JPH09135194A - 電話装置及び該電話装置により再生される音の品質と明瞭度とを改善する方法 - Google Patents

電話装置及び該電話装置により再生される音の品質と明瞭度とを改善する方法

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JPH09135194A
JPH09135194A JP8262087A JP26208796A JPH09135194A JP H09135194 A JPH09135194 A JP H09135194A JP 8262087 A JP8262087 A JP 8262087A JP 26208796 A JP26208796 A JP 26208796A JP H09135194 A JPH09135194 A JP H09135194A
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  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はデジタル電話、特に移動電話におけ
る等化を行うことを目的とする。 【解決手段】 本発明により、再生される音のイコライ
ザ(4)による等化は電話の動作状態に応じて変更され
る。その状態に関する情報は、ユーザによりセットされ
る音量(19)を監視し、電話の動作環境における暗騒
音(17)を電話のマイクロホン(9)を通して測定
し、且つ/又は電話と通信網との接続の品質(16)を
監視することにより、得られる。低周波数側の強調は、
非常に騒々しい環境では弱められ、静かな環境では強め
られる。本発明の電話は、デジタルセルラー通信網の移
動電話であるのが有利である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声信号の処理に
関し、特に、伝送された音声の明瞭度(intelligibilit
y)を改善するための移動電話における音声信号の等化に
関する。
【0002】
【従来の技術】音響と、特別の音響である人の話し声
(speech) との聴覚に対する効果を等化器(イコライ
ザ)で改善することは広く知られ用いられている方法で
ある。音声の周波数スペクトルを等化することができ、
或る周波数に対応する周波数応答のピークや窪みを平均
レベルに近づけるように等化したり、或いは或る周波数
又は周波数領域を意図的に平均レベルから遠ざけるよう
に増幅したり減衰させたりする。聴覚に対する効果を改
善するほかに、等化は、聴覚に或る種の欠陥を持つ人が
音を聞き分けるのに貢献することもできる。
【0003】等化を、電気的にも機械的にも実行するこ
とができる。電気的に等化を行うためには、音を処理す
る装置に種々のフィルター回路を用いる必要がある。ア
ナログ信号処理の分野での公知の解決方法としては、例
えば受動RCフィルター、演算増幅器に基づく能動フィ
ルター、及び特殊イコライザチップがあり、デジタルの
分野では、非常に複雑なフィルター構成を実現するよう
にプログラムすることのできるデジタル信号処理装置が
ある。機械的等化は、音を再生するスピーカーとその付
近との機械的特性を所望の周波数応答が得られるように
選択することにより実行される。
【0004】移動電話では、スピーカーからユーザの耳
へ届く音の品質と明瞭度とを改善するために等化を行う
必要がある。普通はスピーカーは全ての周波数を同じよ
うに再生するわけではなく、またスピーカーとユーザの
耳との間で音の漏れが生じていろいろな周波数にいろい
ろな影響を及ぼすので、スピーカーから聞こえる音は歪
んでいる様に感じられる。図1は2つの周波数応答測定
結果を示すグラフである。上側のカーブに対応する測定
環境ではスピーカーと、耳に相当する計器とは音の漏れ
が生じないように処置され(強い音響結合)、下側のカ
ーブに対応する測定環境では音の漏れは移動電話を普通
に使用する場合に相当する。この図は、漏れのために音
響結合が弱まるに従って特に低周波数(<1kHz)の
再生がどんどん悪くってゆくことを明らかに示してい
る。
【0005】音の歪みを等化する目的で使われている公
知の方法としては、音のフィードバックを行う特殊なス
ピーカーを使用する方法がある。この方法は、スピーカ
ーの機械的特性によって低周波数の減衰を補償するよう
にスピーカーを作ろうとするものであるので、この方法
は機械的な性質のものである。スピーカーとその取り付
け台との間にエアギャップが設けられるが、音のフィー
ドバックに関してはそのエアギャップの幅が重要な要素
である。正しい寸法と動作とを達成するには、スピーカ
ーを組み立てるときに厳格な機械的公差を守らなければ
ならないので、製造コストがかさむことになる。このよ
うな機械的構造の周波数応答を後で変更することはでき
ないので、このような構造は柔軟性に欠けている。更
に、移動電話に広く使用されるハンドフリー型のスピー
カーを作るのにこの方法を適用することはできない。
【0006】電気機械特性を適当に設計すれば、低周波
数の信号を増幅することのできるスピーカーを実現する
ことができる。このような方法も、周波数応答はスピー
カーの製造過程で決まり、それを例えば電気的制御信号
などで変更することはできないので、柔軟性に欠けてい
る。
【0007】電気的フィルターによる解決策は、普通は
機械的解決策や電気機械的解決策より多目的に且つ柔軟
に音声再生装置の周波数応答に影響を及ぼすことができ
る。しかし、移動電話では、スペース、電力消費量、計
算能力及び印刷回路基板の面積は非常に重要な要素であ
り、これに電気的フィルターが課す負担はなるべく少な
い方がよい。受動的アナログフィルターでも能動的アナ
ログフィルターでも、部品コストを高め、電力及び印刷
回路基板上の面積を消費する。もしこれらを用いて、必
要に応じて制御信号で動作を変更することのできる調整
可能なイコライザを作りたいのであれば、その様な装置
は直ぐに複雑になり、製造コストが高くなる。また、ア
ナログフィルターは、例えば中心周波数が一定であった
り増幅能力が充分でないなど、一定していて、動作範囲
がどちらかと言えば限られていることがしばしばある。
【0008】デジタルフィルター装置は、大体において
独立のデジタル回路として実現され得るものではあるけ
れどもデジタル信号処理装置により実行されるプロセス
としてプログラミングされるのが有利であり、アナログ
フィルターより多くの面で優れていることが分かってい
る。評判の良い殆どの移動電話の構成は既にデジタル信
号処理装置(即ちDSP)を含んでいるので、プログラ
マブルなフィルター装置は移動電話での素子の数を大幅
に増やすことはない。同時に、電力消費量及びスペース
に関する要件は妥当な範囲にとどまる。また、或る制御
信号を該処理装置(DSP)に入力することにより、D
SPにプログラムされたプロセスの動作を望み通りに容
易に変更することができる。
【0009】しかし、従来技術の移動電話でのDSPに
基づくイコライザは、あらゆる条件下で最適に機能する
ものではない。例えば話す環境及び聞く環境の双方での
周囲騒音レベルが変動するなど、移動電話は広範な条件
下で使用されるものであるので、もし等化が常に同じよ
うに実行されるならば、音声を最善に再生することは不
可能である。環境条件に加えて、例えばハンドフリー型
スピーカー、イヤホン型スピーカー又は追加のスピーカ
ーなどの種々の補助装置の使用がイコライザに要求され
る動作に影響を及ぼす。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、異な
る幾つかの条件下で移動電話により再生される音声の品
質と明瞭度とを改善するための方法及び装置を提供する
ことである。本発明の他の目的は、種々の補助装置が使
用されるときに移動電話により再生される音声の品質及
び明瞭度を制御するための方法及び装置を提供すること
である。本発明の他の目的は、移動電話における音声再
生を改善するための方法及び装置を提供することであ
り、その方法及び装置は複雑で高価な特殊スピーカーの
使用を必要としない。本発明の更に他の目的は、本発明
の方法及び装置が移動電話での重要な資源の消費を著し
く増大させることのないようにすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、移動電
話により受信された信号が、音声復号後、信号のD/A
変換前に適応的に等化されるようになっている構成によ
り達成される。この「適応的に」(adaptively) は、或
る制御パラメータが変化するときに等化の効果が変更さ
れることを意味する。その各制御パラメータとそれらの
効果について後に詳しく説明する。
【0012】或る可変周波数応答特性を有するイコライ
ザを含む電話装置における音声の再生を改善するための
本発明の方法は、前記電話装置の作動状態を表す制御情
報を作成し、種々の作動状態において再生される音声の
品質と明瞭度とを最適にするために前記制御情報に応じ
て前記イコライザの周波数応答特性を変化させることを
特徴とする。
【0013】本発明は、本発明の方法を使用する電話を
も対象とする。音声再生用のスピーカーと、再生される
べき音声をデジタル処理するためのデジタル信号処理手
段とを含んでいて、そのデジタル信号処理手段が或る周
波数応答特性を有するイコライザからなっている本発明
の電話装置は、その作動状態を表す制御情報を作成する
手段と、前記イコライザの周波数応答特性を前記制御情
報に基づいて変化させるための手段とを備えていること
を特徴とする。
【0014】本発明は、デジタル電話に使用されるべき
ものであり、移動電話に使用すると有利である。本発明
を電話に適用するためには、その電話は音声をデジタル
型の信号として扱うものでなければならない。在来の移
動電話では、受信された音声情報は、スピーカーで再生
されるべきアナログ形に変換(PCM復号)される前に
はデジタル形である。また、送信されるべき音声情報
は、最初にマイクロホンを介して記録されてA/D変換
(PCM符号化)されたときにはデジタル形である。デ
ジタル移動電話の動作は当業者には知られていると考え
られるので、本明細書ではこれ以上詳しくは説明しな
い。
【0015】本発明に至った研究の過程で、受信された
音声の明瞭度の観点からは、低周波数だけを増幅するこ
とが常に良いとは限らないことが分かった。移動電話が
非常に騒々しい環境で使用されている場合には、低周波
数を増幅すると音声の明瞭度を悪くしてしまうことさえ
ある。それは、低周波数を増幅すれば、耳が感じ取る信
号における高周波数成分(明瞭度に関する限りは高周波
数成分こそが最も重要な要素である)の割合が低下する
からである。その様な場合には、等化を周囲騒音レベル
に比例させるのが有利である。また、移動電話の補助装
置はいろいろなスピーカーを採用しているので、それら
との関係でいろいろに機能するように等化を調節しなけ
ればならないことも分かった。
【0016】本発明によると、数種類の異なった制御パ
ラメータを等化の調節に使用することができるが、その
中の最も単純なのは、ユーザがセットする電話音量であ
る。制御パラメータとなり得るものとしては、この他
に、電話のマイクロホンを通して測定された周囲騒音レ
ベルについての測定結果、電話に接続されている補助装
置に関する情報、及び無線接続の品質を表す測定結果、
などがある。ユーザが聞き取る最終の音は、元の信号、
等化、D/A変換と関連して行われることのある帯域
(バンドパス)濾波、利得量、スピーカーの音響応答特
性、及び、普通の電話動作ではスピーカーと耳との間で
の音の漏れ、ハンドフリー動作では聴取スペースの音響
伝達関数の複合効果の結果である。
【0017】本発明の方法及び装置では、移動電話は、
与えられた時点で環境条件及び動作状態に最も適してい
る等化利得及び周波数領域をメモリに記憶されている制
御パラメータ及びデータに基づいて発見し決定する。そ
の決定に基づいて、公知の方法で音声復号を行うのに使
われるのと同じデジタル信号処理装置で、受信された信
号を有利に等化する。
【0018】従来技術と比較して、本発明は、スピーカ
ーの構造やスピーカーと耳との間での音の漏れとに関わ
りなく音の明瞭度が改善し、移動電話の特別の要件に対
して良好に応答し、暗騒音(background noise) と、ユ
ーザがセットした電話の音量とに等化を適応させ、聴取
される音の品質と話し声の明瞭度とのバランスが取れて
おり、移動電話の補助装置に等化を適応させるという利
点を持っている。
【0019】有利な実施例と添付図面とを参照して本発
明を詳しく説明する。
【0020】
【発明の実施の形態】以上の記述においては従来技術と
の関係で図1を参照した。本発明とその有利な実施例と
に関する以下の記述においては主として図2〜図9を参
照する。図において同じ部分には同じ参照符が付されて
いる。
【0021】図2はブロック図を示し、その2つの主要
なブロックは、移動電話における音声信号のデジタル処
理を受け持つデジタル信号処理装置(DSP)1と、信
号のPCM符号化及び復号とアナログ信号処理とを受け
持つPCMコーデックのブロック2とである。いわゆる
遠端チャネルが図の上側を左から右へ走っている。この
チャネルは、移動電話の受信装置及びチャネル復号部
(図示せず)から音声復号器3、イコライザブロック
4、D/A変換器5、フィルタ6及び増幅器/減衰器7
を介してスピーカ8に至る信号経路である。図の下側部
分にはいわゆる近端チャネルがあり、このチャネルは、
マイクロホン9から増幅器10、フィルタ11、A/D
変換器12、暗騒音(background noise) 測定用ブロッ
ク13及び音声符号器14を介してチャネル符号化装置
(図示せず)に至り無線経路へ送信される信号経路であ
る。本発明によるイコライザブロック4と暗騒音測定用
ブロック13とを除けば、上に列記した全ての部分は従
来技術の移動電話に広く使用されていて、その構成及び
動作は当業者に知られているものである。本発明のブロ
ックも当業者に知られている部分を備えているけれど
も、移動電話におけるその組み合わせ使用は本発明の範
囲に属する。
【0022】DSPブロック1は制御ブロック15を含
んでおり、その主要な役目は、本発明に関しては、現存
する環境条件及び動作状態に従って或る周波数での信号
成分を増幅させ又は減衰させるようにイコライザ4を制
御することである。制御ブロック15の動作は、入力デ
ータとして制御ブロック15にもたらされる各制御パラ
メータに基づいている。全ての制御パラメータが何らか
の態様で移動電話の環境条件及び動作状態を表す。図2
は、制御ブロック15への入力データとして、4つの制
御パラメータ、即ち無線接続の品質を表す情報16、周
囲ノイズ(ambient noise)レベルの測定に基づく暗騒音
(background noise) 評価17、該電話に接続されてい
る補助装置を表す情報18、及びユーザがセットした電
話の音量19、を示している。図2は記憶手段即ち参照
用テーブル(ルックアップテーブル)4a及び13dも
示しており、その使用方法に関しては後に説明をする。
【0023】イコライザ4の周波数応答はいろいろに変
化し得る。図3は、1例として、中心周波数と帯域幅と
が一定であるときの可変利得を示している。同様に、図
4は、1例として、利得及び帯域幅が一定であるときの
可変中心周波数を示し、図5は、1例として、中心周波
数及び利得が一定であるときの可変帯域幅を示してい
る。中心周波数、利得及び帯域幅の変化をいろいろに組
み合わせて実現可能な最良の最終結果即ち最も澄んでい
て最も明瞭な音を作り出すことができる。操作は通常の
音声の周波数領域(これは約300〜3400Hzであ
る)で有利に実行される。適応的でなくて常に同じよう
に動作するコンスタントイコライザは、本発明の特別の
事例であると考えることのできるものである。
【0024】イコライザブロック4は、この周波数領域
で動作する例えば1個以上の無限インパルス応答(II
R(infinite impulse response)) フィルタ、有限イン
パルス応答(FIR(finite impulse response))フィル
タ又はプロセスを備えることができる。後者の場合に
は、ブロック4は、時間−周波数変換機能及び周波数−
時間変換機能も含んでいなければならず、それらは好ま
しくは高速フーリエ変換(FFT)機能及び逆高速フー
リエ変換(IFFT)機能を用いて実行される。
【0025】図6は、イコライザブロックの有利な実例
を示す。この公知のフィルター構成では、記号Zが付さ
れているブロックは或る時間単位の各遅延を表し、a1
及びa2は周波数応答の中心周波数及び帯域幅に影響を
及ぼすファクターであり、Kファクターは等化利得(eq
ualization gain)に対応する。このフィルターは単に1
例として提示されたものであり、イコライザブロック4
の詳細な具体的構成は本発明の観点からは重要でない。
図6のフィルター装置の利点は、可変ファクターがわず
か3つであり(a1、a2及びK)、信号の位相に対す
る影響が小さく、可変性が良好で明瞭であり、安定性が
良いということである。このフィルターの伝達関数は、
次の式で表される。
【数2】
【0026】次に、本発明の方法及び装置の動作につい
て説明をする。基本的アイデアは、電話と、これに接続
された装置との動作状態を表す制御パラメータの形でそ
の情報を制御ブロック15に入力するというものであ
り、制御ブロック15は実現可能な最良の信号の品質
(quality)と明瞭度(intelligibility)とが得られるよ
うにイコライザブロック4を制御する。
【0027】各制御パラメータのうちの最も単純なもの
は、ユーザがセットした電話の音量に関する情報であ
る。最新の移動電話は、電話のスピーカーから到来する
音の量をユーザが増減できるようにする調整装置を含ん
でいる。通常の使用の時には、動作環境が騒々しければ
(ノイズが多ければ)ユーザは音量を上げ、動作環境が
静かであれば音量を下げる。上記したように、受信され
る音の質の観点からは静かな動作環境では低周波数(約
<1kHz)を強調するのが有利であるが、話し声(音
声)の明瞭度の観点からは騒々しい環境では低周波数を
減衰させるのが有利である。制御ブロック15は、音量
制御装置の位置に関する情報を公知の方法で受け取り、
イコライザブロック4の制御情報を変更する。図6のイ
コライザブロックが使用される場合には、大音量設定値
では制御ブロック15はファクターKを小さくし、それ
に対して低音量設定値では制御ブロックはこのファクタ
ーを大きくする。有利な実施例では、実現可能な最大の
Kファクターの値は信号処理装置1の数値表示における
最大の整数に対応し、該処理装置で数値のオーバーフロ
ーが生じる結果となるほどに利得を増大させることはで
きない。図7は、実現可能な最大のKファクター値を使
用するときのイコライザブロック4の利得を周波数の関
数として示している。ここで大量のKファクター値は信
号処理装置の数値表示、すなわちナンバーレンジにおけ
る最大の整数に対応する。すなわち図7の縦軸に示され
るナンバーレンジとは、等化処理を実現する信号処理装
置によって認識される各数値を単位とするイコライザブ
ロックの利得(Kファクター)を意味している。
【0028】暗騒音(background noise) のより詳しい
状況は、マイクロホン9を介してそれを測定することに
より得られる。最新の移動電話の多くはいわゆる音声活
動検出(VAD(voice activity detection)と略記)機
能を持っており、この機能は通話中にユーザが電話で話
をしているときと、声を出さないでいるときとを検出す
ることである。この機能の通常の使用方法では、ユーザ
が声を出していないときには電話は最小量の制御情報の
みを送り、これにより電話の電力消費と無線周波数での
負荷とを減少させる。ユーザが声を出していないときに
はマイクロホン9は暗騒音のみを記録するのであるか
ら、このVAD機能を本発明の方法及び装置に適用する
ことができる。ユーザが話しをしていないことをVAD
ユニット(図示せず)が制御ブロック15に知らせてい
る時に暗騒音のレベルを測定し、その測定結果を暗騒音
レベルの評価として使用するために次の測定結果が完成
するまで前記測定結果を記憶させておくことにより、ユ
ーザがセットする音量との関係で上記したのと同様にイ
コライザブロック4を制御することができる。そのため
には、電話が(そのデジタル信号処理装置を用いるのが
有利である)暗騒音測定用ブロック(background noise
measuring block) 13を含んでいる必要があり、これ
から制御ブロック15はその測定結果を得る。また、制
御ブロック15がその測定結果を受け取るべき時を知る
ために、VADユニット(図示せず)から制御ブロック
15へ接続がなければならない。VADユニットからの
情報をオンオフ制御情報として暗騒音測定用ブロック1
3に入力することもでき、その場合には該ブロック13
は、VADブロックによって、ユーザが声を出していな
い時のみ測定結果を制御ブロック15に与える。
【0029】PCMブロック2におけるA/D変換器1
2からの信号のパワーレベルが暗騒音測定で有利に監視
される。パワーレベルの測定では何らかの種類の平均を
使用するのが有利である。もしその様な平均を使用しな
ければ、パワーレベルの急激な変化、特に高速のパワー
ピークが等化作用をあまりに急速に変化させて、その変
化のために聴覚による印象に悪い影響が及ぶことにもな
り得るからである。測定技術はアタック・アンド・リリ
ース・タイム(the attack and release time)と呼ばれ
る概念を使用するが、これは、測定された信号が或る限
界値を越えたり(アタック)、又はそれより下がったり
する(リリース)という事実に対するシステムの反応の
速さを表示する。パワーレベルの測定では、高速のパワ
ーピークに起因する障害を防止するために比較的に長い
アタックタイムを使用するのが有利であり、また、例え
ば動作環境として役立っている車が停止したときなどの
暗騒音の急激な減少に対してシステムが充分に速やかに
反応することとなるように比較的に短いリリースタイム
を使用するのが有利である。
【0030】ユーザの観点からは、パワーレベルではな
くて、パワーレベルの変化に関連する人の聴覚を表す量
である音の大きさ(loudness) を測定するのが一番良
い。しかし、音の大きさを測定するためには複雑なフィ
ルター装置と周波数に依存する計算とが必要であるの
で、デジタル信号処理装置1の性能が限定要因となる。
しかし、将来は、新しい、もっと効率的な処理装置が所
要の能力を持つようになって、公知のA又はF重み付け
フィルター(A- or F-weighting filters)を使えるよう
になるかも知れない。
【0031】暗騒音測定用ブロック13は、周波数分析
手段も含むこともでき、この手段は、暗騒音の強さに加
えてその周波数スペクトルも測定する。これらの測定デ
ータに基づいて、音声信号の等化によって特定の周波数
における騒音(ノイズ)の効果が補償されることとなる
ようにイコライザブロック4の周波数応答特性を変更す
ることができる。この実施例は、或る特定の周波数成分
が目立つような騒音を作動中に発生する機械が動作環境
(operating environment)の中にある場合に特に有利で
ある。
【0032】移動電話は無線接続の品質を測定する機能
も含んでおり、それに応じて1つの基地局から他の基地
局へのハンドオーバーが実行される。その測定結果を本
発明の方法及び装置にも用いてイコライザの動作を制御
することができる。有利な実施例では、フィールド(例
えば電界)の強度が低下したり連続するフレームを首尾
良く受信できなかったりするという形で現われる接続の
品質が悪くなるときに等化を強めるのが原則である。他
の等化方法も可能であり、最善の方法を実験で発見する
ことができる。無線接続の品質を表す1個又は複数個の
制御パラメータを使用するためには、無線接続の品質を
測定する移動電話の部分から制御ブロック15へ接続が
なければならない。その様な接続を設けるのは容易であ
る。その理由は、公知の装置では、本発明の適応性イコ
ライザが置かれていて音声の復号を行う同じデジタル信
号処理装置において接続の品質を表す多くのパラメータ
が計算されるからである。
【0033】図2の参照番号18は、電話に接続されて
いる補助装置を表す制御パラメータの入力を表す。ヘッ
ドホンやハンドフリー型スピーカーなどの或る種の補助
装置は、最善の音質を得るために異なる等化を必要とす
る。また、例えばハンドフリー型スピーカーを使用する
ときには、移動電話の音量制御の影響は普通の移動電話
使用時よりも強いという事実があり、等化制御が音量設
定値のみに基づいて行われるけれども制御ブロック15
が、接続されている補助装置に関する情報も受け取ると
きにはその事実も考慮しなければならない。有利な実施
例では、各補助装置についてのイコライザブロック4の
最適制御情報値が電話の製造者により測定されて、制御
ブロック15又はイコライザブロック4により直接使用
される記憶手段内にプログラミングとの関係で参照用テ
ーブル(ルックアップテーブル)4aとして記憶され
る。或る補助装置が電話に接続されていることを示す制
御パラメータを制御ブロック15が受け取ったとき、該
制御ブロックは対応する制御情報値を記憶手段から読み
出して、該制御情報値をイコライザブロック4へ送る。
【0034】イコライザブロック4の動作を変更するた
めに、上記した各制御パラメータの他に、他の制御パラ
メータ又は対応する手段を本発明の方法及び装置に使用
することができる。例えば、ユーザが或る種の等化を必
要とするような聴覚上の欠陥を持っている場合には、イ
コライザブロック4に正しい等化を実行させるようにす
ることができる。DSPブロック1の中の各機能がプロ
グラマブルなプロセスとして実現されている本発明の有
利な実施例では、ユーザレベルでもデジタル信号処理装
置を適宜プログラミングすることにより各機能の働きに
影響を及ぼすことは容易である。
【0035】上記した各制御パラメータ同士の相互作用
は、論理的で、且つ変動する動作状況に適し、且つデジ
タル信号処理装置1の能力を上回らないように、調整さ
れなければならない。有利な実施例では、ユーザがセッ
トする電話の音量はイコライザのKファクターに、即ち
利得に、直接関連していて、音量を僅かでも増やすとK
ファクターが減少し、逆に音量を僅かでも減らせばKフ
ァクターが増大するようになっている。図8では、各カ
ーブA、B及びCは、音量設定値が変更されるけれども
他の条件が一定に保たれるときの利得の変化を表してい
る。ブロック13での暗騒音測定は段階的に行われる。
即ち、測定された暗騒音のパワーレベルは或る閾値と比
較される。もし閾値を上回っていれば、該Kファクター
は一定比率で決められる。そのことは図8ではカーブ
A、B又はCから他のカーブへの跳躍に相当する。例え
ば、暗騒音が或る閾値を上回るとき、カーブBからカー
ブCへの跳躍が起こり、それに対応して、暗騒音が静か
になるときにはカーブCからカーブBへの復帰や或いは
カーブAへの直接の復帰が起こりうる。各跳躍に関連す
るアタックタイム・ファクター及びリリースタイム・フ
ァクターについては既に説明した。
【0036】もし無線の接続の品質があまりに悪くて、
それを表すパラメータが或る閾値レベルを上回るなら
ば、ユーザがセットした音量や測定された騒音レベル
(ノイズレベル)に依存しない或る一定の利得を適用す
ることができる。これは図8の直線Dで表される。上記
したように、悪い接続の品質を他の等化手段で補おうと
試みることは可能であり、最善の方法を実験で発見する
ことができる。上記した相互作用の形の他に、参照用テ
ーブル(ルックアップテーブル)4aは或る補助装置に
関連するイコライザブロック4の制御情報も含んでお
り、それは補助装置が電話に接続されているときには通
常の電話動作に関連するデータを超越する。そのとき、
等化を制御する各パラメータが一斉に相当範囲に亘って
変化する。通話中、等化が暗騒音及び音量設定値に応じ
て制御されるとき、イコライザブロック4の動作が突然
変化すると、ユーザが聞く音に知覚可能で騒がしい変化
が生じることがあるので、イコライザブロック4の動作
の突然の変化を防止するのが好ましい。
【0037】図9は、暗騒音測定ブロック13の構成を
一層詳しく示す図である。実際のパワーレベルの測定は
ブロック13aで行われ、特にパワーレベルではなくて
音の大きさ(loudness) を目指して騒音測定(ノイズ測
定)を強調したい場合には、その前に予め重み付けフィ
ルタ13bを設けることができる。ブロック13cは、
VADユニットからの信号を使用してユーザが話しをし
ているか否か判定し、測定された騒音値を、参照用テー
ブル(ルックアップテーブル)13dから得られた閾値
と比較する。騒音レベル(ノイズレベル)評価(noise
level estimate) は、絶対値であっても、或いは或る閾
値間の範囲を指すコード値であってもよい。
【0038】ここに開示した、主として閾値比較に基づ
く各調整方法は、各閾値及びその他の参照用テーブル
(ルックアップテーブル)のデータを記憶させることの
できる充分な量のメモリ(ROMメモリが有利である)
にデジタル信号処理装置1がアクセスできることを必要
とする。異なる組み合わせと代わりの調整手段との数
は、使用されるROMメモリの大きさにより普通は限定
される。全ての可変要素を常時考慮しながらイコライザ
ブロック4の制御情報を実時間で計算するならば、各調
整方法をより柔軟に実施することができる。しかし、そ
のためには比較的に大きな計算能力が必要であるので、
整数算法に基づく現在のデジタル信号処理装置の容量及
び各命令セットが限定要因となる可能性がある。将来
は、この点に関して、より強力な処理装置が新しい可能
性を作り出しそうである。
【0039】本発明の適用可能性を説明するために、以
上の記述においてはデジタル移動電話について説明をし
た。しかし、本発明は移動電話のみに限定されるもので
はなくて、音をデジタル的に処理するようになってい
て、再生される音の等化を適合させる必要のある各条件
を表すために上記した制御パラメータ又はそれに類似す
る制御パラメータを利用することのできる全ての電話装
置に本発明を利用することができる。移動電話の他に、
例えば、等化を実施するために充分な信号処理手段と、
それを制御するのに必要な各機能とを持っているデジタ
ルコードレス電話に本発明を適用することができる。本
明細書で論じた各制御パラメータは、本発明の適応的等
化を実施するのに該各制御パラメータのいずれか1つ又
はそれらの組み合わせを使うことができるので、単なる
例示に過ぎない。当業者は、機能上類似する他の各制御
パラメータを提案することもできる。
【0040】本発明の移動電話の有利な実施例では、P
CMブロック2を設計するときに、イコライザブロック
4で実行される周波数依存動作がユーザに知覚される音
の大きさ(loudness) に影響を及ぼすということが考慮
される。特にPCMブロックの増幅/減衰ユニット7
は、等化により引き起こされる可能性のある望ましくな
い音の大きさの変化を防止するために該ユニットを使用
し得るように設計されなければならない。
【0041】本発明の方法及び装置は、その目的を達成
するものであり、与えられた動作状況で知覚される音の
品質(quality)及び明瞭度(intelligibility)の双方を
適応的等化(adaptive equalization)が著しく向上させ
るので、従来技術と比べて明らかな改善を意味する。
【図面の簡単な説明】
【図1】スピーカーと測定装置との間に強い音響結合及
び弱い音響結合があるときの周波数応答測定結果を示す
図である。
【図2】本発明の原理と、移動電話におけるその適用と
を例示するブロック図である。
【図3】本発明の構成で得られる周波数応答カーブを示
す図(その1)である。
【図4】本発明の構成で得られる周波数応答カーブを示
す図(その2)である。
【図5】本発明の構成で得られる周波数応答カーブを示
す図(その3)である。
【図6】本発明のイコライザに使用することのできるフ
ィルタを例示するブロック図である。
【図7】本発明の構成における周波数応答スケーリング
を示す図である。
【図8】本発明の構成に適用することのできる或る制御
カーブを示す図である。
【図9】本発明の構成に使用する周囲ノイズ(ambient
noise)の評価を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…デジタル信号処理装置 4…イコライザ 8…スピーカー 9…マイクロホン 13…暗騒音(background noise) 測定用ブロック 15…制御ブロック 16…無線接続の品質を表す情報 17…周囲ノイズレベルの測定に基づく暗騒音(backgr
ound noise) の評価 18…電話に接続されている補助装置を表す情報 19…ユーザがセットした電話の音量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジャンヌ ユイット フィンランド国,エフイーエン−33720 タンペーレ,オピスケリヤンカツ 4 デ ー 227 (72)発明者 ヤリ ショーベルク フィンランド国,エフイーエン−33840 タンペーレ,リュオクモーエンカツ 6 デー 17

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 再生される音をデジタル形で処理し、一
    定の周波数応答特性に応じて等化(4)するようになっ
    ている電話装置により再生される音の品質と明瞭度とを
    改善する方法であって、前記電話装置の動作状態を表す
    制御情報(16,17,18,19)を作成し、与えら
    れた状態において再生される音の品質と明瞭度とを最適
    化するために前記等化(4)の周波数応答特性を前記制
    御情報に基づいて変化させることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 所定の周波数領域の比例強度を前記等化
    で変化させるようになっており、周波数応答特性の前記
    変化は、前記周波数領域の利得の変化、前記周波数領域
    の幅の変化、前記周波数領域の中心周波数の変化のうち
    の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記制御情報は、ユーザがセットする電
    話の音量(19)に基づいて形成される第1の情報要素
    を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の情報要素は、再生される音の
    低周波数部分の利得を表しており、ユーザが電話の音量
    (19)を下げるときにその利得は増やされ、ユーザが
    電話の音量(19)を上げるときにその利得は減らされ
    るようになっている、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記制御情報は、前記電話装置の動作環
    境において測定された騒音(17)に基づいて形成され
    る第2の情報要素を含む、請求項1乃至4のうちのいず
    れか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記第2の情報要素は、再生される音の
    低周波数部分の利得を表しており、該測定結果が動作環
    境中の騒音(17)が低いことを示すときには該利得は
    増やされ、該測定結果が動作環境中に大量の騒音(1
    7)があることを示すときには該利得は減らされるよう
    になっている、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記制御情報は、前記電話装置と通信網
    との通信接続の品質(16)に基づいて形成される第3
    の情報要素を含む、請求項1乃至6のうちのいずれか1
    項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 通信接続の品質の低さを補うために前記
    第3の情報要素に基づいて前記等化を変化させるように
    なっている、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記第3の情報要素は、再生される音の
    低周波数部分の利得を表しており、この利得は、前記の
    通信接続の品質(16)が悪いときには増やされ、前記
    の通信接続の品質(16)が良いときには減らされる、
    請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 a) 特別の時間的順序無しに、 ユーザによる電話の音量(19)の調節の仕方に応じて
    該第1の情報要素を作成し、 通話中にユーザが話していないときを監視し、そのよう
    なときに電話の動作環境における騒音(17)を測定
    し、その騒音測定に基づいて該第2の情報要素を形成
    し、 電話と、接続を介して使用される通信網との該接続の品
    質(16)を監視して、それに応じて該第3の情報要素
    を形成し、 b) その様にして形成された各情報要素に応じて、 ユーザによりセットされた音量(19)に逆比例するよ
    うに、再生される音の低周波数部分の利得を変化させ、
    ある音量と、それに対応する利得とを表す値の対は、該
    利得を音量設定値の関数として表す座標系において単調
    に下がってゆくカーブ(A,B,C)を形成し、 測定された騒音(17)に逆比例するように前記利得の
    大きさを一定の比率で決め、前記カーブは該騒音が大き
    くなるときには前記座標系において下方に移動し(A→
    B,B→C)、騒音が小さくなるときには上方に移動し
    (C→B,B→A)、 もし該通信網と電話との接続が悪ければ、該低周波数部
    分の前記利得を該音量設定値に依存しないように一定に
    設定する、 各ステップを再現的に含む、請求項1乃至9のうちのい
    ずれか1項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記制御情報は、前記電話に接続され
    ている補助装置(18)に基づいて形成される第4の情
    報要素を含む、請求項1乃至10のうちのいずれか1項
    に記載の方法。
  12. 【請求項12】 音を再生するためのスピーカー(8)
    と、再生される音をデジタル処理するためのデジタル信
    号処理手段(1)とを有し、この信号処理手段が或る周
    波数応答特性を有するイコライザ(4)を含んでいる電
    話装置において、前記電話装置は、その動作状態を表す
    制御情報を作成するための手段(13,15,16,1
    7,18,19)と、前記制御情報に基づいて前記イコ
    ライザの周波数応答特性を変化させるための手段(1
    5)とを含むことを特徴とする電話装置。
  13. 【請求項13】 前記動作状態を表すデータを収集して
    前記制御情報を作成するための制御ブロック(15)を
    含む、請求項12に記載の電話装置。
  14. 【請求項14】 ユーザが使用することのできる音量調
    整装置(19)と、前記調整装置で設定された音量に関
    する情報を、前記制御情報の作成のために前記制御ブロ
    ック(15)へ伝えるための手段とを含む、請求項13
    に記載の電話装置。
  15. 【請求項15】 電話接続を介して送られる音を記録す
    るためのマイクロホン(9)と、前記マイクロホンを通
    して記録された騒音を測定するための騒音測定手段(1
    3,13a,13b,13c)と、測定された騒音を表
    すデータ(17)を前記制御情報の作成のために前記制
    御ブロック(15)に伝えるための手段とを含む、請求
    項13又は14に記載の電話装置。
  16. 【請求項16】 通話中にユーザが電話で話しているか
    否かを判定するための音声活動検出手段(VAD)を含
    んでおり、前記騒音測定手段(13,13a,13b,
    13c)は、前記音声活動検出手段からの情報によって
    ユーザが話しをしていないことを表しているときのみ騒
    音を測定するようにされている、請求項15に記載の電
    話装置。
  17. 【請求項17】 前記騒音測定手段(13,13a,1
    3b,13c)は、或る周波数での騒音測定値に重みを
    付ける重み付けフィルター(13b)を含む、請求項1
    5又は16に記載の電話装置。
  18. 【請求項18】 該電話装置と通信網との通信接続の品
    質(16)を監視するための手段と、その接続の品質を
    表す情報を前記制御情報の作成のために前記制御ブロッ
    ク(15)に伝えるための手段とを含む、請求項13乃
    至17のうちのいずれか1項に記載の電話装置。
  19. 【請求項19】 前記イコライザ(4)は下記の伝達関
    数 【数1】 を実現するようになっており、ここで各Z は時間単位の
    各遅延を表しており、前記制御情報は可変パラメータ
    K, a1 及び a2 からなっており、この K は利得を表
    し、 a1 及び a2 は中心周波数及び帯域幅を表してい
    る、請求項12乃至18のうちのいずれか1項に記載の
    電話装置。
  20. 【請求項20】 前記イコライザ(4)を含むデジタル
    信号処理装置(1)を含む、請求項12ないし19のう
    ちのいずれか1項に記載の電話装置。
  21. 【請求項21】 前記デジタル信号処理装置(1)は前
    記制御ブロック(15)も含む、請求項20に記載の電
    話装置。
  22. 【請求項22】 前記デジタル信号処理装置(1)は前
    記騒音測定手段(13,13a,13b,13c)も含
    む、請求項20又は21に記載の電話装置。
  23. 【請求項23】 デジタルセルラー通信網の移動電話で
    ある、請求項12ないし22のうちのいずれか1項に記
    載の電話装置。
  24. 【請求項24】 補助装置の接続のための接続手段と、
    接続されている補助装置を表す情報(18)を前記制御
    情報の作成のために前記制御ブロック(15)に伝える
    ための手段とを含む、請求項12乃至23のうちのいず
    れか1項に記載の電話装置。
  25. 【請求項25】 前記補助装置はハンドフリー型の装置
    を含む、請求項24に記載の電話装置。
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