JPH09138478A - ハロゲン化銀乳剤 - Google Patents

ハロゲン化銀乳剤

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JPH09138478A
JPH09138478A JP29689395A JP29689395A JPH09138478A JP H09138478 A JPH09138478 A JP H09138478A JP 29689395 A JP29689395 A JP 29689395A JP 29689395 A JP29689395 A JP 29689395A JP H09138478 A JPH09138478 A JP H09138478A
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JP
Japan
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silver halide
compound
solution
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JP29689395A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiro Kubodera
満広 久保寺
Takeshi Ikeda
剛 池田
Shigeo Tanaka
重雄 田中
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 製造工程の作業環境が優れ、高感度でカブリ
上昇の少ない、かつ、製造ロット間での性能が安定した
ハロゲン化銀乳剤を提供する。 【解決手段】 少なくとも95モル%の塩化銀を含有す
るハロゲン化銀粒子を含有するハロゲン化銀乳剤におい
て、少なくとも一種の増感色素が過飽和物として添加さ
れ、少なくとも一種の含窒素複素環メルカプト化合物が
解離度0.99以上の溶液として添加され、かつ、下記
a)〜d)の群から選ばれる少なくとも一種の化合物を
含有するハロゲン化銀乳剤。 a)分子中にイオウ、セレン又はテルル原子が3個以上
連結した構造を有する化合物 b)少なくとも2個の連結しないイオウ、セレンまたは
テルル原子を複素環の構成員として有する有機化合物 c)下記一般式(I)で表される化合物 一般式(I) R11−X11−X12−R12 d)無機イオウ、下記一般式(II)で表されるチオスル
ホン酸化合物又は下記一般式(III)で表される化合物 一般式(II) R21−SO2S−M21 一般式(III) R31−X312−M31

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化銀写真
感光材料用のハロゲン化銀乳剤に関し、詳しくは製造工
程の作業環境が優れ、高感度でカブリ上昇の少ない、か
つ、製造ロット間での性能が安定したハロゲン化銀乳剤
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年迅速タイプのミニラボ設置店が年々
増えている。これは、行楽地の中でお客様にその場でプ
リントを渡すサービスやショッピングセンターで買い物
中にプリントを作成し、帰る時にはプリントを渡せるよ
うなサービスが望まれており、これが迅速処理のミニラ
ボの利点を最大限に活かせる業態であることに起因する
と思われる。それに伴って、ミニラボでのカラーペーパ
ーの使用量も年々増えてきている。カラーペーパーは、
写真専門技術者以外の人でも簡単に同じ条件でプリント
が出来るように、感度・階調が常に一定でバラツキのな
い性能の安定したカラーペーパーの供給が要求されてい
る。一般に塩化銀乳剤は、保存性が悪く、感度が下が
り、カブリ上昇が速いことが知られている。例えば特開
平4−323645号、特開平6−222523号公報
では、シアニン色素と含窒素メルカプト化合物を用い
て、乳剤溶液中での感度・カブリ変動を安定化する技術
等が開示されている。しかしながら、この技術は乳剤溶
解から塗布されるまでの溶解中での経時による性能変動
を防止するもので、乳剤を溶液化する以前に生じる性能
バラツキを小さくする技術ではなかった。
【0003】一方、ハロゲン化銀写真感光材料の製造
上、作業環境の観点から、ハロゲン化銀写真感光材料作
成時に使用する有機溶媒を減らそうという要求がある。
従来から大量の有機溶媒を含有する化学増感・分光増感
済乳剤は、冷蔵保存中の性能変動が大きいといわれてい
たが、本発明者等の調査の結果、有機溶剤を減少しても
変動の程度は改良されないことも明かになっている。
【0004】増感色素を溶解することなくハロゲン化銀
写真乳剤に添加することは既に知られている。例えば、
特開平2−135437号公報には水に対して分散性の
良い写真用添加剤を水中に添加し、分散機にて分散した
後、該分散液に実質的に水不溶性で界面活性剤に溶解性
の高い写真用添加剤を、親水性基としてスルホン酸基ま
たは硫酸エステル基を有する界面活性剤と共に添加混合
して分散液とし、ハロゲン化銀乳剤に添加する技術によ
り、凝集物の発生がなく塗布故障を少なくできることを
開示している。同様に界面活性剤を用いて写真用添加剤
の分散物を得る方法が特開平2−135438号、特開
平2−23331号、特開平2−23332号公報等に
開示されている。しかし、いずれも写真性能に関しての
具体的な記載はない。
【0005】他に、特開平2−23330号公報には、
水不溶性の写真用添加剤を1種以上の水易溶性の写真用
添加剤と共に有機溶媒で加熱溶解し、完溶後該溶液の有
機溶媒を蒸発させフレーク状濃縮物にした後、該フレー
ク状濃縮物を水中に分散し、該分散液をハロゲン化銀乳
剤に添加することにより塗布故障を少なくすることが出
来ることを開示しているが、写真性能については何等述
べられていない。
【0006】特開昭60−196749号公報には、増
感色素を有機溶媒を使わずに、ハロゲン化銀粒子の形成
が完結する以前に添加することにより現像速度の増大、
相反則不軌の改良が果たされることが開示されている。
また、特開平6−102605号には、固体微粒子色素
存在下にポリスルフィド化合物を含有して、相反則不軌
を改良、更に硬調化する技術が開示されている。特開昭
58−105141号にはpH6〜8、60〜80℃の
条件下、水系中で機械的に1μm以下の微粒子に粉砕、
分散して得られた分散物を用いることにより、所望の感
度が得られ、塗布故障を無くすことができることが開示
されている。実施例中には増感色素を高速撹拌装置によ
り水中に分散した分散液が開示されているが、増感色素
の過飽和物を適用した時の性能に関して何も述べられて
おらず、また何も示唆されていなかった。同様の技術
は、特開平4−125631号、特開平4−12563
2号、特開平4−125634号公報などにも開示され
ているが、これら公報にも増感色素の過飽和物を適用し
た時の性能に関しては、何等記載されていないし、また
示唆もしてない。本発明者等は、増感色素の固体分散を
種々検討した結果、有機溶剤で溶解して添加した増感色
素よりも感度が低いことが判明した。
【0007】一般にハロゲン化銀乳剤を高感度化しよう
とするとカブリも上昇しやすいことが知られている。カ
ブリは特にプリント材料ではハイライト部の描写の表現
力に大きな影響を与えるため、カブリの防止の為の技術
が種々検討されてきた。カブリの防止には様々な方法が
あるが、通常カブリ防止剤を添加する事で行っている。
これらカブリ防止剤に関しては、例えば、E.J.Bi
rr著 Stabilization of Phot
ogaphic Silver HalideEmul
sions(スタビリゼイション オブ フォトグラフ
ィク シルバーハライド エマルジョンズ)第1版(F
ocal社刊1974年)およびT.H.James著
The Theory of Photograph
icProcess(ザ セオリー オブ フォトグラ
フィク プロセス)第4版(Macmillan社刊1
977年)等に記載されている。しかしながら、カブリ
防止剤は、カブリを防止できる一方で、感度を低下させ
る、階調を軟調化させる、現像処理を不活性化させる等
の欠点を有している。したがって、これらの欠点を有さ
ないカブリ防止剤が望まれていた。この問題に対し種々
の化合物による改良の努力が払われてきた。例えば、特
開昭62−177539号、特開昭62−250436
号、特開昭62−253142号、特開昭62−253
165号、特開昭63−44650号、特開昭63−4
6440号、特開昭63−46442号、特開昭63−
46445号、特開昭63−311245号等に現像処
理を不活性にさせないカブリ防止剤が開示されている。
さらに、特開昭51−36130号には、メルカプト基
を有しかつ分子中に少なくとも2個のアザ窒素原子を有
するヘテロ環化合物であって、pKaが7.6をこえな
い化合物を添加することで、硫黄増感時にカブリ抑制し
増感を実現する技術が開示されている。特開昭62−1
77539号には、実質的に塩化銀からなるハロゲン化
銀乳剤層に含有されるメルカプト基を有する含窒素複素
環化合物等のカブリ防止剤についての記載がある。特開
昭62−253142号、特開昭62−253165号
にはカブリ防止剤として、メルカプト基を有し窒素を含
むヘテロ環化合物を用いる技術が開示されている。特開
昭63−46445号には、メルカプト基を有する複素
環残基を含む化合物及びメルカプト基を有しない、窒素
を含むヘテロ環化合物のどちらかをカブリ防止剤として
用いる技術が開示されている。しかしながら、現像処理
の迅速化、さらに一層の高感度化が望まれている昨今、
これらのカブリ防止剤のカブリ防止能では十分とはいえ
なくなってきた。これまで、カブリ防止剤の添加方法に
よるカブリ防止能の改良について述べているものはな
い。例えば前述の特開昭51−36130号、特開昭6
2−177539号、特開昭62−253142号、特
開昭62−253165号には添加方法については何等
記載されていない。特開昭63−46445号の中で
は、添加方法について若干ふれられていて、水、あるい
は適当なpH値を有する酸またはアルカリ水溶液、ある
いはメタノール、エタノール等の有機溶媒に溶解して添
加されると記載されている。しかしながら、どの方法が
好ましいかの記載はなく、またカブリ抑制剤の解離度に
関しては何等記載はない。特開平6−308656号に
は、カブリ防止剤の解離度0.99以上の溶液を添加
し、高感度で低減されたカブリ特性を得る技術が開示さ
れている。しかしながら、この技術は本発明の目的であ
る製造ロット間での性能変動を克服するものではなかっ
た。
【0008】特開昭63−301039号には、無機イ
オウの存在下に化学増感を行うことによって高感度で、
カブリが低く、硬調な画像が得られることが開示されて
いる。特開昭63−309944号には、無機イオウの
存在下に化学増感し、化学増感の停止工程でさらに無機
イオウを添加することによって、高感度でカブリが低く
硬調な画像が得られる事を開示している。特開昭64−
86135号には化学増感終了までに金化合物及び無機
イオウを存在させる事により高感度でカブリが低く硬調
な画像が得られる事を開示している。
【0009】特開昭63−316039号にはイリジウ
ム化合物を含有した乳剤に増感停止工程以前に無機イオ
ウを添加する事により相反則不軌による感度、階調の変
動を改良できる事が開示されている。
【0010】特開平2−256046号には、塩化銀含
有率90モル%以上のハロゲン化銀乳剤層を有する感光
材料において、写真構成層の少なくとも一層に分子構造
中にイオウ原子が3個以上連結したポリスルフィド有機
化合物または少なくとも2個のチオエーテル結合または
少なくとも1個のジスルフィド結合を複素環の構成員と
して有する有機化合物の少なくとも一種と、銀イオンと
の溶解度積が1×10-10以下である含窒素複素環化合
物の少なくとも一種を合わせて含有する事によってカブ
リが低く、経時での感度、カブリの変動を小さくし得る
ことを開示している。しかし、露光後初期の潜像安定性
に関しては何等述べられていない。
【0011】特公昭62−17216号には、実質的に
立方体の結晶形を有するイオウ増感されたハロゲン化銀
写真乳剤と複素環有機化合物の組み合わせによる増感法
において、イオウ増感剤としてポリスルフィド化合物を
用いることにより、カブリが低く高感度が得られる事を
開示している。
【0012】さらに、特開平6−19024号、同6−
19026号には前記一般式(III)で表される化合物
のうち反応不活性な化合物をハロゲン化銀乳剤の沈澱前
または沈澱中及び分光/化学増感の前または分光/化学
増感中に添加することによって即カブリ及び経時後のカ
ブリの上昇を改良できることを開示している。さらに特
開平6−19037号にはこれらの化合物を固体分散物
として添加することによって、その効果を高めることが
できることを開示している。
【0013】特開平6−35147号には塩化銀乳剤が
ジアミノジスルフィド及びスルフィネート化合物を1:
1〜1:20の重量比で包含させることによってカラー
写真感光材料の貯蔵安定性、露光時の温度変動による性
能変動の改良がなされることを開示している。
【0014】特開平6−202265号にはハロゲン化
銀乳剤の沈澱後、分光/化学増感の前または分光/化学
増感中に前記一般式(III)で表される化合物のうちの
特定のジスルフィド化合物とスルフィネートまたはセレ
ニネート化合物を添加することによって低いカブリと高
い感度が得られることを開示している。
【0015】欧州広域特許627,657号には、水溶
性基を有するジスルフィド化合物を含有する塩化銀乳剤
からなる写真要素によってカブリが低下し、生試料を保
存したときのカブリ、感度の変動、露光時の温度の変動
に起因した感度変動が小さくなることが開示されてい
る。
【0016】そして特開平6−301139号には、ハ
ロゲン化銀粒子集団の投影面積の少なくとも50%が1
0未満の隣接するエッジ比をもつ{100}主平面をも
ち、少なくとも2のアスペクト比を有するハロゲン化銀
粒子であり、かつ塩化銀含量が少なくとも50モル%で
あるハロゲン化銀乳剤に、 A.複素環系の隣接する窒素原子に結合される炭素原子
に結合されるメルカプト基を含むメルカプト複素環窒素
化合物 B.カルコゲンがイオウ、セレンもしくはテルルである
第4級芳香族カルコゲンアゾリウム塩 C.複素環系の隣接する窒素原子に結合されるイオン性
水素をもつトリアゾールもしくはテトラゾール D.炭素原子間の−X−X−結合(式中、各Xは2価の
イオウ、セレンもしくはテルルである)を含んでなるジ
カルコゲニド化合物 E.式−SO2SM(式中、Mは、プロトンもしくはカ
チオンである)をもつチオスルホニル基をもつ有機化合
物 F.第2水銀塩 G.キノン化合物 のいずれかの写真安定剤を含有させることにより高感度
であり保存安定性が改良されることを開示している。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、製造
工程の作業環境が優れ、高感度でカブリ上昇の少ない、
かつ、製造ロット間での性能が安定したハロゲン化銀乳
剤を提供する事にある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成により達成される。
【0019】少なくとも95モル%の塩化銀を含有する
ハロゲン化銀粒子を含有するハロゲン化銀乳剤におい
て、少なくとも一種の増感色素が過飽和物として添加さ
れ、少なくとも一種の含窒素複素環メルカプト化合物が
解離度0.99以上の溶液として添加され、かつ、下記
a)〜d)の群から選ばれる少なくとも一種の化合物を
含有することを特徴とするハロゲン化銀乳剤。
【0020】a)分子中にイオウ、セレン又はテルル原
子が3個以上連結した構造を有する化合物 b)少なくとも2個の連結しないイオウ、セレンまたは
テルル原子を複素環の構成員として有する有機化合物 c)下記一般式(I)で表される化合物 一般式(I) R11−X11−X12−R12 〔但し、X11、X12は独立にイオウ、セレンまたはテル
ル原子を表し、R11、R12はX11、X12とともに、ある
いは独立に環式基、非環式基または複素環基を形成する
のに必要な原子群を表す。〕 d)無機イオウ、下記一般式(II)で表されるチオスル
ホン酸化合物又は下記一般式(III)で表される化合物 一般式(II) R21−SO2S−M21 〔但し、R21は脂肪族基、芳香族基または複素環基を表
す。M21は水素原子又は一価の陽イオンを表す。〕 一般式(III) R31−X312−M31 〔但し、X31はイオウ原子またはセレン原子を表す。R
31は脂肪族基、芳香族基または複素環基を表し、M31
水素原子または一価の陽イオンを表す。〕 以下、本発明を詳細に説明する。
【0021】本発明において、ハロゲン化銀乳剤の組成
は、塩化銀含有率95モル%以上である事を特徴とする
が、この条件を満たす範囲において塩化銀、塩臭化銀、
塩沃化銀、塩沃臭化銀等任意のハロゲン組成を有するも
のであっても良いが、実質的に沃化銀を含有しない塩臭
化銀が好ましい。好ましくは97モル%以上、より好ま
しくは98〜99.9モル%の塩化銀を含有する塩臭化
銀である。これより塩化銀含量が低い場合には迅速処理
性が損なわれるし、また、本発明の効果も小さいもので
しかない。
【0022】ハロゲン化銀乳剤の組成は均一であっても
よいし、臭化銀を高濃度に含有する部分を有するもので
あってもよい。この場合、高濃度に臭化銀を含有する部
分は、ハロゲン化銀乳剤粒子に完全な層を形成せず単に
部分的に組成の異なる領域が存在する、いわゆるエピタ
キシー接合したものであっても、いわゆるコア・シェル
乳剤であってもよい。また、組成は連続的に変化しても
よいし、不連続に変化してもよい。臭化銀が高濃度に存
在する部分は、ハロゲン化銀粒子の表面にあっても内部
にあってもよいが、ハロゲン化銀粒子の表面にあること
が好ましい。高濃度に臭化銀を含有する部分の臭化銀含
有率は、30モル%以上であることが好ましく、より好
ましくは30〜50モル%である。
【0023】本発明において、ハロゲン化銀粒子の粒径
は特に制限はないが、迅速処理性及び、感度等の写真性
能など考慮すると好ましくは3.0μm以下であること
が好ましく、2.0μm以下であることがより好まし
い。尚、ハロゲン化銀粒子の粒径は当該技術分野におい
て一般に用いられる各種の方法によって測定することが
出来る。代表的な方法としては、ラブランドの「粒子径
分析法」(A.S.T.M.シンポジウム・オン・ライ
ト・マイクロスコピー、94〜122項、1955)ま
たは、「写真プロセスの理論 第3版」(ミース及びジ
ェームス共著、第2章、マクミラン社刊、1966)に
記載されている方法を挙げることができる。
【0024】ハロゲン化銀乳剤の調製装置、方法として
は、当業界において公知の種々の方法を用いることがで
きる。
【0025】本発明において、ハロゲン化銀乳剤は、酸
性法、中性法、アンモニア法の何れで得られたものであ
ってもよい。該粒子は一時に成長させたものであっても
よいし、種粒子を作った後で成長させてもよい。種粒子
を作る方法と成長させる方法は同じであっても、異なっ
てもよい。
【0026】また、可溶性銀塩と可溶性ハロゲン化物塩
を反応させる形式としては、順混合法、逆混合法、同時
混合法、それらの組合せなど、いずれでもよいが、同時
混合法で得られたものが好ましい。更に同時混合法の一
形式として特開昭54−48521号等に記載されてい
るpAgコントロールド・ダブルジェット法を用いるこ
ともできる。
【0027】また、特開昭57−92523号、同57
−92524号等に記載の反応母液中に配置された添加
装置から水溶性銀塩及び水溶性ハロゲン化物塩水溶液を
供給する装置、ドイツ公開特許2,921,164号等
に記載された水溶性銀塩及び水溶性ハロゲン化物塩水溶
液を連続的に濃度変化して添加する装置、特公昭56−
501776号等に記載の反応器外に反応母液を取り出
し、限外濾過法で濃縮することによりハロゲン化銀粒子
間の距離を一定に保ちながら粒子形成を行う装置などを
用いてもよい。
【0028】更に必要であればチオエーテル等のハロゲ
ン化銀溶剤を用いてもよい。また、アミノアザインデ
ン、ピリミジン、アミノアジン、チオ尿素、トリアゾー
ル、3ーアミノ−1H−1,2,4トリアゾール、3,
5−ジアミノ−1H−1,2,4トリアゾール、イミダ
ゾール、キサンチノイド等の晶癖制御剤や増感色素のよ
うな化合物をハロゲン化銀粒子の形成時に添加して用い
てもよい。
【0029】本発明のハロゲン化銀乳剤をカラー写真感
光材料として用いる場合には、400〜900nmの波
長域の特定領域に分光増感し、イエローカプラー、マゼ
ンタカプラー、シアンカプラーと組み合わせ、これを含
有する層を設ける。通常、該ハロゲン化銀乳剤には一種
または、二種以上の増感色素を組み合わせて含有させる
ことが多い。
【0030】増感色素としては、公知の化合物をいずれ
も好ましく用いることができる。好ましい化合物として
は、下記の化合物を挙げることができる。
【0031】
【化1】
【0032】式中、Z11、Z12は各々、オキサゾール
核、チアゾール核、セレナゾール核、ピリジン核、ベン
ゾオキサゾール核、ベンゾチアゾール核、ベンゾセレナ
ゾール核、ベンゾイミダゾール核、ナフトオキサゾール
核、ナフトチアゾール核、ナフトセレナゾール核、ナフ
トイミダゾール核またはキノリン核を形成するのに必要
な原子群を表す。
【0033】R11、R12は各々、アルキル基、アルケニ
ル基、またはアリール基を表す。
【0034】X-は陰イオンを表し、mは0または1を
表す。
【0035】一般式(SPS−I)において、Z11、Z
12が表す複素環核としては、チアゾール核、セレナゾー
ル核、ベンゾチアゾール核、ベンゾセレナゾール核、ナ
フトチアゾール核が好ましく、ベンゾチアゾール核、ナ
フトチアゾール核がより好ましい。
【0036】Z11、Z12で表される複素環基は置換基を
有しても良く、好ましい置換基としては、ハロゲン原
子、ヒドロキシル基、シアノ基、アリール基、アルキル
基、アルコキシル基等を挙げることができる。
【0037】ハロゲン原子の中で特に好ましいものは塩
素原子であり、アリール基としては、フェニル基が好ま
しい。
【0038】アルキル基としては、炭素原子数1〜4の
直鎖または分岐のアルキル基が好ましく、メチル、エチ
ル、プロピル、i−プロピル、ブチル等の基が挙げられ
るが、中でもメチル基が好ましい。
【0039】アルコキシル基としては炭素原子数1〜4
のアルコキシ基が好ましく、メトキシ、エトキシ、プロ
ポキシ等の基が挙げられるが中でもメトキシ基が好まし
い。
【0040】R11、R12で表されるアルキル基として
は、炭素原子数1〜6の直鎖または分岐のアルキル基が
好ましく、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル等
の基が好ましい。これらのアルキル基は置換されていて
も良く、好ましい置換基としてはスルホ基、カルボキシ
ル基、ヒドロキシル基、アルコキシカルボニル基、アル
キルスルホニルアミノ基等がある。
【0041】具体的には2−スルホエチル、3−スルホ
プロピル、4−スルホブチル、3−スルホブチル、カル
ボキシメチル、2−カルボキシエチル、2−エトキシカ
ルボニルエチル、2−ヒドロキシエチル、2−メチルス
ルホニルアミノエチル等の基である。
【0042】R11、R12で表されるアルキル基として
は、スルホ基、カルボキシル基で置換されたアルキル基
が好ましい。
【0043】スルホ基、カルボキシル基などはピリジニ
ウムイオン、トリエチルアンモニウムイオン等の有機の
陽イオンまたはアンモニウムイオン、ナトリウムイオ
ン、カリウムイオン等の無機の陽イオンとで塩を形成し
ていてもよい。
【0044】X-で表される陰イオンとしては、塩化物
イオン、臭化物イオン、沃化物イオンやp−トルエンス
ルホン酸イオン等が好ましいが、ハロゲン化物塩イオン
が好ましい。
【0045】また、分子内塩を形成する場合には陰イオ
ンは含まれなくともよく、その場合にはmは0を表す。
【0046】
【化2】
【0047】式中、Z21、Z22は各々、オキサゾール
核、チアゾール核、セレナゾール核、ピリジン核、ベン
ゾオキサゾール核、ベンゾチアゾール核、ベンゾセレナ
ゾール核、ベンゾイミダゾール核、ナフトオキサゾール
核、ナフトチアゾール核、ナフトセレナゾール核、ナフ
トイミダゾール核またはキノリン核を形成するのに必要
な原子群を表す。
【0048】R21、R22は各々、一般式(SPS−I)
のR11、R12と同じものを、X−、mは一般式(SPS
−I)と同じものを表す。
【0049】R23は水素原子、アルキル基またはアリー
ル基を表す。
【0050】Z21、Z22が表す複素環核としては、ベン
ゾチアゾール核、ベンゾセレナゾール核、ベンゾオキサ
ゾール核、ベンゾイミダゾール核、ナフトチアゾール
核、ナフトオキサゾール核、ナフトセレナゾール核、ナ
フトイミダゾール核が好ましい。
【0051】Z21、Z22で表される複素環基は置換基を
有してもよく、好ましい置換基としては、前記一般式
(SPS−I)のZ11、Z12で述べたものと同様の基を
挙げることができる。
【0052】R23で表されるアルキル基としては、エチ
ル、プロピル基が好ましく、アリール基としてはフェニ
ル基が好ましい。
【0053】
【化3】
【0054】式中、Z31、Z32は各々、ベンゾオキサゾ
ール核、ベンゾチアゾール核、ベンゾセレナゾール核、
ナフトオキサゾール核、ナフトチアゾール核、ナフトセ
レナゾール核またはキノリン核を形成するのに必要な原
子群を表す。
【0055】R31、R32は各々、一般式(SPS−I)
のR11、R12と同じものを、X−、mは一般式(SPS
−I)と同じものを表す。nは1または2を表す。
【0056】R33、R34、R35、R36、R37は水素原
子、アルキル基またはアリール基を表す。nが2を表す
時、R36、R37は同じでも異なってもよい。
【0057】Z31、Z32が表す複素環核としては、ベン
ゾチアゾール核、ベンゾセレナゾール核、ベンゾオキサ
ゾール核、ナフトチアゾール核、ナフトオキサゾール
核、キノリン核が好ましい。
【0058】Z31、Z32で表される複素環基は置換基を
有してもよく、好ましい置換基としては、前記一般式
(SPS−I)のZ11、Z12で述べたものと同様の基を
挙げることができる。
【0059】R33〜R37で表されるアルキル基として
は、メチル基、エチル基が好ましく、R34とR36とで環
を形成してもよい。
【0060】上記化合物は一般に公知であり、例えばハ
ーマー著「ザ・シアニン・ダイズ・アンド・リレーテッ
ド・コンパウンズ」(インターサイエンス・パブリシャ
ーズ、ニューヨーク、1969年)に記載された方法に
より容易に合成することができる。
【0061】増感色素の添加量は、増感色素の種類、適
用されるハロゲン化銀乳剤のハロゲン組成、粒径等によ
って異なるが、ハロゲン化銀1モル当たり好ましくは5
×10-5〜4×10-3モル、更に好ましくは1×10-4
〜1×10-3モルの範囲で用いられる。
【0062】これらの増感色素の添加時期としては、ハ
ロゲン化銀粒子形成から化学増感終了までの任意の時期
でよい。
【0063】本発明において過飽和物とは、固体状の増
感色素を含有する溶液を意味し、必ずしも熱力学的に過
飽和であることを意味せず、増感色素が1μm程度の微
粒子として分散された液が好ましく用いられる。
【0064】増感色素の分散方法としては、高速撹拌型
分散機を用いて水系中に機械的に1μm以下の微粒子に
粉砕・分散する方法以外に、特開昭58−105141
号に記載のようにpH6〜8、60〜80℃の条件下で
水系中において機械的に1μm以下の微粒子に粉砕・分
散する方法、特公昭60−6496号に記載の表面張力
を38dyne/cm以下に抑える界面活性剤の存在下
に分散する方法等を用いることができる。
【0065】分散液を調製するのに用いることのできる
分散装置としては、例えば、特開平4−125631号
公報第1図に記載の高速撹拌型分散機の他、ボールミ
ル、サンドミル、超音波分散機等を挙げることができ
る。
【0066】また、これらの分散装置を用いるに当たっ
て、特開平4−125632号に記載のように、あらか
じめ乾式粉砕などの前処理を施した後、湿式分散を行う
等の方法をとってもよい。
【0067】複数の増感色素を組み合わせて用いる場合
には、二つの増感色素は別々に添加しても、予め混合し
た後これを添加してもよい。本発明の効果を損ねない範
囲において一方の増感色素を溶液として添加することも
できる。
【0068】以下に一般式(SPS−I)、(SPS−
II)、(SPS−III)で表される増感色素の代表的具
体例を示す。
【0069】
【化4】
【0070】
【化5】
【0071】
【化6】
【0072】
【化7】
【0073】
【化8】
【0074】
【化9】
【0075】
【化10】
【0076】
【化11】
【0077】
【化12】
【0078】
【化13】
【0079】
【化14】
【0080】一般式(SPS−III)で表される分光増
感色素には、強色増感剤として特開平4−285950
号公報8〜9ページに記載の強色増感剤SS−1〜SS
−9や特開平5−66515号公報15〜17ページに
記載の化合物S−1〜S−17を組み合わせて用いるの
が好ましい。
【0081】本発明において、含窒素複素環メルカプト
化合物は、ハロゲン化銀写真感光材料の調製工程中に生
じるカブリを防止したり、保存中のカブリ上昇を小さく
したり、現像時に生じるカブリを防止する目的の公知の
カブリ防止剤を用いることが出来るが、下記一般式(I
V)、一般式(V)で表される化合物が本発明に係わる
化合物として好ましい。
【0082】
【化15】
【0083】前記一般式(IV)において、Qは置換基を
有してもよい5員の複素環又はベンゼン環と縮合した5
員の複素環を形成するのに必要な原子群を表す。
【0084】Mは水素原子、アルカリ金属原子、または
アンモニウム基を表す。
【0085】前記一般式(IV)中のQが形成する5員複
素環としては、例えばイミダゾール環、テトラゾール
環、チアゾール環、オキサゾール環、セレナゾール環、
ベンゾイミダゾール環、ナフトイミダゾール環、ベンゾ
チアゾール環、ナフトチアゾール環、ベンゾセレナゾー
ル環、ベンゾオキサゾール環などが挙げられる。
【0086】前記一般式(V)において、Yは水素原
子、アミノ基、アルキル基、アルケニル基、シクロアル
キル基、アリール基、−CONHR32基、−COR
33基、−NHCOR34基または−HNSO234基を表
す。Zは窒素原子、硫黄原子または酸素原子を表す。n
はZが窒素原子の場合1を表し、Zが酸素原子または硫
黄原子の場合0を表す。R31は水素原子、アミノ基、ヒ
ドロキシル基、ヒドラジノ基、アルキル基、アルケニル
基、アリール基、シクロアルキル基、メルカプト基、−
NHCOR35基、−NHSO235基または−SR36
を表す。R32、R33、R34、R35、R36はそれぞれアル
キル基、アルケニル基、シクロアルキル基またはアリー
ル基を表す。
【0087】以下に、一般式(IV)及び(V)で示され
る具体的な化合物例を例示する。但し、以下の例示化合
物に限定されるものではない。
【0088】
【化16】
【0089】
【化17】
【0090】
【化18】
【0091】
【化19】
【0092】
【化20】
【0093】
【化21】
【0094】
【化22】
【0095】
【化23】
【0096】
【化24】
【0097】
【化25】
【0098】
【化26】
【0099】
【化27】
【0100】
【化28】
【0101】
【化29】
【0102】これらの化合物のうち、例示化合物(IV−
9)〜(IV−19)の化合物に代表されるメルカプトテ
トラゾール化合物が特に好ましい。
【0103】ハロゲン化銀乳剤の調製工程は、ハロゲン
化銀微結晶の核を生成する核形成工程、及びそれに続く
結晶成長工程、物理熟成工程、過剰の塩類を除去する脱
塩工程、感光核を形成させ、色増感を行う化学・色増感
工程、感光核の形成及び色増感を停止する化学・色増感
停止工程からなる。ハロゲン化銀乳剤は、塗布に適した
塗布液を調製する塗布液調製工程、塗布工程、その後の
乾燥工程等の工程を経てハロゲン化銀写真感光材料とし
て完成される。本発明に係わる含窒素複素環化合物は、
核形成工程〜塗布液調製工程までのどの工程においても
添加することができるが、好ましくは核形成工程終了以
降に添加される事が好ましい。
【0104】本発明に係わる含窒素複素環メルカプト化
合物を核形成工程から脱塩工程までの間に添加する場
合、含窒素複素環メルカプト化合物はハロゲン化銀1モ
ル当り1×10-6モル〜1×10-2モル程度の量で好ま
しく用いられる。化学・色増感工程において添加される
場合には、ハロゲン化銀1モル当り1×10-5モル〜5
×10-4モル程度の量で好ましく用いられる。化学・色
増感停止工程において添加される場合には、ハロゲン化
銀1モル当り1×10-6モル〜1×10-2モル程度の量
が好ましく、1×10-5モル〜5×10-3モルがより好
ましい。
【0105】本発明に係わる含窒素複素環メルカプト化
合物の解離度が0.99以上の溶液は、含窒素複素環メ
ルカプト化合物の解離度が0.99以上になるように溶
媒、その他添加剤を選択することや、溶解した液を一定
時間おいておくことで調製できるが、解離度が0.99
9以上になるように調製された溶液を用いることがより
好ましい。含窒素複素環メルカプト化合物の解離度は、
溶液中の解離している含窒素複素環メルカプト化合物の
濃度を全含窒素複素環メルカプト化合物の濃度で割った
もので定義される。解離度を求めるには、例えば含窒素
複素環メルカプト化合物の分光吸収を測定し解離してい
る含窒素複素環メルカプト化合物の濃度を得、それから
求める事ができる。これらの方法については、例えば、
“実験化学講座 続11巻”524頁〜552頁(丸善
刊1965年)に記載の方法等を参考にする事ができ
る。解離度を調整する目的で種々の無機化合物及び有機
化合物を用いる事ができる。これらの化合物は、ハロゲ
ン化銀写真感光材料中に添加されて、ハロゲン化銀写真
感光材料に実質的に影響を与えない化合物の中から選ば
れ、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸
ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸
ナトリウム、トリエチルアミン、トリエタノールアミン
等の化合物が挙げられるが、特に溶液中でバッファー効
果を有するものが好ましく用いられる。溶媒としては、
水、低沸点アルコール、それらの混和物を用いることが
できるが、溶解液の経時での解離度、pHの変化が少な
い点、及び製造工程の作業環境の点から水を用いること
が好ましい。
【0106】本発明に用いられるa)〜d)の群から選
ばれる化合物について以下に説明する。
【0107】本発明に用いられる分子中にイオウ、セレ
ンまたはテルル原子が3個以上連結した構造を有する化
合物及び、少なくとも2個の連結しないイオウ、セレン
またはテルル原子を複素環の構成員として有する有機化
合物としては、特開平2−256046号等に記載され
ている化合物を用いる事が出来る。
【0108】本発明に用いられる前記一般式(I)で表
される化合物において、X11、X12は独立にイオウ、セ
レンまたはテルル原子を表すが、イオウ原子である場合
が好ましい。
【0109】R11、R12が表す非環式基としては置換、
未置換のアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ベンジル基等の各基)、アミノ基(N,
N−ジエチルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、
N−ブチルアミノ基等の各基)、アミノチオカルボニル
基、ベンゾイル基等を挙げる事が出来る。
【0110】R11、R12が表す環式基としては置換、未
置換のアリール基(フェニル基、ナフチル基等の各
基)、置換、未置換の複素環基(モルホリノ基、ピペラ
ジノ基、ピリジニル基等の各基)を挙げる事が出来る。
【0111】R11、R12がX11、X12とともに形成する
事のできる環式基としてはジチアン環、ジチオラン環、
1,2,4−ジチアゾリジン環等を挙げる事が出来る。
これらの環は置換、未置換のアルキル基、カルボキシル
基等で置換されていてもよいし、ベンゼン環、ナフタレ
ン環等が縮合していてもよい。
【0112】本発明に用いられる一般式(I)で表され
る化合物のうち好ましいものとしては、R11、R12とし
て置換、未置換のフェニル基を有する化合物やモルホリ
ノ基を有する化合物、R11、R12がX11、X12とともに
ジチアン環、ジチオラン環を形成する化合物を挙げる事
が出来る。
【0113】本発明に用いる事のできる無機イオウはい
くつかの同素体を有する事が知られているが、そのいず
れの同素体を用いてもよい。前記、同素体のうち、室温
において安定なものは斜方晶系に属するα−イオウであ
り、α−イオウを用いることが好ましい。
【0114】本発明に用いられる一般式(II)で表され
るチオスルホン酸化合物は、遊離の酸、及びその塩のど
ちらであってもよい。
【0115】R21で表される脂肪族基としては、炭素原
子数1〜22のアルキル基、または炭素原子数2〜22
のアルケニル基またはアルキニル基が好ましい。更に好
ましくは、炭素原子数1〜8のアルキル基、または炭素
原子数3〜5のアルケニル基もしくはアルキニル基が好
ましい。これらの基は置換基を有していてもよい。アル
キル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、i
so−プロピル基、ブチル基、t−ブチル基、2−エチ
ルヘキシル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル
基、シクロヘキシル基等を挙げる事ができる。アルケニ
ル基の例としては、アリル基、ブテニル基を挙げること
ができる。アルキニル基としてはプロパルギル基、ブチ
ニル基を挙げることができる。
【0116】R21で表される芳香族基としては、好まし
くは炭素原子数6〜20の芳香族基であり、炭素原子数
6〜10の芳香族基がより好ましい。これらの基は置換
基を有していてもよく、具体例としてはフェニル基、P
−トリル基、ナフチル基を挙げることができる。
【0117】R21で表される複素環基としては、3〜1
5員環が好ましく、窒素原子を含む5〜6員環がより好
ましい。具体例としては、ピロリジン環、ピペリジン
環、ピリジン環、テトラヒドロフラン環、チオフェン
環、オキサゾール環、イミダゾール環、ベンゾチアゾー
ル環、テルラゾール環、オキサジアゾール環、チアジア
ゾール環等を挙げることができる。
【0118】R21で表される基としては炭素原子数6〜
10の置換された芳香族環が最も好ましい。置換基の例
としては、アルキル基(メチル基、エチル基、ブチル
基、ペンチル基等の各基)、アルコキシル基(メトキシ
基、エトキシ基等の各基)、アリール基(フェニル基、
ナフチル基等の各基)、ヒドロキシル基、ハロゲン原
子、アリールオキシ基(フェノキシ基等の各基)、アル
キルチオ基(メチルチオ基、ブチルチオ基等の各基)、
アリールチオ基(フェニルチオ基等の各基)、アシル基
(アセチル基、プロピオニル基等の各基)、スルホニル
基(メチルスルホニル基、フェニルスルホニル等の各
基)、アシルアミノ基(アセチルアミノ基等の各基)、
スルホニルアミノ基、アシルオキシ基、カルボキシ基、
シアノ基、スルホ基、アミノ基等が挙げられる。
【0119】本発明に用いられる一般式(III)で表さ
れる化合物は、遊離の酸、及びその塩のどちらであって
もよい。X31はイオウ原子またはセレン原子を表すがイ
オウがより好ましい。
【0120】R31で表される脂肪族基としては、炭素原
子数1〜22のアルキル基、または炭素原子数2〜22
のアルケニル基またはアルキニル基が好ましい。更に好
ましくは、炭素原子数1〜8のアルキル基、または炭素
原子数3〜5のアルケニル基もしくはアルキニル基が好
ましい。これらの基は置換基を有していてもよい。アル
キル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、i
so−プロピル基、ブチル基、t−ブチル基、2−エチ
ルヘキシル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル
基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。アルケ
ニル基の例としては、アリル基、ブテニル基を挙げるこ
とができる。アルキニル基としてはプロパルギル基、ブ
チニル基を挙げることができる。
【0121】R31で表される芳香族基としては、好まし
くは炭素原子数6〜20の芳香族基であり、炭素原子数
6〜10の芳香族基がより好ましい。これらの基は置換
基を有していてもよく、具体例としてはフェニル基、p
−トリル基、ナフチル基を挙げることができる。
【0122】R31で表される複素環基としては、3〜1
5員環が好ましく、窒素原子を含む5〜6員環がより好
ましい。具体例としては、ピロリジン環、ピペリジン
環、ピリジン環、テトラヒドロフラン環、チオフェン
環、オキサゾール環、イミダゾール環、ベンゾチアゾー
ル環、テルラゾール環、オキサジアゾール環、チアジア
ゾール環等を挙げることができる。
【0123】R31で表される基としては炭素原子数6〜
10の置換された芳香族環が最もこのましい。置換基の
例としては、アルキル基(メチル基、エチル基、ブチル
基、ペンチル基等の各基)、アルコキシル基(メトキシ
基、エトキシ基等の各基)、アリール基(フェニル基、
ナフチル基等の各基)、ヒドロキシル基、ハロゲン原
子、アリールオキシ基(フェノキシ基等の各基)、アル
キルチオ基(メチルチオ基、ブチルチオ基等の各基)、
アリールチオ基(フェニルチオ基等の各基)、アシル基
(アセチル基、プロピオニル基等の各基)、スルホニル
基(メチルスルホニル基、フェニルスルホニル基等の各
基)、アシルアミノ基(アセチルアミノ基等の各基)、
スルホニルアミノ基、アシルオキシ基、カルボキシ基、
シアノ基、スルホ基、アミノ基等が挙げられる。
【0124】以下に本発明に用いる事のできるa)〜
d)群の化合物の具体例を示すが、本発明はこれに限定
されるものではない。
【0125】
【化30】
【0126】
【化31】
【0127】
【化32】
【0128】
【化33】
【0129】
【化34】
【0130】
【化35】
【0131】
【化36】
【0132】
【化37】
【0133】
【化38】
【0134】
【化39】
【0135】
【化40】
【0136】本発明に用いる事のできるa)〜d)群の
化合物は、その目的に応じて、ハロゲン化銀乳剤粒子の
調製工程、化学増感工程、化学増感工程の終了時などの
工程で添加される。これらの化合物の存在下に化学増感
を行う場合には、好ましくはハロゲン化銀1モル当り1
×10-6モル〜1×10-3モル、より好ましくは1×1
-5モル〜5×10-4モル程度の量で好ましく用いられ
る。化学増感終了時に添加する場合には、ハロゲン化銀
1モル当り1×10-6モル〜1×10-2モル程度の量が
好ましく、1×10-5モル〜5×10-3モルがより好ま
しい。
【0137】本発明のハロゲン化銀乳剤を用いた写真感
光材料には、イラジェーション防止やハレーション防止
の目的で種々の波長域に吸収を有する染料を用いること
ができる。この目的で、公知の化合物をいずれも用いる
ことが出来るが、特に可視域に吸収を有する染料として
は、特開平3−251840号308ページに記載のA
I−1〜11の染料が好ましく用いられ、赤外線吸収染
料としては、特開平1−280750号の2ページ左下
欄に記載の一般式(I)、(II)、(III)で表される
化合物が好ましい分光特性を有し、ハロゲン化銀写真乳
剤の写真特性への影響もなく、また残色による汚染もな
く好ましい。好ましい化合物の具体例として、同公報3
ページ左下欄に挙げられた例示化合物(1)〜(45)
を挙げることができる。これらの化合物は、要求される
鮮鋭性や感度との関係に応じて適当な量で用いることが
出来る。例えば、現状において最も鮮鋭性が劣る赤感性
乳剤層に関していえば、波長680nmでの分光反射濃
度が0.07以上であるような量を用いることが好まし
い。
【0138】本発明のハロゲン化銀乳剤を用いた写真感
光材料に用いられるカプラーとしては、発色現像主薬の
酸化体とのカップリング反応して340nmより長波長
域に分光吸収極大波長を有するカップリング生成物を形
成し得るいかなる化合物をも用いることが出来るが、特
に代表的な物としては、波長域350〜500nmに分
光吸収極大波長を有するイエローカプラー、波長域50
0〜600に分光吸収極大波長を有するマゼンタカプラ
ー、波長域600〜750nmに分光吸収極大波長を有
するシアンカプラーとして知られているものが代表的で
ある。
【0139】好ましく用いることのできるイエローカプ
ラーとしては、特開平4−114154号3ページ右上
欄に記載の一般式(Y−I)で表されるカプラーを挙げ
ることができる。具体的な化合物は、同公報3ページ左
下欄以降にYC−1〜YC−9として記載されているも
のを挙げることができる。中でも同公報4ページ左上欄
に記載されているYC−8、YC−9は好ましい色調の
黄色を再現でき好ましい。
【0140】好ましく用いることのできるマゼンタカプ
ラーとしては、特開平4−114154号4ページ右上
欄に記載の一般式(M−I)、(M−II)で表されるカ
プラーを挙げることができる。具体的な化合物は、同公
報4ページ左下欄〜5ページ右上欄にMC−1〜MC−
11として記載されているものを挙げることができる。
中でも同公報5ページ上欄に記載されているMC−8〜
MC−11は青から紫、赤に到る色の再現に優れ、更に
ディテールの描写力にも優れており好ましい。
【0141】好ましく用いることのできるシアンカプラ
ーとしては、特開平4−114154号5ページ左下欄
に記載の一般式(C−I)、(C−II)で表されるカプ
ラーを挙げることができる。具体的な化合物は、同公報
5ページ右下欄〜6ページ左下欄にCC−1〜CC−9
として記載されているものを挙げることができる。
【0142】ハロゲン化銀写真感光材料に用いられるカ
プラーを添加するのに水中油滴型乳化分散法を用いる場
合には、通常沸点150℃以上の水不溶性高沸点有機溶
媒に、必要に応じて低沸点及び/または水溶性有機溶媒
を併用して溶解し、ゼラチン水溶液などの親水性バイン
ダー中に界面活性剤を用いて乳化分散する。分散手段と
しては、撹拌機、ホモジナイザー、コロイドミル、フロ
ージェットミキサー、超音波分散機当を用いることがで
きる。分散後、または分散と同時に低沸点有機溶媒を除
去する工程を入れてもよい。カプラー溶解して分散する
為に用いることの出来る高沸点有機溶媒としては、ジオ
クチルフタレート等のフタル酸エステル、トリクレジル
ホスフェート等のリン酸エステル類が好ましく用いられ
る。また、高沸点有機溶媒を用いる方法に代えて、カプ
ラーと水不溶性かつ有機溶媒可能性のポリマー化合物
を、必要に応じて低沸点及び/または水溶性有機溶媒に
溶解し、ゼラチン水溶液などの親水性バインダー中に界
面活性剤を用いて種々の分散手段により乳化分散する方
法をとることもできる。この時用いられる水不溶性で有
機溶媒可溶性のポリマーとしては、ポリ(N−t−ブチ
ルアクリルアミド)等を挙げることができる。
【0143】発色色素の吸収波長をシフトさせる目的
で、特開平4−114154号公報9ページ左下欄に記
載の化合物(d−11)、同公報10ページ左上欄に記
載の化合物(A−1)等の化合物を用いることができ
る。また、これ以外にも米国特許4,774,187号
に記載の蛍光色素放出化合物を用いることもできる。
【0144】本発明のハロゲン化銀乳剤を用いてハロゲ
ン化銀写真感光材料を作成するにあたって用いることの
できるバインダーとしては、ゼラチンを用いることが有
利であるが、必要に応じて他のゼラチン、ゼラチン誘導
体、ゼラチンと他の高分子のグラフトポリマー、ゼラチ
ン以外のタンパク質、糖誘導体、セルロース誘導体、単
一あるいは共重合体のごとき合成親水性高分子物質等の
親水性コロイドも用いることができる。
【0145】ハロゲン化銀写真感光材料の支持体として
は、どのような材質を用いてもよく、透過支持体として
は、トリアセテート支持体、ポリエチレンテレフタレー
ト支持体等を用いることができる。反射支持体として
は、白色顔料含有したポリエチレン被覆紙、バライタ
紙、塩化ビニルシート、白色顔料を含有したポリプロピ
レン、ポリエチレンテレフタレート支持体などを用いる
ことができる。中でも白色顔料を含有するポリオレフィ
ン樹脂層を表面に有する支持体が好ましい。
【0146】反射支持体に用いられる白色顔料として
は、無機及び/または有機の白色顔料を用いることがで
き、好ましくは無機の白色顔料が用いられる。例えば硫
酸バリウム等のアルカリ土類金属の硫酸塩、炭酸カルシ
ウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩、微粉ケイ酸、合成
ケイ酸塩等のシリカ類、ケイ酸カルシウム、アルミナ、
アルミナ水和物、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、クレ
イ等があげられる。白色顔料は好ましくは硫酸バリウ
ム、酸化チタンである。
【0147】反射支持体の表面の耐水性樹脂層中に含有
される白色顔料の量は、耐水性樹脂層中での含有量とし
て10重量%以上であることが好ましく、更には13重
量%以上の含有量であることが好ましく、15重量%以
上であることがより好ましい。
【0148】本発明において、紙支持体の耐水性樹脂層
中の白色顔料の分散度は、特開平2−28640号公報
に記載の方法で測定することができる。この方法で測定
したときに、白色顔料の分散度が前記公報に記載の変動
係数として0.20以下であることが好ましく、0.1
5以下であることがより好ましく、0.10以下である
ことが更に好ましい。
【0149】本発明のハロゲン化銀乳剤を用いた写真感
光材料は、必要に応じて支持体表面にコロナ放電、紫外
線照射、火炎処理等施した後、直接または下塗層(支持
体表面の接着性、帯電防止性、寸度安定性、耐摩擦性、
硬さ、ハレーション防止性、摩擦特性及び/またはその
他の特性を向上するための1または2以上の下塗層)を
介して塗布されていてもよい。
【0150】写真感光材料の塗布に際して、塗布性を向
上させるために増粘剤を用いてもよい。塗布法としては
2種以上の層を同時に塗布することの出来るエクストル
ージョンコーティング及びカーテンコーティングが特に
有用である。
【0151】本発明のハロゲン化銀乳剤を用いた感光材
料を現像処理するのに用いることのできる芳香族一級ア
ミン現像主薬としては、公知の化合物を用いることがで
きる。これらの化合物の例として下記の化合物を上げる
ことができる。
【0152】 CD−1) N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミ
ン CD−2) 2−アミノ−5−ジエチルアミノトルエン CD−3) 2−アミノ−5−(N−エチル−N−ラウ
リルアミノ)トルエン CD−4) 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N
−(β−ブトキシエチル)アニリン CD−5) 2−メチル−4−(N−エチル−N−(β
−ヒドロキシエチル)アミノ)アニリン CD−6) 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N
−(β−(メタンスルホンアミド)エチル)−アニリン CD−7) N−(2−アミノ−5−ジエチルアミノフ
ェニルエチル)メタンスルホンアミド CD−8) N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミ
ン CD−9) 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N
−メトキシエチルアニリン CD−10) 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−
N−(β−エトキシエチル)アニリン CD−11) 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−
N−(γ−ヒドロキシプロピル)アニリン 発色現像液には、前記の発色現像主薬に加えて、既知の
現像液成分化合物を添加することが出来る。通常、pH
緩衝作用を有するアルカリ剤、塩化物イオン、ベンゾト
リアゾール類等の現像抑制剤、保恒剤、キレート剤など
が用いられる。
【0153】ハロゲン化銀写真感光材料は、発色現像
後、漂白処理及び定着処理を施される。漂白処理は定着
処理と同時に行なってもよい。定着処理の後は、通常は
水洗処理が行なわれる。又、水洗処理の代替として、安
定化処理を行なってもよい。
【0154】ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理に用
いる現像処理装置としては、処理槽に配置されたローラ
ーに感光材料をはさんで搬送するローラートランスポー
トタイプであっても、ベルトに感光材料を固定して搬送
するエンドレスベルト方式であってもよいが、処理槽を
スリット状に形成して、この処理槽に処理液を供給する
とともに感光材料を搬送する方式や処理液に噴霧状にす
るスプレー方式、処理液を含浸させた担体との接触によ
るウエップ方式、粘性処理液による方式なども用いるこ
とができる。
【0155】ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理にお
いては、発色現像液を連続的に補充しながらランニング
処理を行うのが好ましい。しかし、ミニラボなどでは装
置の簡略化のため、発色現像液の連続的な補充は行われ
ず、一定の現像処理数に応じて一定量の現像液の補充す
る方式がとられている。その為、現像処理数の増減で現
像液の補充量は変動し、常に同じ現像処理活性能力を有
する現像液であるとは言いがたい。特に補充量が少ない
場合、発色現像液の処理能力が低下することによる写真
感光材料の写真性能の低下が問題となっていた。本発明
のハロゲン化銀乳剤を用いたハロゲン化銀写真感光材料
は、このような現像液の補充量の変動に対して、常に安
定した写真性能を維持できることから、特にミニラボの
ような簡略な現像処理装置において好ましく使用でき
る。
【0156】
【実施例】以下に実施例を示すが、本発明はこれらに限
定されない。
【0157】実施例1 40℃に保温した2%ゼラチン水溶液1リットル中に下
記(A液)及び(B液)をpAg=7.3、pH=3.
0に制御しつつ30分かけて同時添加し、更に下記(C
液)及び(D液)をpAg=8.0、pH=5.5に制
御しつつ120分かけて同時添加した。この時、pAg
の制御は特開昭59−45437号記載の方法により行
い、pHの制御は硫酸又は水酸化ナトリウム水溶液を用
いて行った。
【0158】 (A液) 塩化ナトリウム 3.42g 臭化カリウム 0.03g 水を加えて 200ml (B液) 硝酸銀 10g 水を加えて 200ml (C液) 塩化ナトリウム 102.7g ヘキサクロロイリジウム(IV)酸カリウム 4×10-8モル ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム 2×10-5モル 臭化カリウム 1.0g 水を加えて 600ml (D液) 硝酸銀 300g 水を加えて 600ml 添加終了後、花王アトラス社製デモールNの5%水溶液
と硫酸マグネシウムの20%水溶液を用いて脱塩を行っ
た後、ゼラチン水溶液と混合して平均粒径0.40μ
m、粒径分布の変動係数0.08、塩化銀含有率99.
5モル%の単分散立方体乳剤EMP−1を得た。
【0159】上記EMP−1に対し、下記化合物を用い
55℃にて最適に化学増感を行い緑感性ハロゲン化銀乳
剤(Em−G1)を得た。この時、含窒素複素環メルカ
プト化合物はエタノールで完全に溶解し、解離度0.8
50の溶液として添加した。又、増感色素(SPS−II
−1)は0.2%のメタノール溶液として添加した。
【0160】 チオ硫酸ナトリウム 1.5mg/モルAgX 塩化金酸 1.0mg/モルAgX 化合物 IV−10 3×10-4モル/モルAgX 化合物 IV−15 3×10-4モル/モルAgX 増感色素 SPS−II−1 4×10-4モル/モルAgX 次に、増感色素(SPS−II−1)を20g秤量し、こ
れを純水980gに加えて、この液を40℃に調温し特
開平4−125631号公報第1図に示された高速撹拌
型分散機で5000rpmにて120分間にわたって分
散し分散液を得た。増感色素としてこの分散液を用いた
以外は(Em−G1)と同様にして緑感光性ハロゲン化
銀乳剤を調製し、緑感性ハロゲン化銀乳剤(Em−G
2)を得た。
【0161】含窒素複素環メルカプト化合物を炭酸ナト
リウム水溶液で完全に溶解したpH10.1、解離度
1.000の溶液を添加した以外は(Em−G1)と同
様にして(Em−G3)を作製した。
【0162】含窒素複素環メルカプト化合物を前記解離
度1.000の溶液として添加した以外は(Em−G
2)と同様にして(Em−G4)を作製した。
【0163】無機イオウを5×10-5モル/モルAgX
を添加する以外は(Em−G1)〜(Em−G4)と同
様な条件で(Em−G5)〜(Em−G8)を作製し
た。
【0164】更に表1に示すように増感色素種類、含窒
素複素環メルカプト化合物種類、解離度を変化し、又、
a)〜d)群の化合物種類を変化して(Em−G9)〜
(Em−G17)を作製した。
【0165】これらの乳剤を用い下記のようにして塗布
液を調製し、塗布試料を作製するとともに残りの乳剤を
ステンレスビーカーに入れ、光が通らないように黒ビニ
ールをかぶせ、冷蔵庫に保管した。
【0166】秤量180/m2の紙パルプの両面に高密
度ポリエチレンをラミネートし、紙支持体を作成した。
但し、乳剤層を塗布する側には、表面処理を施したアナ
ターゼ型酸化チタンを15重量%の含有量で分散して含
む溶融ポリエチレンをラミネートし、反射支持体を作製
した。この反射支持体上に以下に示す構成の第1層塗布
液、第2層(保護層)塗布液を塗布して、それぞれ第1
層、第2層(保護層)を塗設し、ハロゲン化銀写真感光
材料を作製した。塗布液は下記のごとく調製した。
【0167】後記マゼンタカプラー(M−1)12.1
4g、後記添加剤(ST−3)12.14g、(ST−
4)10.32g、及び後記高沸点有機溶剤(DID
P)7.9g、(DBP)7.9gに酢酸エチル60m
lを加え溶解し、この溶液を20%界面活性剤(後記S
U−1)12mlを含有する10%ゼラチン水溶液22
0mlに超音波ホモジナイザーを用いて乳化分散させて
マゼンタカプラー分散液を作製した。
【0168】この分散液を下記条件にて作製したハロゲ
ン化銀乳剤(銀8.5g含有)と混合し、第1層塗布液
を調製した。第2層(保護層)塗布液は10%ゼラチン
水溶液に硬膜剤として後記(H−1)、塗布助剤として
界面活性剤の後記(SU−2)、後記(SU−3)を添
加し調製した。
【0169】得られた各試料について、以下の方法で性
能を評価するとともに冷蔵庫に保管した。
【0170】〈感度〉感光計KS−7型(コニカ(株)
製)を使用して0.1秒でウエッジ露光し、以下の処理
工程に従って発色現像処理した後、光学濃度計PDA−
65型(コニカ株式会社製)を用いて濃度測定し、カブ
リ濃度よりも0.8高い濃度を得るのに必要な露光量の
逆数で感度を表し、試料No.101の感度を100と
した相対値で表した。
【0171】〈カブリ〉得られた試料を未露光のまま感
度評価同様に、処理工程に従って発色現像処理した後、
X−Rite310(X−Rite社製)を使用して濃
度測定し、カブリ濃度を表した。
【0172】現像処理工程及び処理液は下記のものを用
いた。補充量は感光材料1m2当たりの量で表した。こ
の時、処理液は予め発色現像液のタンク容量の2倍の補
充液が補充されるまでコニカカラーQAペーパータイプ
A6をプリントしてランニングしておいた。
【0173】 (処理工程) 処理工程 処理温度 時間 補充量 発色現像 35.0±0.3℃ 45秒 80ml 漂白定着 35.0±0.5℃ 45秒 80ml 安定化 30〜34℃ 90秒 250ml 乾燥 60〜80℃ 60秒 現像処理液のタンク液及び補充液の組成を下記に示す。
【0174】 (発色現像液タンク液及び補充液) (タンク液) (補充液) 純水 800ml 800ml トリエタノールアミン 10g 18g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 5g 9g 塩化カリウム 2.4g − 1−ヒドロキシエチリデン −1,1−ジホスホン酸 1.0g 1.8g N−エチル−N−(βメタンスルホンアミドエチル) −3−メチル−4−アミノアニリン硫酸塩 5.4g 8.2g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノ スチルベンスルホン酸誘導体) 1.0g 1.8g 炭酸カリウム 27g 27g 水を加えて全量を1リットルとし、タンク液はpH=10.10に、補充液は pH=10.60に調整する。
【0175】 (漂白定着液タンク液及び補充液) エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム2水塩 60g エチレンジアミン四酢酸 3g チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 100ml 亜硫酸アンモニウム(40%水溶液) 27.5ml 水を加えて全量を1リットルとし、炭酸カリウムまたは氷酢酸でpH=5.7 に調整する。
【0176】 (安定化液タンク液及び補充液) F−1(後記の防カビ剤) 1.0g エチレングリコール 1.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0g エチレンジアミン四酢酸 1.0g 水酸化アンモニウム(20%水溶液) 3.0g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンジスルホン酸誘導体)1.5g 乳剤調製から5ヶ月間経時したところで、前記と同様に
してハロゲン化銀写真感光材料を調製し、冷蔵庫保存し
た試料と同時に感度、カブリの評価を行った。感度は各
々の乳剤の調製直後に作成した試料の感度を100とし
た相対値で表した。結果を下記表1にまとめた。
【0177】
【表1】
【0178】表1から明らかなように、試料101と1
02,103と104の比較からわかるように、増感色
素を過飽和物として添加した場合には約10%程度感度
の低下が見られた。また、経時による感度低下も溶液の
場合と比べてほとんど差はなかった。試料101と10
3,102と104の比較によれば解離度1.000の
溶液として含窒素複素環メルカプト化合物を添加した場
合、わずかな感度低下がある以外、即性能、5ヶ月後の
性能ともほとんど差はなかった。増感色素を過飽和物と
して添加し、含窒素複素環メルカプト化合物を水溶液と
して解離度を調整したEm−G4は、有機溶媒量は大幅
に低減されるものの感度は低下し、保存による性能変動
が大きいという欠点を有していた。本発明に用いられる
a)〜d)群の化合物を組合わせて用いることにより、
経時による性能変動が抑制されるとともに増感色素の過
飽和物の使用による感度低下という欠点が克服されるこ
とがわかった。
【0179】実施例2 (A液)と(B液)の添加時間及び(C液)と(D液)
の添加時間を変更する以外はEMP−1と同様にして平
均粒径0.71μm、変動係数0.07、塩化銀含有率
99.5%の単分散立方体乳剤EMP−2を得た。
【0180】上記EMP−2に対し、下記化合物を用い
60℃にて最適に化学増感を行い、青感性ハロゲン化銀
乳剤(Em−B1)を得た。この時、含窒素複素環メル
カプト化合物はエタノールで完全に溶解し、解離度0.
850の溶液として添加した。又、増感色素(SPS−
I−3)、(SPS−I−11)は0.2%のメタノー
ル溶液として添加した。
【0181】 チオ硫酸ナトリウム 0.8mg/モルAgX 塩化金酸 0.5mg/モルAgX 化合物 IV−19 3×10-4モル/モルAgX 増感色素 SPS−I−3 4×10-4モル/モルAgX 増感色素 SPS−I−11 1×10-4モル/モルAgX 次に、増感色素(SPS−I−3)、(SPS−I−1
1)をモル比4:1で計20g秤量し、これを純水98
0gに加えて、この液を40℃に調温し特開平4−12
5631号公報第1図に示された高速撹拌型分散機で5
000rpmにて120分間にわたって分散し分散液を
得た。増感色素としてこの分散液を用いた以外同様にし
て青感光性ハロゲン化銀乳剤を調製し、青感性ハロゲン
化銀乳剤(Em−B2)を得た。
【0182】以下実施例1と同様にして表2に示したよ
うなハロゲン化銀乳剤を調製した。これらの乳剤を実施
例1と同様に評価し、結果を表2に示した。
【0183】
【表2】
【0184】表2から明らかなように、青感光性増感色
素を用いた場合にも本発明の効果が得られた。試料20
1と202,203と204の比較からわかるように、
増感色素を過飽和物として添加した場合には約10%程
度感度の低下が見られた。また、経時による感度低下も
溶液の場合と比べてほとんど差はなかった。試料201
と203,202と204の比較によれば解離度1.0
00の溶液として含窒素複素環メルカプト化合物を添加
した場合、わずかな感度低下がある以外、即性能、5ヶ
月後の性能ともほとんど差はなかった。増感色素を過飽
和物として添加し、含窒素複素環メルカプト化合物を水
溶液として解離度を調整したEm−B4は、有機溶媒量
は大幅に低減されるものの感度は低下し、保存による性
能変動が大きいという欠点を有していた。本発明に用い
られるa)〜d)群の化合物を組合わせて用いることに
より、経時による性能変動が抑制されるとともに増感色
素の過飽和物の使用による感度低下という欠点が克服さ
れることがわかった。
【0185】実施例3 (A液)と(B液)の添加時間及び(C液)と(D液)
の添加時間を変更する以外はEMP−1と同様にして平
均粒径0.45μm、変動係数0.08、塩化銀含有率
99.5%の単分散立方体乳剤EMP−3を得た。
【0186】上記EMP−3に対し、下記化合物を用い
60℃にて最適に化学増感を行い、赤感性ハロゲン化銀
乳剤(Em−R1)を得た。この時、含窒素複素環化合
物はエタノールで完全に溶解し、解離度0.850の溶
液を添加した。又、増感色素(SPS−III−1)、
(SPS−III−2)は0.2%のメタノール溶液とし
て添加した。
【0187】 チオ硫酸ナトリウム 1.8mg/モルAgX 塩化金酸 2.0mg/モルAgX 化合物 IV−10 3×10-4モル/モルAgX 化合物 IV−19 3×10-4モル/モルAgX 増感色素 SPS−III−1 1×10-4モル/モルAgX 増感色素 SPS−III−2 1×10-4モル/モルAgX 次に、増感色素(SPS−III−1)(SPS−III−
2)を等モルづつ計20g秤量し、これを純水980g
に加えて、この液を40℃に調温し特開平4−1256
31号公報第1図に示された高速撹拌型分散機で500
0rpmにて120分間にわたって分散し分散液を得
た。増感色素としてこの分散液を用いた以外同様にして
赤感光性ハロゲン化銀乳剤を調製し、赤感性ハロゲン化
銀乳剤(Em−R2)を得た。
【0188】以下実施例1と同様にして表3に示したよ
うなハロゲン化銀乳剤を調製した。これらの乳剤を実施
例1と同様に評価し、結果を表3に示した。
【0189】
【表3】
【0190】表3から明らかなように、赤感光性増感色
素でも本発明の効果が得られた。試料301と302,
303と304の比較からわかるように、増感色素を過
飽和物として添加した場合には約10%程度感度の低下
が見られた。また、経時による感度低下も溶液の場合と
比べてほとんど差はなかった。試料301と303,3
02と304の比較によれば解離度1.000の溶液と
して含窒素複素環メルカプト化合物を添加した場合、わ
ずかな感度低下がある以外、即性能、5ヶ月後の性能と
もほとんど差はなかった。増感色素を過飽和物として添
加し、含窒素複素環メルカプト化合物を水溶液として解
離度を調整したEm−R4は、有機溶媒量は大幅に低減
されるものの感度は低下し、保存による性能変動が大き
いという欠点を有していた。本発明に用いられる化合物
を組合わせて用いることにより、経時による性能変動が
抑制されるとともに増感色素の過飽和物の使用による感
度低下という欠点が克服されることがわかった。
【0191】実施例4 表4に示すa)〜d)群の化合物種類を変化する以外は
(Em−G8)と同様にして、(Em−G18)〜(E
m−G25)を作製した。これらの乳剤を実施例1と同
様に評価し、結果を表4に示した。
【0192】
【表4】
【0193】表4から明らかなように、本発明に用いら
れるa)〜d)群の化合物は、いずれも経時による性能
変動が抑制されるとともに増感色素の過飽和物の使用に
よる感度低下という欠点が克服される。中でも無機イオ
ウが、経時による減感が小さく、カブリが低いことがわ
かる。
【0194】実施例5 表5に示す含窒素メルカプト化合物の種類を変化する以
外は(Em−G8)と同様にして、(Em−G26)〜
(Em−G33)を作製した。これらの乳剤を実施例1
と同様に評価し、結果を表5に示した。
【0195】
【表5】
【0196】表5から明らかなように、本発明に用いら
れる含窒素メルカプト化合物は、いずれも経時による性
能変動が抑制されるとともに増感色素の過飽和物の使用
による感度低下という欠点が克服される。中でもメルカ
プトテトラゾール化合物が、カブリが低いことがわか
る。
【0197】実施例6 (A液)と(B液)の添加時間および(C液)と(D
液)の添加時間を変更した以外はEMP−2と同様にし
て平均粒径0.64μm、粒径分布の変動係数0.0
7、塩化銀含有率99.5モル%単分散立方体乳剤EM
P−2Bを得た。EMP−2をEMP−2Bに変更する
以外はEm−B1,Em−B4〜Em−B8と同様な条
件で最適に化学増感を行い、青感性ハロゲン化銀Em−
B1B,Em−B4B〜Em−B8B乳剤を得た。
【0198】次に(A液)と(B液)の添加時間および
(C液)と(D液)の添加時間を変更した以外はEMP
−1と同様にして平均粒径0.50μm、粒径分布の変
動係数0.08、塩化銀含有率99.5モル%単分散立
方体乳剤EMP−1Bを得た。EMP−1をEMP−1
Bに変更する以外はEm−G1,Em−G4〜Em−G
8と同様な条件で最適に化学増感を行い、緑感性ハロゲ
ン化銀乳剤Em−G1B,Em−G4B〜Em−G8B
を得た。
【0199】又、(A液)と(B液)の添加時間および
(C液)と(D液)の添加時間を変更した以外はEMP
−3と同様にして平均粒径0.38μm、粒径分布の変
動係数0.08、塩化銀含有率99.5モル%単分散立
方体乳剤EMP−3Bを得た。EMP−3をEMP−3
Bに変更する以外はEm−R1,Em−R4〜Em−R
8と同様な条件で最適に化学増感を行い、赤感性ハロゲ
ン化銀乳剤Em−R1B,Em−R4B〜Em−R8B
を得た。
【0200】表8に示すように各々銀量で1:1の割合
で混合し、下記の表6,7に示す構成の各層を塗設し、
多層カラー感光材料を作成した。
【0201】又、硬膜剤として(H−1)、(H−2)
を添加した。塗布助剤としては、界面活性剤(SU−
2)、(SU−3)を添加し、表面張力を調整した。又
各層にF−1を全量が0.04g/m2となるように添
加した。
【0202】
【表6】
【0203】
【表7】
【0204】 SU−1:トリ−i−プロピルナフタレンスルホン酸ナ
トリウム SU−2:スルホ琥珀酸ジ(2−エチルヘキシル)・ナ
トリウム塩 SU−3:スルホ琥珀酸ジ(2,2,3,3,4,4,
5,5−オクタフルオロペンチル)・ナトリウム塩 DBP:ジブチルフタレート DNP:ジノニルフタレート DOP:ジオクチルフタレート DIDP:ジ−i−デシルフタレート PVP:ポリビニルピロリドン H−1:テトラキス(ビニルスルホニルメチル)メタン H−2:2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリ
アジン・ナトリウム 化合物A:p−t−オクチルフェノール
【0205】
【化41】
【0206】
【化42】
【0207】
【化43】
【0208】
【化44】
【0209】
【化45】
【0210】
【化46】
【0211】得られた試料を実施例1と同様に現像処理
工程に従って処理し、評価を行った。
【0212】尚、感度は試料No.1001の即塗布試
料感度を100として相対値で表した。冷蔵庫に5ヶ月
保存後に塗布した試料の感度は各々の即塗布試料の感度
を100とした相対値で表した。結果を表8に示す。
【0213】
【表8】
【0214】表8から明らかなように、本発明のハロゲ
ン化銀乳剤は乳剤保存での減感が小さく、カブリ上昇が
小さい。
【0215】乳剤調製後、即塗布された試料を冷凍保存
したものでプリント条件を調整し、現像済のコニカカラ
ーLV−400を通して焼付けを行い、カラープリント
を作製したところ、どの試料も優れた色再現性を示すカ
ラープリントが得られた。各試料の条件のままで5ヶ月
保存したハロゲン化銀乳剤を用いて作製した感光材料で
カラープリントの作製を行ったところ、全体にハイライ
ト部の抜けが悪く、全体にメリハリの乏しいカラープリ
ントしか得ることが出来なかったのに対し、本発明に係
る試料1006を用いた場合のみ、即塗布試料と同様の
優れた画質のカラープリントを得ることが出来た。
【0216】本発明によるハロゲン化銀乳剤は、乳剤保
存での感度減感、及びカブリ上昇が小さく、製造ロット
間での性能変動が小さい安定した画像を得ることが出来
る。
【0217】
【発明の効果】本発明により、製造工程の作業環境が優
れ、高感度で、乳剤保存での感度減感、及びカブリ上昇
が小さく、製造ロット間での性能変動が小さい安定した
画像を得ることが出来るハロゲン化銀乳剤を提供する事
ができた。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 7/00 520 G03C 7/00 520

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも95モル%の塩化銀を含有す
    るハロゲン化銀粒子を含有するハロゲン化銀乳剤におい
    て、少なくとも一種の増感色素が過飽和物として添加さ
    れ、少なくとも一種の含窒素複素環メルカプト化合物が
    解離度0.99以上の溶液として添加され、かつ、下記
    a)〜d)の群から選ばれる少なくとも一種の化合物を
    含有することを特徴とするハロゲン化銀乳剤。 a)分子中にイオウ、セレン又はテルル原子が3個以上
    連結した構造を有する化合物 b)少なくとも2個の連結しないイオウ、セレンまたは
    テルル原子を複素環の構成員として有する有機化合物 c)下記一般式(I)で表される化合物 一般式(I) R11−X11−X12−R12 〔但し、X11、X12は独立にイオウ、セレンまたはテル
    ル原子を表し、R11、R12はX11、X12とともに、ある
    いは独立に環式基、非環式基または複素環基を形成する
    のに必要な原子群を表す。〕 d)無機イオウ、下記一般式(II)で表されるチオスル
    ホン酸化合物又は下記一般式(III)で表される化合物 一般式(II) R21−SO2S−M21 〔但し、R21は脂肪族基、芳香族基または複素環基を表
    す。M21は水素原子又は一価の陽イオンを表す。〕 一般式(III) R31−X312−M31 〔但し、X31はイオウ原子またはセレン原子を表す。R
    31は脂肪族基、芳香族基または複素環基を表し、M31
    水素原子または一価の陽イオンを表す。〕
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1283439A1 (en) * 2001-08-07 2003-02-12 Konica Corporation Silver halide photographic light-sensitive emulsion and silver halide photographic light-sensitive material
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