JPH09148497A - ヒートシンク - Google Patents

ヒートシンク

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JPH09148497A
JPH09148497A JP29942895A JP29942895A JPH09148497A JP H09148497 A JPH09148497 A JP H09148497A JP 29942895 A JP29942895 A JP 29942895A JP 29942895 A JP29942895 A JP 29942895A JP H09148497 A JPH09148497 A JP H09148497A
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JP
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heat sink
package
substrate
heat
board
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JP29942895A
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English (en)
Inventor
Kenjiro Shinohara
健治郎 篠原
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ヒートシンクをパッケージに固定する際に、部
品数の増加や組立工数の増加を伴わずにパッケージへの
ヒートシンクの押しつけ圧力が均等になり、トータルの
放熱特性に優れると同時に、繰り返し加熱されることに
よる経年変化のないヒートシンクを提供することを目的
とする。 【解決手段】電子機器に用いる素子を収納したパッケー
ジを冷却するためのヒートシンクであって、基板上にピ
ンフィンを備え、かつ基板裏面が凹面形状になっている
ヒートシンク、及び電子機器に用いる素子を収納したパ
ッケージを冷却するためのヒートシンクであって、基板
上に板状フィンを備え、かつ基板裏面が板状フィンと直
行する方向に凹曲面形状をしていることを特徴とするヒ
ートシンク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種発熱体の冷却
に用いられるヒートシンクに係わり、特に電子機器に使
用される素子を収納したパッケージの冷却に好適なヒー
トシンクに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種の電子機器では性能の向上や
コスト低減のため高集積化が進行し、1素子当たりの消
費電力が30ワット以上のものが出現している。この様
な機器を正常かつ高信頼度で動作させるためには、素子
から発生する熱を効率よく外部に放散させる必要があ
り、フィンにより放熱させるヒートシンクが素子を内臓
したパッケージに取り付けられる。
【0003】ヒートシンクの放熱特性を決定する因子と
しては、フィン形状、伝熱面積、冷却方式、ヒートシン
クとパッケージの接触熱抵抗等がある。この中でヒート
シンクとパッケージ間の接触熱抵抗は、ヒートシンクの
パッケージへの取付状態によりほぼ決まってしまう。
【0004】一般に二つの物質間の接触熱抵抗Rは、押
しつけ圧力をP、二つの物質(ここではヒートシンクと
パッケージ)のうちの柔らかい方の物質の硬さをHとす
ると下記式で表すことができる(伝熱工学資料、日本機
械学会、P31 )。
【0005】
【数1】
【0006】つまり、接触熱抵抗は押しつけ圧力が大き
いほど小さくなる。
【0007】ヒートシンクの押しつけ圧力は、ヒートシ
ンクの取付方法により決まるが、その取付方法には下記
のような方法がある。
【0008】図5は、ヒートシンクがLSI(大規模集
積回路)パッケージに接着剤により取付けられている図
である。リードピン5を備えたLSIパッケージ1は、
素子6を内蔵しており、ヒートシンク4の基板3は接着
剤層17によりLSIパッケージ1上の伝熱板2に接着
されている。なお、この接着剤層17は銀粒子等の熱伝
導性の高いフィラーが混入されたものが使用される。こ
の方法ではヒートシンクの基板と伝熱板との接触熱抵抗
は全面で均一にすることができる。しかし、接着剤が用
いられているので、組立工程において接着剤が硬化する
まではLSIを動かすことができず作業性が悪くなる。
また、製品として完成後に故障等の理由によりLSIを
交換する際には、ヒートシンクを含めた全体を交換する
ことが必要となり、不経済になるという問題点があっ
た。
【0009】そこで、最近では、ネジ、クリップ等を用
いてヒートシンクをパッケージに取付けるという方法が
多く用いられている。すなわち、ヒートシンクの基板の
中央に孔を設け、パッケージに小ネジで固定したり、ク
リップでヒートシンクの基板とパッケージとを挟んで固
定する方法である。これらの方法はヒートシンクの着脱
が随時可能であるという特徴を有している。しかし、こ
れらの方法ではヒートシンクのパッケージへの押しつけ
圧力は、ネジの近傍、あるいはクリップが効いている部
分で最も高く、その部分から離れるほど低くなってしま
う。すなわち、これらの装着方法では、ヒートシンクと
パッケージとの接触部の位置により熱抵抗に高低が生じ
る。その結果、トータルの放熱特性が低くなっていた。
【0010】大型パッケージの冷却では、ヒートシンク
のトータルの放熱特性はもちろんのこと、熱抵抗の分布
も問題になっている。特に、マルチモジュール(MC
M)パッケージ等、一つのパッケージに複数の素子が封
入されているパッケージの冷却では、熱抵抗の局所的な
ばらつきは、それぞれの素子の温度のばらつきを生み出
すことになり、素子動作の信頼性の低下を招いてしま
う。これを防ぐには押しつけ圧力の均一化を行う必要が
あるが、ネジ止め箇所、クリップの数を増加させるとい
う対策がとられている。そのために組み立て工数の増
加、部品数の増加によるコスト増を招いていた。
【0011】特開昭56−169353号公報には、ヒ
ートシンクとパッケージ間の押しつけ圧力を均一にし、
接触熱抵抗の減少を図る手段が開示されている。
【0012】図6は、上記公報に記載されているパッケ
ージに取り付けられたヒートシンクの状態を示す図であ
る。
【0013】素子8はパッケージ基板7に取付けられて
おり、10は配線基板、9は配線基板とパッケージとの
コネクタ、11はヒートシンクの放熱フィン、12はネ
ジの頭部、14は熱伝導性ゴムシートである。これは、
ヒートシンクの基板3とパッケージの基板7との間に、
片面が球面の熱伝導性ゴムシート14設けて圧接するこ
とにより接触熱抵抗の減少を図るという方法である。
【0014】この方法によれば、ヒートシンクの基板は
ゴムシートの表面に沿うので押しつけ圧力は強くかつ全
面で均等になる。しかし、熱伝導性ゴムシート14を介
してヒートシンク基板3とパッケージ基板7とが接触し
ているので、この部分の熱抵抗が大きくなり、トータル
の熱抵抗の改善は余り望めない。また、長期の使用によ
る熱伝導性ゴムの劣化により放熱特性の経年変化がおこ
る可能性がある。さらに、部品数の増加によるコストア
ップあるいはゴムシートを挟むことにより全体の体積が
増加し、機器のコンパクト化を妨げることにもなってい
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
ヒートシンクの有する問題を解消するためになされたも
ので、ヒートシンクをパッケージに固定する際に、部品
数の増加や組立工数の増加を伴わずにパッケージへのヒ
ートシンクの押しつけ圧力が均等になり、トータルの放
熱特性に優れると同時に、繰り返し加熱されることによ
る経年変化のないヒートシンクを提供することを目的と
する。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ヒートシン
クをLSIパッケージに少数のネジで取付ける手段を用
い、ヒートシンクとパッケージの接触部における熱抵抗
を均一にすることができるヒートシンクを開発すべく種
々実験、検討した結果、ヒートシンクの基板裏面を凹面
形状にし、ネジによりその凹面がパッケージの面に押し
付けられて平坦になるように取り付ければ、熱抵抗を均
一にすることができるとの知見を得た。
【0017】その要旨は、「電子機器に用いる素子を収
納したパッケージを冷却するためのヒートシンクであっ
て、基板上にピンフィンを備え、かつ基板裏面が凹面形
状になっているヒートシンク、及び電子機器に用いる素
子を収納したパッケージを冷却するためのヒートシンク
であって、基板上に板状フィンを備え、かつ基板裏面が
板状フィンと直行する方向に凹曲面形状をしていること
を特徴とするヒートシンク」にある。
【0018】上記の基板裏面とは、フィンを備えている
側の基板面と反対側の面をいう。
【0019】図1は、本発明のヒートシンクの一例を示
す図で、(a)はヒートシンクをパッケージに載置した
状態の平面図、(b)はその側面図、(c)はヒートシ
ンクをネジでパッケージに固定した状態の側面図であ
る。
【0020】符号1は素子が内臓されているパッケー
ジ、11はピンフィン、3はヒートシンクの基板、14
は基板の裏面、(c)の矢印は力を表す。あらかじめ基
板の裏面14、すなわちパッケージ1と接触する面が凹
面になっているので、(a)の中央のネジ15等の外力
によりヒートシンクの中心部をパッケージ1に押し付け
るだけで、基板3がスプリングの役割をはたし、パッケ
ージ1全体にほぼ均等に押し付け圧力を作用させること
が可能となる。その際、中心の押し付け圧力が大きくな
っても端部まで押し付け圧力が働く。従って、従来の裏
側が平坦なヒートシンクでは、過剰の押し付け力が付加
されると基板に反りが生じ、基板端部がパッケージから
離れることがあるが、本発明のヒートシンクではそのよ
うなことは起こらない。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明のヒートシンクは、通常使
用されているピン状または板状の放熱フィンを備えてお
り、ピンフィンは円柱状、角柱状であってもよい。
【0022】図2は、本発明のピンフィンを備えたヒー
トシンクの例を示す図である。
【0023】図3は、本発明の板状フィンを備えたヒー
トシンク(チャンネルフィン型ヒートシンク)を示す図
である。これらの図で、それぞれ(a)は平面図で、
(b)は正面図、(c)は側面図である。
【0024】図2のヒートシンクは、基板3とピンフィ
ン11とからなり、基板裏面14の中央が最も深くなっ
ており、最深部から円状に周辺に向かい深さが徐々に浅
くなった凹面状になっている。ピンフィン型ヒートシン
クでは、ネジによりヒートシンク基板裏面の凹面をパッ
ケージに押し付けて平坦にする場合、基板のどの方向で
も平坦にすることができるので上記のような凹面形状と
する。
【0025】基板の歪を利用してLSIパッケージへ押
し付け圧力を得ているので、均等な押し付け圧力を得る
ためには、基板裏側の形状は基板の中心点すなわち押し
つけ力を作用させる点に対象になるような形状であるこ
とが望ましい。
【0026】図4は、ピンフィン型のヒートシンクの場
合に有効である凹面形状の他の態様を示す図である。
(a)、(c)、(e)は平面図、(b)、(d)、
(f)は側面図をそれぞれ示す。
【0027】(a)は凹面形状として、基板の中央から
円状に周辺に向かい深さが徐々に浅くなた凹面を1つ設
けた場合で、基板周辺は平坦になっている。
【0028】(c)は上記のような凹面を小さくして4
つ設けた場合である。凹面4つの場合は、面の中央の図
示していないネジによりパッケージに取り付けるので、
ネジ4本で固定することになる。このように複数の凹面
を設けるのは、ヒートシンクが比較的大きい場合に有効
である。
【0029】(e)は凹面が楕円形状で、2つの凹面を
設けた場合である。この場合はネジ2本によりパッケー
ジに固定できる。
【0030】一方、図3に示す板状フィン11´を備え
たヒートシンクでは、ヒートシンク基板裏面の凹面をパ
ッケージに押し付けて平坦にするには、ヒートシンク基
板の裏面の凹面は、(b)の矢符で示す方向、すなわち
板状フィンの長さ方向と直交する方向に凹曲面を設けな
ければならない。フィンが板状であるため、その長さ方
向に基板をネジの締め付けで変形させることはほとんど
できないためである。
【0031】凹面の最大深さは、ヒートシンクをパッケ
ージに押しつけて固定した場合に押し付け圧力が基板全
域に渡って作用させるに必要な深さとするのがよい。
【0032】好ましい深さはヒートシンク基板の一辺の
長さの0.3〜3.0%程度である。あまり深くなり過
ぎると、パッケージに押し付ける力が大きくなり、変形
が弾性域で行われず塑性変形になってしまう可能性が高
い。
【0033】ここでは、基板の形が正方形の場合を想定
しているが、長方形では短辺を基準とし、円形であれば
直径を基準とすればよい。
【0034】本発明のヒートシンクをLSIパッケージ
にネジで固定した場合、ネジの締め付けトルクによる放
熱特性への影響を調べた。
【0035】図7に示す、ピン直径が3mm、基板寸法
が10cm×10cmの本発明のヒートシンクと、基板
裏面が平坦な以外は図7のヒートシンクと同じ従来のヒ
ートシンクを用い、締め付けトルクを種々変え、冷却風
流速2m/秒における熱抵抗を測定した。
【0036】図13は締め付けトルクと熱抵抗との関係
を示す図である。
【0037】本発明のヒートシンクは、締め付けトルク
が小さい場合(裏面とパッケージに空間がある場合)は
従来のヒートシンクより性能が劣るが、適当な力を与え
て締め付けることより良好な放熱特性が得られることが
分かる。それに対し、裏面が平坦な従来のヒートシンク
放熱フィンでは、ある力以上に締め付け力を与えると放
熱特性が低下していることがわかる。これは、基板に反
りが生じ、ヒートシンクとパッケージとの間の接触熱抵
抗が増大したためと考えられる。
【0038】このように、本発明のヒートシンクを実装
する時に、固定力超過により放熱特性を低下させるとい
う問題点を解消することができることを確かめた。
【0039】なお、ヒートシンクの材質は限定するもの
ではないが、一般に使用されているA1050、A11
00のような純アルミニウム、A2017、A6063
のようなアルミニウム合金等が適当である。
【0040】本発明のヒートシンクは素子を収納したパ
ッケージの冷却に好適であるが、その他モータコイルや
電源トランス等の発熱体の冷却にも使用できる。
【0041】
【実施例】ヒートシンク基板裏面が凹面である純アルミ
ニュウムA1050からなるヒートシンクを下記の3種
類を製作し、放熱性能の測定を行った。
【0042】図7、図8は実施例で用いたピンフィン型
ヒートシンクを示す図であり、図7は、基板裏面の最深
部深さが1mm、ピン直径が2mm、基板の大きさが1
0cm×10cmのヒートシンク(以下「A型」と記
す)を示し、図8は、基板裏面の最深部深さが0.5m
m、ピン直径が1.5mm、基板の大きさが5cm×5
cmのヒートシンク(以下「B型」と記す)を示す。
【0043】図9は、実施例で用いたチャンネルフィン
型ヒートシンク(以下「C型」と記す)を示す図で、基
板最深部の深さが0.5mm、フィンの厚さが1.5m
m、基板の大きさは4cm×8cmである。
【0044】図7、図8の(a)は平面図で、(b)は
(a)のXX断面図を、(c)は(a)のYY断面図を
それぞれ示しており、各図に寸法を記したが、単位はm
mである。
【0045】図7、8は、ヒートシンク基板裏面が基板
の中心点に対して対称の凹面を設けた図である。図9は
基板に板状フィンの長さ方向と直交する方向[(b)矢
符]に凹曲面を設けた図である。
【0046】また、比較例として基板裏面が平坦である
以外は上記A、B、C型ヒートシンクと同じヒートシン
クをそれぞれ製作した。
【0047】ピンフィン型ヒートシンクにはパッケージ
にネジで固定するために、中心に直径5mmの穴一個、
チャンネルフィン型ヒートシンクには短辺の中心線上に
直径5ミリの穴を二個設けておいた。
【0048】図10は、ヒートシンク基板の裏面に凹面
を成形した方法を説明するための図である。
【0049】(a)に示すようにヒートシンクの基板の
4側面を固定しておき、フィン先端から基板の方向に力
を加え、基板に反りを生じさせた。次に、(b)に示す
ように基板裏面の凸面部をフライス盤を用いて切削加工
を施した後、加えていた力を開放して(c)に示すよう
な凹面に仕上げた。
【0050】なお、基板裏面の凹面は、プレス成形でフ
ィンを成形する際、パンチ面を凸状にしておき基板裏面
に押し当てて加工することもできる。
【0051】このようにして製作したヒートシンクを用
いて下記の方法で放熱性能を測定した。
【0052】それぞれのヒートシンク基板の大きさに一
致するヒータを用意し、前記A型、B型のピンフィン型
ヒートシンクに用いるヒータにはその中心に一個、C型
のチャンネルフィン型ヒートシンク用のヒータには短辺
の中心線上に二個のM4のネジを設けておき、それぞれ
のヒートシンクをさらネジでヒータに固定した。ヒータ
を通電加熱しながらファンを用いてフィンに冷却風を送
った。そして、熱電対を用いてヒータの表面温度と冷却
風の温度を同時に測定した。なお、ヒータの表面には複
数の熱電対を取付けておき、ヒータ表面の温度分布が測
定できるようにした。
【0053】まず、ヒータの表面の温度上昇分布を冷却
風を止めて測定した。
【0054】図11は、ヒータ表面の温度分布測定結果
を示す図で、(a)はA型ピンフィンの場合の温度分布
図、(b)はB型ピンフィンの場合の温度分布図、
(c)C型のチャンネルフィン型ヒートシンクの場合の
温度分布図をそれぞれ示す。また、(イ)は本発明のヒ
ートシンクの場合、(ロ)は基板裏面が平坦な従来のヒ
ートシンクの場合をそれぞれ示す。
【0055】従来のヒートシンクではいずれも固定点付
近がヒータ表面温度が最も低く、周囲部に向かって徐々
に高くなっていることが分かる。これはヒートシンクの
ヒータへの押しつけ圧力が、固定点から離れるに従い小
さくり、それに伴い、局所の接触熱抵抗が大きくなるた
めと考えられる。それに対し、本発明例ではヒータ表面
がほぼ同じ温度に保たれているのが分かる。これは押し
つけ圧力がヒータ全面に均等に作用しているからであ
る。つまり、本発明のヒートシンクによりパッケージ全
体にわたって、均等な冷却効果が得られる。
【0056】次に、上記A、B、C型の本発明のヒート
シンクと従来のヒートシンクを用いトータル的な放熱特
性を冷却風を流して調べた。ヒートシンク放熱フィンの
放熱特性はヒータ表面と、冷却風との間の熱抵抗RH
評価する。RH はヒータの表面温度TH とフィンに入る
前の冷却風の温度T0 及びヒータの発熱量Qを用いて次
式で定義できる。
【0057】
【数2】
【0058】図12は、ヒートシンクのトータル的な放
熱特性を冷却風を流して調べた結果を示す図である。基
板の大きさが異なっても本発明のヒートシンクの場合は
熱抵抗が従来のヒートシンクのそれよりも低く、放熱特
性が優れていることが分かる。特に基板が大きくなるほ
ど、また、冷却風の流速が小さくなるほどその差は顕著
になってくる。
【0059】更に、長期間にわたり機器を使用する場合
を想定し、繰り返し加熱した場合の実施例を示す。
【0060】用いたヒートシンクは、本発明例として図
7に示した10cm×10cmの大きさのヒートシンク
と、比較のために同じ大きさでヒートシンクの基板裏面
が平坦な従来のヒートシンクとを、それぞれ100個ず
つ用意し、ヒータにネジで固定し、ヒータ表面温度を約
70℃に加熱し、2分間保持した後常温まで冷却する処
理を計10000回繰り返したのち、放熱特性を調べ
た。
【0061】放熱特性として、下記式で示す熱抵抗変化
率を求めた。
【0062】
【数3】
【0063】ここで、RH0は最初の熱抵抗、RH1繰り返
し加熱を施した後の熱抵抗である。
【0064】この値が負になるということは、熱抵抗が
大きくなったということになり、放熱特性の低下が生じ
ていることを示す。
【0065】図14は、繰り返し加熱後の熱抵抗変化率
を求めた結果を示す図である。
【0066】図から明かなように、本発明のヒートシン
クは熱抵抗変化率の変化は、殆ど生じていないのに対
し、従来のヒートシンクでは、4割程度の放熱特性の低
下が認められる。これは繰り返し加熱されることによ
り、ヒートシンクの基板に歪が生じたり、ネジが緩んだ
りするためと考えられる。このように、本発明のヒート
シンクは、経年変化による放熱特性の低下が小さく、高
い性能を維持できる。
【0067】
【発明の効果】本発明のヒートシンクは、ヒートシンク
全面にほぼ均一な押しつけ圧力でパッケージに取り付け
ることができ、その結果、均一な接触熱抵抗を得ること
が可能になり、トータルの放熱性能を向上させることが
できる。さらに、固定時に生じる基板部の反りや経年変
化による放熱特性の低下を防ぐことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヒートシンクの一例を示す図で、
(a)はヒートシンクをパッケージに載置した状態の平
面図、(b)はその側面図、(c)はヒートシンクをネ
ジでパッケージに固定した状態の側面図である。
【図2】本発明のピンフィンを備えたヒートシンクを示
す図である。
【図3】本発明の板状フィンを備えたヒートシンク(チ
ャンネルフィン型ヒートシンク)を示す図である。
【図4】ピンフィン型のヒートシンクの場合に有効であ
る凹面の他の態様を示す図である。
【図5】ヒートシンクがLSIパッケージに接着剤によ
り取付けられている例を示す図である。
【図6】従来法のヒートシンクのパッケージへの取り付
け方法の例を示す図である。
【図7】実施例で用いたピンフィン型ヒートシンクを示
す図である。
【図8】実施例で用いたピンフィン型ヒートシンクを示
す図である。
【図9】実施例で用いたチャンネルフィン型ヒートシン
クを示す図である。
【図10】ヒートシンク基板の裏面に凹面を成形する方
法を説明するための図である。
【図11】ヒータ表面の温度分布測定結果を示す図であ
る。
【図12】ヒートシンクのトータル的な放熱特性を冷却
風を流して調べた結果を示す図である。
【図13】締め付けトルクと熱抵抗との関係を示す図で
ある。
【図14】繰り返し加熱後の熱抵抗変化率を求めた結果
を示す図である。
【符号の説明】
1 パッケージ 3 接着剤層 5 リードピン 11 放熱フィン 13 ヒートシンク基板 14 ヒートシンク基板裏面 15 ネジ頭部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板表面にピンフィンを備え、基板裏面を
    発熱体に固着して、発熱体の熱をピンフィンから放熱し
    て発熱体を冷却するためのヒートシンクであって、基板
    裏面が凹面形状になっているこを特徴とするヒートシン
    ク。
  2. 【請求項2】基板表面に板状フィンを備え、基板裏面を
    発熱体に固着して、発熱体の熱を板状フィンから放熱し
    て発熱体を冷却するためのヒートシンクであって、裏面
    が板状フィンと直行する方向に凹曲面形状をしているこ
    とを特徴とするヒートシンク。
JP29942895A 1995-11-17 1995-11-17 ヒートシンク Pending JPH09148497A (ja)

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