JPH09144256A - 屋根の換気棟包み構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 換気棟包みの部分をアルミの型材により構成
することにより、製造と組立を簡単にしたものである。
また、取付金具の部分をもアルミ型材とすることによ
り、換気棟包みと取付金具との結合を容易にする。ま
た、屋根の梁の上に取り付ける棟包み取付金具と棟包下
地木固定板を設けて、屋根の換気棟包み構造全体の取付
を容易にする。 【解決手段】 棟包み取付金具１と棟包下地木固定板２
との間に調整ボルト３を介装し、該棟包下地木固定板２
の上に水切板４を載置し、該水切板４の上に多孔性のリ
ッジベンツ５を載置し、該リッジベンツ５の上に、換気
棟包み取付金具６を固定し、該取付金具６の上に、アル
ミ型材により構成した換気棟包み７を載置した構成にお
いて、換気棟包み７と取付金具６との間を、換気棟包み
７の押圧により、換気棟包み７が取付金具６の上部に係
合嵌装されるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、積雪地帯の住宅の
屋根の棟の部分に取り付ける防雪換気棟包みの構造に関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、住宅屋根の棟の部分に換気棟
包みを構成し、該換気棟包みの部分から住宅の屋根裏に
向けて雪が降り込むのを阻止する為に、多孔性の連通多
孔体を介装した技術は公知とされているのである。例え
ば実開平４−６２７２９号公報に記載の技術の如くであ
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は該従来の屋根
の換気棟包みが、鉄板により構成されており、その製造
にコストが掛り、取り付けた状態でデザイン性が低く、
また組立てに時間が掛かるるという不具合があったの
で、これらの点を解消せんとするものである。即ち、換
気棟包みの部分をアルミの型材により構成することによ
り、製造と組立を簡単にしたものである。また、取付金
具の部分をもアルミ型材とすることにより、換気棟包み
と取付金具との結合を、係合突起と嵌入凹部の部分によ
り容易にしたものである。また、屋根の梁の上に取り付
ける棟包み取付金具と棟包下地木固定板を設けて、屋根
の換気棟包み構造全体の取付を容易にしたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決する為の
手段を説明する。請求項１においては、水切板４の上に
多孔性の連通多孔体５を載置し、該連通多孔体５の上
に、換気棟包み取付金具６を固定し、該取付金具６の上
に換気棟包み７を載置した構成において、換気棟包み７
と取付金具６との間を、換気棟包み７の押圧により、換
気棟包み７が取付金具６の上部に係合嵌装されるように
構成したものである。請求項２においては、換気棟包み
７をアルミ型材により構成したものである。請求項３に
おいては、取付金具６をアルミ型材により構成したもの
である。

【０００５】

【発明の実施の形態】次に本発明の発明の実施の形態を
説明する。図１は本発明の屋根の換気棟包み構造の全体
構造を示す正面断面図、図２は片寄せ棟の換気棟包みの
端部を示す側面断面図、図３はＬ曲がり棟部の換気棟包
みを示す側面断面図、図４は片寄せ部の換気棟包みの組
立順序を示す図面、図５は切棟屋根のけらば部の換気棟
包みの組立順序を示す図面、図６は棟包み取付金具１と
棟包下地木固定板２と調整ボルト３を分解した状態の斜
視図、図７は棟包下地木９の斜視図、図８は水切板４の
斜視図、図９は連通多孔体５の斜視図、図１０はジョイ
ナー８の斜視図、図１１は取付金具６の斜視図である、
図１２はけらば部の棟下地鉄板１１と水切発泡弾性体１
０の部分の斜視図、図１３は片寄せ部の棟下地鉄板１１
と水切発泡弾性体１０の部分の斜視図、図１４はＬ型部
の棟下地鉄板１１と水切発泡弾性体１０の部分の斜視
図、図１５はけらば部の換気棟包み７の斜視図、図１６
は換気棟包み７の斜視図、図１７はＬ型部の換気棟包み
７の斜視図である。

【０００６】図１において全体的な構成から説明する。
屋根野地板１３により、屋根の梁の上が被覆されてい
る。該屋根野地板１３の上で、棟の部分の直線上の何箇
所かに棟包み取付金具１が立設される。そして該棟包み
取付金具１の左右の側面にルーフイング添え板１８を固
定し、該ルーフイング添え板１８から屋根野地板１３の
上面に掛けて、棟包み取付金具１を被覆した状態でアス
ファルトルーフィング１９が付設される。該ルーフイン
グ添え板１８とアスファルトルーフィング１９により、
該部分からの雨水の浸入を阻止するのである。また該ア
スファルトルーフィング１９は屋根野地板１３の全面に
渡り付設されている。

【０００７】そして該アスファルトルーフィング１９の
上面に、瓦桟２５を水平方向に固定し、この瓦桟２５に
瓦又はスレート１２が１枚づつ固定される。そして、本
発明においては、棟包み取付金具１の左右に付設した左
右のルーフイング添え板１８の間は開口しており、連通
多孔体５に向けて換気が出入りできるように構成してい
る。該棟包み取付金具１の下面に調整ボルト３を取り付
けるナット２０が固定されている。該ナット２０に調整
ボルト３と棟包下地木固定板２とを螺装して、棟包下地
木固定板２の位置を上下に調整可能としている。

【０００８】該棟包下地木固定板２の上面の左右の勾配
部分に水切板４が付設されている該水切板４と瓦又はス
レート１２との間には棟包下地木９が取付けられてい
る。そして棟包下地木固定板２の上面の水切板４が左右
から下方に垂下されて、棟包下地木９の側面から瓦又は
スレート１２の上面に伸びている。水切板４と瓦又はス
レート１２との間には、該部分からの雨水の浸入を阻止
する合成樹脂製（ゴム製）の介装材１５が介装されてい
る。

【０００９】該水切板４の上面に左右の連通多孔体５の
一体化されたものが載置されている。該連通多孔体５の
上に取付金具６が数箇所に載置固定されて、該取付金具
６の上に換気棟包み７が装着され、端部の係合突起２１
と取付金具６の嵌入凹部２３の間で係合状態とし抜け止
め掛止状態とされている。

【００１０】図２においては、屋根の中で片寄せ部にお
ける本発明の屋根の換気棟包み構造の側面断面図が図示
されている。該片寄せ部は寄せ棟屋根の端部であり、こ
の部分には、棟の長手方向からの雪や雨の降り込みを阻
止する為に、特殊な棟下地鉄板１１が配置されている。
該棟下地鉄板１１の構成は図１３において図示されてお
り、該棟下地鉄板１１は棟包下地木９と棟包下地木固定
板２の上に載置されている。そして該棟下地鉄板１１を
棟包下地木９の上に載置した状態で水切板４を被覆して
いる。また該棟下地鉄板１１の上面に水切発泡弾性体１
０が固定されており、該棟下地鉄板１１と換気棟包み７
との間の間隔を維持し、該部分からの雪や雨の降り込み
を阻止している。また、換気棟包み７の長さが十分でな
いので、これを連結する部分に金具が必要であり、図１
０に示すようなジョイナー８が設けられており、該換気
棟包み７の連結部において、雪や雨の降り込みを阻止し
ている。

【００１１】図３においては、屋根の中でＬ字部におけ
る屋根の換気棟包み構造の側面断面図を示している。こ
の場合には、換気棟包み７も棟下地鉄板１１もその形状
が相違する。換気棟包み７は図１７の如き形状のものが
用いられる。また棟下地鉄板１１は図１４の如き形状の
ものが用いられる。このような形状となるのは、該部分
において、Ｌ字型に連結される換気棟包み７と棟下地鉄
板１１とが間隙の無い状態で突き合わせ出来るように構
成したものである。

【００１２】図４と、図５においては、片寄せ部とけら
ば部における屋根の換気棟包み構造の組立手順を図示し
ている。まず、屋根野地板１３の上に棟包み取付金具１
を釘４本により固定する。該棟包み取付金具１の上に調
整ボルト３を介して棟包下地木固定板２を固定する。次
に棟包み取付金具１の側面左右にルーフイング添え板１
８を立設する。そして該ルーフイング添え板１８と屋根
野地板１３の上にアスファルトルーフィング１９を被覆
する。該アスファルトルーフィング１９の上に瓦桟２５
を水平方向に固定し、該瓦桟２５の上に瓦又はスレート
１２を順序良く載置する。

【００１３】該瓦又はスレート１２の上で棟包下地木固
定板２の下側に棟包下地木９を挿入して固定する。そし
て、棟包下地木９と棟包下地木固定板２とを釘止め固定
する。該棟包下地木固定板２の上で、棟の端部の位置に
は棟下地鉄板１１を載置固定する。棟の中央の部分は開
口部分として残しておく。そして、棟包下地木固定板２
と棟下地鉄板１１の上に水切板４を被覆する。このよう
に被覆した水切板４の上に連通多孔体５を載置する。次
に該連通多孔体５の上に取付金具６を固定する。そして
取付金具６の上に、換気棟包み７を載置して、係合突起
２１と嵌入凹部２３の部分で係合して換気棟包み７の外
れを阻止する。図４と図５の手順は場所は相違するが殆
ど同じである。

【００１４】図６は棟包み取付金具１と棟包下地木固定
板２と調整ボルト３を分解した状態で図示している。ま
た、棟包下地木９は、図７に示す如く、上面に屋根の傾
斜方向への棟包下地木固定板２を嵌入する溝９ａが構成
されており、また、図８は水切板４の左右の片方の部分
を図示している。左右の２枚が、棟包下地木固定板２の
上面に被覆されるが、中央は換気の為の開口としてい
る。さらに図１２と図１３と図１４は棟下地鉄板１１と
水切発泡弾性体１０の構成が、図示されており、それぞ
れに、けらば部と片寄せ部とＬ字部の棟下地鉄板１１が
図示されている。

【００１５】図１５・図１６・図１７は換気棟包み７の
形状が図示されている。該換気棟包み７は、それぞれ、
けらば部、片寄せ部、Ｌ字部に使用するものである。該
換気棟包み７は、アルミの引抜き型材により構成されて
いる。同様に図１０に示したジョイナー８、図１１に示
した取付金具６も、アルミの引抜き型材により構成され
ている。

【００１６】

【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するものである。第１に、換気棟包み７
をアルミの引抜き型材により構成したので、デザイン性
を向上することができ、また係合突起２１と嵌入凹部２
３を構成して、換気棟包み７と取付金具６との係合をワ
ンタッチで行なうことが出来たのである。第２に、取付
金具６と換気棟包み７とをアルミの引抜き型材とするこ
とにより住宅建設現場における施工作業時に、釘打ちや
ボルト締結などの作業が要らず、簡単にすることが可能
となった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の屋根の換気棟包み構造の全体構造を示
す正面断面図。

【図２】片寄せ棟の換気棟包みの端部を示す側面断面
図。

【図３】Ｌ曲がり棟部の換気棟包みを示す側面断面図。

【図４】片寄せ部の換気棟包みの組立順序を示す図面。

【図５】切棟屋根のけらば部の換気棟包みの組立順序を
示す図面。

【図６】棟包み取付金具１と棟包下地木固定板２と調整
ボルト３を分解した状態の斜視図。

【図７】棟包下地木９の棟包下地木固定板２を入れる孔
を示した斜視図。

【図８】水切板４の斜視図。

【図９】連通多孔体５の斜視図。

【図１０】ジョイナー８の斜視図。

【図１１】取付金具６の斜視図。

【図１２】けらば部の棟下地鉄板１１と水切発泡弾性体
１０の部分の斜視図。

【図１３】片寄せ部の棟下地鉄板１１と水切発泡弾性体
１０の部分の斜視図。

【図１４】Ｌ型部の棟下地鉄板１１と水切発泡弾性体１
０の部分の斜視図。

【図１５】けらば部の換気棟包み７の斜視図。

【図１６】換気棟包み７の斜視図。

【図１７】Ｌ型部の換気棟包み７の斜視図である。

【符号の説明】

１ 棟包み取付金具 ２ 棟包下地木固定板 ３ 調整ボルト ４ 水切板 ５ 連通多孔体 ６ 取付金具 ７ 換気棟包み ８ ジョイナー ９ 棟包下地木 １０ 水切発泡弾性体 １１ 棟下地鉄板 １２ 瓦又はスレート １３ 屋根野地板 １５ 介装材 １８ ルーフイング添え板 １９ アスファルトルーフィング ２１ 係合突起 ２３ 嵌入凹部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 水切板４の上に多孔性の連通多孔体５を
   載置し、該連通多孔体５の上に、換気棟包み取付金具６
   を固定し、該取付金具６の上に換気棟包み７を載置した
   構成において、換気棟包み７と取付金具６との間を、換
   気棟包み７の押圧により、換気棟包み７が取付金具６の
   上部に係合嵌装されるように構成したことを特徴とする
   屋根の換気棟包み構造。
2. 【請求項２】 請求項１記載の換気棟包み７をアルミ型
   材により構成したことを特徴とする屋根の換気棟包み構
   造。
3. 【請求項３】 請求項１記載の取付金具６をアルミ型材
   により構成したことを特徴とする屋根の換気棟包み構
   造。