JPH09143292A - 易滑性ポリアミド系樹脂フィルム積層体 - Google Patents
易滑性ポリアミド系樹脂フィルム積層体Info
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- JPH09143292A JPH09143292A JP30485995A JP30485995A JPH09143292A JP H09143292 A JPH09143292 A JP H09143292A JP 30485995 A JP30485995 A JP 30485995A JP 30485995 A JP30485995 A JP 30485995A JP H09143292 A JPH09143292 A JP H09143292A
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Abstract
ド系樹脂フィルム積層体を提供する。 【解決手段】 易滑性層を最表層に有し、該易滑性層の
直下はポリアミド系樹脂フィルムである積層体であっ
て、該ポリアミド系樹脂フィルムのさらに下には、少な
くとも、接着剤層、および最下層となるシーラント層が
積層されており、かつ前記易滑性層がポリエステルとア
クリル系ポリマーからなるグラフト共重合体を主成分と
するものである。
Description
系樹脂フィルム積層体に関し、特に、高湿度下における
易滑性に優れたポリアミド系樹脂フィルム積層体に関す
るものである。
機械特性、光学特性、熱的特性、バリア性、強靭性、耐
ピンホール性、耐屈曲性等に優れているところから、食
品包装分野を中心に広く用いられている。しかしながら
ポリアミド系樹脂フィルムは、素材であるポリアミド樹
脂の吸湿性が高いという特性のため、雰囲気湿度の増加
と共にフィルムの滑り性が低下して、フィルムの加工工
程において作業性が著しく悪化するという実操業上重要
な問題を有していた。
体においても、高湿度下における滑り性低下の問題はそ
のまま反映されるため、解決策が種々検討されている。
例えば、ポリアミド系樹脂フィルム同士、あるいはフィ
ルムと接触する材料との摩擦面における摩擦力を低下さ
せる方法として、ポリアミド系樹脂に対して不活性な無
機または有機微粒子を添加したり、ポリアミド系樹脂に
対して非相溶の熱可塑性ポリマーをブレンドする方法が
用いられている。しかし、これらの方法による改善効果
は充分でなく、市場の高度な要求を満足することは困難
な状況にあった。
情に着目してなされたものであって、高湿度下であって
も易滑性に優れたポリアミド系樹脂フィルム積層体を提
供することを課題とするものである。
のできた本発明に係るポリアミド系樹脂フィルム積層体
は、易滑性層を最表層に有し、該易滑性層の直下はポリ
アミド系樹脂フィルムである積層体であって、該ポリア
ミド系樹脂フィルムのさらに下には、少なくとも、接着
剤層、および最下層となるシーラント層が積層されてお
り、かつ前記易滑性層がポリエステルとアクリル系ポリ
マーからなるグラフト共重合体を主成分とするものであ
るところに要旨を有する。ポリアミド系樹脂フィルムと
接着剤層の間には、印刷インキ層および/またはポリエ
ステルとアクリル系ポリマーからなるグラフト共重合体
を主成分とする層が設けられていてもよい。易滑性層、
ポリアミド系樹脂フィルム、ポリエステルとアクリル系
ポリマーからなるグラフト共重合体を主成分とする層、
印刷インキ層、接着剤層、シーラント層の順で積層され
ているポリアミド系樹脂フィルム積層体は、本発明の好
ましい実施態様である。さらに、接着剤層とシーラント
層の間に、積層体の用途に応じた中間層が設けられてい
るものであってもよい。
樹脂フィルムを基層とし、基層の直上の層には、最表層
となるポリエステルとアクリル系ポリマーからなるグラ
フト共重合体を主成分とする易滑性層が積層されている
ところに最大のポイントを有している。基層であるポリ
アミド系樹脂フィルムの下(易滑性層の反対側)には、
少なくとも、接着剤層、および最下層となるシーラント
層が積層されている。本発明の積層体は、ポリアミド系
樹脂フィルムと接着剤層の間、あるいは接着剤層とシー
ラント層の間に、積層体の用途に応じて、印刷インキ層
や、易滑性層と同素材のグラフト共重合体からなる接着
性改善層、あるいはガスバリア層等、種々の作用を持つ
の他の層が設けられてもよい。以下、これら積層体各層
の構成と相互作用について詳述する。
ルムは、ポリアミド系樹脂を主たる構成成分とするもの
であり、ポリアミド系樹脂としては、例えば3員環以上
のラクタム類の重縮合によって得られるポリアミド系樹
脂、ω−アミノ酸の重縮合によって得られるポリアミド
系樹脂、二塩基酸とジアミンとの重縮合によって得られ
るポリアミド系樹脂等が挙げられる。ここで用いられる
3員環以上のラクタム類の具体例としては、ε−カプロ
ラクタム、エナントラクタム、カプリルラクタム、ラウ
リルラクタム等;ω−アミノ酸の具体例としては、6−
アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、9−アミノ
ノナン酸、11−アミノウンデカン酸等;二塩基酸の具
体例としては、アジピン酸、グルタル酸、ピメリン酸、
スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジ
オン酸、ドデカジオン酸、ヘキサデカジオン酸、エイコ
サンジオン酸、エイコサジエンジオン酸、2,2,4−
トリメチルアジピン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸、キシリレンジカルボ
ン酸等;ジアミン類の具体例としては、エチレンジアミ
ン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、
ヘキサメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ウ
ンデカメチレンジアミン、2,2,4(または2,4,
4)−トリメチルヘキサメチレンジアミン、シクロヘキ
サンジアミン、ビス−(4,4’−アミノシクロヘキシ
ル)メタン、メタキシリレンジアミン等;が挙げられ
る。
たは共重合体としては、ナイロン6、ナイロン7、ナイ
ロン11、ナイロン12、ナイロン6,6、ナイロン
6,9、ナイロン6,11、ナイロン6,12、ナイロ
ン6T、ナイロン6I、ナイロンMXD6、ナイロン6
/6,6、ナイロン6/12、ナイロン6/6T、ナイ
ロン6/6I、ナイロン6/MXD6等が例示される。
ルムは、その目的・性能を損なわない限り、公知の添加
剤、例えば酸化防止剤、耐候性改善剤、ゲル化防止剤、
滑剤、ブロッキング防止剤、顔料、帯電防止剤、界面活
性剤等を含むものであっても勿論構わない。
ルム製膜法、例えばTダイ法やインフレーション法等の
方法によってフィルム状に成形することができる。本発
明で基層として用いられるフィルムは、単層構造でも、
あるいは共押出法等によって多層構造としたものであっ
ても構わない。
易滑性層として用いられるグラフト共重合体について説
明する。なお、前記あるいは後記説明において「グラフ
ト共重合体」とは、幹ポリマー主鎖に、該主鎖とは異な
る重合体からなる枝ポリマーが結合した共重合体を言
い、また「アクリル系モノマー」とは、アクリル酸誘導
体またはメタクリル酸誘導体を言い、「アクリル系ポリ
マー」とは、少なくともアクリル酸誘導体またはメタク
リル酸誘導体をモノマー成分として含む単独もしくは共
重合体を言う。グラフト共重合体は、有機溶媒溶液や有
機溶剤分散液、あるいは水系溶媒溶液または水系溶媒分
散液等の状態で用いることができる。水系の方が環境的
には好ましい。なお、「水系溶媒」とは、主として水か
らなり、必要に応じて親水性の有機溶媒を含む溶媒を意
味する。
リル系ポリマーのいずれかを主鎖ポリマー成分とし他方
を枝ポリマー成分とする共重合体である。まずポリエス
テルについて説明する。
またはそのエステル形成性誘導体とポリオールまたはそ
のエステル形成性誘導体とから合成される実質的に線状
のポリマーである。多塩基酸としては、テレフタル酸、
イソフタル酸、オルソフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、ビフェニルジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイ
ソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;コハク酸、アジピ
ン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、
ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸;1,4−シクロヘ
キサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボ
ン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族
ジカルボン酸等、あるいはこれらの酸無水物が挙げられ
る。
和二重結合を有するジカルボン酸を併用することが好ま
しく、この様なジカルボン酸としては、フマール酸、マ
レイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸
等のα,β−不飽和ジカルボン酸類;2,5−ノルボル
ナンジカルボン酸(無水物)、テトラヒドロ無水フタル
酸等の不飽和結合含有脂環族ジカルボン酸類等が挙げら
れる。なかでも好ましいのは、フマール酸、マレイン酸
および2,5−ノルボルナンジカルボン酸(エンド−ビ
シクロ−(2,2,1)−5−ヘプテン−2,3−ジカ
ルボン酸)である。
のジカルボン酸は、全酸成分中0.5〜10モル%の範
囲の使用が好適であり、0.5モル%より少ないと、ポ
リエステルに対するラジカルグラフト重合が効率良く行
われず、水系媒体中でグラフト重合を行う際に分散粒子
径が大きくなって安定性が悪化することがある。しか
し、10モル%を超えて使用すると、グラフト化反応の
後期に粘度が急上昇して、均一反応の進行を妨げるため
好ましくない。二重結合含有ジカルボン酸のより好まし
い範囲は、全酸成分中2〜7モル%、最も好ましくは3
〜6モル%である。
チレングリコール、1,2−プロピレングリコール、
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、
1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、
1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペン
タンジオール、1,9−ノナンジオール、2−エチル−
2−ブチルプロパンジオール等の炭素数2〜10の脂肪
族グリコール類;1,4−シクロヘキサンジメタノール
等の炭素数6〜12の脂環族グリコール類;ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレング
リコール等や、ビスフェノール類の2つのフェノール性
水酸基にエチレン(またはプロピレン)オキサイドを1
〜数モル付加して得られるグリコール類(例えば、2,
2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン
等)等のエーテル結合含有グリコール等が挙げられる。
また、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコ
ール、ポリテトラメチレングリコール等も使用可能であ
る。さらに、アリルエーテル基等の重合性不飽和結合を
有するグリコール類を使用すると、ポリエステル中に重
合性不飽和基を導入することができる。
のポリカルボン酸やポリオールを共重合させることも可
能であり、使用可能な3官能以上のポリカルボン酸とし
ては、(無水)トリメリット酸、(無水)ピロメリット
酸、(無水)ベンゾフェノンテトラカルボン酸、トリメ
シン酸、エチレングルコールビス(アンヒドロトリメリ
テート)、グリセロールトリス(アンヒドロトリメリテ
ート)等が使用される。また3官能以上のポリオールと
しては、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトール等が使用され
る。3官能以上のポリカルボン酸やポリオールは、全酸
成分あるいは全グリコール成分に対し5モル%以下、望
ましくは3モル%以下に抑えることが推奨される。ポリ
エステルの製造方法は、上記例示した酸成分およびグリ
コール成分を用いて公知のエステル交換法、直接エステ
ル化法等で製造すれば良い。
とグラフトさせるアクリル系ポリマーの構成成分となる
アクリル系モノマーとしては、例えばエステル部分がメ
チル基、エチル基、n−(またはi−)プロピル基、n
−(またはt−)ブチル基、2−エチルヘキシル基、シ
クロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、フェニルエ
チル基等である無官能(メタ)アクリレート類;2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有
(メタ)アクリレート;グリシジル(メタ)アクリレー
ト等のエポキシ基含有アクリレート;アクリル酸、メタ
クリル酸等のカルボキシル基含有モノマーおよびこれら
の塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩
等);(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)ア
クリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジメチロールアクリルアミド、N−メトキ
シ(メタ)アクリルアミド、N−フェニルアクリルアミ
ド等のアミド基含有モノマー等が挙げられ、1種または
2種以上を使用することができる。
ーを併用してもよく、この様な共重合性モノマーとして
は、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有モノ
マー;スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸等のスル
ホン酸基含有モノマーおよびその塩;クロトン酸、(無
水)イタコン酸、(無水)マレイン酸、フマール酸およ
びその塩;不飽和ジカルボン酸(イタコン酸、マレイン
酸、フマール酸等)のモノエステル;ビニルイソシアネ
ート、アリルイソシアネート;スチレン、α−メチルス
チレン、t−ブチルスチレン、ビニルトルエン;ビニル
メチルエーテル、ビニルトリアルコキシシラン、(メ
タ)アクリロニトリル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、
塩化ビニル等を例示することができ、これらの中から一
種または複数種を選んで用いることができる。
に挙げる方法が例示されるが、本発明はもとよりそれら
の製法に制限される訳ではない。 (1) ポリエステルに、ラジカル重合、カチオン重合ある
いはアニオン重合の反応開始点を発生させ、これに、少
なくともアクリル系モノマーを含むモノマーをグラフト
重合させる方法:例えば、光、熱あるいは放射線によ
ってポリエステル分子上にラジカルを発生させ、次いで
少なくともアクリル系モノマーを含むモノマーをグラフ
ト重合させるラジカル重合法、AlCl3 、TiCl
4 等の触媒を用いてポリエステル分子上にカチオンを発
生させ、次いでアクリル系モノマーを含むモノマーをグ
ラフト重合させるカチオン重合法、あるいは金属ナト
リウムや金属リチウム等を用いてポリエステル分子上に
アニオンを発生させ、次いでアクリル系モノマーを含む
モノマーをグラフト重合させるアニオン重合法等が採用
される。この方法によれば、ポリエステルが幹ポリマ
ー、アクリル系ポリマーが枝ポリマーからなるグラフト
重合体が得られる。
は側鎖に重合性の不飽和結合を導入し、これに少なくと
もアクリル系モノマーを含むモノマーをグラフト重合さ
せる方法:この方法でも、ポリエステルが幹ポリマー、
そしてアクリル系ポリマーが枝ポリマーであるグラフト
重合体が得られる。
ステルを調製する方法としては、フマール酸やマレイン
酸等の重合性不飽和結合を有するジカルボン酸、あるい
はアリルエーテル基等を有するグリコールをポリエステ
ル製造時に使用し共重合させて重合性不飽和結合を有す
るポリエステルを得る方法があり、主鎖末端に重合性の
不飽和結合を有するポリエステルを調製する方法として
は、ポリエステルのヒドロキシ末端に、ヒドロキシル基
と反応し得る基(例えばカルボキシル基、酸無水物基、
酸クロリド、エポキシ基、イソシアネート基等)と共に
重合性不飽和結合を有する重合性モノマーを反応させる
方法があり、側鎖に不飽和結合を導入するには、側鎖部
分にカルボキシル基またはヒドロキシル基を有するポリ
エステルに、これらの基と反応性を有する官能基(カル
ボキシル基と反応し得る基としてはアミノ基、イソシア
ネート基等、ヒドロキシル基と反応し得る基は上記と同
じ)と重合性不飽和結合とを有する重合性モノマーを反
応させる方法を採用すればよい。
と、該官能基と反応し得る基をポリマー鎖末端に有する
アクリル系ポリマーとを反応させる方法、あるいは側鎖
に官能基を有するアクリル系ポリマーと、該官能基と反
応し得る基をポリマー鎖末端に有するポリエステルとを
直接反応させる方法:前者の方法を採用すると、ポリエ
ステルが幹ポリマー、アクリル系ポリマーが枝ポリマー
であるグラフト重合体が得られ、後者の方法を採用する
と、アクリル系ポリマーが幹ポリマー、ポリエステルが
枝ポリマーであるグラフト重合体が得られる。
末端に官能基を有するアクリル系ポリマー、あるいは側
鎖に官能基を有するアクリル系ポリマーと末端に官能基
を有するポリエステルとを、これらの官能基と反応性を
有する2官能性のカップリング剤で結合させる方法:前
者の方法を採用すると、ポリエステルが幹ポリマー、ア
クリル系ポリマーが枝ポリマーであるグラフト重合体が
得られ、後者の方法を採用すると、アクリル系ポリマー
が幹ポリマー、ポリエステルが枝ポリマーであるグラフ
ト重合体が得られる。ここで用いられるポリエステルお
よびアクリル系ポリマー、カップリング剤の持つ官能基
としては、それぞれ上記(2) で記載した官能基が組み合
わされて使用される。
を示したが、なかでも好ましい方法は、公知の方法で合
成したポリエステルを水性有機溶剤中に溶解させてお
き、これにラジカル開始剤とアクリル系モノマー成分
(好ましくは2種以上の混合物)を添加して反応させる
方法である。またアクリル系モノマー成分の一部(10
〜90重量%程度)としてカルボキシル基含有モノマー
(アクリル酸、メタクリル酸等)を利用すれば、得られ
たグラフト重合体を塩基で中和することによって水分散
体状態にすることができ、易滑性層の塗布工程の作業
性、作業環境を良好にすることができる。
クリル系モノマーの溶剤であれば特に限定されないが、
沸点50〜250℃のケトン類、エーテル類、アルコー
ル類等が用いられる。ラジカル開始剤としては、ベンゾ
イルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート
等;有機アゾ化合物として2,2’−アゾビスイソブチ
ロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)等が例示される。ラジカル開始剤の好ま
しい使用量は、モノマーに対して少なくとも0.2重量
%以上、望ましくは0.5重量%以上である。また、例
えばオクチルメルカプタン、メルカプトエタノール等の
連鎖移動剤をアクリル系モノマーに対して0〜5重量%
程度添加し、グラフト鎖長の調節を行うことも有効であ
る。
ては、塗膜形成時あるいは硬化剤配合による焼付硬化時
に揮散する化合物が望ましく、アンモニア、有機アミン
類等が好適である。塩基性化合物は、グラフト共重合反
応生成物中に含まれるカルボキシル基の含有量に応じ
て、少なくとも部分中和もしくは完全中和によって水分
散体のpH値が5.0〜9.0の範囲となる様にその量
を決定することが望ましい。水分散体とするには、グラ
フト共重合反応生成物中に含有される溶媒を予め減圧下
のエクストルーダー等によって除去し、メルト状もしく
は固体状(ペレットや粉末等)とした後、塩基性化合物
を含有する水中へ投じて加熱・撹拌する方法を採用する
こともできるが、最も好ましいのは、グラフト重合反応
を終了した時点で直ちに塩基性化合物含有水を投入し、
引き続いて加熱撹拌を継続し水分散体を得る方法(ワン
・ポット法)である。使用する溶媒の沸点が100℃以
下である場合は、グラフト重合反応に用いた溶媒の一部
もしくは全部を留去することも可能である。
リマーとの好ましい比率は、重量比で5:95〜95:
5、より好ましくは80:20〜20:80である。幹
ポリマーの好ましい分子量は、5,000〜20万であ
り、枝ポリマーの好ましい分子量は500〜5万であ
る。幹ポリマーおよび枝ポリマーの分子量が上記の好適
範囲を外れるものでは、グラフト重合体を含む易滑性層
の効果が発揮されにくくなる。本発明では、この様なグ
ラフト重合体を含有する易滑性層をポリアミド系樹脂フ
ィルム積層体の最表層に設けることにより、湿度増加に
よる滑り性低下を起こすことなく、高湿度下においても
優れた滑り性を発揮する。
として利用することができるが、架橋剤(硬化用樹脂)
を配合して硬化させれば、より高度な耐水性を発現し得
る。用いることのできる架橋剤としては、フェノールホ
ルムアルデヒド樹脂、アミノ樹脂、多官能エポキシ化合
物、多官能イソシアネート化合物またはそのブロック
体、多官能アジリジン化合物、オキサゾリン化合物等で
ある。
は、例えばフェノールおよび各種アルキルフェノール、
o−(m−,p−)クレゾール、各種キシレノール、p
−tert−ブチルフェノール、p−tert−アミル
フェノール、4,4’−sec−ブチリデンフェノー
ル、p−シクロヘキシルフェノール、4,4’−イソプ
ロピリデンフェノール、p−ノニルフェノール、p−オ
クチルフェノール、3−ペンタデシルフェノール、p−
フェニルフェノール、フェニル−o−クレゾール等のフ
ェノール系化合物とホルムアルデヒドとの縮合物が挙げ
られる。
ン、ベンゾグアナミン等とホルムアルデヒドとの付加縮
合物、または炭素数1〜6のアルコールによるアルキル
エーテル化物を挙げることができる。具体的には、メト
キシ化メチロール尿素、メトキシ化メチロール−N,N
−エチレン尿素、メトキシ化メチロールジシアンジアミ
ド、メトキシ化メチロールメラミン、メトキシ化メチロ
ールベンゾグアナミン、ブトキシ化メチロールメラミ
ン、ブトキシ化メチロールベンゾグアナミン、メチロー
ル化ベンゾグアナミン等であり、単独または2種以上の
使用が可能である。
ノールAのジグリシジルエーテルおよびそのオリゴマ
ー、水素化ビスフェノールAのジグリシジルエーテルお
よびそのオリゴマー、エチレングリコールジグリシジル
エーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテ
ル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、
1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルおよび
ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル等のジ
グリシジルエーテル類;オルソフタル酸ジグリシジルエ
ステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、テレフタ
ル酸ジグリシジルエステル、p−オキシ安息香酸ジグリ
シジルエステル、テトラハイドロフタル酸ジグリシジル
エステル、ヘキサハイドロフタル酸ジグリシジルエステ
ル、コハク酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリ
シジルエステル、セバシン酸ジグリシジルエステル等の
ジグリシジルエステル類;1,4−ジグリシジルオキシ
ベンゼン、ジグリシジルプロピオン尿素;トリグリシジ
ルイソシアヌレート、トリメリット酸トリグリシジルエ
ステル、グリセロールトリグリシジルエーテル、トリメ
チロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリ
スリトールトリグリシジルエーテル、グリセロールアル
キレンオキサイド付加物のトリグリシジルエーテル等の
トリグリシジルエーテル類;等を挙げることができる。
脂肪族のジイソシアネート、3価以上のポリイソシアネ
ート等が利用でき、低分子、高分子いずれも利用可能で
ある。具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネート、
テトラメチレンジイソシアネート、トルエンジイソシア
ネート(2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−
トリレンジイソシアネート)、ジフェニルメタンジイソ
シアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレン
ジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネートあるいはこれらのイソ
シアネートの3量体;およびこれらの多官能イソシアネ
ート化合物の過剰量と、例えばエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセ
リン、ソルビトール、エチレンジアミン、モノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン
といった低分子活性水素化合物や、各種ポリエステルポ
リオール類、ポリエーテルポリオール類、ポリアミド類
等の高分子活性水素化合物等を反応させて得られる末端
イソシアネート化合物等が挙げられる。
能であり、ブロック化剤としては、フェノール、チオフ
ェノール、メチルチオフェノール、クレゾール、キシレ
ノール、レゾルシノール、ニトロフェノール、クロロフ
ェノール等のフェノール類;ε−カプロラクタム、δ−
ブチロラクタム、γ−バレロラクタム、β−プロピルラ
クタム等のラクタム類;アセトキシム、メチルエチルケ
トオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム
類;メタノール、エタノール、n−(i−,tert
−)プロパノール、n−(i−,tert−)ブタノー
ル等のアルコール類;エチレンクロロヒドリン、1,3
−ジクロロ−2−プロパノール等のハロゲン置換アルコ
ール類;芳香族アミン類、イミド類、アセチルアセト
ン、アセト酢酸エステル、マロン酸エチルエステル等の
活性化合物、メルカプタン類、イミン類、尿素類、ジア
リール化合物類、重亜硫酸ソーダ等が挙げられる。ブロ
ック化は、前記イソシアネート化合物に上記ブロック化
剤を公知の方法で付加させればよい。
が水溶性である場合は、直接グラフト重合体の水分散液
中に溶解または分散させる方法、(2)架橋剤が油溶性
である場合は、グラフト重合反応の終了後、反応液に添
加する方法、がある。これらの方法は、架橋剤の種類や
性状に応じて適宜最適の方法を選択すればよい。該架橋
剤の配合に当たっては、さらに硬化剤や硬化促進剤を併
用することも有効である。
合体と必要に応じて架橋剤を配合した塗布液を、グラビ
ア方式、リバース方式、ダイ方式、バー方式、ディップ
方式等公知の塗布方式で基層に塗布する方法を採用すれ
ばよい。塗布液中には、さらに他の成分として本発明の
特徴を阻害しない範囲で、帯電防止剤、無機滑剤、有機
滑剤等の添加剤を含有させることができる。
リアミド系樹脂フィルムに塗布・形成するか、未延伸あ
るいは一軸延伸後の基層フィルムに塗布・乾燥し、必要
により更に一軸延伸あるいは二軸延伸した後に熱固定を
行って形成することも有効である。二軸延伸された基層
フィルム表面に塗膜形成する場合、塗布液塗布後の好ま
しい乾燥乃至熱固定温度は150℃以上、好ましくは2
00℃以上であり、この様な温度条件で強固な塗膜が形
成され、またポリアミド系樹脂フィルムとの接着性も良
好になる。
塗膜の延伸性を損なわない様にするため基材水分率を
0.1〜2%の範囲に制御する。この場合も、延伸した
後200℃以上で熱固定すれば、易滑性層としての塗膜
は一層強固になると共に、ポリアミド系樹脂フィルムと
も一層強固に接合一体化する。
で0.005〜0.5g/m2 、好ましくは0.01〜
0.2g/m2 の範囲であり、塗布量が不足する場合は
易滑性層として期待される効果が充分に発揮されず、ま
た塗布量が多くなり過ぎるとブロッキング等の障害が発
生し易くなる。
ル系ポリマーのグラフト共重合体を主成分とする易滑性
層が積層体の最表層であり、この易滑性層の直下には当
然基層であるポリアミド系樹脂フィルムが存在する様に
構成される。本発明の積層体の易滑性レベルは、積層体
の構成によって異なってくるが、湿度65%で易滑性層
面同士の静摩擦係数を0.6以下とすることが好まし
く、0.5以下であればより好ましい。このレベルであ
れば、高湿度下においても積層体の滑り性が優れたまま
維持され、良好な作業性を発揮する。
リアミド系樹脂フィルム(基層)の順で積層されるが、
基層の下には、接着剤層、シーラント層やその他の層が
用途に応じて積層される。シーラント層は、主にヒート
シール性を積層体に付与するために用いられるので最下
層とすべきであり、接着剤層はシーラント層と基層の間
に設けられる。必要に応じて設けられる印刷インキ層
は、基層と接着剤層の間にすることが好ましい。易滑性
層の設けられていない基層フィルムの下面は、接着剤
層、印刷インキ層やその他の層との接着性を向上させる
ために、表面活性化処理を施して、表面張力が40dyne
/cm 以上、好ましくは42dyne/cm に調整しておいても
良い。表面活性化処理としては、コロナ放電処理、プラ
ズマ処理、紫外線照射処理、火炎処理等の公知の方法あ
るいはこれらを組合せた方法を採用すれば良い。
目的として形成されるものであり、シーラント層が押出
しラミネート法によって形成される場合は、一液型もし
くは二液型のイソシアネート系接着剤が好ましく使用で
きる。例えば一液型としては、ジイソシアネートと多価
アルコールとの反応物で末端にイソシアネート基を有す
るポリエステル、あるいは末端にイソシアネート基を有
するプレポリマー等が好ましいものとして挙げられる。
また二液型のものとしては、ポリイソシアネートと、ポ
リオールまたはヒドロキシル基を末端に有するポリエス
テルプレポリマーとからなるものが例示され、これらを
使用直前に混合して用いる。
によって積層される場合、接着剤としては、ビニル樹
脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹
脂、エステル系樹脂等が好ましいものとして挙げられる
が、中でもポリイソシアネートとポリオールを使用直前
に混合して用いるポリエステル系の接着剤が最も好まし
い。接着剤層は、上記の様な樹脂の溶液もしくはエマル
ジョンを常法に従って塗布・乾燥することによって形成
すればよい。
層に形成されるシーラント層の素材としては、低密度ポ
リエチレン(LDPE)、エチレン−ビニルアセテート
共重合体(EVA)、アイオノマー、ポリプロピレン等
が好ましいものとして例示され、通常はこれらの樹脂を
押出しラミネート法あるいはドライラミネート法によっ
て接着剤層の表面に設けられる。
られ、構成成分としては、セルロース誘導体をバインダ
ーとするインキ、あるいは合成樹脂をバインダーとする
グラビアインキが主として用いられ、特に積層体に優れ
た耐沸水性が求められる場合は、末端にヒドロキシル基
等の官能基を有するポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポ
リエーテルポリオール等をバインダとするインキに硬化
剤を添加したものを用いることが推奨される。印刷イン
キ層の形成は、全面もしくは部分的、あるいは任意の図
柄として常法に従って行えばよい。
例として、基層と接着剤層の間に、または基層と印刷イ
ンキ層の間に、易滑性層と同類のポリエステルとアクリ
ル系ポリマーのグラフト共重合体を主成分とする層を設
けることもできる。これは、基層と他の層との接合力が
向上する効果が得られるからである。このとき易滑性層
と全く同じグラフト共重合体を使用しても、あるいは原
料成分やグラフト調整法を変えたグラフト共重合体を使
用してもよく、積層後に表面活性化処理を施すこともで
きる。また、接着剤層とシーラント層の間に中間層を設
けてもよい。中間層としては、2軸延伸ポリエステルフ
ィルム、エチレンビニルアルコール共重合体(EVO
H)やアルミ箔等のガスバリア性に優れたフィルムが好
適に使用可能である。
説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限
を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範
囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、そ
れらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。尚実施
例中、単に「部」とあるのは「重量部」を表わし、
「%」とあるのは「重量%」を示す。また、剥離強度お
よび熱水中剥離強度の測定は、下記の方法に従った。 [積層体の静摩擦係数]2枚の積層体試料の易滑性層同
士の静摩擦係数をASTM−D−1894法に準じて、
65%の湿度下で測定した。
製 撹拌機、温度計および部分還流式冷却器を具備したステ
ンレススチール製オートクレーブにジメチルテレフタレ
ート:466部、ジメチルイソフタレート:466部、
ネオペンチルグリコール:401部、エチレングリコー
ル:443部およびテトラ−n−ブチルチタネート:
0.52部を仕込み、160〜220℃で4時間かけて
エステル交換反応を行った。次いでフマール酸:23部
を加え、200℃から220℃まで1時間かけて昇温
し、エステル化反応を行った。次いで255℃まで昇温
し、反応系を徐々に減圧した後0.2mmHgの減圧下
で1時間30分反応させ、ポリエステルを得た。得られ
たポリエステルは淡黄色透明で、ガラス転移温度60
℃、重量平均分子量は12000であった。NMR等に
より測定したこのポリエステルの組成は次の通りであっ
た。 ジカルボン酸成分 テレフタル酸:48モル%、 イソフタル酸:48モル%、 フマール酸 :4モル% ジオール成分 ネオペンチルグリコール:50モル%、 エチレングリコール :50モル%
機を備えた反応器中に、上記ポリエステル:75部、メ
チルエチルケトン:56部、イロプロピルアルコール:
19と共に仕込んで65℃で加熱溶解した後、メタクリ
ル酸:17.5部とアクリル酸エチル:7.5部の混合
物と、アゾビスジメチルバレロニトリル:1.2部を2
5部のメチルエチルケトンに溶解した溶液とを、0.2
ml/分の速度で上記ポリエステル溶液中に滴下し、同
温度でさらに2時間撹拌を続けた。反応溶液から分析用
のサンプリング(5g)を行った後、水:300部とト
リエチルアミン:25部を反応溶液に加え、1時間撹拌
し、水分散体を得た。その後、分散体の温度を100℃
に上げ、メチルエチルケトン、イソプロピルアルコール
および過剰量のトリエチルアミンを蒸留により除去し
た。生成した水分散体は白色で、B型粘度は50cps
(25℃)であり、平均粒子径300nmの微粒子が均
一に分散した分散液であった。またグラフト部分の重量
平均分子量は10000であった。
易滑性層の形成)上記の分散液を、固形分濃度が5%に
なる様に水で希釈して塗布液を調製した。一方、エチレ
ンビスステアリルアミド:0.1%と平均粒径2.0μ
mの不定形シリカ3500ppmを含むポリカプロラク
タムをTダイから溶融押出しし、30℃のドラム上で冷
却して厚さ150μmの未延伸ポリアミドフィルムを得
た。次いで、この未延伸フィルムを50℃で3.1倍に
縦延伸した。得られた一軸延伸フィルムの片面に、上記
易滑性層用塗布液を回転マイヤバーによってコーティン
グし、85℃で乾燥した。次いで、125℃で横方向に
3.3倍延伸し、215℃で熱固定を行った。易滑性層
の厚みは0.05μm、ポリアミド系樹脂フィルムの厚
みは15μmであった。易滑性層が形成されていない非
コーティング面にコロナ処理を施した結果、表面張力は
48dyne/cm になった。
れたポリアミド系樹脂フィルム基層のコロナ処理面に対
して、接着剤層となるドライラミネート用接着剤(「A
D590/RT59」、東洋モートン社製)を用いて、
常法に従って、シーラント層となる50μmの線状低密
度ポリエチレンフィルム(「リックス(登録商標)L6
102」、東洋紡績社製)を積層し、ポリアミド系樹脂
フィルム積層体を得た。この積層体の易滑性層同士の静
摩擦係数は0.36であり、易滑性に優れ実用性の高い
ものであった。
ポリアミド系樹脂フィルム積層体を得た。最表層のポリ
アミドフィルム面同士の静摩擦係数は0.65であり、
滑り性に劣るものであった。
ポリアミドフィルムのコロナ処理面に、グラビアインキ
(「ラミエース61白」二液タイプ、東洋インキ社製)
をグラビア印刷して印刷インキ層を形成した後、実施例
1と同様にして接着剤層とシーラント層を設けた。得ら
れた積層体の易滑性層同士の静摩擦係数は0.32であ
り、易滑性に優れ実用性の高いものであった。
易滑性層を塗布した以外は実施例1と同様にして易滑性
層形成済二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。このフィ
ルムの片面のみにコロナ処理を施した結果、この面の表
面張力は50dyne/cm となった。コロナ処理面に対し、
実施例1と同様にして接着剤層、シーラント層を設け、
実施例3の積層体を得た。また実施例2と同様にして、
印刷インキ層、接着剤層、シーラント層を設けた実施例
4の積層体も得た。各積層体の易滑性層の静摩擦係数
は、それぞれ実施例3で0.31、実施例4で0.33
であり、いずれも易滑性に優れ実用性の高いものであっ
た。
ーラント層の間に中間層として15μmのエバール(E
VOH)フィルム(「EF−F」、クラレ社製)を積層
した。得られた積層体の易滑性層同士の静摩擦係数は
0.30であり、易滑性に優れ実用性の高いものであっ
た。
にしてポリエステルを得た。得られたポリエステルの組
成は下記の通りであり、ガラス転移温度は−10℃であ
った。 ジカルボン酸成分 テレフタル酸:56モル% セバシン酸 :40モル% フマール酸 : 4モル% ジオール成分 ネオペンチルグリコール:50モル% エチレングリコール :50モル%
と同様にして、グラフト重合および水分散化を行い、白
色の水分散体を得た。この水分散体の平均粒子径は20
0nm、B型粘度は90cps(25℃)であった。こ
の水分散体を用いて、実施例1と同様にしてポリアミド
系樹脂フィルム積層体を得た。易滑性層の厚みは0.0
2μmであった。得られた積層体の易滑性層同士の静摩
擦係数は0.30であり、易滑性に優れ実用性の高いも
のであった。
にしてポリエステルを得た。得られたポリエステルの組
成は下記の通りであり、ガラス転移温度は30℃であっ
た。 ジカルボン酸成分 テレフタル酸:48モル% イソフタル酸:39モル% セバシン酸 :9モル% フマール酸 :2モル% ジオール成分 ネオペンチルグリコール:50モル% エチレングリコール :50モル%
と同様にして、グラフト重合および水分散化を行い、白
色の水分散体を得た。この水分散体の平均粒子径は15
0nm、B型粘度は100cps(25℃)であった。
この水分散体を用いて、実施例2と同様にしてポリアミ
ド系樹脂フィルム積層体を得た。得られた積層体の易滑
性層同士の静摩擦係数は0.32であり、易滑性に優れ
実用性の高いものであった。
体は、その最表面にポリエステルーアクリル系ポリマー
からなるグラフト共重合体を主成分とする易滑性層が形
成されているので、高湿度下においても優れた易滑性を
示した。食品を始めとする種々の物品の包装材料として
極めて有効に活用することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 易滑性層を最表層に有し、該易滑性層の
直下はポリアミド系樹脂フィルムである積層体であっ
て、該ポリアミド系樹脂フィルムのさらに下には、少な
くとも、接着剤層、および最下層となるシーラント層が
積層されており、かつ前記易滑性層がポリエステルとア
クリル系ポリマーからなるグラフト共重合体を主成分と
するものであることを特徴とするポリアミド系樹脂フィ
ルム積層体。 - 【請求項2】 ポリアミド系樹脂フィルムと接着剤層の
間に印刷インキ層が設けられているものである請求項1
記載のポリアミド系樹脂フィルム積層体。 - 【請求項3】 ポリアミド系樹脂フィルムと接着剤層の
間にポリエステルとアクリル系ポリマーからなるグラフ
ト共重合体を主成分とする層が設けられているものであ
る請求項1または2に記載のポリアミド系樹脂フィルム
積層体。 - 【請求項4】 易滑性層、ポリアミド系樹脂フィルム、
ポリエステルとアクリル系ポリマーからなるグラフト共
重合体を主成分とする層、印刷インキ層、接着剤層、シ
ーラント層の順で積層されている請求項1〜3のいずれ
かに記載のポリアミド系樹脂フィルム積層体。 - 【請求項5】 接着剤層とシーラント層の間に中間層が
設けられているものである請求項1〜4のいずれかに記
載のポリアミド系樹脂フィルム積層体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30485995A JP3572760B2 (ja) | 1995-11-22 | 1995-11-22 | 易滑性ポリアミド系樹脂フィルム積層体 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH09143292A true JPH09143292A (ja) | 1997-06-03 |
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JP30485995A Expired - Fee Related JP3572760B2 (ja) | 1995-11-22 | 1995-11-22 | 易滑性ポリアミド系樹脂フィルム積層体 |
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JP (1) | JP3572760B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4604291B2 (ja) * | 1998-10-23 | 2011-01-05 | 東洋紡績株式会社 | 積層熱可塑性フィルム |
-
1995
- 1995-11-22 JP JP30485995A patent/JP3572760B2/ja not_active Expired - Fee Related
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