は抑制され、特に高用量の
化合物〔IV〕0.1mg/kg投与群ではいずれの指標にお
いても有意差が認められた。これより、本発明の製剤が
エンドトキシン誘発重症急性膵炎時の腹水の貯留、血漿
リパーゼの上昇に対して優れた抑制効果を示すことは明
らかである。
【表1】
【0029】試験例2 タウロコール酸膵炎ラットにおけるエンドトキシンによ
る増悪に対する作用 (試験方法)7週齢の雄性 Jcl:SDラットを16時間
絶食後に使用した。ペントバルビタール・ナトリウム
50mg/kgを腹腔内投与して麻酔したラットを開腹し、
胆膵管を露出しクレンメを用いて肝門部で一時的に閉塞
した後、10%タウロコール酸ナトリウム0.1mlを
膵管内に15秒かけて逆流性に注入し、クレンメをはず
した後、閉腹した。擬似手術群ラットは、開腹後、胆膵
管の一時的閉塞のみを行った。2時間55分後に生理食
塩液 2ml/kgあるいは同量の生理食塩液に溶解した化
合物〔IV〕(0.3mg/kg)、メシル酸ガベキサート
(30mg/kg)、メシル酸ナファモスタット(3mg/k
g)を尾静脈内に投与した。メシル酸ガベキサートおよ
びメシル酸ナファモスタットは、エンドトキシン投与の
1、2および4時間後にも追加投与した。膵炎作製後7
2時間において、以下の10個のグループの致死率を観
察した。(1)擬似手術群、(2)エンドトキシン投与
群、(3)膵炎作製群、(4)(膵炎作製+エンドトキ
シン投与)群、(5)(膵炎作製+エンドトキシン投与
+生理食塩液投与)群〔グループ(6)と組〕、(6)
(膵炎作製+エンドトキシン投与+化合物〔IV〕投与)
群、(7)(膵炎作製+エンドトキシン投与+生理食塩
液投与)群〔グループ(8)と組〕、(8)(膵炎作製
+エンドトキシン投与+メシル酸ガベキサート投与)
群、(9)(膵炎作製+エンドトキシン投与+生理食塩
液投与)群〔グループ(10)と組〕、(10)(膵炎
作製+エンドトキシン投与+メシル酸ナファモスタット
投与)群。また、別の実験として、(1)、(2)、
(3)、(5)および(6)の各群において擬似手術あ
るいは膵炎作製から8時間後に(死亡例は死亡後、直ち
に)エーテル麻酔下に開腹し、腹水量を測定し、大動脈
から採血した。採取した血液は血清フィブリン分解物
(FDPLテスト;帝国臓器)および血清クレアチニン(ク
レアチニン−TA480;和光純薬)の測定に供した。
る増悪に対する作用 (試験方法)7週齢の雄性 Jcl:SDラットを16時間
絶食後に使用した。ペントバルビタール・ナトリウム
50mg/kgを腹腔内投与して麻酔したラットを開腹し、
胆膵管を露出しクレンメを用いて肝門部で一時的に閉塞
した後、10%タウロコール酸ナトリウム0.1mlを
膵管内に15秒かけて逆流性に注入し、クレンメをはず
した後、閉腹した。擬似手術群ラットは、開腹後、胆膵
管の一時的閉塞のみを行った。2時間55分後に生理食
塩液 2ml/kgあるいは同量の生理食塩液に溶解した化
合物〔IV〕(0.3mg/kg)、メシル酸ガベキサート
(30mg/kg)、メシル酸ナファモスタット(3mg/k
g)を尾静脈内に投与した。メシル酸ガベキサートおよ
びメシル酸ナファモスタットは、エンドトキシン投与の
1、2および4時間後にも追加投与した。膵炎作製後7
2時間において、以下の10個のグループの致死率を観
察した。(1)擬似手術群、(2)エンドトキシン投与
群、(3)膵炎作製群、(4)(膵炎作製+エンドトキ
シン投与)群、(5)(膵炎作製+エンドトキシン投与
+生理食塩液投与)群〔グループ(6)と組〕、(6)
(膵炎作製+エンドトキシン投与+化合物〔IV〕投与)
群、(7)(膵炎作製+エンドトキシン投与+生理食塩
液投与)群〔グループ(8)と組〕、(8)(膵炎作製
+エンドトキシン投与+メシル酸ガベキサート投与)
群、(9)(膵炎作製+エンドトキシン投与+生理食塩
液投与)群〔グループ(10)と組〕、(10)(膵炎
作製+エンドトキシン投与+メシル酸ナファモスタット
投与)群。また、別の実験として、(1)、(2)、
(3)、(5)および(6)の各群において擬似手術あ
るいは膵炎作製から8時間後に(死亡例は死亡後、直ち
に)エーテル麻酔下に開腹し、腹水量を測定し、大動脈
から採血した。採取した血液は血清フィブリン分解物
(FDPLテスト;帝国臓器)および血清クレアチニン(ク
レアチニン−TA480;和光純薬)の測定に供した。
【0030】(試験結果)結果を〔表2〕、〔表3〕お
よび〔表4〕に示す。擬似手術群およびエンドトキシン
投与群では死亡例は観察されず、膵炎作製群では14%
の致死率にすぎなかった。しかし、(膵炎作製+エンド
トキシン投与)群では88%の致死率を示した(表
2)。化合物〔IV〕投与群ではこの致死は有意に抑制さ
れた(表3および4)。メシル酸ガベキサートおよびメ
シル酸ナファモスタット投与群においては、致死率はわ
ずかに改善されたが、有意には抑制されなかった。ま
た、(膵炎作製+エンドトキシン投与)群では、エンドト
キシン投与の5時間後で、腹水量、血清フィブリン分解
物値(血液凝固系異常の物理的な指標)および血清クレ
アチン値(腎不全の特異的な指標)が、膵炎作製群なら
びにエンドトキシン投与群より増加していた(表4)。
これらの変化は、化合物〔IV〕投与群では有意に抑制さ
れた。これらより、本発明の製剤が、重症急性膵炎時
に、致死率の上昇、腹水の漏出、血液凝固系異常および
腎不全に対して優れた抑制効果を示すことは明らかであ
る。また、蛋白分解酵素阻害薬であるメシル酸ガベキサ
ートおよびメシル酸ナファモスタットは重症急性膵炎に
よる致死をほとんど抑制しなかった。
よび〔表4〕に示す。擬似手術群およびエンドトキシン
投与群では死亡例は観察されず、膵炎作製群では14%
の致死率にすぎなかった。しかし、(膵炎作製+エンド
トキシン投与)群では88%の致死率を示した(表
2)。化合物〔IV〕投与群ではこの致死は有意に抑制さ
れた(表3および4)。メシル酸ガベキサートおよびメ
シル酸ナファモスタット投与群においては、致死率はわ
ずかに改善されたが、有意には抑制されなかった。ま
た、(膵炎作製+エンドトキシン投与)群では、エンドト
キシン投与の5時間後で、腹水量、血清フィブリン分解
物値(血液凝固系異常の物理的な指標)および血清クレ
アチン値(腎不全の特異的な指標)が、膵炎作製群なら
びにエンドトキシン投与群より増加していた(表4)。
これらの変化は、化合物〔IV〕投与群では有意に抑制さ
れた。これらより、本発明の製剤が、重症急性膵炎時
に、致死率の上昇、腹水の漏出、血液凝固系異常および
腎不全に対して優れた抑制効果を示すことは明らかであ
る。また、蛋白分解酵素阻害薬であるメシル酸ガベキサ
ートおよびメシル酸ナファモスタットは重症急性膵炎に
よる致死をほとんど抑制しなかった。
【表2】
【表3】
【表4】
【発明の効果】本発明の製剤は、エンドトキシン誘発膵
炎に対して優れた抑制効果を示し、重症急性膵炎に対す
る予防・治療剤、さらに重症急性膵炎に伴う合併症に対
する予防・治療剤として用いることができる。
炎に対して優れた抑制効果を示し、重症急性膵炎に対す
る予防・治療剤、さらに重症急性膵炎に伴う合併症に対
する予防・治療剤として用いることができる。
Claims (11)
- 【請求項1】式 【化1】 〔式中、R1aは低級アルキル基を、R4aはハロゲンで置
換されていてもよいフェニル基を、R11aはアルキル基
を、R9aは水素を示すかもしくはR11aと結合して、 【化2】 がピペリジノ、モルホリノ又は1,2,3,4−テトラヒ
ドロ−2−イソキノリル基を、R12はハロゲンを、X1
は式−(CH2)m'−(式中、m'は0又は1を示す)で表
される基を、Y1は 【化3】 【化4】 で表される化合物を含有する重症急性膵炎予防・治療
剤。 - 【請求項2】R1aで示される低級アルキル基がプロピル
基である請求項1記載の重症急性膵炎予防・治療剤。 - 【請求項3】R4aがフェニル基である請求項1記載の重
症急性膵炎予防・治療剤。 - 【請求項4】 【化5】 が1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノリル基で
ある請求項1記載の重症急性膵炎予防・治療剤。 - 【請求項5】R12が臭素原子である請求項1記載の重症
急性膵炎予防・治療剤。 - 【請求項6】m'が0である請求項1記載の重症急性膵
炎予防・治療剤。 - 【請求項7】式 【化6】 【化7】 で表される化合物を含有する請求項1記載の重症急性膵
炎予防・治療剤。 - 【請求項8】 【化8】
- 【請求項9】3−ブロモ−5−〔N−フェニル−N−
〔2−〔〔2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2−
イソキノリルカルボニルオキシ)エチル〕カルバモイ
ル〕エチル〕カルバモイル〕−1−プロピルピリジニウ
ム ナイトレートの約10mg〜約30mgを活性成分
として含有することを特徴とする重症急性膵炎予防・治
療剤。 - 【請求項10】注射剤である請求項9記載の重症急性膵
炎予防・治療剤。 - 【請求項11】重症急性膵炎が膵臓および膵臓周囲の壊
死および出血を伴う疾患である請求項1記載の重症急性
膵炎予防・治療剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10593796A JPH09151133A (ja) | 1995-04-27 | 1996-04-26 | 重症急性膵炎予防・治療剤 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10424795 | 1995-04-27 | ||
JP7-104247 | 1995-09-25 | ||
JP7-245657 | 1995-09-25 | ||
JP24565795 | 1995-09-25 | ||
JP10593796A JPH09151133A (ja) | 1995-04-27 | 1996-04-26 | 重症急性膵炎予防・治療剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09151133A true JPH09151133A (ja) | 1997-06-10 |
Family
ID=27310180
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10593796A Withdrawn JPH09151133A (ja) | 1995-04-27 | 1996-04-26 | 重症急性膵炎予防・治療剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09151133A (ja) |
-
1996
- 1996-04-26 JP JP10593796A patent/JPH09151133A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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