JPH09149605A - 鉄心の製造方法 - Google Patents

鉄心の製造方法

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JPH09149605A
JPH09149605A JP30414295A JP30414295A JPH09149605A JP H09149605 A JPH09149605 A JP H09149605A JP 30414295 A JP30414295 A JP 30414295A JP 30414295 A JP30414295 A JP 30414295A JP H09149605 A JPH09149605 A JP H09149605A
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JP
Japan
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steel plates
iron core
laser beam
spot
welded
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JP30414295A
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English (en)
Inventor
Takeo Kakiuchi
健男 垣内
Toyonobu Yamada
豊信 山田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層した鋼板間の結合強度を充分なものとし
て、鉄心使用機器の容量が大きいものでも鉄心分断の不
具合をなくし得ると共に、鋼板間の結合強度を均等にし
て鉄心の精度を向上させ得るようにする。 【解決手段】 積層した鋼板21のそれぞれ重ね合わせ
目又は板肉部にレーザビームのスポット26を順次照射
して鉄心を製造する方法において、そのレーザビームの
スポット26の直径Dを鋼板21の板厚の2倍超として
隣接する3枚以上ずつの鋼板21を順次溶接して結合す
るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は積層した鋼板を溶接
して製造する鉄心の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば回転電機等の鉄心は、
所定形状の鋼板を積層し、この積層した鋼板をTIG溶
接や、あるいは連続するレーザビームの照射による溶接
で製造する方法が知られている。しかしながら、これら
の溶接は、周囲部への熱影響が大きく、磁気回路の磁気
抵抗及びヒステリシスの増大、渦電流等による鉄損の増
大などにより、磁気回路の効率低下をもたらす。この問
題を解決するための方法が、例えば特公昭62−140
87号公報、特開平4−347561号公報に記載され
ている。
【0003】図6は特公昭62−14087号公報に記
載されたものを示しており、積層された鋼板1に対し、
パルスレーザ2を照射するレーザ出射ユニット3が設け
られ、このレーザ出射ユニット3はパルスレーザ発振器
4に光学的に接続され、更に、そのパルスレーザ発振器
4がレーザ制御装置5に接続されている。この構成で、
パルスレーザ2がレーザ出射ユニット3から鋼板1の重
ね合わせ目に照射され、溶接部6が形成される。この鋼
板1の重ね合わせ目に対するパルスレーザ2の照射を順
次行なうことによって、規則的に溶接部6が形成され、
その溶接で鋼板1を隣接する2枚ずつ結合して鉄心7が
製造される。
【0004】図7は特開平4−347561号公報に記
載されたものの鉄心11を示しており、上述同様にパル
スレーザが積層された鋼板12に照射され、溶接部13
が形成されるが、この場合、パルスレーザは鋼板12の
複数枚ごとに照射されるため、溶接部13は鋼板1の3
枚以上にまたがって形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のもののうち、図
6に示したものでは、溶接部6が隣り合う溶接部6と不
連続となるように鋼板1の重ね合わせ目のピッチに合わ
せてパルスレーザ2を照射しているので、溶接部6の溶
け込み量が最少限になり、周囲部への熱影響が少なくな
って、磁気特性の劣化も少なくなる。しかしながら、回
転電機など鉄心使用機器の容量が大きくなって出力が
0.2〜75[kW]程度のものになると、鋼板1は
0.3〜0.7[mm]程度の板厚となって1枚の重量
が大きくなり、面積も大きくなって、強度的に溶接部6
の溶け込み量が不足し、製造した鉄心7を運搬するとき
や、巻線を施すときに溶接部6に亀裂が生じ、鉄心7が
分断するという不具合を生じるおそれがある。
【0006】又、図7に示したものでは、溶接部13の
溶け込み量が多いので、パルスレーザの照射中心付近の
鋼板12の重ね合わせ目においては充分な結合力が得ら
れるが、照射外側で溶接される重ね合わせ目においては
充分な結合力が得られず、図6に示したものと同様の不
具合を生じるおそれがある。又、この場合、鋼板12間
の結合強度が均等でないため、製造した鉄心11の精度
が悪く、騒音や振動の原因となることがある。
【0007】本発明は上述の事情に鑑みてなされたもの
であり、従ってその目的は、鋼板間の結合強度を充分な
ものとして、鉄心使用機器の容量が大きいものでも鉄心
分断の不具合をなくし得ると共に、鋼板間の結合強度を
均等にして、鉄心の精度を向上させ得る鉄心の製造方法
を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の鉄心の製造方法においては、積層した鋼板
のそれぞれ重ね合わせ目又は板肉部にレーザビームのス
ポットを順次照射して鉄心を製造する方法にあって、そ
のレーザビームのスポット直径を鋼板板厚の2倍超とし
て隣接する3枚以上ずつの鋼板を順次溶接して結合する
ことを特徴とする。
【0009】上記手段によれば、鋼板板厚の2倍超のス
ポット直径を有するレーザビームを鋼板のそれぞれ重ね
合わせ目又は板肉部に順次照射することによって、各溶
接部の溶け込み量を多くすることができ、しかも、隣り
合う溶接部が一部ずつラップするので、結合強度を充分
なものにできると共に均等にもできる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を回転電機の固定子
鉄心の製造方法に適用した第1実施例につき、図1ない
し図3を参照して説明する。まず図1には積層した鋼板
21を示しており、この鋼板21の一枚ずつは図2に示
す形状に打ち抜き形成されており、その中央部には界磁
空間孔22を有し、その周縁部にスロット部23を多数
有していて、外周に円弧状の膨らみ部24と平面状の切
欠部25とを交互に4つずつ有している。
【0011】又、図1には積層した鋼板21に照射した
レーザビームのスポット26を示しており、これの直径
Dは鋼板21の板厚の2倍超で、このレーザビームのス
ポット26を、積層した鋼板21のそれぞれ重ね合わせ
目に順次照射し、図3に示すように鋼板21の隣接する
3枚以上ずつにわたる溶接部27を形成して鋼板21を
結合し、鉄心28を製造する。なお、この場合の溶接部
27は、図2にそれぞれAで示すように、鋼板21の外
周円弧状の膨らみ部24に位置するものとする。
【0012】この第1実施例方法によれば、鋼板21板
厚の2倍超のスポット直径Dを有するレーザビームを鋼
板21のそれぞれ重ね合わせ目に順次照射するのである
から、各溶接部27の溶け込み量を図3に示すように多
くすることができ、しかも、隣り合う溶接部27が一部
ずつラップするので、結合強度を充分なものにできると
共に均等にもできる。
【0013】よって、回転電機の容量が大きくなって出
力が0.2〜75[kW]程度のものでも、製造した鉄
心28を運搬するときや、巻線を施すときに溶接部27
に亀裂が生じることのないようにでき、鉄心28が分断
する不具合をなくすことができる。又、鉄心28の精度
を向上させることもできるもので、これにより、回転電
機の騒音や振動を低減することができる。
【0014】加えて、この第1実施例方法によれば、レ
ーザビームのスポット26の照射位置が鋼板21のそれ
ぞれ重ね合わせ目からずれて、板肉部に照射された場合
でも、重ね合わせ目に照射した場合に近い結合強度を得
ることができるので、差支えなく、その分、位置決め装
置を簡略化できると共に、調整の作業も容易ならしめる
ことができる。更に、鋼板21の板厚方向に連続する1
列の溶接部27による結合強度が向上するから、溶接の
列数を削減することもできる。
【0015】なお、発明者の実験によれば、スポット2
6の直径D、及び溶接部27の溶け込み量を大きくする
につれて、溶接部27の外面が粗くなり、場合によって
は鉄心28の外周に出っ張る部分が生じたり、溶接部2
7の一部が跳んでえぐれたりすることがある。鋼板21
の板厚が0.3〜0.7[mm]程度のものの場合、ス
ポット26の直径Dは鋼板21の板厚の2倍超であって
も3倍以下に、溶接部27の溶け込み深さはスポット2
6の直径Dの0.5〜1倍程度の範囲にすれば、溶接部
27の外面は滑らかで、安定した溶接部27を得ること
ができる。
【0016】又、この溶接条件においては、溶接による
周囲部への熱影響は、レーザビームを連続照射して鉄心
を製造する場合に比してきわめて小さく、且つ、磁気回
路の磁気抵抗及びヒステリシスの増大、渦電流等による
鉄損の増大などにより、磁気回路の効率低下をもたらす
こともほとんどない。
【0017】以上に対して、図4は本発明の第2実施例
を示すもので、レーザビームのスポット26を照射する
ことによる鋼板21の溶接を、Bで表わすように、鋼板
21の外周平面状の切欠部25において行なうようにし
たものを示している。
【0018】製造した鉄心28は巻線(図示せず)を施
した後、回転電機のフレーム(これも図示せず)内に圧
入等の手段によって組み込まれるが、この組み込みの際
に鋼板21の外周円弧状の膨らみ部24には摩擦力が働
き、部分的に鋼板21を離そうとする力が加わる。これ
に対して、上述のようにレーザビームのスポット26を
照射することによる鋼板21の溶接を鋼板21の外周平
面状の切欠部25において行なうことにより、溶接部2
7がフレーム内面と接触することがなくなり、組み込み
時に溶接部27に摩擦力が働くことを避けることができ
るので、鉄心28が分断する不具合の発生を回避でき
る。
【0019】図5は本発明の第3実施例を示すもので、
レーザビームのスポット26を照射することによる鋼板
21の溶接を、Cで表わすように、鋼板21の外周部
(円弧状の膨らみ部24)に設けた溝部29において行
なうようにしたものを示している。このようにしても、
溶接部27がフレーム内面と接触することがなくなり、
組み込み時に溶接部27に摩擦力が働くことを避けるこ
とができるので、鉄心28が分断する不具合の発生を回
避できる。なお、本発明は回転電機の固定子鉄心の製造
方法には限られず、変圧器など他の鉄心使用機器の鉄心
の製造方法としても同様に適用して実施することができ
る。
【0020】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおりのもので、
下記の効果を奏する。請求項1の鉄心の製造方法によれ
ば、鋼板の各溶接部の溶け込み量を多くすることがで
き、しかも、隣り合う溶接部が一部ずつラップすること
により、結合強度を充分なものにできると共に均等にも
できるから、鉄心使用機器の容量が大きいものでも鉄心
分断の不具合をなくし得、又、鉄心の精度を向上させる
こともできて、騒音や振動の発生を低減することができ
る。
【0021】請求項2の鉄心の製造方法によれば、製造
した鉄心の溶接部が鉄心組み込み時に組み込み相手部材
と接触することがなく、溶接部に摩擦力が働くことを避
けることができるので、鉄心がこの組み込み時に分断す
る不具合の発生を回避できる。
【0022】請求項3の鉄心の製造方法でも、製造した
鉄心の溶接部が鉄心組み込み時に組み込み相手部材と接
触することがなく、溶接部に摩擦力が働くことを避ける
ことができるので、鉄心がこの組み込み時に分断する不
具合の発生を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す積層した鋼板の側面
【図2】鋼板一枚の拡大正面図
【図3】鉄心の部分拡大縦断面図
【図4】本発明の第2実施例を示す図2相当図
【図5】本発明の第3実施例を示す図2相当図
【図6】従来例を示す溶接装置の概略構成図と鉄心の部
分拡大縦断面図
【図7】異なる従来例を示す図3相当図
【符号の説明】
21は鋼板、25は平面状の切欠部、26はレーザビー
ムのスポット、Dはスポットの直径、27は溶接部、2
8は鉄心、Bはレーザビームのスポット照射位置、29
は溝部、Cはレーザビームのスポット照射位置を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定形状の鋼板を積層し、この積層した
    鋼板のそれぞれ重ね合わせ目又は板肉部にレーザビーム
    のスポットを順次照射して鉄心を製造する方法におい
    て、そのレーザビームのスポット直径を鋼板板厚の2倍
    超として隣接する3枚以上ずつの鋼板を順次溶接して結
    合することを特徴とする鉄心の製造方法。
  2. 【請求項2】 レーザビームのスポット照射による鋼板
    の溶接を、鋼板の外周平面状の切欠部において行なうこ
    とを特徴とする請求項1記載の鉄心の製造方法。
  3. 【請求項3】 レーザビームのスポット照射による鋼板
    の溶接を、鋼板の外周部に設けた溝部において行なうこ
    とを特徴とする請求項1記載の鉄心の製造方法。
JP30414295A 1995-11-22 1995-11-22 鉄心の製造方法 Pending JPH09149605A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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