JPH09147394A - タンジェンシャルスキュー検出方法及び検出装置 - Google Patents

タンジェンシャルスキュー検出方法及び検出装置

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JPH09147394A
JPH09147394A JP32795595A JP32795595A JPH09147394A JP H09147394 A JPH09147394 A JP H09147394A JP 32795595 A JP32795595 A JP 32795595A JP 32795595 A JP32795595 A JP 32795595A JP H09147394 A JPH09147394 A JP H09147394A
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tangential skew
displacement
circuit
focus
tangential
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JP32795595A
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Toshiki Udagawa
俊樹 宇田川
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成により、タンジェンシャルスキュ
ー量が容易に検出されるようにした、光学ピックアップ
のタンジェンシャルスキュー検出方法及び検出装置を提
供すること。 【解決手段】 フォーカスサーボ回路21からのフォー
カスアクチュエータ駆動信号S1とフォーカスアクチュ
エータ伝達特性に基づいて、フォーカスアクチュエータ
の光軸方向の変位を検出する、変位検出手段24と、上
記変位検出手段により得られた変位に基づいて、タンジ
ェンシャルスキュー量に変換する、変換手段26乃至3
0または33とを含むようにタンジェンシャルスキュー
検出装置20を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク再生用
の光学ピックアップに関し、特にタンジェンシャルスキ
ュー検出方法及び検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光ディスク再生用の光学ピックア
ップは、例えば図13に示すように構成されている。図
13において、光学ピックアップ1は、対物レンズ2が
先端に取り付けられたレンズホルダー3と、このレンズ
ホルダー3を二軸方向に対して移動可能に支持する固定
部4と、固定部4が取り付けられる二軸ベース5とから
構成されている。
【0003】ここで、レンズホルダー3は、例えば、一
端がこのレンズホルダー3の両側に、また他端が固定部
4に対して固定された二対の弾性支持部材6によって、
固定部4に対して垂直な二方向、即ち紙面に垂直なトラ
ッキング方向及び符号Fcsで示すフォーカシング方向
に移動可能に支持されている。
【0004】また、対物レンズ2は、図示しない光源
(発光手段)からの光ビームを、光ディスクの信号記録
面に集光させると共に、光ディスク7からの戻り光を、
図示しない光学系を介して、光検出器の受光面にスポッ
トとして結像させる。
【0005】かくして、光検出器からの検出信号に基づ
いて、光ディスクの再生信号が検出されると共に、トラ
ッキングエラー信号及びフォーカスエラー信号が検出さ
れる。これにより、これらトラッキングエラー信号及び
フォーカスエラー信号に基づいて、上記トラッキング用
コイル及びフォーカス用コイルへの通電が制御されるこ
とにより、トラッキングサーボ及びフォーカスサーボが
行われるようになっている。
【0006】このように構成された光学ピックアップ1
によれば、外部から、各コイルに対して、上述のように
トラッキングサーボ及びフォーカスサーボにより駆動制
御された駆動電圧が供給されることにより、各コイルに
発生する磁束が、ヨーク及びマグネットによる磁束と相
互に作用して、このレンズホルダー3が、トラッキング
方向及びフォーカシング方向Fcsに対して移動され
る。かくして、レンズホルダー3に取り付けられた対物
レンズ2が、フォーカシング方向及びトラッキング方向
に対して適宜に移動されるようになっている。これによ
り、光ディスクからの戻り光が光検出器の受光面に正確
にスポットを形成することになり、この光検出器からの
検出信号に基づいて、光ディスクの再生信号が検出され
ることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、例え
ば画像情報記録用や巨大データ格納等のために、光ディ
スクの高密度化が進んでおり、高密度光ディスクの再生
の際には、従来の光ディスクの場合には無視できた光デ
ィスクのタンジェンシャルスキューが、検出信号の信頼
性の点から問題になってきている。
【0008】このため、例えば図13に示すように、二
軸ベース5上に、タンジェンシャルスキュー検出用の光
学的センサ8を搭載することにより、この光学的センサ
8によって、タンジェンシャルスキューが検出される。
この光学的センサ8は、従来の光学ピックアップ1に対
して付加的に備えられると共に、対物レンズ2そしてレ
ンズホルダー3と干渉しないように、対物レンズ2の光
軸に対して所定のオフセットを有するように配設される
ことになる。従って、部品コスト及び組立コストが高く
なってしまうと共に、光学的センサ8からの検出信号に
基づいて、実時間のタンジェンシャルスキュー量を検出
するためには、電気的な補正を加えることにより、オフ
セット分を除去することが必要であった。
【0009】また、上記光学的センサ8は、その光軸
が、対物レンズから出射される光ビームの光軸と正確に
平行になるように、光軸合わせをする必要がある。この
ため、光学的センサ8は、機械的な取付精度や経時変化
による位置ずれに関して、高い精度が要求されると共
に、電気的な補正を行なう場合にも、再生信号等を参照
する調整が必要になるという問題があった。
【0010】さらに、検出されたタンジェンシャルスキ
ュー量に基づいて、タンジェンシャルスキューエラー信
号として、フォーカスサーボ回路に対してフィードバッ
クする際には、上記光学的センサ8は、上記フォーカス
サーボ回路の出力信号に応じて、光学的センサ8の取付
ブロックごと移動させる必要がある。このため、光学的
センサ8の駆動機構が比較的大がかりになって、重量や
電力の点から光学的センサ8の高速追従性能が期待でき
ず、また光学ピックアップが大型化してしまうという問
題があった。
【0011】本発明は、以上の点に鑑み、簡単な構成に
より、タンジェンシャルスキュー量が容易に検出される
ようにした、光学ピックアップのタンジェンシャルスキ
ュー検出方法及び検出装置を提供することを目的として
いる。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、光源と、この光源からの光を光ディスク上に照射
する対物レンズと、この対物レンズを二軸方向に移動可
能に支持するアクチュエータと、光ディスクからの戻り
光を検出する光検出器と、この光検出器の検出信号に基
づいて、アクチュエータを少なくともフォーカシン方向
に駆動制御するフォーカスサーボ回路と、前記フォーカ
スサーボ回路からアクチュエータに、フォーカスアクチ
ュエータ駆動信号が入力されることで、フォーカスアク
チュエータ伝達特性に基づいて、フォーカスアクチュエ
ータの光軸方向の変位を検出する変位検出手段と、この
変位検出手段により得られた変位に基づいて、タンジェ
ンシャルスキュー量に変換する変換手段とを備えてい
る、タンジェンシャルスキュー検出装置により、達成さ
れる。
【0013】上記構成によれば、フォーカスサーボ回路
から出力されるフォーカスサーボ用のフォーカスアクチ
ュエータ駆動信号とフォーカスアクチュエータ伝達特性
に基づいて、光軸方向の変位から、タンジェンシャル方
向の光ディスクの面振れ量が推定されることになる。こ
れにより、推定されたタンジェンシャル方向の光ディス
クの面振れ量を適宜に変換することにより、変化即ち単
位距離あたりの変位(傾き)を導くことにより、タンジ
ェンシャルスキュー量が得られることになる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を図1乃至図12を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例で
あるから、技術的に好ましい種々の限定が付されている
が、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を
限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られる
ものではない。
【0015】図1は、本発明によるタンジェンシャルス
キュー検出装置を組み込んだ光学ピックアップの一実施
形態を示している。図1において、光学ピックアップ1
0は、光ディスク11を回転駆動するスピンドルモータ
12と、図示しない二軸アクチュエータにより二軸方向
に対して駆動制御される対物レンズ13とを含んでい
る。
【0016】ここで、対物レンズ13は、二軸アクチュ
エータの固定部に対して垂直な二方向、即ち符号Trk
で示すトラッキング方向及び符号Fcsで示すフォーカ
シング方向に移動可能に支持されている。また、対物レ
ンズ13は、図示しない発光手段からの光ビームLを、
光ディスク11の信号記録面に集光させると共に、光デ
ィスク11からの戻り光を、図示しない光学系を介し
て、光検出器の受光面にスポットとして結像させる。
【0017】かくして、光検出器からの検出信号に基づ
いて、光ディスクの再生信号が検出されると共に、トラ
ッキングエラー信号及びフォーカスエラー信号が検出さ
れる。これにより、これらトラッキングエラー信号及び
フォーカスエラー信号に基づいて、上記トラッキング用
コイル及びフォーカス用コイルへの通電が制御されるこ
とにより、トラッキングサーボ及びフォーカスサーボが
行われるようになっている。
【0018】図2は、図1に示した光学ピックアップの
タンジェンシャルスキュー検出装置の電気的構成を示し
ている。図2において、タンジェンシャルスキュー検出
装置20は、光学ピックアップ10の光検出器からの検
出信号に基づいて、フォーカスサーボ回路21から二軸
アクチュエータ22に対して出力されるフォーカスアク
チュエータ駆動信号S1を電流−電圧変換する変換回路
23と、変換回路23からの信号に基づいてフォーカス
アクチュエータ伝達特性を再現するフィルタ回路24
と、フィルタ回路24からの出力信号が低域通過フィル
タ25を介して入力されるサンプリング回路26と、サ
ンプリング回路26でサンプリングされたデータの差分
を検出する差分検出手段27と、差分検出手段27によ
る差分をアナログ信号に変換するD/A変換回路28
と、D/A変換回路28からのアナログ信号の高域を遮
断する低域通過回路29と、低域通過回路29からのア
ナログ信号のゲイン調整を行なう調整回路30と、を備
えている。
【0019】上記フィルタ回路24は、前以て二軸アク
チュエータ22の伝達特性を再現するように、電気的に
構成されており、二軸アクチュエータ22のフォーカス
アクチュエータ信号に作用することにより、対物レンズ
13の変位即ち光ディスク11の面振れ量を直接に得る
と共に、有害なノイズを除去し得るようになっている。
このフィルタ回路24については後で詳しく述べる。
【0020】サンプリング回路26は、スピンドルモー
タ12の回転同期信号31に基づいて、一回転毎にN個
の一定周期のパルスを発生するパルス発生回路32から
サンプリングのタイミングを決めるパルスが入力され
る。このパルス発生回路32には、ディスク回転同期信
号31が駆動部より与えられる。これにより、サンプリ
ング回路26は、図3に示すように、光ディスク11の
回転の際に、一回転中に、一つのトラック11a上に沿
って、等角度間隔に分割されたN個のディスク領域に関
して、トラック方向の位置を変数xとして、パルスに基
づいて、アドレス指定し、それぞれ前記フォーカスアク
チュエータ駆動信号S1のサンプリングをN回行ない、
デジタル信号によるデータを得る。
【0021】尚、フォーカスアクチュエータ駆動信号S
1は、光学ピックアップ10のフォーカスサーボによ
り、常に光ビームLが対物レンズ13によって光ディス
ク11の上記トラック11aに結像するように、対物レ
ンズ13をフォーカスサーボするための信号であるの
で、フォーカスアクチュエータ駆動信号S1は、対物レ
ンズ13の光軸方向の移動量を示すことになり、上記ト
ラック11a上における面振れ量yを表わしている。
【0022】ここで、タンジェンシャルスキューは、単
位距離あたりの光ディスク11の面振れ量で定義される
ことから、図3におけるフォーカスアクチュエータ駆動
信号S1の曲線の傾きΔy/Δxが、タンジェンシャル
スキューを示すことになる。従って、上記各ディスク領
域が、単位距離Δxに相当するように、Nを大きくとる
ことにより、各ディスク領域にて、フォーカスアクチュ
エータ駆動信号S1をサンプリングすることにより、各
ディスク領域のサンプリングデータと隣接するディスク
領域のサンプリングデータとの差分Δyを求めることに
より、タンジェンシャルスキューが検出されることにな
る。このようにしてサンプリング回路26によりサンプ
リングされたフォーカスアクチュエータ駆動信号S1の
N個のデータは、差分検出手段27に出力される。
【0023】差分検出手段27は、サンプリング回路2
6からのデータに基づいて、一つ前の隣接するディスク
領域に関する代表データとの差分Δyを算出することに
より、微分操作を行なうことになり、タンジェンシャル
スキューデータを求める。
【0024】D/A変換回路28は、入力されるデジタ
ル信号をアナログ信号に変換する回路であって、差分検
出手段27により検出された差分Δyをアナログ信号で
あるタンジェンシャルスキュー量即ちタンジェンシャル
スキューエラー信号に変換する。
【0025】低域通過フィルタ29は、入力される信号
に関して、高域成分をカットして、低域成分のみを通過
させる回路であって、D/A変換回路28からの信号の
低域成分のみを出力する。
【0026】調整回路30は、光ディスク11の回転
数、即ちサンプリング間隔によるゲインを調整するもの
であって、入力信号の単位系を距離から時間に変換し
て、タンジェンシャルスキューエラー信号を時間軸上で
取扱いやすいようにする。従って、タンジェンシャルス
キューエラー信号が時間軸上で取り扱われない場合に
は、この調整回路30は省略されてもよい。ここで、ゲ
イン調整は、例えば(単位時間Δt=単位距離Δx/回
転数)の関係を満たすように、行なわれる。
【0027】したがって、図1において、スピンドルモ
ータ12が作動して、光ディスク11が回転駆動され
る。この状態において、図示しない発光手段からの光ビ
ームLが、対物レンズ13を介して、光ディスク11の
信号記録面に集光され、この光ディスク11の信号記録
面からの戻り光は、対物レンズ13を介して、さらに図
示しない光学系を介して、光検出器の受光面に入射す
る。対物レンズ13は、図示しない二軸アクチュエータ
のフォーカスサーボ回路21によって、光ビームLが光
ディスク11の信号記録面に結像するように、フォーカ
スサーボされる。このとき、光検出器の検出信号に基づ
いて、フォーカスサーボ回路は、フォーカシングを行な
うように、二軸アクチュエータ22に対して、フォーカ
スアクチュエータ駆動信号S1を出力する。
【0028】ここで、上記フォーカスアクチュエータ駆
動信号S1は、変換回路23により電流−電圧変換され
た後、フォーカスアクチュエータ伝達特性を再現するフ
ィルタ回路24が作用する。ところで、一般的には、フ
ォーカスアクチュエータ駆動信号に含まれる、光ディス
ク11のディスク欠陥等や他の駆動信号等からの洩れ込
み等により、ランダムな高域ノイズ分がかなり含まれて
いる。従って、上記フォーカスアクチュエータ伝達特性
を再現するフィルタ回路24が作用することにより、フ
ォーカスアクチュエータ駆動信号S1から、これらのラ
ンダムな高域ノイズ分が抑制されると共に、フィルタ回
路24の作用によって、タンジェンシャル方向の光ディ
スク11の面振れ量が推定されることになる。
【0029】このタンジェンシャル方向の光ディスク1
1の面振れ量の推定は、詳細には以下のようにして行な
われる。即ち、光学ピックアップ10におけるフォーカ
スサーボ系が、ドライブ段に電流帰還型増幅器を備えて
いるとすると、フォーカスコイルに印加される駆動電流
は、電流検出用の抵抗によって電圧に変換され、これが
所定の帰還率にてドライブ段の入力にフィードバックさ
れるようになっている。
【0030】ここで、図4に示すように、フォーカスア
クチュエータのモデルを構築すると、対物レンズ13を
含む二軸アクチュエータ22の可動部が光軸方向に関し
てxだけ変位する場合の運動方程式は、可動部の質量
m,ダンパ等による粘性係数D,バネ定数K,光軸方向
の変位x(t),駆動力f(t),推力定数Kτ,磁束
密度B,コイル長l,駆動電流i(t)とすると、
【数1】
【数2】 で与えられる。この二つの式を、それぞれラプラス変換
すると、
【数3】
【数4】 と表わされ、フォーカスアクチュエータの駆動電流i
(t)と変位x(t)の関係を導くと、
【数5】 となる。従って、上記フォーカスアクチュエータの駆動
電流i(t)と変位x(t)は、
【数6】 のように、アクチュエータの伝達関数G(s)で関係付
けられることになる。により得られることになる。
【0031】尚、フォーカスアクチュエータ駆動信号S
1と駆動電流i(t)とは、電圧変換用の抵抗で換算対
応可能であることから、フォーカスアクチュエータの光
軸方向の変位を求めるためには、フォーカスアクチュエ
ータ駆動信号S1に対して、伝達関数G(s)を有する
フィルタ回路24を通過させた後、ゲイン調整すればよ
い。
【0032】かくして、サンプリング回路26は、ディ
スク回転周期信号31に基づいてパルス発生回路32に
より生成されるパルス信号によるタイミングで、上記フ
ォーカスアクチュエータ駆動信号S1のサンプリングを
行ない、光ディスク11の一回転毎に、各ディスク領域
について、N個のデジタル化されたデータを、差分検出
手段27に出力する。
【0033】これにより、差分検出手段27は、サンプ
リング回路26からの各ディスク領域のデータと、一つ
前の隣接するディスク領域のデータとを比較して、その
差分Δyを検出する。この差分Δyは、単位距離である
Δxが各ディスク領域で一定であることから、光ディス
ク11の表面の面振れ量の変化即ち微分を表わすので、
タンジェンシャルスキューデータが得られることにな
る。
【0034】このようにして得られたタンジェンシャル
スキューデータは、D/A変換回路28により、アナロ
グ信号であるタンジェンシャルスキューエラー信号に変
換された後、低域通過フィルタ29により、不要な高域
成分がカットされ、調整回路30に入力される。
【0035】最後に、調整回路30は、低域通過フィル
タ29を介して入力されるタンジェンシャルスキューエ
ラー信号を、単位系を距離(Δx)から時間(Δt)に
変換し、単位時間に関するタンジェンシャルスキューエ
ラー信号が検出されることになる。
【0036】かくして、従来の光学ピックアップにおけ
るフォーカスサーボ回路からのフォーカスアクチュエー
タ駆動信号S1に基づいて、タンジェンシャルスキュー
エラー信号が検出されることになる。この場合、タンジ
ェンシャルスキューエラー信号を検出するための光学的
センサ等は不要であることから、タンジェンシャルスキ
ューエラー信号が、簡単な構成により、容易に得られる
ことになる。
【0037】図5及び図6は、上述したフィルタ回路2
4の具体的な構成を示している。図5において、フィル
タ回路24は、所謂軸摺動タイプの二軸アクチュエータ
のための回路構成例であって、オペアンプ35と、非反
転入力端子に対して互いに直列に接続された二つの抵抗
36,37と、非反転入力端子とアース間に接続された
コンデンサ38と、反転入力端子と上記抵抗36,37
の間に接続されたコンデンサ39とから構成されてお
り、オペアンプ35の反転入力端子及び出力端子が短絡
されている。
【0038】図6においては、フィルタ回路40は、所
謂4本板バネタイプの二軸アクチュエータのための回路
構成例であって、オペアンプ41と、非反転入力端子に
対して互いに直列に接続された二つの抵抗42,43
と、非反転入力端子とアース間に接続されたコンデンサ
44と、反転入力端子と上記抵抗42,43の間に接続
されたコンデンサ45とから構成されており、オペアン
プ41の反転入力端子及び出力端子が短絡されている。
尚、図5及び図6における各抵抗及びコンデンサの回路
定数は、例示したものであり、この値に限られるもので
はない。
【0039】このような構成のフィルタ回路34,40
におけるフィルタ特性をシミュレーションした結果、図
7及び図8に示す結果が得られた。図7は、フィルタ回
路34におけるフィルタ特性即ち周波数に対するゲイン
及び位相をそれぞれ示しており、f0が12.4Hz,
Qが2dB,質量が1.91mgにおけるシミュレーシ
ョンである。これに対して、軸摺動タイプの二軸アクチ
ュエータのフォーカスアクチュエータ伝達特性は、図9
に示すようになっており、図5に示すフィルタ回路34
が、実際のフォーカスアクチュエータ伝達特性を良好に
再現していることが分かる。
【0040】また、図8は、フィルタ回路40における
フィルタ特性即ち周波数に対するゲイン及び位相をそれ
ぞれ示しており、f0が27Hz,Qが12dB,質量
が0.48mgにおけるシミュレーションである。これ
に対して、4本板バネタイプの二軸アクチュエータのフ
ォーカスアクチュエータ伝達特性は、図10に示すよう
になっており、図6に示すフィルタ回路40が、実際の
フォーカスアクチュエータ伝達特性を良好に再現してい
ることが分かる。
【0041】さらに、上記実施形態による光学ピックア
ップ10においては、フォーカスアクチュエータ駆動信
号S1から得られた光ディスク13の面振れ量が、サン
プリング回路26により、N個のディスク領域にてサン
プリングされ、デジタル処理されているが、このような
サンプリングの代わりに、図2にて、鎖線で示すよう
に、フィルタ回路24からの出力信号を、微分回路33
によって微分することにより、アナログ処理により、タ
ンジェンシャルスキューエラー信号を得るようにしても
よい。
【0042】図11は、上述した微分回路の具体的な構
成を示している。図11において、微分回路50は、要
求されるタンジェンシャルスキューエラー信号の帯域を
例えば約100kHzとして、オペアンプ51と、反転
入力端子に対して互いに直列に接続されたコンデンサ5
2,抵抗53と、出力端子と反転入力端子の間に互いに
並列に接続された抵抗54及びコンデンサ55と、から
構成されており、オペアンプ31の非反転入力端子がア
ース接続されている。尚、図11における各抵抗及びコ
ンデンサの回路定数は、例示したものであり、この値に
限られるものではない。
【0043】このような構成の微分回路50におけるフ
ィルタ特性をシミュレーションした結果、図12に示す
結果が得られた。図12は、微分回路50におけるフィ
ルタ特性即ち周波数に対するゲイン及び位相を示してお
り、fcが1Hz,f1が1kHz,f2が1kHzに
おけるシミュレーションである。
【0044】かくして、サンプリング回路26によるデ
ジタル処理あるいは微分回路33によるアナログ処理に
よって得られるタンジェンシャルスキューエラー信号
は、従来の光学センサにより得られるものと酷似してお
り、例えば光ディスクの周回内変動としてのエラー成分
検出に関して、十分な検出能力を備えている。
【0045】このように、上述の実施形態では、フォー
カスサーボ回路から出力されるフォーカスサーボ用のフ
ォーカスアクチュエータ駆動信号に基づいて、タンジェ
ンシャルスキュー量が得られるので、新たにタンジェン
シャルスキュー量を検出するための光学的センサ等のセ
ンサは不要である。従って、構成が簡単であると共に、
部品コスト及び組立コストが低減されることになる。
【0046】さらに、タンジェンシャルスキュー量が、
対物レンズの位置で測定されることから、オフセットが
ないので、電気的な補正が必要なく、正確なタンジェン
シャルスキュー量が実時間で得られることになると共
に、再生信号との整合性をとるための調整が不要であ
る。
【0047】また、得られたタンジェンシャルスキュー
量をタンジェンシャルスキューエラー信号として、フォ
ーカスサーボ回路にフィードバックする場合には、対物
レンズの傾きのみを制御するような光軸補正手段によっ
て、タンジェンシャルスキュー補正が可能であるので、
このような光軸補正手段は、可動部が比較的小型で済
む。従って、タンジェンシャルスキュー補正が、簡単な
構成により、而も高速な追従性能を有するように、構成
されることになる。
【0048】さらに、フォーカスアクチュエータ駆動信
号がフォーカスアクチュエータ伝達特性により処理され
ることにより、高域ノイズが除去されると共に、光学ピ
ックアップの高速アクセスの際にも、安定した出力信号
が得られるので、光学ピックアップによる光ディスクの
再生がより正確に行われることになる。
【0049】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、簡
単な構成により、タンジェンシャルスキュー量が容易に
検出される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるタンジェンシャルスキュー検出装
置を備えた光学ピックアップの一実施形態の要部を示す
概略斜視図である。
【図2】図1のタンジェンシャルスキュー検出装置の概
略構成を示すブロック図である。
【図3】図1の光学ピックアップにおけるタンジェンシ
ャルスキュー量の検出方法を示す概念図である。
【図4】図1の光学ピックアップにおけるフォーカスア
クチュエータのモデルを示す概略図である。
【図5】図2のタンジェンシャルスキュー検出装置にお
ける軸摺動タイプの二軸アクチュエータ用のフィルタ回
路の第一の構成例を示す回路図である。
【図6】図2のタンジェンシャルスキュー検出装置にお
ける4本板バネタイプの二軸アクチュエータ用のフィル
タ回路の第二の構成例を示す回路図である。
【図7】図5のフィルタ回路によるフィルタ特性のシミ
ュレーションを示すグラフである。
【図8】図6のフィルタ回路によるフィルタ特性のシミ
ュレーションを示すグラフである。
【図9】図5のフィルタ回路が使用される軸摺動タイプ
の二軸アクチュエータのフォーカスアクチュエータ伝達
特性を示すグラフである。
【図10】図6のフィルタ回路が使用される4本板バネ
タイプの二軸アクチュエータのフォーカスアクチュエー
タ伝達特性を示すグラフである。
【図11】図2のタンジェンシャルスキュー検出装置に
おける微分回路の構成例を示す回路図である。
【図12】図11の微分回路によるフィルタ特性のシミ
ュレーションを示すグラフである。
【図13】従来の光学ピックアップの一例を示す概略断
面図である。
【符号の簡単な説明】
10 光学ピックアップ 11 光ディスク 12 スピンドルモータ 13 対物レンズ 20 タンジェンシャルスキュー検出装置 21 フォーカスサーボ回路 22 二軸アクチュエータ 23 変換回路 24 フィルタ回路 25 低域通過フィルタ 26 サンプリング回路 27 差分検出回路 28 D/A変換回路 29 低域通過フィルタ 30 調整回路 31 回転同期信号 32 パルス発生回路 33 微分回路 34 フィルタ回路 35 オペアンプ 36,37 抵抗 38,39 コンデンサ 40 フィルタ回路 41 オペアンプ 42,43 抵抗 44,45 コンデンサ 50 微分回路 51 オペアンプ 52,55 コンデンサ 53,54 抵抗

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、 この光源からの光を光ディスク上に照射する対物レンズ
    と、 この対物レンズを二軸方向に移動可能に支持するアクチ
    ュエータと、 光ディスクからの戻り光を検出する光検出器と、 この光検出器の検出信号に基づいて、アクチュエータを
    少なくともフォーカシン方向に駆動制御するフォーカス
    サーボ回路と、 前記フォーカスサーボ回路からアクチュエータに、フォ
    ーカスアクチュエータ駆動信号が入力されることで、フ
    ォーカスアクチュエータ伝達特性に基づいて、フォーカ
    スアクチュエータの光軸方向の変位を検出する変位検出
    手段と、 この変位検出手段により得られた変位に基づいて、タン
    ジェンシャルスキュー量に変換する変換手段とを備えて
    いることを特徴とするタンジェンシャルスキュー検出装
    置。
  2. 【請求項2】 前記変位検出手段が、フォーカスアクチ
    ュエータ伝達特性を再現するフィルタ回路であることを
    特徴とする請求項1に記載のタンジェンシャルスキュー
    検出装置。
  3. 【請求項3】 前記変換手段が、微分回路であることを
    特徴とする請求項1に記載のタンジェンシャルスキュー
    検出装置。
  4. 【請求項4】 前記変換手段は、 トラック方向に分割された複数のディスク領域毎に、前
    記光軸方向の変位をサンプリングして、光ディスクの面
    振れ量として検出するデータ検出手段と、 前記データ検出手段により得られた検出データを、隣接
    するディスク領域の検出データと比較して、差分データ
    をタンジェンシャルスキューデータとして検出する比較
    手段と、 前記スキューデータに基づいて、タンジェンシャルスキ
    ュー量に変換するスキュー変換部とを備えることを特徴
    とする請求項1に記載のタンジェンシャルスキュー検出
    装置。
  5. 【請求項5】 光源からの光を対物レンズを介して光デ
    ィスク上に照射し、光ディスクからの戻り光を光検出器
    により検出して、この光検出器の検出信号に基づいて、
    フォーカスサーボ回路により、前記対物レンズを、少な
    くともフォーカシング方向に駆動制御するようにした、
    光学ピックアップのタンジェンシャルスキュー検出方法
    であって、 前記フォーカスサーボ回路からアクチュエータに入力さ
    れるフォーカスアクチュエータ駆動信号に基づいて、フ
    ォーカスアクチュエータの光軸方向の変位を検出する変
    位検出段階と、 前記変位検出段階で検出された変位に基づいて、タンジ
    ェンシャルスキュー量に変換する変換段階とを含んでい
    ることを特徴とするタンジェンシャルスキュー検出方
    法。
  6. 【請求項6】 前記変位検出段階が、フォーカスアクチ
    ュエータ伝達特性を再現することを特徴とする請求項5
    に記載のタンジェンシャルスキュー検出方法。
  7. 【請求項7】 前記変換段階が、変位を微分することを
    特徴とする請求項5に記載のタンジェンシャルスキュー
    検出方法。
  8. 【請求項8】 前記変換段階は、 トラック方向に分割された複数のディスク領域毎に、前
    記光軸方向の変位をサンプリングして、光ディスクの面
    振れ量として検出するサンプリング段階と、 前記サンプリング段階により得られた検出データを、隣
    接するディスク領域の検出データと比較して、差分デー
    タをタンジェンシャルスキューデータとして検出する比
    較段階と、 前記スキューデータに基づいて、タンジェンシャルスキ
    ュー量に変換するスキュー変換段階とを含んでいること
    を特徴とする請求項5に記載のタンジェンシャルスキュ
    ー検出方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100403084B1 (ko) * 2001-02-20 2003-10-30 엘지전자 주식회사 광 픽업 액츄에이터의 레디얼 틸팅 구동 제어방법
KR100403925B1 (ko) * 2001-03-31 2003-10-30 삼성전기주식회사 틸트 검출장치 및 틸트 검출방법

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KR100403084B1 (ko) * 2001-02-20 2003-10-30 엘지전자 주식회사 광 픽업 액츄에이터의 레디얼 틸팅 구동 제어방법
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