JPH09141859A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JPH09141859A
JPH09141859A JP30099695A JP30099695A JPH09141859A JP H09141859 A JPH09141859 A JP H09141859A JP 30099695 A JP30099695 A JP 30099695A JP 30099695 A JP30099695 A JP 30099695A JP H09141859 A JPH09141859 A JP H09141859A
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JP
Japan
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ink jet
piezoelectric element
recording apparatus
laminated piezoelectric
jet recording
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JP30099695A
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English (en)
Inventor
Hideyuki Makita
秀行 牧田
Michio Umezawa
道夫 梅沢
Osamu Naruse
修 成瀬
Masayuki Iwase
政之 岩瀬
Tsutomu Sasaki
勉 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な回路構成で積層型圧電素子の経時変化
による画像品質の低下を防止する。 【解決手段】 分極処理スタートスイッチ46が押され
たときには、タイミング信号発生回路43からタイミン
グ信号を発生させ、電源制御回路44から所要の電源電
圧をヘッド駆動回路42に給電させて、所要の駆動パル
ス(駆動波形)をインクジェットヘッド41の各積層型
圧電素子2に印加して再分極処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録装置に関し、特に積層型圧電素子をアクチュエータと
して用いるインクジェットを備えたインクジェット記録
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置は、インク滴を
吐出するための複数のノズルと、各ノズルに対応して設
けた電気機械変換素子や発熱抵抗体などのアクチュエー
タとを備えたインクジェットヘッドを用いて、記録信号
に応じてノズルからインク滴を記録材(インク滴が付着
するもの)に吐出することによって、高速、高密度、高
品質の記録を行なうものである。
【0003】ところで、電気機械変換素子である圧電セ
ラミックスは、焼成後そのままでは圧電特性を持たな
い。これは焼成後のセラミックスではそれぞれの粒塊が
持つ自発分極の方向がバラバラで、全体としてキャンセ
ルされてしまうためである。そこで、セラミックスに2
〜4kV/mmの電圧を印加すると、自発分極が電界の方
向に揃い、その後外部電界を取り去っても自発分極はそ
のまま残る。これが分極処理と称するもので、これによ
りセラミックスは圧電体としての性質を持つようにな
る。
【0004】しかしながら、分極処理後時間の経過と共
に圧電セラミックスの諸特性が変化し、特に、電気機械
結合係数が低下すると、圧電セラミックスの変位量が小
さくなってしまう。そのため、圧電セラミックスをイン
クジェットへのアクチュエータとして使用した場合に
は、ドット径が小さくなり、画像濃度が低下する等の問
題が発生する。
【0005】そこで、従来、特開昭60−225761
号公報に記載されているように、直流電圧を圧電セラミ
ックスの分極を強める方向に印加して再分極を行うこと
で、記録画像の品質低下の原因となる圧電セラミックス
の経時劣化による機械的変位量の低下を防止するように
したインクジェット記録装置がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のインクジェット記録装置にあっては、直流電圧
を圧電セラミックスの分極を強める方向に印加して再分
極を行うために、直流電圧を印加する回路等が必要にな
り、また、直流大電圧を印加すると絶縁破壊のおそれが
あるという課題がある。
【0007】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、簡単な回路構成で積層型圧電素子の諸特性の劣化
を防止し、高画像品質を維持できるインクジェット記録
装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1のインクジェット記録装置は、ノズルと、
このノズルが連通する加圧液室と、この加圧液室を加圧
する積層型圧電素子とを有するインクジェットヘッドを
備えたインクジェット記録装置において、前記積層型圧
電素子に駆動パルスを印加してこの積層型圧電素子の再
分極処理を行う再分極処理手段を備えた。
【0009】請求項2のインクジェット記録装置は、ノ
ズルと、このノズルが連通する加圧液室と、この加圧液
室を加圧する積層型圧電素子とを有するインクジェット
ヘッドを備えたインクジェット記録装置において、印字
待機中か否かを判別する待機中判別手段と、この待機中
判別手段の判別結果に基づいて印字待機中に前記積層型
圧電素子にインク噴射のための駆動パルスを印加してこ
の積層型圧電素子の再分極処理を行う再分極処理手段と
を備えた。
【0010】請求項3のインクジェット記録装置は、上
記請求項2のインクジェット記録装置において、再分極
処理手段がインク噴射のための駆動パルスの電圧値より
高い電圧値の駆動パルスを印加する構成とした。
【0011】請求項4のインクジェット記録装置は、上
記請求項2のインクジェット記録装置において、再分極
処理手段がインク噴射のための駆動パルスの最高駆動周
波数より高い周波数の駆動パルスを印加する構成とし
た。
【0012】請求項5のインクジェット記録装置は、上
記請求項2乃至4のいずれかのインクジェット記録装置
において、予め設定した設定時間が経過したか否かを判
別するタイマ手段を備え、定期的に前記積層型圧電素子
の再分極処理を行う構成とした。
【0013】請求項6のインクジェット記録装置は、上
記請求項5のインクジェット記録装置において、前記タ
イマ手段の設定時間を2ヵ月以上12ヵ月以下の期間に
相当する時間に設定した。
【0014】請求項7のインクジェット記録装置は、ノ
ズルと、このノズルが連通する加圧液室と、この加圧液
室を加圧する積層型圧電素子とを有するインクジェット
ヘッドを備えたインクジェット記録装置において、画像
濃度を検出する濃度検出手段と、この濃度検出手段の判
別結果に基づいて前記積層型圧電素子の再分極処理を行
う再分極処理手段を備えた。
【0015】請求項8のインクジェット記録装置は、ノ
ズルと、このノズルが連通する加圧液室と、この加圧液
室を加圧する積層型圧電素子とを有するインクジェット
ヘッドを備えたインクジェット記録装置において、前記
積層型圧電素子の静電容量を測定する測定手段と、この
測定手段の測定結果に基づいて前記積層型圧電素子の再
分極処理を行う再分極処理手段を備えた。
【0016】請求項9のインクジェット記録装置は、ノ
ズルと、このノズルが連通する加圧液室と、この加圧液
室を加圧する積層型圧電素子とを有するインクジェット
ヘッドを備えたインクジェット記録装置において、画素
径を検出する画素径検出手段と、この画素径検出手段の
検出結果に基づいて前記積層型圧電素子の再分極処理を
行う再分極処理手段を備えた。
【0017】請求項10のインクジェット記録装置は、
ノズルと、このノズルが連通する加圧液室と、この加圧
液室を加圧する積層型圧電素子とを有するインクジェッ
トヘッドを備えたインクジェット記録装置において、前
記積層型圧電素子の再分極処理を行う再分極処理手段
と、前記積層型圧電素子を加熱する加熱手段と、前記再
分極処理手段による再分極処理の前に前記加熱手段で前
記積層型圧電素子を加熱させる加熱制御手段とを備え
た。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。図1は本発明を適用するイン
クジェットヘッドの一例を示す分解斜視図、図2は同ヘ
ッドの要部拡大断面図、図3は図2とは異なる方向の同
ヘッドの要部拡大断面図である。このインクジェットヘ
ッドは、セラミック、ガラスエポキシ樹脂等からなる基
板1上に、複数の積層型圧電素子2を接合して2列列設
すると共に、これらの各列の積層型圧電素子2の周囲を
取り囲むフレーム3を接合している。ここで、複数の積
層型圧電素子2は、駆動部となる積層型圧電素子2(以
下、これを「駆動部圧電素子」4とする。)と支柱部と
なる積層型圧電素子2(以下、これを「支柱部圧電素子
5」とする。)を交互に配置している。また、積層型圧
電素子2及びフレーム3の上面はほぼ同一平面に位置出
ししている。
【0019】そして、これらの積層型圧電素子2及びフ
レーム3の上面に振動板7を接合している。この振動板
7は、変位部となるダイヤフラム8と、支柱部圧電素子
5に接合する梁9、フレーム3に接合するベース10か
ら形成し、またダイヤフラム8は駆動部圧電素子4に対
向する凸部11及び薄膜部分12から形成している。な
お、基板1と積層型圧電素子2及び振動板7との接合は
接着剤6によって行っている。
【0020】この振動板7上に2層構造の感光性樹脂フ
ィルム等からなる液室流路形成部材13を接着し、この
液室流路形成部材13上に複数のノズル14を形成した
ノズルプレート15を接着している。液室流路形成部材
13は上部隔壁17及び下部隔壁18からなり、振動板
7及びノズルプレート15と共に、圧電素子4に対向す
る加圧液室19、加圧液室19の両側等に位置する共通
液室20、加圧液室19と共通液室20を連通する流体
抵抗部を兼ねたインク供給路21を形成している。
【0021】また、基板1上にはすべての積層型圧電素
子2に導通する共通電極パターン25及び駆動部圧電素
子4に個別的に導通する選択電極パターン26をそれぞ
れ形成している。なお、共通電極パターン25はフレー
ム3の中央部に形成した穴部27に対応する位置にベー
ス基板1上に接合する図示しない導通部材にてすべての
積層型圧電素子2と導通を取るようにしている。なお、
選択電極パターン26は製造工程上支柱部圧電素子5に
も接続されているが、選択信号を与えないようにしてい
る。
【0022】さらに、基板1、フレーム3及び振動板7
には、外部から供給されるインクを共通液室20に供給
するためのインク供給孔30,31,32をそれぞれ形
成している。
【0023】このインクジェットにおいては、共通電極
パターン25を介して駆動パルスを印加し、選択電極パ
ターン26を介して記録画像に応じた選択信号を印加す
ることによって、駆動部圧電素子4を選択的に駆動して
加圧液室19を加圧し、ノズル14からインク滴を噴射
させることで、画像を記録する。
【0024】次に、図3は本発明を適用したインクジェ
ット記録装置おける分極処理に係わる部分の回路の一実
施例を示すブロック図である。なお、記録信号系につい
ては省略している。この回路は、インクジェットヘッド
41を駆動するヘッド駆動回路42と、ヘッド駆動回路
42にタイミング信号(パルス)を出力するタイミング
信号発生回路43と、ヘッド駆動回路42に電源電圧を
給電する電源電圧制御回路44を備え、タイミング信号
発生回路43からのタイミング信号をヘッド駆動回路4
2に出力することによって、ヘッド駆動回路42から電
源電圧制御回路44からの電源電圧に応じた駆動波形
(駆動パルス)をインクジェットヘッド41の共通電極
パターン25を介して各積層型圧電素子2に印加し、図
示しない選択回路からの記録信号に応じた選択信号を各
積層型圧電素子2の駆動部圧電素子4に印加して、各駆
動部圧電素子4を選択的に駆動する。
【0025】そこで、これらのタイミング信号発生回路
43からの出力するタイミング信号の発生、電源電圧制
御回路44から出力する電源電圧の制御等を行う本発明
に係る再分極処理手段及び加熱制御手段を兼ねたマイク
ロコンピュータ(以下、「CPU」と略称する。)45
と、CPU45に再分極処理をマニュアルで指示する分
極処理スタートスイッチ46と、画像濃度を検出する濃
度センサ47と、インクジェットヘッド41を加熱する
加熱手段であるヒータ48とを備えている。なお、CP
U45は、ホスト側からの記録データが送られていない
状態を印字待機中と判断するようにしている。
【0026】また、濃度センサ47に代えて、或いは濃
度センサ47と共に、インクジェットヘッド41から噴
射したインク滴の記録紙上における画素径を読取る画素
径センサ49、インクジェットヘッド1の積層型圧電素
子2の静電容量を検出する静電容量センサ50を設ける
こともできる。
【0027】ここで、図5以降を参照してCPU45に
よる分極処理の異なる例について説明する。まず、図5
に示す例は、再分極処理をマニュアル指示に依存するよ
うにしたものであり、分極処理スタートスイッチ46が
押された(スイッチON)か否かを判別して、分極処理
スタートスイッチ46が押されたときには、再分極処理
を行うようにしている。この再分極処理では、タイミン
グ信号発生回路43からタイミング信号を発生させ、電
源制御回路44から所要の電源電圧をヘッド駆動回路4
2に給電させて、所要の駆動パルス(駆動波形)をイン
クジェットヘッド41の各積層型圧電素子2に印加す
る。なお、このとき各積層型圧電素子2には選択信号を
印加する。
【0028】このようにして再分極処理を行うことで、
積層型圧電素子の経時劣化による変位量の低下を回復す
ることができて、ドット径の変化やドット位置のばらつ
きが小さくなり、画像品質を維持することができる。そ
して、インクジェットヘッドの積層型圧電素子に駆動パ
ルスを印加して再分極を行うことで、インク滴噴射のた
めの駆動パルスをそのまま使用することができて、回路
等のコストダウンが図れる。
【0029】ここで、インクジェットヘッド41の各積
層型圧電素子を再分極するための電圧値は、2〜4kV
/mmが好ましいが、1kV/mm前後でも充分な効果が得
られる。また、駆動パルスを印加する時間は、駆動周波
数によっても異なるが3秒〜3分程度である。これらの
駆動パルスの電圧値、印加時間は強誘電材料及び形状に
よっても変わるので、対象とする積層型圧電素子の特性
を充分評価した上で設定する。
【0030】そこで、この場合、ヘッド駆動回路42か
らインクジェットヘッド41に印加するインク滴噴射の
ための駆動パルスをそのまま用いることもできるが、再
分極処理では、電源制御回路44に対してインク滴噴射
のための電源電圧より高い電圧値の電源電圧を出力させ
るようにして、インクジェットヘッド41にインク滴噴
射のための駆動パルスより電圧値の高い駆動パルスを印
加するようにすることもできる。このようにすれば、イ
ンクジェットヘッド41の再分極をより確実に行うこと
ができる。
【0031】また、再分極処理では、タイミング信号発
生回路43として周波数可変型のものを用いて、タイミ
ング信号発生回路43に対してインク滴噴射のためのタ
イミング信号の最高駆動周波数fmaxよりも高い周波数
のタイミング信号を出力させるようにして、インクジェ
ットヘッド41にインク滴噴射のための駆動パルスの最
高駆動周波数fmaxより周波数の高い駆動パルスを印加
するようにすることもできる。このようにすれば、イン
クジェットヘッド41の再分極に要する時間を短縮する
ことができる。
【0032】さらに、高湿度下で積層型圧電素子の再分
極を行うと、積層型圧電素子が湿度により絶縁破壊をす
るおそれがあるので、再分極処理では、再分極処理の開
始に先立ってヒータ48に給電してインクジェットヘッ
ド41を加熱除湿した後、駆動パルスを印加する(再分
極処理を行う)ようにする。
【0033】このようにすれば、積層型圧電素子の絶縁
破壊を防止することができて、高湿度下での再分極が可
能になると共に、高温下で分極することにより大きな分
極効果を得ることができるようになる。
【0034】次に、第6図に示す例は、再分極処理をマ
ニュアル指示に依存し、且つ印字待機中に行うようにし
たものであり、分極処理スタートスイッチ46が押され
た(スイッチON)か否かを判別して、分極処理スター
トスイッチ46が押されたときには、印字待機中か否か
を判別し、印字待機中になれば、再分極処理を行うよう
にしている。
【0035】このように印字待機中か否かを判別して、
印字待機中に再分極処理を行うようにすることによっ
て、印字を中断することなく再分極を行うことできる。
【0036】次に、第7図に示す例は、再分極処理を定
期的に行うようにしたものであり、CPU45の内部タ
イマ(或いは外付けのタイマ)に最初の使用又は再分極
処理を行った後の予め定めた設定時間をセットするよう
にして、そのタイマにセットされた設定時間が経過した
(タイムアップした)ときには、印字待機中か否かを判
別し、印字待機中になれば、再分極処理を行うようにし
ている。
【0037】このように予め設定した設定時間が経過し
たか否かを判別するタイマ手段を備えて、定期的に積層
型圧電素子の再分極処理を行うようにすることで、正確
な時間間隔で再分極処理を行うことできると共に、不必
要な再分極処理を回避することができる。
【0038】このように定期的に再分極処理を自動的に
行うようにした場合、積層型圧電素子の諸特性の経時変
化特性を充分に評価した上で時間設定を行う必要があ
る。再分極する回数はできるだけ少ない方が良く、2〜
3か月又は6〜12か月に1回の割合で再分極処理を行
えるようにすることが好ましい。したがって、これらの
期間に相当する時間をタイマにセットするようにする。
【0039】次に、第8図に示す例は、画像濃度を検出
して再分極処理を行うようにしたものであり、濃度セン
サ47からの検出信号に基づいて画像濃度が予め定めた
基準値以下か否かをチェックして画像濃度低下があるか
否かを判別し、画像濃度低下があるときには、印字待機
中か否かを判別し、印字待機中になれば、再分極処理を
行うようにしている。
【0040】このように画像濃度の検出結果に基づいて
再分極処理を行うようにすることで、再分極回数を極め
て少なくすることができて無駄を省ける。
【0041】次に、第9図に示す例は、積層型圧電素子
の静電容量を測定して再分極処理を行うようにしたもの
であり、静電容量センサ50からの検出信号に基づいて
積層型圧電素子2の静電容量が予め定めた基準値以下か
否かをチェックして静電容量低下があるか否かを判別
し、静電容量低下があるときには、印字待機中か否かを
判別し、印字待機中になれば、再分極処理を行うように
している。
【0042】このように積層型圧電素子の静電容量の測
定結果に基づいて再分極処理を行うようにすることで、
再分極回数を極めて少なくすることができて無駄を省け
る。
【0043】次に、第10図に示す例は、画素径を読取
って再分極処理を行うようにしたものであり、画素径セ
ンサ49からの検出信号に基づいて画素径が予め定めた
基準値以下か否かをチェックして画像径低下があるか否
かを判別し、画素径低下があるときには、印字待機中か
否かを判別し、印字待機中になれば、再分極処理を行う
ようにしている。
【0044】このように画素径の検出結果に基づいて再
分極処理を行うようにすることで、再分極回数を極めて
少なくすることができて無駄を省ける。
【0045】なお、上記の各例では、分極処理スタート
スイッチによるマニュアル指示、タイマ手段による定期
的な指示、画像濃度の検出結果、静電容量の検出結果、
画素径の読取り結果について個別的に説明しているが、
例えば、マニュアル指示、タイマ手段、画像濃度等の検
出結果を組合わせて実施することもできる。
【0046】また、上記実施例においては、インクジェ
ットヘッドの積層型圧電素子として電界方向と同方向の
変位(d33方向の変位)を用いる例について説明した
が、電界方向と直角方向の変位(d31方向の変位)を
用いるインクジェットヘッドにも同様に適用することが
できる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1のインク
ジェット記録装置によれば、積層型圧電素子に駆動パル
スを印加してこの積層型圧電素子の再分極処理を行うよ
うにしたので、積層型圧電素子の経時劣化による変位量
の低下を回復することができて、ドット径の変化やドッ
ト位置のばらつきが小さくなり、画像品質を維持するこ
とができ、しかも積層型圧電素子に駆動パルスを印加し
て再分極を行うことで、インク滴噴射のための駆動パル
スをそのまま使用することができて、回路等のコストダ
ウンが図れる。
【0048】請求項2のインクジェット記録装置によれ
ば、印字待機中か否かを判別し、印字待機中に積層型圧
電素子にインク噴射のための駆動パルスを印加してこの
積層型圧電素子の再分極処理を行うようにしたので、積
層型圧電素子の経時劣化による変位量の低下を回復して
画像品質を維持することができ、しかも積層型圧電素子
にインク滴噴射のための駆動パルスを印加して再分極を
行うことで回路等のコストダウンが図れ、また印字待機
中に再分極処理を行うことで印字を中断することなく再
分極が可能になる。
【0049】請求項3のインクジェット記録装置によれ
ば、上記請求項2のインクジェット記録装置において、
インク噴射のための駆動パルスの電圧値より高い電圧値
の駆動パルスを印加するようにしたので、上記請求項2
の効果に加えて、確実に分極処理を行うことができる。
【0050】請求項4のインクジェット記録装置によれ
ば、上記請求項2のインクジェット記録装置において、
インク噴射のための駆動パルスの最高駆動周波数より高
い周波数の駆動パルスを印加するようにしたので、分極
時間を短くすることができる。
【0051】請求項5のインクジェット記録装置によれ
ば、上記請求項2乃至4のいずれかのインクジェット記
録装置において、予め設定した設定時間が経過したか否
かを判別するタイマ手段を備えて、定期的に再分極処理
を行うようにしたので、分極処理の時間間隔を正確にす
ることができる。
【0052】請求項6のインクジェット記録装置によれ
ば、上記請求項5のインクジェット記録装置において、
タイマ手段の設定時間を2ヵ月以上12ヵ月以下の期間
に相当する時間に設定したので、再分極回数を少なくし
て無駄を無くすることができる。
【0053】請求項7のインクジェット記録装置によれ
ば、画像濃度の判別結果に基づいて積層型圧電素子の再
分極処理を行うようにしたので、積層型圧電素子の経時
劣化による変位量の低下を回復して画像品質を維持する
ことができ、しかも画像劣化を判断してから再分極処理
を行うことで再分極回数を極めて少なくして無駄を省く
ことができる。
【0054】請求項8のインクジェット記録装置によれ
ば、積層型圧電素子の静電容量の測定結果に基づいて積
層型圧電素子の再分極処理を行うようにしたので、積層
型圧電素子の経時劣化による変位量の低下を回復して画
像品質を維持することができ、しかも圧電素子の電気的
な変化を判断してから再分極処理を行うことで再分極回
数を極めて少なくして無駄を省くことができる。
【0055】請求項9のインクジェット記録装置によれ
ば、画素径の検出結果に基づいて積層型圧電素子の再分
極処理を行うようにしたので、積層型圧電素子の経時劣
化による変位量の低下を回復して画像品質を維持するこ
とができ、しかも画像の劣化を判断してから再分極処理
を行うことで再分極回数を極めて少なくして無駄を省く
ことができる。
【0056】請求項10のインクジェット記録装置によ
れば、再分極処理手段による再分極処理の前に加熱手段
で積層型圧電素子を加熱するようにしたので、積層型圧
電素子の経時劣化による変位量の低下を回復して画像品
質を維持することができ、しかも高湿度下においても再
分極が可能になると共に、分極効果も大きくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用するインクジェットヘッドの一例
を示す分解斜視図
【図2】同ヘッドの要部拡大断面図
【図3】図2とは異なる方向の同ヘッドの要部拡大断面
【図4】本発明を適用したインクジェット記録装置おけ
る分極処理に係わる部分の回路の一実施例を示すブロッ
ク図
【図5】分極処理の第1例を示すフロー図
【図6】分極処理の第2例を示すフロー図
【図7】分極処理の第3例を示すフロー図
【図8】分極処理の第4例を示すフロー図
【図9】分極処理の第5例を示すフロー図
【図10】分極処理の第6例を示すフロー図
【符号の説明】
1…基板、2…積層型圧電素子、3…フレーム、4…駆
動部圧電素子、5…支柱部圧電素子、7…振動板、13
…液室流路形成部材、14…ノズル、15…ノズルプレ
ート、19…加圧液室、20…共通液室、41…インク
ジェットヘッド、42…ヘッド駆動回路、43…タイミ
ング信号発生回路、44…電源制御回路、45…マイク
ロコンピュータ(CPU)、46…分極処理スタートス
イッチ、47…濃度センサ、48…ヒータ、49…画素
径センサ、50…静電容量センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩瀬 政之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 佐々木 勉 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルと、このノズルが連通する加圧液
    室と、この加圧液室を加圧する積層型圧電素子とを有す
    るインクジェットヘッドを備えたインクジェット記録装
    置において、前記積層型圧電素子に駆動パルスを印加し
    てこの積層型圧電素子の再分極処理を行う再分極処理手
    段を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 ノズルと、このノズルが連通する加圧液
    室と、この加圧液室を加圧する積層型圧電素子とを有す
    るインクジェットヘッドを備えたインクジェット記録装
    置において、印字待機中か否かを判別する待機中判別手
    段と、この待機中判別手段の判別結果に基づいて印字待
    機中に前記積層型圧電素子にインク噴射のための駆動パ
    ルスを印加してこの積層型圧電素子の再分極処理を行う
    再分極処理手段とを備えたことを特徴とするインクジェ
    ット記録装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のインクジェット記録装
    置において、再分極処理手段がインク噴射のための駆動
    パルスの電圧値より高い電圧値の駆動パルスを印加する
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載のインクジェット記録装
    置において、再分極処理手段がインク噴射のための駆動
    パルスの最高駆動周波数より高い周波数の駆動パルスを
    印加することを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至4のいずれかに記載のイン
    クジェット記録装置において、予め設定した設定時間が
    経過したか否かを判別するタイマ手段を備え、定期的に
    前記積層型圧電素子の再分極処理を行うことを特徴とす
    るインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のインクジェット記録装
    置において、前記タイマ手段の設定時間を2ヵ月以上1
    2ヵ月以下の期間に相当する時間に設定したことを特徴
    とするインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 ノズルと、このノズルが連通する加圧液
    室と、この加圧液室を加圧する積層型圧電素子とを有す
    るインクジェットヘッドを備えたインクジェット記録装
    置において、画像濃度を検出する濃度検出手段と、この
    濃度検出手段の検出結果に基づいて前記積層型圧電素子
    の再分極処理を行う再分極処理手段を備えたことを特徴
    とするインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 ノズルと、このノズルが連通する加圧液
    室と、この加圧液室を加圧する積層型圧電素子とを有す
    るインクジェットヘッドを備えたインクジェット記録装
    置において、前記積層型圧電素子の静電容量を測定する
    測定手段と、この測定手段の測定結果に基づいて前記積
    層型圧電素子の再分極処理を行う再分極処理手段を備え
    たことを特徴とするインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 ノズルと、このノズルが連通する加圧液
    室と、この加圧液室を加圧する積層型圧電素子とを有す
    るインクジェットヘッドを備えたインクジェット記録装
    置において、画素径を検出する画素径検出手段と、この
    画素径検出手段の検出結果に基づいて前記積層型圧電素
    子の再分極処理を行う再分極処理手段を備えたことを特
    徴とするインクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 ノズルと、このノズルが連通する加圧
    液室と、この加圧液室を加圧する積層型圧電素子とを有
    するインクジェットヘッドを備えたインクジェット記録
    装置において、前記積層型圧電素子の再分極処理を行う
    再分極処理手段と、前記積層型圧電素子を加熱する加熱
    手段と、前記再分極処理手段による再分極処理の前に前
    記加熱手段で前記積層型圧電素子を加熱させる加熱制御
    手段とを備えたことを特徴とするインクジェット記録装
    置。
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