JPH09137770A - 内燃機関の燃焼状態検出方法及び装置 - Google Patents

内燃機関の燃焼状態検出方法及び装置

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JPH09137770A
JPH09137770A JP4383396A JP4383396A JPH09137770A JP H09137770 A JPH09137770 A JP H09137770A JP 4383396 A JP4383396 A JP 4383396A JP 4383396 A JP4383396 A JP 4383396A JP H09137770 A JPH09137770 A JP H09137770A
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JP
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voltage
ignition
secondary winding
internal combustion
combustion engine
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Application number
JP4383396A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Inagaki
浩 稲垣
Toshiaki Kondo
稔明 近藤
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 両極ディストリビュータレス型点火装置を備
えた内燃機関の燃焼状態を、ハイテンションコードにイ
オン電流検出用の電圧センサを設けることなく、また高
価な高耐圧ダイオードを用いることなく、高精度に検出
できるようにする。 【解決手段】 点火プラグ12a,12bの放電時に点
火コイル14の一次巻線L1に発生する高電圧により分
圧回路30を充電し、その充電電圧により点火コイル1
4の二次巻線L2の中間点に正極性電圧を印加して、内
燃機関が正常燃焼したときに分圧回路20から点火コイ
ル14側にイオン電流が流れるようにする。そして、分
圧回路30にて得られた分圧電圧を検出回路20に入力
し、分圧電圧の減衰特性を検出することにより、内燃機
関の正常燃焼/失火を判定する。この結果、点火用高電
圧に耐え得る高価な高耐圧の漏洩防止用ダイオードを用
いることなく、点火プラグ12a,12bにイオン電流
検出用の高電圧を印加できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、点火プラグの火花
放電後に流れるイオン電流に基づき内燃機関の燃焼状態
を検出する内燃機関の燃焼状態検出方法及び装置に関
し、特に、両極ディストリビュータレス型の点火装置を
備えた内燃機関において各気筒の燃焼状態を検出するの
に好適な燃焼状態検出方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関の燃焼状態を検出す
る装置として、特開平4−191466号公報に開示さ
れたイオン電流検出装置、特開平6−264860号公
報に開示された失火検出装置等が知られている。
【0003】このうち、特開平4−191466号公報
に開示されたイオン電流検出装置は、点火コイルの一次
巻線の通電を遮断したとき(換言すれば点火プラグの火
花放電時)に、その一次巻線に発生する電圧によってコ
ンデンサを充電すると共に、このコンデンサの充電電圧
により点火プラグに正極性電圧を印加し、その後、コン
デンサから点火プラグ側にイオン電流が流れたかどうか
を検出することにより、内燃機関の失火を判定するよう
に構成されている。
【0004】また、特開平6−264860号公報に開
示された失火検出装置は、点火コイルの二次巻線と点火
プラグとを接続するハイテンションコードに、容量結合
の電圧センサ(容量分圧回路)を装着し、この電圧セン
サを用いて、点火プラグに点火用高電圧を印加したとき
のハイテンションコードの電圧変化(減衰特性)を検出
することにより、内燃機関の失火を判定するように構成
されている。
【0005】これら各装置は、点火プラグの火花放電に
よって燃料混合気が正常燃焼した際には、放電電極周囲
にイオンが発生し、この発生したイオンによってイオン
電流が流れることに着目してなされたものであり、上記
前者のイオン電流検出装置では、そのイオン電流を抵抗
器を介して直接検出することにより、内燃機関の失火判
定を行い、上記後者の失火検出装置では、電圧センサに
てハイテンションコードの電圧を検出し、点火プラグへ
の点火用高電圧の印加後にイオン電流が流れて検出電圧
が速やかに減衰したか、或はイオン電流が流れず検出電
圧はゆっくりと減衰したかを判定することにより、内燃
機関の失火判定を行う。
【0006】そして、これら両装置とも、点火プラグの
火花放電後に流れるイオン電流から内燃機関の失火判定
を行うため、内燃機関の失火を正確に検出できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記前
者のイオン電流検出装置では、イオン電流を、コンデン
サから点火プラグに至る電流経路に設けたイオン電流検
出用の抵抗器を用いて検出するように構成されているた
め、その抵抗器には、微弱なイオン電流を検出するため
に高抵抗の抵抗器を用いなければならない。このため、
この種の装置では、イオン電流検出部の出力インピーダ
ンスが高くなり、しかもこの装置は放電等の高電圧のノ
イズが発生するエンジン点火系において使用されるた
め、電波ノイズや電源からのラインノイズ等の影響で測
定精度が悪くなるという問題がある。
【0008】また、上記前者のイオン電流検出装置で
は、両極ディストリビュータレス型点火装置(以下、単
に両極DLIという)を備えた内燃機関の燃焼状態を検
出する際には、点火コイルの二次巻線の一端(詳しくは
正極性の点火用高電圧が発生する一端)に、漏洩防止用
のダイオードを介して、コンデンサの充電電圧を印加す
るようにしている。
【0009】つまり、両極DLIは、点火コイルの二次
巻線の両端に点火プラグを各々接続することにより、そ
の二次巻線に発生した正負一対の点火用高電圧を一対の
点火プラグに印加して、両点火プラグを同時に放電さ
せ、その放電により、燃焼行程にある気筒に設けられた
点火プラグ側で燃料混合気を着火させるものであること
から、上記前者のイオン電流検出装置においては、点火
装置の二次電圧系からの電流の逆流を防止しつつ、両点
火プラグにイオン電流検出用の充電電圧を印加して、燃
焼行程にある点火プラグ側にイオン電流を流すために、
点火コイルの二次巻線の一端(詳しくはコンデンサの充
電電圧より高い正極性の点火用高電圧が発生する一端)
とコンデンサとを、コンデンサから二次巻線に至る方向
を順方向とする漏洩防止用ダイオードを介して接続する
ようにしている。
【0010】従って、上記前者のイオン電流検出装置を
用いて、両極DLIを備えた内燃機関の燃焼状態を検出
する際には、漏洩防止用ダイオードとして、点火用高電
圧に耐え得る高耐圧(例えば耐圧40kV)のダイオー
ドを用いなければならず、このような高耐圧ダイオード
は、高価であり、しかも、高温環境での長期にわたる正
常な動作を保証するのが極めて難しいことから、装置の
低コスト化の妨げとなり、またその信頼性を落すという
問題がある。
【0011】一方、上記後者の失火検出装置では、点火
装置の二次電圧系の電圧を容量分圧によって検出し、そ
の電圧の減衰特性からイオン電流が流れたかどうかを判
定しているので、判定に時間がかかる反面、ノイズに対
しては強く、測定精度がよいという利点がある。また、
両極DLIを備えた内燃機関であっても、点火装置から
各点火プラグに至るハイテンションコードに電圧センサ
を設けることにより各点火プラグが設けられた気筒の燃
焼状態を検出できるため、高耐圧の漏洩防止用ダイオー
ドを用いる必要がなく、漏洩防止用ダイオードを設ける
ことにより生じる上記問題が発生することはない。
【0012】しかし、この装置では、点火装置の二次電
圧系の電圧を検出するために、ハイテンションコードに
容量結合の電圧センサを装着する必要があるため、こう
した電圧センサの取り回しや製造等で点火装置全体のコ
ストを引き上げるという問題がある。また負の高電圧側
に接続されたプラグの気筒については失火検出率が下が
るという問題がある。
【0013】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
ので、ハイテンションコードにイオン電流検出用の電圧
センサを設けることなく、しかも点火用高電圧に耐え得
る高耐圧の漏洩防止用ダイオードを用いることなく、両
極DLIを備えた内燃機関の燃焼状態を高精度に検出で
きる燃焼状態検出方法及び装置を提供することを目的と
する。
【0014】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた請求項1に記載の内燃機関の燃焼状態検出
方法は、点火コイルの一次巻線に流す一次電流の断続に
より二次巻線の両端に正負一対の点火用高電圧を発生さ
せ、該点火用高電圧を内燃機関の気筒に装着した一対の
点火プラグに各々印加する両極ディストリビュータレス
型点火装置において、上記点火プラグの火花放電後に流
れるイオン電流に基づき内燃機関の燃焼状態を検出する
内燃機関の燃焼状態検出方法であって、点火プラグへの
点火用高電圧印加後に、点火プラグが火花放電を起こさ
ない正極性の高電圧を、二次巻線の中間点に印加するこ
とにより、二次巻線の両端に接続された一対の点火プラ
グに同時にイオン電流検出用の高電圧を印加し、一方の
点火プラグが設けられた気筒が正常燃焼したときに、点
火コイルの中間点から点火プラグ側にイオン電流が流れ
るようにする。そして、このイオン電流が流れたか否か
の判定、換言すれば各点火プラグが設けられた2つの気
筒のうちの燃焼行程にある気筒が正常燃焼したか否かの
判定は、点火コイルの二次巻線の中間点の電圧を容量分
圧にて検出し、その検出した分圧電圧の減衰特性に基づ
き行う。
【0015】従って、本発明方法によれば、抵抗器を用
いてイオン電流を検出する前述のイオン電流検出装置の
ように、電波ノイズや電源からのラインノイズ等の影響
を受けて測定精度が悪くなるということはなく、しか
も、前述の失火検出装置のように、点火コイルの二次巻
線と点火プラグとを接続するハイテンションコードに電
圧センサを装着する必要もない。また、イオン電流検出
用の高電圧は、点火用高電圧が発生することのない点火
コイル二次巻線の中間点に印加するため、前述のイオン
電流検出装置のように、その電圧印加経路に、点火用高
電圧に耐え得る高耐圧の漏洩防止用ダイオードを設ける
必要はない。このため、本発明によれば、両極DLIを
備えた内燃機関の燃焼状態を高精度に且つ比較的簡単な
構成にて検出することができ、燃焼状態検出装置を低コ
ストにて実現できるようになる。
【0016】一方、請求項2に記載の内燃機関の燃焼状
態検出装置は、点火コイルの一次巻線に流す一次電流の
断続により二次巻線の両端に正負一対の点火用高電圧を
発生させ、該点火用高電圧を内燃機関の気筒に装着した
一対の点火プラグに各々印加する両極ディストリビュー
タレス型点火装置に設けられ、上記点火プラグの火花放
電後に流れるイオン電流に基づき内燃機関の燃焼状態を
検出する内燃機関の燃焼状態検出装置であって、前記点
火プラグが火花放電を起こさない正極性の高電圧を発生
する高電圧発生手段と、前記点火プラグへの点火用高電
圧印加後に前記高電圧発生源からの高電圧を前記二次巻
線の中間点に印加する電圧印加手段と、前記二次巻線の
中間点の電圧を容量分圧する容量分圧手段と、該容量分
圧手段により得られた分圧電圧の減衰特性に基づき、内
燃機関の燃焼状態を検出する燃焼状態検出手段と、を備
えたことを特徴とする。
【0017】この装置は、上記請求項1に記載の燃焼状
態検出方法を実施するに当たって使用される装置であ
り、点火コイルの二次巻線の中間点には、その中間点の
電圧を容量分圧する容量分圧手段が設けられる。そし
て、電圧印加手段が、両極DLIによる各点火プラグへ
の点火用高電圧印加後に、高電圧発生手段が発生した高
電圧を、点火コイルの二次巻線の中間点に印加し、燃焼
状態検出手段が、容量分圧手段にてその中間点の電圧を
分圧することにより得られた分圧電圧の減衰特性に基づ
き、内燃機関の燃焼状態を検出する。
【0018】従って、本発明の燃焼状態検出装置によれ
ば、ハイテンションコードに電圧センサを設けることな
く、またイオン電流検出用の高電圧を各点火プラグに印
加する電圧印加経路に点火用高電圧に耐え得る高耐圧の
漏洩防止用ダイオードを設けることなく、内燃機関の燃
焼状態を高精度に検出することが、比較的簡単に、且つ
安価に実現することが可能になる。
【0019】次に、請求項3に記載の内燃機関の燃焼状
態検出装置は、請求項2に記載の内燃機関の燃焼状態検
出装置において、電圧印加手段が、高電圧発生源及び容
量分圧手段と二次巻線の中間点との間の電圧印加経路上
に、この電圧印加経路を流れる電流を制限する抵抗器を
備えたことを特徴とする。
【0020】両極DLIにおいては、二次巻線の中間点
には点火用高電圧が発生することはなく、中間点の電圧
は、二次巻線の両端に発生した正負一対の点火用高電圧
の中間電圧(略零V)となるはずであるが、実際には、
二次巻線の中間点に、点火用高電圧に比べれば充分低い
ものの、20kV程度の正極性或は負極性の電圧が発生
することがある。
【0021】このように二次巻線の中間点に電圧が発生
した場合、電圧印加手段を高電圧発生手段と二次巻線の
中間点とを単に接続するように構成していたのでは、二
次巻線の中間点に発生した電圧が正極性であれば、二次
巻線の中間点側から高電圧発生源及び容量分圧手段側に
電流が逆流し、この逆流電流により容量分圧手段を構成
するコンデンサ等の容量素子が充電されて、燃焼状態検
出手段を構成する検出回路に高電圧が印加されるとか、
逆に、この二次巻線の中間点に発生した電圧が負極性で
あれば、高電圧発生源側からイオン電流分を越える大量
の電流が流れ込み、容量分圧手段にて得られる分圧電圧
がイオン電流に対応しなくなってしまい、内燃機関の燃
焼状態を良好に検出できなくなる、といった問題が発生
する。
【0022】本発明(請求項3)では、高電圧発生源及
び容量分圧手段と二次巻線の中間点との間の電圧印加経
路上に抵抗器を設けることにより、この抵抗器にて電圧
印加経路を流れる電流を制限するようにしているのであ
る。従って、本発明(請求項3)によれば、二次巻線の
中間点に正極性の電圧が発生した場合には、高電圧発生
源及び容量分圧手段側に流れ込む電流量を抑制して、そ
の逆流電流から燃焼状態検出手段を保護することができ
ると共に、二次巻線の中間点に負極性の電圧が発生した
場合には、高電圧発生源側から二次巻線側にイオン電流
に対応しない大量の電流が流れて燃焼状態の検出精度が
低下するのを防止することができる。換言すれば、本発
明(請求項3)によれば、二次巻線の中間点に電圧が発
生したとしても、その電圧の影響を受けることなく、内
燃機関の燃焼状態を精度よく検出することができる。
【0023】また次に、請求項4に記載の内燃機関の燃
焼状態検出装置は、請求項2又は請求項3に記載の内燃
機関の燃焼状態検出装置において、電圧印加手段が、高
電圧発生源及び容量分圧手段と二次巻線の中間点との間
の電圧印加経路上に、二次巻線の中間点側から高電圧発
生源及び容量分圧手段側に流れる電流を阻止する漏洩防
止用ダイオードを備えたことを特徴とする。
【0024】従って、本発明(請求項4)によれば、漏
洩防止用ダイオードによって、二次巻線の中間点に正極
性の電圧が発生したときに二次巻線の中間点側から高電
圧発生源及び容量分圧手段側に流れ込む電流を確実に防
止することができ、高電圧発生源及び容量分圧手段と前
記二次巻線の中間点との間の電圧印加経路上に抵抗器を
設けた場合に比べて、燃焼状態検出手段をより確実に保
護することができる。
【0025】また、この漏洩防止用ダイオードには、二
次巻線の中間点に発生する20kV程度の電圧に耐え得
る耐圧を有するダイオードを用いればよく、前述のイオ
ン電流検出装置のように、点火用高電圧に耐え得る高耐
圧ダイオードを使用する必要はない。従って、漏洩防止
用ダイオードを設けることにより、大幅なコストアップ
を招くことはなく、充分実用化できる。
【0026】なお、この漏洩防止用ダイオードは、単体
で使用することもできるが、請求項3に記載の抵抗器と
一緒に使用すれば、二次巻線の中間点に負極性の電圧が
発生したときの燃焼状態の検出精度を確保できる。この
ため、漏洩防止用ダイオードは、高電圧発生源及び容量
分圧手段と二次巻線の中間点との間の電圧印加経路上
に、抵抗器と一緒に直列に設けることが好ましい。
【0027】また、請求項5に記載の内燃機関の燃焼状
態検出装置は、請求項2〜請求項4いずれか記載の燃焼
状態検出装置において、更に、前記高電圧発生源及び容
量分圧手段と前記二次巻線の中間点との間の電圧印加経
路にカソードが接続され、前記点火装置に電源供給を行
なう電源ライン側にアノードが接続されて、前記二次巻
線の中間点が負電圧になるのを防止する負電圧防止ダイ
オードを設けたことを特徴とする。
【0028】本発明(請求項5)によれば、二次巻線の
中間点に負極性の電圧が発生すると、この負電圧防止ダ
イオードを介して、電源ライン側から二次巻線の中間点
側に電流が流れることになり、結局、二次巻線の中間点
は、常に、負電圧防止ダイオードのアノードが接続され
た電源ラインの電圧にて決定される所定電圧以上に保持
されることになる。
【0029】このため、本発明によれば、二次巻線の中
間点に負極性の電圧が発生して燃焼状態の検出精度が低
下するのを確実に防止することができる。なお、負電圧
防止ダイオードのアノードを接続する電源ラインとして
は、点火コイルの一次巻線に印加される正負一対の電源
電圧の内のいずれの電源ラインでもよい。
【0030】また、この負電圧防止ダイオードは、単体
で使用すれば、二次巻線の中間点に負極性の電圧が発生
し、この電圧により燃焼状態の検出精度が低下するのを
防止することができるが、請求項3に記載の抵抗器と一
緒に使用すれば、二次巻線の中間点に正極性の電圧が発
生したときにこの中間点側から高電圧発生源及び容量分
圧手段側へと流れる逆流電流を抑制することもでき、更
に請求項4に記載の漏洩防止用ダイオードと一緒に使用
すれば、二次巻線の中間点に正極性の電圧が発生したと
きにこの中間点側から高電圧発生源及び容量分圧手段側
へと流れる逆流電流をより確実に阻止することができ
る。従って、負電圧発生防止ダイオードは、請求項3に
記載の抵抗器,請求項4に記載の漏洩防止ダイオード,
或はその両方と組み合せて使用することが好ましい。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を適用した燃焼状
態検出装置の具体的実施例を図面と共に説明する。図1
は実施例の燃焼状態検出装置全体の構成を表わす概略構
成図である。
【0032】図1に示す如く、本実施例の燃焼状態検出
装置は、点火コイル14の二次巻線L2の両端に、ハイ
テンションコード等を介して点火プラグ12a,12b
を各々接続し、点火コイル14の一次巻線L1の通電を
遮断したときに二次巻線L2の両端に発生する正負一対
の点火用高電圧を、各点火プラグ12a,12bに直接
印加する、両極ディストリビュータレス型の点火装置
(両極DLI)を備えた内燃機関に設けられている。
【0033】なお、両極DLIは、点火コイル14の一
次巻線L1の一端を、直流電源(バッテリ)BTの正極
側に接続し、他端を、点火用のパワートランジスタTR
1を介して、直流電源BTの負極側電位と同電位のグラ
ンドラインに接続することにより、パワートランジスタ
TR1のON・OFFによって、点火コイル14の二次
巻線L2に点火用高電圧を発生させ、その発生した点火
用高電圧により各点火プラグ12a,12bを同時に火
花放電させて、各点火プラグ12a,12bが装着され
た2つの気筒のうちの燃焼行程にある気筒内にて燃料混
合気を着火させる周知のものである。
【0034】そして、本実施例においては、点火コイル
14の二次巻線L2に、二次巻線L2の中間点から、二
次巻線L2及びハイテンションコード等を介して各点火
プラグ12a,12bにイオン電流検出用の高電圧を印
加するための中間端子Pが設けられており、この中間端
子Pには、電圧印加手段としての抵抗器RB を介して、
比較的小容量(静電容量500pF程度)のコンデンサ
C1と、一端がグランドラインに接地された比較的大容
量(静電容量10000pF程度)のコンデンサC2と
を直列接続してなる、容量分圧手段としての分圧回路3
0が接続されている。そして、この分圧回路30のコン
デンサC1側端部には、上記抵抗器RB以外にも、抵抗
器RA 及びダイオードD1を介して、点火コイル14の
一次巻線L1のパワートランジスタTR1側端部が接続
されると共に、放電用のトランジスタTR2が接続され
ている。
【0035】ここで、ダイオードD1及び抵抗器RA
は、パワートランジスタTR1をOFFして一次巻線L
1の通電を遮断したとき(換言すれば点火プラグ12
a,12bの放電時)に一次巻線L1に発生する電圧に
より、分圧回路30を充電するためのものであり、ダイ
オードD1は、分圧回路30から点火コイル14の一次
巻線側への電流の流れを阻止する逆流防止用ダイオード
として機能する。
【0036】次に、分圧回路30におけるコンデンサC
1とコンデンサC2との接続点には、一端がグランドラ
インに接地され、コンデンサC2に蓄積された電荷を一
定の時定数で放電させる高抵抗(例えば10MΩ)の抵
抗器R1が接続されると共に、燃焼状態検出手段として
の検出回路20が接続されている。
【0037】検出回路20は、コンデンサC1とコンデ
ンサC2との接続点電圧、つまり分圧電圧を取り込み、
点火プラグ12a,12bへのイオン電流検出用の電圧
印加後の分圧電圧の減衰特性を検出するためのものであ
り、その検出結果は、パワートランジスタTR1をON
・OFFさせて点火時期を制御するエンジン制御装置
(以下、ECUという)16に入力される。
【0038】また、このECU16からパワートランジ
スタTR1をON・OFFするために出力される点火時
期制御用の駆動信号(IG信号)は、リセット回路18
に入力され、リセット回路18は、パワートランジスタ
TR1がONして点火コイル14の一次巻線L1の通電
が開始された後、所定のタイミングでHighレベルとな
り、パワートランジスタTR1がOFFされるのと同時
にLow レベルとなるリセット信号を発生し、このリセッ
ト信号により、パワートランジスタTR2をONして、
分圧回路30に蓄積された電荷を放電させると共に、検
出回路20をリセットさせる。
【0039】上記のように構成された本実施例の燃焼状
態検出装置においては、図2に示す如く、ECU16か
らパワートランジスタTR1をONして一次巻線L1を
通電させるIG信号が出力されると、その後、所定の
タイミングでリセット回路18からリセット信号が出
力される。すると、このリセット信号により、トラン
ジスタTR2がONして、分圧回路30に充電された電
荷が放電され、分圧回路30の充電電圧(チャージ電
圧)が略零になる。なおリセット信号は、検出回路
20にも出力されるため、このとき同時に検出回路20
がリセットされる。
【0040】次に、ECU16がIG信号の出力を停
止すると、リセット回路18もリセット信号の出力を
停止すると共に、パワートランジスタTR1がOFFし
て、一次巻線L1の通電が遮断される。すると、二次巻
線L2には、点火用高電圧が発生し、その後点火プラグ
12a,12bに放電電流が流れる(プラグ電圧参
照)。そして、この放電電流の発生時には、一次巻線L
1のパワートランジスタTR1側に誘導作用による数百
Vの電圧が発生するため、この電圧により、逆流防止用
のダイオードD1及び抵抗器RA を介して、分圧回路3
0側に電流が流れて、コンデンサC1,C2が充電さ
れ、分圧回路30の両端電圧(チャージ電圧)が上昇
する。
【0041】なお、ダイオードD1には、コンデンサC
1,C2に充電された電圧に充分耐え得るように耐圧が
1kV程度のダイオードが使用される。また、抵抗器R
A は、その抵抗値が小さ過ぎると、一次巻線L1の励起
電圧の立ち上がりが遅くなり、二次巻線L2に発生する
電圧が低下して、燃料混合気の着火性が悪化し、逆に抵
抗値が大き過ぎると、コンデンサC1,C2を充電する
時定数が大きくなり、コンデンサC1,C2に蓄積され
る電荷が少なくなる(換言すればチャージ電圧が小さ
くなる)ことから、点火システムの特性に合わせて適宜
最適な値が設定される。例えば、本実施例では、抵抗器
RA を100kΩ,抵抗器RB を5MΩ,コンデンサC
1を500pF,コンデンサC2を100000pFの
ように設定している。
【0042】またこのように点火プラグ12a,12b
が放電した際、その放電により各点火プラグ12a,1
2bが設けられた気筒のうち、燃焼行程にある気筒内に
て、燃料混合気が着火し、正常燃焼すると、その気筒の
点火プラグ12a又は12bの放電電極周囲にイオンが
発生するため、その後、分圧回路30のコンデンサC
1,C2に充電された電荷は、イオン電流として、抵抗
器RB から二次巻線L2を通って正常燃焼した気筒の点
火プラグ12a,12b側に流れる。この結果、分圧回
路30のチャージ電圧は速やかに減少する。
【0043】一方、点火用高電圧の印加によって点火プ
ラグ12a,12bが放電したにもかかわらず、燃焼行
程にある気筒内にて燃料混合気が着火しない場合(つま
り失火時)には、点火プラグ12a,12bの放電電極
周囲にはイオンが発生しないため、イオン電流が流れ
ず、チャージ電圧は、コンデンサC2の電荷が抵抗器
R1を介して放電されることにより除々に低下するだけ
である。
【0044】従って、分圧回路30から検出回路20に
入力される分圧電圧も、正常燃焼時には、点火プラグ
12a,12bの放電により一旦上昇した後速やかに減
少するが、失火時には、点火プラグ12a,12bの放
電により一旦上昇した後は、コンデンサC2の電荷が抵
抗器R1を介して放電するのみなので、減少するのに時
間がかかる。そして、検出回路20は、この分圧電圧
が所定電圧以下に減少したか否かを判断することによ
り、分圧電圧の減衰特性に応じたパルス幅の出力信号
を生成し、ECU16に出力する。この結果、ECU1
6側では、この検出回路20からの出力信号のパルス
幅から内燃機関が正常燃焼したか失火したかを判断でき
る。
【0045】なお、分圧回路30から正常燃焼した気筒
の点火プラグ12a又は12b側に流れるイオン電流
は、抵抗器RB により制限されるが、この抵抗器RB
は、抵抗値が小さ過ぎると、点火プラグ12a,12b
の放電時に分圧回路30を充分充電できなくなり、逆に
大き過ぎると放電時の時定数が大きくなり、共に燃焼状
態の検出精度が低下することから、この抵抗値も、抵抗
器RA と同様、点火システムの特性に合わせて適宜最適
な値が設定される。
【0046】以上説明したように、本実施例の燃焼状態
検出装置によれば、「従来の技術」の項にて説明したイ
オン電流検出装置と同様、一次電流を遮断したときに点
火コイル14の一次巻線L1に発生する電圧によりコン
デンサC1,C2を充電し、このコンデンサC1,C2
の充電電圧により点火プラグ12a,12bに正極性電
圧を印加することにより、内燃機関が正常燃焼したとき
にコンデンサC1,C2から点火プラグ12a,12b
側にイオン電流が流れるようにするが、このイオン電流
が流れたか否か(換言すれば内燃機関が正常燃焼したか
否か)の判定は、抵抗器等を用いてイオン電流を直接検
出することにより行うのではなく、コンデンサC1,C
2の接続点から得られる分圧電圧の減衰特性に基づき行
う。従って、本実施例の燃焼状態検出装置によれば、内
燃機関の燃焼状態を、外部ノイズの影響を受けることな
く、高精度に検出することができる。
【0047】また、本実施例では、点火コイル14の二
次巻線L2の中間点に中間端子Pを設け、この中間端子
Pから、二次巻線L2及びハイテンションコード等を介
して、コンデンサC1,C2の充電電圧を各点火プラグ
12a,12bに印加するようにされているため、イオ
ン電流検出用の高電圧を各点火プラグ12a,12bに
印加するために、点火用高電圧に耐え得る高耐圧の漏洩
防止用ダイオードを用いる必要はない。このため、本実
施例によれば、燃焼状態検出装置の信頼性を向上できる
と共に、燃焼状態検出装置を安価に実現できる。
【0048】また、二次巻線L2の中間点には、点火用
高電圧程の高電圧が発生することはないものの、20k
V程度の電圧が発生することがあることがある。そし
て、このように二次巻線L2の中間点に電圧が発生する
と、中間端子P側から分圧回路30側に電流が逆流し、
この電流により分圧回路30が充電されてしまうとか、
逆に、分圧回路30の充電時に中間端子P側に電流が流
れて、燃焼状態の検出精度が低下するとか、或は、中間
端子Pにおける電流の流入・流出が点火プラグ12a,
12bにおける放電に影響を与え、着火性を劣化させ
る、といったことがあるが、本実施例では、分圧回路3
0と中間端子Pとを接続する電圧印加経路上に抵抗器R
B が設けられているため、この抵抗器RB により、二次
巻線L2の中間点に発生した電圧により流れる電流を抑
制して、この発生電圧による影響を小さくすることがで
きる。
【0049】また更に、本実施例では、点火コイル14
の二次巻線L2の両端と点火プラグ12a,12bとを
接続するハイテンションコード等の導電経路に、内燃機
関の燃焼状態を検出するための電圧センサを設ける必要
はないため、製造がし易く、比較的簡単に、且つ低コス
トに、燃焼状態を検出できる。
【0050】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、
種々の態様を採ることができる。例えば、上記実施例
(図1)では、点火コイル14の一次巻線L1を高電圧
発生手段として用い、点火プラグ12a,12bの放電
時に点火コイル14の一次巻線L1に発生した高電圧
を、分圧回路30に印加して、分圧回路30のコンデン
サC1,C2を充電し、その充電電圧を、イオン電流検
出用の高電圧として、点火コイル14の二次巻線L2の
中間点から各点火プラグ12a,12bに印加するよう
に構成したが、図3に示す如く、点火コイル14とは別
に、一次巻線L31と二次巻線L32とからなる電源電圧昇
圧用のトランス(昇圧コイル)34を設け、この昇圧コ
イル34にて生成した正極性(+)の高電圧にて、逆流
防止用のダイオードD2を介して、分圧回路30を充電
するように構成してもよい。
【0051】つまり、点火コイル14とは別に、高電圧
発生用の昇圧コイル34を設け、その一次巻線L31の一
端を、直流電源BTの正極側に接続し、他端を、昇圧用
のパワートランジスタTR3を介して、直流電源BTの
負極側電位と同電位のグランドラインに接続することに
より、パワートランジスタTR3のON・OFFによっ
て、昇圧コイル34の二次巻線L32にイオン電流検出用
の高電圧を発生させ、その発生した高電圧により、逆流
防止用ダイオードD2を介して、分圧回路30のコンデ
ンサC1,C2を充電し、その充電電圧を、抵抗器RB
を介して、点火コイル14の二次巻線L2の中間点Pに
印加するように構成しても、上記実施例と同様、分圧回
路30により得られた分圧電圧を検出回路20に入力す
ることにより、内燃機関の燃焼状態(正常燃焼/失火)
を検出することができる。
【0052】なお、このようにイオン電流検出用の高電
圧を昇圧コイル34を用いて生成する場合には、各点火
プラグ12a,12bへの点火用高電圧の印加後に、昇
圧コイル34から高電圧を発生させる必要があり、これ
には、パワートランジスタTR3を、点火用のパワート
ランジスタTR1に同期して、パワートランジスタTR
1よりも若干遅れてON・OFFさせる必要がある。従
って、この装置では、図3に示す如く、上記実施例のリ
セット回路18に代えて、ECU16から出力されるI
G信号を受けて、パワートランジスタTR3をON・O
FFするための駆動信号を生成するタイミング回路36
を設ければよい。そして、検出回路20も、このタイミ
ング回路36から出力される駆動信号にてリセットする
ようにすればよい。
【0053】また図3において、図1と異なる点は、上
記説明した点のみであり、それ以外の構成は、図1と全
く同様であるため、同一部分については図1と同じ符号
を付し、これ以上の説明は省略する。一方、上記実施例
(図1,図3)では、分圧回路30と中間端子Pとを接
続する電圧印加経路上に設けた抵抗器RB にて、二次巻
線L2の中間点に電圧が発生した場合に、その発生電圧
によってこの電圧印加経路を流れる電流を制限できるよ
うにしたが、二次巻線L2の中間点に電圧が発生した場
合には、この発生電圧によって流れる電流を制限するよ
りも、完全に遮断することが望ましい。
【0054】そして、このためには、例えば、図4
(a)に示す如く、この電圧印加経路上に、抵抗器RB
に直列に漏洩防止用ダイオードDaを設けるとか、或
は、図4(b)に示す如く、更に、この電圧印加経路と
直流電源BTの負極側電位と同電位のグランドラインと
の間に負電圧防止ダイオードDbを設けるようにすれば
よい。
【0055】つまり、図4(a)に示すように、抵抗器
RB と二次巻線L2の中間点(中間端子P)との間に、
抵抗器RB 側をアノード,中間端子P側をカソードとし
て、漏洩防止用ダイオードDaを設けるようにすれば、
二次巻線L2の中間点に正極性の電圧が発生した場合
に、この漏洩防止用ダイオードDaによって、中間端子
P側から分圧回路30側へ電流が逆流するのを確実に阻
止することができ、逆流電流によって分圧回路30が充
電されて、その高電圧により検出回路20等の検出装置
側回路が損傷するのを確実に防止することができる。
【0056】そして、この場合、漏洩防止用ダイオード
Daには、二次巻線L2の中間点に発生する電圧に耐え
得る耐圧20kV程度の、自動車用として実績のある比
較的安価なダイオードを使用すればよく、従来装置のよ
うに、点火用高電圧に耐え得る高価な高耐圧ダイオード
を使用する必要がないため、大幅なコストアップを招く
ことなく実現できる。
【0057】なお、この場合、抵抗器RB には、100
k〜5MΩ程度の抵抗値を有する抵抗器を用いればよ
い。また、漏洩防止用ダイオードDaは、図4(a)に
示したように、必ずしも抵抗器RB と中間点との間に設
ける必要はなく、抵抗器RB と分圧回路30との間の電
圧印加経路に設けるようにしてもよい。但し、この場合
には、抵抗器RB 側をカソード,分圧回路30側をアノ
ードとして、漏洩防止用ダイオードDaを接続する。
【0058】また、図4(b)に示すように、抵抗器R
B とこれより中間端子P側に設けた漏洩防止ダイオード
Daとの間の電圧印加経路に、アノードがグランドライ
ンに接地された負電圧防止ダイオードDbのカソードを
接続するようにすれば、二次巻線L2の中間点に負極性
の電圧が発生すると、この負電圧防止ダイオードDbを
介して、グランドラインから中間端子P側に電流が流れ
ることになり、結局、二次巻線L2の中間点は、グラン
ドラインの電位に対応した所定電圧(略0V)以上に保
持されることになる。
【0059】従って、このようにすれば、二次巻線L2
の中間点に負極性の電圧が発生しても、この電圧によっ
て分圧回路30側から中間端子P側に余分な電流が流れ
出すことはなく、燃焼状態の検出精度が低下するのを確
実に防止することができる。そして、この場合、負電圧
防止ダイオードDbは、漏洩防止用ダイオードDaと共
に二次巻線L2の中間点に発生した負電圧を受けるた
め、負電圧防止ダイオードDbの耐圧は、二次巻線L2
の中間点に発生した負電圧(20kV程度)よりも小さ
くてよく、負電圧防止ダイオードDbには、1k〜3k
V程度の耐圧のダイオードを使用すればよい。
【0060】なお、この負電圧防止ダイオードDbとし
ては、必ずしも、抵抗器RB と漏洩防止ダイオードDa
との接続点とグランドラインとの間に設ける必要はな
く、図4(b)に点線で示す負電圧防止ダイオードD
b′のように、二次巻線L2の中間点(中間端子P)と
グランドラインとの間に、中間端子P側をカソードとし
て設けるようにしてもよく、また同じく図4(b)に点
線で示す負電圧防止ダイオードDb″のように、二次巻
線L2の中間点(中間端子P)と直流電源BTの正極側
の電源ライン(図では直流電源BTの正極側に接続され
た点火コイル14の一次巻線L1)との間に、中間端子
P側をカソードとして設けるようにしてもよい。つま
り、負電圧防止ダイオードは、点火コイル14の二次巻
線L2の中間点が負電圧になるのを防止できればよく、
このためには、中間点(中間端子P)側をカソードとし
て、アノードに、低インピーダンスで電位の安定した電
源ラインに接続するようにすればよい。
【0061】但し、図4(b)に示した負電圧防止ダイ
オードDb′,Db″のように、負電圧防止ダイオード
のカソードを、点火コイル14の二次巻線L2の中間点
(中間端子P)に接続した場合、負電圧防止ダイオード
の両端には、この中間点に発生した負電圧が略そのまま
印加されることから、負電圧防止ダイオードには、この
負電圧に耐え得る20kV程度の耐圧を有するダイオー
ドを使用するのが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 燃焼状態検出装置の一例を表わす概略構成図
である。
【図2】 図1の燃焼状態検出装置各部の電圧波形を表
わす説明図である。
【図3】 燃焼状態検出装置の他の構成例を表わす概略
構成図である。
【図4】 図1又は図3の燃焼状態検出装置に漏洩防止
用ダイオード,負電圧防止ダイオードを設ける場合の説
明図である。
【符号の説明】
12a,12b…点火プラグ 14…点火コイル
L1…一次巻線 L2…二次巻線 P…中間端子 16…ECU(エ
ンジン制御装置) 18…リセット回路 20…検出回路 30…分圧
回路 C1,C2…コンデンサ BT…直流電源 34…
昇圧コイル 36…タイミング回路 D1,D2…ダイオード(逆
流防止) RA ,RB …抵抗器 Da…漏洩防止用ダイオード Db…負電圧防止ダイオード

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 点火コイルの一次巻線に流す一次電流の
    断続により二次巻線の両端に正負一対の点火用高電圧を
    発生させ、該点火用高電圧を内燃機関の気筒に装着した
    一対の点火プラグに各々印加する両極ディストリビュー
    タレス型点火装置において、上記点火プラグの火花放電
    後に流れるイオン電流に基づき内燃機関の燃焼状態を検
    出する内燃機関の燃焼状態検出方法であって、 前記点火プラグへの点火用高電圧印加後に、前記点火プ
    ラグが火花放電を起こさない正極性の高電圧を、前記二
    次巻線の中間点に印加し、該電圧印加後の中間点の電圧
    を容量分圧にて検出して、該電圧の減衰特性から内燃機
    関の燃焼状態を検出することを特徴とする内燃機関の燃
    焼状態検出方法。
  2. 【請求項2】 点火コイルの一次巻線に流す一次電流の
    断続により二次巻線の両端に正負一対の点火用高電圧を
    発生させ、該点火用高電圧を内燃機関の気筒に装着した
    一対の点火プラグに各々印加する両極ディストリビュー
    タレス型点火装置に設けられ、上記点火プラグの火花放
    電後に流れるイオン電流に基づき内燃機関の燃焼状態を
    検出する内燃機関の燃焼状態検出装置であって、 前記点火プラグが火花放電を起こさない正極性の高電圧
    を発生する高電圧発生手段と、 前記点火プラグへの点火用高電圧印加後に前記高電圧発
    生源からの高電圧を前記二次巻線の中間点に印加する電
    圧印加手段と、 前記二次巻線の中間点の電圧を容量分圧する容量分圧手
    段と、 該容量分圧手段により得られた分圧電圧の減衰特性に基
    づき、内燃機関の燃焼状態を検出する燃焼状態検出手段
    と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の燃焼状態検出装
    置。
  3. 【請求項3】 前記電圧印加手段は、前記高電圧発生源
    及び容量分圧手段と前記二次巻線の中間点との間の電圧
    印加経路上に、該電圧印加経路を流れる電流を制限する
    抵抗器を備えたことを特徴とする請求項2に記載の内燃
    機関の燃焼状態検出装置。
  4. 【請求項4】 前記電圧印加手段は、前記高電圧発生源
    及び容量分圧手段と前記二次巻線の中間点との間の電圧
    印加経路上に、該二次巻線の中間点側から前記高電圧発
    生源及び容量分圧手段側に流れる電流を阻止する漏洩防
    止用ダイオードを備えたことを特徴とする請求項2又は
    請求項3に記載の内燃機関の燃焼状態検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項2〜請求項4いずれか記載の燃焼
    状態検出装置において、更に、前記高電圧発生源及び容
    量分圧手段と前記二次巻線の中間点との間の電圧印加経
    路にカソードが接続され、前記点火装置に電源供給を行
    なう電源ライン側にアノードが接続されて、前記二次巻
    線の中間点が負電圧になるのを防止する負電圧防止ダイ
    オードを設けたことを特徴とする内燃機関の燃焼状態検
    出装置。
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