JPH09138987A - 磁気記録媒体の信号再生装置及び信号再生方法 - Google Patents

磁気記録媒体の信号再生装置及び信号再生方法

Info

Publication number
JPH09138987A
JPH09138987A JP29713895A JP29713895A JPH09138987A JP H09138987 A JPH09138987 A JP H09138987A JP 29713895 A JP29713895 A JP 29713895A JP 29713895 A JP29713895 A JP 29713895A JP H09138987 A JPH09138987 A JP H09138987A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
magnetic
light
recording medium
magnetic recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP29713895A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3544416B2 (ja
Inventor
Tatsuhiko Inagaki
辰彦 稲垣
洋 ▲高▼祖
Hiroshi Takaso
Makoto Kuwamoto
誠 桑本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP29713895A priority Critical patent/JP3544416B2/ja
Publication of JPH09138987A publication Critical patent/JPH09138987A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3544416B2 publication Critical patent/JP3544416B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Recording Or Reproducing By Magnetic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の磁気記録再生装置に比べ格段にトラッ
ク密度を向上することができる磁気記録再生装置を提供
する。 【解決手段】 複数のトラックから生じた信号磁界を重
畳磁気信号として捕捉する磁極部を設け、この重畳磁気
信号に所定の信号処理を施すことによりトラック毎の信
号を弁別する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録再生装置、
特に複数のトラックに記録された情報を再生する信号再
生装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、磁気記録再生装置の記録密度は著
しく向上している。記録密度の向上は線記録密度の向上
と、トラック密度の向上とにより達成される。このう
ち、トラック密度に係る従来の技術について説明する。
従来の磁気記録再生装置は、複数の記録トラックを有す
る磁気記録媒体と、その中の任意の1トラックに対して
磁気信号を記録再生する磁気ヘッドとを有し、磁気ヘッ
ドを所望のトラックに正確に追従させることにより情報
の記録再生を行っていた。例えば円盤状の磁気記録媒体
を用いる磁気ディスク装置は、位置情報となるサーボ信
号を同心円状の記録トラックに予め記録した記録媒体
と、磁気記録媒体の任意の1トラックに対して磁気信号
を記録再生する磁気ヘッドと、磁気ヘッドを所望の記録
トラックに位置決めするためのヘッド位置決め機構とを
備えていた。そして、サーボ信号を再生することにより
磁気ヘッドの位置を検出し、それを基にヘッド位置決め
機構の位置制御を行うという動作により、所望の記録ト
ラックに磁気ヘッドを追従させ、情報の記録再生を行っ
ていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の構
成の磁気記録再生装置は、トラック密度が磁気ヘッドの
磁極幅とトラック追従精度とにより制約されるといった
問題点を有していた。すなわち、トラック密度を高める
ためには磁気ヘッドの磁極幅は少なくとも記録トラック
の幅より小さいことが要求される。なぜならば、磁極幅
が記録トラックの幅より大きければ、記録トラックから
生じる信号磁界がトラック間において干渉を起こし、正
確な信号再生ができないからである。従ってトラック密
度を向上するためには、より狭い幅の磁気ヘッドを製作
することが必要である。しかしながら、狭幅の磁極を製
作するためには製造プロセスの高精度化が必要であるこ
と、また磁極寸法の微小化に伴う磁気的特性の変化を制
御する技術が必要であること等の課題があった。また、
トラック密度は磁極幅による制約に加えて、トラック追
従精度による制約をも受ける。すなわち、トラックの追
従誤差に対して隣接トラックまでの距離を十分大きくと
らなければ隣接トラックからの信号が混入し、信号対雑
音比の劣化により所望のエラーレートが達成できないと
いう問題点を有していた。従って、トラック密度を向上
するためには、トラックの追従をより高精度にて行うこ
とが要求される。そのためには、サーボ信号の高精度化
とその検出の高品位化、ヘッド位置決め機構の高帯域
化、外乱振動の低減等の課題を解決することが必要であ
る。 【0004】このように、従来の磁気記録再生装置にお
いてトラック密度を著しく高めようとすれば種々の課題
に直面し、これらの課題をすべて解決することは現実的
には極めて困難であった。本発明はかかる従来技術の直
面している現状に鑑みてなお、トラック密度を格段に向
上できる磁気記録再生装置を提供することを目的とす
る。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1に記載の発明は、複数のトラッ
クに磁気的に信号が記録されている磁気記録媒体から信
号を再生する信号再生装置であって、前記複数のトラッ
クからそれぞれ生じる複数の信号磁界を受けたとき、こ
れらの信号磁界が互いに重畳した重畳磁気信号を形成す
る信号重畳手段と、前記重畳磁気信号を電気信号に変換
する信号変換手段と、前記電気信号からトラックごとに
信号を弁別する信号弁別手段と、を備えたものである。
ここで重畳とはトラック間干渉をあえて排除せず、複数
トラックからの信号磁界をそのまま捕捉した状態をい
う。 【0006】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の信号重畳手段及び信号変換手段に代えて、互い
に隣接した複数のトラックに対向して配置された軟磁性
体内において前記複数のトラックのからそれぞれ生じる
複数の信号磁界を互いに重畳して重畳磁気信号を形成す
る信号重畳手段と、光源から放射した光を光スポットに
して前記軟磁性体の所定の位置に入射する入射光学系、
及び、前記軟磁性体において反射した再生光を検出し、
その光学的特性値に応じた電気信号を発生する光検出
器、を含む信号検出変換手段とを備えたものである。 【0007】また、請求項3に記載の発明は、請求項2
に記載の発明において、前記入射光学系は少なくとも2
つ以上の光スポットを形成するように構成され、前記光
検出器は前記光スポットにそれぞれ対応して少なくとも
2つ以上設けるように構成したことを特徴とするもので
ある。 【0008】また、請求項4に記載の発明は、請求項3
に記載の発明において、隣接する光スポットの中心間距
離が当該光スポットの直径より小さいことを特徴とする
ものである。 【0009】また、請求項5に記載の発明は、請求項3
に記載の発明において、前記軟磁性体は前記磁気記録媒
体の表面に対して所定の角度を有して配置され、その一
端面において前記磁気記録媒体と磁気的に結合した磁性
薄膜であることを特徴とするものである。 【0010】また、請求項6に記載の発明においては、
請求項3に記載の発明において、光スポットの個数をm
(整数)個としたとき、前記軟磁性体の、トラックに直
交する方向の大きさが、互いに隣接する2つのトラック
の中心間距離の(m−2)倍以上であって(m−1)倍
以下であることを特徴とするものである。 【0011】また、請求項7に記載の発明においては、
磁気的に信号が記録されている磁気記録媒体と磁気的結
合を成す磁性薄膜と、前記信号を再生するための光を放
射する光源を含み、その光を前記磁性薄膜に入射する入
射光学系と、前記磁性薄膜において反射した光を検出
し、その光学的特性値に応じた電気信号を発生する光検
出器とを備えた磁気記録媒体の信号再生装置であって、
前記光源及び前記光検出器は前記磁気記録媒体上を移動
するヘッド部に固定され、前記磁性薄膜は前記ヘッド部
に弾性部材を介して保持されたヘッドスライダ部に含ま
れることを特徴とするものである。 【0012】また、請求項8に記載の発明においては、
請求項7に記載の発明において、前記入射光学系は、前
記ヘッド部に固定され、前記光源から放射された光をコ
リメートするコリメート手段と、前記ヘッドスライダ部
に含まれ、コリメートされた光を前記磁性薄膜に集光す
るための集光手段とを備え、前記コリメートされた光の
光軸が前記磁気記録媒体の法線と実質的に一致している
ことを特徴とするものである。 【0013】また、請求項9に記載の発明においては、
請求項7又は8に記載の発明において、前記ヘッドスラ
イダ部は、前記光源から放射される光の波長において実
質的に透明な材料からなる多面体を備えており、前記多
面体の一面上には前記磁性薄膜が設けられ、前記多面体
の他の一面には前記磁性薄膜に集光するための集光手段
が前記多面体と一体的に形成されていることを特徴とす
るものである。 【0014】また、請求項10に記載の発明において
は、磁気記録媒体と磁気的に結合する磁性薄膜と、光を
放射する光源と、前記光をエバネッセント波の形態に変
換し、前記磁性薄膜との相互作用を生じさせるエバネッ
セント波発生手段と、前記相互作用によって生じた光の
光学的特性値の変化を検出し、その値に応じて信号を発
生する光検出器とを備えたことを特徴とするものであ
る。 【0015】また、請求項11に記載の発明において
は、請求項10に記載の発明において、前記エバネッセ
ント波発生手段は、前記磁性薄膜の近傍に設けられた全
反射面であることを特徴とするものである。 【0016】また、請求項12に記載の発明において
は、請求項10に記載の発明において、前記磁性薄膜に
近接する位置において、前記磁性薄膜に対して、その保
磁力より大きな磁界を印加するバイアス磁界発生手段を
設けるとともに、前記磁性薄膜の磁気記録媒体と磁気的
に結合していない状態における磁化の向きに対して、前
記光の入射面が実質的に平行に設定されていることを特
徴とするものである。 【0017】また、請求項13に記載の発明において
は、請求項10に記載の発明において、前記相互作用は
素励起共鳴であることを特徴とする。 【0018】また、請求項14に記載の発明において
は、請求項1に記載の発明において、前記信号変換手段
と前記信号弁別手段との間には、所定の時間だけ電気信
号を遅延させる遅延手段が設けられ、前記信号弁別手段
は、前記遅延手段により遅延させた電気信号と、遅延さ
せない電気信号とから所望のトラックの信号を弁別する
ものであることを特徴とする。 【0019】また、請求項15に記載の発明において
は、複数のトラックに磁気的に信号が記録されている磁
気記録媒体から信号を再生する信号再生方法であって、
互いに隣接する複数のトラックからそれぞれ生じる複数
の信号磁界を、所定の幅を有する再生ヘッドにより検出
することによって前記信号磁界を重畳させた重畳磁気信
号を検出し、前記重畳磁気信号を電気信号に変換し、前
記再生ヘッドを前記磁気記録媒体に対して前記トラック
に沿った方向に相対的に主走査し、前記再生ヘッドを前
記主走査に関連して、前記トラックに直交する方向に所
定の距離ずつ副走査し、1回の主走査に要する時間の整
数倍の時間だけ前記電気信号を遅延し、遅延された電気
信号と、遅延されていない電気信号とから所望のトラッ
クの信号を弁別することを特徴とする。 【0020】また、請求項16に記載の発明において
は、複数のトラックに磁気的に信号が記録されている磁
気記録媒体から信号を再生する信号再生方式であって、
互いに隣接した複数のトラックからそれぞれ生じる複数
の信号磁界を一磁性体内に形成し、前記磁性体内の信号
磁界を光学的過程を経て複数の電気信号に置換し、前記
電気信号からトラックごとに信号を弁別することを特徴
とする。 【0021】また、請求項17に記載の発明において
は、磁気的に信号が記録されている磁気記録媒体と磁気
的結合を成す磁性薄膜に収束した光スポットを複数個入
射して、磁気信号に応じて変調された反射光を得る磁気
信号検出装置であって、空気より大きい屈折率を有する
媒質で満たされ、一端部から入射された光を、他端部に
設けられた前記磁性薄膜上に集光して前記光スポットを
形成する集光部材を備えたことを特徴とする。 【0022】 【発明の実施の形態】以下、本発明による磁気記録再生
装置の第1の実施形態について図1から図6を参照しな
がら説明する。図1は磁気記録再生装置の要部縦断面
図、図2は同装置の一部であるヘッドスライダの斜視図
及び平面図、図3は同装置の磁極部の正面図、図4はそ
の磁極部の縦断面図、図5は信号再生回路のブロック
図、図6は記録フォーマットを示す概念図である。 【0023】図1において磁気記録媒体1は、媒体基板
2及びその表面に形成された記録層3により構成され
る。記録層3には同心円状の複数のトラックに分けて情
報が記録されている。図1において信号再生器10は、
ヘッドアーム40の先端部に設けられた光学ユニット3
0と、片もち板ばね状のサスペンション14に支持され
たヘッドスライダ11とを備えている。ヘッドスライダ
11は透明多面体12、集光レンズ13及び磁極部20
を備えており、透明多面体12の底面12dは磁気記録
媒体1と対向配置されている。 【0024】透明多面体12はりん化ガリウム(屈折率
3.31)からなり、図2の(a)に示すように、直方
体を、斜面12cを切断面として切断した形状をしてい
る。すなわち、側面12a、12b、12f及び12
g、上面12e、底面12d、並びに、斜面12cの合
計7平面を有する多面体である。斜面12cは、側面1
2a、12b、12f及び12g、並びに底面12dと
それぞれ稜線を挟んで隣接している。底面12dと稜線
を挟んで隣接する側面12aの下部すなわち、磁気記録
媒体1の記録層3(図1)に形成されるトラック5a、
5b及び5c近傍には磁極部20が形成されている。ま
た上面12eの中央部は凸状球面(但し、正確には非球
面レンズ)に形成されており、集光レンズ13となって
いる。図2の(b)は(a)の平面図である。磁極部2
0は実際には厚さが2μm程度の薄膜であるが、図2の
(b)においては便宜上、厚めに表示している。 【0025】図1に戻って、光学ユニット30は、半導
体レーザ31、ホログラム素子32及び光検出器33を
備えている。半導体レーザ31から放射された再生光
(再生のための光)がホログラム素子32を通過するこ
とにより±1次の回折光が生成され、かつ、再生光は同
時にコリメートされ(並行にされ)、合計3つの光束が
集光レンズ13に入射する。コリメートされた再生光の
光軸は磁気記録媒体1に対する法線にほぼ一致するよう
に設計されている。集光レンズ13により集光された再
生光の光軸は斜面12cにより磁気記録媒体1の長手方
向(図1の左右方向)に平行な平面(例えば、図2の
(b)における紙面と平行な平面)内の光軸に変換さ
れ、磁極部20に入射する。従って、磁極部20への入
射面(入射光と反射光を含む面、例えば図2の(b)に
おける紙面に平行な平面)は磁極部20が設けられる面
(すなわち側面12a)に垂直で且つ磁気記録媒体1に
平行となっている。本実施形態では、磁気記録媒体1か
らの信号磁界を取り入れやすいように、磁極部20は磁
気記録媒体1の表面に対して直角に設けられている。入
射光Li(実際は3本)の磁極部20への入射角φは3
5.5度に設定されている。また、再生光は電界ベクト
ルが入射面内にあるP偏光に設定されている。磁極部2
0からの反射光Lo(実際は3本)は、図2の(a)に
示すように、再び斜面12cにより光軸が変換された
後、集光レンズ13及びホログラム素子32(図1)を
介して光検出器33(図1)に入射する。 【0026】図4において、記録層3は、トラックの接
線方向における断面が示されている。図に示すように、
磁極部20は多層膜構造となっており、りん化ガリウム
の透明多面体12を基材として、その上に、アルミナか
らなる中間層21(厚さ100nm)、金からなる励起
層22(厚さ40nm)、ニッケル−鉄合金からなる磁
性層23(厚さ10nm)、アルミナからなるカバー層
24(厚さ400nm)及びニッケル−鉄合金からなる
シールド層25(厚さ2μm)を順次積層したものであ
る。図の破線に示すように、磁束は磁性層23の端部か
らカバー層24を経てシールド層25の端部から抜け、
記録層3との磁気的結合を成している。 【0027】図3は、磁極部20を正面から見た状態を
示す図である。図において、磁極部20の磁性層23の
幅W1はトラック5a、5b及び5c(図2及び図3)
のピッチW2の1倍以上2倍以下の大きさに設定されて
いる。また磁性層23はバイアス磁界発生器(図示せ
ず)から発生したバイアス磁界により、単磁区構造とな
っており、磁化の向きは磁気記録媒体1と磁気的に結合
していない状態において再生光の入射面にほぼ平行に設
定されている。磁極部20の磁気記録媒体1に対向する
端部の近傍には再生光の光スポット50a、50b及び
50cが形成されており、隣接する2つの光スポットの
中心間距離は各スポットの直径より小さく、かつトラッ
ク5a、5b及び5cのピッチW2より小さく設定され
ている。また、本実施形態では光スポット50a、50
b及び50cの直径は互いに同一であり、各中心は同一
直線上にある。 【0028】図5において、光検出器33は、フォトダ
イオード33a、33b及び33cを備えており、それ
ぞれが光スポット50a、50b及び50c(図3)と
1対1に対応している。フォトダイオード33a、33
b及び33cの出力はそれぞれ増幅器60a、60b及
び60cに入力される。増幅器60a、60b及び60
cの各出力は時系列信号変換回路61に入力され、時系
列信号に変換される。時系列信号は分岐回路62により
信号分岐し、伝達係数検出回路63に入力される。伝達
係数検出回路63の出力は逆係数算出回路64に入力さ
れ、逆係数算出回路64の出力はトラック弁別回路65
に入力される。トラック弁別回路65の出力はデータ検
出回路66に与えられ、データ検出回路66はデータを
出力する。 【0029】前記のように構成された磁気記録再生装置
について以下その動作を説明する。本実施形態において
は、次の動作によって、複数のトラックに分けて磁気記
録媒体1に記録された信号から所望のトラックの信号を
再生する。初めに全体動作の概略を説明する。まず、複
数のトラック5a、5b及び5cに磁気的に記録された
信号から発せられる信号磁界を磁性層23(図3)内に
捕捉し、それらの重畳磁気信号を形成する。次に、半導
体レーザ31(図1)から放射された再生光を磁性層2
3に照射することによって磁気光学効果を生じさせ、重
畳磁気信号を再生光の光量変化に変換する。その光量変
化を光検出器33(図1)により検出し、電気信号に変
換する。次に信号再生回路(図5)により電気信号をト
ラック毎の信号に弁別し、情報を再生する。以上の動作
により、磁気記録媒体1(図1)の複数のトラックから
発生する信号磁界を重畳磁気信号として読みとり、それ
を基にして個々のトラックの信号を再生する。 【0030】以下、より詳細に各動作について説明す
る。まず、重畳磁気信号を形成する動作について説明す
る。前述のように、磁性層23の端部は磁気記録媒体1
と磁気的に結合しており(図4)、また磁性層23の幅
W1はトラック5a、5b及び5cのピッチW2の1倍
以上2倍以下の大きさに設定されている(図3)。従っ
て、磁性層23とトラック5a〜5cとの相対的な位置
関係に基づき、磁性層23の面内には2つないし3つの
トラックからの磁束が通過し、それらの複数の信号磁界
が重畳されることにより重畳磁気信号が形成される。前
述のように磁性層23は単磁区動作するように構成され
ているので、重畳磁気信号は各トラック5a〜5cから
の信号磁界の線形結合となる。すなわち、磁性層23の
磁化パターンは各トラック5a〜5cがそれぞれ単独で
存在する状態の重ね合わせとなる。 【0031】次に、重畳磁気信号を電気信号に変換する
動作について説明する。本実施形態においては前述した
構成において、光スポット50a〜50c(図3)の位
置における磁性層23の磁化の向きを横カー効果を用い
て電気信号に変換する。横カー効果とは、磁気光学効果
の1つであり、磁性体において光が反射する際に、反射
面内にあり、かつ、入射面に垂直な磁化成分によって光
のP偏光成分の光量が変化する現象である。前述のよう
に本実施形態では、磁性層23の磁化の向きは磁気記録
媒体1と磁気的に結合していない状態では再生光の入射
面に平行に設定されている。そこで、磁気記録媒体1か
ら信号磁界が与えられると、磁性層23の面内で磁化回
転が生じ、入射面に垂直な磁化成分が現れる。再生光は
P偏光に設定されているため、反射光は光量変化を生
じ、それをフォトダイオード33a〜33cにより光量
に比例した電気信号に変換する。光量変化の大きさは、
磁化回転角の大きさにほぼ比例するため、フォトダイオ
ード33a〜33cの出力信号の大きさは、各光スポッ
ト50a〜50cのそれぞれの位置において線形に重畳
された信号磁界の大きさにほぼ比例する。こうして、重
畳磁気信号が電気信号に変換される。 【0032】次に、所望のトラックの信号を弁別する動
作について説明する。上述したように、磁性層23内の
磁化状態が、各トラック5a〜5cからの信号磁界の線
形結合となっていること、及び、フォトダイオード33
a〜33c(図5)の出力信号の大きさは、各光スポッ
ト50a〜50cのそれぞれの位置での磁化状態にほぼ
比例することから、トラック5a、5b及び5cからそ
れぞれ発生する信号磁界をH1、H2及びH3とすると、
フォトダイオード33a、33b及び33cの各出力信
号I1、I2及びI3は I1=A11・H1+A12・H2+A13・H3 ・・・(式1) I2=A21・H1+A22・H2+A23・H3 ・・・(式2) I3=A31・H1+A32・H2+A33・H3 ・・・(式3) と表すことができる。ここで、Aij(i=1〜3,j=
1〜3)は、信号磁界Hjが出力信号Iiに及ぼす影響の
大きさを示す係数で、磁性層23の磁気的な伝達特性に
依存することから伝達係数と称する。伝達係数はトラッ
クと光スポットとの相対位置関係により決定される。式
1〜式3をベクトル形式で表現すると、 I=A・H ・・・(式4) と表すことができる。ここで、 I=[I1 I2 I3]T ・・・(式5) H=[H1 H2 H3]T ・・・(式6) である。また、 【0033】 【数1】 【0034】である。従って伝達係数Aを既知とするこ
とができれば、 H=A-1・I ・・・(式8) なる演算によって、各トラックの信号を求めることがで
きる。なおA-1はAの逆行列であり、逆伝達係数と称す
る。 【0035】図6に示すように、各トラック5a、5b
及び5cの各々には、1つのセクタの先頭に単一周波数
を記録したパイロット信号領域R1が設けられており、
それに引き続きデータ領域R2が設けられている。パイ
ロット信号領域R1の直前にはパイロット信号領域R1
の開始を示すための信号領域R3が設けられ、データ領
域R2の先頭にはパイロット信号領域R1の終了を示す
ための信号領域R4が設けられている。そこで本実施形
態では、信号領域R3の信号を合図に、分岐回路62
は、時系列信号変換回路61から受けた出力信号を、信
号領域R4からの信号を受けるまで、伝達係数検出回路
63に送る。伝達係数検出回路63はパイロット信号領
域R1において伝達係数Aを検出し、逆係数算出回路6
4において逆伝達係数A-1を算出する。それを基に、続
くデータ領域R2の信号をトラック弁別回路65におい
て弁別し、再生する。 【0036】すなわち、パイロット信号領域R1のIの
部分(図6)はトラック5aのみの信号を有するため、 H=[1 0 0]T ・・・(式9) である。従って、式4によって出力信号から直ちにA1
1、A21及びA31が決定される。同様に、領域IIでは H=[0 1 0]T ・・・(式10) であり、A12、A22及びA32が決定される。また同様
に、領域IIIでは H=[0 0 1]T ・・・(式11) であり、A13、A23及びA33が決定される。以上の動作
により伝達係数Aが既知となる。次に逆係数算出回路6
4により、逆伝達係数A-1を算出する。逆伝達係数A
-1は伝達係数Aとの間に、 【0037】 【数2】 【0038】の関係を有するものであり、伝達係数Aが
わかれば四則演算処理により一義的に求めることができ
る。従って、データ領域R2の信号を処理する前に、逆
伝達係数A -1を求めることができるので、それを用い
て、分岐回路62からトラック弁別回路65に送られて
きたデータ領域R2における各トラックの信号、すなわ
ちフォトダイオード33a、33b及び33cの各出力
信号I1、I2及びI3に対して式8の演算を、トラック
弁別回路65において行わしめる。こうして各トラック
の信号を弁別する。以上の動作により各トラック毎の信
号への弁別が行われ、データ検出回路66により所定形
式のデータに変換される。 【0039】本実施形態によると、従来の磁気記録再生
装置に比べトラック密度を格段に向上させることができ
る。すなわち従来の磁気記録再生装置においては、トラ
ック間干渉が高トラック密度化の障害となっており、磁
気ヘッドの磁極幅及びトラック追従精度の2つの要因に
よりトラック密度は事実上制限されていた。それに対し
本実施形態の信号再生装置は、トラック間干渉をあえて
排除することなく、むしろ生じさせるように構成するこ
とで、互いに隣接する複数のトラックからの信号磁界を
同時に検出し、信号処理によって各トラックの信号を弁
別する。このような構成を備えることによって、磁極部
の幅よりも狭いピッチで形成されたトラックの信号を再
生することが可能になる。しかも所望のトラックが磁極
部の幅の中に有りさえすればよく、トラック追従動作の
精度を大幅に緩和することができる。従って、磁極部の
幅及びトラック追従精度のいずれにも制約されることな
く高トラック密度を実現することができる。 【0040】さらに、本実施形態によれば、複数のトラ
ックの情報を同時に再生できるので転送速度を大幅に向
上することができるという効果を併せ持つ。また本実施
形態では、磁性層幅W1(図3)をトラックのピッチW
2の1倍以上2倍以下の大きさに設定しているため、磁
性層23において信号磁界が重畳されるトラック数は多
くとも3つとなる。そのため、スポット数を超える数の
トラックから信号磁界を受けて信頼性のない信号再生を
行うこともない。なお、本実施形態は光スポットを3つ
設ける構成としたが、本発明は光スポットの個数を限定
するものではなく、例えばより多くの光スポットを設
け、磁極部223の幅W1を広くすることにより、さら
に多くのトラックを同時に検出することができる。すな
わち、光スポットの個数をm(整数)とすると、磁極部
の幅W1はトラックピッチW2に対して以下の関係を有
していれば良い。 (m−2)・W2 ≦ W1 ≦ (m−1)・W2 ...(式13) 【0041】また、本実施形態では同一の大きさの光ス
ポットを同一直線上に配置する構成としたが、光スポッ
トの大きさが2種類以上存在しても良い。また磁性層2
3の磁気記録媒体1に結合している端部から各光スポッ
ト中心までの距離が2種類以上あっても良い。また光ス
ポットの形が円形でなくても良い。また、本実施形態
は、パイロット信号領域R1(図6)において伝達係数
を求め、式8の演算を行うことによってトラック毎の信
号を弁別する構成としたが、本発明はそれに限定される
ものではなく、例えば磁性層面内の磁気信号の重畳パタ
ーンを検出し、それを基に各トラックの信号を推定する
構成であっても良い。その場合は、パイロット信号領域
R1を設ける必要がない。特に、磁性層の面内で重畳パ
ターンの特徴が顕著に現れる点を選んで光スポットを設
ける構成をとることによって本発明の効果を一層高める
ことができる。 【0042】次に、光スポットの形成に関する説明をす
る。上記実施形態において、光源波長以下の微小な光ス
ポットを形成するための構成を備えることによりトラッ
クのピッチを小さくすることができるので、トラック密
度をより一層向上することができる。以下に、微小な光
スポットが形成される動作について説明する。一般に、
スポット直径2wは次式のように、光源波長λと集光レ
ンズの開口数NAにより決定される。 2w=k・λ/NA ・・・(式14) ここで、kはレンズの形状や入射光の強度分布によって
決まる定数であり、ここではk=0.8を採用する。式
14より、光源波長が一定のとき、NAが大きいほど小
さなスポットを形成することが可能である。開口数NA
は、集光レンズの開口角の半角αと、集光レンズと物体
の間の媒体の屈折率nとによって次式のように定義され
る。 NA=n・sinα ・・・(式15) 【0043】集光レンズが空気中に存在する場合n=1
であり、NAは空気中の開口角によって一義的に決定さ
る。そこでスポット径を小さくするためには、開口角2
αを大きくするしかないが、幾何学的制約からNAは
0.7が限界となる。またsinα≦1より、理論的に
NAは決して1を超えることはない。しかしながら、本
実施形態の構成においては、集光レンズ13(図1)か
ら磁極部20までの間をn=3.31の高屈折率誘電体
(リン化ガリウム)で満たしているため、式15より、
開口角2αが70度程度であり、NA=1.90という
従来技術では実現不可能であったところの大きな値の開
口数が得られる。従って、式14より、2w=0.42
λとなり、光源波長の半分以下の微細なスポット径が形
成される。従って、トラックピッチもそれと同等な寸法
に低減でき、いわゆるサブミクロン・オーダのトラック
ピッチを実現することができる。 【0044】以上のように本実施形態によると、集光レ
ンズ13から磁極部20までの間を空気より大きい屈折
率を有する媒質で満たすという構成によって、1を超え
る大きな値の開口数NAを実現することか可能となり、
トラック密度を飛躍的に増大することができる。すなわ
ち本発明においては、開口数NAは開口角2αに制限さ
れず、より屈折率の大きな材料を用いることによってさ
らに大きなNAを得ることができる。なお、本実施形態
においては、集光作用を1つの非球面レンズ(13)に
よって実現しているが、本発明はそれに限定されるもの
でなく、複数の曲面を用いて集光する場合でも最終曲面
から反射面までが空気より大きい屈折率の媒質で満たさ
れていればよい。 【0045】また本実施形態においては、屈折力を有す
る面と透明多面体とを一体に形成しているので、焦点と
反射面とを正確に一致させることができる。従って信頼
性が向上するとともに、光路調整、光軸調整等が不要と
なり組立時の工数を大幅に削減することができる。また
本実施形態は、隣接する光スポットの中心間距離を光ス
ポットの直径より小さくする構成によって、光スポット
の大きさよりも小さな空間的分解能を得ることができ、
トラック密度を一層高めることができる。 【0046】また、前述のように、本実施形態の構成に
おいては光学ユニット30(図1)をヘッドアーム40
に設けているため、サスペンション14に支えられた部
分の質量を大幅に軽減でき、磁気記録媒体1に対する追
従性を向上することができる。 また集光レンズ13と
透明多面体12とを一体的に形成する構成としており、
かつ集光レンズ13への入射光を平行光としているた
め、ビームウエストは常に磁極部20の一定の位置に形
成される。従って、磁気記録媒体1の面振れや外部から
の機械的振動によって磁極部20と光学ユニット30と
の相対的な位置関係が変化したとしても、光スポットの
位置ずれや、フォーカスずれによる径の変化が生じるこ
となく常に安定して信号を再生することができる。 【0047】なお本実施形態では、再生光を集光するた
めに集光レンズ13を用いたが、本発明はそれに限定さ
れるものではなく、例えばホログラム素子を透明多面体
12の上面12e(図2)あるいは斜面12cに形成す
る構成であっても良い。その場合、サスペンション14
に支えられる部分の質量を一層軽減することができる。 【0048】次に、本実施形態において、信号磁界を高
感度で検出するための構成について説明する。高密度記
録を行うと、信号磁界が小さくなるので、そのような場
合でも信号磁界を高感度に検出することが必要になって
くる。そこで、本実施形態では、前述した構成によっ
て、再生光をエバネッセント波の形態に変換し、磁性層
23との相互作用を起こさせることによってカー効果を
増強し、信号磁界の変化を大きな光量変化に変換し、検
出するものである。図7は第1の実施形態における磁極
部20の磁気光学特性を示した特性図である。図7にお
いて横軸は再生光の磁極部20への入射角φ(図2の
(b))である。縦軸のRは反射率で、反射光Loの光
量を入射光Liの光量で除したもである。dRは反射率
変化で磁性層23の磁化が+90度から−90度まで回
転したときの反射光Loの光量変化を入射光Liで除した
ものである。図中には100倍して示した。またMは変
調率で反射光Loの光量変化の割合であり、dR/Rに
等しい。図中には10倍して示した。 【0049】図7において、反射率Rは入射角φが35
度の近傍で全反射に近い値から急激に低下している。こ
れは、表面プラズモン共鳴と呼ばれる現象である。表面
プラズモン共鳴とは素励起共鳴の1つであり、エバネッ
セント波の波数と角周波数の関係(分散関係)が金属の
表面に生ずる表面プラズモンの分散関係と一致したとき
に表面プラズモンが励起され、入射光のエネルギが共鳴
的に吸収されることで説明される。本実施形態において
は、高屈折率誘電体である透明多面体12(図1)及び
低屈折率(例えば1.7程度)誘電体である中間層21
(図4)の境界面(全反射面)に対して臨界角以上の入
射角により再生光を入射することで中間層21側にエバ
ネッセント波を発生させ、励起層22及び磁性層23か
らなる金属層の表面プラズモンを励起している。各層の
膜厚及び入射角φは表面プラズモンを励起するのに最適
となるよう選択されている。図7からわかるように、表
面プラズモン共鳴の近傍で反射率変化dRが大きくな
り、最大で0.8%以上となる。また反射光の変調率M
は入射角が35.5度のとき最大14%に達する。 【0050】比較のため、表面プラズモン共鳴を用いな
い通常の横カー効果の特性を示す。図8は通常のカー効
果の特性図で、構成はガラス基板上に磁性層を成膜し、
空気側から再生光を入射したものである。磁性層の組
成、膜厚は本実施形態のものと全く同様である。図8よ
り、通常のカー効果では、反射率変化dRは最大で0.
3%弱で、反射光の変調率Mも最大で2%程度である。
しかもそれを実現するためには70度以上という極めて
大きな角度で再生光を入射する必要がある。以上のよう
に本実施形態は、35度程度という入射が容易な入射角
でありながら、通常のカー効果に比べ数倍大きな変調率
を得ることができる。以上のように、本実施形態の信号
再生装置は、磁極部20の構成とそれに入射する再生光
の入射角とを最適に設定して表面プラズモン共鳴を励起
し、横カー効果を増強することによって、信号磁界の変
化を大きな光量変化に変換することができる。従って、
高密度記録のために信号磁界が小さくなった場合でも、
そのような小さな信号磁界を高感度に検出することがで
きるという効果を有する。 【0051】なお、本実施形態においては、表面プラズ
モン共鳴をより効率的に励起するために前述の構成を用
いたが、本発明は、各層の材質あるいは膜厚に限定され
るものではなく、再生光をエバネッセント波の形態に変
換し、磁性体と相互作用させることにより磁気光学効果
を増強するものであれば他の構成であっても良い。例え
ば磁極部の膜構成として、中間層21、あるいは励起層
22を設けない構成であっても良い。この場合、特性は
やや劣るもののほぼ同様の効果を得ることができる。ま
た再生光をエバネッセント波の形態に変換するために本
実施形態は高屈折率誘電体と低屈折率誘電体とからなる
全反射面を設けたが、その他、回折格子を用いた構成、
再生光の波長以下の微小開口を用いた構成などであって
も良い。 【0052】次に、本発明の第2の実施形態について図
9〜図12を用いて説明する。図9は磁気記録媒体1上
のトラックの構成図、図10は記録過程を示した図、図
11は再生過程を示した図、図12は信号再生回路のブ
ロック図である。図9において円盤状の磁気記録媒体上
に設けられた記録領域100には、数十本の同心円状の
トラックが構成されている。保護領域101は情報の記
録されていない領域であり、その幅(半径方向の幅)は
後述するヘッド駆動機構の位置決め精度よりも大きくな
るように設定されている。磁気記録媒体1は媒体駆動機
構(図示せず)により等角速度にて回転駆動されてい
る。 【0053】図10は記録データと記録ヘッド110と
の位置関係を示す図、図11は記録データと再生ヘッド
111との位置関係を示す図である。記録ヘッド110
と再生ヘッド111とは同一のヘッド支持機構(図示せ
ず)上に設けられている。例えば、磁気抵抗効果方式の
再生ヘッドとインダクティブ方式の記録ヘッドとを積層
した複合型磁気ヘッドをヘッドスライダ上に形成したも
のを用いることができる。また、前記ヘッド支持機構を
所定の分解能でトラックの半径方向に移送するヘッド駆
動機構(図示せず)を備えている。ヘッド駆動機構は磁
気記録媒体1(図9)に対してはオープンループの位置
決め機構となっている。図12に示す信号再生回路は、
遅延回路120とトラック弁別処理部121とによって
構成されている。遅延回路120は、磁気記録媒体1が
1回転するのに要する時間だけ再生信号のデータを遅延
させて出力するためのものである。 【0054】以上のように構成された第2の実施形態に
ついて、以下その動作を説明する。始めに記録過程につ
いて説明する。記録ヘッド110(図10)は、磁気記
録媒体1の1回転ごとに所定の距離だけヘッド駆動機構
により送られ、データが記録される。このとき、図10
に示すように、ヘッド駆動機構の送りピッチd1は記録
ヘッド110の磁極幅d2よりも狭いため重ね書き記録
となる。すなわち、最後に記録されたトラック以外のト
ラックについては、その幅d1がヘッドの磁極幅d2よ
り狭く形成される。なお、ヘッド駆動機構の送りピッチ
は、送りの増分誤差と磁気記録媒体の振れ量の回転非同
期成分との和より大きく設定されているため、最低限必
要なトラック幅は常に確保される。 【0055】次に再生過程について説明する。再生過程
も記録過程と同様に、磁気記録媒体の1回転ごとに所定
の距離だけヘッド駆動機構によって再生ヘッド111
(図11)を移動させ、データを読み出す。ヘッド駆動
機構の送りピッチは記録過程と同じである。ここで、図
11を用いて所望のトラックの信号が再生される動作の
一例について説明する。ある時間において図11の
(a)に示した位置に再生ヘッド111が位置決めされ
ていたとする。そのとき、再生ヘッド111には(i−
1)番目のトラックの磁気信号Xi-1とi番目のトラッ
クの磁気信号Xiとが重畳される。従って、そのとき出
力yi-1は2つのトラックのデータをある比率で重ね合
わせた形の出力となる。次に、磁気記録媒体の1回転後
に(b)に示したように、ヘッド111はおよそ1トラ
ックピッチ移動し、出力Yiは磁気信号XiとXi-1とが
重畳した形の出力となる。さらに1回転後には(c)の
位置に移動し、出力Yi+1は磁気信号Xi+1とXi+2とが
重畳した形の出力となる。従って、再生ヘッド111か
らは前記3つの状態の出力Yi-1、Yi及びYi+1が時系
列で連続して得られる。 【0056】次に、その出力は図12に示した信号再生
回路に送られる。図12において、遅延回路120は磁
気記録媒体1(図9)が1回転するのに要する時間だけ
データを遅延させて出力する。従って、再生ヘッド11
1(図11)によって時系列的に得られた検出された信
号Yi-1、Yi及びYi+1に対して遅延処理がなされ、2
つの遅延回路を通過した信号Yi-1、1つの遅延回路1
20を通過した信号Yi、及び遅延回路を通過しない信
号Yi+1が互いに同時にトラック弁別処理部121に入
力される。これらの入力信号を合わせれば、図11の
(a)〜(c)の3つの状態を重ね合わせたのと等価で
ある。従って、疑似的に3つの再生ヘッドによる隣接ト
ラックの同時読出しが実現されたこととなる。トラック
弁別部121の内部では、前述した第1の実施形態にお
いて3つの光スポットを用いた場合と同様の動作が行な
われ、i番目のトラックの情報Xiが弁別され、出力さ
れる。 【0057】以上のように本実施形態によると、1つの
再生ヘッドにより、等価的に複数の再生ヘッドで複数の
トラックの同時読みだしをしたのと同じ動作が実現でき
るため、簡素な構成でありながら、従来の磁気記録再生
装置に比べトラック密度を格段に向上することができ
る。このようにトラック密度を格段に向上させた磁気記
録再生装置は、画像データなどように時間的に連続なデ
ータを記録再生するのに好適である。加えて、トラック
幅に比べてヘッドの磁極幅を広く設計できること、また
記録ヘッドと再生ヘッドのアライメントが要求されない
こと等から、磁気ヘッドの製造に対する精度を大幅に緩
和することができる。さらに、従来の磁気記録再生装置
のようなトラック追従機構が不用となるため、簡素で安
価な装置を実現することができる。 【0058】なお、前記第2の実施形態の再生ヘッド1
11は同時に2つのトラックのデータを検出する幅を有
するとしたが、同時に3つ以上のトラックのデータを検
出するものであっても良い。また、1つの記録ヘッドに
より重ね書き記録をする構成としたが、複数の記録ヘッ
ドを設けてもよい。その場合、ヘッド毎に異なるアジマ
ス角を設け、いわゆるアジマス記録を行うことによって
本発明の効果を一層高めることができる。また、本実施
形態では同心円状のトラックとしたが、渦巻状(スパイ
ラル)のトラックであってもよい。その場合、媒体駆動
機構の回転に同期して、ヘッド駆動機構で一定速度で磁
気ヘッドを移送する構成とすることができる。なお、渦
巻状のトラックの場合、トラックは1つであるとも考え
られるが、その場合における、本発明にいう「複数のト
ラック」は、互いに隣接して配置された複数のトラック
部分をいうと解する。 【0059】なお、トラックを弁別する方法として、第
1及び第2の実施形態で述べた信号再生回路の構成以外
に、判定帰還回路を備えた構成、最尤(Maximum likelih
ood)回路を備えた構成などを用いることができる。特
に、記録時に2次元的な符号化を行うことによって本発
明の効果を一層高めることができる。また、第1の実施
形態、第2の実施形態では円盤状の磁気記録媒体を用い
たが、本発明は媒体の形状に限定されるものではなく、
例えばテープ状の磁気記録媒体を用いた、いわゆるビデ
オテープレコーダなどにも適用されるものである。 【0060】 【発明の効果】以上のように構成された本発明は以下の
効果を奏する。請求項1〜6、14及び15の発明にお
いては、複数のトラックから生じた重畳磁気信号を捉え
て、この重畳磁気信号に所定の信号処理を施すことによ
りトラック毎の信号を弁別する構成としたので、磁極部
の幅よりも狭いピッチで形成されたトラックの信号を再
生することができる。しかも所望のトラックが磁極部の
幅の中に有りさえすれば良いため、ヘッドに要求される
トラック追従動作の精度を大幅に緩和することができ
る。従って、磁極部の幅及びトラック追従精度のいずれ
にも制約されることなく高トラック密度を実現すること
ができる。請求項7〜9の発明においては、光源及び光
検出器をヘッド部に固定し、磁性薄膜を含むヘッドスラ
イダ部のみヘッド部に弾性部材を介して保持したので、
磁気記録媒体の面振れ等に対するヘッド部の追従性を向
上させることができる。 【0061】請求項10〜13の発明においては、信号
再生のための光をエバネッセント波の形態に変換して磁
性薄膜に表面プラズモン共鳴を励起し、横カー効果を増
強して信号磁界の変化を大きな光量変化に変換すること
ができるように構成したので、弱小な信号磁界をも高感
度に検出することができる。請求項16の発明において
は、複数のトラックから生じた信号磁界を一磁性体内に
形成し、これを光学的過程を経て電気信号に変換し、ト
ラック語との信号に弁別する方式としたので、請求項1
〜6、14及び15の発明と同様の効果がある。請求項
17の発明においては、空気より大きい屈折率を有する
媒質で満たされ、一端部から入射された光を、他端部に
設けられた前記磁性薄膜上に集光して光スポットを形成
する集光部材を設けたので、開口数を大きくすることが
でき、光スポットを極小化することができる。従って、
トラック密度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における磁気記録媒体
の信号再生装置の要部縦断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態におけるヘッドスライ
ダの斜視図及びその平面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における磁極部の正面
図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における磁極部の縦断
面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態における信号再生回路
のブロック図である。
【図6】本発明の第1の実施形態における記録フォーマ
ットを示す概念図である。
【図7】本発明の第1の実施形態における磁極部の磁気
光学特性を示したグラフである。
【図8】通常のカー効果の特性を示すグラフである。
【図9】本発明の第2の実施形態における、トラックの
構成を示した図である。
【図10】本発明の第2の実施形態における記録過程を
示した図である。
【図11】本発明の第2の実施形態における再生過程を
示した図である。
【図12】本発明の第2の実施形態における信号再生回
路のブロック図である。
【符号の説明】
1 磁気記録媒体 2 媒体基板 3 記録層 5a、5b、5c トラック 10 信号再生装置 11 ヘッドスライダ 12 透明多面体 13 集光レンズ 14 サスペンション 20 磁極部 21 中間層 22 励起層 23 磁性層 24 カバー層 25 シールド層 30 光学ユニット 31 半導体レーザ 32 ホログラム素子 33 光検出器 40 ヘッドアーム 50a、50b、50c 光スポット 60a、60b、60c 増幅器 61 時系列信号変換回路 62 分岐回路 63 伝達係数検出回路 64 逆係数算出回路 65 トラック弁別回路 66 データ検出回路

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のトラックに磁気的に信号が記録さ
    れている磁気記録媒体から信号を再生する信号再生装置
    であって、 前記複数のトラックからそれぞれ生じる複数の信号磁界
    を受けたとき、これらの信号磁界が互いに重畳した重畳
    磁気信号を形成する信号重畳手段と、 前記重畳磁気信号を電気信号に変換する信号変換手段
    と、 前記電気信号からトラックごとに信号を弁別する信号弁
    別手段と、 を備えた磁気記録媒体の信号再生装置。
  2. 【請求項2】 複数のトラックに磁気的に信号が記録さ
    れている磁気記録媒体から信号を再生する信号再生装置
    であって、 互いに隣接した複数のトラックに対向して配置された軟
    磁性体内において前記複数のトラックのからそれぞれ生
    じる複数の信号磁界を互いに重畳して重畳磁気信号を形
    成する信号重畳手段と、 光源から放射した光を光スポットにして前記軟磁性体の
    所定の位置に入射する入射光学系、及び、前記軟磁性体
    において反射した再生光を検出し、その光学的特性値に
    応じた電気信号を発生する光検出器、を含む信号検出変
    換手段と、 前記電気信号からトラックごとに信号を弁別する信号弁
    別手段と、 を備えた磁気記録媒体の信号再生装置。
  3. 【請求項3】 前記入射光学系は少なくとも2つ以上の
    光スポットを形成するように構成され、前記光検出器は
    前記光スポットにそれぞれ対応して少なくとも2つ以上
    設けられていることを特徴とする請求項2に記載の磁気
    記録媒体の信号再生装置。
  4. 【請求項4】 隣接する光スポットの中心間距離が当該
    光スポットの直径より小さいことを特徴とする請求項3
    に記載の磁気記録媒体の信号再生装置。
  5. 【請求項5】 前記軟磁性体は前記磁気記録媒体の表面
    に対して所定の角度を有して配置され、その一端面にお
    いて前記磁気記録媒体と磁気的に結合した磁性薄膜であ
    ることを特徴とする請求項3に記載の磁気記録媒体の信
    号再生装置。
  6. 【請求項6】 光スポットの個数をm(整数)個とした
    とき、前記軟磁性体の、トラックに直交する方向の大き
    さが、互いに隣接する2つのトラックの中心間距離の
    (m−2)倍以上であって(m−1)倍以下であること
    を特徴とする請求項3に記載の磁気記録媒体の信号再生
    装置。
  7. 【請求項7】 磁気的に信号が記録されている磁気記録
    媒体と磁気的結合を成す磁性薄膜と、 前記信号を再生するための光を放射する光源を含み、そ
    の光を前記磁性薄膜に入射する入射光学系と、 前記磁性薄膜において反射した光を検出し、その光学的
    特性値に応じた電気信号を発生する光検出器と、 を備えた磁気記録媒体の信号再生装置であって、 前記光源及び前記光検出器は前記磁気記録媒体上を移動
    するヘッド部に固定され、前記磁性薄膜は前記ヘッド部
    に弾性部材を介して保持されたヘッドスライダ部に含ま
    れることを特徴とする磁気記録媒体の信号再生装置。
  8. 【請求項8】 前記入射光学系は、 前記ヘッド部に固定され、前記光源から放射された光を
    コリメートするコリメート手段と、 前記ヘッドスライダ部に含まれ、コリメートされた光を
    前記磁性薄膜に集光するための集光手段とを備え、 前記コリメートされた光の光軸が前記磁気記録媒体の法
    線と実質的に一致していることを特徴とする請求項7に
    記載の磁気記録媒体の信号再生装置。
  9. 【請求項9】 前記ヘッドスライダ部は、前記光源から
    放射される光の波長において実質的に透明な材料からな
    る多面体を備えており、 前記多面体の一面上には前記磁性薄膜が設けられ、前記
    多面体の他の一面には前記磁性薄膜に集光するための集
    光手段が前記多面体と一体的に形成されていることを特
    徴とする請求項7又は請求項8に記載の磁気記録媒体の
    信号再生装置。
  10. 【請求項10】 磁気記録媒体と磁気的に結合する磁性
    薄膜と、 光を放射する光源と、 前記光をエバネッセント波の形態に変換し、前記磁性薄
    膜との相互作用を生じさせるエバネッセント波発生手段
    と、 前記相互作用によって生じた光の光学的特性値の変化を
    検出し、その値に応じて信号を発生する光検出器と、 を備えたことを特徴とする磁気記録媒体の信号再生装
    置。
  11. 【請求項11】 前記エバネッセント波発生手段は、前
    記磁性薄膜の近傍に設けられた全反射面であることを特
    徴とする請求項10に記載の磁気記録媒体の信号再生装
    置。
  12. 【請求項12】 前記磁性薄膜に近接する位置におい
    て、前記磁性薄膜に対して、その保磁力より大きな磁界
    を印加するバイアス磁界発生手段を設けるとともに、前
    記磁性薄膜の磁気記録媒体と磁気的に結合していない状
    態における磁化の向きに対して、前記光の入射面が実質
    的に平行に設定されていることを特徴とする請求項10
    に記載の磁気記録媒体の信号再生装置。
  13. 【請求項13】 前記相互作用は素励起共鳴であること
    を特徴とする請求項10に記載の磁気記録媒体の信号再
    生装置。
  14. 【請求項14】 前記信号変換手段と前記信号弁別手段
    との間には、所定の時間だけ電気信号を遅延させる遅延
    手段が設けられ、前記信号弁別手段は、前記遅延手段に
    より遅延させた電気信号と、遅延させない電気信号とか
    ら所望のトラックの信号を弁別するものであることを特
    徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体の信号再生装
    置。
  15. 【請求項15】 複数のトラックに磁気的に信号が記録
    されている磁気記録媒体から信号を再生する信号再生方
    法であって、 互いに隣接する複数のトラックからそれぞれ生じる複数
    の信号磁界を、所定の幅を有する再生ヘッドにより検出
    することによって前記信号磁界を重畳させた重畳磁気信
    号を検出し、 前記重畳磁気信号を電気信号に変換し、 前記再生ヘッドを前記磁気記録媒体に対して前記トラッ
    クに沿った方向に相対的に主走査し、 前記再生ヘッドを前記主走査に関連して、前記トラック
    に直交する方向に所定の距離ずつ副走査し、 1回の主走査に要する時間の整数倍の時間だけ前記電気
    信号を遅延し、 遅延された電気信号と、遅延されていない電気信号とか
    ら所望のトラックの信号を弁別する、 ことを特徴とする信号再生方法。
  16. 【請求項16】 複数のトラックに磁気的に信号が記録
    されている磁気記録媒体から信号を再生する信号再生方
    式であって、 互いに隣接した複数のトラックからそれぞれ生じる複数
    の信号磁界を一磁性体内に形成し、 前記磁性体内の信号磁界を光学的過程を経て複数の電気
    信号に置換し、 前記電気信号からトラックごとに信号を弁別する、こと
    を特徴とする信号再生方式。
  17. 【請求項17】 磁気的に信号が記録されている磁気記
    録媒体と磁気的結合を成す磁性薄膜に収束した光スポッ
    トを複数個入射して、磁気信号に応じて変調された反射
    光を得る磁気信号検出装置であって、 空気より大きい屈折率を有する媒質で満たされ、一端部
    から入射された光を、他端部に設けられた前記磁性薄膜
    上に集光して前記光スポットを形成する集光部材を備え
    たことを特徴とする磁気信号検出装置。
JP29713895A 1995-11-15 1995-11-15 磁気記録媒体の信号再生装置 Expired - Fee Related JP3544416B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29713895A JP3544416B2 (ja) 1995-11-15 1995-11-15 磁気記録媒体の信号再生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29713895A JP3544416B2 (ja) 1995-11-15 1995-11-15 磁気記録媒体の信号再生装置

Related Child Applications (4)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003091138A Division JP2003331485A (ja) 2003-03-28 2003-03-28 磁気記録媒体の信号再生装置
JP2003091140A Division JP2003303401A (ja) 2003-03-28 2003-03-28 信号再生方法
JP2003091139A Division JP2003296980A (ja) 2003-03-28 2003-03-28 磁気記録媒体の信号再生装置
JP2003091141A Division JP2004005928A (ja) 2003-03-28 2003-03-28 磁気信号検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09138987A true JPH09138987A (ja) 1997-05-27
JP3544416B2 JP3544416B2 (ja) 2004-07-21

Family

ID=17842707

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29713895A Expired - Fee Related JP3544416B2 (ja) 1995-11-15 1995-11-15 磁気記録媒体の信号再生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3544416B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999045534A1 (fr) * 1998-03-04 1999-09-10 Hitachi, Ltd. Disque magnetique
WO2001082295A1 (fr) * 2000-04-20 2001-11-01 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Unite de disque souple, procede de formatage de disque, et procede d'enregistrement/reproduction
US7057838B2 (en) 2000-08-07 2006-06-06 Hitachi, Ltd. Magnetic disk device having a write head to write by shifting in a radial direction
JP2012059317A (ja) * 2010-09-08 2012-03-22 Toshiba Corp 磁気記録装置、磁気記録方法および磁気記録媒体

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999045534A1 (fr) * 1998-03-04 1999-09-10 Hitachi, Ltd. Disque magnetique
US7443625B2 (en) 1998-03-04 2008-10-28 Hitachi Global Storage Technologies Japan Ltd. Magnetic disk drive
WO2001082295A1 (fr) * 2000-04-20 2001-11-01 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Unite de disque souple, procede de formatage de disque, et procede d'enregistrement/reproduction
US6768605B2 (en) 2000-04-20 2004-07-27 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Flexible disk device, disk formatting method, and recording/reproducing method
US7057838B2 (en) 2000-08-07 2006-06-06 Hitachi, Ltd. Magnetic disk device having a write head to write by shifting in a radial direction
JP2012059317A (ja) * 2010-09-08 2012-03-22 Toshiba Corp 磁気記録装置、磁気記録方法および磁気記録媒体
US8533570B2 (en) 2010-09-08 2013-09-10 Kabushiki Kaisha Toshiba Magnetic recording apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
JP3544416B2 (ja) 2004-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5526336A (en) Optical pickup for optical disk having multiple recording layers
US5432763A (en) Subminiature rotary actuator optical head
US20010012244A1 (en) Flying type optical head integrally formed with light source and photodetector and optical disk apparatus with the same
US6657927B1 (en) Optical head and apparatus provided therewith
JP3229475B2 (ja) 近視野光走査記録再生装置
US4977552A (en) Split type optical pick-up device with a tracking error detector on the moving part
JP3521770B2 (ja) 光ヘッドおよび光ディスク装置
JPH09138987A (ja) 磁気記録媒体の信号再生装置及び信号再生方法
US6687200B1 (en) Recording/reproducing apparatus for recording data in recording pits
US5119352A (en) Magneto optic data storage read out apparatus and method
US5615181A (en) Optical read/write head with low angle beam splitter and coplanar detectors
JPH06101153B2 (ja) 光磁気ディスク用の信号検出装置
JP2003303401A (ja) 信号再生方法
JPH0355894B2 (ja)
JPH06267105A (ja) 光ヘッド
JP2004005928A (ja) 磁気信号検出装置
JP2003331485A (ja) 磁気記録媒体の信号再生装置
KR100781186B1 (ko) 자기 주사 시스템
JP2003296980A (ja) 磁気記録媒体の信号再生装置
KR0166744B1 (ko) 고밀도 광자기 디스크장치
JP3645824B2 (ja) 情報記録及び/または再生装置
JPH07121901A (ja) 光ピックアップ装置
JP3359787B2 (ja) 光磁気記録再生装置
JP2792267B2 (ja) 光ヘッド
KR930009687B1 (ko) 광자기 디스크의 광픽업장치

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Effective date: 20040220

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20040330

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040402

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees