JPH09138602A - 画像定着方法 - Google Patents

画像定着方法

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JPH09138602A
JPH09138602A JP29653295A JP29653295A JPH09138602A JP H09138602 A JPH09138602 A JP H09138602A JP 29653295 A JP29653295 A JP 29653295A JP 29653295 A JP29653295 A JP 29653295A JP H09138602 A JPH09138602 A JP H09138602A
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JP
Japan
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molecular weight
average molecular
weight
toner
image
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Application number
JP29653295A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Nagase
達也 長瀬
Yoshiki Nishimori
芳樹 西森
Akizo Shirase
明三 白勢
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オフセット現象を有効に防止したうえで、ト
ナー像が確実に定着され、光沢度の小さい定着画像を形
成することができる画像定着方法の提供。 【解決手段】 下記の定着器のローラー間に、下記のト
ナーによるトナー像を担持した記録材を通過させて定着
させる。 定着器:それぞれシリコーンゴム層およびフッ素樹脂層
を有する互いに圧接された一対のローラーを具え、シリ
コーンゴム層はJIS−A硬度が15〜45度のシリコ
ーンゴムよりなり、一対のローラーの表面硬度の差が0
〜5度である。 トナー:THF不溶分が20〜40重量%で、THF可
溶分の分子量およびその分布が特定の範囲にある架橋ス
チレン−アクリル系樹脂と、二価芳香族カルボン酸およ
び二価芳香族アルコールにより得られる、分子量および
その分布が特定の範囲にある線状ポリエステル樹脂とよ
りなる結着樹脂を含有してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録材に担持され
たトナー像を定着する画像定着方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式による画像形成方法におい
ては、光導電性感光体よりなる静電潜像担持体の表面を
帯電させて露光することにより、当該静電潜像担持体の
表面に静電潜像を形成し、この静電潜像をトナーにより
現像し、得られたトナー像を記録材に転写した後、これ
を定着させることにより、可視画像が形成される。一
方、静電潜像担持体は、トナー像が転写された後に、そ
の表面が除電され、さらに転写されずに残留したトナー
がクリーニングされたうえで、次の画像形成に供され
る。
【0003】このような画像形成方法に用いられるトナ
ーは、単に現像工程に付されるのみならず、それ以降の
工程、すなわち転写工程および定着工程にも付されるの
で、その性能として、良好な現像性のみでなく、良好な
転写性および定着性を有することが要求されている。
【0004】トナーの定着方法としては、従来、種々の
方法が知られているが、一般に加熱定着方式による方法
が有利であり、特に効率が高くて高速定着が可能である
観点から、熱ローラー定着等の接触加熱方式による方法
が好適である。然るに、接触加熱方式による定着方法に
おいては、オフセット現象が発生しやすい、という問題
がある。そのため、かかる接触加熱方式による定着方法
に適用されるトナーにおいては、基本的に、低い温度で
確実に定着することができること、熱ローラー定着時に
溶融トナーが熱ローラーに移転しにくいこと、等の条件
が要求される。また、クリーニング機構を有する定着器
においては、クリーニング機構に蓄積したトナーが熱ロ
ーラーの熱を受けて再溶融し、これが熱ローラーに再移
転して画像を汚す、いわゆるはき出し現象を生じないこ
とが要求される。
【0005】従来、トナーの定着性を改良する技術とし
ては、結着樹脂として異なる2種類の樹脂を含有してな
るトナーを用いる技術、例えば、(1)結着樹脂が、重
量平均分子量が8000〜16000のポリエステル樹
脂と、重量平均分子量が200000〜500000の
ビニル系樹脂とよりなり、結着樹脂中のポリエステル樹
脂の割合が20〜35重量%であるトナーを用いる技術
(特開昭60−244956号公報参照)、(2)結着
樹脂がポリエステル樹脂とビニル系樹脂とよりなり、当
該ポリエステル樹脂による直径0.5μm以上の不連続
相が形成されているトナーを用いる技術(特開昭60−
260062号公報参照)、(3)結着樹脂が、ポリエ
ステル樹脂と、スチレン−アクリル系樹脂とよりなり、
当該スチレン−アクリル系樹脂のゲル分量が15〜50
重量%であるトナーを用いる技術(特開昭63−127
254合公報参照)、(4)結着樹脂が、MI(メルト
インデックス)が10〜30g/10分である樹脂と、
AV(酸価)が20〜60KOHmg/gである樹脂と
よりなり、両者の割合が重量比で30:70〜95:5
である負帯電トナーを用いる技術(特開平5−8840
4号公報参照)、(5)結着樹脂が、MIが3〜8g/
10分の架橋樹脂と、MIが5〜30g/10分の非架
橋樹脂とよりなるトナーを用いる技術(特開平2−11
1966号参照)、(6)結着樹脂が、ポリエステル樹
脂100重量部と、数平均分子量が11000以下のビ
ニル系樹脂5〜42重量部とよりなるトナーを用いる技
術(特開昭62−195681号公報参照)が提案され
ている。
【0006】しかしながら、上記の技術においては、あ
る程度オフセット現象を防止することは可能であるが、
得られる定着画像が光沢度の大きいものとなる、という
問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に基づいてなされたものであって、その目的は、
オフセット現象を有効に防止したうえで、トナー像を確
実に定着することができ、しかも、光沢度の小さい定着
画像を形成することができる画像定着方法を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の画像定着方法
は、それぞれシリコーンゴム層およびこのシリコーンゴ
ム層上に形成されたフッ素樹脂層を有する、互いに圧接
された一対のローラーを具えてなる定着器を用い、この
定着器の一方のローラーにシリコーンオイルが塗布され
た状態で、当該一対のローラーの間に、トナー像を担持
した記録材を通過させることにより、当該トナー像を記
録材に定着させる画像定着方法において、前記一対のロ
ーラーにおけるシリコーンゴム層は、それぞれJIS−
A硬度が15〜45度であるシリコーンゴムにより構成
され、当該一対のローラーにおける各々の表面硬度の差
が0〜5度であり、前記トナー像を形成するトナーは、
架橋スチレン−アクリル系樹脂と、二価の芳香族カルボ
ン酸および二価の芳香族アルコールにより得られる線状
ポリエステル樹脂とよりなる結着樹脂を含有してなり、
前記架橋スチレン−アクリル系樹脂は、テトラヒドロフ
ラン不溶分が20〜40重量%であり、かつ、テトラヒ
ドロフラン可溶分のポリスチレン換算重量平均分子量M
wが5×104 〜10×104 、ポリスチレン換算数平
均分子量Mnが5×103 ≦Mn≦1×104 、ポリス
チレン換算重量平均分子量Mwとポリスチレン換算数平
均分子量Mnとの比(Mw/Mn)の値が15以下であ
り、前記線状ポリエステル樹脂は、ポリスチレン換算重
量平均分子量Mwが3×103 〜2×104 、ポリスチ
レン換算数平均分子量Mnが1×103 ≦Mn≦6×1
3 、ポリスチレン換算重量平均分子量Mwとポリスチ
レン換算数平均分子量Mnとの比(Mw/Mn)の値が
1〜5であり、前記トナーは、200℃における損失正
接tanδが0.6〜3.0の範囲にあることを特徴と
する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の画像定着方法につ
いて詳細に説明する。 〈トナー〉本発明の画像定着方法に用いられるトナー
は、結着樹脂および着色剤を含有してなる着色粒子を有
するものである。
【0010】着色粒子を構成する結着樹脂は、特定の架
橋スチレン−アクリル系樹脂と、特定の線状ポリエステ
ル樹脂とのブレンド樹脂よりなるものである。
【0011】結着樹脂として用いられる特定の架橋スチ
レン−アクリル系樹脂は、スチレン系単量体と、アクリ
ル系単量体と、架橋用単量体とを共重合することにより
得られる。
【0012】スチレン系単量体の具体例としては、スチ
レン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−
メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチ
レン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレ
ン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、
p−t−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、
p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、
p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン等
のスチレン誘導体が挙げられる。
【0013】アクリル系単量体の具体例としては、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n
−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イ
ソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−
オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリ
ル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸
フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタク
リル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル
類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−
ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステア
リル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル、アク
リル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミ
ノメチル等のアクリル酸エステル類、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、N−ブチル
アクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、メ
タクリルアミド、N−ブチルメタクリルアミド、N−オ
クタデシルアクリルアミド等のアクリル酸誘導体或いは
メタクリル酸誘導体が挙げられる。
【0014】また、上記の単量体以外に、プロピオン酸
ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエス
テル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル
等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエ
チルケトン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン
類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、
N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物類、ビニル
ナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類等の単
量体を用いることができる。
【0015】架橋用単量体の具体例としては、ジビニル
ベンゼン、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニ
ル)プロパン、エチレングリコールジアクリレート、
1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−
ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオ
ールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアク
リレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジ
エチレングリコールジアクリレート等が挙げられる。
【0016】上記の各単量体を共重合するために用いら
れる重合開始剤としては、過酸化ベンゾイル、過酸化ラ
ウリル等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、ア
ゾビスイソバレロニトリル等のアゾ系の重合開始剤を用
いることができる。重合開始剤の使用割合は、全単量体
100重量部に対して0.1〜2重量部であることが好
ましい。この割合が0.1重量部未満の場合には、重合
反応が十分に行われず、重合処理後に単量体が残留し、
高い収率が得られない。一方、この割合が2重量部を超
える場合には、得られる架橋スチレン−アクリル系樹脂
は分子量が低いものとなり、また、重量終了後に重合開
始剤の分解物が残留するため、得られるトナーの帯電性
に影響を与えることがある。また、各単量体の重合方法
としては、乳化重合法、懸濁重合法を用いることができ
る。
【0017】結着樹脂の一成分として用いられる特定の
架橋スチレン−アクリル系樹脂は、テトラヒドロフラン
不溶分(以下、「THF不溶分」という。)の割合が2
0〜40重量%とされる。THF不溶分の割合が20重
量%未満の場合には、得られるトナーを用いるとホット
オフセット現象を誘引してしまう。一方、THF不溶分
の割合が40重量%を超える場合には、得られる結着樹
脂と着色剤とを混練する際に、当該結着樹脂を十分に剪
断させることが困難となり、着色剤の分散不良が顕著と
なる。ここで、THF不溶分の割合は、次のようにして
求められる。樹脂0.5gを秤量し、この樹脂にテトラ
ヒドロフラン40ミリリットルを加え、その後、超音波
分散機を用いて15分間処理することにより、テトラヒ
ドロフラン中に樹脂を溶解させる。この溶液を20分間
静置した後、遠心分離機により、20000rpm、2
0分間の条件で遠心分離処理することにより、テトラヒ
ドロフランに溶解しない残渣を分離してその重量を測定
し、下記数1に示す式により、THF不溶分の割合を算
出する。
【0018】
【数1】THF不溶分の割合[重量%]=(残渣の重量
/樹脂の全重量)×100
【0019】また、結着樹脂として用いられる特定の架
橋スチレン−アクリル系樹脂は、テトラヒドロフラン可
溶分(以下、「THF可溶分」という。)のポリスチレ
ン換算重量平均分子量(以下、単に「重量平均分子量」
という。)Mwが5×104〜10×104 、ポリスチ
レン換算数平均分子量(以下、単に「数平均分子量」と
いう。)Mnが5×103 〜1×104 、重量平均分子
量Mwと数平均分子量Mnとの比(Mw/Mn)〔以
下、「比(Mw/Mn)」という。)が15以下とされ
る。ここで、重量平均分子量および数平均分子量は、ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフ法により測定される
ものをいう。
【0020】THF可溶分の重量平均分子量Mwが5×
104 未満の場合には、得られる定着画像は光沢度が高
いものとなる。一方、THF可溶分の重量平均分子量M
wが10×104 を超える場合には、アンダーオフセッ
ト現象が発生しやすくなる。THF可溶分の数平均分子
量Mnが5×103 未満の場合には、アンダーオフセッ
ト現象が発生しやすくなる。一方、THF可溶分の数平
均分子量Mnが1×104 が超える場合には、ホットオ
フセット現象が発生しやすくなる。比(Mw/Mn)が
15を超える場合には、ホットオフセット現象を誘発す
る。
【0021】結着樹脂の他の成分として用いられる特定
の線状ポリエステル樹脂は、二価の芳香族カルボン酸と
二価の芳香族アルコールとを縮合重合することにより得
られるものである。
【0022】二価の芳香族カルボン酸の具体例として
は、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等が挙げら
れ、これらの酸無水物も使用することができる。
【0023】二価の芳香族アルコールの具体例として
は、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロ
ピレン(3,3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2,0)−2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオ
キシプロピレン(2,0)−ポリオキシエチレン(2,
0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン等のエーテル化ビスフェ
ノール、ビスフェノールA、ビスフェノールZ等が挙げ
られる。
【0024】二価の芳香族カルボン酸と二価の芳香族ア
ルコールとの使用割合は、二価の芳香族カルボン酸1モ
ルに対して二価の芳香族のアルコール0.95〜1.0
5モルであることが好ましい。
【0025】結着樹脂として用いられる特定の線状ポリ
エステル樹脂の分子量は、重量平均分子量Mwが3×1
3 〜2×104 、数平均分子量Mnが1×103 〜6
×103 、比Mw/Mnが1〜5とされる。
【0026】重量平均分子量Mwが3×103 未満の場
合には、ホットオフセット現象が発生しやすくなる。一
方、重量平均分子量Mwが2×104 を超える場合に
は、定着温度を高くしなければならないため好ましくな
い。数平均分子量Mnが1×103 未満の場合には、得
られる線状ポリエステル樹脂は、分子鎖が短く、ガラス
転移温度が低いものとなるため、得られるトナーの保存
性に問題が生ずる。一方、数平均分子量Mnが6×10
3 が超える場合には、得られる線状ポリエステル樹脂
は、分子鎖が長く、剛直なものとなるため、トナーを製
造する際に、粉砕性能が低くなる。比Mw/Mnが1未
満の場合には、当該線状ポリエステル樹脂は生産性が極
めて低いものとなる。一方、比Mw/Mnが5を超える
場合には、得られる線状ポリエステル樹脂は溶融特性が
ブロードとなり、定着性能を阻害する。
【0027】着色粒子を構成する結着樹脂中における特
定の架橋スチレン−アクリル系樹脂と特定の線状ポリエ
ステル樹脂との割合は、特定の架橋スチレン−アクリル
系樹脂:特定の線状ポリエステル樹脂が重量比で95:
5〜80:20であることが好ましい。特定の架橋スチ
レン−アクリル系樹脂の割合が過小の場合には、ホット
オフセット現象が発生しやすく、定着ローラーを汚染す
る。一方、特定の架橋スチレン−アクリル系樹脂が過大
の場合には、定着可能温度が高くなるため、アンダーオ
フセット現象が発生しやすく、定着ローラーを汚染す
る。
【0028】着色粒子を構成する着色剤としては、カー
ボンブラック、磁性体、染料、顔料等を用いることがで
きるが、結着樹脂中への着色剤の分散およびトナーオフ
セット性能の観点から、染料を用いることが好ましい。
着色剤として用いられる染料としては、直接染料(C.
I.ダイレクト)、酸性染料(C.I.アシッド)、分
散染料(C.I.ディスパース)、油溶性染料(C.
I.ソルベント)に分類されるものが好ましい。このよ
うな染料の具体例としては、C.I.ダイレクトブルー
1、同2、同6、同8、同22、同25、同86、C.
I.ダイレクトレッド1、同2、同4、同9、同11、
同28、同45、C.I.ダイレクトイエロー1、同1
1、同12、同24、同26、同29、同88、同8
9、同98、C.I.アシッドブルー1、同3、同7、
同9、同74、同102、同104、同117、同12
0、同229、同234、C.I.アシッドレッド1、
同6、同8、同9、同13、同14、同18、同26、
同27、同33、同51、同52、同80、同87、同
92、C.I.アシッドイエロー1、同3、同7、同
9、同11、同13、同17、同23、同135、同1
61、C.I.ディスパースブルー1、同3、同5、同
6、同7、同8、同13、同19、同24、同27、同
43、同44、同52、同56、同60、同68、同8
7、同88、C.I.ディスパースレッド1、同4、同
5、同7、同11、同12、同13、同15、同17、
同60、C.I.ディスパースイエロー1、同2、同
3、同4、同7、同8、同31、同218、C.I.ソ
ルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、
同111、同122、C.I.ソルベントイエロー1
9、同44、同77、同79、同81、同82、同9
3、同98、同103、同104、同112、同16
2、C.I.ソルベントブルー25、同36、同38、
同60、同70、同93、同95等が挙げられる。これ
らの染料は、単独で若しくは二種類以上を組み合わせて
用いることができる。着色剤の数平均一次粒子径は、そ
の種類によっても異なるが、概ね10〜200nmであ
ることが好ましい。
【0029】着色粒子には、必要に応じて離型剤を含有
させることができる。このような離型剤としては、数平
均分子量(高温ゲルパーミエーショングロマトグラフ法
によるポリスチレン換算数平均分子量を示す。)が15
00〜5000の低分子量ポリエチレン、低分子量ポリ
プロピレン、低分子量エチレン−プロピレン共重合体等
のポリオレフィンワックス、マイクロワックス、フィッ
シャートロプシュワックス等の高融点パラフィンワック
ス、脂肪酸低級アルコールエステル、脂肪酸高級アルコ
ールエステル、脂肪酸多価アルコールエステル等のエス
テル系ワックス、アミド系ワックス等が挙げられる。こ
れらは単独でまたは2種類以上を組み合わせて用いるこ
とができる。
【0030】着色粒子に含有されるその他の添加剤とし
ては、例えばサリチル酸誘導体、アゾ系金属錯体等の荷
電制御剤等が挙げられる。
【0031】本発明に用いられるトナーにおいては、上
記の着色粒子に、必要に応じて、無機微粒子およびその
他の外部添加剤を加えることができる。無機微粒子を構
成する無機材料としては、シリカ、酸化チタン、酸化ア
ルミニウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウ
ム等が挙げられ、これらは疎水化処理されたものであっ
てもよい。また、無機微粒子としては、数平均一次粒子
径が5〜1000nmであるものを用いることが好まし
い。このような無機微粒子は、トナー全体の0.1〜
2.0重量%となる割合で用いることが好ましい。
【0032】無機微粒子以外の外部添加剤としては、ク
リーニング助剤を用いることができ、その具体例として
は、スチレン−アクリル樹脂微粒子や、ステアリン酸亜
鉛等の高級脂肪酸金属塩が挙げられる。このようなクリ
ーニング助剤は、トナー全体の0.01〜1.0重量%
となる割合で用いることが好ましい。
【0033】本発明に用いられるトナーは、200℃に
おける損失正接tanδが0.6〜3.0の範囲のもの
とされる。200℃における損失正接tanδが0.6
未満の場合には、トナーの弾性成分が多いため、大きな
定着エネルギーが必要となり、アンダーオフセットを引
き起こしやすく、定着ローラーの汚染が生じる。一方、
200℃における損失正接tanδが6.0を超える場
合には、トナーの粘性成分が多いため、得られる画像は
光沢度が大きいものとなり、また、ホットオフセットを
引き起こしやすく、定着ローラーの汚染が生じる。ここ
で、トナーの損失正接tanδは、レオロジ製の粘弾性
測定装置「MR500」を用い、治具に直径10mmの
パラレルプレートを用い、印加周波数を1Hzとしたと
きの200℃における値を示す。
【0034】〈現像剤〉本発明の画像定着方法において
は、上記のトナーをキャリアと混合することにより二成
分現像剤として用いることができ、また、上記のトナー
をそのまま一成分現像剤として用いることもできる。
【0035】二成分現像剤に用いられるキャリアとして
は、鉄、フェライト等の磁性体粒子のみよりなる非被覆
キャリア、これらの磁性体粒子の表面に樹脂を被覆して
なる樹脂被覆キャリア、あるいは樹脂中に磁性体微粒子
を分散させた樹脂分散型キャリアを用いることができ
る。また、用いられるキャリアは、平均粒子径が30〜
150μmの範囲のものが好ましい。
【0036】上記のトナーを一成分現像剤として用いる
場合には、着色粒子を構成する着色剤として、数平均一
次粒子径が0.1〜2.0μmのマグネタイト等の強磁
性体を用いることが好ましい。このような強磁性体は、
トナー中に20〜60重量%の割合で含有される。ま
た、本発明においては、上記のトナーを、磁性体を含有
しない非磁性一成分現像剤として用いることもできる。
【0037】〈定着器〉図1は、本発明の画像定着方法
に用いられる定着器の一例における構成を示す説明用断
面図である。この定着器は、加熱ローラーである上ロー
ラー10と、加圧ローラーである下ローラー20と、上
ローラー10の表面をクリーニングするクリーニングロ
ーラーよりなるクリーニング装置30と、下ローラー2
0を上方に押圧して上ローラーに圧接させる押圧機構4
0とを具えてなるものである。
【0038】上ローラー10および下ローラー20にお
いては、それぞれ金属製のローラー基体11,21が設
けられ、これらのローラー基体11,21の各々の表面
には、シリコーンゴム層12,22が設けられ、これら
のシリコーンゴム層12,22の表面には、フッ素樹脂
層13,23が設けられている。また、上ローラー10
のローラー基体11の内部には、ヒーター15が設けら
れている。
【0039】ローラー基体11,21を構成する材料と
しては、炭素鋼、合金鋼、アルミニウム等を用いること
ができる。
【0040】シリコーンゴム層12,22を構成するシ
リコーンゴムは、JIS−A硬度が15〜45度のもの
が用いられる。ここで、JIS−A硬度とは、JIS
K6301に記載されているスプリング式硬さ試験(A
型)により測定されるものをいう。具体的には、厚みが
12mm以上のゴム試験片を用意し、その表面を平滑化
し、当該ゴム試験片の表面にスプリング式硬さ試験機の
加圧面を接触させたときに、加圧面の中心の穴からバネ
圧力により突き出ている押針が試験片の表面により押し
戻される距離を硬さとして測定する。JIS−A硬度が
15度未満のシリコーンゴムを用いる場合には、得られ
るシリコーンゴム層の柔軟性が過大となるため、後述す
るニップの幅が大きくなり、オフセット現象を引き起こ
しやすくなる。一方、JIS−A硬度が45度を超える
シリコーンゴムを用いる場合には、得られるシリコーン
ゴム層の柔軟性が過小となるため、ニップを十分に形成
することが困難となり、特に厚みの大きい記録材や、例
えば封筒などの多重構造の記録材を用いるときに、トナ
ー像を十分に定着させることができない。
【0041】シリコーンゴム層12,22の厚みは、
0.4〜1.2mmであることが好ましい。シリコーン
ゴム層12,22の厚みが0.4mm未満の場合には、
得られる画像は光沢度が高くて見苦しいものとなること
がある。一方、シリコーンゴム層12,22の厚みが
1.2mmを超える場合には、当該シリコーンゴム層は
全体の熱伝導性が小さいものとなり、ローラー表面を所
定の温度に加熱するためには、ヒーター15により相当
に大きい熱量を与えることが必要となり、そのため、長
時間使用すると当該シリコーンゴム層の劣化が生じるこ
とがある。
【0042】フッ素樹脂層13,23を構成するフッ素
樹脂材料としては、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、
テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキシビニ
ルエーテル共重合体樹脂等を用いることができる。
【0043】フッ素樹脂層13,23の厚みは、30〜
70μmであることが好ましい。フッ素樹脂層13,2
3の厚みが30μm未満の場合には、当該フッ素樹脂層
の機械的強度が小さくて破損しやすいものとなる。一
方、フッ素樹脂層13,23の厚みが70μmを超える
場合には、当該フッ素樹脂層は、機械的強度が過大なも
のとなり、シリコーンゴム層12,22に追従して変形
しないため、ニップを十分に形成することが困難とな
る。
【0044】本発明においては、上ローラー10の表面
硬度と下ローラー20の表面硬度との差が0〜5度とさ
れる。ここで、ローラーの表面硬度は、日本ゴム協会規
格SRIS0101に基づいて、C型押針(高分子計器
株式会社製)を用いて測定されるASKER−C硬度を
示す。具体的には、試験片の表面にスプリング式硬さ試
験機の加圧面を接触させたときに、加圧面の中心の穴か
らバネ圧力により突き出ている押針が試験片の表面によ
り押し戻される距離を硬さとして測定する。上ローラー
10の表面硬度と下ローラー20の表面硬度との差が5
度を超える場合には、厚みの大きい記録材や、多重構造
の記録材を用いるときには、当該記録材に皺や反り等の
変形が生じやすくなる。また、記録材の変形を防止する
ためには、上ローラー10と下ローラーとの間の圧接力
を相当に小さくすることが必要となるため、トナー像を
十分に定着させることが困難となる。
【0045】クリーニング装置30は、シリコーンオイ
ルを供給するオイル供給機構を具えてなるものである。
クリーニングに使用されるシリコーンオイルとしては、
ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーン
オイル、長鎖アルキル変性シリコーンオイル、トリフロ
ロプロピル変性シリコーンオイル等が挙げられる。
【0046】上記の定着器においては、クリーニング装
置30により、上ローラー10の表面にシリコーンオイ
ルが塗布されると共に、図2に示すように、押圧機構4
0によって下ローラ20が上方に押圧されることによ
り、下ローラー20の表面が上ローラー10の表面に圧
接され、上ローラー10および下ローラー20が変形す
ることにより、ニップNが形成される。そして、この状
態で、上ローラー10と下ローラー20との間に、前述
のトナーによるトナー像51が担持された記録材50を
通過させることにより、トナー像51が記録材50に定
着される。
【0047】以上において、上ローラー10と下ローラ
ー20との間に作用する圧接力は、15〜20N/cm
であることが好ましい。この圧接力が15N/cm未満
の場合には、トナー像を形成するトナーを十分に変形さ
せることが困難となり、厚みの大きい記録材や多重構造
の記録材を用いるときに、トナー像を十分に定着させる
ことができない。一方、この圧接力が20N/cmを超
える場合には、厚みの大きい記録材や多重構造の記録材
を用いるときに、当該記録材に皺や反り等の変形が生じ
やすくなる。ニップNの幅dは、1〜7mm、特に2〜
5mmであることが好ましい。ニップNの幅dが1mm
未満の場合には、トナー像51を形成するトナーに対し
て熱を均一に付与することが困難となるため、定着ムラ
が発生しやすい。一方、ニップNの幅dが7mmを超え
る場合には、トナー像51を形成するトナーの溶融が促
進されるため、オフセット現象が生じやすい。また、定
着速度は、10〜400mm/secであることが好ま
しい。
【0048】本発明に用いられる定着器は、上記の構成
のものに限られず、これに変更を加えることができる。
例えば、上ローラーを加圧ローラーとし、下ローラーを
加熱ローラーとして構成してもよく、また、上ローラー
および下ローラーの両方を加熱ローラーとして構成して
もよい。また、クリーニング装置としては、オイル供給
機構を有するものであれば、特に限定されず、例えばク
リーニングパットによるものを用いることができる。
【0049】
【実施例】以下、本発明の画像定着方法の実施例につい
て説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0050】(1)架橋スチレン−アクリル系樹脂の製
造 〔製造例1〕スチレンモノマー75重量部、n−ブチル
アクリレートモノマー24重量部およびジビニルベンゼ
ン1重量部を用いて、本発明用の架橋スチレン−アクリ
ル系樹脂(S1)を製造した。この架橋スチレン−アク
リル系樹脂(S1)のTHF不溶分の割合、THF可溶
分の重量平均分子量Mw、数平均分子量Mnおよび比M
w/Mnを表1に示す。
【0051】〔製造例2〕スチレンモノマー70重量
部、n−ブチルメタクリレートモノマー20重量部、n
−ブチルアクリレートモノマー8重量部およびジビニル
ベンゼン2重量部を用いて、本発明用の架橋スチレン−
アクリル系樹脂(S2)を製造した。この架橋スチレン
−アクリル系樹脂(S2)のTHF不溶分の割合、TH
F可溶分の重量平均分子量Mw、数平均分子量Mnおよ
び比Mw/Mnを表1に示す。
【0052】〔比較製造例1〕スチレンモノマー75重
量部、n−ブチルアクリレートモノマー20重量部およ
びジビニルベンゼン5重量部を用いて、比較用の架橋ス
チレン−アクリル系樹脂(S3)を製造した。この架橋
スチレン−アクリル系樹脂(S3)のTHF不溶分の割
合、THF可溶分の重量平均分子量Mw、数平均分子量
Mnおよび比(Mw/Mn)を表1に示す。この架橋ス
チレン−アクリル系樹脂(S3)は、重量平均分子量M
wおよび数平均分子量Mnの値が小さいものである。
【0053】〔比較製造例2〕スチレンモノマー65重
量部およびn−ブチルメタクリレートモノマー35重量
部を用いて、比較用の非架橋スチレン−アクリル系樹脂
(S4)を製造した。この非架橋スチレン−アクリル系
樹脂(S4)のTHF不溶分の割合、THF可溶分の重
量平均分子量Mw、数平均分子量Mnおよび比(Mw/
Mn)を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】(2)線状ポリエステル樹脂の製造 〔製造例1〕温度計、攪拌器、窒素導入管およびコンデ
ンサーを具えた反応器に、2価の芳香族カルボン酸とし
てテレフタル酸30重量部およびイソフタル酸70重量
部、並びに2価の芳香族アルコールとしてポリオキシプ
ロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン55重量部およびポリオキシエチレン
(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパン45重量部を投入し、さらに少量のジブチル錫
オキサイドを添加し、200℃で反応させることによ
り、本発明用の線状ポリエステル樹脂(P1)を製造し
た。この線状ポリエステル樹脂(P1)のTHF不溶分
の割合、重量平均分子量Mw、数平均分子量Mnおよび
比(Mw/Mn)を表2に示す。
【0056】〔製造例2〕2価の芳香族カルボン酸とし
てテレフタル酸55重量部およびイソフタル酸45重量
部、並びに2価の芳香族アルコールとしてポリオキシプ
ロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン100重量部を用いたこと以外は、製
造例1と同様にして本発明用の線状ポリエステル樹脂
(P2)を製造した。この線状ポリエステル樹脂(P
2)のTHF不溶分の割合、重量平均分子量Mw、数平
均分子量Mnおよび比(Mw/Mn)を表2に示す。
【0057】〔比較製造例1〕2価の芳香族カルボン酸
としてテレフタル酸25重量部およびイソフタル酸65
重量部、2価の脂肪族カルボン酸としてフマル酸10重
量部、並びに2価の芳香族アルコールとしてポリオキシ
プロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン45重量部を用いたこと以外は、製
造例1と同様にして比較用の線状ポリエステル樹脂(P
3)を製造した。この線状ポリエステル樹脂(P3)の
THF不溶分の割合、重量平均分子量Mw、数平均分子
量Mnおよび比(Mw/Mn)を表2に示す。
【0058】〔比較製造例2〕2価の芳香族カルボン酸
としてテレフタル酸30重量部およびイソフタル酸40
重量部、2価の脂肪族カルボン酸としてn−ドデセニル
コハク酸30重量部、2価の芳香族アルコールとしてポ
リオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン45重量部およびポリオキ
シエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン25重量部、並びに2価の脂肪族ア
ルコールとしてネオペンチルグリコールを用いたこと以
外は、製造例1と同様にして比較用の線状ポリエステル
樹脂(P4)を製造した。この線状ポリエステル樹脂
(P4)のTHF不溶分の割合、重量平均分子量Mw、
数平均分子量Mnおよび比(Mw/Mn)を表2に示
す。
【0059】
【表2】
【0060】(3)トナーの製造 結着樹脂として架橋スチレン−アクリル系樹脂(S1)
85重量部および線状ポリエステル樹脂(P1)15重
量部、着色剤として「C.I.ソルベントイエロー16
2」10重量部、並びに離型剤としてポリプロピレン3
重量部を用い、これらを混合した後、溶融混練、粉砕、
分級を行うことにより、体積平均粒子径が8.5μmの
着色粒子を得た。この着色粒子に、外部添加剤として数
平均平均粒子径が12nmの疎水性シリカを0.7重量
%となる割合で添加することにより、本発明用のトナー
1を得た。
【0061】また、下記表3および表4の配合に従っ
て、トナー1と同様にして本発明用のトナー2〜トナー
10および比較用のトナー11〜トナー15を調製し
た。
【0062】本発明用のトナー1〜トナー10および比
較用のトナー11〜トナー15について、200℃にお
ける損失正接tanδを測定した。結果を表3および表
4に示す。
【0063】
【表3】
【0064】
【表4】
【0065】(4)現像剤の調製 本発明用のトナー1〜トナー8および比較用のトナー9
〜トナー15の各々に、スチレン−アクリル共重合体樹
脂が被覆された、体積平均粒子径が62μmのフェライ
トキャリアを添加して混合することにより、それぞれト
ナー濃度が7重量%である本発明用の現像剤1〜現像剤
10および比較用の現像剤11〜15を調製した。
【0066】(5)定着器の作製 下記の条件に従い、図1に示す本発明用の定着器T1を
作製した。 上ローラー(10): ローラー基体(11):アルミニウム製,直径30m
m, シリコーンゴム層(12):JIS−A硬度30度,厚
み0.8mm, フッ素樹脂層(13):テトラフルオロエチレン−パー
フルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂製,厚み
50μm, 下ローラー(20): ローラー基体(21):アルミニウム製,直径25m
m, シリコーンゴム層(22):JIS−A硬度40度,厚
み1.0mm, フッ素樹脂層(13):テトラフルオロエチレン−パー
フルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂製,厚み
50μm, 上ローラー(10)と下ローラー(20)との表面硬度
差:4度, 上ローラー(10)と下ローラー(20)との圧接力:
18N/cm, ニップ(N)の幅d:3.0mm, 定着速度:100mm/sec
【0067】また、下記表5の条件に従って変更したこ
と以外は、定着器T1と同様の条件により、本発明用の
定着器T2〜定着器T5および比較用の定着器T6〜T
7を作製した。
【0068】
【表5】
【0069】〈実施例および比較例〉本発明用の定着器
T1〜T5および比較用の定着器T6〜定着器T7の各
々を、電子写真複写機「Konica9028(コニカ
株式会社製)」に組み込み、これらの電子写真複写機
と、本発明用の現像剤1〜現像剤10および比較用の現
像剤11〜現像剤15とを用い、電子写真法によって静
電潜像を現像してトナー像を形成し、このトナー像を記
録材に転写して定着させる実写テストを行い、その定着
工程について、下記の評価を行った。
【0070】〔定着率〕記録材として、20ポンド紙お
よび36ポンド紙を用い、温度10℃、相対湿度10%
の条件で、定着温度を120℃から5℃単位で変えなが
らベタ画像を形成し、このベタ画像の定着率を下記のよ
うにして測定し、定着率が70%に到達する温度を測定
した。ベタ画像が定着された記録材を折り曲げ、その
後、JIS L0823の染色堅牢度試験用摩擦試験機
を用い、布で摩擦を10回繰り返し、この操作を行う前
の初期画像の反射濃度と、この操作を行った後の画像
(以下、「テスト後画像」という。)の反射をRD−9
18により測定し、下記数2の式により定着率を求め
た。なお、初期画像の反射濃度は、記録材の反射濃度を
0とする相対反射濃度が1.40となるよう調整した。
【0071】
【数2】定着率(%)=(テスト後画像の反射濃度/初
期画像の反射濃度)×100
【0072】〔ローラーの汚染〕定着温度が180℃、
上ローラーへのシリコーンオイルの塗布量がA4サイズ
のペーパー1枚あたり0.5mgの条件で、黒化面積率
9%の画像を2000枚定着させたときの上ローラーの
汚染状態を観察し、ローラーの汚染がない場合を○、ロ
ーラーが部分的に汚染している場合を△、ローラー全面
が汚染している場合を×として評価した。
【0073】〔光沢度〕記録材として20ポンド紙を用
い、定着温度190℃の条件でベタ画像を形成し、この
ベタ画像について、グロスメーターにより入射角75°
における光沢度を測定した。この光沢度が15以下の画
像は実用上問題がなく、この光沢度が15を超える画像
はぎらついたものとなる。以上、結果を表6〜表8に示
す。
【0074】
【表6】
【0075】
【表7】
【0076】
【表8】
【0077】表6〜表8の結果から明らかなように、本
発明の画像定着方法によれば、低い温度でトナー像が定
着されると共に、トナーによるローラー汚染が少ないの
で、オフセット現象を有効に防止することができ、しか
も、光沢度の小さい定着画像が得られる。
【0078】
【発明の効果】本発明の画像定着方法によれば、オフセ
ット現象を有効に防止したうえで、トナー像を記録材に
確実に定着させることができ、しかも、光沢度が小さい
画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像定着方法に用いられる定着器の一
例における構成を示す説明図である。
【図2】図1に示す定着器の動作状態を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
10 上ローラー 11 ローラー基体 12 シリコーンゴム層 13 フッ素樹脂層 15 ヒーター 20 下ローラー 21 ローラー基体 22 シリコーンゴム層 23 フッ素樹脂層 30 クリーニングローラー 40 押圧機構 50 記録材 51 トナー像 N ニップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 9/08 331

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれシリコーンゴム層およびこのシ
    リコーンゴム層上に形成されたフッ素樹脂層を有する、
    互いに圧接された一対のローラーを具えてなる定着器を
    用い、この定着器の一方のローラーにシリコーンオイル
    が塗布された状態で、当該一対のローラーの間に、トナ
    ー像を担持した記録材を通過させることにより、当該ト
    ナー像を記録材に定着させる画像定着方法において、 前記一対のローラーにおけるシリコーンゴム層は、それ
    ぞれJIS−A硬度が15〜45度であるシリコーンゴ
    ムにより構成され、当該一対のローラーにおける各々の
    表面硬度の差が0〜5度であり、 前記トナー像を形成するトナーは、架橋スチレン−アク
    リル系樹脂と、二価の芳香族カルボン酸および二価の芳
    香族アルコールにより得られる線状ポリエステル樹脂と
    よりなる結着樹脂を含有してなり、 前記架橋スチレン−アクリル系樹脂は、テトラヒドロフ
    ラン不溶分が20〜40重量%であり、かつ、テトラヒ
    ドロフラン可溶分のポリスチレン換算重量平均分子量M
    wが5×104 〜10×104 、ポリスチレン換算数平
    均分子量Mnが5×103 ≦Mn≦1×104 、ポリス
    チレン換算重量平均分子量Mwとポリスチレン換算数平
    均分子量Mnとの比(Mw/Mn)の値が15以下であ
    り、 前記線状ポリエステル樹脂は、ポリスチレン換算重量平
    均分子量Mwが3×103 〜2×104 、ポリスチレン
    換算数平均分子量Mnが1×103 ≦Mn≦6×1
    3 、ポリスチレン換算重量平均分子量Mwとポリスチ
    レン換算数平均分子量Mnとの比(Mw/Mn)の値が
    1〜5であり、 前記トナーは、200℃における損失正接tanδが
    0.6〜3.0の範囲にあることを特徴とする画像定着
    方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004057419A3 (ja) * 2002-12-20 2004-10-07 Mitsubishi Rayon Co トナー用ポリエステル樹脂組成物およびトナー
JP2006163393A (ja) * 2004-12-03 2006-06-22 Xerox Corp トナー組成物
CN100454149C (zh) * 2002-12-20 2009-01-21 三菱丽阳株式会社 调色剂用聚酯树脂组合物及调色剂

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