JPH09137366A - 油剤付与方法 - Google Patents

油剤付与方法

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JPH09137366A
JPH09137366A JP32120195A JP32120195A JPH09137366A JP H09137366 A JPH09137366 A JP H09137366A JP 32120195 A JP32120195 A JP 32120195A JP 32120195 A JP32120195 A JP 32120195A JP H09137366 A JPH09137366 A JP H09137366A
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JP
Japan
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oil agent
oil
yarn bundle
applying
finishing oil
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Pending
Application number
JP32120195A
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English (en)
Inventor
Shigemori Miyahashi
重盛 宮橋
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Nippon Ester Co Ltd
Original Assignee
Nippon Ester Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 堅牢な捲縮を付与するのに十分な糸条束の温
度を保持しながら、作業環境を悪化させずに、油剤を均
一に付着させることができる油剤付与方法を提供する。 【解決手段】 延伸熱セットした後、ドライ押し込み捲
縮装置7を用いて捲縮を付与する前の工程において、走
行する糸条束11に油剤を付与する。油剤吐出孔12を有す
る油剤付与口金6A、6Bを少なくとも2個使用し、油
剤付与口金6A、6Bと糸条束11とを接触させることな
く、油剤吐出孔12から油剤をシャワー線速度50〜250 c
m/秒でシャワー状に噴出させながら、走行する糸条束
11の両面に油剤を付与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、短繊維(スフ)を
生産するに際して、ドライ押し込み捲縮装置を用いて捲
縮を付与する前の糸条束に効率よく仕上げ油剤を付与す
る油剤付与方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スフの生産においては、延伸した糸条束
に油剤を付与し、引続きドライ捲縮装置で捲縮を付与し
た後、糸条束をカットしてスフとしているが、カットさ
れる前の糸条束に油剤を付与する方法としては、ローラ
式給油装置、噴霧式給油装置を用いて付与する方法や油
剤浴槽に糸条を浸漬させる方法等がある。
【0003】しかしながら、油剤浴槽に糸条束を浸漬さ
せる方法では、浴槽の油剤が高温の糸条束によって加熱
され、油剤の濃度を管理することが困難であるという問
題がある。また、ローラ式給油装置を用いて油剤を付与
する方法においては、表面が多孔物質(例えばウレタン
フォーム)で被覆されたローラを用い、このローラの一
部を油剤に浸してローラ表面に油膜層をつくり、このロ
ーラに糸条束を接触させて油剤を付与する方法がある
が、使用経時とともにスカムの発生により、多孔物質の
油剤浸透率が悪化し、油剤の付着量をコントロールする
ことが困難になるという問題があった。
【0004】さらに、噴霧式給油装置を用いた方法にお
いては、油剤を噴霧すると必要以上の油剤が霧状となっ
て拡散するため、作業環境が著しく悪化するという問題
があった。
【0005】このような問題点を解決するものとして、
特開平5−163924号公報には、油剤吐出孔を有する油剤
付与口金を少なくとも2個使用し、この口金の表面に糸
条束を接触させながら走行させて、糸条束の両面に油剤
を付与する方法が提案されている。糸条束に堅牢な捲縮
を付与するには、ドライ押し込み捲縮装置を用いて捲縮
を付与する前の工程において、糸条束は延伸熱セット後
の温度を保持していることが必要であるが、上記した方
法では、糸条束は口金の表面に接触するため、温度が低
下し、堅牢な捲縮を付与することができなくなるという
問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した問題
点を解決し、作業環境を悪化させずに、油剤を均一に付
着させることが可能であり、かつ堅牢な捲縮を付与する
のに十分な糸条束の温度も保持できる油剤付与方法を提
供することを技術的な課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意研究の結果、本発明に到達し
た。すなわち、本発明は、延伸熱セットした後、ドライ
押し込み捲縮装置を用いて捲縮を付与する前の工程にお
いて、走行する糸条束に油剤を付与するに際し、油剤吐
出孔を有する油剤付与口金を少なくとも2個使用し、油
剤付与口金と糸条束とを接触させることなく、油剤吐出
孔から油剤をシャワー線速度50〜250 cm/秒でシャワ
ー状に噴出させながら、走行する糸条束の両面に油剤を
付与することを特徴とする油剤付与方法を要旨とするも
のである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図面を用い
て詳細に説明する。図1は、本発明の油剤付与方法の一
実施態様を示す概略工程図、図2は、本発明で用いる油
剤付与口金の一実施態様を示す底面図、図3は、油剤付
与口金のA−B方向の切断断面図である。
【0009】図1の工程においては、ヒートドラム1と
ドライ押し込み捲縮装置7間に、2個の油剤付与口金6
A、6Bが走行する糸条束11に対して非接触となるよう
に設けてあり、まず、糸条束11は、ヒートドラム1で延
伸熱セットされた後、ヒートドラム1と固定ローラ2間
で油剤付与口金6Aから油剤がシャワー状に噴射され
て、一方の面に油剤が付与される。次いで、固定ローラ
2を通過後、固定ローラ2と固定ローラ3の間で油剤付
与口金6Bから油剤がシャワー状に噴射されて、他方の
面に油剤が付与される。その後、糸条束11は、4A、4
Bの固定ローラ間の張力調整ローラ5によって張力を制
御されながら走行し、ドライ押し込み捲縮装置7で捲縮
が付与される。なお、油剤付与口金6A、6Bから噴出
される油剤は、油剤浴8からポンプ9により油剤供給配
管10を経由して供給される。
【0010】本発明は、油剤付与口金を少なくとも2個
使用し、油剤付与口金と糸条束とを接触させることな
く、油剤付与口金から油剤をシャワー状に噴射して、糸
条束の片面ずつに油剤を付与し、両面に良好に油剤を付
与するものであるが、油剤付与口金を2個用いて糸条束
に油剤を付与しても、付着量が不十分な場合には、必要
に応じて油剤付与口金を3個以上用いて油剤を付与す
る。
【0011】本発明においては、油剤付与口金の油剤吐
出孔から油剤をシャワー線速度50〜250 cm/秒でシャ
ワー状に噴出させることが必要である。シャワー線速度
が50cm/秒未満であると、油剤が糸条束の内部まで十
分に付与されず、油剤の付着斑が発生する。一方、250
cm/秒を超えると、糸条束の表面に油剤が当たって飛
散し、付着効率や周辺の作業環境が悪化する。シャワー
線速度の調節は、油剤吐出量、ノズル孔の断面積及び数
等を変更することによって行う。
【0012】油剤付与口金と糸条束とは、非接触とする
が、油剤付与口金と糸条束との距離は、5〜20cmとす
ることが好ましい。糸条束の走行速度は、70〜 250m/
分とすることが好ましく、また、本発明の油剤付与方法
を適用する糸条束としては、10〜150 万dのものが好ま
しい。
【0013】次に、本発明に用いる油剤付与口金につい
て説明する。油剤付与口金6A、6Bは、図2、3で示
したように、ノズル板15と油剤誘導加圧タンク16からな
り、ノズル板15には、油剤吐出孔12が複数個設けられて
おり、各油剤吐出孔12は、誘導孔13を介して油剤誘導加
圧タンク16に設けた油剤誘導加圧室14と連通している。
油剤は、油剤誘導加圧室14から誘導孔13を通り、油剤吐
出孔12より吐出される。そして、糸条束を油剤付与口金
6A、6Bに直交する方向に走行させて油剤を付与す
る。
【0014】油剤付与口金の油剤吐出孔12の間隔は、25
mm未満にするのが好ましい。この間隔が25mmを超え
ると、油剤吐出孔12の間隔が広くなるため、延伸糸条束
の全体に均一に仕上げ油剤を付着させにくくなり、油剤
の付着斑が発生しやすくなる。
【0015】次に、油剤吐出孔12の形状は円形とするこ
とが好ましく、直径は0.1 〜1.0 mmにするのが好まし
い。直径が0.1 mm未満では仕上げ油剤に含まれる不純
物などによって油剤吐出孔12が詰まりやすくなり、油剤
の付着斑が発生することがある。一方、直径が1.0 mm
を超えると、油剤吐出孔12の孔径が大きすぎるため、シ
ャワー線速度が低下したり、油剤吐出孔12から出る油剤
の流量にバラツキが生じやすく、糸条に均一に油剤を付
与しにくくなる。
【0016】なお、油剤吐出孔12の形状は楕円でもよ
く、この場合、上記のような直径を有する円形の油剤吐
出孔と同等の面積を有するようにすることが好ましい。
また、油剤付与口金の形状は、円柱、三角柱、四角柱等
特に限定されるものではないが、掃除をしやすいため四
角柱が好ましい。油剤付与口金の材質も、特に限定され
るものではないが、錆の発生を防ぐことができるセラミ
ック、ステンレス等とすることが好ましい。
【0017】
【実施例】次に、本発明を実施例を用いて具体的に説明
する。なお、実施例における特性値等は次のようにして
求めた。 (1) シャワー線速度 シャワー線速度(cm/秒)=Q÷60÷d Q:油剤の吐出量(ml/分) d:油剤吐出孔総面積 (cm2)=π×〔油剤吐出孔径
(mm)÷10÷2〕2 ×油剤吐出孔数×油剤付与口金数 (2) 油剤付着効率 油剤付着効率(%)=油剤付着量の平均(重量%)÷理
論付着量(重量%)×100 〔油剤付着量の算出〕得られた延伸糸束(18cm)を幅
方向に10等分し、それぞれについて、試料の重量
(w1 )を秤量した後、エタノール10mlで油剤を抽出
し、乾燥後の試料の重量(w2 )を測定し、油剤付着量
(重量%)=〔(w1 −w2 )/w2〕× 100 で算出
し、油剤付着量の平均値及び最大、最小、標準偏差を求
めた。 〔理論付着量の算出〕次の式で算出した。 理論付着量(重量%)=油剤の吐出量(ml/分) ×60
×油剤比重(g/ml)×10-3×油剤濃度(重量%)÷
100÷生産量(kg/時) ×100 なお、生産量(kg/時) =〔延伸糸束の総デニール数
(d)×延伸速度(m/分)×60×10-3〕/9000
【0018】実施例1〜3 極限粘度〔η〕(フェノール、四塩化エタン等重量混合
液を溶媒とし、20℃で測定。)0.68のポリエチレンテレ
フタレートを孔数 350の紡糸口金を用いて、吐出量 238
g/分、紡糸温度 285℃、紡糸速度1100m/分で溶融紡
糸し、未延伸糸を得た。得られた未延伸糸を引き揃え
て、トウ状の未延伸糸束とし、供給ローラ(70℃)と延
伸ローラ(90℃)との間で、延伸速度120 m/分とし、
3.7 倍に延伸し、繊度が70万デニールの延伸糸束とし
た。次に、図1に示すような工程にしたがい、引取速度
120 m/分として糸条束を走行させ、ヒートドラム1で
180 ℃で熱処理した後、この糸条束に油剤を付与した。
その際、油剤付与口金6A、6Bを油剤吐出孔を10個有
する口金とし、油剤付着量が 0.06 重量%となるように
ノニオン系水エマルジョンの仕上げ油剤(油剤濃度:5
重量%、油剤比重:1.0 g/ml)を付与した。このと
き、油剤付与口金の油剤吐出孔径、油剤吐出孔から噴出
させる油剤の吐出量、シャワー線速度を表1に示すよう
に種々変更した。この後、ドライ押し込み捲縮装置7で
捲縮を付与した後、冷却コンベアで冷却し、延伸糸束を
所定の繊維長にカットし、短繊維を得た。得られた短繊
維の油剤付着量の平均値、付着量の最大値、最小値及び
標準偏差、油剤付着効率を表1に示す。
【0019】比較例1 油剤の吐出量を70ml/分、油剤のシャワー線速度を42
cm/分とし、付着量が 0.05 重量%となるように仕上
げ油剤を付与した以外は、実施例2と同様にして行っ
た。得られた短繊維の油剤付着量の平均値、付着量の最
大値、最小値及び標準偏差、油剤付着効率を表1に示
す。
【0020】比較例2 油剤付与口金6A、6Bに代えて噴霧式給油装置を用い
て、噴霧式給油装置から油剤を170 ml/分で噴霧した
以外は実施例1と同様にして油剤を付与し、短繊維を得
た。得られた短繊維の油剤付着量の平均値、付着量の最
大値、最小値及び標準偏差、油剤付着効率を表1に示
す。
【0021】
【表1】
【0022】表1より明らかなように、実施例1〜3で
は、糸条束の温度を低下させることなく、糸条束に油剤
を均一に付与することができたため、ドライ押し込み捲
縮装置で堅牢な捲縮を付与することがきた。一方、比較
例1では、油剤吐出孔から噴出させる油剤のシャワー線
速度が遅過ぎたため、油剤が均一に付与されず、油剤付
着効率も悪かった。比較例2では、噴霧式給油装置を用
いたため、油剤付着効率が悪かった。
【0023】
【発明の効果】本発明の油剤付与方法によると、堅牢な
捲縮を付与するのに十分な糸条束の温度を保持しなが
ら、作業環境を悪化させずに、油剤を均一に付着させる
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の油剤付与方法の一実施態様を示す概略
工程図である。
【図2】本発明で用いる油剤付与口金の一実施態様を示
す底面図である。
【図3】図2の油剤付与口金のA−B方向の切断断面図
である。
【符号の説明】
1 ヒートドラム 2、3、4A、4B 固定ローラ 5 張力調整ローラ 6A、6B 油剤付与口金 7 ドライ押し込み捲縮装置 11 糸条束 12 油剤吐出孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 延伸熱セットした後、ドライ押し込み捲
    縮装置を用いて捲縮を付与する前の工程において、走行
    する糸条束に油剤を付与するに際し、油剤吐出孔を有す
    る油剤付与口金を少なくとも2個使用し、油剤付与口金
    と糸条束とを接触させることなく、油剤吐出孔から油剤
    をシャワー線速度50〜250 cm/秒でシャワー状に噴出
    させながら、走行する糸条束の両面に油剤を付与するこ
    とを特徴とする油剤付与方法。
JP32120195A 1995-11-14 1995-11-14 油剤付与方法 Pending JPH09137366A (ja)

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JP (1) JPH09137366A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5187127A (en) * 1987-09-18 1993-02-16 Kabushiki Kaisha Toshiba Fiber-reinforced silicon nitride ceramic
JP2019116699A (ja) * 2017-12-27 2019-07-18 帝人フロンティア株式会社 短繊維の製造方法

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