JPH09145874A - 燃料集合体、燃料集合体のチャンネルボックス、燃料集合体の燃料スペーサおよびチャンネルボックスの製造方法 - Google Patents

燃料集合体、燃料集合体のチャンネルボックス、燃料集合体の燃料スペーサおよびチャンネルボックスの製造方法

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JPH09145874A
JPH09145874A JP7310427A JP31042795A JPH09145874A JP H09145874 A JPH09145874 A JP H09145874A JP 7310427 A JP7310427 A JP 7310427A JP 31042795 A JP31042795 A JP 31042795A JP H09145874 A JPH09145874 A JP H09145874A
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JP
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fuel
channel box
fuel assembly
corner
rod
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JP7310427A
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English (en)
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Masao Chagi
雅夫 茶木
Toru Kanazawa
徹 金沢
Akihito Orii
明仁 折井
Hiroyuki Nagayoshi
拓至 永吉
Koji Nishida
浩二 西田
Terufumi Kawasaki
照文 河崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】減速材の炉心内での空間分布の自由度を増すこ
とによって中性子経済を向上させ、原子炉燃料の有効利
用を図り、経済性を向上させるとともにウランとプルト
ニウムを混合した燃料の有効利用に適した炉心を構成す
る燃料集合体およびそのチャンネルボックスおよびその
製造方法を提供する。 【解決手段】タイプレートに保持された複数個の燃料棒
4と、この複数個の燃料棒を取り囲むチャンネルボック
ス7とを備えてなる燃料集合体において、前記チャンネ
ルボックス7の少なくとも1つの側壁コーナー部あるい
は側壁辺部の近傍に配置されている一部の燃料棒を取り
除くとともに、この燃料棒が取り除かれたチャンネルボ
ックスの側壁に凹部を形成するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料集合体、チャ
ンネルボックス、燃料スペーサおよびチャンネルボック
スの製造方法に係り、特に沸騰水型原子炉に適用するの
に好適な燃料集合体、チャンネルボックス、燃料スペー
サおよびチャンネルボックスの製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来一般に沸騰水型原子炉に採用されて
いる燃料集合体99は、図2に示されているように、上
部タイプレート2および下部タイプレート3、これらの
タイプレートに両端が保持される複数の燃料棒4および
水ロッド5、これらの燃料を束ねる燃料スペーサ6、燃
料棒束を取り囲み上部タイプレートに取り付けられるチ
ャンネルボックス7を備えている。
【0003】この燃料集合体99は、原子炉の炉心に格
子状に装荷されるのが普通である。燃料集合体99が格
子状に装荷された場合、減速材である水の分布は、炉心
上部では相対的に水ロッド5の部分と隣合うチャンネル
ボックス7の間の部分に多くなる。四角形状のチャンネ
ルボックスを有する燃料集合体からなる炉心では、チャ
ンネルボックス7の間の水の量は、燃料の核的特性およ
び炉心の大きさ等の制限から、ある一定量以上にはでき
ない。
【0004】なお、この種の燃料集合体に関連するもの
としては、例えば特公平4−37391号公報に開示さ
れているように、燃料集合体の四隅に上部の燃料を欠如
させた燃料棒を配置し、さらに燃料を欠如させた部分で
チャンネルボックス7のコーナー部を凹ませ核的特性の
改善を図るようにしたものが挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の四角形状のチャ
ンネルボックスを有する燃料集合体からなる炉心では、
前述したようにチャンネルボックス間の水量は、燃料の
核的特性および炉心の大きさ等の制限から、ある一定量
以上にはできない。沸騰水型原子炉では、水は中性子を
減速させ核分裂を起こしやすくする働きをもつ。したが
って、水の量に制限があるということは原子炉燃料の燃
焼度や中性子経済等に制限が生じてしまう嫌いがあり、
また、ウランとプルトニウムを混合した燃料では、中性
子吸収が多くなり、減速材である水が従来のウランのみ
で作られた燃料より炉心中に多くあることが望ましく、
従来の技術では対応できない恐れがあった。
【0006】本発明はこれに鑑みなされたもので、その
目的とするところは、炉心内の水などの減速材の炉心内
での空間分布の自由度を増すことによって中性子経済を
向上させ、原子炉燃料の有効利用を図り、経済性を向上
させるとともにウランとプルトニウムを混合した燃料の
有効利用に適した炉心を構成する燃料集合体およびその
チャンネルボックスおよびその製造方法を提供するにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、タイ
プレートに保持された複数個の燃料棒と、この複数個の
燃料棒を取り囲むチャンネルボックスとを備えてなる燃
料集合体において、前記チャンネルボックスの少なくと
も1つの側壁コーナー部あるいは側壁辺部の近傍に配置
されている一部の燃料棒を取り除くとともに、この燃料
棒が取り除かれたチャンネルボックスの側壁に凹部を形
成するようになし所期の目的を達成するようにしたもの
である。
【0008】また本発明は、下部タイプレートと、この
下部タイプレートに下端部が保持される複数の燃料棒
と、同じく前記下部タイプレートに下端部が保持される
1本もしくは複数の水ロッドと、前記燃料棒および前記
水ロッドを保持する燃料スペーサと、このスペーサを取
り囲むチャンネルボックスを備えた燃料集合体におい
て、前記チャンネルボックスの少なくとも1つのコーナ
ー部の内側に側部が閉じられた空間を設けるとともに、
この空間の下端部も閉じられており、かつ前記の閉じて
いる部分より上方のチャンネルボックスコーナー部外周
に、前記閉じられた空間とチャンネルボックスの外部と
を連通する開口部を設けるようにしたものである。
【0009】すなわちこのように形成された燃料集合体
であると、燃料集合体のチャンネルボックスのコーナー
部あるいは辺の部分に空間が形成されることから、すな
わちチャンネルボックスの外部の水が流れる流路面積が
大きく形成されることから、この部分に多くの水が流れ
るようになり、これによって炉心中の水量が多くなり、
中性子の減速が促進されて、核分裂に適した熱中性子が
多く得られる。したがって炉心内の水などの減速材の炉
心内での空間分布の自由度が増し、中性子経済を向上さ
せ、原子炉燃料の有効利用が図られ、経済性を向上させ
ることができる。
【0010】なお本発明は、特に熱中性子吸収断面積が
大きいプルトニウムを多く含む燃料に対して有効であ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下図示した実施例に基づいて本
発明を詳細に説明する。まず本発明の第一実施例を図
1、図2および図3に基づいて説明する。燃料集合体1
は上部タイプレート2、下部タイプレート3、上部タイ
プレート2および下部タイプレート3に両端部が保持さ
れる複数の燃料棒4および水ロッド5、および燃料棒4
および水ロッド5の相互の間隔を保持する燃料スペーサ
6を備えている。
【0012】この場合、燃料棒4は、所定のピッチで格
子状に配置されるが、コーナー部の4本の燃料棒4は配
置しないようにする。
【0013】上部タイプレート2に取付けられたチャン
ネルボックス7は燃料棒束を取り囲み、下方に向かって
伸びる。チャンネルボックス7の下端部はチャンネルボ
ックス7の形状に合わせられた下部タイプレート3の上
面より下方に達し、下部タイプレート3を囲む。ここで
図1に示すように燃料集合体1のチャンネルボックス7
のコーナー部は、コーナー部の燃料棒4を取り除いたこ
とに伴い、曲率半径が大きくなるように形成される。
【0014】チャンネルボックス7の内周の曲率半径
は、コーナー部に燃料棒4が有る場合には、コーナー部
の燃料棒4の半径(最大で6.5mm位)と、燃料棒4
と燃料スペーサ6の外周との距離(最大3mm位)と、
燃料スペーサ6の肉厚(最大2mm位)と、燃料スペー
サ6とチャンネルボックス7の間隔の和(最大3mm
位)によってほぼ制限される。したがって、沸騰水型原
子炉ではチャンネルボックス7の内周の曲率半径の最大
値は上記の関係より約14.5mm以下となるが、本発
明の場合にはコーナー部の燃料棒4が取り除かれるの
で、この曲率半径はこの値以上にすることができる。
【0015】図3に燃料集合体99で炉心を構成した場
合の水平断面の一部が示されている。この場合、燃料集
合体のチャンネルボックス7の外部のコーナー部に従来
より広い空間ができることから、原子炉運転中はこの空
間に多くの水が流れる。この空間を流れる水は燃料集合
体1の外部を流れるので沸騰しない。したがって、炉心
での水対ウラン比(水の量/ウランの量)が大きくな
り、これによって高速中性子が減速され熱中性子になる
割合が大きくなり、中性子経済が向上する。
【0016】また、チャンネルボックス7の外部のコー
ナー部の広くなった空間に水が沸騰せずに多く流れるの
でボイド反応度が小さくなり、原子炉の停止余裕を大き
くできる。
【0017】なおこの場合、燃料集合体1の中央部にあ
る2本の水ロッド5を1本にしたり、水ロッド5の内
径、外形を小さくして燃料棒を増やし、燃料のインベン
トリを増加させることができる。また、燃料集合体1の
中央部にある2本の水ロッド5を1本にしたり、水ロッ
ド5の内径、外形を小さくして燃料集合体1内の圧力損
失を小さくすることも可能である。また、チャンネルボ
ックス7の外部のコーナー部の広くなった流路は水ロッ
ドと同等の作用をするものとみなせる。チャンネルボッ
クス7の肉厚を大きくして強度を増すこともできる。
【0018】また、チャンネルボックス7のコーナー部
の肉厚のみを大きくして強度を増すことも可能である。
本実施例では炉心全体にわたって沸騰していない水が炉
心中でしめる割合が大きくなっている。燃料としてウラ
ンとプルトニウムの混合燃料を用いた場合は、プルトニ
ウムの熱中性子吸収断面積が大きいため、ボイド反応度
が大きくなり、原子炉の停止余裕が小さくなる可能性が
ある。また、従来のウラン燃料と比べて中性子経済を向
上させ、熱中性子を従来よりも多く供給する必要があ
る。
【0019】本実施例によれば炉心内で減速材の役目も
果たす水を燃料集合体外部で増やしボイド反応度を小さ
くして原子炉の停止余裕が大きくなるとともに減速材の
役目も果たす水が従来よりも多くなることから中性子経
済も向上し、ウランとプルトニウムの混合燃料を用いる
場合の上記技術課題を解決できる。また、チャンネルボ
ックス7のコーナー部の曲率半径を大きくすることによ
り、チャンネルボックス7の強度も従来のものより大き
くなる。
【0020】第2実施例である燃料集合体10の水平断
面が図4に示され、図5に燃料集合体10で炉心を構成
した場合の炉心の水平断面の一部が示されている。上部
タイプレート2、下部タイプレート3、燃料スペーサ6
をチャンネルボックスの外周形状に合うように変形す
る。本実施例では第1実施例に比べてさらにチャンネル
ボックス7の外部の流路が広くなり、第1実施例よりも
大きな効果が得られる。強度が不十分となる恐れのある
場合はチャンネルボックスの肉厚を全体にわたって大き
くする、もしくはコーナー部の肉厚のみを大きくして対
応できる。
【0021】第3実施例である燃料集合体20の水平断
面が図6に、また図7に燃料集合体20で炉心を構成し
た場合の一例である炉心の水平断面の一部が示されてい
る。上部タイプレート2、下部タイプレート3、燃料ス
ペーサ6をチャンネルボックスの外周形状に合うように
変形する。本実施例では対角をなす2つのコーナー部の
みで燃料棒4を取り除きそのコーナー部の曲率半径を大
きくしている。
【0022】この実施例によればチャンネルボックス7
の2か所のコーナー部のみで燃料棒4を取り除きそのコ
ーナー部の曲率半径を大きくすることにより、燃料のイ
ンベントリを大きくするとともに第1実施例と同種の効
果が得られる。また、燃料棒4を取り除きコーナー部の
曲率半径を大きくするコーナーが2つなので、チャンネ
ルボックス7の製造が第1実施例よりも容易になり、か
つチャンネルボックス7の製造コストを下げることがで
きる。
【0023】第4実施例である燃料集合体30の水平断
面図を図8に、図9に燃料集合体30で炉心を構成した
場合の炉心の水平断面図の一部を示す。上部タイプレー
ト2、下部タイプレート3、燃料スペーサ6をチャンネ
ルボックスの外周形状に合うように変形する。本実施例
では1つのコーナーのみで3本の燃料棒4を配置せず、
そのコーナー部のみでチャンネルボックス7のコーナー
の曲率半径を大きくしたものである。
【0024】これによって、チャンネルボックス7の1
つのコーナーの曲率半径のみを大きくすることによって
第1実施例と同種の効果を得られる。また、2本の水ロ
ッド5の位置を燃料棒4を3本配置しなかったコーナー
から遠くなるようにし、燃料集合体30内の燃料棒4の
水平方向出力の平坦化を図ることが可能である。また、
2本の水ロッド5を1本にして燃料のインベントリを増
加することができる。本実施例では曲率半径を大きくす
るコーナーが1か所であり、かつ曲率半径が大きいので
チャンネルボックス7の製造が容易になる。
【0025】本実施例によれば第1実施例に比べて燃料
棒4の1本分、燃料のインベントリを大きくできる。ま
た、燃料棒4を3本配置しなかったコーナーのチャンネ
ルボックス7の形状を前記第2実施例のコーナー部と同
様な形状にすることも可能である。
【0026】第5実施例である、燃料集合体40の水平
断面図を図10に示す。上部タイプレート2、下部タイ
プレート3、燃料スペーサ6をチャンネルボックス7の
形状に合うように変形する。本実施例ではチャンネルボ
ックス7のコーナー部にL字型の板41を内側から溶接
等により取付け、チャンネルボックス7とL字型の板4
1で囲まれた空間を作る。これによって、チャンネルボ
ックス7とL字型の板41で囲まれた空間に水が流れる
ようになり、この部分が水ロッドと同じ作用をする。
【0027】本実施例では燃料集合体外を流れる水の量
が前記囲まれた空間も燃料集合体外とすると第2実施例
よりも多くなり、第2実施例と同種の効果が第2実施例
よりも大きく得られる。本実施例では、L字型の板41
の効果により、チャンネルボックス7の強度が従来の正
方形状のチャンネルボックス7より大きくなる。また、
L字型の板41の替わりにチャンネルボックス7のコー
ナー部内側に三角形状の閉じた空間ができるように平板
を溶接することも可能である。この場合、コーナー部の
3本の燃料棒4を配置せずに上記閉じた空間を大きくす
ることもできる。これによっても強度の向上が図れる。
【0028】なお、同じチャンネルボックス形状でも、
上記とは逆にチャンネルボックス7のコーナー部を凹ま
せ、凹んだ部分の外側からL字型の板を溶接して外周の
形状が正方形状のチャンネルボックス7を作ることもで
きる。この場合、溶接部の検査が容易になる。
【0029】第6実施例は部分長燃料棒51が燃料集合
体50のコーナー部に位置する場合に、部分長燃料棒5
1の上方では燃料棒4がない空間が存在し、その部分で
チャンネルボックス7のコーナー部の内側にL字型の板
41を溶接等で取付け、チャンネルボックス7とL字型
の板41でできた空間の下側を板等を溶接するなどした
塞ぎ、その位置より上部でチャンネルボックス7の外側
と、前記の閉じた空間とを連通させる開口部を設ける。
【0030】この開口部を通って、チャンネルボックス
7とL字型の板41でできた空間に、チャンネルボック
ス7の間を流れてきた水が流れ込むことによって、この
空間が水ロッドと同等の作用をする。また、この流路に
相当する面積だけ、水ロッドの上部の断面積を小さくし
て燃料集合体50内の冷却材の圧力損失を小さくするこ
とができる。本実施例によれば炉心上部で第1実施例と
同様の効果が得られる。
【0031】なおこの場合、チャンネルボックス7の内
部と外部とは、連通しないように形成されなければなら
ない。もし連通状態であると、定常運転時には圧力の高
いチャンネルボックス内部の蒸気が圧力の低いチャンネ
ルボックス外部へ流れ出し、チャンネルボックス外部の
流路に蒸気が存在することになる。そしてこの蒸気の存
在によってチャンネルボックスの外部の水の量が減り、
水対ウラン比が大きくならない。また、チャンネルボッ
クス内部からチャンネルボックス外部へ吹き出した蒸気
が制御棒にあたり制御棒に振動を加える恐れがあるから
である。
【0032】第7実施例である燃料集合体60の水平方
向断面図を図11に示す。上部タイプレート2、下部タ
イプレート3、燃料スペーサ6をチャンネルボックス7
の形状に合うように変形する。本実施例ではチャンネル
ボックス7の辺の部分を凹ませその部分の燃料棒4を配
置しない。これによって第1実施例と同様にチャンネル
ボックス7の外部を流れる水の量を増加させることがで
き、第1実施例とほぼ同等の効果が得られる。
【0033】また、チャンネルボックス7の上端から下
端まで凹まさずに一部分のみを凹ましたり、複数部分で
凹ませ、凹ませない部分は変形せずに強度を増すことが
できる。強度を増すもう1つの手段としては凹ませた部
分の外側から平板を溶接し、チャンネルボックス7の外
周形状を凹ませる前と同じにする方法がある。この場
合、凹んだ部分は閉じられた空間になるのでこの閉じら
れた空間の上部と下部に閉じられた空間とチャンネルボ
ックス7の外部の空間とをつなぐ開口部を設けて、前記
空間に水が流れるようにすることが望ましい。
【0034】第8実施例である燃料集合体70の水平方
向断面図を図12に示す。上部タイプレート2、下部タ
イプレート3、燃料スペーサ6をチャンネルボックス7
の形状に合うように変形する。本実施例では燃料集合体
99のコーナー部の燃料棒4を取り除き、チャンネルボ
ックス7のコーナー部を内側に向かって凹ませている。
コーナー部のチャンネルボックス7の肉厚を大きくして
強度を増すことも可能である。本実施例によれば第5実
施例よりもさらにチャンネルボックス7の外部を流れる
水の量が多くなり、第5実施例と同様の効果が第2実施
例よりも大きく得られる。
【0035】図13には本発明のもう一つの実施例が示
されている。チャンネルボックス7のコーナー部にL字
型の板41を内側から溶接等により取付け、チャンネル
ボックス7のコーナー部に、チャンネルボックス7とL
字型の板41で囲まれた空間を作るが、この場合は、チ
ャンネルボックス7のコーナー部全長ではなく、その一
部分とするのである。そしてさらに、その空間にチャン
ネルボックス外部の水が流入するように流入孔51をチ
ャンネルボックス7の壁に設けるのである。
【0036】このような構造にすると、前述した実施例
と同様な効果を生ずることは勿論のこと、さらにウラ
ン、プルトニウム混合燃料に対して次のような効果が得
られるのである。
【0037】すなわち、一般にはウラン、プルトニウム
混合燃料を炉心に装荷した場合、低流量で、かつ出力が
比較的高い状況(自然循環状態等)で軸方向出力分布が
図14に示すように大きく下歪みになる可能性があり、
このような分布になった場合、ウラン燃料を用いた場合
に比べて炉心安定性及びチャンネル安定性の余裕が小さ
くなる恐れがあるが、本発明の構成にすると、炉心上部
で、減速材である水の量が従来より多くなるので炉心上
部での出力が大きくなり、それに見合うだけ炉心下部で
の出力が小さくなり、軸方向出力分布の歪を小さくする
ことができるのである。これによって炉心安定性及びチ
ャンネル安定性余裕を大きくすることが出来る。炉心下
部での出力を低くするには可燃性毒物や中性子吸収材を
使用すればよい。
【0038】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、燃料集合体のチャンネルボックスの一部に空間が形
成されることから、すなわちチャンネルボックスの外部
の水が流れる流路面積が大きく形成されることから、そ
の部分に多くの水が流れ、これによって炉心中の水の量
が多くなり、中性子の減速が促進され、核分裂に適した
熱中性子が多く得られ、したがって炉心内の水などの減
速材の炉心内での空間分布の自由度が増し、中性子経済
を向上させ、原子炉燃料の有効利用が図られ、経済性を
向上させることができるこの種の燃料集合体を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料集合体の一実施例を示す横断平面
図である。
【図2】本発明の燃料集合体の一実施例を示す縦断側面
図である。
【図3】本発明の燃料集合体の一実施例の要部を示す横
断平面図である。
【図4】本発明の燃料集合体の他の実施例を示す横断平
面図である。
【図5】本発明の燃料集合体の他の実施例の要部を示す
横断平面図である。
【図6】本発明の燃料集合体の他の実施例を示す横断平
面図である。
【図7】本発明の燃料集合体の他の実施例の要部を示す
横断平面図である。
【図8】本発明の燃料集合体の他の実施例を示す横断平
面図である。
【図9】本発明の燃料集合体の他の実施例の要部を示す
横断平面図である。
【図10】本発明の燃料集合体の他の実施例を示す横断
平面図である。
【図11】本発明の燃料集合体の他の実施例を示す横断
平面図である。
【図12】本発明の燃料集合体の他の実施例を示す横断
平面図である。
【図13】本発明の燃料集合体の他の実施例の要部を示
す斜視図である。
【図14】燃料集合体の出力特性を示す特性図である。
【符号の説明】
2…上部タイプレート、3…下部タイプレート、4…燃
料棒、5…水ロッド、6…燃料スペーサ、7…チャンネ
ルボックス、41…L字型部材、99…燃料集合体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永吉 拓至 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 西田 浩二 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 河崎 照文 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイプレートに保持された複数個の燃料
    棒と、この複数個の燃料棒を取り囲むチャンネルボック
    スとを備えてなる燃料集合体において、 前記チャンネルボックスの少なくとも1つの側壁コーナ
    ー部あるいは側壁辺部の近傍に配置されている一部の燃
    料棒を取り除くとともに、この燃料棒が取り除かれたチ
    ャンネルボックスの側壁に凹部を形成するようにしたこ
    とを特徴とする燃料集合体。
  2. 【請求項2】 下部タイプレートと、この下部タイプレ
    ートに下端部が保持される複数の燃料棒と、同じく前記
    下部タイプレートに下端部が保持された1本もしくは複
    数の水ロッドと、前記燃料棒および前記水ロッドを保持
    する燃料スペーサと、このスペーサを取り囲むチャンネ
    ルボックスを備えた燃料集合体において、 前記チャンネルボックスの少なくとも1つのコーナー部
    で前記燃料棒を少なくとも1本取り除き、前記チャンネ
    ルボックスのコーナー部の曲率半径を大きく形成するよ
    うにしたことを特徴とする燃料集合体。
  3. 【請求項3】 下部タイプレートと、この下部タイプレ
    ートに下端部が保持される複数の燃料棒と、同じく前記
    下部タイプレートに下端部が保持される1本もしくは複
    数の水ロッドと、前記燃料棒および前記水ロッドを保持
    する燃料スペーサと、このスペーサを取り囲むチャンネ
    ルボックスを備えた燃料集合体において、 前記チャンネルボックスの少なくとも1つのコーナー部
    で前記燃料棒を少なくとも1本以上取り除き、かつ前記
    チャンネルボックスのコーナー部の水平断面形状を、コ
    ーナー部を挟む2つの直線とこの2つの直線と約45度
    の角度をなす1つの直線とそれらの間をつなぐ2つの曲
    線部分から形成するようにしたことを特徴とする燃料集
    合体。
  4. 【請求項4】 下部タイプレートと、この下部タイプレ
    ートに下端部が保持される複数の燃料棒と、同じく前記
    下部タイプレートに下端部が保持される1本もしくは複
    数の水ロッドと、前記燃料棒および前記水ロッドを保持
    する燃料スペーサと、このスペーサを取り囲むチャンネ
    ルボックスを備えた燃料集合体において、 前記チャンネルボックスの少なくとも1つのコーナー部
    の内側に閉じられた空間を、前記チャンネルボックスの
    下端から上端まで有していることを特徴とする燃料集合
    体。
  5. 【請求項5】 下部タイプレートと、この下部タイプレ
    ートに下端部が保持される複数の燃料棒と、同じく前記
    下部タイプレートに下端部が保持される1本もしくは複
    数の水ロッドと、前記燃料棒および前記水ロッドを保持
    する燃料スペーサと、このスペーサを取り囲むチャンネ
    ルボックスを備えた燃料集合体において、 前記チャンネルボックスの少なくとも1つのコーナー部
    の内側に側部が閉じられた空間を設けるとともに、この
    空間の下端部も閉じられており、かつ前記の閉じている
    部分より上方のチャンネルボックスコーナー部外周に、
    前記閉じられた空間とチャンネルボックスの外部とを連
    通する開口部を設けたことを特徴とする燃料集合体。
  6. 【請求項6】 下部タイプレートと、この下部タイプレ
    ートに下端部が保持される複数の燃料棒と、同じく前記
    下部タイプレートに下端部が保持される1本もしくは複
    数の水ロッドと、前記燃料棒および前記水ロッドを保持
    する燃料スペーサと、このスペーサを取り囲むチャンネ
    ルボックスとを備えた燃料集合体において、 前記チャンネルボックスの少なくとも1つ以上の辺の部
    分を、前記チャンネルボックス7の上端から下端まで凹
    ませ、その部分の前記燃料棒を少なくとも1本以上取り
    除いたことを特徴とする燃料集合体。
  7. 【請求項7】 下部タイプレートと、この下部タイプレ
    ートに下端部が保持される複数の燃料棒と、同じく前記
    下部タイプレートに下端部が保持される1本もしくは複
    数の水ロッドと、前記燃料棒および前記水ロッドを保持
    する燃料スペーサと、このスペーサを取り囲むチャンネ
    ルボックスを備えた燃料集合体において、 前記チャンネルボックスの少なくとも1つの辺の部分を
    前記チャンネルボックスの上端から下端まで凹ませ、そ
    の部分の前記燃料棒を少なくとも1本取り除くととも
    に、前記チャンネルボックスの少なくとも1つのコーナ
    ー部で燃料棒を少なくとも1本取り除き、かつ前記チャ
    ンネルボックスのコーナー部の内側の曲率半径を大きく
    形成したことを特徴とする燃料集合体。
  8. 【請求項8】 下部タイプレートと、この下部タイプレ
    ートに下端部が保持される複数の燃料棒と、同じく前記
    下部タイプレートに下端部が保持される1本もしくは複
    数の水ロッドと、前記燃料棒および前記水ロッドを保持
    する燃料スペーサと、このスペーサを取り囲むチャンネ
    ルボックスを備えた燃料集合体において、 前記チャンネルボックスの少なくとも1つのコーナー部
    で、燃料棒を少なくとも1本取り除き、前記チャンネル
    ボックスのコーナー部を凹ませたことを特徴とする燃料
    集合体。
  9. 【請求項9】 角筒形状をなし、かつその内部に複数個
    の燃料棒が収納される燃料集合体のチャンネルボックス
    において、 少なくとも1つのコーナー部の水平断面形状が、わん曲
    状に形成されるとともに、そのわん曲の曲率半径が、1
    4.5mm以上に形成されているチャンネルボックス。
  10. 【請求項10】 角筒形状をなし、かつその内部に複数
    個の燃料棒が収納される燃料集合体のチャンネルボック
    スにおいて、 少なくとも1つのコーナー部の水平断面形状が、コーナ
    ー部を挟む2つの直線と前記2つの直線と約45度の角
    度をなす1つの直線とそれらの間をつなぐ2つの曲線部
    分からなる形状に形成されていることを特徴とする燃料
    集合体のチャンネルボックス。
  11. 【請求項11】 角筒形状をなし、かつその内部に複数
    個の燃料棒が収納される燃料集合体のチャンネルボック
    スにおいて、 少なくとも1つのコーナー部の内側に側部が閉じられ、
    かつチャンネルボックスの下端から上端までのびた空間
    を設けたことを特徴とする燃料集合体のチャンネルボッ
    クス。
  12. 【請求項12】 角筒形状をなし、かつその内部に複数
    個の燃料棒が収納される燃料集合体のチャンネルボック
    スにおいて、 前記チャンネルボックスの少なくとも1つのコーナー部
    の内側に側部が閉じられた空間を設けるとともに、この
    空間の下端部も閉じられており、かつ前記の閉じている
    部分より上方のチャンネルボックスコーナー部外周に、
    前記閉じられた空間とチャンネルボックスの外部とを連
    通する開口部を設けたことを特徴とする燃料集合体のチ
    ャンネルボックス。
  13. 【請求項13】 外周形状が請求項9、10、11また
    は12記載のチャンネルボックスの内周形状とほぼ相似
    であることを特徴とする燃料集合体の燃料スペーサ。
  14. 【請求項14】 角筒形状をなし、かつそのコーナー部
    内側に側部が閉じられた空間を有する燃料集合体のチャ
    ンネルボックスを製造するに際し、断面がコの字状をな
    した2つの樋状部材のコーナー部内側に、L字状をなし
    た部材を閉じられた空間を作るように溶接し、次いで、
    この2つのコの字状部材を対向させ溶接して形成するよ
    うにしたことを特徴とするチャンネルボックスの製造方
    法。
  15. 【請求項15】 角筒形状をなし、かつそのコーナー部
    内側に側部が閉じられた空間を有する燃料集合体のチャ
    ンネルボックスを製造するに際し、2つのコの字状部材
    のコーナー部を内側に凹ませ、凹んだ部分の外側に部材
    を溶接し、前記コーナー部の内側に閉じられた空間を作
    るようにしたことを特徴とするチャンネルボックスの製
    造方法。
JP7310427A 1995-11-29 1995-11-29 燃料集合体、燃料集合体のチャンネルボックス、燃料集合体の燃料スペーサおよびチャンネルボックスの製造方法 Pending JPH09145874A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010151640A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Global Nuclear Fuel-Japan Co Ltd 沸騰水型原子炉の原子燃料集合体
US10269459B2 (en) 2013-04-18 2019-04-23 Westinghouse Electric Sweden Ab Fuel channel for a nuclear power boiling water reactor

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