JPH09145354A - 多次元座標測定機 - Google Patents

多次元座標測定機

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JPH09145354A
JPH09145354A JP7333926A JP33392695A JPH09145354A JP H09145354 A JPH09145354 A JP H09145354A JP 7333926 A JP7333926 A JP 7333926A JP 33392695 A JP33392695 A JP 33392695A JP H09145354 A JPH09145354 A JP H09145354A
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JP
Japan
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probe
measured
shape
measuring machine
moving direction
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JP7333926A
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English (en)
Inventor
Osamu Arai
治 荒井
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被測定物の形状を誤って認識するのを防止し
た多次元座標測定機を提供する。 【解決手段】 接触式プローブの移動を操作するジョイ
スティックと、プローブが被測定物に接触したときの測
定座標値及び移動方向を取り込む測定値取り込み部11
とを備え、プローブを被測定物に接触させて被測定物の
形状を測定する三次元座標測定機において、取り込み部
11は、移動方向を求めるためのデータとしてプローブ
が被測定物に接触した後測定機本体1が減速して停止し
た時の本体1の座標値を取り込む。本体1が減速して停
止した時の測定機本体1の座標値は、ジョイスティック
の移動指令とプローブの実際の動きとの間の時間的なず
れによる影響を受けず、かつ本体1及びプローブの先端
に振動のない安定した状態で得られるので、常に正しい
移動方向を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、接触式プローブ
を被測定物に接触させて被測定物の形状を測定する三次
元座標測定機などの多次元座標測定機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の多次元座標測定機、例えば三次元
座標測定機として、接触式プローブが被測定物に接触し
たときの測定座標値と測定方向とに基づいて被測定物の
形状を認識するものが知られている(特開平6ー507
49号公報)。測定方向とは、接触式プローブ(以下、
単にプローブという)が被測定物に接触したときのプロ
ーブの移動方向である。この移動方向は、例えば平面と
円又は円筒を区別するために必要である。また、プロー
ブの移動方向は、プローブの移動を操作するジョイステ
ィックによる移動指令情報又は、三次元座標測定機の動
きから求められる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プロー
ブの移動方向のデータを、プローブの移動を操作するジ
ョイスティックによる移動指令情報から求めて取り込む
とすると、ジョイスティックによる移動指令とプローブ
の実際の動きとの間には時間的なずれがある。そのた
め、プローブが被測定物へ向かって移動しているとき
に、プローブの移動方向を急反転させてプローブを被測
定物から遠ざけるような急激な反転操作をジョイスティ
ックにより行なうと、プローブの動きはジョイスティッ
クの操作に遅れて推移し、プローブはその移動方向を反
転する前に被測定物に接触してしまうことがある。この
ときのジョイスティックの移動指令情報をプローブの移
動方向のデータとすると、実際とは逆方向の移動方向の
データが取り込まれることになる。その結果、例えば平
面と円又は中空状の円筒の外径と内径とを区別すること
ができず、被測定物の形状を誤って認識してしまうとい
う問題があった。
【0004】また、プローブの移動方向のデータを実際
の三次元座標測定機の動きから求める場合でも、ジョイ
スティックによりプローブの移動方向を急反転させる指
令を与えると、三次元座標測定機やプローブ先端に振動
が発生し、三次元座標測定機の動きとプローブ先端の移
動方向とが一致しなかったり、全く逆方向の動きになっ
てしまうこともある。そのため、プローブの移動方向の
データとして、プローブの実際の動きとは逆方向のデー
タが取り込まれることになる。その結果、例えば平面と
円又は中空状の円筒の外径と内径とを区別することがで
きず、被測定物の形状を誤って認識してしまうという問
題があった。
【0005】この発明はこのような事情に鑑みてなされ
たもので、その課題は被測定物の形状を誤って認識する
のを防止した多次元座標測定機を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め請求項1記載の発明に係る多次元座標測定機は、プロ
ーブの移動を操作する操作部材と、前記プローブが被測
定物に接触したときの測定座標値及び前記操作部材によ
って移動するプローブの移動方向を取り込むデータ取り
込み部とを備え、前記プローブを被測定物に接触させて
被測定物の形状を測定する多次元座標測定機において、
前記データ取り込み部は、前記移動方向を求めるための
データとして、前記プローブが前記被測定物に接触した
後前記測定機が減速して停止した時の前記測定機の座標
値、前記プローブが前記被測定物に接触する直前の前記
測定機の座標値、前記プローブが前記被測定物に接触し
前記プローブが停止するまでの前記測定機の座標値、及
び前記プローブが前記被測定物に接触した後前記プロー
ブがタッチバック移動した時のタッチバック移動方向の
いずれか一つのデータを取り込むように構成されている
ことを特徴とする。
【0007】データ取り込み部が移動方向を求めるため
のデータとして取り込む各データは、操作部材による接
触式プローブの移動指令と接触式プローブの実際の動き
との間の時間的なずれによる影響を受けないものであ
り、かつ測定機及び接触式プローブの先端に振動のない
安定した状態で得られるので、常に正しい移動方向すな
わちプローブの移動方向を前記各データに基づき得るこ
とができる。
【0008】請求項2記載の発明に係る多次元座標測定
機は、前記測定座標値と前記いずれか一つのデータとに
基づくベクトル計算により前記移動方向を演算する移動
方向演算部を備えていることを特徴とする。
【0009】移動方向演算部によって常に正しい移動方
向すなわちプローブの移動方向を得ることができる。
【0010】請求項3記載の発明に係る多次元座標測定
機は、前記データ取り込み部から入力された前記測定座
標値と予め入力された複数の幾何形状を表す数式とに基
づき、複数の測定形状及び前記各幾何形状に対する前記
各測定形状の形状誤差をそれぞれ演算する形状演算部
と、前記形状誤差が最小となる測定形状を被測定物の形
状と認識すると共に、認識した形状が円,円筒又は平面
の場合、前記移動方向に基づき円と円筒と平面との判別
を行なう形状認識部とを備えていることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0012】図1はこの発明の一実施形態に係る三次元
座標測定機の概略構成を示すブロック図、図2は同測定
機の概略構成を示す斜視図である。
【0013】三次元座標測定機は、図2に示すように、
三次元座標測定機本体(以下、単に測定機本体という)
1と、制御ユニット2とを備えている。
【0014】測定機本体1のZ軸の先端には接触式プロ
ーブ(以下、単にプローブという)3が装着されてい
る。制御ユニット2にはプローブ3の移動を操作するジ
ョイスティック(操作部材)4が設けられている。
【0015】この三次元座標測定機は、ジョイスティッ
ク4を操作して測定機本体1の測定機駆動部52(図7
参照)に移動指令を与えることにより、測定機本体1の
X、Y、Z軸方向の各移動部を移動させてプローブ3を
被測定物に接触させ、その時の各X,Y,Z軸の座標値
を取り込むことにより、被測定物の形状を測定できるよ
うになっている。
【0016】プローブ3は、図4に示すように、測定機
本体1のZ軸の先端に固定されたハウジング3aと、先
端にスタイラス球3bが固定され、このスタイラス球3
bが被測定物(例えば、被測定物S1の測定面S1a)
に接触したとき、同図の実線で示す垂直姿勢から付勢力
に抗してハウジング3aに対し傾くように(同図の一点
鎖線を参照)ハウジング3aに支持された針3cとから
なる。また、プローブ3は、スタイラス球3bが被測定
物に接触したとき、トリガー信号(オン又はオフ信号)
を出力するようになっている。
【0017】測定機本体1は、プローブ3のスタイラス
球3bが被測定物に接触してこのプローブ3からトリガ
ー信号を受けたとき、スタイラス球3bの中心の座標を
測定座標値として検出し、出力するようになっている。
また、測定機本体1は、図3に示すように、プローブ3
が点P1で示す位置から被測定物(例えば、被測定物S
1の測定面S1a)に接触する直前の点P2で示す位置
まで移動する際に、一定距離毎に測定機本体1の座標値
を出力するようになっている。図3において、点P2は
スタイラス球3bが測定面S1aに接触する直前の位置
を、点P3はスタイラス球3bが測定面S1aに接触し
たときの接触点位置を、点P4はその接触後、スタイラ
ス球3bが測定面S1aに接触したままの状態で測定機
本体1がさらに移動し、減速して停止したときの減速停
止位置を、点P5はスタイラス球3bが測定面S1aに
接触した後プローブ3をタッチバック移動させたときの
タッチバック点位置をそれぞれ示している。
【0018】制御ユニット2は、図1に示すように、測
定値取り込み部11、形状演算部12、測定方向演算部
13、及び形状認識部14を備えている。
【0019】測定値取り込み部11は、プローブ3のス
タイラス球3bが被測定物に接触したときの前記測定座
標値と、プローブ3が例えば図3の点P1で示す位置か
ら点P2で示す位置まで移動する際に一定距離毎に得ら
れる測定機本体1の座標値と、移動方向(プローブ3が
被測定物に接触したときのその移動方向)を求めるため
のデータとを測定機本体1から取り込みようになってい
る。ここでは、移動方向を求めるためのデータとして、
スタイラス球3bが被測定物に接触した後測定機本体1
が減速して停止したときの測定機本体1の座標値が取り
込まれる。
【0020】具体的には、測定値取り込み部11は、図
3の場合に、スタイラス球3bが測定面S1aに接触し
た後測定機本体1がさらに移動し、減速して停止したと
きの測定機本体1の座標値を、測定方向(矢印Aの方
向)を求めるためのデータとして取り込む。このとき、
プローブ3の針3cは、スタイラス球3bが測定面S1
aに接触したままの状態でハウジング3aに対し傾いて
いる(図3の点P4の位置にあるプローブ3及び図4の
一点鎖線で示すプローブ3を参照)。
【0021】また、測定値取り込み部11は、図5に示
すように被測定物S2の内径円を測定する場合には、ス
タイラス球3bが被測定物S2の内周面S2aに接触し
た後測定機本体1がさらに移動し、減速して停止したと
きの測定機本体1の座標値を、移動方向(矢印Bの方
向)を求めるためのデータとして取り込む。同図におい
て、点P2は、スタイラス球3bが内周面S2aに接触
する直前の位置を、点P3a、P3b、P3cは、スタ
イラス球3bが内周面S2aに接触したときの接触点位
置を、点P4はその接触後、スタイラス球3bが内周面
S2aに接触したままの状態で測定機本体1がさらに移
動し、減速して停止したときの減速停止位置をそれぞれ
示している。
【0022】また、測定値取り込み部11は、図6に示
すように被測定物S3の外径円を測定する場合には、ス
タイラス球3bが被測定物S3の外周面S3aに接触し
た後測定機本体1がさらに移動し、減速して停止したと
きの測定機本体1の座標値を、移動方向(矢印Cの方
向)を求めるためのデータとして取り込む。同図におい
て、点P2は、スタイラス球3bが外周面S3aに接触
する直前の位置を、点P3a、P3b、P3cは、スタ
イラス球3bが外周面S3aに接触したときの接触点位
置を、点P4はその接触後、スタイラス球3bが外周面
S3aに接触したままの状態で測定機本体1がさらに移
動し、減速して停止したときの減速停止位置をそれぞれ
示している。
【0023】図7は、測定機本体1が減速して停止した
ときの測定機本体1の座標値を測定値取り込み部11に
取り込むための1回路例を示している。プローブ3が被
測定物に接触してこのプローブからトリガー信号が出さ
れると、駆動制御部51は減速停止指令を測定機本体1
の測定機駆動部52に与える。これによって、測定機本
体1及びブローブ3が徐々に減速されて停止する。測定
機本体1が停止したことを停止検出部53が検出し、検
出信号を出力する。停止検出部53は、測定機駆動部5
2のモータへの電力が切れてモータが止まったことを検
出することにより、測定機本体1が停止したことを検出
する。測定値取り込み部11は、停止検出部53からの
検出信号を受けたとき、測定機本体1の座標値を取り込
む。このデータが、測定機本体1が減速して停止したと
きの測定機本体1の座標値である。
【0024】形状演算部12は、測定値取り込み部11
から入力される測定座標値と、予め入力された数式
(円、平面、球、円筒、円錐等の複数の幾何形状をそれ
ぞれ表す数式)とに基づき、複数の測定形状を演算する
とともに、各幾何形状に対する各測定形状の形状誤差
(真円度、平面度、真球度、円筒度、及び円錐誤差)を
演算するようになっている。
【0025】測定方向演算部13は、測定値取り込み部
11からそれぞれ入力される測定座標値と、スタイラス
球3bが被測定物に接触した後測定機本体1が減速して
停止したときの測定機本体1の座標値とに基づくベクト
ル計算により移動方向を演算するようになっている。
【0026】形状認識部13は、形状演算部12から入
力された演算結果に基づき、各幾何形状に対する測定形
状の形状誤差(真円度、平面度、真球度、円筒度、及び
円錐誤差)を比較し、形状誤差が最小となる測定形状を
被測定物の形状と認識するとともに、認識した形状が円
又は円筒又は平面の場合、移動方向演算部13で演算さ
れた移動方向に基づき円と円筒と平面との判別を行なう
ようになっている。すなわち、幾何形状の円(真円)と
測定形状(円)との差が真円度であり、幾何形状の平面
と測定形状(平面)との差が平面度であり、幾何形状の
球と測定形状(球)との差が真球度であり、幾何形状の
円筒と測定形状(円筒)との差が円筒度であり、幾何形
状の円錐と測定形状(円錐)との差が円錐誤差である。
【0027】次に、上記構成を有する一実施形態の動作
を図8に基づいて説明する。
【0028】まず、ジョイスティック4を操作してプロ
ーブ3のスタイラス球3bを被測定物に接触させること
により、測定値取り込み部11に、スタイラス球3bが
被測定物に接触したときの測定座標値と、移動方向を求
めるためのデータとして、スタイラス球3bが被測定物
に接触した後測定機本体1が減速して停止したときの測
定機本体1の座標値とを取り込む(ステップ71)。
【0029】次に、移動方向演算部13により、測定値
取り込み部11からそれぞれ入力される測定座標値と、
スタイラス球3bが被測定物に接触した後測定機本体1
が減速して停止したときの測定機本体1の座標値とに基
づくベクトル計算により移動方向を演算する(ステップ
72)。
【0030】次のステップ73で、入力終了が指令され
たか否か、即ち全ての測定点が測定されたか否かを判別
する。入力終了が指令されるまで、即ちステップ73の
判別結果がYesになるまでステップ71、72を繰り
返す。
【0031】ステップ73の判別結果がYesになる
と、ステップ74へ進み、入力点数即ち測定点数が1か
否かを判別する。
【0032】ステップ74の判別結果がYesの場合、
被測定物の形状を点と認識し(ステップ75)、終了す
る。
【0033】ステップ74の判別結果が Noの場合、
ステップ76へ進み、入力点数が2か否かを判別する。
【0034】ステップ76の判別結果がYesの場合、
被測定物の形状を直線と認識し(ステップ77)、終了
する。
【0035】ステップ76の判別結果が Noの場合、
即ち入力点数が2より多い場合、ステップ78へ進み、
形状演算部12により、円及び真円度を計算し、かつ真
円度を記憶する。
【0036】次のステップ79では、形状演算部12に
より、平面及び平面度を計算し、かつ平面度を記憶す
る。
【0037】次のステップ80では、形状演算部12に
より、球及び真球度を計算し、かつ真球度を記憶する。
【0038】次のステップ81では、形状演算部12に
より、円筒及び円筒度を計算し、かつ円筒度を記憶す
る。
【0039】次のステップ82では、形状演算部12に
より、円錐及び円錐の形状誤差を計算し、かつこの誤差
を記憶する。
【0040】次のステップ83では、形状認識部14に
より、形状演算部12から入力される演算結果に基づ
き、各幾何形状に対する各測定形状の形状誤差(真円
度、平面度、真球度、円筒度、及び円錐誤差)を比較
し、形状誤差が最小となる測定形状を被測定物の形状と
認識する(認識形状とする)。なお、前記各形状誤差
(真円度、平面度、真球度、円筒度及び円錐誤差)は、
上述したように、各幾何形状(円、平面、球、円筒及び
円錐)と各測定形状(円、平面、球、円筒及び円錐)と
の差である。
【0041】次に、ステップ84へ進み、認識形状が円
又は円筒(中空状の円筒の外径又は内径)か否かを判別
する。
【0042】ステップ84の判別結果がYesの場合、
即ち認識形状が円又は円筒(中空状の円筒の外径又は内
径)の場合、ステップ85へ進み、ステップ72で求め
た測定方向が円又は円筒(中空状の円筒の外径又は内
径)の平面に垂直か否かを判別する。
【0043】ステップ85の判別結果がYesの場合、
被測定物の形状を平面の次に誤差が小さい形状を認識し
(ステップ86)、終了する。
【0044】ステップ85の判別結果がNoの場合、被
測定物の形状を円又は円筒(中空状の円筒の外径又は内
径)の次に誤差が小さい形状を認識し(ステップ8
7)、終了する。
【0045】一方、ステップ84の判別結果がNoの場
合、即ち認識形状が円又は円筒(中空状の円筒の外径又
は内径)でない場合、ステップ88へ進み、認識形状が
平面か否かを判別する。
【0046】ステップ88の判別結果がYesの場合、
即ち認識形状が平面の場合、ステップ89へ進み、ステ
ップ72で求めた移動方向が平面に垂直か否かを判別す
る。
【0047】ステップ89の判別結果がYesの場合、
即ち移動方向が平面に垂直の場合、被測定物の形状を平
面と再認識し(ステップ90)、終了する。
【0048】ステップ89の判別結果がNoの場合、即
ち移動方向が平面に垂直でない場合、平面の次に形状誤
差が小さい形状を被測定物の形状と認識し(ステップ9
1)、終了する。
【0049】図9は、ジョイスティック4の移動指令
と、測定機本体1の動きと、プローブ3の先端の動きと
を示したグラフである。このグラフにおいて、横軸は時
間を、縦軸は速度を示している。また、このグラフにお
いて、実線(イ)はジョイスティック4の移動指令を、
太い破線(ロ)は測定機本体1の動きを、細い破線
(ハ)はプローブ3の先端の動きをそれぞれ示してい
る。
【0050】図9のt1時では、ジョイスティック4の
移動指令は加速中であり、測定機本体1は一定の遅れで
推移し、プロープ3の先端も測定機本体1と同様に推移
している。
【0051】t1時になると、ジョイスティック4の移
動指令は減速指令に変わる。このとき、測定機本体1と
プロープ3の先端は遅れて推移するため、依然として略
最大速度で推移している。
【0052】t2時になると、ジョイスティック4の移
動指令はプローブ3の移動方向を急反転させる指令に変
わる。このとき、測定機本体1は急減速しているが、振
動が起きており、移動速度が定まらない。プロープ3の
先端は測定機本体1と同様に推移しているが、良く見る
と振動による移動速度は測定機本体1とな異なってい
る。
【0053】t3時では、プローブ3の先端が被測定物
に接触したので、ジョイスティック4の移動指令は減速
停止指令になっている。このとき、ジョイスティック4
の移動指令方向に対し、測定機本体1の移動方向は振動
により不確定である。また、プローブ3の先端の振動に
よる動きは、測定機本体1の動きと同期が取れておら
ず、さらに不確定な状態である。
【0054】t4時では、ジョイスティック4の移動指
令はゼロであり、測定機本体1が減速して停止してお
り、かつプローブ3の先端も測定機本体1と同様に安定
な静止状態にある。
【0055】このように、上記一実施形態によれば、測
定値取り込み部11が、被測定物との接触時におけるプ
ローブ3の移動方向を求めるためのデータとして取り込
むデータ、即ちスタイラス球3bが被測定物に接触した
後測定機本体1が減速して停止したときの測定機本体1
の座標値は、ジョイスティック4による接触式プローブ
3の移動指令と接触式プローブ3の実際の動きとの間の
時間的なずれによる影響を受けないものであり、かつ測
定機本体1及び接触式プローブ3の先端に振動のない安
定した状態で得られるので、常に正しい移動方向すなわ
ち接触式プローブ3の移動方向を得ることができる。し
たがって、被測定物の形状を誤って認識するのを防止す
ることができる。
【0056】なお、上記一実施形態では、測定値取り込
み部11は、移動方向(プローブ3が被測定物に接触し
たときのその移動方向)を求めるためのデータとして、
スタイラス球3bが被測定物に接触した後測定機本体1
が減速して停止したときの測定機本体1の座標値を取り
込むようにしているが、この発明はこれに限定されるも
のではない。
【0057】例えば、測定値取り込み部11は、測定方
向を求めるためのデータとして、(1)接触式プローブ
3が被測定物に接触する直前の測定機本体1の座標値
(図3、図5及び図6で示す点P2で示す位置での測定
機本体1の座標値)、(2)接触式プローブ3が被測定
物に接触した後の測定機本体1の座標値(例えば、その
接触後、測定機本体1及び接触式プローブ3の先端の振
動が十分に小さくなったときの測定機本体1の座標
値)、すなわち、プローブが被測定物に接触してから測
定機本体1が停止するまでの測定機本体1の座標値、
(3)接触式プローブ3が被測定物に接触した後、プロ
ーブ3をタッチバック移動させた時のタッチバック移動
方向のいずれか一つのデータを取り込むように構成して
もよい。
【0058】図10は、上記データ(2)を求める場合
における、プローブ3が被測定物に接触してから測定機
本体1が停止するまでの測定機本体1の座標値を測定値
取り込み部11に取り込むための1回路例を示してい
る。プローブ3が被測定物に接触してこのプローブから
トリガー信号が出されると、駆動制御部51は減速停止
指令を測定機本体1の測定機駆動部52に与える。これ
によって、測定機本体1及びブローブ3が徐々に減速さ
れる。一方、駆動制御部51の減速停止指令はサンプリ
ング部55にも入力される。この入力によって、サンプ
リング部55は、プローブ3が被測定物に接触した後に
おける測定機本体1の座標値を一定時間サンプリング
し、サンプリングした座標値をメモリに記憶する。サン
プリング時間は予め設定しておく。そして、前記測定値
取り込み部11は、サンプリング部55でサンプリング
して記憶した複数の座標値のうちのいずれか一つを取り
込む。このデータが、プローブ3が被測定物に接触して
から測定機本体1が停止するまでの測定機本体1の座標
値である。
【0059】また、上記データ(3)を求める場合に
は、プローブ3が被測定物に接触した時の測定機本体1
の座標値から、上述したように得ることができる停止し
た時の測定機本体1の座標値へ向かう方向を求める。こ
の方向と反対の方向が前記タッチバック移動方向であ
る。
【0060】前記データ(1)又は(2)を移動方向を
求めるためのデータとして用いる場合には、移動方向演
算部13は、上記一実施形態の場合と同様に、測定座標
値と、データ(1)又は(2)とに基づくベクトル計算
により移動方向を演算することができる。
【0061】また、上記一実施形態では、三次元座標測
定機について説明したが、この発明は二次元座標測定機
にも適用可能である。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明に係る多次元座標測定機によれば、データ取り込み部
が移動方向を求めるためのデータとして取り込む各デー
タは、操作部材による接触式プローブの移動指令と接触
式プローブの実際の動きとの間の時間的なずれによる影
響を受けないものであり、かつ測定機及び接触式プロー
ブの先端に振動のない安定した状態で得られるので、常
に正しい測定方向すなわち接触式プローブの移動方向を
前記各データに基づき得ることができる。したがって、
被測定物の形状を誤って認識するのを防止することがで
きる。
【0063】請求項2記載の発明に係る多次元座標測定
機によれば、移動方向演算部によって常に正しい移動方
向すなわち接触式プローブの移動方向を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の一実施形態に係る三次元座標
測定機の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図2はこの発明の一実施形態に係る三次元座標
測定機の概略構成を示す斜視図である。
【図3】図3は被測定物に対する接触式プローブの移動
位置を示す説明図である。
【図4】図4は被測定物に接触時及びその接触後におけ
る接触式プローブの姿勢を示す説明図である。
【図5】図5は被測定物の内径円を測定する場合の説明
図である。
【図6】図6は被測定物の外径円を測定する場合の説明
図である。
【図7】図7は、測定機本体が減速して停止したときの
測定機本体の座標値を取り込むための1回路例を示すブ
ロック図である。
【図8】図8は一実施形態に係る三次元座標測定機の動
作を示すフローチャートである。
【図9】図9はジョイスティックの移動指令と、測定機
本体の動きと、接触式プローブの先端の動きとを示した
グラフである。
【図10】図10は、プローブが被測定物に接触してか
ら測定機本体が停止するまでの測定機本体の座標値を取
り込むための1回路例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 三次元測定機本体(測定機) 3 接触式プローブ 4 ジョイスティック(操作部材) 11 測定値取り込み部(データ取り込み部) 12 形状演算部 13 移動方向演算部 14 形状認識部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プローブの移動を操作する操作部材と、
    前記プローブが被測定物に接触したときの測定座標値及
    び前記操作部材によって移動するプローブの移動方向を
    取り込むデータ取り込み部とを備え、前記プローブを被
    測定物に接触させて被測定物の形状を測定する多次元座
    標測定機において、 前記データ取り込み部は、前記移動方向を求めるための
    データとして、前記プローブが前記被測定物に接触した
    後前記測定機が減速して停止した時の前記測定機の座標
    値、前記プローブが前記被測定物に接触する直前の前記
    測定機の座標値、前記プローブが前記被測定物に接触し
    前記プローブが停止するまでの前記測定機の座標値、及
    び前記プローブが前記被測定物に接触した後前記プロー
    ブがタッチバック移動した時のタッチバック移動方向の
    いずれか一つのデータを取り込むように構成されている
    ことを特徴とする多次元座標測定機。
  2. 【請求項2】 前記測定座標値と前記いずれか一つのデ
    ータとに基づくベクトル計算により前記移動方向を演算
    する移動方向演算部を備えていることを特徴とする請求
    項1記載の多次元座標測定機。
  3. 【請求項3】 前記データ取り込み部から入力された前
    記測定座標値と予め入力された複数の幾何形状を表す数
    式とに基づき、複数の測定形状及び前記各幾何形状に対
    する前記各測定形状の形状誤差をそれぞれ演算する形状
    演算部と、前記形状誤差が最小となる測定形状を被測定
    物の形状と認識すると共に、認識した形状が円,円筒又
    は平面の場合、前記移動方向に基づき円と円筒と平面と
    の判別を行なう形状認識部とを備えていることを特徴と
    する請求項1又は2記載の多次元座標測定機。
JP7333926A 1995-11-29 1995-11-29 多次元座標測定機 Pending JPH09145354A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009504418A (ja) * 2005-08-08 2009-02-05 スリーディー スキャナーズ エルティーディー 強化された手動制御によるcmmアーム
WO2023228356A1 (ja) * 2022-05-26 2023-11-30 ファナック株式会社 数値制御装置およびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体

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