JPH09141814A - シリンダ彫刻によるグラビア印刷版作成方法及び彫刻データ作成装置 - Google Patents
シリンダ彫刻によるグラビア印刷版作成方法及び彫刻データ作成装置Info
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- JPH09141814A JPH09141814A JP30437895A JP30437895A JPH09141814A JP H09141814 A JPH09141814 A JP H09141814A JP 30437895 A JP30437895 A JP 30437895A JP 30437895 A JP30437895 A JP 30437895A JP H09141814 A JPH09141814 A JP H09141814A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 柄クセは元より、継目にも絵柄の不連続感が
発生することのないスパイラル彫刻方式の印刷版を容易
に作成する。 【解決手段】 彫刻データにより制御されるスパイラル
彫刻方式のグラビア彫刻装置を用いて印刷用シリンダを
彫刻して砂目柄印刷版を作成するグラビア印刷版作成方
法において、砂粒に対応する砂粒画素(画像粒子)を一
次元的に均等配置して発生させると共に、グラビアセル
に対応する各画素をランダム変位させて、一次元配列画
像データを作成し、隣接している砂粒に対応する画素を
除去する隣接画素除去処理を行い、その後、一次元配列
画像データをグラビア彫刻方式に変換して前記彫刻デー
タを作成し、彫刻装置に出力する。
発生することのないスパイラル彫刻方式の印刷版を容易
に作成する。 【解決手段】 彫刻データにより制御されるスパイラル
彫刻方式のグラビア彫刻装置を用いて印刷用シリンダを
彫刻して砂目柄印刷版を作成するグラビア印刷版作成方
法において、砂粒に対応する砂粒画素(画像粒子)を一
次元的に均等配置して発生させると共に、グラビアセル
に対応する各画素をランダム変位させて、一次元配列画
像データを作成し、隣接している砂粒に対応する画素を
除去する隣接画素除去処理を行い、その後、一次元配列
画像データをグラビア彫刻方式に変換して前記彫刻デー
タを作成し、彫刻装置に出力する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グラビア印刷版作
成方法、特に砂目柄印刷に用いる印刷版を作成する際に
適用して好適な、シリンダ彫刻によるグラビア印刷版作
成方法及び彫刻データ作成装置に関する。
成方法、特に砂目柄印刷に用いる印刷版を作成する際に
適用して好適な、シリンダ彫刻によるグラビア印刷版作
成方法及び彫刻データ作成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、合板、石膏ボード等の種々の建築
素材の表面を化粧すると共に、表面を保護する建材印刷
物が重要になってきている。このような建材印刷物の柄
には、所定の地色の用紙に多数の砂粒をばらまいたとき
に得られる模様、あるいはそれに類する模様からなる、
通常砂目柄と称されるものが知られている。
素材の表面を化粧すると共に、表面を保護する建材印刷
物が重要になってきている。このような建材印刷物の柄
には、所定の地色の用紙に多数の砂粒をばらまいたとき
に得られる模様、あるいはそれに類する模様からなる、
通常砂目柄と称されるものが知られている。
【0003】ところで、砂目柄の印刷を行うについて
は、まず砂目のパターンを作成し、そのパターンに基づ
いて印刷版を作成する必要があるが、その主な方法とし
ては、次の2つが採用されている。
は、まず砂目のパターンを作成し、そのパターンに基づ
いて印刷版を作成する必要があるが、その主な方法とし
ては、次の2つが採用されている。
【0004】その1つは、オフセット・グラビア(O/
G)法と呼ばれる方法で、先ず、例えば砂粒を無地の紙
等の上にばらまいて砂目のパターンを作成し、それを写
真撮影して得られたフィルムの画像をスキャナで読み込
んで網点フィルムに出力し、それを印刷版の作成カメラ
で反射型フィルムであるオペークに複写し、そして、こ
のオペークをグラビア彫刻機の入力側である読み取りド
ラムに巻き付けた後、スキャニングして出力側のドラム
に巻き付けてあるシリンダに砂目パターンに対応するセ
ルパターンを彫刻する方法である。
G)法と呼ばれる方法で、先ず、例えば砂粒を無地の紙
等の上にばらまいて砂目のパターンを作成し、それを写
真撮影して得られたフィルムの画像をスキャナで読み込
んで網点フィルムに出力し、それを印刷版の作成カメラ
で反射型フィルムであるオペークに複写し、そして、こ
のオペークをグラビア彫刻機の入力側である読み取りド
ラムに巻き付けた後、スキャニングして出力側のドラム
に巻き付けてあるシリンダに砂目パターンに対応するセ
ルパターンを彫刻する方法である。
【0005】他の1つは、最新デジタル技術を用いて砂
目パターンを電子的に発生させるダイレクト法であり、
画像データをデジタル的に彫刻機の制御に用いる彫刻デ
ータに変換し、該彫刻データを直接グラビア彫刻出力部
にわたして彫刻する方法である。ここで行われる画像デ
ータの彫刻データへの変換は、通常彫刻機付属のフロン
トエンドWS(ワークステーション)で行われる。
目パターンを電子的に発生させるダイレクト法であり、
画像データをデジタル的に彫刻機の制御に用いる彫刻デ
ータに変換し、該彫刻データを直接グラビア彫刻出力部
にわたして彫刻する方法である。ここで行われる画像デ
ータの彫刻データへの変換は、通常彫刻機付属のフロン
トエンドWS(ワークステーション)で行われる。
【0006】上記いずれの印刷版の作成方法を採用する
場合でも、又、本出願人が特開平5−88332で既に
提案している砂目柄画像データ発生システムを採用し
て、全く癖のない画像データを作成して印刷版を作成す
る場合でも、作成した画像データは2値画像であるにも
拘らず、従来のグラビア印刷版の作成システムでは、印
刷用シリンダに彫刻されるセルには調子がつき(階調が
生じ)、様々な大きさのセルが形成される。
場合でも、又、本出願人が特開平5−88332で既に
提案している砂目柄画像データ発生システムを採用し
て、全く癖のない画像データを作成して印刷版を作成す
る場合でも、作成した画像データは2値画像であるにも
拘らず、従来のグラビア印刷版の作成システムでは、印
刷用シリンダに彫刻されるセルには調子がつき(階調が
生じ)、様々な大きさのセルが形成される。
【0007】その原因としては前記O/G法の場合は、
2値画像を光学的に読み取っているため、エッジの部分
で半調(ハーフトーン)になる。この現象は、通常の印
刷物ではアンチエリアシングと呼ばれるエッジ部分を滑
らかにするプラスの効果になる。
2値画像を光学的に読み取っているため、エッジの部分
で半調(ハーフトーン)になる。この現象は、通常の印
刷物ではアンチエリアシングと呼ばれるエッジ部分を滑
らかにするプラスの効果になる。
【0008】又、前記ダイレクト法の場合は、画像デー
タから彫刻データに変換する際、双方でレゾ(解像度:
1mm当りのドット数)が異なるためにレゾ変換が行わ
れているが、そのときの画像処理上の補間処理で半調画
素が発生する。例えば、濃度が0%画素と100%画素
の間に50%画素が補間される。
タから彫刻データに変換する際、双方でレゾ(解像度:
1mm当りのドット数)が異なるためにレゾ変換が行わ
れているが、そのときの画像処理上の補間処理で半調画
素が発生する。例えば、濃度が0%画素と100%画素
の間に50%画素が補間される。
【0009】又、通常の彫刻機では、彫刻データ上の4
画素を単位(画素ブロック)として1つのセルを彫刻す
るようになっているため、セルが参照する画素のアドレ
スとのタイミングにより半調セルが彫られることがあ
る。
画素を単位(画素ブロック)として1つのセルを彫刻す
るようになっているため、セルが参照する画素のアドレ
スとのタイミングにより半調セルが彫られることがあ
る。
【0010】これを、彫刻データに1:1に対応する画
像データと彫刻セルとの関係を模式的に示した図15を
用いて説明すると、画像データは(A)に示すようにド
ラムの円周方向には、各行共(4n+2)個の画素の列
で構成され、彫刻開始点は左から順に奇数行では最初の
画素からカウントし、偶数行では3画素目(二重線で区
別して示す)からカウントするスキャニングを行ってシ
リンダ上部にセルを彫刻している。なお、ここでは正方
形1個が1画素で、中に記した×印はその画素が黒であ
ることを意味する。
像データと彫刻セルとの関係を模式的に示した図15を
用いて説明すると、画像データは(A)に示すようにド
ラムの円周方向には、各行共(4n+2)個の画素の列
で構成され、彫刻開始点は左から順に奇数行では最初の
画素からカウントし、偶数行では3画素目(二重線で区
別して示す)からカウントするスキャニングを行ってシ
リンダ上部にセルを彫刻している。なお、ここでは正方
形1個が1画素で、中に記した×印はその画素が黒であ
ることを意味する。
【0011】従って、左から1行目のデータの場合は、
開始点から4画素が全て黒であるから、図15(B)の
ように、網点面積率100%のセルが彫刻されるが、3
行目の場合は、開始点から1つ目のセルに対応する4画
素からなる画素ブロックには黒が3つで、2つ目の画素
ブロックには黒が1つしかないため、同図(C)のよう
に、連続した2つの半調セルが彫刻されることが起こ
る。
開始点から4画素が全て黒であるから、図15(B)の
ように、網点面積率100%のセルが彫刻されるが、3
行目の場合は、開始点から1つ目のセルに対応する4画
素からなる画素ブロックには黒が3つで、2つ目の画素
ブロックには黒が1つしかないため、同図(C)のよう
に、連続した2つの半調セルが彫刻されることが起こ
る。
【0012】以上のように、前記いずれの印刷版作成方
法を採用する場合でも、一般の印刷物を印刷する場合に
は、エッジがハーフトーンになるため見た目が美しくな
るという効果として現われる。
法を採用する場合でも、一般の印刷物を印刷する場合に
は、エッジがハーフトーンになるため見た目が美しくな
るという効果として現われる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、砂目柄
印刷物を印刷する際に前記のようにハーフトーンが印刷
されるような半調セルが形成された印刷版を用いたので
は、大きな問題があることが明らかになった。特に、印
刷媒体として通常化粧紙と呼ばれている建材印刷用原反
等の光沢の無い厚紙に印刷する場合には、インキが網点
面積率50%以上のセルであれば問題なく載るが、25
%以下のセルでは載らない。又、25〜50%のセルで
は載ったり載らなかったりして不安定である。その結
果、このような印刷版を用いて上記化粧紙を印刷する
と、原版や印刷版自体にはむらがなくともインキの付着
にむらができ、砂粒がつながった印象を与える筋むら
や、不自然なパターンの繰り返しの印象を与える柄くせ
が発生することが多い。
印刷物を印刷する際に前記のようにハーフトーンが印刷
されるような半調セルが形成された印刷版を用いたので
は、大きな問題があることが明らかになった。特に、印
刷媒体として通常化粧紙と呼ばれている建材印刷用原反
等の光沢の無い厚紙に印刷する場合には、インキが網点
面積率50%以上のセルであれば問題なく載るが、25
%以下のセルでは載らない。又、25〜50%のセルで
は載ったり載らなかったりして不安定である。その結
果、このような印刷版を用いて上記化粧紙を印刷する
と、原版や印刷版自体にはむらがなくともインキの付着
にむらができ、砂粒がつながった印象を与える筋むら
や、不自然なパターンの繰り返しの印象を与える柄くせ
が発生することが多い。
【0014】又、トータルの網点面積率が100%であ
っても、50%以下のセルの集まりで砂粒を表現する
と、1つのセルで表現する場合に比べて焦点がぼけた感
じやにじんだ感じに見え、デザイン的に砂のざらつき感
が弱く、印刷の見当不良という印象を与える。
っても、50%以下のセルの集まりで砂粒を表現する
と、1つのセルで表現する場合に比べて焦点がぼけた感
じやにじんだ感じに見え、デザイン的に砂のざらつき感
が弱く、印刷の見当不良という印象を与える。
【0015】以上のように、ハーフトーン表現は通常印
刷にはプラス効果があっても、建材印刷等で行う砂目柄
印刷にはマイナスの効果になることが多いことが明らか
になった。
刷にはプラス効果があっても、建材印刷等で行う砂目柄
印刷にはマイナスの効果になることが多いことが明らか
になった。
【0016】従って、前記公報に開示されている、2次
元的に砂目パターンを発生させる方法を採用する場合に
は、スパイラル方式グラビア彫刻装置で半調セルが出な
いようにするためには、網点面積率100%に対応す
る、前記4画素からなる画素ブロック以外はできないよ
うにする、特別な変換処理を必要とする。
元的に砂目パターンを発生させる方法を採用する場合に
は、スパイラル方式グラビア彫刻装置で半調セルが出な
いようにするためには、網点面積率100%に対応す
る、前記4画素からなる画素ブロック以外はできないよ
うにする、特別な変換処理を必要とする。
【0017】又、上記公報に開示されている方法でエン
ドレス画像データを作成したとしても、このデータ自体
はスパイラル状に連続している訳ではないため、シリン
ダの周方向の継目部分における砂粒の分布が完全には連
続でなく、このようなデータに基づいて作成した印刷版
を用いて印刷すると砂目の絵柄に不連続感(以下、段差
ともいう)が発生する場合がある。
ドレス画像データを作成したとしても、このデータ自体
はスパイラル状に連続している訳ではないため、シリン
ダの周方向の継目部分における砂粒の分布が完全には連
続でなく、このようなデータに基づいて作成した印刷版
を用いて印刷すると砂目の絵柄に不連続感(以下、段差
ともいう)が発生する場合がある。
【0018】今、これを、図14に便宜上グラビアセル
1個が1画素(四角形で示す)に対応し、且つシリンダ
1周分が7画素で形成されているとして概念的に示した
画像データ(ランダム変位前の初期状態)を用いて説明
する。ここでは、7画素からなる各ライン毎に、図中四
角形に斜線を付して示した、セルに対応する黒画素(砂
粒画素)4つを均等配置している。
1個が1画素(四角形で示す)に対応し、且つシリンダ
1周分が7画素で形成されているとして概念的に示した
画像データ(ランダム変位前の初期状態)を用いて説明
する。ここでは、7画素からなる各ライン毎に、図中四
角形に斜線を付して示した、セルに対応する黒画素(砂
粒画素)4つを均等配置している。
【0019】このデータに基づいてスパイラル彫刻方式
のグラビア彫刻装置で実際に彫刻する場合は、第1ライ
ン左端から周方向に進み、右端のAに達したら、第2行
の左端Bに続けてスパイラル状に彫刻されるため、均等
配置されたセルを形成するためには、黒画素の次は白の
画素にする必要があるが、同図のように画素A、B共黒
になるムラが生じ、その結果シリンダの周方向の継目に
セルの配置が均等でない(不連続な)感じが生じること
がある。
のグラビア彫刻装置で実際に彫刻する場合は、第1ライ
ン左端から周方向に進み、右端のAに達したら、第2行
の左端Bに続けてスパイラル状に彫刻されるため、均等
配置されたセルを形成するためには、黒画素の次は白の
画素にする必要があるが、同図のように画素A、B共黒
になるムラが生じ、その結果シリンダの周方向の継目に
セルの配置が均等でない(不連続な)感じが生じること
がある。
【0020】又、上記のような2次元のスパイラルエン
ドレス画像データを作成する場合は、黒の砂粒画素を周
方向の各スキャンライン毎に均等に配置し、更に柄の単
調さが無くなるようにそれを乱数で変位させる方法を採
っているため、スキャンラインの全画素数が配置される
砂粒画素の個数の整数倍になっていないと、ムラが出る
場合がある。即ち、上記図14は7画素からなる1スキ
ャンラインに4個の砂粒画素を配置しているため、左端
側から均等に配置しても、奇数ラインでは右端で砂粒が
つながってしまうことになり、これも絵柄に段差がある
感じを与える原因となる。
ドレス画像データを作成する場合は、黒の砂粒画素を周
方向の各スキャンライン毎に均等に配置し、更に柄の単
調さが無くなるようにそれを乱数で変位させる方法を採
っているため、スキャンラインの全画素数が配置される
砂粒画素の個数の整数倍になっていないと、ムラが出る
場合がある。即ち、上記図14は7画素からなる1スキ
ャンラインに4個の砂粒画素を配置しているため、左端
側から均等に配置しても、奇数ラインでは右端で砂粒が
つながってしまうことになり、これも絵柄に段差がある
感じを与える原因となる。
【0021】本発明は、前記従来の問題点を解決するべ
くなされたもので、砂目柄印刷物に柄クセはもとより、
継目に絵柄の不連続感が発生することのないスパイラル
彫刻方式の印刷版を容易に作成することができる、グラ
ビア印刷版作成に関する技術を提供することを課題とす
る。
くなされたもので、砂目柄印刷物に柄クセはもとより、
継目に絵柄の不連続感が発生することのないスパイラル
彫刻方式の印刷版を容易に作成することができる、グラ
ビア印刷版作成に関する技術を提供することを課題とす
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、彫刻データに
より制御されるスパイラル彫刻方式のグラビア彫刻装置
を用いて印刷用シリンダを彫刻し、印刷版を作成するグ
ラビア印刷版作成方法において、砂粒に対応する砂粒画
素が一次元に配列された一次元配列画像データを作成
し、該画像データをグラビア彫刻データ形式に変換して
前記彫刻データを作成することにより、前記課題を解決
したものである。
より制御されるスパイラル彫刻方式のグラビア彫刻装置
を用いて印刷用シリンダを彫刻し、印刷版を作成するグ
ラビア印刷版作成方法において、砂粒に対応する砂粒画
素が一次元に配列された一次元配列画像データを作成
し、該画像データをグラビア彫刻データ形式に変換して
前記彫刻データを作成することにより、前記課題を解決
したものである。
【0023】本発明は、又、印刷用シリンダを彫刻し、
グラビア印刷版を作成するスパイラル彫刻方式のグラビ
ア彫刻装置に、彫刻動作を制御するための彫刻データを
出力する彫刻データ作成装置であって、砂粒に対応する
砂粒画素を一次元的に均等配置して発生させる手段と、
発生させた各砂粒画素をランダム変位させて、一次元配
列画像データを作成する手段と、一次元配列画像データ
を構成する各画素を、網点面積率100%のグラビアセ
ルに対応する画素数に、それぞれ拡張することにより、
該一次元配列画像データをグラビア彫刻データ形式へ変
換する手段と、を備えていたことにより、同様に前記課
題を解決したものである。
グラビア印刷版を作成するスパイラル彫刻方式のグラビ
ア彫刻装置に、彫刻動作を制御するための彫刻データを
出力する彫刻データ作成装置であって、砂粒に対応する
砂粒画素を一次元的に均等配置して発生させる手段と、
発生させた各砂粒画素をランダム変位させて、一次元配
列画像データを作成する手段と、一次元配列画像データ
を構成する各画素を、網点面積率100%のグラビアセ
ルに対応する画素数に、それぞれ拡張することにより、
該一次元配列画像データをグラビア彫刻データ形式へ変
換する手段と、を備えていたことにより、同様に前記課
題を解決したものである。
【0024】即ち、スパイラル彫刻方式のグラビア彫刻
装置で、セル彫刻の制御に用いられる彫刻データを、印
刷される1つの砂粒に当たる砂粒画素が一次元的に配列
された画像データを基に作成するようにした。従って、
任意長さの一次元配列画像データに、砂粒画素を一次元
的に均等配置し、且つ一次元的にランダム変位させる等
の処理を施すことにより、一次元配列の内部では砂粒画
素が偏った状態の発生が防止できるため、この一次元デ
ータをスパイラルのエンドレス画像データに変換してや
れば、周方向に継目が無い状態にすることができる。
装置で、セル彫刻の制御に用いられる彫刻データを、印
刷される1つの砂粒に当たる砂粒画素が一次元的に配列
された画像データを基に作成するようにした。従って、
任意長さの一次元配列画像データに、砂粒画素を一次元
的に均等配置し、且つ一次元的にランダム変位させる等
の処理を施すことにより、一次元配列の内部では砂粒画
素が偏った状態の発生が防止できるため、この一次元デ
ータをスパイラルのエンドレス画像データに変換してや
れば、周方向に継目が無い状態にすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態を詳細に説明する。
実施の形態を詳細に説明する。
【0026】本実施形態において作成される、前記図1
4に対応する初期状態の一次元配列画像データの一例
を、図1に概念的に示した。即ち、この画像データは、
砂粒画素が一次元的に均等に配置された7×6画素で構
成され、一次元データの両端は均等につながるように、
前端が黒の場合は終端を白にするようにしてある。
4に対応する初期状態の一次元配列画像データの一例
を、図1に概念的に示した。即ち、この画像データは、
砂粒画素が一次元的に均等に配置された7×6画素で構
成され、一次元データの両端は均等につながるように、
前端が黒の場合は終端を白にするようにしてある。
【0027】又、このようにして作成したスパイラルエ
ンドレス画像データは、グラビア彫刻装置にわたすとき
に、1画素を網点面積率100%のセルに対応する画素
数、例えば4画素に拡張するために、各画素を一次元方
向に整数倍する程度の簡単な処理で、彫刻データに変換
することができる。
ンドレス画像データは、グラビア彫刻装置にわたすとき
に、1画素を網点面積率100%のセルに対応する画素
数、例えば4画素に拡張するために、各画素を一次元方
向に整数倍する程度の簡単な処理で、彫刻データに変換
することができる。
【0028】従って、このようにして作成した彫刻デー
タを用いて印刷版を作成することにより、継目に絵柄の
段差の無い砂目柄印刷が可能となる。
タを用いて印刷版を作成することにより、継目に絵柄の
段差の無い砂目柄印刷が可能となる。
【0029】又、一次元データの状態で種々のデータ処
理ができるため、処理時間を短縮することもできる。
理ができるため、処理時間を短縮することもできる。
【0030】以下、より具体的な実施の形態の例を詳細
に説明する。
に説明する。
【0031】図2は、本発明に係る第1実施形態の彫刻
データ作成装置が適用されたグラビア印刷版作成装置の
概略構成を示し、この装置は、画像処理装置10、隣接
画素除去装置12、画素数拡張装置14、スキャン方向
変換部16、スパイラルグラビア彫刻装置18を備えて
いる。
データ作成装置が適用されたグラビア印刷版作成装置の
概略構成を示し、この装置は、画像処理装置10、隣接
画素除去装置12、画素数拡張装置14、スキャン方向
変換部16、スパイラルグラビア彫刻装置18を備えて
いる。
【0032】又、上記画像処理装置10は、砂粒に対応
する砂粒画素を一次元的に均等配置して発生させる画像
粒子均等配置部10Aと、発生させた各砂粒画素をラン
ダム変位させて、一次元配列画像データを作成する画像
粒子ランダム変位部10Bを内蔵している。又、上記画
素数拡張装置14は、一次元配列画像データを構成する
各画素を、網点面積率100%のグラビアセルに対応す
る画素数に、それぞれ拡張することにより、該一次元配
列画像データをグラビア彫刻データ形式へ変換する。
する砂粒画素を一次元的に均等配置して発生させる画像
粒子均等配置部10Aと、発生させた各砂粒画素をラン
ダム変位させて、一次元配列画像データを作成する画像
粒子ランダム変位部10Bを内蔵している。又、上記画
素数拡張装置14は、一次元配列画像データを構成する
各画素を、網点面積率100%のグラビアセルに対応す
る画素数に、それぞれ拡張することにより、該一次元配
列画像データをグラビア彫刻データ形式へ変換する。
【0033】そして、本実施形態の彫刻データ作成装置
20は、上記画像処理装置10、隣接画素除去装置1
2、画素数拡張装置14及びスキャン方向変換部を含ん
で構成され、該装置20において、以下に詳述する方法
で作成される彫刻データは、上記スキャン方向変換部1
6を介してスパイラルグラビア彫刻装置18に出力され
るようになっている。
20は、上記画像処理装置10、隣接画素除去装置1
2、画素数拡張装置14及びスキャン方向変換部を含ん
で構成され、該装置20において、以下に詳述する方法
で作成される彫刻データは、上記スキャン方向変換部1
6を介してスパイラルグラビア彫刻装置18に出力され
るようになっている。
【0034】本実施形態では、図3のフローチャートに
概略を示した手順に従って以下のように処理が実行され
る。まず、ステップS1で、画像処理装置10におい
て、次のように(1)〜(4)の画像処理条件の設定を
行う。 (1)一次元全画素数:PIXEL (2)一次元全粒子数:NDOT(<PIXEL) (3)粒子変位倍率:VIB (4)出力画素数:XSIZE,YSIZE
概略を示した手順に従って以下のように処理が実行され
る。まず、ステップS1で、画像処理装置10におい
て、次のように(1)〜(4)の画像処理条件の設定を
行う。 (1)一次元全画素数:PIXEL (2)一次元全粒子数:NDOT(<PIXEL) (3)粒子変位倍率:VIB (4)出力画素数:XSIZE,YSIZE
【0035】ここでは、1画素を砂粒1つに対応させて
あり、出力画素数XSIZE、YSIZEは、一次元画
像データをスパイラル状に配置して得られる画像データ
を、前記図14のような2次元画像と考えた場合のX方
向、Y方向の全画素数を表わしている。(1)の一次元
全画素数PIXELは、任意に設定できるが、目標とす
る画像データの大きさが、XSIZE、YSIZEであ
れば、最初から(XSIZE+1/2)×YSIZEの
数で設定するようにしてもよい。なお、ここで+1/2
は、彫刻データが、シリンダ1周毎に幅方向に1画素ず
れるスパイラル長さに対応させるために設定する。
あり、出力画素数XSIZE、YSIZEは、一次元画
像データをスパイラル状に配置して得られる画像データ
を、前記図14のような2次元画像と考えた場合のX方
向、Y方向の全画素数を表わしている。(1)の一次元
全画素数PIXELは、任意に設定できるが、目標とす
る画像データの大きさが、XSIZE、YSIZEであ
れば、最初から(XSIZE+1/2)×YSIZEの
数で設定するようにしてもよい。なお、ここで+1/2
は、彫刻データが、シリンダ1周毎に幅方向に1画素ず
れるスパイラル長さに対応させるために設定する。
【0036】次いで、ステップS2で、画像粒子均等配
置部10Aにより一次元画像粒子均等配置を行って、図
4に概念的に示すような初期状態の一次元配列画像デー
タを発生させる。ここでは、砂粒画素(画像粒子)を、
PIXEL÷NDOTの間隔になるように平均して配置
し、端数が出る場合には、画素単位で増減して調整す
る。なお、この一次元配列画像データは、具体的には、
例えば前記特開平5−88332に提案してある技術に
より作成される2次元エンドレス砂目画像を一次元化す
ることにより作成できる。
置部10Aにより一次元画像粒子均等配置を行って、図
4に概念的に示すような初期状態の一次元配列画像デー
タを発生させる。ここでは、砂粒画素(画像粒子)を、
PIXEL÷NDOTの間隔になるように平均して配置
し、端数が出る場合には、画素単位で増減して調整す
る。なお、この一次元配列画像データは、具体的には、
例えば前記特開平5−88332に提案してある技術に
より作成される2次元エンドレス砂目画像を一次元化す
ることにより作成できる。
【0037】次いで、ステップS3で、画像粒子ランダ
ム変位部10Bにより、各粒子(砂粒画素)のランダム
変位を行う。ここでは図5に示すように、次式で与えら
れるΔxの変位量を各砂粒画素にランダムに与える。そ
の際、画素が左端を飛び出したときに、右端へ、逆に右
端を飛び出したときは左端へ配列させる。
ム変位部10Bにより、各粒子(砂粒画素)のランダム
変位を行う。ここでは図5に示すように、次式で与えら
れるΔxの変位量を各砂粒画素にランダムに与える。そ
の際、画素が左端を飛び出したときに、右端へ、逆に右
端を飛び出したときは左端へ配列させる。
【0038】 Δx=VIB×(RND−0.5)×2.0
【0039】上式で、Δxは、正負の整数値をとるよう
に処理される。RNDは0と1の間の任意の数値で発生
する乱数であり、変位倍率VIBが1のときは、Δxは
±1になる。
に処理される。RNDは0と1の間の任意の数値で発生
する乱数であり、変位倍率VIBが1のときは、Δxは
±1になる。
【0040】次いで、ステップS4で、隣接画素除去装
置12により隣接画素(6近傍)除去を行う。この隣接
画素除去を行うにあたり、まず図6に示すように、一次
元配列画素を、偶数ラインはシリンダ1周分に当るXS
IZEの画素数に、奇数ラインはそれより1個多い画素
数にそれぞれ切り分け、各ラインの画素列を図7に示す
ように偶数ラインを内側に1/2画素ずらして重ね合わ
せて配置した2次元モデルを想定する。
置12により隣接画素(6近傍)除去を行う。この隣接
画素除去を行うにあたり、まず図6に示すように、一次
元配列画素を、偶数ラインはシリンダ1周分に当るXS
IZEの画素数に、奇数ラインはそれより1個多い画素
数にそれぞれ切り分け、各ラインの画素列を図7に示す
ように偶数ラインを内側に1/2画素ずらして重ね合わ
せて配置した2次元モデルを想定する。
【0041】ここでは、説明の便宜上、シリンダ1周分
を5画素で表わしている。又、スパイラルデータである
から、第1ラインの終端の画素Iは、第2ラインの始端
の画素Cにつながる。同様に、画素DはE、JはGにつ
ながる。又、この例では、図7を単位データとして、該
データをシリンダ幅方向にリピートして目標の大きさの
画像データにすることを前提としているため、最終行の
末端Hは、第1行の始端Aにつながることを前提に作成
される。
を5画素で表わしている。又、スパイラルデータである
から、第1ラインの終端の画素Iは、第2ラインの始端
の画素Cにつながる。同様に、画素DはE、JはGにつ
ながる。又、この例では、図7を単位データとして、該
データをシリンダ幅方向にリピートして目標の大きさの
画像データにすることを前提としているため、最終行の
末端Hは、第1行の始端Aにつながることを前提に作成
される。
【0042】ここで行う6近傍画素除去は、そのレベル
1の方法を図8を用いて説明すると、砂粒画素の周囲近
傍6画素に、他の砂粒画素が来ることを排除することで
ある。なお、便宜上、この図8では、砂粒画素に当る黒
画素を○で、他の黒画素が入ることを禁止する位置に×
印を付してある。
1の方法を図8を用いて説明すると、砂粒画素の周囲近
傍6画素に、他の砂粒画素が来ることを排除することで
ある。なお、便宜上、この図8では、砂粒画素に当る黒
画素を○で、他の黒画素が入ることを禁止する位置に×
印を付してある。
【0043】この6近傍除去は、図7の2次元モデルで
周方向の両端に位置する画素については、上述したスパ
イラル状のつながりを考慮して行う。例えば、画素Jの
6近傍を除去処理する場合には、図9に破線で示すよう
な画素の配置で考える。
周方向の両端に位置する画素については、上述したスパ
イラル状のつながりを考慮して行う。例えば、画素Jの
6近傍を除去処理する場合には、図9に破線で示すよう
な画素の配置で考える。
【0044】又、図8のレベル1の6近傍除去を行う
と、その外側が黒画素になり易くなるため、図10に×
印で示す範囲まで禁止域を拡げたレベル2の6近傍画素
除去を行ってもよい。この処理を行うと、縦方向に黒画
素(砂粒)が揃った感じになることをより確実に防止で
きる。
と、その外側が黒画素になり易くなるため、図10に×
印で示す範囲まで禁止域を拡げたレベル2の6近傍画素
除去を行ってもよい。この処理を行うと、縦方向に黒画
素(砂粒)が揃った感じになることをより確実に防止で
きる。
【0045】次いで、ステップS5で、画素数拡張装置
14により、1画素の4画素への拡張を行う。これは、
通常、グラビア彫刻装置では、彫刻制御するために用い
られる彫刻データが、4画素を単位に網点面積率100
%のグラビアセルを彫刻するように作成されていること
による。このように1画素を4画素に拡張する操作は、
画像データを彫刻データに変換していることに相当す
る。
14により、1画素の4画素への拡張を行う。これは、
通常、グラビア彫刻装置では、彫刻制御するために用い
られる彫刻データが、4画素を単位に網点面積率100
%のグラビアセルを彫刻するように作成されていること
による。このように1画素を4画素に拡張する操作は、
画像データを彫刻データに変換していることに相当す
る。
【0046】前記図7の2次元モデルの画素データに対
して、この4倍処理を実行すると共に、同図の奇数ライ
ンの末尾1画素の半分だけを偶数ラインの先頭に送る処
理を実行し、彫刻データとする。図11は、このように
して作成した彫刻データを模式的に示したものである。
して、この4倍処理を実行すると共に、同図の奇数ライ
ンの末尾1画素の半分だけを偶数ラインの先頭に送る処
理を実行し、彫刻データとする。図11は、このように
して作成した彫刻データを模式的に示したものである。
【0047】この彫刻データは、周方向の4×XSIZ
E+2の画素は、シリンダ1周分(例えば、930ミ
リ)のデータにあたり、幅方向は、例えば300ミリ程
度とすることができる。この場合、幅方向に同一のデー
タをリピートすることにより、目標の幅のデータとする
ことができる。
E+2の画素は、シリンダ1周分(例えば、930ミ
リ)のデータにあたり、幅方向は、例えば300ミリ程
度とすることができる。この場合、幅方向に同一のデー
タをリピートすることにより、目標の幅のデータとする
ことができる。
【0048】次いで、ステップS6で、スキャン方向変
換部16により、画像データのスキャン方向を彫刻装置
のスキャン方向に合せるために、スキャン方向変換を行
う。この操作は、便宜上図11の彫刻データが1シリン
ダ分のデータであるとすると、スパイラル方式のグラビ
ア彫刻装置に、画素データを左端から縦方向にAIEJ
AIEJACEGACEG・・・のように、順次右方向
に移動さながら出力ことにより実行される。
換部16により、画像データのスキャン方向を彫刻装置
のスキャン方向に合せるために、スキャン方向変換を行
う。この操作は、便宜上図11の彫刻データが1シリン
ダ分のデータであるとすると、スパイラル方式のグラビ
ア彫刻装置に、画素データを左端から縦方向にAIEJ
AIEJACEGACEG・・・のように、順次右方向
に移動さながら出力ことにより実行される。
【0049】このようにすることにより、上記図10の
彫刻データが、周方向に(4M+2)画素、幅方向にN
画素の(4M+2)×N画素で形成されているとする
と、スキャン方向を90°回転させ、N×(4M+2)
のデータとして彫刻装置に供給されるようになってい
る。
彫刻データが、周方向に(4M+2)画素、幅方向にN
画素の(4M+2)×N画素で形成されているとする
と、スキャン方向を90°回転させ、N×(4M+2)
のデータとして彫刻装置に供給されるようになってい
る。
【0050】以上詳述した本実施形態によれば、砂粒が
1画素で表現された一次元配列画素データで発生させ、
各画素をスキャン方向に4倍の数に拡張するだけで彫刻
データに変換できるため、この変換処理を容易に行うこ
とができる。
1画素で表現された一次元配列画素データで発生させ、
各画素をスキャン方向に4倍の数に拡張するだけで彫刻
データに変換できるため、この変換処理を容易に行うこ
とができる。
【0051】又、画素数を4倍して彫刻データに変換す
る前に、即ち、砂粒が一画素で表現されている段階で、
前記ランダム変位や隣接画素除去等の処理を行うため、
処理を短時間で行うことができる。
る前に、即ち、砂粒が一画素で表現されている段階で、
前記ランダム変位や隣接画素除去等の処理を行うため、
処理を短時間で行うことができる。
【0052】又、砂粒画素がムラ無く配置された一次元
配列画素データを元に彫刻データを作成するので、スパ
イラル状にはシームレスにグラビアセルを彫刻すること
ができるため、全体としてもセルの配置にムラがない印
刷版を作成することができる。
配列画素データを元に彫刻データを作成するので、スパ
イラル状にはシームレスにグラビアセルを彫刻すること
ができるため、全体としてもセルの配置にムラがない印
刷版を作成することができる。
【0053】従って、本実施形態で作成したグラビア印
刷版を用いて印刷することにより、柄クセは元より、絵
柄にも段差の無い砂目印刷が可能となる。
刷版を用いて印刷することにより、柄クセは元より、絵
柄にも段差の無い砂目印刷が可能となる。
【0054】なお、前記の如く、一次元配列画像データ
の画素数は任意であり、彫刻データへの変換に必要な画
像データより大きくとも、逆に小さくともよい。
の画素数は任意であり、彫刻データへの変換に必要な画
像データより大きくとも、逆に小さくともよい。
【0055】即ち、彫刻データへの変換に必要な画像デ
ータが、一次元画像より小さければ適当な部分で切り出
し、逆に大きければ一次元画像をリピートして補充す
る。いずれの場合も、一次元の両端(最初と最後)はつ
ながらないが、内部の連続性は保つことができる。従っ
て、彫刻出力する2次元画像サイズは任意に設定でき
る。例えば、従来は30cm角で作成したエンドレス画
像では、20cm角又は40cm角を彫刻できなかった
が、本実施形態では一次元配列画像データの形でデータ
保存しておけば簡単に流用することが可能である。
ータが、一次元画像より小さければ適当な部分で切り出
し、逆に大きければ一次元画像をリピートして補充す
る。いずれの場合も、一次元の両端(最初と最後)はつ
ながらないが、内部の連続性は保つことができる。従っ
て、彫刻出力する2次元画像サイズは任意に設定でき
る。例えば、従来は30cm角で作成したエンドレス画
像では、20cm角又は40cm角を彫刻できなかった
が、本実施形態では一次元配列画像データの形でデータ
保存しておけば簡単に流用することが可能である。
【0056】以上より、本実施形態によれば、砂目画像
データを一次元的に発生させ、グラビア彫刻データに変
換するようにしているので、2次元画像サイズを可変に
でき、画像処理時間を削減し、しかも処理ムラの無いパ
ターンを得ることができる。
データを一次元的に発生させ、グラビア彫刻データに変
換するようにしているので、2次元画像サイズを可変に
でき、画像処理時間を削減し、しかも処理ムラの無いパ
ターンを得ることができる。
【0057】次に、本発明に係る第2実施形態について
説明する。本実施形態の彫刻データ作成装置は、以下に
詳述するエンドレス継目検版機能が追加されている以外
は、前記第1実施形態の彫刻データ作成装置20と実質
的に同一である。
説明する。本実施形態の彫刻データ作成装置は、以下に
詳述するエンドレス継目検版機能が追加されている以外
は、前記第1実施形態の彫刻データ作成装置20と実質
的に同一である。
【0058】図12は、本実施形態における処理の特徴
を示したフローチャートである。本実施形態は、前記図
2のフローチャートのステップS4の隣接画素除去(但
し、このステップは行わない場合もある)と、ステップ
S5の1画素→4画素拡張の間に、即ち彫刻データに変
換する前の段階で、エンドレス継目検版工程を追加した
場合にあたる。
を示したフローチャートである。本実施形態は、前記図
2のフローチャートのステップS4の隣接画素除去(但
し、このステップは行わない場合もある)と、ステップ
S5の1画素→4画素拡張の間に、即ち彫刻データに変
換する前の段階で、エンドレス継目検版工程を追加した
場合にあたる。
【0059】最近起版している砂目柄は、前述した如
く、(1)半調セルの発生を阻止するためにセルのサイ
ズが均一化され、(2)隣接セルを除去し、セルの集結
を阻止して作成されており、その上(3)セル=砂粒で
表現しているため、特に多色重ね刷りの場合には、セル
の密度がより低くなる傾向にあることから、調子がフラ
ットな傾向になりつつあり、そのために、エンドレス継
目で段差が発生し易くなっている。
く、(1)半調セルの発生を阻止するためにセルのサイ
ズが均一化され、(2)隣接セルを除去し、セルの集結
を阻止して作成されており、その上(3)セル=砂粒で
表現しているため、特に多色重ね刷りの場合には、セル
の密度がより低くなる傾向にあることから、調子がフラ
ットな傾向になりつつあり、そのために、エンドレス継
目で段差が発生し易くなっている。
【0060】この現象について詳細に検討したところ、
エンドレス継目部分で、砂粒画素の数の分布に大きな差
があることに起因していることが明らかになった。そこ
で、その継目部分での画素数をカウントし、継目を中心
に砂粒画素数をモニタ表示したり、プリンタで出力する
ようにし、その結果から段差が発生する程大きな画素数
の差が認められた場合には、その修正をプログラム的に
行うようにした。
エンドレス継目部分で、砂粒画素の数の分布に大きな差
があることに起因していることが明らかになった。そこ
で、その継目部分での画素数をカウントし、継目を中心
に砂粒画素数をモニタ表示したり、プリンタで出力する
ようにし、その結果から段差が発生する程大きな画素数
の差が認められた場合には、その修正をプログラム的に
行うようにした。
【0061】本実施形態では、前記第1実施形態と同様
に、一次元的に砂粒画素の分布にムラの無い一次元配列
画像データを作成しているので、このデータを基にして
彫刻する場合にはシリンダの円周方向には継目が生じな
いため、幅方向のみの問題になる。即ち、幅方向のエン
ドレス印刷は、彫刻されたグラビアシリンダ(印刷版)
を用いてシリンダ幅分を順次ずらしながら印刷すること
にあたる。従って、最初に彫刻したラインと、最後の彫
刻ラインとが、隣接することになるため、この両者近傍
における画素数をカウントすれば、印刷した場合に段差
が生じるかどうかが推定できることになる。
に、一次元的に砂粒画素の分布にムラの無い一次元配列
画像データを作成しているので、このデータを基にして
彫刻する場合にはシリンダの円周方向には継目が生じな
いため、幅方向のみの問題になる。即ち、幅方向のエン
ドレス印刷は、彫刻されたグラビアシリンダ(印刷版)
を用いてシリンダ幅分を順次ずらしながら印刷すること
にあたる。従って、最初に彫刻したラインと、最後の彫
刻ラインとが、隣接することになるため、この両者近傍
における画素数をカウントすれば、印刷した場合に段差
が生じるかどうかが推定できることになる。
【0062】図13は、幅方向のエンドレス継目に段差
が認められた画像データについて、最終ライン(E)の
6004ラインから5990ラインまで、ライン毎に砂
粒セル数(画素数)をカウントした結果を左半分に、最
初のライン(S)の1ライン目から15ラインまで、同
様にカウントした結果を右半分に示したグラフである。
この場合は、最終と最初のライン間でカウント数に大差
があることが分かる。
が認められた画像データについて、最終ライン(E)の
6004ラインから5990ラインまで、ライン毎に砂
粒セル数(画素数)をカウントした結果を左半分に、最
初のライン(S)の1ライン目から15ラインまで、同
様にカウントした結果を右半分に示したグラフである。
この場合は、最終と最初のライン間でカウント数に大差
があることが分かる。
【0063】その後、プログラムを修正して、画像デー
タを作成し直した後、同様の方法で画素数をカウントし
たところ、図14のように修正することができた。この
図14のデータを用いて印刷版を作成したところ、幅方
向のエンドレス継目に生じていた段差を解消することが
できた。
タを作成し直した後、同様の方法で画素数をカウントし
たところ、図14のように修正することができた。この
図14のデータを用いて印刷版を作成したところ、幅方
向のエンドレス継目に生じていた段差を解消することが
できた。
【0064】以上、本発明について具体的に説明した
が、本発明は、前記実施形態に示したものに限られるも
のでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
ある。
が、本発明は、前記実施形態に示したものに限られるも
のでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
ある。
【0065】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
柄クセは元より、継目にも絵柄の不連続感が発生するこ
とのないスパイラル彫刻方式の印刷版を容易に作成する
ことができる。
柄クセは元より、継目にも絵柄の不連続感が発生するこ
とのないスパイラル彫刻方式の印刷版を容易に作成する
ことができる。
【図1】一次元配列画像データの初期状態の一例を示す
説明図
説明図
【図2】本発明の第1実施形態の彫刻データ作成装置が
適用されたグラビア印刷版作成装置の概略構成を示すブ
ロック図
適用されたグラビア印刷版作成装置の概略構成を示すブ
ロック図
【図3】第1実施形態の作用を示すフローチャート
【図4】画像粒子を一次元均等配置した画像データを概
念的に示す説明図
念的に示す説明図
【図5】各粒子をランダム変位を概念的に示す説明図
【図6】隣接画素除去のための画像データの切り分けを
示す説明図
示す説明図
【図7】隣接画素除去のための2次元モデルを示す説明
図
図
【図8】6近傍除去を示す説明図
【図9】末端画素の6近傍の考え方を示す説明図
【図10】6近傍除去の他の例を示す説明図
【図11】一次元配列画像データから変換された彫刻デ
ータを概念的に示す説明図
ータを概念的に示す説明図
【図12】第2実施形態における処理の特徴を示すフロ
ーチャート
ーチャート
【図13】段差がある場合の幅方向エンドレス継目近傍
の画素数を示す線図
の画素数を示す線図
【図14】修正後の幅方向エンドレス継目近傍の画素数
を示す線図
を示す線図
【図15】従来の彫刻システムで彫刻されるセル形状の
例を示す説明図
例を示す説明図
【図16】従来のエンドレス画像データを概念的に示す
説明図
説明図
10…画像処理装置 12…隣接画素除去装置 14…画素数拡張装置 16…スキャン方向変換装置 18…グラビア彫刻装置 20…彫刻データ作成装置
Claims (7)
- 【請求項1】彫刻データにより制御されるスパイラル彫
刻方式のグラビア彫刻装置を用いて印刷用シリンダを彫
刻し、印刷版を作成するシリンダ彫刻によるグラビア印
刷版作成方法において、 砂粒に対応する砂粒画素が一次元に配列された一次元配
列画像データを作成し、該画像データをグラビア彫刻デ
ータ形式に変換して前記彫刻データを作成することを特
徴とするシリンダ彫刻によるグラビア印刷版作成方法。 - 【請求項2】請求項1において、 一次元配列画像データを構成する各画素を、網点面積率
100%のグラビアセルに対応する画素数に、それぞれ
拡張することにより、該一次元配列画像データをグラビ
ア彫刻データ形式へ変換することを特徴とするシリンダ
彫刻によるグラビア印刷版作成方法。 - 【請求項3】請求項1において、 砂粒画素を一次元的に均等配置して発生させた後、各砂
粒画素をランダム変位させて、一次元配列画像データを
作成することを特徴とするシリンダ彫刻によるグラビア
印刷版作成方法。 - 【請求項4】請求項3において、 各砂粒画素をランダム変位させたときに、一次元配列画
像データの始端又は終端からはみ出した画素を、終端又
は始端にそれぞれ配置することを特徴とするシリンダ彫
刻によるグラビア印刷版作成方法。 - 【請求項5】請求項1において、 一次元配列画像データをグラビア彫刻データ形式に変換
する前段で、該一次元配列画像データをスパイラル状に
配置した2次元モデルを想定し、該2次元モデルについ
て隣接している砂粒画素を除去する隣接画素除去を行う
ことを特徴とするシリンダ彫刻によるグラビア印刷版作
成方法。 - 【請求項6】印刷用シリンダを彫刻し、グラビア印刷版
を作成するスパイラル彫刻方式のグラビア彫刻装置に、
彫刻動作を制御するための彫刻データを出力する彫刻デ
ータ作成装置であって、 砂粒に対応する砂粒画素を一次元的に均等配置して発生
させる手段と、発生させた各砂粒画素をランダム変位さ
せて、一次元配列画像データを作成する手段と、一次元
配列画像データを構成する各画素を、網点面積率100
%のグラビアセルに対応する画素数に、それぞれ拡張す
ることにより、該一次元配列画像データをグラビア彫刻
データ形式へ変換する手段と、を備えていることを特徴
とする彫刻データ作成装置。 - 【請求項7】請求項6において、 一次元配列画像データをグラビア彫刻データ形式に変換
する手段の前に、該一次元配列画像データをスパイラル
状に配置したと想定して作成される2次元モデルについ
て、隣接している砂粒画素を除去する隣接画素除去手段
を備えていることを特徴とする彫刻データ作成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30437895A JPH09141814A (ja) | 1995-11-22 | 1995-11-22 | シリンダ彫刻によるグラビア印刷版作成方法及び彫刻データ作成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30437895A JPH09141814A (ja) | 1995-11-22 | 1995-11-22 | シリンダ彫刻によるグラビア印刷版作成方法及び彫刻データ作成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09141814A true JPH09141814A (ja) | 1997-06-03 |
Family
ID=17932307
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30437895A Pending JPH09141814A (ja) | 1995-11-22 | 1995-11-22 | シリンダ彫刻によるグラビア印刷版作成方法及び彫刻データ作成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09141814A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005341089A (ja) * | 2004-05-26 | 2005-12-08 | Dainippon Printing Co Ltd | スクリーン画像の生成方法 |
-
1995
- 1995-11-22 JP JP30437895A patent/JPH09141814A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005341089A (ja) * | 2004-05-26 | 2005-12-08 | Dainippon Printing Co Ltd | スクリーン画像の生成方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051213 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060411 |