JPH09143080A - 水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有固形製剤 - Google Patents

水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有固形製剤

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JPH09143080A JP32626295A JP32626295A JPH09143080A JP H09143080 A JPH09143080 A JP H09143080A JP 32626295 A JP32626295 A JP 32626295A JP 32626295 A JP32626295 A JP 32626295A JP H09143080 A JPH09143080 A JP H09143080A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制酸剤あるいは胃粘膜保護剤等医薬として用
いられている水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシ
ウム固形製剤の崩壊性、分散性等を改善すること。 【解決手段】 水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネ
シウム含有固形製剤に、低置換度ヒドロキシプロピルセ
ルロース(L−HPC)を添加剤として用いることによ
り、崩壊性、分散性等が改善された水酸化アルミニウム
および水酸化マグネシウムを主成分とする細粒状または
顆粒状固形製剤を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低置換度ヒドロキシプ
ロピルセルロース(L−HPC)を含有せしめた水酸化
アルミニウムおよび水酸化マグネシウムを主成分とする
固形製剤に関する。
【0002】
【従来技術】水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシ
ウム含有製剤は、制酸作用及び胃粘膜保護作用を有し、
胃・十二指腸潰瘍、胃炎、上部消化管機能異常による症
状の改善に用いられている。従来、多く用いられている
ものは、水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウム
が懸濁されている液剤であるが、液剤であるため運搬、
保管等の点で不便が伴う。一方、固形製剤は運搬、保管
等の点は改善されるが、水酸化アルミニウムおよび水酸
化マグネシウムは水に不溶性であるため、そのままでは
胃内部で十分に分散されず、期待される効果が得られな
い。
【0003】これらの問題点の改善を目的としたものと
して崩壊剤としてカルボキシメチルスターチナトリウム
を用いる方法(特開昭54−119022)、崩壊剤と
して架橋ポリビニルピロリドンを用いた錠剤(特開平3
−188026)が提案されている。また、最近では、
懸濁液剤に代わる固形剤として懸濁用顆粒剤が市販され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記崩壊剤としてカル
ボキシメチルスターチナトリウムを用いてその剤形を錠
剤にしたものは、運搬、保管等において便利であるが、
胃内部における崩壊性、分散性においては十分満足すべ
きものに至っていない。また、崩壊剤として架橋ポリビ
ニルピロリドン(以下クロスポピドンと記す)を用いた
錠剤は、飲みやすく口中に係留又は付着して残留するこ
とがないという優れた特性を有するものであるが、錠剤
の崩壊所要時間が長いため、胃内部における崩壊性、分
散性は満足すべきものではない。また、最近市販された
懸濁用顆粒剤は、これを水に添加した場合、崩壊して細
かい粒子にはなるが、分散性が悪く、均一な懸濁液とは
ならない。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みなされた
ものであり、その目的とするところは、崩壊性、分散性
に優れ、持ち運び、および保管に便利で、安定性の改善
された水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウムを
含有する細粒状または顆粒状の固形製剤を提供すること
にある。
【0006】
【発明を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するため鋭意検討した結果、従来の水酸化アル
ミニウムおよび水酸化マグネシウム固形製剤の有してい
た上記問題点の改善された固形製剤を製造することに成
功し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は、水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウムを主
成分とする細粒状または顆粒状の懸濁用固形製剤を製造
する際に、崩壊剤として低置換度ヒドロキシプロピルセ
ルロースを添加することにより、崩壊性、分散性に優
れ、かつ安定性の改善された水酸化アルミニウムおよび
水酸化マグネシウムを主成分とする細粒状または顆粒状
の固形製剤を提供するものである。
【0007】従来、固形製剤に用いられている崩壊剤に
は、カルボキシメチルスターチナトリウム、部分アルフ
ァ化デンプン(PCS)及びヒドロキシプロピルスター
チ(HPS)などに代表されるデンプン系崩壊剤とカル
メロース(CMC)、カルメルロースカルシウム(CM
C−Ca)、クロスカルメロースナトリウム(Ac−D
i−Sol)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
に代表されるセルロース系崩壊剤およびクロスポピドン
等の合成高分子系崩壊剤がある。
【0008】これらの崩壊剤のうち、PCS、HPSな
どの非イオン性のデンプン系崩壊剤は、崩壊力が弱い。
CMC−Na、Ac−Di−Sol及びカルボキシメチ
ルスターチナトリウムはイオン性であるため、pH依存
度が大きく、酸性条件では崩壊しにくいという欠点があ
る。また、クロスポピドンなどの合成高分子系崩壊剤は
使用量に制限があり、十分な崩壊力が得られないという
欠点があり、これらの崩壊剤は、いずれも水酸化アルミ
ニウムおよび水酸化マグネシウムを含有する固形製剤用
としては適さないものである。
【0009】本発明の固形製剤に用いられる低置換度ヒ
ドロキシプロピルセルロースは、セルロースの持つ水酸
基のごく一部をプロピレンオキサイドでエーテル化した
セルロースで、水および多くの有機溶媒には不溶であ
り、水によって膨潤する性質を有し、安定性に優れ、人
体毒性もなく、一般的に入手可能なものである。
【0010】低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
は、医療用としてはすでに錠剤の崩壊剤または結合剤と
して広く用いられているものである。しかしながら、水
酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウムの細粒状ま
たは顆粒状固形製剤には実際に用いられた例は存在しな
い。従来知られている崩壊剤に比べて、低置換度ヒドロ
キシプロピルセルロースを水酸化アルミニウムおよび水
酸化マグネシウムの細粒状または顆粒状固形製剤に用い
た場合の分散性等において、予想を遥かに越えた結果と
なった。すなわち、従来知られしているデンプン系崩壊
剤およびイオン性セルロース系崩壊剤を添加した水酸化
アルミニウムおよび水酸化マグネシウムの細粒状または
顆粒状固形製および市販の懸濁用顆粒に比べて、極めて
崩壊性が良く、また分散性も良い製剤が得られた。ま
た、この製剤を水に懸濁させたものは、均一な懸濁液と
なり、フックス変法による制酸力試験においても、市販
の制酸剤と同等の制酸性を有し、かつ極めて高い分散性
を維持した固形製剤を得ることができた。この固形製剤
は、そのまま、または用時に、水に懸濁することによっ
て、服用することもできる。
【0011】低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
は、その平均粒子径(以下、単に粒子径と記す)によっ
て及びヒドロキシルプロピル基の置換度によって数種類
に分類される。一般的に、置換度が7〜16%のものが
市販されており、このうち置換度が10〜13%のもの
が最も優れた崩壊性および結合性を有することが知られ
ている。また、粒子径は1μm〜18μmが知られてい
る。一般には、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
の粒子径が大きいほど崩壊性は高いが、粒子径がある程
度小さいもののほうが崩壊後の分散性は良好な傾向があ
る。本発明の製剤に用いられる低置換度ヒドロキシプロ
ピルセルロースとしては、どの粒子径のものを用いても
ほぼ満足する結果が得られるが、好ましくは、低置換度
ヒドロキシプロピルセルロースの粒子径が、1μm〜1
4μmのものが最も良い結果が得られた。また、低置換
度ヒドロキシプロピルセルロースの配合割合は2%以
上、好ましくは3%〜50%、さらに好ましくは3〜1
5%の配合割合で製造することにより目的とする良好な
分散性を有する製剤とすることができる。
【0012】本発明に係る水酸化アルミニウムおよび水
酸化マグネシウムを主成分とする細粒状または顆粒状固
形製剤には、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの
ほか通常固形製剤に用いられている種々の添加剤を加え
ることができる。例えば、ヒドロキシプロピルセルロー
ス(HPC)、ポリビニルピロリドン(PVP)、トラ
ガント末、アラビアゴム、トウモロコシデンプンまたは
ゼラチンのような結合剤、結晶セルロース、マンニトー
ルなどのような賦形剤、トウモロコシデンプン、アルフ
ァ化デンプン、アルギン酸などのような崩壊剤、ステア
リン酸マグネシウムのような潤滑剤、ショ糖、乳糖また
はサッカリンのような甘味剤、ペパーミント、ハッカ油
またはチェリーのような香味剤、防腐剤などが挙げられ
る。
【0013】本発明の製剤を製造するにあたって、その
造粒方法としては、従来知られている造粒方法を用いる
ことができる。すなわち、湿式造粒法、乾式造粒法のい
ずれでもよいが、好ましくは、管理上湿式造粒法が適し
ている。湿式造粒法としては撹拌造粒、転動造粒、押し
出し造粒等の造粒方法のいずれを用いても製造すること
ができる。
【0014】本発明の製剤を医薬品として服用する場合
は、通常、成人1日につき、製剤品1.56g〜4.8g
(水酸化アルミニウムとして0.717〜2.150g、
水酸化マグネシウムとして0.640〜1.920g)を
数回に分割し、用時水に懸濁して経口投与により服用す
るのが望ましい。なお、年齢、症状等により適宜増減さ
れる。
【0015】
【作用】本発明の固形製剤は、いずれも低置換度ヒドロ
キシプロピルセルロースを用いて、慣用されている製造
方法によって製造することができ、得られた製剤は、後
述の実験例に示すように優れた分散性及び制酸力を示す
細粒状または顆粒状固形製剤である。したがって本発明
により、従来の製剤に比べて、崩壊性、分散性に優れ、
持ち運び、および保管に便利で、安定性の高い水酸化ア
ルミニウムおよび水酸化マグネシウムを主成分とする細
粒状または顆粒状固形製剤が提供される。
【0016】
【実施例】
実施例1 乾燥水酸化アルミニウムゲル、水酸化マグネシウム及び
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学工業
(株)製、商品名:L-HPC-LH-31)を混合し、撹拌造粒機
に投入し、回転数1500〜2000rpmで30秒間混
合した後、ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達
(株)製、商品名:HPC-L)のエタノール溶液を添加し、
約2分間混合して造粒を行った。その後、60℃で6時
間乾燥し、30メッシュのふるいを通過させ、細粒状の
製剤を得た。各成分の配合割合は次の通りである。 乾燥水酸化アルミニウムゲル 448g 水酸化マグネシウム 400g 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 122g ヒドロキシプロピルセルロース 30g
【0017】実施例2 実施例1と同様の操作により、下記処方で細粒を含む顆
粒状の製剤を得た。 乾燥水酸化アルミニウムゲル 448g 水酸化マグネシウム 400g 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 122g (信越化学工業(株)製、商品名:L-HPC-LH-21) ポリビニルピロリドン 30g
【0018】実施例3 実施例1と同様の操作により、下記処方で細粒を含む顆
粒状の製剤を得た。 乾燥水酸化アルミニウムゲル 448g 水酸化マグネシウム 400g 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 100g (信越化学工業(株)製、商品名:L-HPC-LH-31) ヒドロキシプロピルセルロース 30g
【0019】実施例4 実施例1と同様の操作により、下記処方で細粒を含む顆
粒状の製剤を得た。 乾燥水酸化アルミニウムゲル 448g 水酸化マグネシウム 400g 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 60g (信越化学工業(株)製、商品名:L-HPC-LH-41) マンニトール 61g ヒドロキシプロピルセルロース 30g サッカリンナトリウム 1g ハッカ油 0.5g
【0020】実施例5 実施例1と同様の操作により、下記処方で細粒を含む顆
粒状の製剤を得た。 乾燥水酸化アルミニウムゲル 448g 水酸化マグネシウム 400g 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 61g (信越化学工業(株)製、商品名:L-HPC-LH-31) 白糖 60g ヒドロキシプロピルセルロース 30g
【0021】
【比較例】
比較例1 実施例1と同様の操作により、下記処方で細粒を含む顆
粒状の製剤を得た。 乾燥水酸化アルミニウムゲル 448g 水酸化マグネシウム 400g ヒドロキシプロピルセルロース 30g
【0022】比較例2 実施例1と同様の操作により、下記処方で細粒を含む顆
粒状の製剤を得た。 乾燥水酸化アルミニウムゲル 448g 水酸化マグネシウム 400g Ac−Di−Sol(旭化成工業(株)製) 100g ヒドロキシプロピルセルロース 30g
【0023】比較例3 実施例1と同様の操作により、下記処方で細粒を含む顆
粒状の製剤を得た。 乾燥水酸化アルミニウムゲル 448g 水酸化マグネシウム 400g CMC 100g ヒドロキシプロピルセルロース 30g
【0024】比較例4 実施例1と同様の操作により、下記処方で細粒を含む顆
粒状の製剤を得た。 乾燥水酸化アルミニウムゲル 448g 水酸化マグネシウム 400g CMC−Ca 100g ヒドロキシプロピルセルロース 30g
【0025】比較例5 実施例1と同様の操作により、下記処方で細粒を含む顆
粒状の製剤を得た。 乾燥水酸化アルミニウムゲル 448g 水酸化マグネシウム 400g カルボキシメチルスターチナトリウム 100g ヒドロキシプロピルセルロース 30g
【0026】比較例6 実施例1と同様の操作により、下記処方で細粒を含む顆
粒状の製剤を得た。 乾燥水酸化アルミニウムゲル 448g 水酸化マグネシウム 400g 部分アルファ化デンプン 100g ヒドロキシプロピルセルロース 30g
【0027】比較例7 実施例1と同様の操作により、下記処方で細粒を含む顆
粒状の製剤を得た。 乾燥水酸化アルミニウムゲル 448g 水酸化マグネシウム 400g ヒドロキシプロピルスターチ 100g ヒドロキシプロピルセルロース 30g
【0028】
【実験例】
実験例1 (水への分散性試験) 次の方法により水への分散性を比較した。すなわち、実
施例3と比較例1〜7の製剤それぞれ0.5gを水5ml
を入れたプラスチック製試験管(蓋付き、SPR-C-10A、
岩城硝子、外径16.2mm、高さ106mm)に加えて密
栓し、振盪機(岩城硝子 KM SHAKER V-S型、約300SP
M)で1分間振盪して分散させた後、静置して5分後の
白濁部分の高さを測定した。その後、試験管を倒立し、
底部に残った沈殿の高さを測定した。分散性の評価は、
以下の式により算出した懸濁液の割合により行った。そ
の結果を表1に示す。
【0029】
【数1】
【0030】
【表1】 本発明の製剤は、沈殿がほとんど発生せず、非常に良い
分散性を示した。比較例では、比較例5が粘性のためか
比較的良い分散性を示していた。
【0031】実験例2 (酸性溶液における分散性試
験) 胃液への分散性の指標として0.1N塩酸に対する分散
性を比較した。すなわち、実施例3と比較例1〜7の製
剤それぞれ0.5gを0.1N塩酸5mlを入れたプラスチ
ック製試験管(蓋付き、SPR-C-10A、岩城硝子、外径1
6.2mm、高さ106mm)に加えて密栓し、振盪機(岩
城硝子 KM SHAKER V-S型、約300SPM)で1分間振盪
して分散させた後、静置して5分後の白濁部分の高さを
測定した。その後、試験管を倒立し、底部に残った沈殿
の高さを測定した。分散性の評価は、実験例1と同様に
行った。その結果を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】本発明の製剤は、0.1N塩酸においても
沈殿がほとんど発生せず、非常に良い分散性を示した。
比較例では、分散性の良いものはなかった。以上の実験
例1および2の結果から本発明に係る固形製剤は、水お
よび酸性水溶液中で極めて良い分散性を示すことが確認
された。
【0034】実験例3 (L−HPCの配合割合の分散
性試験) 実施例4の製剤の処方において、L−HPCの配合割合
を0、2、4、6、8、10、12%に変化させた製剤
を製し、これらを実験例1と同様に水に懸濁させ、1分
後の白濁部分の高さを測定し、液全体の高さに対する割
合を%で求めた。その結果を表3に示す。
【0035】
【表3】 L−HPCを2%配合した製剤でも比較的良い分散性が
得られ、4%以上配合した製剤では非常によい分散性が
得られた。
【0036】実験例4 (制酸力試験) 実施例4の製剤について、日本薬局方に規定された制酸
力試験法により制酸力を測定した。なお、対照として市
販の懸濁液剤および懸濁用顆粒の制酸力を測定し、0.
1N塩酸の消費量として比較した。その結果を表4に示
す。
【0037】
【表4】 本発明の製剤は、市販の懸濁液剤と同等の制酸力を示し
た。したがって、本発明の製剤は、固形製剤であるにも
かかわらず、市販の懸濁液剤と同等の制酸性を示すこと
が確認された。
【0038】実験例5 (フックス変法試験) フックス変法試験とは、0.1N塩酸50ml(37℃、
300rpm)に検体を投入し、10分後のpHを測定す
ると共に、10分後より0.1N塩酸を2ml/分の割合
で滴下してpHの推移を観察し、pH3.0以上を維持
する時間を測定するものである。実施例4の製剤、市販
の懸濁液剤および懸濁用顆粒について試験を行い、比較
した。その結果を表5に示す。
【0039】
【表5】
【0040】本発明の製剤は、フックス変法試験におい
て市販の懸濁液剤と同等のpH3.0以上の持続時間を
示した。一方、市販の懸濁用顆粒は、市販の懸濁液剤の
約80%の持続時間であった。したがって、本発明の製
剤は、市販の懸濁液剤と同等で、しかも市販の懸濁用顆
粒に比べて優れた制酸性を有する製剤であることが認め
られた。
【0041】
【発明の効果】本発明の低置換度ヒドロキシプロピルセ
ルロースを含有してなる水酸化アルミニウムおよび水酸
化マグネシウムを主成分とする細粒状または顆粒状の固
形製剤は、従来の懸濁液剤の利点である分散性を維持し
たまま、懸濁液剤の欠点である運搬性・保管性を改善し
たものであり、市販の懸濁用顆粒と比較しては、分散性
および制酸性の点において格段に優っているものであ
り、したがって、医薬品として極めて有用なものであ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
    を含有せしめたことを特徴とする水酸化アルミニウムお
    よび水酸化マグネシウムを主成分とする細粒状または顆
    粒状の固形製剤。
  2. 【請求項2】 上記低置換度ヒドロキシプロピルセルロ
    ースが、3%〜15%の配合割合で含有するものである
    請求項1記載の細粒状または顆粒状の固形製剤。
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