JPH0913738A - 塔状構造物の振れ止め装置 - Google Patents
塔状構造物の振れ止め装置Info
- Publication number
- JPH0913738A JPH0913738A JP16066695A JP16066695A JPH0913738A JP H0913738 A JPH0913738 A JP H0913738A JP 16066695 A JP16066695 A JP 16066695A JP 16066695 A JP16066695 A JP 16066695A JP H0913738 A JPH0913738 A JP H0913738A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resistance plate
- tower
- web
- chimney
- columns
- Prior art date
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- Pending
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- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
- Vibration Dampers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 多脚型煙突等の塔状構造物において、地震等
による外力のエネルギーを効果的に吸収して構造物の損
傷、破壊を抑止する。 【構成】 複数の柱(筒身1a,1b等)とこれらを互
いに連結する複数の梁3で構成される塔状構造物におい
て、梁3のウエブ部3aに切欠き3cを形成し、この切
欠き部分を抵抗板4で塞いでその周囲をボルト5によっ
てウエブ部3に固定し、かつ、抵抗板4のせん断耐力を
梁の他の部材断面のいかなる耐力よりも低くし、抵抗板
4のせん断変形によって外力のエネルギーを吸収するよ
うにした。
による外力のエネルギーを効果的に吸収して構造物の損
傷、破壊を抑止する。 【構成】 複数の柱(筒身1a,1b等)とこれらを互
いに連結する複数の梁3で構成される塔状構造物におい
て、梁3のウエブ部3aに切欠き3cを形成し、この切
欠き部分を抵抗板4で塞いでその周囲をボルト5によっ
てウエブ部3に固定し、かつ、抵抗板4のせん断耐力を
梁の他の部材断面のいかなる耐力よりも低くし、抵抗板
4のせん断変形によって外力のエネルギーを吸収するよ
うにした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多脚型煙突などの塔状
構造物の振れ止め装置に関する。
構造物の振れ止め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4及び図5は、従来の一般的な多脚型
煙突の例を示したもので、図示するように、同煙突は、
煙を通しそれ自身強度部材となる複数の筒身1a,1
b,1cと、隣接する筒身同士を連結する複数の梁3な
どの主要部材で構成されており、頂部付近には、風、地
震などに対する振れ止め装置として普通ダイナミックダ
ンパー10が設置される。なお、2は、梁3の両端に設
けられ筒身1a,1b,1cを取り囲み筒身1a,1
b,1cと梁3を連結するリングである。
煙突の例を示したもので、図示するように、同煙突は、
煙を通しそれ自身強度部材となる複数の筒身1a,1
b,1cと、隣接する筒身同士を連結する複数の梁3な
どの主要部材で構成されており、頂部付近には、風、地
震などに対する振れ止め装置として普通ダイナミックダ
ンパー10が設置される。なお、2は、梁3の両端に設
けられ筒身1a,1b,1cを取り囲み筒身1a,1
b,1cと梁3を連結するリングである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来の多脚型煙
突のような塔状構造物は特に地震などによる高次振動の
影響を受け易く、この高次振動を抑えようとすると多種
類のダイナミックダンパーを設置する必要がある。
突のような塔状構造物は特に地震などによる高次振動の
影響を受け易く、この高次振動を抑えようとすると多種
類のダイナミックダンパーを設置する必要がある。
【0004】また、多脚型煙突では、頂部などの高い位
置ダイナミックダンパーが設置され、このダイナミック
ダンパーはスペース的に制約を受けて小型となり、従っ
て性能的にも制約を受けて制振効果が上らないおそれが
ある。
置ダイナミックダンパーが設置され、このダイナミック
ダンパーはスペース的に制約を受けて小型となり、従っ
て性能的にも制約を受けて制振効果が上らないおそれが
ある。
【0005】更に、ダイナミックダンパーは比較的高価
であり、また、定期的なメンテナンスが不可欠であるな
どの課題がある。
であり、また、定期的なメンテナンスが不可欠であるな
どの課題がある。
【0006】本発明の塔状構造物の振れ止め装置は、以
上の従来の塔状構造物のもつ問題点を解決しようとする
ものである。
上の従来の塔状構造物のもつ問題点を解決しようとする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の塔状構造物の振
れ止め装置は、複数の柱とこの柱同士を連結する複数の
梁で構成された塔状構造物において、前記梁のウエブ部
に切欠きを形成し、同切欠き部分を抵抗板で塞いで抵抗
板の周囲をウエブ部に固定すると共に、前記抵抗板のせ
ん断耐力を梁の他の部材断面のいかなる耐力よりも低く
設定したことを特徴とする。
れ止め装置は、複数の柱とこの柱同士を連結する複数の
梁で構成された塔状構造物において、前記梁のウエブ部
に切欠きを形成し、同切欠き部分を抵抗板で塞いで抵抗
板の周囲をウエブ部に固定すると共に、前記抵抗板のせ
ん断耐力を梁の他の部材断面のいかなる耐力よりも低く
設定したことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明では、塔状構造物に外力が作用して振動
し、隣接する柱間に相対変位が発生すると、この柱同士
を連結する梁にせん断力が作用して梁はせん断変形す
る。梁のウエブ部の切欠きを塞いで周囲をウエブ部に固
定された抵抗板のせん断耐力は、梁の他の部材断面のい
かなる耐力より低く設定されているので、梁に作用する
せん断力によって先ず抵抗板がせん断(塑性)変形し、
これによって外力の振動エネルギーを吸収し、塔状構造
物本体の損傷又は破壊が効果的に抑止される。
し、隣接する柱間に相対変位が発生すると、この柱同士
を連結する梁にせん断力が作用して梁はせん断変形す
る。梁のウエブ部の切欠きを塞いで周囲をウエブ部に固
定された抵抗板のせん断耐力は、梁の他の部材断面のい
かなる耐力より低く設定されているので、梁に作用する
せん断力によって先ず抵抗板がせん断(塑性)変形し、
これによって外力の振動エネルギーを吸収し、塔状構造
物本体の損傷又は破壊が効果的に抑止される。
【0009】また、抵抗板のせん断による塑性変更が進
行した場合には、容易に新しい抵抗板に取り替えること
ができる。
行した場合には、容易に新しい抵抗板に取り替えること
ができる。
【0010】
【実施例】本発明の一実施例を、図1ないし図3によっ
て説明する。本実施例は、図4及び図5に示すと同様
に、煙を通しそれ自身強度部材となる複数の筒身と隣接
する筒身同士をリング2を介して連結する梁3などの主
要部材で構成された多脚型煙突の振れ止め装置に係るも
のである。
て説明する。本実施例は、図4及び図5に示すと同様
に、煙を通しそれ自身強度部材となる複数の筒身と隣接
する筒身同士をリング2を介して連結する梁3などの主
要部材で構成された多脚型煙突の振れ止め装置に係るも
のである。
【0011】隣接する筒身1a,1bを両端のリング2
を介して連結する梁3は、上,下フランジ3b,3b及
び上下のフランジ3b,3bを結合する上下方向に配置
されたウエブ部3aよりなる。
を介して連結する梁3は、上,下フランジ3b,3b及
び上下のフランジ3b,3bを結合する上下方向に配置
されたウエブ部3aよりなる。
【0012】梁3の前記ウエブ部3aに所定広さの切欠
き3cを形成し、この切欠き3c部分を抵抗板4で塞い
だ後その周囲をボルト5で締結してウエブ部3aに固定
し、更に抵抗板4の両側縁に沿って配置され上下端がフ
ランジ3bに固定された補強リブ6をウエブ3a部の表
面に取付けている。そして、前記、抵抗板4のせん断耐
力は、梁3の他の部材断面のいかなる耐力より低く設定
されている。
き3cを形成し、この切欠き3c部分を抵抗板4で塞い
だ後その周囲をボルト5で締結してウエブ部3aに固定
し、更に抵抗板4の両側縁に沿って配置され上下端がフ
ランジ3bに固定された補強リブ6をウエブ3a部の表
面に取付けている。そして、前記、抵抗板4のせん断耐
力は、梁3の他の部材断面のいかなる耐力より低く設定
されている。
【0013】なお、本実施例では、図4及び図5に示す
多脚型煙突におけるダイナミックダンパー10は設置さ
れていない。
多脚型煙突におけるダイナミックダンパー10は設置さ
れていない。
【0014】本実施例において、地震等の外力が作用し
て煙突が振動し、隣接する筒身1a,1b間に上下方向
の相対変位が発生すると、これに応じて梁3にはせん断
力が作用する。図2に示すように、このせん断力Sは上
下のフランジ3b及び左右補強リブ6を介して抵抗板4
に作用し、これによって抵抗板4はせん断(塑性)変形
する。
て煙突が振動し、隣接する筒身1a,1b間に上下方向
の相対変位が発生すると、これに応じて梁3にはせん断
力が作用する。図2に示すように、このせん断力Sは上
下のフランジ3b及び左右補強リブ6を介して抵抗板4
に作用し、これによって抵抗板4はせん断(塑性)変形
する。
【0015】この際、抵抗板4のせん断耐力は梁3の他
の部材断面のいかなる耐力よりも低く設定されているた
め、梁3に作用する力によって先づ抵抗板4がせん断降
伏して煙突に作用する外力のエネルギーを吸収し、これ
によって煙突本体の損傷又は破壊を効果的に抑止するこ
とができる。
の部材断面のいかなる耐力よりも低く設定されているた
め、梁3に作用する力によって先づ抵抗板4がせん断降
伏して煙突に作用する外力のエネルギーを吸収し、これ
によって煙突本体の損傷又は破壊を効果的に抑止するこ
とができる。
【0016】また、抵抗板4に起った塑性変形が進行し
た場合には、ボルト5を解放して新しい抵抗板に容易に
取り替えることができる。
た場合には、ボルト5を解放して新しい抵抗板に容易に
取り替えることができる。
【0017】なお、前記実施例では、筒身1a,1bを
連結する梁3に前記振れ止め装置を設けているが、隣接
する筒身を連結する梁のすべてに前記振れ止め装置を設
置すれば、あらゆる方向の外力に対して効果が発揮でき
るし、また、高さ方向に間隔をあけて設けられた梁の複
数に前記振れ止め装置を設置すれば高次振動に対しても
有効である。
連結する梁3に前記振れ止め装置を設けているが、隣接
する筒身を連結する梁のすべてに前記振れ止め装置を設
置すれば、あらゆる方向の外力に対して効果が発揮でき
るし、また、高さ方向に間隔をあけて設けられた梁の複
数に前記振れ止め装置を設置すれば高次振動に対しても
有効である。
【0018】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
塔状構造物の振れ止め装置によると、塔状構造物の主要
部材である複数の柱同士を連結する梁のウエブ部に切欠
きを作ってこの切欠き部分を抵抗板で塞いで同抵抗板の
周囲をウエブ部に固定し、かつ、抵抗板のせん断耐力を
他の部材断面のいかなる耐力よりも低く設定しているの
で、外力を受けて柱間に相対変位が発生して梁にせん断
力が作用すると、まず抵抗板がせん断(塑性)変形し、
このせん断変形によって外力の振動エネルギーが吸収さ
れ、構造物の主要部材の損傷や破壊を効果的に抑止する
ことができる。
塔状構造物の振れ止め装置によると、塔状構造物の主要
部材である複数の柱同士を連結する梁のウエブ部に切欠
きを作ってこの切欠き部分を抵抗板で塞いで同抵抗板の
周囲をウエブ部に固定し、かつ、抵抗板のせん断耐力を
他の部材断面のいかなる耐力よりも低く設定しているの
で、外力を受けて柱間に相対変位が発生して梁にせん断
力が作用すると、まず抵抗板がせん断(塑性)変形し、
このせん断変形によって外力の振動エネルギーが吸収さ
れ、構造物の主要部材の損傷や破壊を効果的に抑止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る多脚型煙突の振れ止め
装置の配置状況を示す説明図である。
装置の配置状況を示す説明図である。
【図2】同実施例の要部の立面図である。
【図3】図2のA−A矢視断面図である。
【図4】従来の多脚型煙突の説明図である。
【図5】前記従来の多脚型煙突の平面図である。
1a,1b,1c 煙突筒身 2 リング 3 梁 3a ウエブ部 3b フランジ 3c 切欠き 4 抵抗板 5 ボルト 6 補強リブ
フロントページの続き (72)発明者 村瀬 良秀 広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱 重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 井上 幸一 広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱 重工業株式会社広島研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 複数の柱とこの柱同士を連結する複数の
梁で構成された塔状構造物において、前記梁のウエブ部
に切欠きを形成し、同切欠き部分を抵抗板で塞いで抵抗
板の周囲をウエブ部に固定すると共に、前記抵抗板のせ
ん断耐力を梁の他の部材断面のいかなる耐力よりも低く
設定したことを特徴とする塔状構造物の振れ止め装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16066695A JPH0913738A (ja) | 1995-06-27 | 1995-06-27 | 塔状構造物の振れ止め装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16066695A JPH0913738A (ja) | 1995-06-27 | 1995-06-27 | 塔状構造物の振れ止め装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0913738A true JPH0913738A (ja) | 1997-01-14 |
Family
ID=15719869
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16066695A Pending JPH0913738A (ja) | 1995-06-27 | 1995-06-27 | 塔状構造物の振れ止め装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0913738A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006188932A (ja) * | 2005-01-07 | 2006-07-20 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 橋梁の主塔およびこれを備えた橋梁 |
CN104989152A (zh) * | 2015-06-09 | 2015-10-21 | 广东电网有限责任公司电力科学研究院 | 一种十字交叉形架空输电杆塔 |
CN105003116A (zh) * | 2015-06-09 | 2015-10-28 | 广东电网有限责任公司电力科学研究院 | 一种具有高整体抗风性能的架空输电杆塔 |
-
1995
- 1995-06-27 JP JP16066695A patent/JPH0913738A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006188932A (ja) * | 2005-01-07 | 2006-07-20 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 橋梁の主塔およびこれを備えた橋梁 |
JP4709554B2 (ja) * | 2005-01-07 | 2011-06-22 | 三菱重工鉄構エンジニアリング株式会社 | 橋梁の主塔およびこれを備えた橋梁 |
CN104989152A (zh) * | 2015-06-09 | 2015-10-21 | 广东电网有限责任公司电力科学研究院 | 一种十字交叉形架空输电杆塔 |
CN105003116A (zh) * | 2015-06-09 | 2015-10-28 | 广东电网有限责任公司电力科学研究院 | 一种具有高整体抗风性能的架空输电杆塔 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050120 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050201 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20050531 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |