JPH09136104A - 圧延ロールの搬送設備 - Google Patents

圧延ロールの搬送設備

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JPH09136104A
JPH09136104A JP29140595A JP29140595A JPH09136104A JP H09136104 A JPH09136104 A JP H09136104A JP 29140595 A JP29140595 A JP 29140595A JP 29140595 A JP29140595 A JP 29140595A JP H09136104 A JPH09136104 A JP H09136104A
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JP
Japan
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roll
pallet
rolls
transfer
carriage
Prior art date
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Application number
JP29140595A
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English (en)
Inventor
Kuniaki Watanabe
邦明 渡辺
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧延機1で組替えられたロール3を仮置き領
域P3 に搬送して保管する際、従来は、クレーンに設け
られている吊具ユニットでロールを上下二本吊りして搬
送し、また、仮置台内に上下に段積み状態として格納し
保管する構成のため、ロール移載を自動化することが困
難で、効率的なロール搬送を行えない。 【解決手段】 クレーン7・12に一対のロール3を互
いに平行にかつ水平方向に並べて吊り下げ保持する一対
の吊具ユニットを設け、また、複数対のロール3…を水
平に並べて一段の積載状態で保管するためのパレット1
0を設ける。これにより、二本のロールの上げ降ろしを
各吊具ユニットの互いに独立した動作で行うことができ
るので、自動化が容易になりロール搬送効率が向上す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧延機で組替えら
れたロールの搬送に適用される圧延ロールの搬送設備に
関する。
【0002】
【従来の技術】圧延機に組込まれているロールは、その
実稼働時間の経過に伴って表面性状が次第に劣化するた
め、適宜、圧延機から取り外されて表面の再研削やショ
ットブラスト・メッキ等の再生処理が施され、その後、
再度圧延機に組込まれて使用される。
【0003】ところで、タンデムミル等を備えた圧延工
場では保有するロール本数が多く、それぞれに上記のよ
うな再生処理の繰返しに応じて、タンデムミルと、再生
処理を行うためのロールショップとの間でロールの搬送
が頻繁に行われる。この場合、一般には、タンデムミル
とロールショップとの間にロールの仮置き領域を設け、
圧延機で組替えられたロールを仮置き領域で保管し、逐
次ロールショップに送って再生処理が施される。また、
再生ロールは再度仮置き領域に搬送し、圧延機での次の
ロール組替時まで保管される。
【0004】この際のロールの搬送・保管は、従来、例
えば図23(a) に示すように天井クレーン(フック部のみ
示す)51にて水平移動および昇降される吊具ユニット52
と、同図(b) に示すようなロール仮置台53とを用いて行
われている。圧延機内では上下ペアでロールが使用さ
れ、ロール組替え時にこれらロール対は一緒に圧延機か
ら外されて再生処理へと回されることから、上記の吊具
ユニット52は、二本のロール54・54を、垂直方向に並べ
て吊り下げ得るように構成されている。
【0005】一方、ロール仮置台53は、上下方向に2〜
4本のロール54…を段積み状態で収容し得るように構成
されている。台車55に乗せたロール仮置台53内に、前記
吊具ユニット52により搬送されたロール54を下降させ
て、この仮置台53内へのロール54の格納が順次行われ
る。なおこのとき、ロール同志が接触して表面が傷つく
ことを防止するために、上下のロール54・54間にスペー
サ56…を順次介装させながら、この仮置台53内にロール
54を格納していく作業が行われる。
【0006】この操作を繰返して、ロール仮置台53内
に、そのロール収容量に相当する本数のロール54…の格
納が終了すると、このロール仮置台53を台車55によって
ロール仮置き領域へと移動し、この領域で別の天井クレ
ーンで台車55から仮置台53を降ろしてロールの保管が行
われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の吊具ユニット52は、ロール54・54を上下に二本
吊りする構成のため、この吊具ユニット52の保持ロープ
52a・52aを各ロール54・54に巻き掛けるときや外すと
きの動作を自動化することが困難であり、また、ロール
仮置台53内へのロール54の格納時においても、ロール52
・52間にスペーサ56を介在させながら行う必要があるた
めに、これも自動化し難い。この結果、多くの人手た必
要となっており、効率的なロール搬送を行えないという
問題を生じている。
【0008】また、ロール仮置台53を移動するための台
車55は、その上に空のロール仮置台53を乗せた状態か
ら、随時ロール54が格納されて収容本数分のロールが収
納されるまで待機させておく必要があり、このために台
車55の実稼働率が低く、これによっても充分なロール搬
送効率が得られないものとなっている。さらに、圧延機
において上下ペアにして使用されたロール対は、再使用
時にも同一ペアで圧延機に組込んで使用されるのが一般
的であるが、このような繰返し使用を行うためには、仮
置き領域で各ロール毎の保管位置を正確に把握し、ロー
ル組替え時に仮置き領域から所定のロール対を迅速に取
り出し得るような管理が必要とされる。従来は、このよ
うなロールの管理に、例えば仮置き領域に格納されてい
るロールについて、そのロール番号を順次目視確認しな
がら記録する等の作業が行われており、このようなロー
ル管理についても、多大な労力が必要となっている。
【0009】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みな
されたもので、圧延ロールの搬送効率を向上することが
可能であると共に、さらに、ロール管理を容易になし得
る圧延ロールの搬送設備を提供することを目的としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1の圧延ロールの搬送設備は、圧
延機で組替えられたロールを搬送するためのクレーン
に、それぞれ一個のロールを吊り下げ保持する一対の吊
具ユニットが互いに水平方向に並べて設けられているこ
とを特徴としている。
【0011】このような構成によれば、各吊具ユニット
によって、相互干渉のない独立した動作で二本のロール
の上げ降ろしを行うことができる。したがって、その自
動化が容易になるので、ロールの搬送効率を向上するこ
とができる。請求項2の搬送設備は、圧延ロールの仮置
き領域に載置されてロールを保管するために複数対のロ
ール収容量を有するパレットが設けられ、該パレットに
は、上記複数対のロールを互いに平行にかつ水平方向に
並べた一段の積載状態として各ロールを下側から支持す
るロール支持部が設けられていることを特徴としてい
る。
【0012】このようなパレットを設けてロールの保管
を行うことにより、このパレットにロールを前記クレー
ンにて上方から載置する操作中には、従来必要とされた
スペーサをロール間に装着するというような作業を必要
としないので、この自動化も容易になり、これによっ
て、さらに効率的なロール搬送を行うことができる。し
かも、上記のパレットには複数対のロールを支持し得る
ロール支持部が設けられているので、圧延機における上
下ペアのロール対に対し、これらを一つのパレット上で
互いに隣接する位置に載置した状態として保管すること
ができる。これにより、ロール管理が容易となる。
【0013】請求項3の搬送設備は、圧延機側方に、チ
ョックが着脱されるロールを支持するロール支持台が設
置されたチョック着脱領域と、上記パレットが配置され
るロール移替え領域とが順次設けられると共に、チョッ
ク着脱領域とロール移替え領域との間を移動するロール
搬送台車が設けられ、かつ、チョック着脱領域でのロー
ル支持台とロール搬送台車との間、およびロール移替え
領域での上記パレットとロール搬送台車との間の各ロー
ルの移載を行うために、これら領域にそれぞれ前記のク
レーンが設けられる一方、上記ロール搬送台車の上面に
一対のロールを互いに平行にかつ水平方向に並べて下側
から支持するロール支持部が設けられていることを特徴
としている。
【0014】このような構成によれば、例えばチョック
着脱領域からロールを仮置き領域へと搬送する場合、ま
ず、チョック着脱領域のロール支持台上でチョックが外
されたロールは、この領域のクレーンに吊り下げられて
ロール搬送台車上に移載され、次いで、このロール搬送
台車にてロール移替え領域へと搬送された後、この領域
のクレーンにてパレット上に移載されることになる。
【0015】そして上記では、各クレーンおよびロール
搬送台車のいずれも、一対のロールを同時に搬送し得る
ように構成されているので、チョック着脱領域のロール
支持台上でチョックを外した後には、圧延機における上
下ペアのロール対が絶えず一緒に搬送されてパレット上
に移載される。このため、上記のロール対に対し、互い
に隣接した位置とした保管状態をより確実に維持するこ
とができるので、ロールの管理が容易になる。
【0016】請求項4の搬送設備は、上記ロール搬送台
車がチョック着脱領域とロール移替え領域との間を直線
状に往復動する一方、各領域でのクレーンがそれぞれ上
記往復動方向に直交する方向に移動自在に設けられてい
ることを特徴としている。このような構成によれば、二
台のクレーンとロール搬送台車とが順次移動し、ロール
の移載を繰返して、ロール支持台とパレットとの間のロ
ールの搬送を行う際、クレーンおよびロール搬送台車の
各走行移動経路は、それぞれ直線状になる。すなわち、
ロールの移載を自動化する場合、各移載位置で正確に位
置決めして停止させることが必要になるが、上記では、
各々が一軸方向に移動するだけであるので、その位置決
め停止機構もより簡単に構成できる。これによって、ロ
ール移載の自動化が容易になる結果、ロール搬送効率が
向上する。
【0017】請求項5の搬送設備は、ロール移替え領域
と仮置き領域との間でパレットを移載するパレット搬送
台車が設けられ、このパレット搬送台車は、ロール移替
え領域と仮置き領域との間の直線状の走行経路に沿って
移動する親台車と、この親台車に載置されて一体的に移
動すると共に親台車の停止時に上記走行経路に直交する
方向に走行してロール移替え領域および仮置き領域に進
入可能な子台車とから成り、上記子台車がロール移替え
領域および仮置き領域に進入したときに、これら領域に
おけるパレット置台と子台車上との間でのパレットの移
載を生じさせるパレット移載手段が子台車に設けられて
いることを特徴としている。
【0018】上記のような親台車と子台車とから成る親
子台車によれば、これを一台設けるだけで、ロール移替
え領域と仮置き領域との各複数箇所間でのパレットの移
載を行うことができる。そしてこの場合にも、親台車と
子台車とは、それぞれ一軸方向に移動するだけであるの
で、ロール移替え領域と仮置き領域との各パレット移載
位置での位置決め停止機構も構成が簡単になり、これに
よって、移載・搬送の自動化が容易になるので、ロール
の搬送効率がさらに向上する。
【0019】また、子台車にはロール移替え領域および
仮置き領域でこれら領域との間でのパレットの移載を生
じさせるパレット移載手段が設けられているので、例え
ば子台車に空パレットを乗せた状態としてクレーンによ
りロールが載置されるまでロール移替え領域でこの台車
を待機させておく必要はない。このため、ロール移替え
領域に複数のパレットを配置するようにして、ロール載
置済みのパレットがあれば、クレーンとは独立に親子台
車によるロール移替え領域から仮置き領域へのパレット
移載を行わせることができるので、これによってもロー
ル搬送効率が向上する。
【0020】請求項6の搬送設備は、前記各クレーンお
よびロール搬送台車・パレット搬送台車の移動に伴うロ
ールの搬送位置の変化に応じて、上記ロールが載置され
たパレットのパレット識別番号およびパレット上の載置
位置番号・このパレットの仮置き領域でのパレットの載
置位置番号を、上記ロールの固有番号に順次対応させて
記憶する搬送ロールトラッキング制御手段が設けられて
いることを特徴としている。
【0021】このような構成によれば、クレーンおよび
ロール搬送台車・パレット搬送台車による自動的なロー
ルの搬送に伴って、そのロールのトラッキング情報・仮
置き領域における格納位置情報が各ロール毎に自動的に
収集されるので、従来、これらのロール管理にも必要と
されていた労力が軽減される。
【0022】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施形態につい
て図面に基づき説明する。初めに、図1を参照して本実
施形態での圧延工場内レイアウト、およびロール搬送の
ために設けられている装置について概説する。この工場
内には、タンデムコールドミル(TCM 、以下、ミルと略
記する)1の側部にロール組替装置2が設けられ、この
装置2によるロール引出し方向(同図において左上方か
ら右下方に向かう方向、以下、A-B 方向という)に沿っ
て、順次、チョック着脱領域P1・ロール移替え領域P2
ロール仮置き領域P3が設けられている。
【0023】上記したロール組替装置2によって、再研
削等の処理が必要なワークロールやバッファロール、中
間ロールなどのロール3がミル1内から引き出されると
共に、再研削済みロールや新製ロールがミル1内に装着
されて、ロール組替えが行われる。なお、以下の説明で
は、ロール3としてワークロールを例に挙げて説明す
る。
【0024】チョック着脱領域P1には、A-B 方向に直交
する方向(以下、C-D 方向という)に沿って、複数のロ
ール支持台4…が互いに平行に配置されると共に、これ
らロール支持台4…の両側をそれぞれ移動する一対のチ
ョック着脱装置5・5が設けられている。これらチョッ
ク着脱装置5・5により、ロール支持台4上のロール3
に対し、その両端部へのチョック6・6の着脱が行われ
る。
【0025】そして、このチョック着脱領域P1には、こ
の領域P1を跨ぐ後述する第1クレーン7がC-D 方向に移
動自在に設けられている。この第1クレーン7によっ
て、ロール支持台4と後述するロール搬送台車9との間
でのロール3の移載が行われる。なお、前記ロール組替
装置2とロール支持台4…との間でのロール3の移載
は、天井クレーン8にて行われるようになっている。
【0026】一方、チョック着脱領域P1とロール移替え
領域P2とにおけるC-D 方向の両端部領域に、それぞれA-
B 方向に往復動可能なロール搬送台車9・9が配置され
ている。これら搬送台車9・9によって、チョック着脱
領域P1とロール移替え領域P2との間でのロール3の搬送
が行われる。ロール移替え領域P2には、複数対(例えば
4本)のロール3…が載置されるパレット10…が、C-D
方向に複数並べて配置されている。これらパレット10…
は、床面から所定の高さに位置するようにパレット置台
11上に載置されている。このパレット置台11には、各パ
レット10の下側にそれぞれ空間が形成されるように、B
方向端からA方向に向かってU字状に凹入する凹入空間
11a…が所定の間隔で形成され、各凹入空間11aの位置
がそれぞれパレット置き場とされている。各パレット10
は、それぞれ各凹入空間11aを上方から跨ぐように位置
を定めて、パレット置台11上に載置されている。
【0027】そして、このロール移替え領域P2にも、前
記第1クレーン7と同様に、C-D 方向に移動自在な第2
クレーン12が設けられている。この第2クレーン12によ
って、上記の各パレット10と前記のロール搬送台車9と
の間でのロール3の移載が行われる。一方、前記ロール
仮置き領域P3にも、上記と同様に、複数のパレット10…
が水平に並べて載置されるパレット置台13が設けられ、
この置台13にも、各パレット10の載置位置毎に上記同様
の凹入空間が形成され、各パレット置き場が設定されて
いる。
【0028】さらに、ロール移替え領域P2と仮置き領域
P3との間に、パレット搬送台車走行領域P4が設けられ、
この領域P4には、C-D 方向に移動自在なパレット搬送台
車14が配置されている。このパレット搬送台車14によっ
てロール移替え領域P2と仮置き領域P3との間でのパレッ
ト10の移載が行われる。なお、図2に示すように、ミル
1およびチョック着脱領域P1、ロール移替え領域P2の領
域は工場内でタンデムミルヤードY1として区画され、こ
のヤードY1よりもD方向側に、圧延された鋼板コイル等
が仮置きされるコイルヤードY2が設けられると共に、こ
のコイルヤードY2よりもさらにD方向側に、前記ロール
3の再研削設備等が配置されたタンデムロールショップ
Y3が設けられている。
【0029】前記のパレット搬送台車走行領域P4は、タ
ンデムミルヤードY1から、コイルヤードY2を越えてタン
デムロールショップY3の領域まで設けられており、コイ
ルヤードY2とタンデムロールショップY3との各領域端に
も、上記の走行領域P4をA-B方向両側から挟む位置に、
それぞれ前記同様のパレット置台13を備えるロール仮置
き領域P3…が設けられている。
【0030】次に、前記した第1・第2クレーン7・1
2、ロール搬送台車9の各構成について順次説明する。
まず、チョック着脱領域P1の第1クレーン7は、図3に
示すように、両側の垂直梁7a・7aの各上端部間に水平梁
7bが架設された門形のガントリークレーンから成り、フ
ロア上に敷設されているレール21・21上を、走行駆動モ
ータ7cによって自走し得るように構成されている。そし
て、水平梁7bの下側に吊具ユニット15が配設されてい
る。この吊具ユニット15は、水平梁7bから吊り下げられ
て水平に支持された昇降梁15aを備えている。この昇降
梁15aは、水平梁7bに据付けられているモートルシリン
ダ7dにより上下動される。
【0031】昇降梁15aの下面には、中心を挟んで両側
にスライドユニット15b・15bがそれぞれ水平方向に移
動自在に支持されている。これらユニット15b・15b
は、昇降梁15a上面に取付けられたモータ15c・15cに
よって水平方向に駆動される。そして、これらユニット
15b・15bの下端部に、それぞれU字状の保持ロープ15
d・15dが付設されている。
【0032】上記構成の第1クレーン7により、前記し
たロール支持台4とロール搬送台車9との間のロール3
の移載が行われる。例えばロール支持台4から搬送台車
9にロール3を移載する場合、まず、第1クレーン7を
ロール支持台4上の位置に移動して停止させ、次いで、
昇降梁15aの上下動とスライドユニット15b・15bの水
平移動とを行って、ロール支持台4上のロール3の軸方
向両端部を上記の保持ロープ15d・15dへの挿入状態と
する。この状態で昇降梁15aを上昇させることで、ロー
ル3が吊り上げられる。そして、この第1クレーン7を
ロール搬送台車9側へと移動し、このロール搬送台車9
上で上記とは逆の操作を行うことにより、ロール3がロ
ール搬送台車9上に移載される。
【0033】なお、上記の昇降梁15aには、その両端側
に上方突出形状の案内部材15e・15eが取付けられてい
る。この案内部材15e・15eは水平梁7bの案内孔により
左右方向の移動が規制され、これにより、昇降梁15aが
その水平状態を維持して上下動される。また、前記保持
ロープ15d・15dの内側に、チョック吊り下げ保持具15
f・15fがさらに設けられている。ロール3の両端部に
チョック6・6を装着したままでこのチョック付きロー
ルを移載する場合に、保持ロープ15d・15dと共に、チ
ョック吊り下げ保持具15f・15fの下端部をチョック6
・6上面にそれぞれ固定して、このロールの移載が行わ
れる。
【0034】上記第1クレーン7には、上記構成の吊具
ユニット15が一対設けられている。すなわち、図4に示
すように、第1クレーン7の水平梁7bには一対のモート
ルシリンダ7d・7dがC-D 方向に並べて据付けられ、これ
らにより互いに独立に上下駆動される一対の昇降梁15a
・15aが水平梁7bの下側に設けられている。これによっ
て、図5に示すように、この第1クレーンで、二個のロ
ール3・3を吊り上げ、これらを水平方向に並べた状態
として搬送し得るようになっている。
【0035】なお、図6に示すように、第1クレーン7
におけるレール21に平行な底部横梁7eの側面に、一対の
位置決め用シリンダ7f・7fが取付けられている。そし
て、レール21の側方には、所定の複数箇所にVブロック
状の係合部材22…が立設されている。上記シリンダ7fを
作動してその先端を係合部材22に係合させることによ
り、この第1クレーン7の停止位置、すなわち、前記ロ
ール支持台4やロール搬送台車9上にロール3を昇降す
るときの停止位置に、第1クレーン7が位置決めされ静
止状態で保持される。
【0036】前記第2クレーン12は、全体的な高さとA-
B 方向の幅寸法が第1クレーン7と異なるのみで、この
第1クレーンとほぼ同様に構成されている。すなわち、
図7に示すように、垂直梁12a・12aと水平梁12bとを
備えるガントリークレーンより成る第2クレーン12は、
走行駆動モータ12cによりレール23・23上を自走するよ
うに構成されている。また、水平梁12bの下側に、モー
トルシリンダ12dにより上下動される昇降梁16aと、モ
ータ16c・16cにより水平方向にスライド駆動されると
共に下端部に保持ロープ16d・16dを有するスライドユ
ニット16b・16bとを備えた吊具ユニット16が設けられ
ている。昇降梁16aには、前記同様のチョック吊り下げ
保持具16f・16fと、上面に案内部材16e・16eとが備
えられている。また、第2クレーン12の垂直梁12a・12
aの下端部には、その側面に位置決め用シリンダ12fが
取付けられ、その下端を、レール23の側方に設けられて
いる係合部材24に係合させることにより、この第2クレ
ーン12が所定の位置に位置決めされ静止状態で保持され
るようになっている。
【0037】そして、この第2クレーン12も、図8に示
すように、C-D 方向に所定の間隔で上記した吊具ユニッ
ト16を一対備え、したがって、この第2クレーン12によ
っても、前記同様に、二個のロール3・3を水平に並べ
た状態で同時に搬送し、これにより、前記ロール搬送台
車9と、ロール移替え領域P2上のパレット10との間での
ロール3の移載が行われるようになっている。
【0038】上記した第1・第2クレーン7・12は、図
9(a) に示すように、互いに隣接する位置をC-D 方向
(同図においては紙面に直交する方向)にそれぞれ往復
動するように、各レール21・23が互いに平行に敷設され
ている。そして、これら第1・第2クレーン7・12の走
行経路端の領域をA-B 方向に往復動する前記のロール搬
送台車9は、同図(b) に示すように、そのA-B 方向の中
心が、第1クレーン7および第2クレーン12の各中心に
合致する位置にそれぞれ停止するように設定されてい
る。このために、レール25の両端部領域に、このロール
搬送台車9を位置決めし静止状態で保持するためのロッ
ク装置26・26が設けられている。
【0039】このロック装置26は、図10に示すように、
油圧シリンダ26aの作動により傾動動作を生じる係止部
材26bを備えている。一方、ロール搬送台車9には、そ
のベースフレーム9aにおけるA-B 方向の両端部に、それ
ぞれVブロック状の被係合部材9b・9bが各々固定されて
いる。この被係合部材9bに上記の係止部材26bの先端が
係合するように油圧シリンダ26aを作動することによ
り、ロール搬送台車9は前記の停止位置に位置決めされ
て保持される。
【0040】ロール搬送台車9の上記ベースフレーム9a
内には、図11に示すように、走行駆動モータ9cが取付け
られており、このモータ9cの駆動によって、この台車9
も自走するように構成されている。そして、ベースフレ
ーム9a上には、二本のロール3・3を、互いに平行で水
平に並べて載置するためのロール支持部17が設けられて
いる。このロール支持部17は、図12に示すように、ベー
スフレーム9a上におけるC-D 方向の両端部に各々立設さ
れた垂直ガイド板17a・17a間に、各々断面V字状の支
持板17b・17bをC-D 方向に互いに隣接させて構成され
ている。これら支持板17b・17b上にそれぞれロール3
・3を上方から載置することにより、これらロール3・
3がそれぞれ静止状態で保持される。
【0041】なお、ベースフレーム9aの下側には、前述
の図10に示すように、前後の車輪9d・9d間に、垂下形状
の浮き上がり防止部材9e・9eが取付けられている。図13
に示すように、上記部材9e・9eの下端部が、レール25・
25における上端拡幅部の下側に位置することにより、こ
のロール搬送台車9の浮き上がりが防止される。なお前
記第1クレーン7にも、図3において左側の垂直梁7a下
端部に示すように、上記と同様の浮き上がり防止部材7g
が設けられ、第2クレーン12にも、図7に示すように、
同様の浮き上がり防止部材12gが取付けられている。
【0042】上記構成の第1・第2クレーン7・12およ
びロール搬送台車9により、前記のチョック着脱領域P1
とロール移替え領域P2との間でのロール3の移載が行わ
れる。例えば領域P1から領域P2への移載を、図14を参照
して説明すると、チョック着脱領域P1内の前記ロール支
持台4上から二本のロール3・3が、第1クレーン7に
より吊り上げられた後、第1クレーン7がこの領域P1
C-D 方向のいずれか一端部へと移動し、そこに停止して
いるロール搬送台車9上に、二本のロール3・3を同時
に下降してロール搬送台車9上に移載する。
【0043】次いで、ロール搬送台車9がロール移替え
領域P2へと移動して停止した状態で、第2クレーン12が
この台車9上に移動し、この台車9上から二本のロール
3・3を吊り上げた後、パレット置台11側へと移動し
て、この置台11に載置されているパレット10上に、ロー
ル3・3を下降する。これにより、チョック着脱領域P1
からロール移替え領域P2にロール3・3が移載される。
【0044】なお、このような移載動作を行わせる構成
では、ロール搬送台車9が走行するレール25は、第1・
第2クレーン7・12がそれぞれ走行するレール21・23と
交差する。そこで、この交差位置にレール旋回装置27が
設けられている。この旋回装置27には、上面に接続レー
ルが敷設された回転台27a・27aが設けらており、その
回転により、ロール搬送台車9と、第1・第2クレーン
7・12とのいずれか一方のレール接続状態と他方のレー
ル分断状態とが切換わるようになっている。
【0045】次に、ロール移替え領域P2や仮置き領域P3
の各パレット置台11・13に載置されるパレット10につい
て説明する。このパレット10は、図15(a) に示すような
平板状のベースプレート10aを備え、そして、同図(b)
に示すように、4本のロール3…を互いに水平に並べて
載置し得るように、ベースプレート10a上に、各々断面
V字状の支持板10b…をロール3の軸心と直交する方向
に4個並べて構成されたロール支持部10cが設けられて
いる。なお、各支持板10b・10b間およびベースプレー
ト10aの両端部には、各支持板10b上に上方からロール
3を降ろしてくる際の案内部材としての垂直ガイド板10
d…がベースプレート10aに立設されている。
【0046】上記のパレット10は、前記パレット搬送台
車14によって、ロール移替え領域P2と仮置き領域P3との
間で移載される。このパレット搬送台車14は、前述した
図1に示すように、パレット走行台車走行領域P4にC-D
方向に敷設されたレール31・31に沿って移動する親台車
32と、この親台車32内から、ロール移替え領域P2や仮置
き領域P3の各パレット置き場内へとA-B 方向に移動可能
な子台車33とから構成されている。
【0047】まず、子台車33は、図16に示すように、パ
レット10の長手方向両端部にそれぞれ対応する位置に、
油圧シリンダー33a・33aによってそれぞれ上下動され
る昇降テーブル33b・33bをパレット移載手段として備
えている。これらテーブル33b・33bは、その上面に跨
がって載置されるパレット10の水平状態が保持されるよ
うに、同時に上下動される。
【0048】この子台車33も、図17に示すように、走行
駆動用モータ33cを一端部に備え、このモータ33cの駆
動により、図18に示すように、断面角形のレール35・35
上を自走する。なお、この子台車33における前記油圧シ
リンダ33a・33a等が内装された本体フレーム33dに
は、その両側面に、側方に突出するクランプ係合片33e
・33eが設けられている。これら係合片33e・33eに、
下側からクランプ装置36・36の係合操作片36a・36aが
上昇されて係合することによって、この子台車33が後述
する所定の停止位置にクランプされる。
【0049】一方、前記親台車32は、図19に示すよう
に、中央に子台車載置部32aが設けられ、この子台車載
置部32aを挟んでC-D 方向両側に、それぞれ走行駆動部
32b・32bが設けられている。子台車載置部32aの上面
に、前記の角形のレール35・35が敷設されており、した
がって、このレール35・35上、すなわち、走行駆動部32
b・32b間を、子台車33がA-B 方向(同図において紙面
に直交する方向)に走行し、親台車33内から、後述する
ように、ロール移替え領域P2や仮置き領域P3の各パレッ
ト置き場内へと走行し得るようになっている。
【0050】親台車32がC-D 方向に移動するときには、
子台車33は、図20に示すように、親台車32内の中央位置
に停止保持される。この位置で子台車33をクランプする
ために、子台車33の前記クランプ係合片33eに係合する
クランプ装置36が、子台車載置部32aに設けられてい
る。一方、図19に示すように、各走行駆動部32b・32b
には、それぞれ内側に突出するパレット支持梁32c…が
設けられている。この支持梁32c・32cの上面高さ位置
は、子台車33の前記昇降テーブル33bの上限高さと下限
高さとの間に設定されている。これにより、子台車33が
昇降テーブル33bを上限高さ位置にしてその上にパレッ
ト10を載置した状態で、ロール移替え領域P2や仮置き領
域P3からこの親台車32内へと移動してくることが可能で
あり、そして、親台車32内の前記停止位置で昇降テーブ
ル33bを下降させることにより、上記のパレット10は、
パレット支持梁32c・32c上に跨がった状態となって、
子台車33から親台車32へと移載される。
【0051】なお、子台車載置部32aの下部側面には、
台車浮き上がり防止ローラ32d・32dと、親台車位置決
めクランプ32eとがさらに設けられている。また、各走
行駆動部32b・32bの上面は、それぞれ予備のロール載
置部32f・32fとして形成されている。仮置き領域P3
タンデムロールショップY3との間でロール3の搬送を行
う際に、仮置き領域P3とタンデムロールショップY3とで
の図示しない天井クレーンで上記のロール載置部32f・
32fにロール3を移載することにより、パレット10を用
いずにロール3を搬送し得るようにもなっている。
【0052】一方、子台車載置部32aにおけるA-B 方向
の両端部には、図21に示すように、それぞれ、接続レー
ル32g・32gを備えたレールはね上げ機構32hが設けら
れている。すなわち、この機構32hは、子台車載置部32
a上のレール35と、ロール移替え領域P2や仮置き領域P3
に敷設されているレール35' とが、接続レール32gを介
して相互に接続されるように、この接続レール32gを水
平位置で保持する状態と、この接続レール32gをはね上
げて垂直に保持する状態との切換えを、油圧シリンダ32
iの作動によって行うように構成されている。上記のは
ね上げ状態で親台車32がC-D 方向に走行し、また、この
状態とすることで、前記第2クレーン12との干渉を生じ
ずに走行することができるようになっている。
【0053】なお、同図に示すように、親台車32におけ
る前記走行駆動部32b内の走行駆動モータ32jの作動に
より、この親台車32は床面に敷設されているレール37上
を自走する。そして、子台車載置部32a上のレール35、
および、これが接続されるロール移替え領域P2や仮置き
領域P3のレール35' は、第2クレーン12用のレール35よ
りも上方に位置するように敷設高さが設定されている。
【0054】次に、上記構成のロール搬送設備の動作に
ついて説明する。まず、ミル1からロール仮置き領域P3
のパレット置台13までのロール搬送について前記した図
1を参照して説明する。ミル1で組替えられたロール3
は、天井クレーン8により、1本ずつチョック着脱領域
P1へと搬送され、ロール支持台4上に載置される。そし
て、チョック着脱装置5によりチョック6・6が取り外
されたロール3は、ミル1での上下ペア2本が、前述し
たように、第1クレーン7で吊り上げられてロール搬送
台車9に移載され、次いで、この台車9がロール移替え
領域P2へと移動して停止し、その後、第2クレーン12に
より、台車9上の2本のロール3・3がパレット置台11
上のパレット10に移載される。
【0055】以上の一連の動作が別の上下ペアの二本の
ロール3・3についても行われ、これらロール3・3が
上記のパレット10における他の2箇所のロール載置部に
載置されて、このパレット10に4本のロール3…の積載
が終了すると、このパレット10の位置へとパレット搬送
台車14が移動し、この台車14によるパレット移載が行わ
れる。
【0056】すなわち、上記のパレット10に対向する位
置に親台車32がC-D 方向に移動して停止する。次いで、
子台車33が、その昇降テーブル33bを下限位置に位置さ
せた状態で、パレット置台11の凹入空間11a内に進入
し、パレット10下方の位置で停止する。この位置で、昇
降テーブル33bが上昇され、これにより、パレット10は
パレット置台11から、昇降テーブル33b上に移載される
ことになる。その後、子台車33は、親台車32上へと後退
して停止することにより、パレット10はパレット搬送台
車14上に保持された状態となる。
【0057】その後、パレット搬送台車14が、C-D 方向
に所定の位置まで移動して停止し、この位置で、子台車
33がロール仮置き領域P3に進入して上記とは逆の動作を
行うことにより、パレット10が、パレット搬送台車14上
からパレット置台13の所定の位置に載置される。このよ
うな動作が繰返されることにより、ミル1でロール組替
えが行われる毎に、上下ペアのロール3・3が対になっ
て、パレット10上の互いに隣接する位置に載置され、そ
して、ロール仮置き領域P3におけるパレット置台13上の
所定の位置に仮置きされることになる。
【0058】その後は、順次、タンデムロールショップ
Y3におくられて再研削・メッキが施され、この処理を終
了した後は、再び、パレット置台13上に仮置きされる。
そして、ミル1でのロール組替え時に、上記とは逆の動
作によって、パレット置台13上からミル1へと搬送され
てミル1に組込まれる。以上のように、圧延工場内で
は、ミル1からパレット置台13へのロール3の搬送と共
に、これとは逆に、パレット置台13からタンデムミル1
への再研削済みロールの搬送とが頻繁に行われる。そし
て、上記設備では、圧延工場内の制御室に設けられてい
る制御装置(図示せず)からの指令により、第1クレー
ン7やその他の機器が互いに連携して、チョック着脱領
域P1とロール仮置き領域P3との間での上述したロール搬
送が自動的に行われるように制御され運用されている。
【0059】さらにこのような運用に当たり、搬送ロー
ルの管理も上記の制御装置で自動的に行われるようにな
っており、以下では、この制御装置でなされるロール管
理について説明する。まず、ロール3の管理情報として
以下のものが挙げられる。 a. ロール基本情報 ミル内で組込まれて使用された圧延機番号・表面粗度・
径・圧延実績等のロールに関する情報。
【0060】b. チョック組替え情報 ミルへの組込み可能なロールのチョック組替え状況およ
び使用済ロールのチョック組替え情報。 c. 置き場情報 ロール仮置き領域P3に仮置きされているロールの種類・
加工の状況。
【0061】d. ロール加工の作業進捗情報 ロール研削・ショットブラスト・メッキの作業進捗およ
び仕上がり状況。このような管理情報を各ロール3毎に
把握するために、以下の管理方法を採用して、前記のロ
ール搬送設備が運用されている。すなわち、 a. 各ロールには新製時に固有のロール番号が付与さ
れ、この固有ロール番号に上記の各情報を対応させて管
理する。特に、ミル内で上下ペアにして組込まれた新製
ロールは、以降、廃却時までペアで管理する。
【0062】b. 各パレット10に予め識別番号をそれぞ
れ付与すると共に、各パレット10について、図22(a) に
示すように、パレット10上の4箇所のロール載置位置
に、それぞれ, , …のように載置位置番号を設定
し、これに載置されるロールの固有番号に対応させて、
上記のパレット識別番号とパレット上の載置位置番号と
を管理する。
【0063】c. ロール移替え領域P2および仮置き領域
P3における各パレット置き場には、同図(b) に示すよう
に、各置き場にA-1,A-2,…,B-1, …のように番地(パレ
ット載置位置番号)を設定し、各パレット10にこの番地
を対応させて管理する。また、各置き場毎に、パレット
の有無、およびロール積載状態のパレットか空パレット
かを管理する。
【0064】d. なお、パレット上に無いロール、例え
ばロールショップY3に送られて再生処理が施されるロー
ルはロール番号で管理し、研削・ショットブラスト・メ
ッキ等の処理が施される毎に、ロールショップY3の入力
操作盤により、その処理状況を上記のロール番号に対応
させて入力する。このようなロール管理を伴いながらロ
ール搬送設備が自動的に運用されるように、前記の制御
装置は搬送ロールトラッキング制御手段としても機能す
るように構成されている。すなわち、この制御装置によ
り、ロールの搬送位置の変化に応じて、このロールが載
置されたパレットのパレット識別番号およびパレット上
の載置位置番号・このパレットの仮置き領域でのパレッ
トの載置位置番号を上記ロールの固有番号に順次対応さ
せて記憶される。
【0065】例えば、例えばミル1から仮置き領域P3
と搬送されるロール3について、図22(b) を参照しなが
ら順を追って説明すると、まず、ミル1から抜き出され
てチョック着脱領域P1のロール支持台4上に載置された
ロール3に対し、オペレータは、そのロール3の固有番
号と、これが載置されたロール支持台4とを最初に確認
し、これを操作盤でインプットする。以降、チョックの
取り外しを終えると、上記のロール支持台4上のロール
3は、ミル1内で上下ペアのロール3・3が前記第1ク
レーン7・ロール搬送台車9・第2クレーン12によっ
て、ロール移替え領域P2のパレット10上に搬送され載置
される。このとき、載置されたパレットの識別番号およ
びパレット上の載置位置番号が、上記ロール対の各ロー
ル固有番号に対応させて記憶される。
【0066】次いで、前記のパレット搬送台車14によっ
て、ロール仮置き領域P3におけるパレット置台13上へと
移載されると、この移載された置き場の番地が、上記し
たロール固有番号に対応させてさらに記憶される。な
お、その後、仮置き領域P3で保管されているロールに対
し、ロールショップY3の領域に設けられている図示しな
い天井クレーンにより、研削盤41、ショットブラスト設
備42・メッキ設備43に順次送られて再生処理が施され、
元のパレット上に戻されることになる。このとき、上記
の再生処理が施される毎に、前記したように、ロールシ
ョップY3の入力操作盤により、処理状況が上記のロール
固有番号に対応させて逐次入力される。
【0067】一方、ミル1でのロール組替えが行われる
とき、ロール材質や表面粗度等の項目により、組替えロ
ールとして適合する再生処理済みのロール番号が検索さ
れ、これに該当するロール対のロール固有番号を選択し
て搬送指令を入力することにより、このロール対が、上
記とは逆の経路を辿ってチョック着脱領域P1へと搬送さ
れる。そして、この領域P1で前記チョック着脱装置5に
よりチョックが装着されて圧延準備状態となったことが
前記制御装置で表示されると、上記のロール対は、前記
天井クレーン8によりロール組替装置2に移載され、こ
の装置2を経てミル1に組込まれる。
【0068】以上のように、上記では、初めにロール組
替後のロール固有番号とチョック着脱領域P1で載置され
たロール支持台4の番号とをオペレータが最初に確認
し、これを操作盤にインプットするだけで、仮置き領域
P3でのロール格納状態の情報が自動的に収集される。こ
の結果、 a. 従来、ロールの運搬・保管・圧延準備を人手により
確認・作業を行っていたものが、上記のように自動的に
管理されることで省力化できる。
【0069】b. 新製ロールの段階から、再生・廃却ま
での履歴の管理、実績の管理も自動的に行うことができ
る。 c. 月毎の実績収集や集計等を容易に行うことができ
る。などの効果が得られるものとなっている。なお、上
記の実施形態では、ロール3としてワークロールを例に
挙げたが、その他のバッファロールや中間ロールも、前
記の天井クレーン8にてチョック着脱領域P1のロール支
持台4上に載置すれば、これらも前述したようにパレッ
ト置台13へと自動搬送され、また、ロール管理も同様に
行われる。
【0070】
【発明の効果】以上の説明のように、本発明の請求項1
の圧延ロールの搬送設備においては、水平方向に並べて
配置された一対の吊具ユニットでロール搬送を行う構成
であるので、各吊具ユニットにより、相互に干渉されな
い独立した動作で二本のロールの上げ降ろをそれぞれ行
うようにすることができる。したがって、その自動化が
容易になり、ロール搬送効率を向上することが可能にな
る。
【0071】請求項2の搬送設備においては、複数対の
ロールをパレット上に水平方向に並べた一段の積載状態
でロールの保管が行われるので、このパレットへのロー
ル移載の自動化が容易であり、これによっても、効率的
なロール搬送を行うことができる。しかも、上記のパレ
ットには複数対のロールを収容し得る構成であるので、
圧延機における上下ペアのロール対を同一パレット上の
隣接位置に載置した状態として保管することができ、ロ
ール管理が容易となる。
【0072】請求項3の搬送設備においては、チョック
着脱領域とロール移替え領域との各クレーンおよびロー
ル搬送台車のいずれも、一対のロールを同時に搬送し得
るように構成されているので、圧延機における上下ペア
のロール対を絶えず一緒に搬送させることができる。こ
の結果、これらのロール対に対し、仮置き領域において
互いに隣接する位置での保管状態をより確実に維持する
ことができるので、ロールの管理がさらに容易になる。
【0073】請求項4の搬送設備においては、上記のロ
ール搬送台車とクレーンとが、それぞれ一軸方向に移動
するだけであるので、その位置決め停止機構も構成が簡
単になる。この結果、ロール移載の自動化が容易になる
ので、これによってもロール搬送効率を向上することが
できる。請求項5の搬送設備においては、ロール移替え
領域と仮置き領域との間のパレットの移載を行うため
に、親台車と子台車とから成る親子台車が設けられてお
り、これにより、ロール移替え領域と仮置き領域との各
複数箇所間でのパレットの移載を一台の親子台車で行う
ことができる。そしてこの場合にも、親台車と子台車と
は、それぞれ一軸方向に移動するだけの構成であるの
で、それらの位置決め停止機構も構成が簡単になり、こ
の結果、移載・搬送の自動化が容易になる。
【0074】また、子台車にパレット移載手段が設けら
れているので、例えばロール移替え領域に複数のパレッ
トを配置するようにして、クレーンとは独立に親子台車
によるパレット移載を行わせることができるので、これ
によってもロール搬送効率が向上する。請求項6の搬送
設備においては、ロールの搬送位置の変化に応じて、こ
のロールが載置されたパレットのパレット番号およびパ
レット上の載置位置番号・このパレットの仮置き領域に
おけるパレット載置番号を上記ロールの固有番号に順次
対応させて記憶するロール位置トラッキング手段が設け
られているので、ロールのトラッキング情報・仮置き領
域における格納位置情報が各ロール毎に自動的に収集さ
れ、これにより、ロール管理に要する労力を軽減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における圧延ロールの搬送
設備が設けられた工場内レイアウトを示す斜視図であ
る。
【図2】上記工場内における広域レイアウトを示す平面
図である。
【図3】上記設備に設けられている第1クレーンの正面
図である。
【図4】第1クレーンの平面図である。
【図5】第1クレーンの側面図である。
【図6】図3におけるU−U線矢示図である。
【図7】上記設備に設けられている第2クレーンの正面
図である。
【図8】第2クレーンの側面図である。
【図9】第1・第2クレーンと上記設備に設けられてい
るロール搬送台車との位置関係を示すもので、同図(a)
は第1・第2クレーンの正面図、同図(b) はロール搬送
台車およびその走行経路を示す正面図である。
【図10】上記ロール搬送台車の拡大正面図である。
【図11】ロール搬送台車の平面図である。
【図12】ロール搬送台車の側面図である。
【図13】図10におけるV−V線矢示断面図である。
【図14】ロール搬送台車と第1・第2クレーンとの位
置関係を示す平面図である。
【図15】上記設備で使用されるパレットとその上に載
置されたロールとを示すもので、同図(a) は正面図、同
図(b) は側面図である。
【図16】上記設備に設けられているパレット搬送台車
における子台車を示す正面図である。
【図17】子台車の平面図である。
【図18】子台車の側面図である。
【図19】上記パレット搬送台車の正面図である。
【図20】パレット搬送台車の平面図である。
【図21】パレット搬送台車の側面図である。
【図22】上記設備でのロール管理を説明するもので、
同図(a) はパレット上でのロール管理の説明図、同図
(b) は設備全体のロール流れを示す説明図である。
【図23】従来例を示すもので、同図(a) はロールの吊
り下げ搬送状態を示す側面図、同図(b) はロール仮置台
でのロール収容状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 タンデムミル(圧延機) 3 ロール 4 ロール支持台 7 第1クレーン 9 ロール搬送台車 10 パレット 10c ロール支持部 11 パレット置台 12 第2クレーン 13 パレット置台 14 パレット搬送台車 15 吊具ユニット 16 吊具ユニット 17 ロール支持部 32 親台車 33 子台車 33b 昇降テーブル(パレット移載手段) P1 チョック着脱領域 P2 ロール移替え領域 P3 ロール仮置き領域

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延機で組替えられたロールを搬送する
    ためのクレーンに、それぞれ一個のロールを吊り下げ保
    持する一対の吊具ユニットが互いに水平方向に並べて設
    けられていることを特徴とする圧延ロールの搬送設備。
  2. 【請求項2】 圧延ロールの仮置き領域に載置されてロ
    ールを保管するために複数対のロール収容量を有するパ
    レットが設けられ、該パレットには、上記複数対のロー
    ルを互いに平行にかつ水平方向に並べた一段の積載状態
    として各ロールを下側から支持するロール支持部が設け
    られていることを特徴とする請求項1記載の圧延ロール
    の搬送設備。
  3. 【請求項3】 圧延機側方に、チョックが着脱されるロ
    ールを支持するロール支持台が設置されたチョック着脱
    領域と、上記パレットが配置されるロール移替え領域と
    が順次設けられると共に、 チョック着脱領域とロール移替え領域との間を移動する
    ロール搬送台車が設けられ、かつ、 チョック着脱領域でのロール支持台とロール搬送台車と
    の間、およびロール移替え領域での上記パレットとロー
    ル搬送台車との間の各ロールの移載を行うために、これ
    ら領域にそれぞれ前記のクレーンが設けられる一方、 上記ロール搬送台車の上面に一対のロールを互いに平行
    にかつ水平方向に並べて下側から支持するロール支持部
    が設けられていることを特徴とする請求項2記載の圧延
    ロールの搬送設備。
  4. 【請求項4】 上記ロール搬送台車がチョック着脱領域
    とロール移替え領域との間を直線状に往復動する一方、
    各領域でのクレーンがそれぞれ上記往復動方向に直交す
    る方向に移動自在に設けられていることを特徴とする請
    求項3記載の圧延ロールの搬送設備。
  5. 【請求項5】 ロール移替え領域と仮置き領域との間で
    パレットを移載するパレット搬送台車が設けられ、この
    パレット搬送台車は、ロール移替え領域と仮置き領域と
    の間の直線状の走行経路に沿って移動する親台車と、こ
    の親台車に載置されて一体的に移動すると共に親台車の
    停止時に上記走行経路に直交する方向に走行してロール
    移替え領域および仮置き領域に進入可能な子台車とから
    成り、 上記子台車がロール移替え領域および仮置き領域に進入
    したときに、これら領域におけるパレット置台と子台車
    上との間でのパレットの移載を生じさせるパレット移載
    手段が子台車に設けられていることを特徴とする請求項
    3又は4記載の圧延ロールの搬送設備。
  6. 【請求項6】 前記各クレーンおよびロール搬送台車・
    パレット搬送台車の移動に伴うロールの搬送位置の変化
    に応じて、上記ロールが載置されたパレットのパレット
    識別番号およびパレット上の載置位置番号・このパレッ
    トの仮置き領域でのパレットの載置位置番号を、上記ロ
    ールの固有番号に順次対応させて記憶する搬送ロールト
    ラッキング制御手段が設けられていることを特徴とする
    請求項5記載の圧延ロールの搬送設備。
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