JPH09147737A - プラズマディスプレイ用パネル基板の製造方法及びその製造装置 - Google Patents

プラズマディスプレイ用パネル基板の製造方法及びその製造装置

Info

Publication number
JPH09147737A
JPH09147737A JP30303595A JP30303595A JPH09147737A JP H09147737 A JPH09147737 A JP H09147737A JP 30303595 A JP30303595 A JP 30303595A JP 30303595 A JP30303595 A JP 30303595A JP H09147737 A JPH09147737 A JP H09147737A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass substrate
gas
plasma display
chamber
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP30303595A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3552818B2 (ja
Inventor
Joji Tsunoda
城治 角田
Tomonori Nakamura
友律 中村
Taketoshi Kajimoto
武利 梶本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEW MICRON KK
Original Assignee
NEW MICRON KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEW MICRON KK filed Critical NEW MICRON KK
Priority to JP30303595A priority Critical patent/JP3552818B2/ja
Publication of JPH09147737A publication Critical patent/JPH09147737A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3552818B2 publication Critical patent/JP3552818B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い精度で安価に短時間に加工できる基板パ
ターンの製造方法及びその製造装置を提供する。 【解決手段】 窓10を有し、内部にPDP用ガラス基
板が入れられるチャンバー11とレーザービームを発振
するレーザー発振手段12間に光学手段13を設け、前
記光学手段13によってレーザービームをフォトマスク
19を介して前記窓10からPDP用ガラス基板に照射
できるようにする。また、チャンバー11に光励起され
る反応性のガスを供給するガス供給手段14を設ける。
前記ガス供給手段14は、前記チャンバー11と供給用
のパイプ25と吸気用のパイプ26とによって接続され
ており、前記供給用のパイプ25からガスを注入し、吸
引パイプ26から排気することにより、PDP用ガラス
基板の表面に前記ガスの流れを形成し、そのガス流によ
ってエッチングを行うことにより、均一な濃度、均一な
温度で、かつ、反応に必要な十分なガスを供給し、高い
精度で安価に短時間に加工できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プラズマディス
プレイパネル用ガラス基板へのパターンの形成方法及び
その装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体や薄膜デバイスなどでは、通常、
フォトリソグラフィとエッチングにより、基板の表面に
設けられたパターン形成層に微細加工を施している。
【0003】すなわち、基板上に薄膜からなるパターン
形成層を真空蒸着法やスパッタリング法などにより設
け、この基板上に設けたパターン形成層にレジストを塗
布し、フォトマスクを介して露光して現像したのち、こ
れをマスクにパターン形成層にエッチングを施し、レジ
ストを剥離することにより、パターンを形成している。
【0004】ところが、このようなパターン形成法で
は、処理工程数が多く、煩雑で処理時間がかかるため、
例えば微細な加工を大面積に施さなければならないカラ
ーのプラズマディスプレイパネル(以下、PDP)の隔
壁形成加工などでは、従来、厚膜印刷法やサンド・ブラ
スト法などが用いられている。
【0005】ここで、PDPについて簡単に説明する
と、PDPには、交流方式と直流方式とがあって、交流
方式のPDPは、図12に示すようにストライプ状のア
ドレス電極1を設けた背面ガラス基板(ソーダライム)
2と、表示電極3を設けた表面ガラス基板4間に誘電体
層5を設け、前記アドレス電極1と表示電極3の間で、
交流放電の形で動作させるもので、その際、背面ガラス
基板2のアドレス電極1間に隔壁6を設け、その隔壁6
よって仕切った電極1に、それぞれ順に赤、青、緑の蛍
光体を塗布し、その赤、青、緑の蛍光体を塗布した電極
1を表示に応じて放電させることにより、カラー表示が
行えるようになっている。
【0006】一方、直流方式のPDPでは図13に示す
ように、背面ガラス基板2に隔壁6を設けて表示セルご
とに分離し、その分離したセルごとにアノード電極7を
設け、前記アノード電極7を放電空間に露出させるとと
もに、その露出させた前記アノード電極7と表面ガラス
基板4に設けたカソード電極8との間で直流放電の形で
動作させるというものである。
【0007】このことから、前記隔壁6は、交流方式あ
るいは直流方式を問わず、画素に対応させるため、幅が
20μm〜30μmで、高さ約200μmのパターンを
多数形成しなければならなかった。
【0008】このため、厚膜印刷法では、ガラス基板2
の表面にスクリーンを使ってガラスペーストを印刷し、
そのペーストを印刷した基板を焼成することにより、隔
壁を形成するというものであり、また、サンド・ブラス
ト法では、ガラスペーストを基板2全体に厚く塗布して
乾燥させ、画素以外の部分を覆うようにフォトリソグラ
ィによってレジストを形成し、レジストで覆われていな
い部分を細かい硬質粒子で掘削し、焼成して隔壁部分を
形成するというものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
厚膜印刷方法では、化学エッチングを伴わず処理時間は
短縮できるが、一度の印刷で20μm程度の厚さしか隔
壁を形成できないので、ペーストを数回〜十数回印刷す
ることで、高さ200μmの隔壁を形成しなければなら
ないという問題がある。
【0010】また、スクリーンが金属線で編んだ網であ
るため、基板が大きくなると、網に撓みや,ネジレなど
が発生しやすくなり、パターンの欠陥が発生するという
問題があった。
【0011】一方、サンド・ブラスト法では、フォトリ
ソグラフィを使うため、厚膜印刷法に比べて工程が複雑
になるという問題があるが、スクリーンに代えてフォト
マスクを使うため、安定して大面積に微細パターンを作
ることができるという特長がある反面、硬質粒子でもっ
て掘削をするため、掘削した際の隔壁精度が粒子の大き
さで決定され、粒子の大きさ以上の精度を出すことがで
きないという問題がある。
【0012】そこで、この発明の課題は、高い精度で安
価に短時間に加工できるPDP用基板の製造方法及びそ
の製造装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明の請求項1に係る発明では、光励起によっ
て反応性のラジカルを生成するエッチングガス流中にP
DP用ガラス基板を配置し、そのガス流中に配置した前
記PDP用ガラス基板上に、基板パターンの形成された
フォトマスクを介してレーザービームを照射し、上記ガ
ラス基板上にパターンを形成するという方法を採用した
のである。
【0014】また、請求項2に係る発明では、上記ガス
流中に上記反応性のガスより比重の大きな堆積性を有す
るエッチングガスを混合し、その混合ガス流中に上記P
DP用ガラス基板を配置し、上記PDP用ガラス基板上
にパターンを形成するという方法を採用したのである。
【0015】請求項3に係る発明では、上記PDP用ガ
ラス基板の表面にパターン形成膜層を設け、そのパター
ン形成膜層を設けた上記PDP用ガラス基板を上記ガス
流中に配置し、前記ガラス基板上にパターンを形成する
という方法を採用したのである。
【0016】このとき、請求項4に係る発明では、窓を
有し、その窓と並行になるようにPDP用ガラス基板が
内部に配置されるチャンバーと、レーザービームを発振
するレーザー発振手段間に、前記チャンバーの窓へパタ
ーンの形成されたフォトマスクを介して並行なレーザー
ビームを入射する光学手段を設けるとともに、前記チャ
ンバーと接続される供給用のパイプと吸気用のパイプと
を有し、前記チャンバー内のPDP用ガラス基板の一端
から他端へ向けて光励起されるエッチングガスを供給
し、その供給した前記ガスをチャンバー内から吸気する
ガス供給手段と、前記チャンバー内の空気を排出する排
気手段を備えた構成を採用したのである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明することにする。
【0018】図1に第1実施形態として請求項4に記載
の発明に係るPDP用基板の製造装置についての一形態
を示し、次に、その装置を用いて請求項1乃至3に係る
PDP用基板の製造方法を説明することにする。
【0019】図1に模式的に示すように、第1実施形態
のPDP用基板の製造装置は、チャンバー11とレーザ
ービームを発振するレーザー発振手段12間に光学手段
13を設け、前記チャンバー11に光励起される反応性
のガスと堆積性のガスを供給するガス供給手段14と排
気手段15を設けた構成となっている。
【0020】前記チャンバー11は、透明な石英ガラス
で閉塞された窓10が側部に設けられ、その窓を介して
外部からレーザービームを入射することができるように
なっている。また、前記窓10は、不純物を含まない強
度の高い石英ガラスで形成することにより、チャンバー
11内の真空や高温に耐えることができるようになって
いる。
【0021】一方、チャンバー11内には、PDP用ガ
ラス基板(以下、ガラス基板)2を載置する可動式の試
料台16が設けられている。
【0022】前記試料台16は、図2に示すように、前
記窓に対して直交させて設けたレール17とそのレール
17に係合するL型の支持部材18とからなり、前記支
持部材18はレール17上を進退自在に移動できるよう
になっている。そのため、支持部材18に載置されたガ
ラス基板2を、窓10と平行に支持することができるよ
うになっている。
【0023】レーザー発振手段12は、アルゴンレーザ
ー、炭酸ガスレーザー、エキシマレーザーなどの波長の
違う出力の大きなレーザー発振器からなり、この発振器
は使用するガラス基板2の大きさや材質及びガスの種類
に応じて選択する。
【0024】光学手段13は、この形態の場合、レーザ
ービームを反射してチャンバー11の窓10へ入射する
ためのミラー系と、そのミラー系にフォトマスク19を
介してレーザー発振手段12の出力ビームを入射するた
めの投影装置20とからなっている。
【0025】ミラー系は、凹面鏡21と凸面鏡22とか
らなり、凹面鏡21はその反射面をレーザー発振手段1
2と対向させて設け、一方、凸面鏡22は、前記凹面鏡
21の光軸上の焦点にその反射面を凹面鏡21の反射面
に対向させて配置してある。また、このとき、凹面鏡2
1と凸面鏡22との曲率半径は同じとしてある。そのた
め、図1に示すように凹面鏡21の光軸の両側に、レー
ザー発振手段12とチャンバー11とを配置し、レーザ
ー発振手段12から光軸に対して平行に凹面鏡21にレ
ーザービームを入射すると、入射したビームは焦点に向
けて反射され、焦点に配置した凸面鏡22で再び凹面鏡
21に反射されて回折の少ない並行な光線となってチャ
ンバー11の窓10に入射できるようになっている。
【0026】この際、上記凸面鏡22には調整機構を設
け、鏡面を上下左右に動かせるようにすれば、平行光線
の調整が行えるようにできる。
【0027】投影装置20は、フォトマスク19を支持
する支持部23と投影レンズ24とで構成され、レーザ
ー発振手段12と前記凹面鏡21間に設けられている。
【0028】投影レンズ24は、図3(a),(b)に
示すように例えば凸レンズ24’とエフシーダレンズ2
4”などの特殊レンズを組み合わせ、球面収差を生じな
いようにレーザー発振手段12のレーザービームをビー
ム幅を広げた拡大ビームにできるようになっており、支
持部23によって支持されるフォトマスク19のパター
ンを投影できるようになっている。
【0029】ちなみに、図3(a)のものでは、レーザ
ーを使った場合に、光学系内で焦点を結ばないので、空
気のイオン化を生じ無いようにできる。また、組み合わ
せるレンズの数を少なくできるので、サイズの小型軽量
化を図りやすいなどの特長がある。一方、(b)のもの
では、レーザービームは一度焦点に集光され、この焦点
で空間的フィルタリングが行われ、位相の揃ったビーム
を作ることができるなどの特長がある。
【0030】また、この投影装置20には、図示はして
いないが、前記支持部23を前後左右に移動できる調整
装置が設けられ、凸面鏡22に対する投射位置を調整し
て像のピントを調整できるようにしてある。
【0031】ガス供給手段14は、図1に示すように、
前記チャンバー11と供給用のパイプ25と吸気用のパ
イプ26とが接続された反応性ガス循環装置27からな
っており、前記供給用のパイプ25は図4の断面図に示
すように、その先端の吐出口28がラッパ形に形成さ
れ、チャンバー11の外壁に取り付けられている。
【0032】すなわち、図2に示すように、試料台16
上のガラス基板2の一端側に設けた複数の貫通孔29と
連通するようにラッパ状の吐出口28が取り付けられて
いる。
【0033】一方、ガラス基板2の他端側には吸気用の
パイプ26の吸引口30が設けられており、前記供給さ
れたガスを排出できるようになっている。
【0034】反応性ガス循環装置27は、供給用のパイ
プ25から純度99.99%以上の高純度の反応性の高
いエッチング用ガスと堆積性のガスをチャンバー11へ
供給するガス原料供給部とその供給部から供給した前記
ガスを吸気用のパイプ26によりチャンバー11から吸
引するガス排気部とからなっている。
【0035】原料供給部は流量制御装置とミキサー装置
を備え、一定量のガスを供給する。一方、ガス排気部
は、乾式除外装置(スクライバー)を備え、その乾式除
外装置によってチャンバー11から排出したガスを酸素
を含んだ不活性気体として大気中へ放出できるようにな
っている。
【0036】そのため、ガス原料供給部から供給された
前記ガスは、供給用のパイプ25の吐出口28から前記
貫通孔29を介し、前記PDP用ガラス基板2の表面に
シャワー状に供給され、図2の矢印に示すように、基板
2の表面にガス流をむらなく流せる気道を形成し、前記
試料台16のガラス基板2上を流れて吸引口30で吸引
され、ガス排気部によって排出される。
【0037】排気手段15は、チャンバー11と排気パ
イプ31で接続されたロータリー真空ポンプからなり、
前記ポンプによってチャンバー内を所定の真空状態に減
圧する。
【0038】この実施形態は、以上のように構成され、
次にこの装置を用いて従来例で述べたPDPの背面ガラ
ス基板2(ガラス基板)のエッチングについて説明する
ことにより、請求項1のレーザーエッチングによる基板
パターンの製造方法について説明することにする。
【0039】この製造方法では、ガラス基板2に直接エ
ッチングを行うというものであって、まず、ガス供給手
段14に、エッチングの準備のため、光励起される反応
性の高いエッチング用ガスとして、例えばフッカ水素ガ
ス(HF)を充填する。また、投影装置20には、支持
部23に隔壁6パターンの描かれたフォトマスク19を
セットする。
【0040】つぎに、ガラス基板2として基板厚さが隔
壁高さを有する基板を試料台16に載置し、チャンバー
11内を移動させて試料台16上のガラス基板2をチャ
ンバー11の窓10と平行にセットする。
【0041】このようにガラス基板2をセットすると、
チャンバー11を密閉し、排気手段15により、その内
部を10-7Torr程度の高真空状態にしたのち、ガス
供給手段14から前記ガスをチャンバー11内に供給す
ることにより、10-2〜102 Torr程度の低真空状
態に保ち、前記ガスをガラス基板2表面上に流しなが
ら、レーザー発振手段12を作動する。すると、出力さ
れたレーザービームは、フォトマスク19を介して凹面
鏡21と凸面鏡22で三回反射し、平行なビームとなっ
てチャンバー11の窓10からガラス基板2表面に対し
て直角に入射する。このため、入射したレーザービーム
は、フォトマスク19でマスクされないガラス基板2の
表面を照射し、照射された部分のフッカ水素ガスのラジ
カルを励起する。
【0042】すなわち、フッカ水素ガスはレーザービー
ムにて光分解し、ラジカルが生成され、この生成された
ラジカルとの化学反応により、ガラス基板2のエッチン
グが進行する。
【0043】このとき、エッチングに用いられるフッカ
水素ガスは、ガス供給手段14からガラス基板2表面に
生じさせたガス流によって供給されており、そのガラス
基板2表面に供給される高純度のガス流により、ガラス
基板2の表面が被われ、ガス密度の高い状態でエッチン
グが行われる。また、前記ガス流との反応によりガラス
基板2表面に生じた反応生成物はガス流によってチャン
バー11外へ排出され、常に新しいガス流によりエッチ
ングが行われる。そのため、例えば、チャンバー11内
にガスを充満させたガス雰囲気中で前記エッチングを行
う場合に比べ、反応に必要、かつ、十分で濃度が均一で
温度も均一なエッチング用ガスを供給することができる
ので、エッチングの均一性、再現性を確保し、エッチン
グの速度、精度とも向上させることができる。
【0044】なお、このとき、上記ガスの供給量と排出
量の流量は同じ速度で行うようにすれば、容易にガス気
道を維持できる。
【0045】この際、ガラス基板2のエッチングされた
部分では、側面にもビームが当たっているように見える
が、それは、ガラス基板2に直角にレーザービームを入
射するようにしているので、エッチングされた加工部分
の表面に当たったビームが反射しているだけで、この反
射ビームは、すでに、エッチングされた加工部分表面で
ビームの持つエネルギーは吸収されており、原理的に垂
直方向のエッチングができるようになっている。そのた
め、側面に対するサイドエッチングが少なくなってお
り、高い加工精度が得られる。
【0046】このようにこの製造方法によれば、レーザ
ーを用いてフォトリソグラフィを行わずに直接エッチン
グが行えるため、ガラス基板2を高い精度で安価に、し
かも、短時間でエッチングできる。
【0047】このとき、上記のものでも十分にサイドエ
ッチングが少なく異方向性が高いが、エッチングされた
隔壁6は、図5に示すように、上部がテーパー状に形成
される。このため、このテーパー状のエッチングを防ぐ
方法として請求項2に係る発明を次に説明する。
【0048】この発明では、上記第1実施形態のガス流
中に上記光励起を起こす反応性の高いガスより比重の大
きな堆積性を有する例えば、SiCl4 やO2 などのエ
ッチング用ガスを混合し、その混合ガス流中にガラス基
板2を配置し、上記ガラス基板2上にパターンを形成す
ることにより、上記テーパー状のエッチングを防ぐとい
う方法である。
【0049】すなわち、上記のように比重の大きなガス
を混合し、ガスの比重を大きくして垂直方向に異方向性
が生ずるようにする。
【0050】そのため、このようにして異方向性を付与
した前記ガスは、例えば図5の場合、前記ガスの大部分
は隔壁6と隔壁6間のエッチングされた部分のガラス基
板面2に沿って堆積するようにして流れるため、隔壁6
の上部をエッチングしないというものである。
【0051】これにより、図6に示すようにガラス基板
2の隔壁6を垂直形状にすることができ、より高精細度
の加工を可能にすることができる。
【0052】ところで、上記述べてきたPDP用の基板
パターンの製造方法及びその製造装置においては、ガス
流中にガラス基板2を置いてレーザービームを照射する
という方法を用いてエッチングを行うため、エッチング
用ガスの選択によりエッチングの材料選択性(同一条件
のエッチングに対して、エッチング材料によるエッチン
グ速度の大小で、この差が大きいほど有利)が容易に得
られる。
【0053】そのため、上記実施形態では、PDP用の
背面ガラス基板2を直接ガラス基板2をエッチングして
製造する場合について説明したが、図7乃至9に第3実
施形態として、エッチング材として上述のガラス基板2
に直接エッチングを施すものの他、ガラス基板2に酸化
シリコン膜や他の厚膜などのパターン形成層32を設け
た物について、そのエッチング材料に対するエッチング
ガスなどをまとめて表に示す。
【0054】なお、この製造方法及び装置はPDPの前
記背面ガラス基板2を製造する場合以外の、例えばIC
やLSIなどのエッチングを行う基板など、どのような
ものにでも適用できることは明らかである。
【0055】図10に第4実施形態として、チャンバー
11とレーザー発振手段12間にスキャニング装置40
と反射鏡41からなる光学手段13を設け、また、フォ
トマスク19をチャンバー11の窓10に取り付け、レ
ーザービームをフォトマスク19を介してチャンバー1
1内のガラス基板2に照射できるようにして、第1実施
形態の製造装置における投影装置20と凸面鏡22を用
いないでエッチングを行なえるようにし、回折による精
度の低下と、ビーム径の拡大によるエネルギー密度の低
下による生産性の低下を防ぐようにしたものを示す。
【0056】上記スキャニング装置40は、例えばポリ
ゴンミラーをモータなどのアクチュエターなどで回転さ
せ、レーザー発振手段12からのレーザービームを反射
して500KHz程度の掃引速度で走査ビームを反射鏡4
1に入射させるようになっている。
【0057】反射鏡41は、この形態の場合、パラボラ
形状のミラーリフレクターで、前記走査ビームを放物面
状の鏡面で反射することにより、チャンバー11へ前記
走査ビームを入射できるようになっている。
【0058】チャンバー11は図11に示すように窓1
0を有し、その窓10に治具42によりフォトマスク1
9を直接取り付けるようになっている。
【0059】前記治具42は、例えば額縁型のもので、
周囲に取り付け用のボルト43が嵌入されている。ま
た、内側にはフォトマスク19を支持する取り付け部が
設けられており、前記ボルト43を窓10の周囲に設け
られた取り付け孔にネジ込むことにより、フォトマスク
19を前記窓10に圧接するようになっている。
【0060】このとき、前記窓10は、この形態の場
合、石英ガラスが取り付けられておらず、前記フォトマ
スク19が石英ガラスに代わって前記窓10を閉塞する
ようになっている。そのため、フォトマスク19の内側
は、腐食防止のための薄膜コーティングを施すのが好ま
しい。
【0061】また、チャンバー11内には、図11に示
すように、第1実施例で述べたのと同じように試料台1
6が設けられている。
【0062】すなわち、図11に示すように、前記窓に
直交して設けられたレール17とそのレール17に係合
したL型の支持部材18とからなり、前記支持部材18
はレール17上を進退自在に移動できるようになってお
り、窓と平行にガラス基板2を支持することができるよ
うになっている。
【0063】また、前記チャンバー11には、前記試料
台16に載置されるガラス基板2の一端側に第1実施例
で述べたのと同様に、ガス供給手段14の供給用のパイ
プ25と連通する貫通孔29が設けられ、エッチングガ
スが供給できるようになっている。一方、基板2の他端
側には、吸引口30を設けて、前記供給されたガスを排
出できるようになっている。
【0064】そのため、試料台16を窓10に近づける
と、基板2と窓10との間に小さな空間(部屋)が形成
され、上方の貫通孔29からガスを注入し、下方の吸引
口30から排気することにより、図11の矢印に示すよ
うに、ガスの流れ(気道)をガラス基板2の表面に形成
できるようになっている。
【0065】このため、このようにガス流の形成される
チャンバー11内のガラス基板2に対しスキャニング装
置40を用いてレーザービームによるエッチングを行う
と、第1実施例で述べたように加工精度の高いエッチン
グを行うことができる。しかも、このとき、レンズを用
いないので、収差による誤差による加工精度の低下を来
さなくできる。
【0066】さらに、その際、径の絞られたエネルギー
密度の高いビームでもって光励起を行うので、エッチン
グを効率良く行え、生産性の向上を図れる。
【0067】他の構成及び作用効果については、第1実
施形態と同じであるので、その説明は省略することにす
る。
【0068】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成し、基板
上にガス流を形成し、そのガス流を形成した基板上にフ
ォトマスクを介してレーザービームを照射し、エッチン
グを行なえるようにしたので、製造工程を減らしコスト
を低減させることができる。
【0069】また、光励起の際、ガス流を用いるように
したので、常に新しいガスによりエッチングを行えるの
で、加工精度の向上を図ることができる。
【0070】特に、請求項1に係る発明では、ガラス基
板に直接エッチングを施すことができるので、カラープ
ラズマディスプレーの背面基板に用いるのに最適であ
る。
【0071】請求項2では、比重の大きな堆積性のガス
を混合することにより、エッチングに異方向性を付与し
て加工精度を高めることができる。
【0072】請求項3では、ガラス基板にパターン形成
層を設けることにより、いろいろな用途の基板に対する
エッチングを行うことができる。
【0073】請求項4では、例えば光学手段にスキャニ
ング装置を用いるようにすれば、レンズを用いないの
で、収差による誤差による加工精度の低下を来さなくで
きる。また、その際、径の絞られたビームでもって光励
起を行うので、エッチングを効率良く行え、生産性の向
上を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のブロック図
【図2】第1実施形態の要部断面図
【図3】第1実施形態の作用を説明するための作用説明
【図4】図2を説明するための要部断面図
【図5】第2実施形態の作用を説明するための作用説明
【図6】第2実施形態の作用を説明するための作用説明
【図7】第3実施形態を説明するための表の図
【図8】第3実施形態を説明するための表の図
【図9】第3実施形態を説明するための表の図
【図10】第4実施形態のブロック図
【図11】第4実施形態の要部断面図
【図12】従来例を説明するための作用説明図
【図13】従来例を説明するための作用説明図
【符号の説明】
2 プラズマディスプレイ用ガラス基板 10 窓 11 チャンバー 12 レーザー発振手段 13 光学手段 14 ガス供給手段 15 排気手段 16 試料台 19 フォトマスク 20 投影装置 21 凹面鏡 22 凸面鏡 32 パターン形成層 40 スキャニング装置 41 反射鏡

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光励起によって反応性のラジカルを生成
    するエッチングガス流中にプラズマディスプレイパネル
    用ガラス基板を配置し、そのガス流中に配置した前記プ
    ラズマディスプレイパネル用ガラス基板上に、基板パタ
    ーンの形成されたフォトマスクを介してレーザービーム
    を照射し、上記ガラス基板上にパターンを形成するプラ
    ズマディスプレイ用パネル基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記ガス流中に上記反応性のガスより比
    重の大きな堆積性を有するエッチングガスを混合し、そ
    の混合ガス流中に上記プラズマディスプレイパネル用ガ
    ラス基板を配置し、上記プラズマディスプレイパネル用
    ガラス基板上にパターンを形成することを特徴とする請
    求項1に記載のプラズマディスプレイ用パネル基板の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 上記プラズマディスプレイパネル用ガラ
    ス基板の表面にパターン形成膜層を設け、そのパターン
    形成膜層を設けた上記プラズマディスプレイパネル用ガ
    ラス基板を上記ガス流中に配置し、前記ガス流中に配置
    したプラズマディスプレイパネル用ガラス基板上にパタ
    ーンを形成することを特徴とする請求項1または2に記
    載のプラズマディスプレイ用パネル基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記請求項1乃至3に記載のプラズマデ
    ィスプレイ用パネル基板の製造装置であって、 窓を有し、その窓と並行になるようにプラズマディスプ
    レイパネル用ガラス基板が内部に配置されるチャンバー
    と、レーザービームを発振するレーザー発振手段間に、
    前記チャンバーの窓へパターンの形成されたフォトマス
    クを介して並行なレーザービームを入射する光学手段を
    設けるとともに、前記チャンバーと接続される供給用の
    パイプと吸気用のパイプとを有し、前記チャンバー内の
    プラズマディスプレイパネル用ガラス基板の一端から他
    端へ向けて光励起されるエッチングガスを供給し、その
    供給した前記ガスをチャンバー内から吸気するガス供給
    手段と、前記チャンバー内の空気を排出する排気手段を
    備えたプラズマディスプレイ用パネル基板の製造装置。
JP30303595A 1995-11-21 1995-11-21 プラズマディスプレイ用パネル基板の製造方法及びその製造装置 Expired - Fee Related JP3552818B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30303595A JP3552818B2 (ja) 1995-11-21 1995-11-21 プラズマディスプレイ用パネル基板の製造方法及びその製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30303595A JP3552818B2 (ja) 1995-11-21 1995-11-21 プラズマディスプレイ用パネル基板の製造方法及びその製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09147737A true JPH09147737A (ja) 1997-06-06
JP3552818B2 JP3552818B2 (ja) 2004-08-11

Family

ID=17916149

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30303595A Expired - Fee Related JP3552818B2 (ja) 1995-11-21 1995-11-21 プラズマディスプレイ用パネル基板の製造方法及びその製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3552818B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6343967B1 (en) * 1998-02-13 2002-02-05 Hitachi, Ltd. Method of making gas discharge display panel and gas discharge display device

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6343967B1 (en) * 1998-02-13 2002-02-05 Hitachi, Ltd. Method of making gas discharge display panel and gas discharge display device
US6429586B1 (en) 1998-02-13 2002-08-06 Hitachi, Ltd. Gas discharge display panel and gas discharge display device having electrodes formed by laser processing
US6624575B2 (en) 1998-02-13 2003-09-23 Hitachi, Ltd. Method of making gas discharge display panel and gas discharge display device

Also Published As

Publication number Publication date
JP3552818B2 (ja) 2004-08-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5229081A (en) Apparatus for semiconductor process including photo-excitation process
EP0168768B1 (en) Dry etching process and apparatus
JP3689524B2 (ja) 酸化アルミニウム膜及びその形成方法
EP0127188A1 (en) Dry etching apparatus and method using reactive gas
US20050263720A1 (en) Method and apparatus for recycling gases used in a lithography tool
US20100096569A1 (en) Ultraviolet-transmitting microwave reflector comprising a micromesh screen
CN1650401A (zh) 曝光方法与曝光装置、以及器件的制造方法
JP2002062637A (ja) レーザ修正方法および装置
US5864388A (en) Surface activating process, and device and lamp for performing said process
JP2023083302A (ja) 極端紫外線光源のチャンバ内の光学系の表面の洗浄
US20050241673A1 (en) Resist removing apparatus and method of removing resist
US20100097593A1 (en) EUV light source, EUV exposure apparatus, and electronic device manufacturing method
JP3552818B2 (ja) プラズマディスプレイ用パネル基板の製造方法及びその製造装置
JPH10280152A (ja) チャンバレスレーザcvd装置
JP4339126B2 (ja) Hidランプの石英バーナーの被覆方法
CA1330601C (en) Apparatus for semiconductor process including photo-excitation process
JPH05291115A (ja) X線装置、x線露光装置及び半導体デバイス製造方法
KR20010003840A (ko) 플라즈마 디스플레이 패널의 격벽 및 그 제조방법
KR20190110928A (ko) 엘코스(LCoS) 디스플레이용 무기 배향막 형성 장치
JPS60202928A (ja) 光励起反応装置
JPS59208065A (ja) レ−ザ金属堆積方法
JPH07307274A (ja) 半導体装置の製造装置
KR20000055696A (ko) 레이저를 이용한 투명전극 형성 방법
US20050072669A1 (en) Deposition apparatus, deposition method, optical element, and optical system
JP4067692B2 (ja) プラズマディスプレイパネル用隔壁およびその製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20031226

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040308

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040330

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20040427

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080514

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090514

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100514

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100514

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110514

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120514

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees