JPH09148866A - Ａｇｃ回路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 受信器の出力信号から取り出した複数のパイ
ロット信号のレベルを検出して、受信器の出力レベルを
制御するＡＧＣ回路において、複数のパイロット信号を
増幅する増幅器の数を減らして消費電力の低減を図る。 【解決手段】 受信器の出力信号からパイロット信号濾
波器６により複数のパイロット信号を取り出し、パイロ
ット信号合波器９で一旦合波する。合波したパイロット
信号は１系統の増幅器10で増幅し、さらに、パイロット
信号分波器11で分波した後、検波・制御回路８で各パイ
ロット信号のレベルを検出し、受信器の出力レベルを調
整するための制御信号を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ＣＡＴＶや映像監
視装置に使用する変調方式の異なる信号を伝送する複数
の信号帯域を有する受信器におけるＡＧＣ回路に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】複数の映像信号等を伝送する場合、例え
ば、ＡＭ変調やＦＭ変調など異なった変調方式で変調し
た信号を異なった周波数帯域で周波数多重して伝送する
方式がある。帯域毎に受信器への入力レベルが違う場合
で、受信器で規定の出力レベルを得ようとするときは、
帯域毎に受信器のゲインを調整する必要がある。さら
に、ｎ個の変調方式を使用し、ｎ個の帯域で信号を伝送
する場合には、受信器の帯域もｎ個必要であり、ｎ個の
帯域毎にゲインを調整する必要がある。

【０００３】図２は従来のＡＧＣ回路を含む受信器の構
成を示した図である。図２において、１はプリアンプ、
２は分波器、３は可変減衰器、４は合波器、５は増幅
器、６はパイロット信号濾波器、７は増幅器、８は検波
・制御回路である。

【０００４】次に、上記構成の従来例の動作を説明す
る。まず、複数の信号帯域を有する周波数多重された信
号が受信器に入力するとプリアンプ１で増幅され、さら
に、分波器２で各帯域毎に分けられる。分けられた各帯
域の信号は、それぞれ可変減衰器３で一定の出力レベル
まで減衰され、合波器４に入力される。合波器４で合波
された信号は増幅器５で増幅されて出力される。出力信
号の一部はパイロット信号濾波器６に入力され、各帯域
のパイロット信号だけが取り出される。取り出されたパ
イロット信号は、それぞれ増幅器７で増幅され、その出
力は検波・制御回路８に入力される。

【０００５】ここで、受信器に入力される信号レベルが
大きくなった場合、検波・制御回路８に入力されるパイ
ロット信号のレベルも大きくなるが、このときはパイロ
ット信号のレベルを小さくするような制御信号が検波・
制御回路８から可変減衰器３に加えられ、その結果、受
信器の出力レベルは小さくなる。逆に、受信器の入力レ
ベルが小さくなったときは、パイロット信号のレベルを
大きくするような制御信号が可変減衰器３に加えられ
る。これらの結果、受信器の出力レベルは、入力される
信号のレベルに変動があっても、一定に保たれる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成のＡＧＣ回路では、パイロット信号の数と同じだけの
パイロット信号増幅用の増幅器７が必要であるため、消
費電力が大きくなるという問題があった。

【０００７】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るもので、パイロット信号の増幅段階での消費電力を低
減するようにしたＡＧＣ回路を提供することを目的とす
る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のＡＧＣ回路は、主信号系から複数のパイロ
ット信号を取り出すパイロット信号濾波手段と、このパ
イロット信号濾波手段の複数の出力を合波するパイロッ
ト信号合波手段と、パイロット信号合波手段の出力を増
幅する１系統のパイロット信号増幅手段と、パイロット
信号増幅手段の出力を複数のパイロット信号に分波する
パイロット信号分波手段と、分波された各パイロット信
号のレベルを検出し、主信号系の利得または損失を制御
するための制御信号を出力する検出・制御信号発生手段
とから構成するものである。

【０００９】上記構成によれば、主信号系から取り出し
た複数のパイロット信号は、一旦合波されて、これが１
系統の増幅器で増幅された後、さらに各パイロット信号
に分波されるので、増幅器を減らすことができ、従っ
て、消費電力を低減することができる。その結果、回路
規模を小さくし、小型にできるという効果もある。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら実施の
形態について詳細に説明する。図１は本発明の一実施の
形態におけるＡＧＣ回路を含む受信器を示した図であ
り、図２と同一のものには同一符号を付してある。即
ち、１は複数の信号帯域を有する周波数多重された信号
が入力し、増幅するプリアンプ、２は増幅された周波数
多重信号を各帯域毎の信号に分ける分波器、３は各帯域
毎の信号のレベルを調整する可変減衰器、４はレベル調
整された各信号を合波する合波器、５は合波された信号
を増幅する増幅器、６は受信器の出力の一部を取り込ん
で各帯域毎のパイロット信号をそれぞれ取り出すパイロ
ット信号濾波器、８は各パイロット信号のレベルを検出
し可変減衰器３に対して各帯域の信号レベルを調整する
ための制御信号を出力する検波・制御回路である。

【００１１】本実施の形態では、パイロット信号濾波器
６と検波・制御回路８との間に、パイロット信号濾波器
６の複数の出力を合波するパイロット信号合波器９と、
パイロット信号合波器９の出力信号を増幅する１系統の
増幅器10と、増幅器10の出力信号を複数のパイロット信
号に分波するパイロット信号分波器11とを設けており、
これらでＡＧＣ回路が構成されている。

【００１２】次に、本実施の形態における動作を説明す
る。受信器に入力した複数の信号帯域を有する周波数多
重された信号はプリアンプ１で増幅され、分波器２に入
力する。分波器２では、周波数多重信号を各帯域毎の信
号に分け、各信号は可変減衰器３でそれぞれ必要なレベ
ルまで減衰される。そのレベル調整された信号は合波器
４で合波され、増幅器５で増幅された後、受信器の出力
となる。

【００１３】出力信号の一部はパイロット信号濾波器６
に取り込まれ、各帯域毎のパイロット信号が取り出され
る。ここで、各帯域のパイロット信号は、一旦パイロッ
ト信号合波器９で合波され、１系統の増幅器10で必要な
レベルまで増幅される。増幅された信号はパイロット信
号分波器11で再び各帯域毎の信号に分波される。分波さ
れた各帯域のパイロット信号は検波・制御回路８に入力
され、検波・制御回路８では、各信号のレベルを検出
し、受信器の出力信号のレベルが一定になるような制御
信号を出力して可変減衰器３に加える。即ち、プリアン
プ１に入力される信号のレベルが変化しても、ＡＧＣ回
路により受信器の出力レベルを一定に制御することがで
きる。

【００１４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数のパイロット信号を合波した後、まとめて１つの増
幅器で増幅するため、増幅器の数を減らし、消費電力を
大幅に低減することができる。また、回路規模が小さく
なり、装置の小型化を図ることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態におけるＡＧＣを含む受
信器の構成を示すブロック図である。

【図２】従来例のＡＧＣを含む受信器の構成を示すブロ
ック図である。

【符号の説明】

６…パイロット信号濾波器、 ８…検波・制御回路、
９…パイロット信号合波器、 10…増幅器、 11…パイ
ロット信号分波器。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の信号帯域を有する周波数多重伝送
   システムにおける受信器の主信号系から前記複数の信号
   帯域毎のパイロット信号を取り出してそのレベルを検出
   し、主信号系の利得または損失を制御するＡＧＣ回路で
   あって、 前記主信号系から複数のパイロット信号を取り出すパイ
   ロット信号濾波手段と、該パイロット信号濾波手段の複
   数の出力を合波するパイロット信号合波手段と、該パイ
   ロット信号合波手段の出力を増幅する１系統のパイロッ
   ト信号増幅手段と、該パイロット信号増幅手段の出力を
   複数のパイロット信号に分波するパイロット信号分波手
   段と、分波された各パイロット信号のレベルを検出し、
   前記主信号系の利得または損失を制御するための制御信
   号を出力する検出・制御信号発生手段とからなることを
   特徴とするＡＧＣ回路。