JPH09139770A - 加入者試験システムおよびこれに用いる試験主装置、並びに試験端末器 - Google Patents

加入者試験システムおよびこれに用いる試験主装置、並びに試験端末器

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JPH09139770A
JPH09139770A JP29680095A JP29680095A JPH09139770A JP H09139770 A JPH09139770 A JP H09139770A JP 29680095 A JP29680095 A JP 29680095A JP 29680095 A JP29680095 A JP 29680095A JP H09139770 A JPH09139770 A JP H09139770A
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JP29680095A
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Hirosuke Nakamura
拓介 中村
Hideyuki Yamayasu
英行 山安
Kazuo Matsuura
一夫 松浦
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NIPPON KOMUSHISU KK
Original Assignee
NIPPON KOMUSHISU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メタルケーブル切り替え工事後の正常性の確
認を簡単かつ確実に行うことができる加入者試験システ
ムおよびこれに用いる試験主装置、並びに試験端末器を
提供する。 【解決手段】 交換機と加入者端末11との間の加入者線
路ケーブルの切り替え工事後に、加入者端末11が所定の
ケーブルに接続されたか否かを確認するにあたり、交換
機に電話回線を介して試験主装置13を接続し、切り替え
工事を行ったケーブル14には試験端末器15を接続し、試
験端末器15から交換機を介して試験主装置13を呼び出す
ことにより、交換機から試験主装置13に、試験端末器15
が接続されているケーブルに対応する電話番号のID情
報を通知すると共に、試験端末器15と試験主装置13との
間の通話路を形成し、その後、通話路を介して、試験主
装置13から試験端末器15にID情報を転送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、加入者線路ケー
ブルを切り替える電気通信設備工事において、線路ケー
ブル切り替え後に、工事の正常性を確認するための加入
者試験システムおよびこれに用いる試験主装置、並びに
試験端末器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気通信設備工事として、加入者線交換
機から加入者の電話機やファクシミリ装置等の端末まで
の加入者線路ケーブルを切り替える工事がある。この切
り替え工事においては、最近、銅線によるメタルケーブ
ルから光ケーブルへの切り替えが行われているが、この
光ケーブルへの切り替えは、当面は大都市の事業所ビル
で、全加入者まで光ケーブル化されるのは、2010年
と計画されている。
【0003】したがって、現在でも、以下に示すような
場合には、メタルケーブルの切り替え工事が行われてい
る。 I.メタルケーブル自体が老朽化し特性が落ちている場
合。 II. 交換機が新しい機種に更改される場合。 III.加入者の新規申込みや移転の場合。 IV. 道路事情等で電柱が邪魔になり、移転する場合。 V.道路、上下水道、ガス、地下鉄等の基盤事業等で、地
下管路を移設する場合。 なお、かかる切り替え工事は、1本の加入者ケーブルで
も、複数回の工事を実施する場合もある。
【0004】このメタルケーブルの切り替え工事は、以
下に示す手順で施行している。 加入者から工事を行うことの了解をとる。 切り替え工事を実施する。 加入者呼び出し確認試験を実施して、工事の正常性を
確認する。 加入者へ工事の終了を通知する。 上記の手順のうち、特に、の加入者呼び出し確認試験
は、各加入者側端末にそれぞれ対応するケーブルが接続
されたか否かを確認するもので、従来は、加入者に直接
電話をかけて、加入者を呼び出して電話番号を確認する
ことによって行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、加入者
呼出し確認試験の実施においては、呼び出しても応答が
ない不出加入者が30%以上もあるのが現状である。こ
のような不出加入者に対しては、作業員が携帯電話で加
入者を呼出し、その家庭で呼び出し音が鳴ることで確認
しているが、この作業は、切り替え場所と加入者宅とが
離れている場合には多大の工数がかかるという問題があ
る。
【0006】また、加入者を呼び出しても、その端末が
ファクシミリやデータ通信機器の場合には、呼び出しに
は応答しても、電話番号の確認がとれないという問題も
ある。さらに、最近では、メタルケーブル切り替え工事
のための道路占有許可が夜間帯に多くなっており、夜間
帯での加入者呼び出しには迷惑をかけることから、直ち
に、加入者呼出し確認試験を実施することができないと
いう問題がある。
【0007】この発明は、このような従来の問題点に着
目してなされたもので、メタルケーブル切り替え工事後
の正常性の確認を簡単かつ確実に行うことができる加入
者試験システムおよびこれに用いる試験主装置、並びに
試験端末器を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の加入者試験システムは、加入者線交換機
と加入者端末との間のメタルケーブルからなる加入者線
路ケーブルの切り替え工事後に、前記加入者端末が所定
のケーブルに接続されたか否かを確認するにあたり、前
記加入者線交換機に電話回線を介して試験主装置を接続
し、前記切り替え工事を行ったケーブルには試験端末器
を接続し、前記試験端末器から前記加入者線交換機を介
して前記試験主装置を呼び出すことにより、前記加入者
線交換機から前記試験主装置に、前記試験端末器が接続
されているケーブルに対応する電話番号のID情報を通
知すると共に、前記試験端末器と前記試験主装置との間
の通話路を形成し、その後、前記通話路を介して、前記
試験主装置から前記試験端末器に、前記ID情報を転送
することを特徴とするものである。
【0009】前記試験端末器からの前記試験主装置の呼
び出しは、フリーダイヤルによって行うのが、加入者に
電話料金がかからないようにする点で好ましい。
【0010】さらに、この発明の加入者試験システムに
用いる試験主装置は、電話回線に接続するための回線接
続部と、この回線接続部に結合され、前記加入者線交換
機から送出されるID受信端末起動信号および呼び出し
信号を検出すると共に、電話回線をループにするための
着信検出部と、前記加入者線交換機から供給されるID
情報を受信するID受信部と、このID受信部で受信し
たID情報を電話回線を経て試験端末器に転送するID
送信部とを有することを特徴とするものである。
【0011】前記試験主装置は、さらに、前記試験端末
器から送出される試験端末器識別情報を受信する試験端
末器識別情報受信部と、前記制御部に選択的に接続さ
れ、所定の試験端末器識別情報を格納する外部記憶装置
とを有し、前記試験端末器識別情報受信部で受信した試
験端末器識別情報と、前記外部記憶装置に格納されてい
る試験端末器識別情報とを比較し、両者が一致する場合
にのみ、前記ID送信部からID情報を送出するよう構
成するのが、一台の試験主装置で複数台の試験端末器を
管理する点で好ましい。
【0012】さらに、この発明の加入者試験システムに
用いる試験端末器は、電話回線に選択的に接続するため
の回線接続部と、この回線接続部に結合され、電話回線
をループにすると共に、ダイヤルパルスを発生するため
のDP発生部と、前記加入者線交換機から供給されるダ
イヤルトーンを検出するDT受信部と、前記試験主装置
から転送されるID情報を受信するID情報受信部と、
このID情報受信部で受信したID情報を出力するID
情報出力部と、前記回線接続部に結合され、電話回線の
電圧を検出する電圧検出部とを有することを特徴とする
ものである。
【0013】前記試験端末器は、さらに、当該試験端末
器の識別情報を、電話回線に送出する試験端末器識別情
報送信部を有するのが、一台の試験主装置で複数台の試
験端末器を管理する点で好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、図面を参照して説明する。この発明の一実施形態
では、将来、アナログ回線において実施される「電話番
号通知サービス」を利用する。この「電話番号通知サー
ビス」は、着信加入者に発信加入者の電話番号を通知す
るもので、図1に示すように、先ず、発信加入者1が所
望の着信加入者2の電話番号(例えば、03−3333
−3333)をダイヤルすると、その電話番号が公衆電
話網3の交換機において受信されて着信加入者2の線路
番号が検知され、交換機から着信加入者2にID受信端
末起動信号(0.5秒の呼び出し信号)が送出される。
【0015】着信加入者2の電話機は、交換機からのI
D受信端末起動信号を受信することにより、「電話番号
通知サービス」の呼であることを検知して一次応答し、
その後、交換機からモデム信号で送出される発信加入者
1の電話番号(発ID;例えば、044−444−44
44)をID受信部で受信して記憶し、通信を一旦切断
する。その後、交換機から、通常の呼び出し信号を送出
して、通常の交換動作を行う。
【0016】図2は、上述した「電話番号通知サービ
ス」を利用する、この発明の加入者試験システムの一実
施形態を示す概略図である。この実施形態では、加入者
端末11と公衆電話網12の加入者線交換機との間のメ
タルケーブルの切り替え工事に先立って、試験主装置1
3を公衆電話網12に予め接続しておく。なお、この実
施形態では、試験主装置13をアナログ電話回線(例え
ば、電話番号が、03−3333−3333)に接続す
るものとする。その後、切り替え工事が終了してから、
切り換え工事を実施した作業場所で、加入者のメタルケ
ーブル14のL1,L2線に、試験端末器15をクリッ
プ等によりブランチ接続する。
【0017】その後、試験端末器15において、接続し
たメタルケーブル14の回線電圧から、回線がアナログ
回線か否か、使用中か否かを判別し、アナログ回線で、
かつ使用中でないメタルケーブル14(例えば、電話番
号が、044−444−4444)について、L1,L
2線をループにして、内部メモリに予め格納した試験主
装置13の電話番号を自動ダイヤルする。なお、この実
施形態では、試験端末器15からの試験主装置13の呼
び出しは、加入者に料金がかからないようにするため
に、フリーダイヤル(例えば、0120−12345
6)とする。
【0018】交換機においては、フリーダイヤル番号を
電話番号(03−3333−3333)に変換して、試
験主装置13にID受信端末起動信号を送出し、これに
より試験主装置13を一次応答させた後、交換機から試
験主装置13に、試験端末器15が接続されている回線
の電話番号(発ID)をモデム信号で送出する。試験主
装置13においては、交換機からの発IDを受信して記
憶した後、回線を一旦切断する。その後、交換機は、再
度、試験主装置13を呼び出して二次応答させ、これに
より試験端末器15と試験主装置13との間に通話路を
形成する。
【0019】この実施形態では、試験端末器15と試験
主装置13との間に通話路が形成された状態で、先ず、
試験端末器15から、当該端末器の識別情報を、例えば
DTMF信号で試験主装置13に送出する。その後、試
験主装置13では、試験端末器15からの端末器識別情
報を受け、この試験端末器15が、当該試験主装置13
に予め登録されている試験端末器か否かを判別し、登録
されている試験端末器である場合にのみ、既に交換機か
ら送出されて記憶している発IDを、例えばDTMF信
号で通話路を介して試験端末器15に転送する。
【0020】試験端末器15では、試験主装置13から
送出された発IDを受け、その電話番号を、例えば液晶
表示したり、音声で出力する。これにより、作業者は、
試験端末機15を接続した回線の電話番号と、試験主装
置13から転送された電話番号とを照合して、切り換え
工事の正常性を確認する。すなわち、試験端末機15を
接続した回線の電話番号と、試験主装置13から転送さ
れた電話番号とが一致した場合には、正常とし、一致し
ない場合には、転送された電話番号を参考にしてケーブ
ルの接続をし直して、同様の試験を行う。
【0021】次に、上述した、試験主装置13および試
験端末器15の構成についてさらに詳細に説明する。図
3は、試験主装置13の一例の外観構成を示すもので、
図3Aは正面側から見た斜視図、図3Bは裏面側から見
た斜視図である。試験主装置13は、その外匣21の正
面に電源ランプ22を設け、裏面には、AC電源コード
23、電源スイッチ24、ヒューズホルダ25、回線用
コネクタ26、パソコン用RS−232Cコネクタ27
および端末用RS−232Cコネクタ28を設ける。
【0022】図4は、試験主装置13の内部の回路構成
の一例を示すブロック図である。この試験主装置13
は、着信検出部31、交流結合部32、2線−4線(2
W−4W)変換部33、ID受信部34、DTMF受信
部35、制御部(CPU)36、DTMF送信部37、
インターフェース部38および電源部39を有する。着
信検出部31は、電話回線に接続するための回線用コネ
クタ26を有し、CPU36の制御のもとに回線を選択
的にループにすると共に、交換機から送出されるID受
信端末起動信号および呼出し信号を検出して、その検出
信号をCPU36に供給するよう構成する。
【0023】交流結合部32は、一次側および二次側と
も600Ωの直流重畳トランスをもって構成し、一次側
を着信検出部31に、二次側を2W−4W変換部33に
接続する。2W−4W変換部33は、いわゆるハイブリ
ッド回路で、電話回線からの信号エネルギーを受信部
に、送信部からの信号エネルギーを電話回線に送出する
よう、例えば2個のOPアンプをもって構成する。
【0024】ID受信部34は、2W−4W変換部33
の受信側に接続し、交換機からモデム信号で送出される
発IDを受信して、その受信信号をCPU36に供給す
るよう構成する。DTMF受信部35は、ID受信部3
4と同様に、2W−4W変換部33の受信側に接続し、
試験端末器15から送出される端末器識別情報を受信し
て、その受信情報をCPU36に供給するよう構成す
る。
【0025】CPU36は、例えば8ビットのマイクロ
プロセッサ、ROM、RAM、PIO、SIOを有して
構成する。DTMF送信部37は、その出力側を2W−
4W変換部33に接続し、CPU36の制御のもとに、
該CPU36において記憶した発IDをDTMF信号と
して出力するよう構成する。
【0026】インターフェース部38は、CPU36に
接続する。このインターフェース部38には、図3Bに
示したパソコン用RS−232Cコネクタ27および端
末用RS−232Cコネクタ28を有し、パソコン用R
S−232Cコネクタ27に、試験端末器15の端末器
識別情報を予め格納するパソコン40を接続するように
する。また、電源部39は、図3AおよびBに示した、
電源ランプ22、AC電源コード23、電源スイッチ2
4、ヒューズホルダ25を有すると共に、商用AC電源
から各部の駆動電圧を生成する安定化電源回路を有し、
各部に所定の駆動電圧を供給するよう構成する。
【0027】図5は、試験端末器15の一例の外観構成
を示す斜視図である。試験端末器15は、その外匣41
の正面に、回線引き込み用の試験コード42を接続する
ための回線引き込みコネクタ43、電源スイッチ44、
スタート・リセットボタン45、音量調整ボリューム4
6、RS−232Cコネクタ47を設け、上面には、液
晶パネル48およびスピーカ49を取り付ける。
【0028】図6は、試験端末器15の内部の回路構成
の一例を示すブロック図である。この試験端末器15
は、DP発生部51、交流結合部52、2線−4線(2
W−4W)変換部53、DT受信部54、DTMF受信
部55、制御部(CPU)56、DTMF送信部57、
DA変換部58、音声出力部59、モニタ制御部60、
直流結合部61、電圧検出部62、AD変換部63、起
動停止部64、液晶表示部65、インターフェース部6
6および電源部67を有する。
【0029】DP発生部51は、回線引き込みコネクタ
43に接続し、CPU36の制御のもとに回線を選択的
にループにするよう構成する。交流結合部52は、図4
に示した交流結合部32と同様に、直流重畳トランスを
有して構成し、その一次側をDP発生部51に、二次側
を2W−4W変換部53に接続する。2W−4W変換部
53、DTMF受信部55、CPU56およびDTMF
送信部57は、それぞれ図4に示した2W−4W変換部
33、DTMF受信部35、CPU36およびDTMF
送信部37と同様に構成し、CPU56の制御のもと
に、DTMF送信部57から当該試験端末器の識別情報
を送出し、DTMF受信部55で試験主装置13からD
TMF信号で送出される発IDを受信してCPU56に
供給するよう構成する。
【0030】DT受信部54は、交換機からのダイヤル
トーンを検出し、その受信信号をCPU56に供給する
よう構成する。DA変換部58は、CPU56から送出
される発IDのデジタル信号をアナログの音声信号に変
換するよう構成する。モニタ制御部60は、CPU56
の制御のもとに、DA変換部58からのアナログ音声お
よび2W−4W変換部53の受信側から送出される電話
回線からの音声信号を選択的に音声出力部59に供給す
るよう構成する。また、音声出力部59は、音量調整ボ
リューム46およびスピーカ49を有し、モニタ制御部
60で選択されたDA変換部58からのアナログ音声信
号、あるいは電話回線からの音声信号をスピーカ49か
ら出力すると共に、その音量を音量調整ボリューム46
で調整し得るよう構成する。
【0031】直流結合部61は、回線のL1、L2間の
抵抗を1MΩ以上にするための抵抗および過電圧保護回
路を有し、回線引き込みコネクタ43に接続して、回線
電圧を例えば10ボルト以下の所定の電圧にして電圧検
出部62に印加するよう構成する。電圧検出部62は、
L1、L2の入出力を電圧フォロア回路で分離し、減算
回路で両線間の電圧を検出するよう構成し、その検出電
圧は、AD変換部63でデジタル信号に変換してCPU
56に供給する。
【0032】起動停止部64は、スタート・リセットボ
タン45を有し、このボタン45の操作によるスタート
信号およびリセット信号を、CPU56に供給するよう
構成する。液晶表示部65は、液晶パネル48を有し、
CPU56の制御のもとに、発IDの数字や、その他の
情報を液晶パネル48に表示するよう構成する。インタ
ーフェース部66は、RS−232Cコネクタ47を有
し、CPU56に接続する。また、電源部67は、電源
スイッチ44およびバッテリ電源を有すると共に、バッ
テリ電源から各部の駆動電圧を生成する安定化電源回路
を有し、各部に所定の駆動電圧を供給するよう構成す
る。
【0033】以下、図7に示す試験主装置13の動作を
表すフローチャート、図8に示す試験端末器15の動作
を表すフローチャート、および図9に示す全体の動作を
表すシーケンスを参照しながら、この実施の形態におけ
る加入者試験システムについて、さらに詳細に説明す
る。
【0034】先ず、メタルケーブルの切り替え工事の終
了後、試験端末器15の回線引き込みコネクタ43に接
続した試験コード42を、加入者のメタルケーブル14
のL1,L2線に仮接続する。なお、試験主装置13
は、予め電話回線に接続され、待ち受け状態にあるもの
とする。その状態で、試験端末器15において、その電
源スイッチ44をオンにした後、スタート・リセットボ
タン43を操作して、起動停止部64からCPU56に
スタート信号を供給し、これによりCPU56において
プログラムを実行させる。
【0035】このプログラムの実行により、先ず、試験
端末器15を接続した加入者のメタルケーブル14が電
話回線か否か、および通話中か否かを判断する。これら
の判断においては、回線電圧を直流結合部61で分圧し
て電圧検出部62でL1、L2間の電圧を検出し、その
電圧をAD変換部63でデジタル信号に変換してCPU
56に供給し、ここでその回線電圧からアナログ電話回
線か否か、通話中か否かを判断する。すなわち、検出し
た回線電圧が42〜53ボルトの場合は、アナログ電話
回線で、かつ通話中でないと判断し、3〜42ボルトの
場合には、電話回線が使用中であると判断し、3ボルト
未満の場合には、デジタル回線や専用回線のその他の回
線と判断する。なお、その他の回線および使用中と判断
した場合には、液晶表示部65を介して液晶パネル48
に、それぞれ「SONOTA」および「BUSY」と表
示して、例えば次のメタルケーブルの試験に移行する。
【0036】回線がアナログ電話回線で、通話中でない
場合には、CPU56によりDP発生部51を制御し、
回線をループにして交換機に発信動作する。その後、交
換機から送出されるダイヤル・トーンをDT受信部54
で検出して、その検出信号をCPU56に送出する。な
お、発信動作から所定時間、例えば2秒間経過してもダ
イヤル・トーンが検出されない場合には、液晶表示部6
5を介して液晶パネル48に、「DT NG」と表示し
て、例えば次のメタルケーブルの試験に移行する。
【0037】DT受信部54でダイヤル・トーンを検出
したら、DP発生部51を制御してCPU56内のメモ
リに予め記憶した試験主装置13の電話番号(フリーダ
イヤル)、例えば0120−123456)を交換機に
発信する。これにより、交換機は、フリーダイヤル番号
を電話番号(03−3333−3333)に変換し、試
験主装置13にID受信端末起動信号を送出する。
【0038】試験主装置13においては、交換機からの
ID受信端末起動信号を着信検出部31で検出し、CP
U36で確認したら、着信検出部31を制御して回線を
ループにし、一次応答する。その後、交換機からモデム
信号で送出される、試験端末器15が接続されている回
線の電話番号(発ID)を、ID受信部34で受信して
CPU36内のメモリに格納してから、着信検出部31
を制御して回線を一旦切断し、これにより交換機にID
受信完了信号を送出する。なお、ID受信部34におい
て、発IDを正しく受信できなかった場合には、試験主
装置13に接続したパソコン40に「ID NG」の情
報を送出する。
【0039】その後、交換機は、再度、試験主装置13
に呼出し信号を送出する。試験主装置13では、この呼
出し信号を着信検出部31で検出し、CPU36の制御
のもとに着信検出部31において回線をループにして二
次応答する。これにより交換機は、試験主装置13と試
験端末器15とを接続して通話状態とし、試験端末器1
5に対して応答信号であるL1、L2をレバースする。
【0040】試験端末器15においては、電圧検出部6
2で検出される回線電圧の極性反転により回線のレバー
スの有無、すなわち試験主装置13の応答の有無を判断
し、回線がレバースした場合には、CPU56内のメモ
リに予め記憶した当該試験端末器15の端末器識別情報
を、DTMF送信部57から送出する。なお、回線がレ
バースされない場合には、液晶表示部65を介して液晶
パネル48に、「HOST NG」と表示して、例えば
次のメタルケーブルの試験に移行する。
【0041】その後、試験主装置13では、試験端末器
15から送出された端末器識別情報をDTMF受信部3
5で受信し、正しく受信された場合には、当該試験端末
器15がパソコン40に予め登録されているものである
か否か、すなわち発IDの転送サービスを行ってよい試
験端末器であるか否かを照合する。ここで、転送サービ
スを行ってよい試験端末器であることが確認されたら、
先に記憶した発IDをDTMF送信部37から送出し
て、試験端末器15に転送する。また、登録されていな
い試験端末器である場合には、発IDの転送を行わな
い。なお、DTMF受信部35で端末器識別情報が正し
く受信されなかった場合には、パソコン40に「DEV
NG」の情報を送出する。
【0042】試験端末器15では、試験主装置13から
転送された発IDをDTMF受信部55で受信して、C
PU56内のメモリに格納し、その後、DP発生部51
を制御して回線を切断する。なお、DTMF受信部55
で発IDを正しく受信できなかった場合には、液晶表示
部65を介して液晶パネル48に、「ID NG」と表
示して、例えば次のメタルケーブルの試験に移行する。
【0043】その後、試験端末器15では、転送された
発IDを、液晶表示部65を介して液晶パネル48に電
話番号の数字として表示すると共に、DA変換部58か
らモニタ制御部60を経て音声出力部59に供給して、
スピーカ49から音声で出力する。これにより、作業者
は、試験端末機15を接続した回線の電話番号と、試験
主装置13から転送された電話番号とを照合して、切り
換え工事の正常性を確認する。その後、スタート・リセ
ットボタン45を操作してCPU56にリセット信号を
供給し、これによりプログラムを完了させて、次のメタ
ルケーブルの試験にそなえる。
【0044】なお、この発明は、上述した実施形態にの
み限定されるものではなく、幾多の変更または変形が可
能である。例えば、試験主装置13と試験端末器15と
の間の信号のやり取りは、DTMF信号に限らず、モデ
ム信号で行うよう構成することもできる。また、試験主
装置13から試験端末器15への発IDの転送は、音声
信号により行うよう構成することもできる。
【0045】さらに、上述した実施形態では、アナログ
電話回線について試験するようにしたが、デジタル電話
回線等についても、同様にして試験することができる。
この場合、試験端末器は、デジタル回線専用に構成する
こともできるし、アナログ回線用とデジタル回線用との
回路を設け、それらを、例えば回線電圧の検出に基づい
て自動的に切り換えるよう構成することもできる。
【0046】また、試験主装置13から試験端末器15
に送出する情報は、発IDの転送に限らず、例えば、試
験主装置13に接続したパソコン40に、工事で使用す
る線路ケーブルの番号(線番)や交換機に対応した収容
位置等の情報を格納して、これらの情報も試験端末器1
5に送出するようにすることもできる。
【0047】
【発明の効果】請求項1記載の加入者試験システムによ
れば、加入者線交換機に電話回線を介して接続した試験
主装置と、切り替え工事を行ったケーブルに接続する試
験端末器とを用い、「電話番号通知サービス」を利用し
て、試験端末器から加入者線交換機を介して試験主装置
を呼び出して、試験主装置に試験端末器が接続されてい
るケーブルに対応する電話番号のID情報を通知し、試
験端末器と試験主装置との間の通話路が形成された状態
で、試験主装置から試験端末器にID情報を転送するよ
うにしたので、加入者が不在であっても、端末がファク
シミリやデータ通信機器であっても、またメタルケーブ
ル切り替え工事が夜間に行われても、工事終了後の正常
性の確認を簡単かつ確実に行うことができる。
【0048】請求項2記載の加入者試験システムによれ
ば、試験端末器から試験主装置をフリーダイヤルで呼び
出すようにしたので、加入者に電話料金がかからないよ
うにすることができる。
【0049】請求項3記載の試験主装置によれば、通常
の端末機に、加入者線交換機から送出されるID受信端
末起動信号を検知する機能、加入者線交換機から供給さ
れるID情報を受信する機能、受信したID情報を電話
回線に送出機能等を付加すればよいので、簡単かつ安価
にできる。
【0050】請求項4記載の試験主装置によれば、試験
端末器から送出される試験端末器識別情報を受信すると
共に、その受信した試験端末器識別情報と、外部記憶装
置(例えば、パソコン)に格納されている試験端末器識
別情報とを比較して、両者が一致する場合にのみ、ID
送信部からID情報を送出するようにしたので、一台の
試験主装置で複数台の試験端末器を管理することができ
る。また、このように外部記憶装置を接続するようにす
れば、試験端末器の識別情報および試験したID(電話
番号)を外部記憶装置に記憶することにより、当該試験
端末器を持った作業班が何月何日試験したかの確認も容
易にできるようになるので、作業のもれや試験のもれ等
も確認でき、したがって工事品質の向上、設備故障の減
少等に寄与することができる。
【0051】請求項5記載の試験端末器によれば、通常
の端末機に、試験主装置から転送されるID情報を受信
する機能、受信したID情報を出力する機能、電話回線
の電圧を検出する機能等を付加すればよいので、簡単か
つ安価にできる。
【0052】請求項6記載の試験端末器によれば、当該
試験端末器の識別情報を電話回線に送出するようにした
ので、試験主装置に試験端末器の識別情報を確認する機
能を持たせることにより、一台の試験主装置で複数台の
試験端末器を管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電話番号通知サービスを説明するための図であ
る。
【図2】この発明の加入者試験システムの一実施形態を
示す概略図である。
【図3】試験主装置の一例の外観構成を示す図である。
【図4】図3に示す試験主装置の内部の回路構成の一例
を示すブロック図である。
【図5】試験端末器の一例の外観構成を示す図である。
【図6】図5に示す試験端末器の内部の回路構成の一例
を示すブロック図である。
【図7】試験主装置の動作を示すフローチャートであ
る。
【図8】試験端末器の動作を示すフローチャートであ
る。
【図9】全体の動作を示すシーケンスである。
【符号の説明】
11 加入者端末 12 公衆電話網 13 試験主装置 14 メタルケーブル 15 試験端末器 26 回線用コネクタ 27 パソコン用RS−232Cコネクタ 31 着信検出部 32 交流結合部 33 2線−4線(2W−4W)変換部 34 ID受信部 35 DTMF受信部 36 制御部(CPU) 37 DTMF送信部 38 インターフェース部 39 電源部 40 パソコン 42 試験コード 43 回線引き込みコネクタ 45 スタート・リセットボタン 48 液晶パネル 49 スピーカ 51 DP発生部 52 交流結合部 53 2線−4線(2W−4W)変換部 54 DT受信部 55 DTMF受信部 56 制御部(CPU) 57 DTMF送信部 58 DA変換部 59 音声出力部 60 モニタ制御部 61 直流結合部 62 電圧検出部 63 AD変換部 64 起動停止部 65 液晶表示部 66 インターフェース部 67 電源部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加入者線交換機と加入者端末との間のメ
    タルケーブルからなる加入者線路ケーブルの切り替え工
    事後に、前記加入者端末が所定のケーブルに接続された
    か否かを確認するにあたり、 前記加入者線交換機に電話回線を介して試験主装置を接
    続し、前記切り替え工事を行ったケーブルには試験端末
    器を接続し、 前記試験端末器から前記加入者線交換機を介して前記試
    験主装置を呼び出すことにより、前記加入者線交換機か
    ら前記試験主装置に、前記試験端末器が接続されている
    ケーブルに対応する電話番号のID情報を通知すると共
    に、前記試験端末器と前記試験主装置との間の通話路を
    形成し、 その後、前記通話路を介して、前記試験主装置から前記
    試験端末器に、前記ID情報を転送することを特徴とす
    る加入者試験システム。
  2. 【請求項2】 前記試験端末器からの前記試験主装置の
    呼び出しは、フリーダイヤルによって行うことを特徴と
    する請求項1記載の加入者試験システム。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の加入者試験シス
    テムに用いる試験主装置であって、 電話回線に接続するための回線接続部と、 この回線接続部に結合され、前記加入者線交換機から送
    出されるID受信端末起動信号および呼び出し信号を検
    出すると共に、電話回線をループにするための着信検出
    部と、 前記加入者線交換機から供給されるID情報を受信する
    ID受信部と、 このID受信部で受信したID情報を電話回線を経て試
    験端末器に転送するID送信部とを有することを特徴と
    する試験主装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の試験主装置において、 さらに、前記試験端末器から送出される試験端末器識別
    情報を受信する試験端末器識別情報受信部と、 前記制御部に選択的に接続され、所定の試験端末器識別
    情報を格納する外部記憶装置とを有し、 前記試験端末器識別情報受信部で受信した試験端末器識
    別情報と、前記外部記憶装置に格納されている試験端末
    器識別情報とを比較し、両者が一致する場合にのみ、前
    記ID送信部からID情報を送出するよう構成したこと
    を特徴とする試験主装置。
  5. 【請求項5】 請求項1または2記載の加入者試験シス
    テムに用いる試験端末器であって、 電話回線に選択的に接続するための回線接続部と、 この回線接続部に結合され、電話回線をループにすると
    共に、ダイヤルパルスを発生するためのDP発生部と、 前記加入者線交換機から供給されるダイヤルトーンを検
    出するDT受信部と、 前記試験主装置から転送されるID情報を受信するID
    情報受信部と、 このID情報受信部で受信したID情報を出力するID
    情報出力部と、 前記回線接続部に結合され、電話回線の電圧を検出する
    電圧検出部とを有することを特徴とする試験端末器。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の試験端末器において、 さらに、当該試験端末器の識別情報を、電話回線に送出
    する試験端末器識別情報送信部を有することを特徴とす
    る試験端末器。
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