JPH09148434A - 配線の層間接続法 - Google Patents

配線の層間接続法

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JPH09148434A
JPH09148434A JP31031895A JP31031895A JPH09148434A JP H09148434 A JPH09148434 A JP H09148434A JP 31031895 A JP31031895 A JP 31031895A JP 31031895 A JP31031895 A JP 31031895A JP H09148434 A JPH09148434 A JP H09148434A
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layer
wiring
connection hole
insulating film
interlayer insulating
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JP31031895A
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English (en)
Inventor
Shinichi Fukada
晋一 深田
Hidekazu Goshima
秀和 五嶋
Shigehiko Nakanishi
成彦 中西
Nobuyoshi Kobayashi
伸好 小林
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】下敷金属層を用いることなく高圧埋め込み技術
により深い接続孔を配線金属で埋め層間接続をとる。 【解決手段】高圧埋め込みを実施する半導体集積回路装
置の層間絶縁膜を上層8,中層7,下層6の三層構造と
し、中層7を最も厚くし、この層間絶縁膜に開孔する接
続孔の孔径を中層で最も大きくする。または、中層領域
の接続孔側面に凹凸を設け、この側壁が接続孔10を埋
め込む配線金属と接する接触面積を減らす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は基板と配線層もしく
は配線層と配線層の間が厚い層間絶縁膜で隔てられた回
路装置の層間接続法及び、層間接続に有利な層間接続孔
の構造とその形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】基板と配線層もしくは配線層と配線層の
間が層間絶縁膜で隔てられた半導体集積回路装置の層間
接続法として、W−CVD技術が広く用いられている。
また、450℃から500℃の温度で層間絶縁膜上に形
成されたAl配線層に数百気圧の高圧をかけ、接続孔に
Alを埋め込む高圧埋め込み技術も、深い接続孔を埋め
込む技術として知られている。特にAl高圧埋め込み技
術は、1995 シンポジウム オン VLSI テク
ノロジ ダイジェスト オブ テクニカル ペーパーズ
(1995 Symposium on VLSI Technology Digest of Tech
nical Papers)pp.45−46に記載のように配線層と同材料
であるAl合金により、異なるアスペクト比の接続孔を
同時に埋め込むことができるという利点を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記高圧埋め込み技術
では、埋め込みを実施する接続孔の側壁に予めTiN等
の下敷金属層を形成しておく必要があり、開孔した接続
孔内を直接Al合金で埋めることはできない。しかし、
TiN等の下敷金属層を深い接続孔の奥まで形成するこ
とは、膜形成法にスパッタ法,CVD法のいずれの方法
を用いた場合にも困難である。
【0004】本発明の目的は、接続孔側壁への下敷金属
層の形成状態に影響されず高圧埋め込み技術により深い
接続孔を配線金属で埋め層間接続をとることを可能とす
る層間接続法、及びそのための接続孔の構造とその形成
法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、高圧埋め込
みを実施する半導体集積回路装置の層間絶縁膜を上層,
中層,下層の三層構造とし、かつこの三層中で中層を最
も厚くし、この層間絶縁膜に開孔する接続孔の孔径を中
層で最も大きくすることで達成することができる。ま
た、中層の接続孔径を大きくする以外に、中層領域の接
続孔側面に凹凸を設け、この側壁が接続孔を埋め込む配
線金属と接する接触面積を減らすことでも目的を達する
ことができる。さらに、層間絶縁膜を層数3以上の奇数
層よりなる積層構造とし、この積層構造の層間絶縁膜に
開孔された接続孔の偶数層目での孔径を上下に接する奇
数層目での孔径より大きくすることでも目的を達するこ
とができる。
【0006】層間絶縁膜を上層と、上層より膜厚の小さ
い下層の二層構造とし、この層間絶縁膜上に形成する配
線層を配線金属層とそれより膜厚の小さい下敷金属層の
二層構造とし、接続孔上に形成される下敷金属層にオー
バーハングを形成し、その上に配線金属層を形成し、そ
の後、高圧埋め込みを実施することも、発明の目的を達
する別の方法である。
【0007】また上記目的は、接続孔の開孔後、層間絶
縁膜上へ配線層を形成する前に、基板をこの配線層形成
時の雰囲気圧力以上の圧力を有するHe,Ar,Krも
しくはそれらの混合ガス中で、高圧埋め込み工程時以上
の温度に加熱することでも達することができる。
【0008】本発明によれば、配線金属を接続孔中に埋
め込む際に、柱状の埋込金属と接続孔との接触面積を大
幅に減少させることが可能である。従来の高圧埋め込み
技術では、柱状の埋込金属は接続孔側壁と接し摩擦によ
る抵抗を受けながら接続孔の奥へ押し込まれていってい
たが、本発明では接続孔側壁との接触面積自体が少ない
ので摩擦による抵抗を小さくすることができ、従来のよ
うにTiN等の下敷金属層を設けて摩擦抵抗を減らすこ
とをしなくとも、高圧埋め込み技術により深い接続孔を
配線金属で埋め層間接続をとることが可能となる。
【0009】また本発明によれば、接続孔側壁に吸着さ
れた気体分子が、開口面を配線金属で被われた接続孔閉
空間に放出され、この放出気体の圧力で高圧埋め込みが
妨げられるという問題を防ぐことができる。
【0010】一般に、従来技術である接続孔側壁を下敷
金属層で被い表面吸着ガスの放出を抑えるという方法を
使用しない場合には、接続孔が上側から配線金属で埋め
られるに従い接続孔の側壁も配線金属で被われ、その表
面に吸着していた気体分子が接続孔閉空間に放出され、
この放出気体による圧力が無視できず、高アスペクト比
の接続孔への高圧埋め込みが妨げられる。これは接続孔
閉空間の容積に比べ表面積が大きい微細接続孔で特に顕
著な現象である。これに対し本発明では、配線金属と接
続孔側壁との接触面積が小さいため放出ガス量を減らす
ことができ、しかも埋め込み完了時点でも接続孔内に空
間が残るため放出ガスによる圧力で埋め込みが妨げられ
ることがない。
【0011】この放出ガス量を減らす方法は、上述の接
続孔形状を変え配線金属と接続孔側壁との接触面積を小
さくする方法以外に、接続孔上に配線金属層を形成する
前に側壁に吸着したガスを取り除く工程を導入すること
が有効である。配線層形成前に、基板を不活性ガス中で
高温保持することにより、水,窒素,酸素等の吸着ガス
を不活性ガスに置換し、雰囲気中へ放出させることが可
能である。置換された不活性ガスは表面との結合力が弱
いため、この工程後真空排気することにより容易に除く
ことができる。この場合、接続孔を加工し形状を変える
ことなく埋め込み特性を改善し、下敷金属層なしでの高
圧埋め込みを可能とすることができる。この吸着ガス置
換操作の後さらに真空排気するという吸着ガス除去法の
効果は、高圧埋込技術に限定されるものではなく、CV
D法,スパッタ法による膜形成時の同時埋め込やリフロ
ー技術による埋め込みにも効果がある。
【0012】
【発明の実施の形態】
(実施例1)本発明による接続孔の構造、及びAl合金
による埋め込み形状を図1に示す。基板1上にすでにパ
ターニングされた配線層5があり、その上に層間絶縁膜
9が形成されている。この層間絶縁膜9は上層8,中層
7,下層6よりなっている。層間絶縁膜9の膜厚は基板
内で均一ではないが、少なくとも接続孔10の開孔領域
では中層7が最も厚くなっている。層間絶縁膜9には接
続孔10が開孔され、中層7領域で孔径が不連続に大き
くなっている。この接続孔10にAl合金埋め込み部1
3が柱状に埋め込まれている。この層間絶縁膜9及び接
続孔10上に、下敷金属層11,Al合金配線層12が
形成されている。
【0013】以下、図2に従い図1の形状に埋め込む工
程を説明する。配線層5が形成された基板1上に層間絶
縁膜9を形成する(a)。配線層5は下部TiN層2
(50nm),Al合金層3(300nm),上部W層
4(200nm)よりなる。この上部W層4はその上の
層間絶縁膜に接続孔を開孔するエッチングの際にAl合
金層3が露出することがないよう十分な厚さが必要であ
り、本実施例では厚さ200nmとした。
【0014】層間絶縁膜9の膜厚は基板1の有する段差
と層間絶縁膜9上をどこまで平坦にするかの要請で決ま
り、本実施例では2μmとした。その内訳は、p−TE
OS(テトラエトキシシラン)をソースにしてプラズマ
−CVDで形成されたシリコン酸化膜よりなる下層6が
0.3μm ,PSG(リンケイ酸ガラス)よりなる中層
7が1.4μm,p−TEOSよりなる上層8が0.3μ
mである。
【0015】層間絶縁膜9は、上下層にモノシランをソ
ースにしてプラズマ−CVDで形成されたシリコン酸化
膜やシリコン窒化膜、中層にBPSG(硼素含有リンケ
イ酸ガラス)を用いることも可能である。
【0016】この層間絶縁膜9上にホトリソグラフィー
工程により接続孔のレジストパターン14を形成する
(b)。接続孔の孔径は0.4μm である。ドライエッ
チング法によりこのレジストパターン14を層間絶縁膜
9に転写する(c)。形成された接続孔10は層間絶縁
膜9の上層8から下層6までほぼ垂直に開孔され、孔径
は0.4μm である。層間絶縁膜9上のホトレジストを
除去した後、基板ごとベーパーエッチングチャンバに挿
入しHFベーパーエッチングする。
【0017】図13にベーパーエッチング装置の構造を
示す。フッ酸(38.4重量%HF)のはいった気化器8
4でHF/H2O 混合気体を発生させ、これを希釈して
エッチングチャンバ88に導入し、チャンバ内圧力を調
整した状態で絶縁膜のHFベーパーエッチングを実施す
る。エッチング条件は全圧4.7×104Pa,HF/H
2O気化器55℃,窒素流量0.6slm,H2O気化器
35℃,窒素流量2.4slm,エッチング時間33秒
である。
【0018】ベーパーエッチングにより三層よりなる層
間絶縁膜9のうち中層7が選択的にエッチングされ、接
続孔の孔径は中層7のみ0.5μm に広げることができ
る(d)。エッチング条件により中層7のエッチング量
は制御可能であり、上層8及び下層6を殆どエッチング
することなく中層7を最大0.8μm まで広げることが
できる。
【0019】中層7を広げるためのエッチング法はベー
パーエッチング法のほかに希釈フッ酸によるウェットエ
ッチング法を用いることも可能である。この場合には、
49%フッ酸:水=1:99溶液で30分エッチング
後、10分間流水洗浄する。しかし、ベーパーエッチン
グ法で加工した場合に比べるとエッチングの選択性が悪
く、中層を0.5μmに広げた際には、エッチング前に
0.4μmであった上層及び下層の接続孔径も0.42μ
m に広がった。すなわち、ウェットエッチング法を用
いる場合には予め接続孔が広がる分まで計算してホトリ
ソグラフィー工程,ドライエッチング工程を実施する必
要がある。
【0020】層間絶縁膜9上に下敷となるTiN/Ti
(50nm/30nm)積層膜11およびAl−0.5
wt%Cu−1wt%Si合金配線層12(0.8μ
m)をDCスパッタ法で形成する(e)。上層8の開孔
面積が狭く、孔が深いため、接続孔中にはTiN/Ti
積層膜11,Al合金配線層12のいずれも殆ど堆積し
ない。また、接続孔径に対し厚いAl合金配線層12を
形成しているためオーバーハングによりAl合金配線層
12表面では接続孔は塞がっている。
【0021】このスパッタ成膜後、搬送室を通って高圧
埋め込み室に基板を移送し、450℃に加熱し圧縮Ar
で500気圧に加圧して接続孔10中を高温,高圧によ
り配線層より押し出されるAl−0.5wt%Cu−1
wt%Si 合金の柱13で埋め込む(f)。この時点
では接続孔10中に空間が残っており、これを図1のよ
うにAl合金で完全に埋め込むためには700気圧以上
の圧力が必要である。ただし層間接続のためには接続孔
内に空隙が残っていても問題はなく、長時間の通電によ
っても接続孔で断線することはない。埋め込み後の表面
形状は、Al合金配線層12形成後、スパッタ室で50
0℃に加熱しAl合金をリフローさせた後、搬送室を通
って高圧埋め込み室に移送し高圧埋め込みした場合の方
が平坦で、より良好である。
【0022】以上で埋め込み工程を終了し、配線層のホ
トリソグラフィー工程,エッチング工程を経て次層の埋
め込みもしくは通常の半導体集積回路素子の製造工程に
つなげていく。
【0023】本実施例では配線金属がAl合金の場合に
ついて述べたが、配線金属にCuもしくはCuを95w
t%以上含む合金を使用した場合にも本発明は有効であ
る。CuもしくはCu合金の場合には埋め込み時の圧力
はAl合金の場合と同じく500気圧だが、温度を60
0℃とAl合金の場合より高くすることが必要である。
【0024】ここで、本実施例での接続孔埋め込み形状
は、図4に示すように、接続孔の形状に依存する。上層
8及び下層6での孔径に対する中層7の孔径比が1.5
以上の場合にはAl合金柱13が接続孔の底から螺旋状
に埋め込む(a)のに対し、中層7の孔径が上層8及び
下層6の孔径に対し1.5 未満の場合にはAl合金柱1
3が直線状に伸び、底部を中心に埋め込むことができる
(b)。
【0025】さらに、本発明の効果が発揮されるために
は中層7中に接続孔の孔径が上層8での孔径より5%以
上大きな領域が層間絶縁膜全体の50%、すなわち層間
絶縁膜全体に占める中層7領域の厚さが最低でも50%
以上必要なことを意味している。
【0026】図5に層間絶縁膜に占める中層領域の厚さ
と埋め込みの歩留まりの関係を示す。接続孔径は上下層
で0.4μm中層で0.5μmである。1000個のビア
接続孔チェーンの導通から歩留まりを求めた。中層領域
の厚さが層間絶縁膜全体の40%を越えると50%以上
のビア孔チェーンが埋め込まれるようになり、中層領域
の厚さが層間絶縁膜全体の50%以上では90%以上の
ビア孔チェーン接続孔が埋め込まれ、プロセスへの適用
が可能となる。本発明では上下層が必須であるため、中
層領域の厚さに上限があり層間絶縁膜全体の90%以下
とすることが実用上好ましい。上層8及び下層6での孔
径に対する中層7での孔径の比が1.5以上の場合も1.5
未満の場合も接続孔内には空隙が残っており、これを
完全に埋め込むためには700気圧以上の圧力が必要で
ある。ただし、すでに述べたように層間接続のためには
接続孔内に空隙が残っていても問題はなく、長時間の通
電によっても接続孔で断線することはない。
【0027】本実施例では450℃,500気圧で押し
込んだが、400℃以上500℃以下の温度で300気
圧以上600気圧以下の圧力で押し込むことで良好な歩
留まりを得た。
【0028】本実施例では配線層間の接続孔の埋め込み
について述べたが、図6(a)のようにSi基板と配線
層の間の接続孔の埋め込みも同じ工程で実施することが
できる。ただし、Si基板1とAl合金柱13とが接触
するとSiの吸い上げ現象が発生するため、間に拡散バ
リヤ層15を設ける必要がある。従来のように接続孔開
孔後に孔内に拡散バリヤ層を形成することが困難なた
め、図6(a)に示すように層間絶縁膜9形成前に予め
開孔域より広くW膜よりなる拡散バリヤ層のパッド15
を形成しておく。また、配線層間の接続の場合には図6
(b)に示すように接続孔のベーパーエッチ後に上部W
層4の開口部16をドライエッチ除去する工程を加える
ことにより、上下の配線層間を間に異種金属層を介する
ことなくAl合金で繋ぐことができる。この場合には接
続孔周辺でのAl合金配線の耐エレクトロマイグレーシ
ョン性を向上し信頼性を高めることができる。
【0029】本発明では接続孔をエッチングして広げて
いるため、微細化には不利な印象を与える。しかし、図
1における上層8及び下層6の接続孔径は小さいままで
あり、上下の配線パターンとの関係は従来技術と変わら
ず、微細化には影響しない。また通常、深い接続孔が高
密度で発生することはなく、中層7で接続孔間が狭まっ
たとしても素子特性には殆ど影響しない。
【0030】(実施例2)本発明による別の実施例を図
7に示す。基板21上にすでにパターニングされた配線
層25があり、その上に層間絶縁膜30が形成されてい
る。この層間絶縁膜30は2種以上の材料からなる(2
n+1)層の積層構造(nは1以上の整数)を有してい
る。本実施例では上から順に1,2,3,・・・・,2
n層,最下層を(2n+1)層と命名する。層間絶縁膜
30には接続孔31が開孔され、この層間絶縁膜30及
び接続孔31上に、下敷金属層32,Al合金配線層3
3が形成されている。接続孔31にはAl合金埋込み部
34が柱状に埋め込まれている。層間絶縁膜30に形成
された接続孔31の孔径は層間絶縁膜の材料が変わる度
に変わり、最上層の1層26から下の2層27に移る際
に孔径が広がり、2層27から3層28に移る際に縮ま
り、このサイクルを繰返し2n層から(2n+1)層2
9に移る際に孔径が広がって終っている。
【0031】以下、図8に従い図7の形状に埋め込む工
程を説明する。配線層25が形成された基板21上に層
間絶縁膜30を形成する。この層間絶縁膜30の膜厚
は、本実施例では2μmとした。その内訳は、p−TE
OSをソースにしてプラズマ−CVDで形成されたシリ
コン酸化膜よりなる奇数層目の合計膜厚0.8μm ,P
SG(リンケイ酸ガラス)よりなる偶数層目の合計膜厚
1.2μm 、であり、本実施例ではn=5とし、11及
び1層目の膜厚を0.2μm 、それ以外の奇数層目の膜
厚0.1μm ,偶数層目の膜厚0.24μm とした
(a)。この層間絶縁膜30上にホトリソグラフィー工
程により接続孔のレジストパターン35を形成する
(b)。接続孔の孔径は0.4μm である。ドライエッ
チング法によりこのレジストパターン35を層間絶縁膜
30に転写する(c)。形成された接続孔31は層間絶
縁膜30の1層26から(2n+1)層29までほぼ垂
直に開孔され、孔径は0.4μm である。
【0032】層間絶縁膜30上のホトレジスト35を除
去した後、基板ごとベーパーエッチングチャンバに挿入
し、全圧4.7×104Pa,HF/H2O 気化器55
℃,窒素流量0.6slm ,H2O気化器35℃,窒素
流量2.4slm、の条件で33秒間HFベーパーエッ
チングする。ベーパーエッチングにより層間絶縁膜30
のうち偶数層目が選択的にエッチングされ、接続孔の孔
径は偶数層目のみ0.5μmに広げることができる
(d)。エッチング条件により偶数層目のエッチング量
は制御可能であり、少なくとも奇数層目のうち1層目及
び11層目を殆どエッチングすることなく偶数層目を最
大0.8μmまで広げることができる。
【0033】層間絶縁膜30上に下敷となるTiN/T
i(50nm/30nm)積層膜32,Al−0.5wt
%Cu−1wt%Si合金配線層33(0.8μm)を
DCスパッタ法で形成する(e)。1層目26の開口面
積が狭く、孔が深いため、接続孔中にはTiN/Ti積
層膜32,Al合金配線層33のいずれも殆ど堆積せ
ず、孔内が中空のままAl合金配線層33にできるオー
バーハングにより接続孔は塞がれてしまう。スパッタ成
膜後、搬送室を通って高圧埋め込み室に基板を移送し、
450℃に加熱し圧縮Arで500気圧に加圧して接続
孔31中を高温,高圧により配線層より押し出されるA
l−0.5wt%Cu−1wt%Si 合金の柱34で埋
め込む(f)。以上で埋め込み工程を終了し、配線層の
ホトリソグラフィー工程,エッチング工程を経て次層の
埋め込みもしくは通常の半導体集積回路素子の製造工程
につなげていく。
【0034】接続孔の孔径を偶数層目のみ広げることに
より、Al合金柱34と接続孔壁の接触面積を減らし接
触抵抗を減らす一方、狭孔部である偶数層目を通すこと
により下層配線層25のコンタクト面にAl合金柱34
を導くことができる。本発明の効果が発揮されるために
は接続孔の孔径が1層26での接続孔の孔径より5%以
上大きな領域が層間絶縁膜全体の50%以上あることが
必要であり、通常は奇数層目の孔径は1層26での孔径
にほぼ等しいことから、これは層間絶縁膜に占める偶数
層目領域の厚さの総和が最低でも50%以上必要なこと
を意味している。
【0035】Al合金柱34の先端は下層配線層25と
のコンタクト面に上からの圧力で押し付けられ、変形す
ることにより良好なコンタクトを形成することができ
る。本方法では接続孔全体をAl合金で埋め込むことは
せず、偶数層目の絶縁層で区切られた多数の空孔部を残
している。
【0036】(実施例3)本発明によるさらに別の実施
例を図9に示す。基板41上にすでにパターニングされ
た配線層45があり、その上に層間絶縁膜49が形成さ
れている。この層間絶縁膜49は上層48,中層47,
下層46よりなり、中層47が最も厚くなっている。層
間絶縁膜49には接続孔50が開孔され、中層47領域
のみ接続孔側壁が平滑でなく、上層48での孔径を基準
にして5%以上の凹凸を有している。ただし、縦断面図
である図10に示すように中層47での開孔断面の基板
への投影面は上層48及び下層46での開孔断面領域5
4の基板への投影面を含みながらそれより広く、中層4
7での接続孔の凹凸55はこの外側に存在している。こ
の層間絶縁膜49及び接続孔50上に、下敷金属層5
1,Al合金配線層52が形成されている。接続孔50
にはAl合金埋め込み部53が柱状に埋め込まれてい
る。
【0037】以下、図11に従い図9の形状に埋め込む
工程を説明する。配線層45が形成された基板41上に
層間絶縁膜49を形成する。この層間絶縁膜49の膜厚
は基板41の有する段差と層間絶縁膜49上をどこまで
平坦にするかの要請で決まり、本実施例では2μmとし
た。その内訳は、p−TEOSをソースにしてプラズマ
−CVDで形成されたシリコン酸化膜よりなる下層46
(0.3μm),p−TEOSとPSG(リンケイ酸ガラ
ス)の混合物よりなる中層47(1.4μm),p−TEO
Sよりなる上層48(0.3μm)である(a)。中層4
7では、PH3(ホスフィン)とSiH4(モノシラン)
をソースとしてPSGを形成する際に、PH3 流量を繰
返し増減させ、膜中にリン濃度の高い領域と低い領域を
意図的につくりだしている。PH3 流量は少なくとも5
回の増減が必要であり本実施例ではPH3流量の増減を
10回繰返した。
【0038】この層間絶縁膜49上にホトリソグラフィ
ー工程により接続孔のレジストパターン56を形成する
(b)。接続孔の孔径は0.4μm である。ドライエッ
チング法によりこのレジストパターン56を層間絶縁膜
49に転写する(c)。形成された接続孔50は層間絶
縁膜49の上層48から下層46までほぼ垂直に開孔さ
れ、孔径は0.4μm である。
【0039】層間絶縁膜49上のホトレジストを除去し
た後、基板ごとベーパーエッチングチャンバに挿入し、
全圧4.7×104Pa,HF/H2O 気化器55℃,窒
素流量0.6slm ,H2O気化器35℃,窒素流量2.
4slm、の条件で33秒間HFベーパーエッチングす
る。ベーパーエッチングにより三層よりなる層間絶縁膜
49のうち中層47が選択的にエッチングされ、接続孔
の孔径を中層47のみ広げることができる(d)。
【0040】ここで、上記のベーパーエッチングでは、
リン濃度が高い程PSGのエッチングレートが大きいた
め、中層47の接続孔径はリン濃度に応じて最大0.6
μm,最小0.42μmの範囲で変化した。その結果中
層47の凹凸は0.18μm,上下層の接続孔径0.4μ
m の45%になった。層間絶縁膜49上に下敷となる
TiN/Ti(50nm/30nm)積層膜51,Al−
0.5wt%Cu−1wt%Si合金配線層52(0.8μ
m)をDCスパッタ法で形成する(e)。上層48の開
口面積が狭く、孔が深いため、接続孔中にはTiN/T
i積層膜51,Al合金配線層52のいずれも殆ど堆積
せず、接続孔はAl合金配線層のオーバーハングで塞が
れてしまう。スパッタ成膜後、搬送室を通って高圧埋め
込み室に基板41を移送し、450℃に加熱し圧縮Ar
で500気圧に加圧して接続孔50中を高温,高圧によ
り配線層より押し出されるAl−0.5wt%Cu−1
wt%Si合金の柱53で埋め込む(f)。以上で埋め
込み工程を終了し、配線層のホトリソグラフィー工程,
エッチング工程を経て次層の埋め込みもしくは通常の半
導体集積回路素子の製造工程につなげていく。
【0041】ここで、本実施例により接続孔を埋め込む
際の難易は接続孔の形状に依存する。中層47の孔径が
上層48の孔径より大きいためAl合金柱53と接続孔
側壁との接触面積が減り埋め込みやすくなっているが、
この効果を十分なものにするためにはさらに、側壁の凹
凸がある程度大きくなければならない。小さな凹凸の場
合にはAl合金柱53の表面に凹凸をつくるだけで吸収
され、側壁の広い面積がAl合金柱53と接触すること
になり、十分な効果を得ることができない。側壁の凹凸
は最低でも接続孔の孔径の5%以上の大きさが必要であ
る。本発明では凹凸の大きさに上限は生まれないが、実
用上はレイアウト上の制約から接続孔径に等しい(すな
わち100%)大きさを凹凸の上限と考えることができ
る。また、中層47の厚さが不足するとAl合金柱53
と接続孔側壁との接触面積を減らす効果が十分でなく、
満足な埋め込みを達成することができない。必要な中層
47の厚さは側壁の凹凸形状にも依存するが、最低でも
層間絶縁膜49の50%以上を中層47とする必要があ
る。
【0042】(実施例4)本発明によるさらに別の実施
例を図12に示す。基板61上にすでにパターニングさ
れた配線層65があり、その上に層間絶縁膜68が形成
されている。この層間絶縁膜68は上層67と下層66
よりなり、上層67の方が厚くなっている。層間絶縁膜
68には接続孔69が開孔され、上層67の方が接続孔
の孔径が大きくなっている。この層間絶縁膜68及び接
続孔69上に、下敷金属層70,Al合金配線層71が
形成されている。接続孔69にはAl合金埋め込み部7
2が柱状に埋め込まれている。
【0043】以下、図13に従い図12の形状に埋め込
む工程を説明する。配線層65が形成された基板61上
に層間絶縁膜68を形成する。この層間絶縁膜68の膜
厚は基板61の有する段差と層間絶縁膜68上をどこま
で平坦にするかの要請で決まり、本実施例では2μmと
した。その内訳は、p−TEOSをソースにしてプラズ
マ−CVDで形成されたシリコン酸化膜よりなる下層6
6(0.3μm),PSG(リンケイ酸ガラス)よりなる上
層67(1.7μm)である。さらに層間絶縁膜68上に
下敷層となるW膜70をスパッタ法で200nm形成す
る(a)。この上にホトリソグラフィー工程により接続
孔のレジストパターン73を形成する(b)。接続孔の
孔径は0.4μm である。ドライエッチング法によりこ
のレジストパターン73を層間絶縁膜68及び下敷金属
層70に転写する(c)。形成された接続孔69は下敷
金属層70から層間絶縁膜の下層66までほぼ垂直に開
孔され、孔径は0.4μm である。
【0044】下敷金属層70上のホトレジストを除去し
た後、基板ごとベーパーエッチングチャンバに挿入し、
全圧4.7×104Pa,HF/H2O気化器 55℃,窒
素流量0.6slm,H2O気化器35℃,窒素流量2.
4slm 、の条件で33秒間HFベーパーエッチング
する。ベーパーエッチングにより層間絶縁膜68の上層
67のみが選択的にエッチングされ、接続孔の孔径を層
間絶縁膜上層67のみ0.5μm に広げることができる
(d)。エッチング条件により上層67のエッチング量
は制御可能であり、下敷金属層70及び層間絶縁膜下層
66を殆どエッチングすることなく上層67を最大0.
8μm まで広げることができる。
【0045】下敷金属層70上に、Al−0.5wt%
Cu−1wt%Si 合金配線層71(0.8μm)をD
Cスパッタ法で形成する(e)。下敷金属層70は殆ど
ベーパーエッチングされないためオーバーハング74が
生まれAl合金配線層71に対する接続孔径は0.4μ
m になっている。Al合金配線層71にも大きなオー
バーハングが発生し、接続孔は完全に閉じられてしま
う。すなわち、本実施例におけるW下敷金属層70は実
施例1における絶縁膜の上層8の機能を兼用しており、
接続孔がAl合金配線層71のオーバーハングで閉じら
れやすくすると同時に、高圧埋め込み時に形成されるA
l合金の柱72を接続孔側壁とできるだけ接触させない
ように細くする機能を有する。W下敷金属層70のオー
バーハング74により接続孔の孔径は5%以上縮んでい
れば十分な効果が得られる。ただし下層66が厚すぎる
場合には埋め込みが不十分になるため、少なくとも下層
66より上層67の方が厚い必要がある。
【0046】スパッタ成膜後、搬送室を通って高圧埋め
込み室に基板を移送し、450℃に加熱し圧縮Arで5
00気圧に加圧して接続孔69中を高温,高圧により配
線層より押し出されるAl−0.5wt%Cu−1wt
%Si 合金の柱72で埋め込む(f)。以上で埋め込
み工程を終了し、配線層のホトリソグラフィー工程,エ
ッチング工程を経て次層の埋め込みもしくは通常の半導
体集積回路素子の製造工程につなげていく。
【0047】この時点では接続孔69中に空間が残って
いるが、配線の導通及び信頼性に問題を生じることはな
い。また、必要な場合には、埋込み時の圧力を700気
圧以上にすることによりこの空間を図12のようにAl
合金で完全に埋込むこともできる。
【0048】(実施例5)本発明によるさらに別の実施
例を図15に、従来技術である図14と比較して示す。
本発明と従来技術は、接続孔108形成までは同一の工
程をたどっており、すでにパターニングされた配線層1
05ののっている基板101上に、さらに層間絶縁膜1
06が形成され、この層間絶縁膜106に接続孔108
が開孔されている(図14(a),図15(a))。本実
施例では下層配線層105はTiN/Ti積層膜102
の50nm/30nm,Al合金配線層103の400
nm,TiN膜104の30nmよりなる3層積層構造
であり、層間絶縁膜106はp−TEOSをソースにし
てプラズマ−CVDで形成されたシリコン酸化膜よりな
り、膜厚は1.5μm である。この層間絶縁膜106上
にホトリソグラフィー工程により孔径0.4μm の接続
孔レジストパターンを形成し、ドライエッチング技術に
より接続孔108をほぼ垂直に開孔した。
【0049】従来技術(図14)ではこの基板をそのま
まスパッタ室に搬入し、TiN/Ti(50nm/30
nm)積層下敷金属層109,Al合金(0.8μm)配
線金属層110を形成していた(b)。しかしこの方法
では、接続孔108側壁に水,酸素,窒素を主成分とす
る吸着気体分子層107が残り、これが高圧埋込時に悪
影響を及ぼしていた。すなわち、埋込時の高温雰囲気と
埋込金属による表面積の減少により接続孔側壁から接続
孔閉空間にガスが放出され、これが外側から配線金属層
を押す圧力に抗してこれを押し返し埋め込みを妨げてい
た(c)。
【0050】それに対し本実施例(図15)では、基板
をスパッタ室に搬入する前に吸着ガス置換室に搬入し、
スパッタ雰囲気以上の圧力の不活性ガス雰囲気下にお
く。この際同時にこの吸着ガス置換室を埋込時の温度以
上に加熱する。本実施例では、不活性ガスにArを用い
圧力100Torr,温度450℃で1分間放置した。吸着
ガス置換処理後基板は搬送室を通り真空雰囲気下でスパ
ッタ室に導入される。搬送室及びスパッタ室で真空排気
される間に接続孔側壁に吸着していたAr原子は放出さ
れる。従って本実施例では吸着気体分子層は存在しない
(a)。この上に下敷金属層109,配線金属層110
を形成し(b)、再度高圧埋込室に導入し接続孔を配線
金属112で埋め込む(c)。温度450℃,Ar圧力
500気圧の埋め込み条件で95%以上の歩留まりで埋
め込むことができた。
【0051】吸着ガス置換処理では、処理室の圧力を十
分高くすることが重要であり、配線層形成時の圧力の少
なくとも100倍の圧力が必要である。また、この圧力
が高い程効果が大きい。特に760Torr(すなわち大気
圧)以上の圧力を加えた場合に効果が大きく、高圧埋込
室で350気圧以上700気圧以下の圧力下で450℃
以上500℃以下の温度に30秒以上5分以下放置した
場合には、減圧下で吸着ガス置換処理した場合に50%
までしか改善しなかったアスペクト比5の接続孔(孔径
0.4μm,深さ2.0μm)の埋め込み歩留まりも95
%以上に改善することができ、特に顕著な効果が認めら
れた。
【0052】この大気圧以上の圧力下での吸着ガス置換
処理は、高圧埋込以外の半導体プロセスでも脱ガス処理
として有効である。その一例として、従来脱ガスが多く
困難であったスピンオングラス(SOG)が側壁に露出
した接続孔の埋め込みの実施例を以下に説明する。膜の
中央部にSOG膜を使用した積層層間絶縁膜(膜厚1.
0μm,SOG膜厚50nm)に孔径0.5μmの接続
孔を開孔し、その上にTiN/Ti下敷金属層(50n
m/30nm),Al合金配線層(0.4μm)をスパッ
タ法で形成し、真空中500℃でリフロー技術により接
続孔の埋め込みを検討した。高圧吸着ガス置換処理を実
施しない試料では接続孔をAl合金で埋め込むことがで
きなかったのに対し、接続孔形成後、350気圧,45
0℃で30秒間高圧吸着ガス置換処理を実施し、そのま
ま真空搬送してTiN/Ti下敷金属層,Al合金配線
金属層を連続形成した場合には95%以上の歩留まりで
接続孔を埋め込むことができた。スパッタ−W下敷金属
層(50nm),ブランケットCVD−W配線層(20
0nm)の積層配線で同じ構造の接続孔の埋め込みを検
討した場合にも、上記と同条件で高圧吸着ガス置換処理
した場合の方が高圧吸着ガス置換処理しなかった場合に
比べ15%歩留まりが向上した。
【0053】(実施例6)図16から図26は本発明第
6の実施例であり、半導体記憶装置を形成するための製
造工程を示す。
【0054】p型Si基板121上(図16)に、公知
のLOCOS(Local Oxidation ofSilicon)法を用い
て素子分離領域用SiO2122を形成した後、基板表
面に厚さ5nmのゲート酸化膜123を形成した(図1
7)。
【0055】ゲート電極用に、リンを1×1020cm-3
ープした厚さ70nmのn型多結晶Si膜124を形成
し、さらに厚さ100nmのSiO2 膜125を形成し
た(図18)。次に、公知のリソグラフィ技術とドライ
エッチング技術を用いてSiO2 膜125,n型多結晶
Si膜124を加工し、ゲート電極124を形成した。
その後、ゲート電極をマスクとしてヒ素のイオン打込み
を加速エネルギー=25KeV,ドーズ量=2×1015
cm-2の条件で行い、750℃,30分の窒素アニールを
施してn型不純物領域127を形成した(図19)。
【0056】次いで厚さ50nmのサイドウォールスペ
ーサ用のSiO2 膜126を形成し、引き続き200n
mのSi34膜128を形成し全面のエッチバックを行
った(図20)。
【0057】n型不純物層上の所定の部分のSi34
公知のリソグラフィ技術とドライエッチング技術を用い
てコンタクト孔を開孔した後、リンを1×1020cm-3
ープした厚さ200nmのn型多結晶Si膜を形成し、
全面にエッチバックを施してコンタクト孔内にn型多結
晶Si129を埋め込んだ(図21)。
【0058】次に、厚さ30nmのSi34膜131を
被着し、さらに厚さ200nmのSiO2 132を被着
した後、電荷蓄積電極領域133のSiO2 132とS
34131をエッチングし、厚さ50nmの非晶質S
i134と厚さ200nmのSiO2 135を被着し、
表面のSiO2 135と非晶質Si134をエッチバッ
クする(図22)。
【0059】SiO2 135とSiO2 132をHF水
溶液で除去し、アンモニア水と過酸化水素水の混合水溶
液によって前洗浄を行った後、非晶質Si135をWF
6 と反応させてWに置換しW電極150を形成した。反
応条件は、基板温度350℃,WF6,N2およびArの
流量がそれぞれ25,1400,1075sccm,全圧力
0.75であった。その後、ペンタ(エトキシ)タンタル
(分子式Ta(OH5C2)5)とO2 を原料とするCVD法で厚
さ10nmのTa25膜136を形成した。さらに、C
VD法で厚さ50nmのTiN膜137を形成した。こ
こでTiN膜137の形成条件は、TiCl4流量=5s
ccm,NH3流量=70sccm,基板温度=500℃,成膜
圧力=40Pa,成膜時間=5minであった。次い
で、ビット線コンタクト領域の開孔部138をドライエ
ッチングによって形成する(図23)。
【0060】ここで必要に応じて、W電極150を形成
した後に、100%NH3 雰囲気中で700℃、3分間
の短時間アニールを行い、W膜表面に厚さ数nmから数
+nmのW窒化物を形成することもできる。この場合、W
窒化物が不純物等のバリヤとして働き、この上に形成し
たTa25膜キャパシタのリーク電流を低減する効果が
ある。窒化雰囲気はNH3の他にN2やAr等の不活性ガ
スを含んでも同様のW窒化物が形成できる。
【0061】次いで、厚さ500nmのボロンとリンを
含むSiO2 (BPSG)膜139を形成し750℃で
10分間アニールして流動化させ平坦にした後、ビット
線コンタクト孔を開孔し、スパッタ法と化学気相成長法
を用いて厚さ100nmのW膜を被着してデータ線14
0を形成した(図24)。
【0062】次いで、厚さ100nmのp−TEOSよ
りなる下層、厚さ500nmのBPSG膜よりなる中層、お
よび厚さ100nmのp−TEOSよりなる上層の3層
からなる層間絶縁膜141を形成した。
【0063】次いで、ドライエッチングにより直径0.
3μm の層間接続孔を開孔した。その後、基板ごとベ
ーパーエッチングチャンバに挿入しHFベーパーエッチ
ングした。エッチング条件は全圧4.7×104Pa,H
F/H2O 気化器55℃,窒素流量0.6slm,H2
気化器35℃,窒素流量2.4slm ,エッチング時間
27秒である。ベーパーエッチングにより三層よりなる
層間絶縁膜141のうち中層が選択的にエッチングさ
れ、接続孔の孔径は中層のみ0.35μm に広がった
(図25)。
【0064】次いで、層間絶縁膜141上に下敷となる
TiN/Ti(50nm/30nm)積層膜142,Al
−0.5wt%Cu−1wt%Si合金配線層143の
0.8μmをDCスパッタ法で形成する。層間絶縁膜1
41の上層で開孔面積が狭く、しかも接続孔が深いた
め、接続孔中にはTiN/Ti積層膜142,Al合金
配線層143のいずれも殆ど堆積しない。また、接続孔
径に対し厚いAl合金配線層143を形成しているため
オーバーハングによりAl合金配線層143表面では接
続孔は塞がっている。スパッタ成膜後、搬送室を通って
高圧埋め込み室に基板を移送し、450℃に加熱し圧縮
Arで500気圧に加圧して接続孔中を高温,高圧によ
り配線層より押し出されるAl−0.5wt%Cu−1
wt%Si 合金の柱144で埋め込む。その後、ドラ
イエッチングによりAl合金配線層143及びTiN/T
i(50nm/30nm)積層膜142を配線形状に加
工した。こうして半導体記憶装置を形成することができ
る(図26)。
【0065】接続孔の接続に本発明を適用することによ
り、従来困難であった厚い層間絶縁膜の使用が可能にな
り、また埋め込み工程を簡略化しながら、層間接続の信
頼性を向上することができた。その結果、低コストで高
信頼性の半導体記憶装置の製造が可能となった。
【0066】
【発明の効果】本発明により、従来のように摩擦抵抗を
減らしたり、吸着ガスの放出を抑えたりする目的でTi
N等の下敷金属層を設けることをしなくとも、深い接続
孔を高圧埋め込み技術により配線金属で埋め層間接続を
とることが可能となる。そのため深い接続孔内にTiN
等の下敷金属層を形成するCVD技術等を使用すること
なく高圧埋め込み技術を実施可能となり、多層配線を有
する半導体集積回路装置の製造を容易にすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構造を示す断面図。
【図2】図1の構造を形成する工程を示す説明図。
【図3】ベーパーエッチング装置の構造を示す説明図。
【図4】接続孔の孔径による埋め込み形状の違いを示す
説明図。
【図5】層間絶縁膜に占める中層の割合と接続孔の埋め
込み歩留まりの関係を示す説明図。
【図6】接続面の異なる場合の実施例の説明図。
【図7】本発明の第二実施例の構造を示す断面図。
【図8】図5の構造を形成する工程を示す説明図。
【図9】本発明の第三実施例の構造を示す断面図。
【図10】図9の接続孔の形状を示す説明図。
【図11】図9の構造を形成する工程を示す説明図。
【図12】本発明の第四実施例の構造を示す断面図。
【図13】図12の構造を形成する工程を示す説明図。
【図14】従来技術による埋め込み形状を示す説明図。
【図15】本発明による埋め込み形状を示す説明図。
【図16】本発明による半導体回路装置の製造工程の一
部を示す説明図。
【図17】図16に続く製造工程の一部を示す説明図。
【図18】図17に続く製造工程の一部を示す説明図。
【図19】図18に続く製造工程の一部を示す説明図。
【図20】図19に続く製造工程の一部を示す説明図。
【図21】図20に続く製造工程の一部を示す説明図。
【図22】図21に続く製造工程の一部を示す説明図。
【図23】図22に続く製造工程の一部を示す説明図。
【図24】図23に続く製造工程の一部を示す説明図。
【図25】図24に続く製造工程の一部を示す説明図。
【図26】図25に続く製造工程の一部を示す説明図。
【符号の説明】
1…基板、2…下層配線下敷層、3…下層配線Al合金
層、4…下層配線上敷層、5…下層配線層、6…層間絶
縁膜、7…層間絶縁膜、8…層間絶縁膜、9…層間絶縁
膜、10…接続孔、11…下敷金属層、12…Al合金
配線層、13…柱状Al合金埋め込み部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 伸好 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体事業部内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板と配線層もしくは配線層と配線層の間
    に設けられた接続孔を、層間絶縁膜上に形成され前記接
    続孔を覆う配線層を加熱しながら加圧することにより、
    前記配線層を形成する配線金属で埋め込む層間接続法に
    おいて、前記層間絶縁膜が上層,中層,下層の三層構造
    を有し、前記中層が層間絶縁膜全体の50%以上90%
    以下の厚さを有しかつ接続孔の孔径が中層で最も大きく
    なることを特徴とする配線の層間接続法。
  2. 【請求項2】半導体集積回路装置の基板と配線層もしく
    は配線層と配線層の間に設けられた接続孔を、層間絶縁
    膜上に形成され接続孔を覆う配線層を加熱しながら加圧
    することにより、配線層を形成する配線金属で埋め込む
    層間接続法において、前記層間絶縁膜が層数3以上の奇
    数層よりなる積層構造を有し、前記積層構造の層間絶縁
    膜に開孔された接続孔の偶数層目での孔径が上下に接す
    る奇数層目での孔径より大きいことを特徴とする半導体
    集積回路装置配線の層間接続法。
  3. 【請求項3】半導体集積回路装置の基板と配線層もしく
    は配線層と配線層の間に設けられた接続孔を、層間絶縁
    膜上に形成され接続孔を覆う配線層を加熱しながら加圧
    することにより、配線層を形成する配線金属で埋め込む
    層間接続法において、前記層間絶縁膜が上層,中層,下
    層の三層構造を有し、中層が全体の50%以上90%以
    下の厚さを有し、中層領域の接続孔横断面の基板への投
    影面が上層及び下層の接続孔横断面の基板への投影面を
    含み、前記中層領域の接続孔側面表面が接続孔の孔径に
    対し5%以上の凹凸を有することを特徴とする半導体集
    積回路装置配線の層間接続法。
  4. 【請求項4】半導体集積回路装置の基板と配線層もしく
    は配線層と配線層の間に設けられた接続孔を、層間絶縁
    膜上に形成され接続孔を覆う配線層を加熱しながら加圧
    することにより、配線層を形成する配線金属で埋め込む
    層間接続法において、前記層間絶縁膜が上層と、上層よ
    り膜厚の小さい下層の二層構造を有し、この層間絶縁膜
    上に形成する配線層が配線金属層とそれより膜厚の小さ
    い下敷金属層よりなり、接続孔上に形成される下敷金属
    層のオーバーハングにより接続孔径を5%以上縮め、さ
    らにその上に配線金属層が形成された後加熱しながら加
    圧されることを特徴とする半導体集積回路装置配線の層
    間接続法。
  5. 【請求項5】半導体集積回路装置の基板と配線層もしく
    は配線層と配線層の間に設けられた接続孔を、層間絶縁
    膜上に形成され接続孔を覆う前記配線層を加熱しながら
    加圧することにより、前記配線層を形成する配線金属で
    埋め込む層間接続法において、接続孔の開孔後、層間絶
    縁膜上へ配線層を形成する前に、基板をこの配線層形成
    時の雰囲気圧力以上の圧力を有するHe,Ar,Krも
    しくはそれらの混合ガス中で、前記埋め込み工程時以
    上,配線金属融点以下の温度に加熱した後、大気開放す
    ることなく配線金属層の形成工程に移ることを特徴とす
    る半導体集積回路装置配線の層間接続法。
  6. 【請求項6】半導体集積回路装置の基板と配線層もしく
    は配線層と配線層の間に設けられた接続孔を、層間絶縁
    膜上に形成され接続孔を覆う前記配線層を加熱しながら
    加圧することにより、前記配線層を形成する配線金属で
    埋め込む層間接続法において、接続孔の開孔後、層間絶
    縁膜上へ配線層を形成する前に、基板を大気圧以上の圧
    力を有するHe,Ar,Krもしくはそれらの混合ガス
    中で、前記埋め込み工程時以上,配線金属融点以下の温
    度に加熱した後、大気開放することなく配線金属層の形
    成工程に移ることを特徴とする半導体集積回路装置配線
    の層間接続法。
  7. 【請求項7】半導体集積回路装置の基板と配線層もしく
    は配線層と配線層の間に設けられた接続孔を、配線金属
    で埋め込む層間接続法において、接続孔側壁の少なくと
    も一部が埋め込み金属との間に空隙を有することを特徴
    とする半導体集積回路装置配線の層間接続法。
  8. 【請求項8】基板と配線層もしくは配線層と配線層を層
    間絶縁膜で隔て、前記層間絶縁膜に接続孔を開孔し上下
    層間を接続する半導体集積回路装置で、前記層間絶縁膜
    の少なくとも一層で請求項1に記載の層間接続法により
    層間接続がとられている半導体集積回路装置。
  9. 【請求項9】請求項1において、ドライエッチング法に
    より前記接続孔を所定の寸法に開孔した後、フッ化水素
    ベーパーエッチング法もしくはウェットエッチング法に
    より、中層を選択的にエッチングし、接続孔の孔径を中
    層で最も大きくする半導体集積回路装置配線の層間接続
    法。
JP31031895A 1995-11-29 1995-11-29 配線の層間接続法 Pending JPH09148434A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100366635B1 (ko) * 2000-11-01 2003-01-09 삼성전자 주식회사 반도체 소자의 금속 배선 및 그 제조방법
JP2005066817A (ja) * 2003-08-01 2005-03-17 Yamaha Corp 微小構造体
US7611983B2 (en) 2006-03-23 2009-11-03 Fujitsu Microelectronics Limited Semiconductor device and a manufacturing method of the same

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