JPH09140777A - 水溶性切削油の防腐方法及び防腐装置 - Google Patents

水溶性切削油の防腐方法及び防腐装置

Info

Publication number
JPH09140777A
JPH09140777A JP7332491A JP33249195A JPH09140777A JP H09140777 A JPH09140777 A JP H09140777A JP 7332491 A JP7332491 A JP 7332491A JP 33249195 A JP33249195 A JP 33249195A JP H09140777 A JPH09140777 A JP H09140777A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cutting oil
air
water
ozone
soluble cutting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7332491A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuo Tabata
充雄 田端
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SAN DEN KK
Original Assignee
SAN DEN KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SAN DEN KK filed Critical SAN DEN KK
Priority to JP7332491A priority Critical patent/JPH09140777A/ja
Publication of JPH09140777A publication Critical patent/JPH09140777A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水溶性切削油の腐敗を防ぎ、かつ生態系にも
安全な、水溶性切削油の防腐方法及び防腐装置の提供を
その課題としている。 【解決手段】 空気送風機1と、該空気送風機1から送
られた空気中の酸素をオゾン化するオゾン発生器2と、
該オゾン発生器2に接続されオゾンを含む空気を切削油
中に放出するための微細な気孔を有する分散機3とを備
え、オゾンにより水溶性切削油の細菌を殺菌して防腐す
るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水溶性切削油の防
腐方法及び防腐装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】日常生活の中で、あらゆるところに金属
製品が用いられているが、その形状に加工する方法とし
て広く用いられているのは、切削加工と塑性加工であ
る。このうち、切削加工は、素材よりも硬い刃物で素材
の不要部分を削り取り希望の形状を作り出す作業である
が、金属例えば鉄等を同種の鋼で削るのであるから、刃
先はすぐに鈍化して使用不能になり、また切削点での変
形により発熱が激しく刃先が高温に接するので切屑が溶
着したり刃先が溶けたりする。作業能率を上げるために
高速で削ったり、送りや切込みを大きくすればするほど
刃先は早く鈍化する。
【0003】そこで、現在のNC工作機械やマシニング
センタでは、切削点に切削油を注入することにより上記
の問題点への対策が図られている。切削油を注入する装
置として、例えば、図2に示すように、切削油を入れた
タンク10からストレーナ11を介してポンプ12によ
り切削点13に切削油を注入し、発生した切屑と切削油
とをスクリーンが配置されたチップバスケット14で受
け、さらにマグネットセパレータ15を介して切削油を
タンク10に戻すようにしたものなどがある。
【0004】切削油は、鉱油と脂肪油とを主な成分と
し、これに極圧添加剤等を加えたものもある。この切削
油をそのまま原液で使用するのを不水溶性切削油とい
い、水で10倍から数十倍に希釈して使用するのを水溶
性切削油という。
【0005】切削油の機能の主なものとしては、潤滑機
能と冷却機能とがあり、潤滑機能は2つの固体表面が相
接しながら相互運動した場合に生じる摩擦を低減させる
機能で、切削加工では工具と切屑あるいは工具と仕上げ
面との間に生じる摩擦を低減させるものである。一方、
冷却機能は、工具刃先の温度を下げて工具の寿命を延ば
し、素材や工具の熱膨張を抑えて、仕上がり寸法の精度
を向上させる他、加工物の取り扱いを容易にするという
ものである。
【0006】これらの機能を考慮して、切削油として、
従来から高速度鋼による低速加工には不水溶性切削油
が、超硬工具による高速切削には水溶性切削油が用いら
れてきている。低速加工では構成刃先の生成による仕上
げ面のや精度の不良が生じやすく、これらの改善効果の
優れた不水溶性切削油が用いられ、高速切削では、切削
点が高温となり、発煙が激しく引火の危険性があるので
水溶性切削油が用いられている。そのほか、水溶性切削
油が用いられる理由として、タンク容量の制限問題や、
切削油の値段の問題、あるいは油の飛散による汚れを減
少させ工場内を清潔にする目的なども存在する。
【0007】水溶性切削油は、上述したように、水を加
え希釈して使用する油剤であって、油剤の使用濃度は1
〜10%であるから、ベース基材となるのは水である。
水は、比熱が大きく、熱伝導率もよく、蒸発潜熱も大き
いので、冷却剤として優れたものであるが、金属を錆び
させ、潤滑性は油に劣る。この点を補うため、水溶性切
削油には錆止め添加剤や界面活性剤を混入し、さらに潤
滑性を与えるため油を乳化させている。
【0008】ところが、水の性質として、腐敗しやすい
という問題がある。水溶性切削油を使用中に、漏油や切
屑の混入によって汚れ、微生物の異常繁殖によって腐敗
する。すなわち、使用液には、希釈水、被加工物、工作
機械周辺の汚れ、作業者の手、空気中等からの細菌が混
入して繁殖を始める。微生物の繁殖には、水、温度、栄
養源等の条件がそろわなければならないが、水溶性切削
油はこの条件を満足していて、好気性細菌と嫌気性細菌
のいずれもが繁殖し、特に工作機械の操作が停止されて
いる際には、2日もすれば腐敗し悪臭を放ち、更油しな
ければならない状態になる。
【0009】腐敗を防止するために、殺菌剤を投入した
りあるいはpH向上剤を投入する方法や、セラミックの
板を水溶性切削油の中に浸けておく方法などが試みられ
ている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、殺菌剤
を投入したりあるいはpH向上剤を投入する方法は、腐
敗の初期の段階では、腐敗の進行を遅らせることが可能
ではあるが、腐敗を効果的に防止することは困難であ
る。また、殺菌力の強い防腐剤は、混入する濃度を誤る
と、作業者に危険であるばかりか、終末処理の時点で活
性汚泥の微生物を殺菌したり、排水によって川などの生
態系に悪影響を及ぼす危険がある。また、セラミックの
板を浸けておく方法では、実験によりほとんど効果を得
ることができないことがわかった。
【0011】本発明は、水溶性切削油の腐敗を防ぎ、か
つ生態系にも安全な、水溶性切削油の防腐方法及び防腐
装置の提供をその課題としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る水溶性切削
油の防腐方法は、上述課題を解決するためになされたも
のであって、NC工作機やマシニングセンタに用いる水
溶性切削油内に、オゾンを含む気体を気泡状にして放出
し、切削油の防腐を行うようにしたことを特徴としてい
る。
【0013】また、本発明に係る水溶性切削油の防腐装
置は、空気送風機と、該空気送風機から送られた空気中
の酸素をオゾン化するオゾン発生器と、該オゾン発生器
に接続されオゾンを含む空気を切削油中に放出するため
の微細な気孔を有する分散機と、を備えたことを特徴と
している。
【0014】
【作用】本発明は、上述のように構成されているので、
空気送風機から送られてきた空気は、オゾン発生器を介
することにより、その酸素の一部がオゾンとなって、分
散機に送られる。分散機からは、微細な気孔を通ってオ
ゾンを含む空気が放出される。この分散機を切削油中に
浸けておくと、放出されるオゾンによって切削油中の細
菌は殺菌されてしまい、腐敗の防止が図れる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について説明する。図1(a)は、本発明に
係る水溶性切削油の防腐装置の一実施形態をブロック図
で示したもので、1は空気送風機、2はオゾン発生器、
3は分散機である。図1(b)は、その外観図、図1
(c)は分散機に異なる形状のものを用いた例である。
【0016】空気送風機1は内部に、シロッコファン等
のファンが取り付けられていて、送風口1aから空気を
送り出すように構成されている。また、オゾン発生器2
は、空気の導入口2aと排出口2bとが設けられてお
り、内部に高圧放電する装置が収納されていて、空気送
風機1の送風口1aからオゾン発生器2の導入口2aに
チューブ4を介して送風された空気は、この高圧放電装
置によって、酸素の一部がオゾンO3 に変えられ。
【0017】オゾンを含む空気は、空気送風機1の送風
圧力によって、オゾン発生器2の排出口2bからチュー
ブ5を通り分散機3に送られる。分散機は、一端が閉鎖
され、他端が解放されて、その解放端にはチューブ5の
端部が接続されており、中央部は多孔質部材で形成され
ていて、微細な気孔が無数に設けられている。なお、図
1(c)で示す分散機6は多孔質部材がフレキシブルに
なっていて、タンクの形状に合わせて変形することがで
きる特徴がある。
【0018】空気送風機1の送風圧力によって、オゾン
発生器3から送り込まれたオゾンを含む空気は、この無
数に形成された微細な気孔から放出される。この分散機
3を、水溶性切削油のタンク内に浸しておくと、気泡と
して切削油内に放出される。
【0019】オゾンは、乾いた気体酸素中で放電が行わ
れると発生する微青色の気体で、漂白、殺菌、酸化作用
があり、一種の臭気があるが常温では徐々に分解され酸
素になる気体である。このため、タンク内の水溶性切削
油中で繁殖しようとしている細菌は、オゾンによって殺
菌されてしまうので、腐敗の防止が図られる。従って、
水溶性切削油の劣化を遅延させることができ、長期の休
日を取ることも可能となる。また、更油の回数を減らす
ことができ経費の節減が図れるとともに、廃油の回数を
激減させることができるので生態系を含む環境への影響
を少なくすることができる。また、切削油中に放出され
た気泡は、切削油から抜けだしてそのまま酸素に変わ
り、空気を清浄化して臭いを取り、工場内の環境を向上
させる効果も生じる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
水溶性切削油をオゾンによって殺菌するようにしたの
で、切削油の劣化を遅延させることができ、経費の節減
が図れるとともに、生態系への影響をを減少させること
ができ、かつ工場内の環境の向上をも図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例を示す図で、(a)はブ
ロック図、(b)は外観図、(c)は変形例である。
【図2】切削油の注入装置の概略例を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
1 空気送風機 2 オゾン発生器 3 分散機

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 NC工作機やマシニングセンタに用いる
    水溶性切削油内に、オゾンを含む気体を気泡状にして放
    出し、切削油の防腐を行うようにしたことを特徴とする
    水溶性切削油の防腐方法。
  2. 【請求項2】 空気送風機と、該空気送風機から送られ
    た空気中の酸素をオゾン化するオゾン発生器と、該オゾ
    ン発生器に接続されオゾンを含む空気を切削油中に放出
    するための微細な気孔を有する分散機と、を備えた水溶
    性切削油の防腐装置。
JP7332491A 1995-11-29 1995-11-29 水溶性切削油の防腐方法及び防腐装置 Pending JPH09140777A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7332491A JPH09140777A (ja) 1995-11-29 1995-11-29 水溶性切削油の防腐方法及び防腐装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7332491A JPH09140777A (ja) 1995-11-29 1995-11-29 水溶性切削油の防腐方法及び防腐装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09140777A true JPH09140777A (ja) 1997-06-03

Family

ID=18255544

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7332491A Pending JPH09140777A (ja) 1995-11-29 1995-11-29 水溶性切削油の防腐方法及び防腐装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09140777A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006087563A (ja) * 2004-09-22 2006-04-06 Isuzu Motors Ltd 貯蔵タンクの殺菌・脱臭装置
KR100913293B1 (ko) * 2002-11-02 2009-08-21 현대중공업 주식회사 절삭유 살균 처리장치
JP2013234132A (ja) * 2012-05-05 2013-11-21 E-Tech Co Ltd オゾン含有シリコーンオイル、オゾン含有シリコーンオイルの製造装置、製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100913293B1 (ko) * 2002-11-02 2009-08-21 현대중공업 주식회사 절삭유 살균 처리장치
JP2006087563A (ja) * 2004-09-22 2006-04-06 Isuzu Motors Ltd 貯蔵タンクの殺菌・脱臭装置
JP2013234132A (ja) * 2012-05-05 2013-11-21 E-Tech Co Ltd オゾン含有シリコーンオイル、オゾン含有シリコーンオイルの製造装置、製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7404906B2 (en) Device and process for treating cutting fluids using ultrasound
US5747439A (en) Aqueous sodium salt metal cleaner
US2252385A (en) Method of machining articles and solution therefor
CN110846119A (zh) 一种水基金属加工液废液再生回用处理剂及再生回用处理方法
JP3914964B2 (ja) 電解イオン水を混合した水溶性クーラント液及び製造装置
EP1013751A1 (en) Water-soluble cutting fluid
KR102146032B1 (ko) 전해수를 기반으로 하는 수용성 절삭수 조성물 및 그 제조방법
CN107384566A (zh) 一种玻璃加工用冷却液及其制备方法
JPH09140777A (ja) 水溶性切削油の防腐方法及び防腐装置
US6258759B1 (en) Metal working water and metal working composition
EP1167498A1 (en) Metal working fluid
KR100359205B1 (ko) 절삭유 재생처리장치
JP5007387B2 (ja) ニッケル合金の水溶液中におけるエンドミル切削加工装置及びその加工方法
CN110755918A (zh) 一种切削液过滤杀菌装置
CN112962104B (zh) 一种去除金属表面激光加工熔渣的方法及应用
JP2001354997A (ja) グルコン酸系洗浄剤
JP4561274B2 (ja) 貯蔵タンクの殺菌・脱臭装置
JP2015034230A (ja) 水溶性切削加工液
CN211133236U (zh) 一种切削液过滤杀菌装置
SU721466A1 (ru) Смазочно-охлаждающа жидкость дл обработки резанием алюмини и его сплавов
JP2006312219A (ja) 水溶性切削油の処理方法
RU2109802C1 (ru) Способ бактерицидной очистки водных смазочно-охлаждающих технологических средств
SU504834A1 (ru) Смазочно-охлаждающа жидкость дл механической обработки металлов
SU1641869A1 (ru) Смазочно-охлаждающа жидкость дл механической обработки металлов
JPH05263154A (ja) 金属屑の処理方法