JPH09144491A - 合成セグメント - Google Patents

合成セグメント

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JPH09144491A
JPH09144491A JP7331201A JP33120195A JPH09144491A JP H09144491 A JPH09144491 A JP H09144491A JP 7331201 A JP7331201 A JP 7331201A JP 33120195 A JP33120195 A JP 33120195A JP H09144491 A JPH09144491 A JP H09144491A
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JP
Japan
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tunnel
male
axial direction
sections
segment
Prior art date
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Pending
Application number
JP7331201A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Toida
浩 戸井田
Katsuto Oguchi
克人 大口
Hideaki Nagayama
秀昭 長山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Nippon Kokan Light Steel Co Ltd
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Nippon Kokan Light Steel Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd, Nippon Kokan Light Steel Co Ltd filed Critical NKK Corp
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  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シールド工法のセグメントを組み立てる際
に、セグメント全体から見た十分な強度を与え、十分な
止水性を持たせ、継手が強度を有すると共に連結作業に
時間を有しない合成セグメントを提供することを目的と
する。 【解決手段】セグメント単体5の鋼殻7において、連結
を行うための凹部39および凸部41が、円周方向側端
面31にトンネル軸方向に連続して形成され、軸方向側
端面33にトンネル円周方向に連続して形成され、連結
が行われた状態で、凹部39の底部と凸部41の頂部と
の間にシール材を配置できる空隙部を形成する。また、
円周方向側端面31にはL字状の雄部47、および雄部
47に嵌合する雌部49が形成される。さらに、軸方向
側端面33には、円筒状の金属材からなる雄部51が形
成され、雄部51の先端を受ける雌部53が形成され
る。該雌部の内部には、受けた雄部の先端に挿入され
て、雄部をスリットに沿って割りラッパ状に広げる略円
錐台凸部57が設けらる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、シールド工法に
より掘削された後のトンネルの内側を支えるために筒状
の構造体を組み立てるセグメントに関し、特に、この構
造体を組み立てるセグメント単体が略箱状の鋼殻の内部
にコンクリートが詰められて構成される合成セグメント
の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のようにシールド工法では、シール
ド掘削機が掘削したトンネルの内側は、セグメントと呼
ばれる筒状の構造体1(図14)が支える。この構造体
1は、トンネル軸方向に短く分割されたリング体3が、
トンネル軸方向に連結されてなる。即ち、図示しないシ
ールド掘削機は、既に構築された構造体1を油圧シリン
ダの反力受けとしながら掘進を行う。
【0003】そして、1個のリング体3のトンネル軸方
向幅分だけ掘進が行われると、油圧シリンダが縮めら
れ、新しいリング体3が掘削機の後方と既に構築されて
いる構造体1との間に連結される。この新しいリング体
3は、円周方向に複数に分割されてなるセグメント単体
5から構成される。
【0004】このセグメント単体5は、図14に拡大し
て示すように、円弧状を有する略箱状の鋼殻7の内部に
コンクリート8が中詰めされて構成される。このように
鋼殻7の内部にコンクリート8が中詰めされたセグメン
トを合成セグメントと呼ぶ。このような合成セグメント
は、シールド工法における一次覆工材として用いられ
る。そして、このような鋼殻を有するセグメントは、大
口径シールド工法あるいは地下河川用シールド工法、送
水管用シールド工法等のように、高強度、高止水性が要
求される場合に用いられる。
【0005】前記各鋼殻7は、円周方向側端面に配置さ
れる一対の継手プレート9と、トンネル軸方向側端面に
配置される一対の主桁プレート11、及びトンネル半径
方向の外周面と内周面に配置されるスキンプレート1
3、15によって略箱状に構成される。鋼殻7の内部に
は、中詰めされるコンクリートとの噛み付きがいいよう
にジベル17などが植設される。主桁プレート11には
コンクリート8を注入するための注入孔19や、この注
入がうまく行われるための空気孔21などが設けられて
いる。
【0006】また各鋼殻7には、トンネル円周方向に他
のセグメント単体と連結するためのピース間継手23が
設けられる。同様に、トンネル軸方向に他のリング体3
と連結するためのリング間継手25が設けられる。これ
らの継手23、25は継手プレート9や主桁プレート1
1同志をボルトナットで連結するための作業空間やボル
ト孔等から構成される。更に、継手プレート9や主桁プ
レート11には凹部断面からなるシール溝27が設けら
れシール材が配置される。このシール材は、セグメント
単体5間あるいはリング体3間において、対向する前記
シール溝27から構成される空間内に保持され止水性を
保つ。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
シール溝27は凹状の断面を有するもので対向してシー
ル材を保持するのみであり、セグメント全体から見ると
リング体3のリング間におけるずれに対しては、なんら
強度を有するものではない。また十分な止水性を有しに
くいものであった。また、従来のピース間継手23やリ
ング間継手25はボルトナットを用いるものであるた
め、設計上の問題として必ずしも十分な強度を有するも
のとは言えなかった。また、施工上の問題として、現場
におけるボルトナットを用いた連結作業にかなりの時間
を要し、シールド工法全体の工期短縮を図る際の支障と
なっていた。
【0008】この発明は、以上の問題点を解決するため
になされたもので、シール溝部に、リング体3のリング
間におけるずれに対する十分な強度を与え、かつ十分は
止水性を持たせ、継手がボルトナットでなく、強度を有
すると共に連結作業に時間を有しない合成セグメントを
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、シールド工法により掘削され
たトンネル内側を支えるための筒状の構造体を組み立て
るための略箱状の鋼殻を有する合成セグメントにおい
て、(a)該合成セグメントにはトンネル円周方向に他
のセグメント単体と連結するための凹部または凸部が円
周方向側端面にトンネル軸方向に連続して形成され、
(b)トンネル軸方向に他のリング体と連結するための
凹部または凸部が軸方向側端面にトンネル円周方向に連
続して形成され、(c)連結が行われた状態で、凹部の
底部と凸部の頂部との間にシール材を配置できる空隙部
を形成するように、凹部と凸部の寸法設定が行われてい
ることを特徴とする合成セグメントである。
【0010】請求項2の発明は、各円周方向側端面およ
び各軸方向側端面には、トンネル半径方向のぞれぞれ2
箇所に凹部または凸部が形成されていることを特徴とす
る請求項1記載の合成セグメントである。
【0011】請求項3の発明は、各円周方向側端面およ
び各軸方向側端面は、凹部または凸部が形成された特殊
な形状の鋼材が平鋼の端部に溶接されて構成されている
ことを特徴とする請求項1または2記載の合成セグメン
トである。
【0012】請求項4の発明は、円周方向側端面はトン
ネル軸方向に平行であり、該円周方向側端面のトンネル
軸方向端部に、L字状の雄部が、該L字の先端辺をトン
ネル軸方向に向けて形成され、円周方向側端面のトンネ
ル軸方向の反対側の端部に、前記L字状の雄部に嵌合す
る雌部が、該L字の先端辺を受けるようにトンネル軸方
向に向けて形成されていることを特徴とする請求項1、
2、または3記載の合成セグメントである。
【0013】請求項5の発明は、円周方向側端面はトン
ネル軸方向に対し傾斜しており、該円周方向側端面に、
雄部が先端をトンネル軸方向に向けて形成され、また
は、雌部が前記雄部の先端を受けるようにトンネル軸方
向に向けて形成されていることを特徴とする請求項1、
2、または3記載の合成セグメントである。
【0014】請求項6の発明は、軸方向側端面に、円筒
状の金属材からなる雄部が先端をトンネル軸方向に向け
て形成され、円筒状の金属材の表面には円筒軸方向に複
数のスリットが形成され、または、雌部が前記雄部の先
端を受けるようにトンネル軸方向に向けて形成され、該
雌部の内部には、受けた雄部の先端に挿入されて雄部を
スリットに沿って割りラッパ状に広げる略円錐台凸部、
およびラッパ状に広げられた雄部を保持するための拡径
した空間が設けられていることを特徴とする請求項1、
2、3、4、または5記載の合成セグメントである。
【0015】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を、図1乃
至図13において説明する。図1の鋼殻は、従来例を示
す図14のセグメントを構成する鋼殻7に対応するもの
である。しかし、図1の鋼殻7は、図14の鋼殻7に比
べいまだコンクリート8は注入されておらず、スキンプ
レート13、15(図1中1点斜線参照)は取り付けら
れていない。
【0016】更に、図1においては、図14に示すジベ
ル17は図示されておらず、コンクリート注入口19や
空気孔21も図示されていない。この鋼殻7は、従来
(図14)と同様に、円弧形状を有する略箱状であり6
面を有する。即ち、一対の円周方向側端面31、一対の
軸方向側端面33、及び半径方向の内周面と外周面を有
する。
【0017】図2に示すように、円周方向側端面31
は、平鋼35の両端部に特殊な形状の鋼材37が溶接さ
れて構成されている。この特殊な形状の鋼材37には、
図1中右側の円周方向側端面31では凹部39がトンネ
ル軸方向に属して形成されている。また、図1中左側の
円周方向側端面31には凸部41がトンネル軸方向に連
続して形成されている。
【0018】図4に示すように、同様に、軸方向側端面
33は、平鋼35の両端部に、凹部39又は凸部41が
形成された特殊な形状の鋼材37が溶接されて構成され
ている。この鋼材37は圧延により製造するが、鋳造又
は鍛造によっても良い。凹部39が形成されているのは
図1中手前側の軸方向側端面33であり、凸部41が形
成されているのは図1中の奥側軸方向側端面33であ
る。このようにして円周方向側端面31及び軸方向側端
面33には、トンネル半径方向の2か所、即ち平鋼35
の図中上下両端部に、凹部39又は凸部41が形成され
ることとなる。
【0019】これらの凹部39又は凸部41は、この鋼
殻7が構成するセグメント単体5が連結される際に噛み
合う形状を有する。この噛み合った状態で、凹部39の
底部と凸部41の頂部との間にシール材43が配置でき
る空隙部45が形成される(図2又は図4)。凹部39
と凸部41が噛み合うことにより、例えばL字状の段差
を有する角部と角部が噛み合う場合に比べ、噛み合いが
よりしっかりと行われ噛み合い強度を高めることができ
る。
【0020】この空隙部45の寸法の設定は、配置され
るシール材43の大きさに応じて、凹部39及び凸部4
1が噛み合った状態で空隙部45が完全に満たされ、か
つリング体3のリング間におけるずれに十分対抗できる
寸法とする。
【0021】筒状の構造体1(図14参照)であるセグ
メントが構築されるためには、図5に示すように複数種
類の形状を有するセグメント単体5が用いられる。図1
のセグメント単体5を構成する鋼殻7は、図5中のP2
のセグメント単体のものに相当する。
【0022】即ち、P2のセグメント単体の円周方向側
端面31はトンネル軸方向に平行である。そして、図1
中左側の円周方向側端面31には、トンネル軸方向手前
側端部に、雄部47が設けられる。この雄部47はL字
状をしており、該L字の先端辺をトンネル軸方向(図1
中奥側)に向けて形成されている。同様の雄部47が、
図1中右側の円周方向端面31においては図中奥側の端
部に設けられ、先端辺はトンネル軸方向(図1中手前
側)に向けて形成されている。
【0023】これら雄部47に嵌合する雌部49が、図
1中右側の円周方向側端面31の手前側及び図中左側の
円周方向側端面31奥側に形成される。即ち雌部49
は、図3図5のように連結される際に、円周方向に隣り
合う他の鋼殻7に設けられた雄部47を受けるように、
トンネル軸方向に向けて形成されることとなる。これら
雄部47と雌部49とでピース間継手を構成する。
【0024】また、軸方向側端面33には、リング間継
手としての雄部51及び雌部53が形成される。即ち、
図1中奥側の軸方向側端面33には、雄部51が設けら
れている。この雄部51は、図4に示すように円筒状の
金属材からなり、表面には円筒軸方向に複数のスリット
55が形成さけている。
【0025】また、図1中手前側の軸方向側端面33に
は、前記雄部51を受ける雌部53が設けられている。
この雌部53はトンネル軸方向に向けて形成され、内部
には、略円錐台凸部57及び拡径した空間59が設けら
れている。
【0026】即ち、この略円錐台凸部57は、受けた雄
部51の先端に挿入されて、この雄部51をスリット5
5に沿って割り、ラッパ状に広げるのに適した形状とな
っている。即ち、ラッパ状に広がった雄部51の円周面
の形状に沿った形の略円錐台凸部57となっている。こ
の略円錐台凸部57が設けられる雌部53の奥側の内径
は拡径しており、雌部53の入口側の内径寸法よりも大
きな内径となっている。これにより略円錐台凸部57の
周囲には、ラッパ状に広げられた雄部51を保持するた
めの拡径した空間59が設けられることとなる。
【0027】以下、図5に基づいてセグメント単体5を
連結し、筒状の構造体1(図14参照)を構築する作業
について説明する。なお、図5は筒状の形状を平面的に
展開した図である。即ち、構造体1を構成する各リング
体3は6種類の形状(図5参照)を有する。そのうちの
1種類が前記図1に示すものである。今、6種類の形状
のセグメント単体5がN列目まで連結され、N個のリン
グ体3が構成されているものとする。また、各セグメン
ト単体5はリング間継手のための雄部51又は雌部53
を6個有する。
【0028】N+1列目のセグメント単体5を連結する
に際しては、まずP1のセグメント単体5を、N列目の
セグメント単体5に対し千鳥状となるように、トンネル
軸方向にシールド掘削機の油圧ジャッキによって押し、
連結する。この時、軸方向側端面33に設けられた円筒
状の雄部51が雌部53に受けられる。このP1のセグ
メント単体5はトンネルの底部にくるものである。
【0029】次に、P2のセグメント単体5を円周方向
に位置決めした後、同様に油圧ジャッキによって押し、
N列目のセグメント単体5に押し付ける。この位置決め
により円周方向側端面31に設けられた凹部39と凸部
41は噛み合っている。ジャッキによって押し付けるこ
とで前記凹部39と凸部41は噛み合ったままスライド
し、やがてL字状の雄部47が雌部49に嵌合する。
【0030】同時に、軸方向側端面33に設けられた円
筒状の雄部51が雌部53に受けられる。この時、雌部
53の内部に設けられる略円錐台凸部57により雄部5
1はラッパ状に広げられ、P2のセグメント単体5の連
結が完了する。同様にしてP1のセグメント単体5に対
し、P3のセグメント単体5を連結する。更に、P2の
セグメント単体5に対しP4のセグメント単体5を連結
し、同様にP3のセグメント単体5に対しP5のセグメ
ント単体5を連結する。最後にP6のセグメント単体5
を連結する。
【0031】このP6のセグメント単体5は図5におい
て台形形状をしており、油圧ジャッキで押し付ける方向
に向かって先細となるようテーパーが付けられる。従っ
て、このP6のセグメント単体5を押し付けて連結すれ
ば、他のセグメント単体5は強固に支持されることとな
る。
【0032】以上の連結において、一対の円周方向側端
面31、及び一対の軸方向側端面33の2箇所に設けら
れた凹部39と凸部41は、従来のシール溝を兼ねると
同時に、リング体3のリング間のずれに対して、大きな
強度を与えることができる。即ち、凹部39と凸部41
の凹凸の噛み合いにより、セグメント全体に剪断力が働
いたとき、リング間の剪断耐力が大きく向上する。従っ
て、仮にピース間継手となるL字状の雄部47と雌部4
9の連結が小さくても、セグメント単体5を千鳥状にし
て連結を行うことで、この強度の小さなピース間継手の
両側に存在するセグメント単体5の本体部に、剪断耐力
が大きく向上した前記リング間継手を通って荷重伝達が
でき、セグメント全体の強度は大きく向上する。
【0033】また、凹部39の底部と凸部41の頂部と
の間にシール材43を配置することで、シール材43が
存在する部分の漏水の経路を長く取ることができ、止水
性を向上できる。また、このようなシール材43が配置
される凹部39と凸部41の噛み合いは、各端面31、
33の2箇所で行われるのでより止水性が向上する。
【0034】更に、従来のように継手にボルトナットを
用いることを廃止し、L字状の雄部47と雌部49の嵌
合、及び円筒状の雄部51が雌部53の内部でラッパ状
に広がることによる連結を行うので、ボルトナットを締
結する作業が不要となり、油圧シリンダによりセグメン
ト単体5を押し付ける動作で自動的に連結が行われる。
これにより連結が自動的に行われ、連結作業の時間を
不要とし、更に雄部47と雌部49、及び雄部51と雌
部53の寸法を十分に大きく取ることができ、ボルトナ
ットの締結よりも大きな機械的強度を得ることができ
る。
【0035】(他の実施形態)なお、以上の実施形態に
おいては1つの端面31に設けられるL字状の雄部47
は1個であったが、他の実施形態においては例えば図6
に示すように2個設けても良い。また、このL字状の雄
部の断面は四角形であったが、他の実施形態においては
図6に示すように円形断面であっても良い。
【0036】また、以上の実施形態においては端面3
1、33に設けられる凹部39又は凸部41は、凹部3
9又は凸部41が形成された特殊な形状の鋼材37を平
鋼35の端部に溶接して構成するものであったが、他の
実施形態においては図7に示すように溶接によらず一体
もの61として形成することも可能である。この一体も
の61は、圧延材を使うことも可能である。
【0037】また、以上の実施例においては凸部41は
予め特殊な形状の鋼材37に形成されていたものであっ
たが、他の実施形態においては例えば図8に示すように
凸部41のみを後から平鋼35に溶接して構成すること
も可能である。また、以上の実施形態においては凹部3
9又は凸部41は1つの端面において2箇所に設けられ
るものであったが、他の実施形態においては例えば図9
に示すように1箇所にのみ設けることも可能である。ま
た、この1箇所にのみ設けられる凹部39も一体61も
のとして設けることもできる(図10)。また、この1
箇所にのみ設けられる凸部41も、平鋼35に溶接する
ことで設けることが可能である(図10)。
【0038】また、以上の実施形態においては、図5に
示すように筒状の構造体であるセグメントを構成する各
リング体は、6種類の異なる形状を有するセグメント単
体5によって構成されるものであった(図5)。しか
し、他の実施形態においては図11に示すように2種類
の形状のAのセグメント単体5(図11(b))、Bの
セグメント単体5(図11(c))で各リング体3を構
成することが可能である。
【0039】即ち、各リング体を偶数等分割した台形形
状とする。この台形形状の上底と下底が逆になった2種
類のセグメント単体が用いられる。前記実施形態の1つ
のセグメント単体を図5(B)に示す。この図5(B)
と同様の表現によって図11のセグメント単体を描く
(図11(b)(c))。即ち、図中AまたはBのセグ
メント単体5の押し付ける側の下底または上底において
は、3箇所に円筒状の雄部51が設けられる。また、A
またはBのセグメント単体5の押し付けられる側の上底
または下底においては、3箇所に、前記雄部51を受け
る雌部53が設けられる。
【0040】さらに、AまたはBのセグメント単体5の
即ちトンネル軸方向に対し傾斜している辺には、雄部4
7又は雌部49が設けられる。すなわち、トンネル軸方
向の掘削基方向(図11中左側)に向いている傾斜して
いる辺の円周方向側端面31には、L字状の雄部47が
設けられる。これに対し、トンネル軸方向の掘削先方向
(図11中右側)に対し開いて傾斜している辺の円周方
向側端面31には、前記雄部47が嵌合する雌部49が
設けられる。 これら雄部47と雌部49が嵌合した状
態を図12に示す。また嵌合する前の斜視図を図13に
示す。図13において雄部47と雌部49の斜視図の角
度は異なる。
【0041】これら雄部47と雌部49は、鋳造などに
より製造させる特殊形状合金を用いた。この雄部47及
び雌部49は共にトンネル軸方向に向けて形成されてお
り、セグメント単体5が既に構成されているリング体3
へ押し付けられることで、雄部47と雌部49の嵌合が
行われる構成となっている。この雌部49の内径に対し
雄部47の先端外径は小さく形成され、雄部47は先端
に向かって先細となるテーパー形状となっている。これ
により雄型47と雌型49の嵌合がよりスムーズにな
る。また雌部49の縁部外側には顎部49Aが形成さ
れ、雄部47の根元に形成された47Aに嵌合し、雄型
47と雌型49の嵌合をより強固なものにしている。
【0042】このような雄部47又は雌部49を円周方
向側端面に有するセグメント単体5の連結は、図11に
示すように行われる。即ち、既に構成されたリング体3
の各セグメント単体5に対し、次の列のセグメント単体
5が連結されていく。この時、まずAのセグメント単体
が全て連結される。Bのセグメント単体5は両側に隣接
するAのセグメント単体5が連結された後に、連結され
る。従って、少なくとも1つのAのセグメント単体5は
隣接するBのセグメント単体5が存在しない状態で連結
が行われなければならない。このため隣接するBのセグ
メント単体5が存在しない状態で、Aのセグメント単体
5を全て連結するための保持装置が必要となる。この保
持装置は、例えば従来のシールド工法においてセグメン
ト単体5を1つずつ連結する際に、そのセグメント単体
5をハンドリングするハンドリング装置を保持装置兼用
式にして2台設けることで、うち1台を前記保持装置と
することが可能となる。
【0043】また、以上の実施形態においては、鋼殻7
の内部にコンクリート8が中詰めされる合成セグメント
として説明したが、他の実施形態においてはコンクリー
ト8を中詰めしない鋼殻7のみの鋼セグメントとして本
発明を実施することも可能である。また、以上の実施形
態においては凹部39と凸部41の断面形状は台形であ
ったが、他の実施形態においては必しも台形でなくても
良く、例えば半円形状、三角形状であっても良い。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1、2、
3、4、5、または6の発明によれば、従来のシール溝
の代わりに、ピース間継手としては円周方向側端面に凹
部または凸部がトンネル軸方向に連続して形成され、リ
ング間継手としては軸方向側端面に凹部または凸部がト
ンネル軸方向に連続して形成され、連結が行われた状態
での凹部の底部と凸部の頂部との間にシール材を配置す
ることで、シール溝の働きと共に、リング体3のリング
間のずれに対する十分な強度を与えることができる。ま
た、シール材は連結が行われた凹部の底部と凸部の頂部
との間に形成された空隙部に配置されるので、従来のよ
うに平な面に設けられたシール溝に比べ、止水性を向上
できる。
【0045】請求項2の発明では、更に、2か所に凹部
または凸部を形成することで、強度及び止水性をより向
上できる。請求項3の発明では、更に、強度を有するた
めの凹部または凸部に特殊な形状の鋼材が用いられ、こ
の特殊な形状の鋼材が平鋼の端部に溶接されて各軸方向
側端面および各円周方向側端面が構成されることで、更
に十分な強度と、軸方向側端面全体を特殊な形状の鋼材
とした場合に比べコストの低減を図れる。
【0046】請求項4の発明では、更に、既に構築され
たリング体に対し新たなセグメント単体が油圧シリンダ
により押し付けられると、円周方向側端面のL字の先端
辺が、雌部に受けられ、自動的に連結が行われる。この
とき、雄部と雌部の寸法を十分に大きくすることで連結
の強度を十分なのもにでき、また連結作業に時間を要し
ない。
【0047】請求項6の発明では、更に、既に構築され
たリング体に対し新たなセグメント単体が油圧シリンダ
により押し付けられると、セグメント単体の軸方向側端
面の雄部の先端が、他のセグメント単体の軸方向側端面
の雌部に受けられ、雌部の内部の略円錐台凸部が雄部の
先端に挿入され、これにより雄部はスリットに沿って割
れ、ラッパ状に広がり、この広がった雄部は雌部内部の
拡径した空間に保持され、自動的にトンネル軸方向の連
結が行われる。よって、従来のようにボルトナットを用
いずに済み、連結に時間を要しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る合成セグメントを
示す斜視図である。
【図2】図1のII−II断面図である。(ただし、ハ
ッチングは省略した。)
【図3】図1のIII−III断面図であり、(A)は
嵌合前の状態を示す図、(B)は嵌合後の状態を示す図
である。
【図4】図1のIV−IV断面図であり、(A)は連結
前の状態を示す図、(B)は連結後の状態を示す図であ
る。(ただし、ハッチングは省略した。)
【図5】図1の鋼殻によって構成されるセグメント単体
により筒状の構造体を構築する際の展開図を示すもの
で、(A)は展開図、(B)は(A)のP2のセグメン
ト単体(図1に対応する)を示す図である。
【図6】L字状の雄部とその雌部の変形例を示すもので
あり、(A)はトンネル軸方向から見た図、(B)はト
ンネル半径方向から見た図である。
【図7】凹部と凸部の他の変形例を示す図である。
【図8】凹部と凸部の他の変形例を示す図である。
【図9】凹部と凸部の他の変形例を示す図である。
【図10】凹部と凸部の他の変形例を示す図である。
【図11】他の実施形態における展開図(前記実施形態
の図5に対応する図)であり、(a)は筒状の構造体の
展開図、(b)と(c)は(a)を構成するセグメント
単体を示す図である。
【図12】図11(b)及び(c)の雄部及び雌部の嵌
合状態を示す断面図である。
【図13】図12の斜視図であり、(A)は雌部の斜視
図、(B)は雄部の斜視図である。
【図14】従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
5 セグメント単体 7 鋼殻 31 円周方向側端面 33 軸方向側
端面 35 平鋼 37 特殊な形
状の鋼材 39 凹部 41 凸部 43 シール材 45 空隙部 47 雄部 49 雌部 57 円錐台凸部 59 拡径した
空間

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールド工法により掘削されたトンネル
    の内側を支えるための筒状の構造体を組み立てるための
    略箱状の鋼殻を有する合成セグメントであって、(a)
    該合成セグメントにはトンネル円周方向に他のセグメン
    ト単体と連結するための凹部または凸部が円周方向側端
    面にトンネル軸方向に連続して形成され、(b)トンネ
    ル軸方向に他のリング体と連結するための凹部または凸
    部が軸方向側端面にトンネル円周方向に連続して形成さ
    れ、(c)連結が行われた状態で、凹部の底部と凸部の
    頂部との間にシール材を配置できる空隙部を形成するよ
    うに、凹部と凸部の寸法設定が行われていることを特徴
    とする合成セグメント。
  2. 【請求項2】 各円周方向側端面および各軸方向側端面
    には、トンネル半径方向のぞれぞれ2箇所に凹部または
    凸部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の
    合成セグメント。
  3. 【請求項3】 各円周方向側端面および各軸方向側端面
    は、凹部または凸部が形成された特殊鋼が平鋼の端部に
    溶接されて構成されていることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の合成セグメント。
  4. 【請求項4】 円周方向側端面はトンネル軸方向に平行
    であり、該円周方向側端面のトンネル軸方向端部に、L
    字状の雄部が、該L字の先端辺をトンネル軸方向に向け
    て形成され、円周方向側端面のトンネル軸方向の反対側
    の端部に、前記L字状の雄部に嵌合する雌部が、該L字
    の先端辺を受けるようにトンネル軸方向に向けて形成さ
    れていることを特徴とする請求項1、2、または3記載
    の合成セグメント。
  5. 【請求項5】 円周方向側端面はトンネル軸方向に対し
    傾斜しており、該円周方向側端面に、雄部が先端をトン
    ネル軸方向に向けて形成され、または、雌部が前記雄部
    の先端を受けるようにトンネル軸方向に向けて形成され
    ていることを特徴とする請求項1、2、または3記載の
    合成セグメント。
  6. 【請求項6】 軸方向側端面に、円筒状の金属材からな
    る雄部が先端をトンネル軸方向に向けて形成され、円筒
    状の金属材の表面には円筒軸方向に複数のスリットが形
    成され、または、雌部が前記雄部の先端を受けるように
    トンネル軸方向に向けて形成され、該雌部の内部には、
    受けた雄部の先端に挿入されて雄部をスリットに沿って
    割りラッパ状に広げる略円錐台凸部、およびラッパ状に
    広げられた雄部を保持するための拡径した空間が設けら
    れていることを特徴とする請求項1、2、3、4、また
    は5記載の合成セグメント。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11159293A (ja) * 1997-11-26 1999-06-15 Atsushi Koizumi 合成セグメント
JP2007270485A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Ishikawajima Constr Materials Co Ltd 合成セグメント
JP2007270484A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Ishikawajima Constr Materials Co Ltd 合成セグメント
JP2016094733A (ja) * 2014-11-13 2016-05-26 株式会社安藤・間 セグメント

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