JPH09150165A - 水処理方法およびその装置 - Google Patents

水処理方法およびその装置

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JPH09150165A
JPH09150165A JP30899095A JP30899095A JPH09150165A JP H09150165 A JPH09150165 A JP H09150165A JP 30899095 A JP30899095 A JP 30899095A JP 30899095 A JP30899095 A JP 30899095A JP H09150165 A JPH09150165 A JP H09150165A
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JP
Japan
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manganese
water
ppm
raw water
dissolved oxygen
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JP30899095A
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Kunitaka Jiyou
邦恭 城
Takashi Seki
隆志 関
Yoshinari Fujii
能成 藤井
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 地下水などのマンガンイオンを含有している
原水から除マンガン塔で効率良く、ほぼ完全にマンガン
イオンを除去する方法を提供し、上水道・工業用水道・
産業用水等を造水するものである。 【構成】 原水に曝気をおこない、原水の溶存酸素濃度
を2ppm以上に増加させて、塩素系酸化剤を注入後、
除マンガン塔で接触酸化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マンガン触媒瀘材で、
地下水を始めとするマンガンイオンを含有する水からマ
ンガンイオンを効率的に除去する水処理方法。
【0002】
【従来の技術】従来、水中に溶存する鉄及びマンガンを
酸化除去するに際し、複数の濾塔を直列に使用して濾過
する除鉄・除マンガン法において、原水を曝気した後、
マンガン触媒で被覆した濾材で濾過する第一段の工程
と、その濾水に塩素又は塩素剤を添加して同じくマンガ
ン触媒で被覆した濾材で再度の濾過を行なう第二段の工
程とを直結して処理する方法が知られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本方法
での第一段工程の曝気の目的は、鉄イオンの酸化であ
り、曝気だけでは十分に鉄の酸化析出が進まず、第二段
工程のマンガン触媒で被覆した濾材で鉄が酸化析出する
ために、第二段工程で濾過閉塞やリークをおこすことが
あった。また、曝気が十分でなく、2ppm未満の溶存
酸素濃度となると第二段工程でのマンガンイオンの酸化
析出が十分に進まないため、マンガンリークが生じると
いう問題があった。従来の方法での曝気は、鉄イオンを
酸化析出させることが目的であり、マンガンイオンの接
触マンガン酸化に溶存酸素濃度が大きく影響を与えるこ
とは知られていなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来技術
の問題点を改善することを目的とする。かかる本発明の
目的は、基本的に下記の構成により達成される。
【0005】「被処理水の溶存酸素濃度を2ppm以上
にし、かつ塩素系酸化剤を添加した後、マンガン触媒瀘
材で処理する水処理方法。」 本発明での被処理水は、マンガンイオンを含有する水で
あり、表流水と地下水があるが、表流水の一部及び地下
水のほとんどに、水道水水質基準値以上のマンガンが含
まれている。地下水は、通常還元状態であるので、溶存
酸素濃度がほぼ0ppmである。溶存酸素濃度が0pp
mである地下水に塩素系酸化剤を添加した後、マンガン
触媒濾材で接触マンガン酸化をおこなった場合、マンガ
ンイオンの酸化が十分に進まず、マンガンリークが生じ
る。マンガン酸化を十分に進める為には、溶存酸素濃度
を2ppm以上、好ましくは4ppm以上、さらに好ま
しくは6ppm以上にすることが必要である。溶存酸素
濃度を2ppm以上にする方法として、散気管を使用し
て均一に曝気する方法や給気膜(気体を透過させ水を遮
蔽できる膜の一次側に水を流し、二次側を空気で加圧す
ることにより水中溶存酸素濃度を増加させる膜)を使用
して溶存酸素濃度を増加させる方法が上げられる。
【0006】本発明の塩素系酸化剤とは、次亜塩素酸の
化合物であり、次亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素酸カル
シウムをあげることができる。次亜塩素酸は、酸化力が
大きいため、マンガン触媒濾材でのマンガンイオンの酸
化を容易に進めることができる。しかも、安価であると
いう長所があげられる。ここで、塩素系酸化剤の役割
は、溶存酸素で酸化できない鉄イオンの酸化を進めると
いうこともあげることができる。従って、マンガンイオ
ンの酸化が十分進んで除去率を上げることができると伴
に、鉄の酸化除去も同時に促進できる。次亜塩素酸の化
合物の添加量は、鉄、マンガンの含有量によって最適量
が決まるが、鉄およびマンガンが酸化された状態での残
留塩素濃度が0.1〜0.5ppm程度になる様な量が
好ましい。本発明のマンガン触媒濾材とは、二酸化マン
ガンで被覆されている濾材であり、具体的には、マンガ
ン砂やマンガンゼオライトをあげることができる。
【0007】本発明では、マンガン触媒濾材で鉄の酸化
除去とマンガンの酸化除去と同時にすることも可能であ
るが、濾過閉塞が早く進むため、逆洗頻度が大きくな
る。この為、逆洗頻度を低減させる方法として、マンガ
ン触媒濾材に入れる直前で砂濾過塔で濾過する方法や砂
濾過塔の代わりに濾過膜で濾過する方法が好ましい。こ
の方法では、酸化された鉄や他の懸濁物を砂濾過塔また
は濾過膜で濾過できるため、マンガン触媒濾材の濾過閉
塞が抑えられるので、逆洗頻度を大きく低減できる。本
発明での濾過膜は、限外濾過膜や精密濾過膜をあげるこ
とができるが、膜孔径としては、0.2ミクロン以下好
ましくは0.05ミクロン以下が濾過除去率が高いので
好ましい。
【0008】該濾過膜の材質は特に限定されるものでは
ないが、例えば公知の、セルロース系・ポリアミド系・
ポリスルフォン系・ポリオレフィン系およびポリアクリ
ロニトリルなどの高分子物質を挙げることができる。素
材は使用する際の要求条件によって適宜選択し、例えば
強度が高いものが必要であればポリアクリロニトリル、
疎水性を強くしたいのであればポリオレフィン系という
ように選択可能である。
【0009】
【作用】本発明では、被処理水の溶存酸素濃度を2pp
m以上にしているため、特に地下水などの還元状態にあ
り溶存酸素濃度がほぼ0ppmにある被処理水を直接マ
ンガン触媒濾材で接触酸化させることに比べると、マン
ガンの酸化析出除去を大きくすることが可能となる。さ
らに、マンガン触媒濾材の直前で砂濾過塔または濾過膜
で濾過することによって、マンガン触媒濾材の濾過閉塞
が低減できることによって、逆洗頻度を少なくすること
が可能である。また、マンガン触媒濾材の直後に濾過膜
で処理することによって、マンガン触媒濾材リークして
くる懸濁物や金属の酸化物を完全に除去することが可能
である。
【0010】
【実施例】
実施例1 図1に示す実施例は、溶解性鉄0.8mg/l、溶解性
マンガン0.17mg/lを含有する地下水から鉄、マ
ンガンを除去する装置である。この地下水の溶存酸素濃
度は0ppmであった。
【0011】原水槽(1)からポンプ(2)で汲み上げ
曝気槽(4)で原水の溶存酸素濃度を4ppmに増加さ
せて、次亜塩素酸ナトリウムを適量(処理水7で遊離残
留塩素が0.5ppm残る程度)添加(5)して、除マ
ンガン塔(6)(0.3mmのマンガンゼオライトを7
0cm充填している。)で接触酸化を進めた。除マンガ
ン塔の処理速度はLV=10(m/hr)でおこなっ
た。マンガンの析出濾過と鉄の析出濾過が同時に起きる
ので、閉塞が進み圧力上昇が大きいので、逆洗頻度を1
回/5時間で逆洗しないと見かけ上破過する。この原因
は、マンガンゼオライトが鉄酸化物によって被覆された
ためであるので、逆洗することによって回復する。処理
水のマンガン濃度は0ppm、鉄濃度は0.01ppm
であった。
【0012】実施例2 図2に示す実施例は、溶解性鉄0.8mg/l、溶解性
マンガン0.17mg/lを含有する地下水から鉄、マ
ンガンを除去する装置である。この地下水の溶存酸素濃
度は0ppmであった。
【0013】原水槽(1)からポンプ(2)で汲み上げ
曝気槽(4)で原水の溶存酸素濃度を8ppmに増加さ
せて、次亜塩素酸ナトリウムを適量(処理水(7)で遊
離残留塩素が0.3ppm残る程度)添加(5)して、
砂濾過塔(8)で主に酸化鉄を除去し、次に除マンガン
塔(6)に導いて、マンガンの接触酸化を進めた。砂濾
過塔、除マンガン塔の処理速度はLV=10(m/h
r)でおこなった。砂濾過塔で酸化鉄の除去をおこなっ
ているので、砂濾過塔、除マンガン塔の閉塞はあまり進
まない。その結果、逆洗頻度は1回/48時間で運転す
ることができた。処理水のマンガン濃度は0ppm、鉄
濃度は0.01ppmであった。
【0014】実施例3 図3に示す実施例は、溶解性鉄0.5mg/l、溶解性
マンガン0.3mg/lを含有する地下水から鉄、マン
ガンを除去する装置である。この地下水の溶存酸素濃度
は0ppmであった。濁度は、0.9であった。
【0015】原水槽(1)からポンプ(2)で汲み上げ
曝気槽(4)で原水の溶存酸素濃度を8ppmに増加さ
せて、次亜塩素酸ナトリウムを適量(処理水(7)で遊
離残留塩素が0.3ppm残る程度)添加(5)して、
砂濾過塔(8)で主に酸化鉄を除去し、次に除マンガン
塔(6)で接触酸化を進めた。除マンガン塔で処理され
た水を濾過膜で濾過して処理水を得た。処理水のマンガ
ン濃度は0.00ppm、鉄濃度は0.01ppm、濁
度は0.1で非常に清澄であった。
【0016】実施例4 図4に示す実施例は、溶解性鉄0.5mg/l、溶解性
マンガン0.3mg/lを含有する地下水から鉄、マン
ガンを除去する装置である。この地下水の溶存酸素濃度
は0ppmであった。濁度は、0.9であった。
【0017】原水槽(1)からポンプ(2)で汲み上げ
曝気槽(4)で原水の溶存酸素濃度を3ppmに増加さ
せて、次亜塩素酸ナトリウムを適量(処理水(7)で遊
離残留塩素が0.3ppm残る程度)添加(5)して、
濾過膜(9)で濾過して主に酸化鉄を除去し、次に除マ
ンガン塔で接触酸化を進めた。処理水のマンガン濃度は
0.00ppm、鉄濃度は0.01ppm、濁度は0.
1で非常に清澄であった。
【0018】比較例1 原水は、溶解性鉄0.8mg/l、溶解性マンガン0.
17mg/l、溶存酸素濃度0ppmであった。
【0019】この原水に次亜塩素酸ナトリウムを適量
(処理水で遊離残留塩素が0.3ppm残る程度)添加
して、除マンガン塔(0.3mmのマンガンゼオライト
を70cm充填している。)で接触酸化をおこなった。
得られた処理水のマンガン濃度は0.03ppm、鉄濃
度は0.01ppmで、曝気工程を入れた本発明に比べ
て除マンガン率が低いという結果となった。
【0020】
【発明の効果】この発明の上述の処理方法により、地下
水などの原水に含まれているマンガンイオンを効率良く
ほぼ完全に除去することができ、上水道・工業用水道・
産業用水等を造水することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1の系統図である。
【図2】 この発明の実施例2の系統図(砂濾過有り)
である。
【図3】 この発明の実施例3の系統図(砂濾過、膜処
理有り)である。
【図4】 この発明の実施例4の系統図(膜処理有り)
である。
【符号の説明】
1:原水槽 2:原水ポンプ 3:原水 4:曝気槽 5:次亜塩素ナトリウム添加 6:除マンガン塔 7:処理水 8:砂濾過塔 9:濾過膜

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理水の溶存酸素濃度を2ppm以上
    にし、かつ塩素系酸化剤を添加した後、マンガン触媒瀘
    材で処理する水処理方法。
  2. 【請求項2】 被処理水の溶存酸素濃度を2ppm以上
    にし、かつ塩素系酸化剤を添加した後、砂濾過搭で濾過
    し、その後、マンガン触媒瀘材で処理する水処理方法。
  3. 【請求項3】 被処理水の溶存酸素濃度を2ppm以上
    にし、かつ塩素系酸化剤を添加した後、濾過膜で濾過
    し、その後、マンガン触媒瀘材で処理する水処理方法。
  4. 【請求項4】 マンガン触媒瀘材で処理した後、濾過膜
    で濾過することを特徴とする、請求項1記載の水処理方
    法。
  5. 【請求項5】 被処理水の溶存酸素濃度を4ppm以上
    にすることを特徴とする請求項1記載の水処理方法。
  6. 【請求項6】 被処理水の溶存酸素濃度を6ppm以上
    にすることを特徴とする請求項1記載の水処理方法。
  7. 【請求項7】 被処理水の溶存酸素濃度を2ppm以上
    にし、かつ塩素系酸化剤を添加した後、マンガン触媒瀘
    材を下部に充填し、上部に砂を充填した二層瀘過塔で処
    理する水処理方法。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の水処理方法を行うプラン
    ト乃至は装置。
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