JPH09146276A - 感放射線性樹脂組成物 - Google Patents

感放射線性樹脂組成物

Info

Publication number
JPH09146276A
JPH09146276A JP30402395A JP30402395A JPH09146276A JP H09146276 A JPH09146276 A JP H09146276A JP 30402395 A JP30402395 A JP 30402395A JP 30402395 A JP30402395 A JP 30402395A JP H09146276 A JPH09146276 A JP H09146276A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
naphthoquinonediazide
sulfonic acid
resin composition
radiation
meth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30402395A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsufumi Shimada
篤文 嶋田
Tsutomu Shimokawa
努 下川
Masayuki Endo
昌之 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Synthetic Rubber Co Ltd filed Critical Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Priority to JP30402395A priority Critical patent/JPH09146276A/ja
Publication of JPH09146276A publication Critical patent/JPH09146276A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 感度、現像性、残膜率、耐熱性、基板との密
着性、透明性および耐薬品性に優れたポジレジスト性感
放射線性組成物を提供する。 【解決手段】 (A)不飽和カルボン酸、グリシジルオ
キシメチル基置換スチレン系モノマーおよびその他のモ
ノマーからなる共重合体、(B)1,2−キノンジアジ
ド化合物並びに(C)潜在性酸発生剤を含有する感放射
線性組成物が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感放射線性樹脂組
成物に関する。さらに詳しくは、半導体集積回路、液晶
ディスプレイ(以下、「LCD」という)用薄膜トラン
ジスタ(以下、「TFT」という)回路などの回路製造
用のマスクを作成するためのポジ型レジストとして好適
な、さらには層間絶縁膜、カラーフィルタ用保護膜など
の永久膜形成材料としても好適な感放射線性樹脂組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路(以下、「IC」
という)の製造においては、高解像度を有するとともに
高感度を有するレジストとして用いられる感放射線性樹
脂組成物が求められている。
【0003】即ち、ICの製造の際には、サブミクロン
以下の高解像度が得られるレジストが要求されることも
あるが、一般的には数μm〜数十μmオーダーの解像度
が得られ、且つ特に大口径化されたシリコンウェハを用
いてスループットを上げても高い歩留まりを示す高感度
レジストが強く要望されている。
【0004】また、例えばICの製造の際のシリコンウ
ェハのエッチング工程では、大量にバッチ処理が可能な
ウェットエッチング方式で行われることが多く、このた
め形成されるレジストパターンには、基板との密着性や
エッチング液に侵されない耐薬品性が必要とされる。ま
たイオンインプラ工程などが加わる場合には、高温加熱
に耐えうる耐熱性が要求される。
【0005】そして、従来、ノボラック樹脂と1,2−
キノンジアジド化合物とを含むポジ型レジストが知られ
ており、ICの製造の際に多く用いられている。しかし
ながら、このポジ型レジストは、解像度には優れている
が、上記のようなウェットエッチングに耐えうる耐薬品
性、さらには感度、基板との密着性、耐熱性などについ
ては充分な特性を有しているとはいえない。
【0006】また近年、急速に発展してきたLCDにお
いて、LCDの中でもとりわけ1画素ごとにTFTを組
み込んだアクティブマトリクス型LCD(以下、「AM
−LCD」という)は、その応答速度の早さからブラウ
ン管に代わる次世代表示デバイスの本命とみなされてお
り、表示画面の大面積化が望まれている。このようなA
M−LCDのTFT回路の形成にも、ICの場合と同様
にレジストが用いられている。
【0007】さらにLCDを製造する際には、従来熱硬
化性樹脂組成物を用いて形成されている層間絶縁膜、カ
ラーフィルター用保護膜などの永久膜を、レジストと同
様の組成物で形成しようとする試みが行われている。
【0008】このようなLCDの永久膜には、耐熱性、
耐薬品性、透明性などが要求されるが、上記のようなノ
ボラック樹脂とキノンジアジド化合物とを含む従来のポ
ジ型レジストでは、耐薬品性、基板との密着性、耐熱性
などの点で充分満足のいく永久膜を形成できるものでは
なかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、新し
い感放射線性樹脂組成物を提供することである。本発明
の他の目的は、IC、LCD用TFT回路などの回路製
造用であって、感度、現像性、残膜率、耐熱性および基
板との密着性に優れた、アルカリ水溶液からなる現像液
によって現像しうるポジ型レジストとして好適な感放射
線性樹脂組成物を提供することである。
【0010】本発明のさらなる他の目的は、LCDの層
間絶縁膜およびカラーフィルター保護膜で例示される永
久膜を形成するためのものであって、耐熱性、基板との
密着性、可視光領域における透明性、耐薬品性などに優
れた永久膜を与え得る感放射線性樹脂組成物を提供する
ことである。
【0011】
【発明を解決するための手段】本発明の上記目的および
利点は、 [A](a−1)不飽和カルボン酸および(a−2)下
記一般式[I]
【0012】
【化2】
【0013】(上記一般式[I]中、R1〜R3は各々独
立に、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基であ
り、mは1〜5の整数である。)で示されるエポキシ基
含有ラジカル重合性化合物、とを共重合成分として含有
する共重合体(以下、「共重合体[A]」ともいう)、 [B]1,2−キノンジアジド化合物、並びに [C]潜在性酸発生剤、を含有することを特徴とする感
放射線性樹脂組成物によって達成される。以下、本発明
を詳述するが、それにより本発明の別の目的、利点およ
び効果が明らかとなろう。
【0014】以下、まず本発明に係る感放射線性樹脂組
成物に含まれる各成分について説明する。なお、本発明
で「放射線」という語は、紫外線、遠紫外線、X線、電
子線、分子線、γ線、シンクロトロン放射線、プロトン
ビーム線などを含む概念で用いられる。
【0015】共重合体[A] 本発明で用いられる共重合体[A]は、不飽和カルボン
酸(a−1)および上記一般式[I]で示されるエポキ
シ基含有ラジカル重合性化合物(a−2)を共重合成分
として含有し、必要に応じて上記不飽和カルボン酸(a
−1)およびエポキシ基含有ラジカル重合性化合物(a
−2)と共重合しうる他のラジカル重合性化合物(以
下、「他のラジカル重合性化合物」ともいう。)(a−
3)を共重合成分として含有する共重合体である。
【0016】本発明で用いられる上記不飽和カルボン酸
(a−1)としては、エチレン性不飽和二重結合を有す
る不飽和カルボン酸が挙げられる。
【0017】このような不飽和カルボン酸(a−1)の
具体例としては、メタクリル酸、アクリル酸、クロトン
酸、o−ビニル安息香酸、m−ビニル安息香酸、p−ビ
ニル安息香酸などのモノカルボン酸;マレイン酸、フマ
ル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、1,4
−シクロヘキセンジカルボン酸、3−ビニルフタル酸、
4−ビニルフタル酸、メチル−5−ノルボルネン−2,
3−ジカルボン酸、3,4,5,6−テトラヒドロフタル
酸、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、ジメチルテ
トラヒドロフタル酸などのジカルボン酸が挙げられる。
これらのうち、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸
などが好ましく用いられる。
【0018】また、本発明では、不飽和カルボン酸(a
−1)として、カルボキシル酸基の一部が未反応のまま
残存している、上記不飽和カルボン酸の部分エステル化
物または部分アミド化物、例えば不飽和ジカルボン酸の
ハーフエステルまたはハーフアミドを用いることもでき
る。このような不飽和カルボン酸のハーフエステルまた
はハーフアミドとしては、イタコン酸モノメチル、イタ
コン酸モノブチルなどが好ましく用いられる。これらの
化合物は、単独であるいは2種以上組み合わせて用いる
ことができる。
【0019】上記一般式[I]で示されるエポキシ基含
有ラジカル重合性化合物(a−2)の具体例としては、
o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベ
ンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシ
ジルエーテル、α−メチル−o−ビニルベンジルグリシ
ジルエーテル、α−メチル−m−ビニルベンジルグリシ
ジルエーテル、α−メチル−p−ビニルベンジルグリシ
ジルエーテル、2,3−ジグリシジルオキシメチルスチ
レン、2,4−ジグリシジルオキシメチルスチレン、2,
5−ジグリシジルオキシメチルスチレン、2,6−ジグ
リシジルオキシメチルスチレン、2,3,4−トリグリシ
ジルオキシメチルスチレン、2,3,5−トリグリシジル
オキシメチルスチレン、2,3,6ートリグリシジルオキ
シメチルスチレン、3,4,5−トリグリシジルオキシメ
チルスチレン、2,4,6−トリグリシジルオキシメチル
スチレンなどが挙げられる。
【0020】これらのうち、o−ビニルベンジルグリシ
ジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテ
ル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテルなどが好ま
しく用いられる。これらの化合物は、単独であるいは2
種以上組み合わせて用いることができる。
【0021】本発明で用いられる他のラジカル重合性化
合物(a−3)の具体例としては、(メタ)アクリル酸
グリシジル、α−エチル(メタ)アクリル酸グリシジ
ル、α−n−プロピル(メタ)アクリル酸グリシジル、
α−n−ブチル(メタ)アクリル酸グリシジル、3,4
−エポキシブチル(メタ)アクリレート、3,4−エポ
キシヘプチル(メタ)アクリレート、α−エチル−6,
7−エポキシヘプチル(メタ)アクリレート、アリルグ
リシジルエーテル、ビニルグリシジルエーテルなどの上
記一般式[I]で示されないエポキシ基含有ラジカル重
合性化合物;スチレン、α−メチルスチレン、o−メチ
ルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、p−メトキシスチレン、p−メトキシメチルスチレ
ン、p−tert−ブトキシスチレン、クロロメチルス
チレンなどのスチレン類;ブタジエン、2,3−ジメチ
ルブタジエン、イソプレンなどのジエン類;(メタ)ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)
アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸−i−
プロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)
アクリル酸−sec−ブチル、(メタ)アクリル酸−t
er−ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸
ドデシル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、
(メタ)アクリル酸イソボロニル、(メタ)アクリル酸
シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−メチルシクロ
ヘキシル、(メタ)アクリル酸ジシクロヘキシル、(メ
タ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸アリ
ル、(メタ)アクリル酸プロバギル、(メタ)アクリル
酸フェニル、(メタ)アクリル酸ナフチル、(メタ)ア
クリル酸アントラセニル、(メタ)アクリル酸シクロペ
ンチル、(メタ)アクリル酸フリル、(メタ)アクリル
酸テトラヒドロフリル、(メタ)アクリル酸ピラニル、
(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェ
ネシル、(メタ)アクリル酸クレシル、(メタ)アクリ
ル酸−1,1,1−トリフルオロエチル、(メタ)アクリ
ル酸パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフル
オロ−n−プロピル、(メタ)アクリル酸パーフルオロ
−i−プロピル、(メタ)アクリル酸トリフェニルメチ
ル、(メタ)アクリル酸クミルなどの(メタ)アクリル
酸エステル;
【0022】(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチ
ル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピルなど
の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル;
(メタ)アクリル酸−アミド、−N,N−ジメチルアミ
ド、−N,N−プロピルアミドなどの(メタ)アクリル
酸アミド;(メタ)アクリル酸−アニリド、(メタ)ア
クリロニトリル、アクロレイン、塩化ビニル、塩化ビニ
リデン、N−ビニルピロリドン、酢酸ビニルなどのビニ
ル化合物;マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イ
タコン酸ジエチルなどの不飽和ジカルボン酸ジエステル
などが挙げられる。
【0023】これらのうち、(メタ)アクリル酸グリシ
ジル、スチレン、α−メチルスチレン、p−tertブ
トキシスチレン、メタクリル酸ジシクロペンタニル、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチ
ル、メタクリル酸ベンジル、ブタジエンなどが好ましく
用いられ、メタクリル酸グリシジルおよびスチレンが特
に好ましく用いられる。メタクリル酸グリシジルを共重
合成分として用いることにより、共重合体[A]の放射
線照射後の架橋密度を高めることができ、その結果、耐
薬品性がより向上する。また、スチレンを共重合成分と
して用いることにより、ポリマーのアルカリ溶解性を任
意にコントロールすることができ、その結果、解像度お
よび残膜率が向上する。これらの化合物は、単独である
いは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0024】本発明で用いられる共重合体[A]は、上
記の各化合物を共重合させることにより得られ、不飽和
カルボン酸(a−1)を、通常5〜50重量%、好まし
くは10〜40重量%の量で、エポキシ基含有ラジカル
重合性化合物(a−2)を、通常5〜90重量%、好ま
しくは20〜50重量%の量で、他のラジカル重合性化
合物(a−3)を、通常70重量%以下、好ましくは2
0〜60重量%の量で含有している。
【0025】不飽和カルボン酸(a−1)の含量が5重
量%未満であると、得られる被膜はアルカリ水溶液から
なる現像液に対する溶解性が低下して現像性が悪化した
り、感度が低下する場合がある。一方50重量%を超え
ると、得られる被膜はアルカリ水溶液に対する溶解性が
大きくなりすぎ、得られるレジストパターンの残膜率が
悪化する場合がある。また、エポキシ基含有ラジカル重
合性化合物(a−2)の含量が5重量%未満であると、
得られる被膜は架橋密度が不足して耐熱性や耐薬品性が
劣ることがあり、一方90重量%を超えると、得られる
被膜はアルカリ水溶液に対する溶解性が低下して現像性
が悪化したり、感度が低下する場合がある。さらに、他
のラジカル重合性化合物(a−3)の含量が70重量%
を超える場合には、ポリマーのアルカリ水溶液からなる
現像液に対する溶解性のバランスが悪くなり、パターニ
ングが困難になる場合がある。
【0026】本発明で用いられる共重合体[A]は、ポ
リスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」とい
う)が、通常、2×103〜1×105、好ましくは5×
103〜5×104であることが望ましい。Mwが2×1
3未満であると、得られる被膜は、現像性、残膜率な
どが低下したり、またパターン形状、耐熱性などに劣る
ことがあり、一方10×104を超えると、感度が低下
したりパターン形状に劣ることがある。
【0027】上記のような本発明で用いられる共重合体
[A]は、不飽和カルボン酸(a−1)と、上記式
[I]で示されるエポキシ基含有ラジカル重合性化合物
(a−2)と、他のラジカル重合性化合物(a−3)
を、種々の重合方法により共重合させることによって得
られるが、溶媒中で、触媒(重合開始剤)の存在下に共
重合させる方法が好ましい。
【0028】共重合に用いられる溶媒の具体例として
は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ルなどのアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサ
ンなどの環状エーテル類;メチルセロソルブアセテー
ト、エチルセロソルブアセテートなどのセロソルブエス
テル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチ
レングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエ
チルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグ
リコールエーテル類;プロピレングリコールメチルエー
テルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテ
ルアセテートなどのプロピレングリコールアルキルエー
テルアセテート類;ベンゼン、トルエン、キシレンなど
の芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、シクロヘキ
サノン、2−ヘプタノン、4−ヒドロキシ−4−メチル
−2−ペンタノンなどのケトン類;2−ヒドロキシプロ
ピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオ
ン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸
エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、
2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メト
キシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エ
チル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシ
プロピオン酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエ
ステル類;ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピ
ロリドンなどの非プロトン性極性溶媒が挙げられる。こ
れらの溶媒は、重合性化合物[(a−1)、(a−2)
および(a−3)]の合計100重量部に対して、通常
20〜1000重量部の量で用いられる。
【0029】また、触媒としては、一般的にラジカル重
合開始剤として知られているものを広く用いることがで
き、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、
2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバ
レロニトリル)などのアゾ化合物;ベンゾイルパーオキ
シド、ラウロイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ
ピバレート、1,1’−ビス(t−ブチルパーオキシ)
シクロヘキサンなどの有機過酸化物および過酸化水素な
どを用いることができる。ラジカル重合開始剤として過
酸化物を用いる場合には、過酸化物を還元剤とともに用
いてレドックス型重合開始剤としてもよい。さらに、上
記共重合において、α−メチルスチレンダイマーなどの
分子量調節剤を添加することもできる。
【0030】上記共重合体[A]は、カルボキシル基と
エポキシ基とを有しており、アルカリ可溶性と自己架橋
性とを有する。また、共重合体[A]は、アルカリ水溶
液に対して適切な溶解性を有しており、高感度、高残膜
率且つ現像性に優れた感放射線性樹脂組成物を得ること
ができる。さらに共重合体[A]を用いることによって
得られるレジストパターンは、耐熱性、基板との密着
性、可視光域での透明性、耐薬品性などの諸特性に優れ
る。
【0031】[B]1,2−キノンジアジド化合物 本発明で用いられる1,2−キノンジアジド化合物とし
ては、ヒドロキシ化合物と1,2−キノンジアジドスル
ホン酸とのエステル化物が用いられる。この1,2−キ
ノンジアジド化合物としては、ヒドロキシ化合物の水酸
基の全てまたは一部が1,2−キノンジアジドスルホン
酸でエステル化された化合物を用いることができ、具体
的にヒドロキシ化合物の水酸基の20〜100%が1,
2−キノンジアジドスルホン酸でエステル化された化合
物を用いることができる。
【0032】このような1,2−キノンジアジド化合物
の具体例としては、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフ
ェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン
酸エステル、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン
−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エス
テル、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,
2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、
2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナ
フトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルなどの、
トリヒドロキシベンゾフェノンと1,2−キノンジアジ
ドスルホン酸とのエステル化物;2,2’,4,4’−テ
トラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノン
ジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2’,4,4’
−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキ
ノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,
3’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフ
トキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,
4,3’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナ
フトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,
4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナ
フトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,
4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナ
フトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,
4,2’−テトラヒドロキシ−4’−メチルベンゾフェ
ノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸
エステル、2,3,4,2’−テトラヒドロキシ−4’−
メチルベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド
−5−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒ
ドロキシ−3’−メトキシベンゾフェノン−1,2−ナ
フトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,
4,4’−テトラヒドロキシ−3’−メトキシベンゾフ
ェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン
酸エステルなどの、テトラヒドロキシベンゾフェノンと
1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル
化物;
【0033】2,3,4,2’,6’−ペンタヒドロキシベ
ンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−ス
ルホン酸エステル、2,3,4,2’,6’−ペンタヒドロ
キシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−
5−スルホン酸エステル、3,4,5,2’,4’−ペンタ
ヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジア
ジド−4−スルホン酸エステル、3,4,5,2’,4’−
ペンタヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノ
ンジアジド−5−スルホン酸エステルなどの、ペンタヒ
ドロキシベンゾフェノンと1,2−ナフトキノンジアジ
ドスルホン酸とのエステル化物;2,4,6,3’,4’,
5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフ
トキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,4,
6,3’,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン
−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エス
テル、3,4,5,3’,4’5’−ヘキサヒドロキシベン
ゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スル
ホン酸エステル、3,4,5,3’,4’,5’−ヘキサヒ
ドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジ
ド−5−スルホン酸エステルなどの、ヘキサヒドロキシ
ベンゾフェノンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホ
ン酸とのエステル化物;
【0034】ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メ
タン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸
エステル、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタ
ン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エ
ステルなどの、ビスジヒドロキシフェニルメタンと1,
2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステル化
物;ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−
ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス
(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキ
ノンジアジド−5−スルホン酸エステルなどの、ビスヒ
ドロキシフェニルメタンと1,2−ナフトキノンジアジ
ドスルホン酸とのエステル化物;トリ(p−ヒドロキシ
フェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4
−スルホン酸エステル、トリ(p−ヒドロキシフェニ
ル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スル
ホン酸エステルなどの、トリヒドロキシフェニルメタン
と1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステ
ル化物;
【0035】1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニ
ル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スル
ホン酸エステル、1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェ
ニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−ス
ルホン酸エステルなどの、トリヒドロキシフェニルエタ
ンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエス
テル化物;ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)
メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン
酸エステル、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニ
ル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スル
ホン酸エステルなどの、ビストリヒドロキシフェニルメ
タンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエ
ステル化物;2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシ
フェニル)プロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−
4−スルホン酸エステル、2,2−ビス(2,3,4−ト
リヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ナフトキノ
ンジアジド−5−スルホン酸エステルなどの、ビストリ
ヒドロキシフェニルプロパンと1,2−ナフトキノンジ
アジドスルホン酸とのエステル化物;1,1,3−トリス
(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−
フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−4
−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジ
メチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロ
パン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸
エステルなどの、トリス(ジメチルヒドロキシフェニ
ル)フェニルプロパンと1,2−ナフトキノンジアジド
スルホン酸とのエステル化物;
【0036】4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒド
ロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチ
リデン]ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジ
ド−4−スルホン酸エステル、4,4’−[1−[4−
[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチ
ル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−
ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルなど
の、ヒドロキシフェニルメチルエチルフェニルエチリデ
ンビスフェノールと1,2−ナフトキノンジアジドスル
ホン酸とのエステル化物;ビス(2,5−ジメチル−4
−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタ
ン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エ
ステル、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ナフ
トキノンジアジド−5−スルホン酸エステルなどの、ビ
ス(ジメチルヒドロキシフェニル)ヒドロキシフェニル
メタンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸との
エステル化物;3,3,3’,3’−テトラメチル−1,
1’−スピロインデン−5,6,7,5’,6’,7’−ヘ
キサノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スル
ホン酸エステル、3,3,3’,3’−テトラメチル−1,
1’−スピロインデン−5,6,7,5’,6’,7’−ヘ
キサノール−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スル
ホン酸エステルなどの、テトラメチルスピロインデンヘ
キサノールと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸
とのエステル化物;2,2,4−トリメチル−7,2’,
4’−トリヒドロキシフラバン−1,2−ナフトキノン
ジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2,4−トリメ
チル−7,2’,4’−トリヒドロキシフラバン−1,2
−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルなど
の、トリメチルトリヒドロキシフラバンと1,2−ナフ
トキノンジアジドスルホン酸とのエステル化物が挙げら
れる。
【0037】これらのうち、2,3,4−トリヒドロキシ
ベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−
スルホン酸エステル、2,3,4−トリヒドロキシベンゾ
フェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホ
ン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベン
ゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スル
ホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベ
ンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−ス
ルホン酸エステル、3,4,5,2’,4’−ペンタヒドロ
キシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−
4−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−
ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプ
ロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン
酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4
−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,
2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、
4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニ
ル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビス
フェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スル
ホン酸エステル、4,4’−[1−[4−[1−[4−
ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]
エチリデン]ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジ
アジド−5−スルホン酸エステル、2,2,4−トリメチ
ル−7,2’,4’−トリヒドロキシフラバン−1,2−
ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,
2,4−トリメチル−7,2’,4’−トリヒドロキシフ
ラバン−1,2− ナフトキノンジアジド−5−スルホ
ン酸エステル、1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニ
ル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スル
ホン酸エステル、1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェ
ニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−ス
ルホン酸エステルなどが好ましく用いられる。これらの
1,2−キノンジアジド化合物は、単独であるいは2種
以上組み合わせて用いることができる。
【0038】上記のような1,2−キノンジアジドスル
ホン酸エステル類は、例えば1,2−キノンジアジドス
ルホン酸のハロゲン化物を、塩基触媒の存在下で、対応
するヒドロキシ化合物でエステル化させることにより得
られる。
【0039】このようなエステル化反応においては、ヒ
ドロキシ化合物の全水酸基に対して、1,2−キノンジ
アジドスルホン酸のハロゲン化物を通常10〜120モ
ル%用いることが望ましい。
【0040】[C]潜在性酸発生剤 本発明で用いられる潜在性酸発生剤は、加熱により酸を
発生するカチオン重合触媒であり、スルホニウム塩、ベ
ンゾチアゾリウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩
などのオニウム塩が用いられる。中でも、スルホニウム
塩およびベンゾチアゾリウム塩が好ましい。
【0041】上記スルホニウム塩の具体例としては、4
−アセトフェニルジメチルスルホニウム ヘキサフルオ
ロアンチモネート、4−アセトキシフェニルジメチルス
ルホニウム ヘキサフルオロアルセネート、ジメチル−
4−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)フェニルスル
ホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジメチル−
4−(ベンゾイルオキシ)フェニルスルホニウム ヘキ
サフルオロアンチモネート、ジメチル−4−(ベンゾイ
ルオキシ)フェニルスルホニウム ヘキサフルオロアル
セネート、ジメチル−3−クロロ−4−アセトキシフェ
ニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネートなど
のアルキルスルホニウム塩;ベンジル−4−ヒドロキシ
フェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモ
ネート、ベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスル
ホニウム ヘキサフルオロホスフェート、4−アセトキ
シフェニルベンジルメチルスルホニウム ヘキサフルオ
ロアンチモネート、ベンジル−4−メトキシフェニルメ
チルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ベ
ンジル−2−メチル−4−ヒドロキシフェニルメチルス
ルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル
−3−クロロ−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニ
ウム ヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシベン
ジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘ
キサフルオロホスフェートなどのベンジルスルホニウム
塩;
【0042】ジベンジル−4−ヒドロキシフェニルスル
ホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル
−4−ヒドロキシフェニルスルホニウム ヘキサフルオ
ロホスフェート、4−アセトキシフェニルジベンジルス
ルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジ
ル−4−メトキシフェニルスルホニウム ヘキサフルオ
ロアンチモネート、ジベンジル−3−クロロ−4−ヒド
ロキシフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアルセネ
ート、ジベンジル−3−メチル−4−ヒドロキシ−5−
tert−ブチルフェニルスルホニウム ヘキサフルオ
ロアンチモネート、ベンジル−4−メトキシベンジル−
4−ヒドロキシフェニルスルホニウム ヘキサフルオロ
ホスフェートなどのジベンジルスルホニウム塩;p−ク
ロロベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニ
ウム ヘキサフルオロアンチモネート、p−ニトロベン
ジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘ
キサフルオロアンチモネート、p−クロロベンジル−4
−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフル
オロホスフェート、p−ニトロベンジル−3−メチル−
4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフ
ルオロアンチモネート、3,5−ジクロロベンジル−4
−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフル
オロアンチモネート、o−クロロベンジル−3−クロロ
−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサ
フルオロアンチモネートなどの置換ベンジルスルホニウ
ム塩;下記式(1)〜(7)で示されるスルホニウム塩
が挙げられる。
【0043】
【化3】
【0044】上記ベンゾチアゾニウム塩の具体例として
は3−ベンジルベンゾチアゾリウムヘキサフルオロアン
チモネート、3−ベンジルベンゾチアゾリウム ヘキサ
フルオロホスフェート、3−ベンジルベンゾチアゾリウ
ム テトラフルオロボレート、3−(p−メトキシベン
ジル)ベンゾチアゾリウム ヘキサフルオロアンチモネ
ート、3−ベンジル−2−メチルチオベンゾチアゾリウ
ム ヘキサフルオロアンチモネート、3−ベンジル−5
−クロロベンゾチアゾリウム ヘキサフルオロアンチモ
ネートなどのベンジルベンゾチアゾリウム塩が挙げられ
る。
【0045】これらのうち、4−アセトキシフェニルジ
メチルスルホニウム ヘキサフルオロアルセネート、ベ
ンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム
ヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニ
ルベンジルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチ
モネート、ジベンジル−4−ヒドロキシフェニルスルホ
ニウム ヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキ
シフェニルベンジルスルホニウム ヘキサフルオロアン
チモネート、3−ベンジルベンゾチアゾリウムヘキサフ
ルオロアンチモネートなどが好ましく用いられる。これ
らの市販品としては、サンエイド SI−L85、同S
I−L110、同SI−L145、同SI−L150、
同SI−L160(三新化学工業(株)製)などが挙げ
られる。これらの化合物は、単独であるいは2種以上組
み合わせて用いることができる。
【0046】他の成分 本発明に係る感放射線性樹脂組成物は、感度をさらに向
上させる目的で、1,2−キノンジアジド化合物に対す
る増感剤を含んでいてもよい。このような増感剤として
は、2H−ピリド−(3,2−b)−1,4−オキサジン
−3(4H)−オン類、10H−ピリド−(3,2−
b)−1,4−ベンゾチアジン類、ウラゾール類、ヒダ
ントイン類、バルビツール酸類、グリシン無水物類、1
−ヒドロキシベンゾトリアゾール類、アロキサン類、マ
レイミド類などが挙げられる。上記増感剤は、1,2−
キノンジアジド化合物[B]100重量部に対して、通
常100重量部以下、好ましくは10重量部以下の量で
必要に応じて用いられる。
【0047】また、本発明の感放射性樹脂組成物は、耐
熱性、基板との密着性を向上させる目的で、分子内に少
なくとも2個のエポキシ基を有するラジカル重合性を有
さない化合物を含んでいてもよい。このような化合物と
しては、例えばエピコート1001、同1002、同1
003、同1004、同1007、同1009、同10
10、同828(商品名;油化シェルエポキシ(株)
製)などのビスフェノールA型エポキシ樹脂;エピコー
ト807(商品名;油化シェルエポキシ(株)製)など
のビスフェノールF型エポキシ樹脂;エピコート15
2、同154(商品名;油化シェルエポキシ(株)
製)、EPPN201、同202(商品名;日本化薬
(株)製)などのフェノールノボラック型エポキシ樹
脂;EOCN102、同103S、同104S、102
0、1025、1027(商品名;日本化薬(株)
製)、エピコート180S75(商品名;油化シェルエ
ポキシ(株)製)などのクレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂;エピコート1032H60、同XY−4000
(商品名;油化シェルエポキシ(株)製)などのポリフ
ェノール型エポキシ樹脂、CY−175、同177、同
179、アルダライトCY−182、同192、184
(商品名;チバ−ガイギー(株)製)、ERL−423
4、4299、4221、4206(商品名;U.C.C
社製)、ショーダイン509(商品名;昭和電工(株)
製)、エピクロン200、同400(商品名;大日本イ
ンキ(株)製)、エピコート871、同872(商品
名;油化シェルエポキシ(株)製)、ED−5661、
同5662(商品名;セラニーズコーティング(株)
製)などの環状脂肪族エポキシ樹脂;エポライト100
MF(共栄社油脂化学工業(株)製)、エピオールTM
P(日本油脂(株)製)などの脂肪族ポリグリシジルエ
ーテルなどが挙げられる。
【0048】これらの化合物は、共重合体[A]100
重量部に対して、50重量部以下の量で必要に応じて用
いられる。
【0049】さらに本発明の感放射性樹脂組成物は、ス
トリエーション(塗布すじあと)の防止、現像性の向上
などの目的で、界面活性剤を配合することもできる。界
面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリル
エーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポ
リオキシエチレンオレイルエーテルなどのポリオキシエ
チレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテルなどのポリオキシエチレンアリールエーテル
類;ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエチ
レンジステアレートなどのポリオキシエチレンジアルキ
ルエステル類などのノニオン系界面活性剤;エフトップ
EF301、同303、同352(新秋田化成(株)
製)、メガファックF171、同F172、同F173
(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC−
430、同FC−431(住友スリーエム(株)製)、
アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同S
C−101、同SC−102、同SC−103、同SC
−104、同SC−105、同SC−106(旭硝子
(株)製)などのフッ素系界面活性剤;オルガノシロキ
サンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、ポ
リフローNo. 57、同95(共栄社油脂化学工業
(株)製)などの(メタ)アクリル酸共重合体系界面活
性剤が挙げられる。上記界面活性剤は、感放射線性樹脂
組成物の固形分100重量部に対して、2重量部以下、
好ましくは1重量部以下の量で必要に応じて用いられ
る。
【0050】その他、本発明の感放射線性樹脂組成物
は、基板との密着性を向上させる目的で、密着助剤を含
んでいてもよい。このような密着助剤としては、官能性
シランカップリング剤などが挙げられる。さらに本発明
に係る感放射線性樹脂組成物は、必要に応じて帯電防止
剤、保存安定剤、消泡剤、顔料、染料などを含んでいて
もよい。
【0051】感放射線性樹脂組成物 本発明の感放射線性樹脂組成物は、上記の共重合体
[A]、1,2−キノンジアジド化合物、潜在性酸発生
剤および必要に応じて他の成分からなるが、共重合体
[A]100重量部に対して、1,2−キノンジアジド
化合物[B]を5〜100重量部、好ましくは10〜5
0重量部、潜在性酸発生剤[C]を0.1〜50重量
部、好ましくは1〜10重量部含んでいることが望まし
い。
【0052】感放射線性樹脂組成物中の1,2−キノン
ジアジド化合物の量が、共重合体[A]100重量部に
対して5重量部未満であると、該組成物から形成される
塗膜は放射線照射部と放射線未照射部との溶解度差が小
さくなって現像によるパターニングが困難になることが
あり、一方100重量部を超えると、短時間の放射線照
射では1,2−キノンジアジド化合物が充分に分解され
ず、感度が低下してしまうことがある。また、潜在性酸
発生剤の量が、共重合体[A]100重量部に対して
0.1重量部未満であると、加熱時に発生する酸の量が
少ないため、系の架橋密度が十分に上がらず、耐薬品性
が低下する場合がある。一方50重量部を超えると、保
存中に潜在性酸発生剤が樹脂組成物溶液中に析出してく
る場合がある。
【0053】本発明の感放射線性樹脂組成物は、上記の
各成分を均一に混合することによって容易に調製するこ
とができ、通常、適当な溶媒に溶解されて溶液状態で用
いられる。例えば、共重合体[A]を溶媒に溶解し、こ
の溶液に1,2−キノンジアジド化合物、潜在性酸発生
剤および必要に応じて他の成分を所定の割合で混合する
ことにより、溶液状態の感放射線性樹脂組成物を調製す
ることができる。
【0054】該溶媒としては、共重合体[A]を製造す
る際に用いられた溶媒と同様の溶媒を用いることができ
る。さらに、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチ
ルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−
メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ベンジルエ
チルエーテル、ジヘキシルエーテル、アセトニルアセト
ン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタ
ノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベ
ンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン
酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸
プロピレン、フェニルセロソルブアセテートなどの溶媒
を用いることもできる。
【0055】これらの溶剤のうち、溶解性および塗膜の
形成のしやすさから、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなど
のグリコールエーテル類;エチルセロソルブアセテート
などのエチレングリコールアルキルエーテルアセテート
類;乳酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチルな
どのエステル類;ジエチレングリコールモノメチルエー
テルなどのジエチレングリコール類;2−ヘプタノンな
どのケトン類が好ましく用いられる。
【0056】本発明の感放射線性樹脂組成物は、固形分
濃度が好ましくは20〜40重量%となるように溶媒に
溶解された溶液として被塗布物に塗布される。また、上
記のように調製された感放射線性樹脂組成物溶液は、孔
径が0.2μm程度のフィルタなどを用いて濾過した
後、使用に供することが好ましい。このように調製され
た感放射線性樹脂組成物溶液は、長期間の貯蔵安定性に
も優れる。
【0057】使用法 上記感放射性樹脂組成物溶液は、基板表面に塗布し、加
熱により溶媒を除去することによって、塗膜を形成する
ことができる。基板表面への感放射性樹脂組成物溶液の
塗布方法は、例えばスプレー法、ロールコート法、回転
塗布法などの各種の方法を採用することができる。
【0058】次いでこの塗膜は、加熱(プレベーク)さ
れる。加熱することによって、溶剤が揮発し、流動性の
ない塗膜が得られる。加熱条件は、各成分の種類、配合
割合などによっても異なるが、通常60〜120℃で1
0〜600秒間程度である。
【0059】次に加熱された塗膜に所定パターンのマス
クを介して放射線を照射した後、現像液により現像し、
不要な部分を除去する。現像液としては、例えば水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸
ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水など
の無機アルカリ類;エチルアミン、n-プロピルアミンな
どの第一級アミン類;ジエチルアミン、ジ−n−プロピ
ルアミンなどの第二級アミン類;トリエチルアミン、メ
チルジエチルアミン、N−メチルピロリドンなどの第三
級アミン類;ジメチルエタノールアミン、トリエタノー
ルアミンなどのアルコールアミン類;テトラメチルアン
モニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒド
ロキシド、コリンなどの第四級アンモニウム塩;ピロー
ル、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]
−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.
0]−5−ノナンなどの環状アミン類のアルカリ類から
なるアルカリ水溶液を用いることができる。また上記ア
ルカリ水溶液に、メタノール、エタノールなどの水溶性
有機溶媒、界面活性剤などを適当量添加した水溶液を現
像液として使用することもできる。
【0060】現像時間は、通常30〜180秒間であ
り、また現像の方法は液盛り法、ディッピング法などの
いずれでも良い。現像後、流水洗浄を30〜90秒間行
い、圧縮空気や圧縮窒素で風乾させることによって、基
板上の水分を除去し、パターン状被膜が形成される。そ
の後このパターン状被膜に、高圧水銀灯などによる放射
線を全面照射し、パターン状被膜中に残存する1,2−
キノンジアジド化合物を完全に分解させる。続いて、ホ
ットプレート、オーブンなどの加熱装置により、所定温
度、例えば150〜250℃で、所定時間、例えばホッ
トプレート上なら5〜30分間、オーブン中では30〜
90分間加熱処理をすることによって、パターン状架橋
被膜を得ることができる。
【0061】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0062】共重合体[A]の合成 合成例1(共重合体[A−1]の合成) 攪拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を装着したセ
パラブルフラスコに、表1に示す各化合物を仕込み、3
0分間窒素でパージした後、セパラブルフラスコを油浴
に浸し、内温を70℃に保って3時間重合反応を行っ
た。得られた重合体溶液の固形分濃度は、27.9重量
%であった。共重合体[A−1]のMwは、1.12×
104であった。なおMwは、GPC(ゲルパーミエイ
ションクロマトグラフィ)(東ソー(株)製HLC−8
020)を用いて測定したポリスチレン換算分子量であ
る。(以下、同じ。)
【0063】合成例2〜5(共重合体[A−2]〜[A
−3]の合成) 合成例1において、表1に示すような各成分および溶媒
を表1に示す量で仕込んだ以外は、合成例1と同様にし
て共重合体[A−2]〜[A−5]を含む重合体溶液を
得た。得られた各重合体溶液の固形分濃度およびMwを
表1に併せて示す。
【0064】
【表1】
【0065】感放射線性樹脂組成物の評価 以下の実施例で得られる感放射線性樹脂組成物につい
て、下記のようにパターン状被膜を形成して評価した。 (i)4インチのシリコンウェハに、各実施例で得られ
た感放射線性樹脂組成物(表3に示す)の溶液をスピン
ナーを用いて塗布した後、90℃で2分間ホットプレー
ト上で加熱して膜厚2.0μmの塗膜を形成した。 (ii)得られた塗膜を、(株)ニコン製NSR−17
55i7A縮小投影露光機(NA=0.50、λ=36
5nm)により露光時間を変化させて露光した後、表3
に示す濃度のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水
溶液を用いて、25℃で1分間現像した。 (iii)次いで、塗膜を水でリンスし、乾燥すること
によりシリコンウェハ上にパターン状被膜を形成した。
【0066】評価項目と評価方法を以下に示す。 [感度]上記のように作成されたパターン状被膜におい
て、ライン線幅2.0μmのパターン状被膜が得られる
のに必要な露光時間(以下、「最適露光時間」とい
う。)を求めた。 [解像度]最適露光時間において解像している最小のス
ペースパターンの寸法を走査型電子顕微鏡で測定した。 [残膜率](現像後の膜厚/現像前の膜厚)×100を
求め、90%以上を○とし、90%未満を×とした。 [現像性]現像後のパターン状被膜の表面荒れ、スペー
ス部分の現像残り(スカム)の有無を走査型電子顕微鏡
で観察した。スカムが認められなかったときを○とし、
認められたときを×とした。
【0067】[パターン形状]最適露光時間におけるパ
ターン状被膜の断面形状を走査型電子顕微鏡で観察し
た。断面形状の評価基準を表2に示す。形状がAのよう
に正方形あるいは長方形の場合は良好(○)とし、Bあ
るいはCのようにAの形状とは異なることが認められた
ときは不良(×)とした。
【0068】
【表2】
【0069】[耐熱性]約100μm×100μmのパ
ターン状被膜が形成されたシリコンウェハに、365n
mにおける光強度が5mwの紫外線を60秒間照射し
た。その後ホットプレートで200℃で15分間加熱し
た。加熱後のパターン状被膜をさらに1時間加熱し、熱
分解による膜減りが3%以上となる温度を調べた。この
温度が230℃以上を○とし、200℃以上230℃未
満を△とし、200℃未満を×とした。
【0070】[密着性]0.66μmの熱酸化膜付きシ
リコンウェハを用いて、5.0μmL/Sパターン状被
膜を形成し、150℃で5分間ホットプレートで加熱し
た。加熱されたシリコンウェハを、40重量%フッ化ア
ンモニウム水溶液と50重量%フッ化水素水溶液との
6:1(容量比)混合液である25℃エッチング液に6
分間浸漬し、パターン状被膜のアンダーカット(表2で
示されるパターン形状の最上部と最下部のパターン幅の
差)を走査型電子顕微鏡で観察し、1.0μm未満を○
とし、1.0μm以上1.3μm未満を△とし、1.3μ
m以上を×とした。
【0071】[耐薬品性]耐熱性の評価と同様にして、
約100μm×100μmのパターン状架橋被膜を形成
し、ジメチルスルホキシドに80℃で15分間浸責し、
浸責前後の膜厚の変化率と、被膜の表面状態を調べた。
表面に荒れが認められず、且つ膜厚の変化率が5%未満
のものを○とし、表面に荒れが認められず、且つ膜厚の
変化率が5%以上10%未満のものを△とし、表面に荒
れが認められるもの、または膜厚の変化率が10%以上
のものを×とした。
【0072】感放射線性樹脂組成物の調製 実施例1 合成例1で得られた共重合体[A−1](固形分)10
0重量部と、1,2−キノンジアジド化合物として、3,
4,5,2’,4’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン
(1モル)と1,2−ナフトキノンジアジド−5−スル
ホン酸クロリド(4モル)との縮合物([B−1])4
0重量部と、潜在性酸発生剤として、サンエイドSI−
L150(三新化学工業(株)製)3.5重量部とを混
合し、固形分濃度が30重量%になるようにジエチレン
グリコールジメチルエーテルに溶解させた後、孔径0.
45μmのミリポアフィルタで濾過して感放射線性樹脂
組成物溶液を調製した。得られた感放射線性樹脂組成物
溶液から、上記(i)のようにしてパターンを形成し、
評価した。結果を表3および表4に示す。またこの感放
射線性樹脂組成物溶液を5℃で3か月間保存した後、パ
ターン状被膜を形成して評価した結果、上記のような調
製直後の感放射線性樹脂組成物と同等の結果が得られ、
この感放射線性樹脂組成物は貯蔵安定性にも優れている
ことがわかった。
【0073】実施例2〜15 実施例1において、表1に示すような各成分に代えた以
外は、実施例1と同様にして感放射線性樹脂組成物溶液
を調製した。結果を表3および表4に示す。
【0074】なお、表3中、成分の略称は次の化合物を
示す。 [B−1]・・・3,4,5,2’,4’−ペンタヒドロキ
シベンゾフェノン(1モル)と1,2−ナフトキノンジ
アジド−4−スルホン酸クロリド(4モル)との縮合物 [B−2]・・・4,4’−[1−[4−[1−[4−
ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル] フェニ
ル] エチリデン] ビスフェノール(1モル)と1,
2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド
(2モル)との縮合物 [B−3]・・・1,1,3−トリス(2,5−ジメチル
−4−ヒドロキシフェニル−3−フェニル)プロパン
(1モル)と1,2−ナフトキノンジアジド−5−スル
ホン酸クロリド(1.9モル)との縮合物 [B−4]・・・2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェ
ノン(1モル)と1,2−ナフトキノンジアジド−5−
スルホン酸クロリド(2.6モル)との縮合物
【0075】比較例 実施例1において、潜在性酸発生剤成分を用いなかった
以外は、実施例1と同様にパターン状被膜を形成した。
結果を表3および表4に示す。
【0076】
【表3】
【0077】
【表4】
【0078】
【発明の効果】本発明に係る感放射線性樹脂組成物は、
感度、現像性、残膜率、耐熱性、基板との密着性、透明
性に優れるとともに、とりわけ耐薬品性に優れた被膜
(パターン)を形成することができる。このような本発
明の感放射線性樹脂組成物は、半導体集積回路(IC)
および液晶ディスプレイ(LCD)用薄膜トランジスタ
(TFT)回路のみならず、回路製造用のマスクなどを
作成するためなどのポジ型レジストとして、さらには層
間絶縁膜、カラーフィルタ用保護膜などの永久膜用形成
材料としても好適である。
【0079】以上、詳述した本発明の感放射線性樹脂組
成物について、好ましい態様を下記する。 1. 共重合体[A]が(a−1)成分を5〜50重量
%、(a−2)成分を5〜90重量%、そして、(a−
3)成分を5〜70重量%含有する組成物。 2. 共重合体[A]の(a−1)成分がメタクリル酸、
アクリル酸およびイタコン酸から選択される少なくとも
1種であり、(a−2)成分がo−ビニルベニジルグリ
シジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテ
ルおよびp−ビニルベンジルグリシジルエーテルから選
択される少なくとも1種であり、そして(a−3)成分
がメタクリル酸グリシジルおよびスチレンの少なくとも
いずれかである組成物。 3. 共重合体(A)のポリスチレン換算重量平均分子量
が2×103〜1×105である組成物。 4. 1,2−キノンジアジド化合物が、ヒドロキシ化合
物と1,2−キノンジアジドスルホン酸とのエステル化
物である組成物。 5. 潜在性酸発生剤が、加熱により酸を発生するオニウ
ム塩である組成物。 6. オニウム塩が、スルホニウム塩およびベンゾチアゾ
リウム塩の少なくともいずれかである上記5の組成物。 7. 共重合体[A]100重量部に対して、1,2−キ
ノンジアジド化合物を5〜100重量部、より好ましく
は10〜50重量部、潜在性酸発生剤を0.1〜50重
量部、より好ましくは1〜10重量部含有している組成
物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/027 515 G03F 7/027 515 7/029 7/029 7/033 7/033 H01L 21/027 H01L 21/30 502R

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 [A](a−1)不飽和カルボン酸およ
    び(a−2)下記一般式[I] 【化1】 (上記一般式[I]中、R1〜R3は各々独立に、水素原
    子または炭素数1〜10のアルキル基であり、mは1〜
    5の整数である。)で示されるエポキシ基含有ラジカル
    重合性化合物、とを共重合成分として含有する共重合
    体、[B]1,2−キノンジアジド化合物、並びに
    [C]潜在性酸発生剤、を含有することを特徴とする感
    放射線性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 上記共重合体の共重合成分として、(a
    −3)上記不飽和カルボン酸と上記エポキシ基含有ラジ
    カル重合性化合物と共重合しうる他のラジカル重合性化
    合物を含有する請求項1記載の感放射線性樹脂組成物。
JP30402395A 1995-11-22 1995-11-22 感放射線性樹脂組成物 Pending JPH09146276A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30402395A JPH09146276A (ja) 1995-11-22 1995-11-22 感放射線性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30402395A JPH09146276A (ja) 1995-11-22 1995-11-22 感放射線性樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09146276A true JPH09146276A (ja) 1997-06-06

Family

ID=17928149

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30402395A Pending JPH09146276A (ja) 1995-11-22 1995-11-22 感放射線性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09146276A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002182380A (ja) * 2000-12-14 2002-06-26 Jsr Corp 有機el表示素子の絶縁膜形成用感放射線性樹脂組成物、それから形成された絶縁膜、および有機el表示素子
JP2005338849A (ja) * 2004-05-27 2005-12-08 Dongjin Semichem Co Ltd 感光性樹脂組成物、lcd基板及びlcd基板のパターン形成方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002182380A (ja) * 2000-12-14 2002-06-26 Jsr Corp 有機el表示素子の絶縁膜形成用感放射線性樹脂組成物、それから形成された絶縁膜、および有機el表示素子
JP2005338849A (ja) * 2004-05-27 2005-12-08 Dongjin Semichem Co Ltd 感光性樹脂組成物、lcd基板及びlcd基板のパターン形成方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100232372B1 (ko) 감방사선성 수지 조성물
KR100286879B1 (ko) 마이크로 렌즈용 감방사선성 수지 조성물
JP2001354822A (ja) 感放射線性樹脂組成物、その層間絶縁膜およびマイクロレンズの形成への使用、ならびに層間絶縁膜およびマイクロレンズ
JPH05165214A (ja) 感放射線性樹脂組成物
JP2001330953A (ja) 感放射線性樹脂組成物
JP2002116536A (ja) 感放射線性樹脂組成物、その硬化物および素子。
KR20090067036A (ko) 감방사선성 수지 조성물, 및 층간 절연막과 그의 제조 방법
KR101289163B1 (ko) 감방사선성 수지 조성물, 및 층간 절연막 및마이크로렌즈의 형성
JP3484808B2 (ja) 層間絶縁膜形成用感放射線性樹脂組成物並びに層間絶縁膜およびその製造方法
JP4544370B2 (ja) 感放射線性樹脂組成物、層間絶縁膜及びマイクロレンズ、並びにそれらの製造方法
JP2003089716A (ja) アルカリ可溶性不飽和樹脂及びこれを用いる感放射線性樹脂組成物
JPWO2005101124A1 (ja) 感放射線性樹脂組成物、層間絶縁膜およびマイクロレンズ、ならびにそれらの製造方法
JP4631081B2 (ja) ポジ型感放射線性樹脂組成物
JP4127150B2 (ja) 感放射線性樹脂組成物、層間絶縁膜およびマイクロレンズ、ならびにそれらの製造方法
JP3241399B2 (ja) マイクロレンズ用感放射線性樹脂組成物
JP5157860B2 (ja) 感放射線性樹脂組成物、層間絶縁膜及びマイクロレンズ、並びにそれらの製造方法
JP4363161B2 (ja) 感放射線性樹脂組成物、並びに層間絶縁膜およびマイクロレンズの形成方法
JP2000327877A (ja) 感放射線性樹脂組成物、その層間絶縁膜およびマイクロレンズへの使用、並びに層間絶縁膜およびマイクロレンズ
EP0908780A1 (en) Process for forming a cured film of a thermosetting resin
JP3424225B2 (ja) 感放射線性樹脂組成物およびそれから形成された被膜
KR20190110019A (ko) 감방사선성 조성물, 경화막 및 표시 소자
JP2003307847A (ja) インクジェット方式により層間絶縁膜を形成するための組成物
JP2000327875A (ja) カラーフィルター保護膜またはtft層間絶縁膜と一体となったスペーサー用感放射線性樹脂組成物
KR101000327B1 (ko) 감방사선성 수지 조성물, 층간 절연막 및 마이크로 렌즈, 그리고 그들의 형성 방법
JP3003064B2 (ja) 感放射線性樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20031125