JPH09134162A - 電子楽器の鍵盤装置 - Google Patents

電子楽器の鍵盤装置

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JPH09134162A
JPH09134162A JP7313585A JP31358595A JPH09134162A JP H09134162 A JPH09134162 A JP H09134162A JP 7313585 A JP7313585 A JP 7313585A JP 31358595 A JP31358595 A JP 31358595A JP H09134162 A JPH09134162 A JP H09134162A
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Hideyuki Tanaka
秀幸 田中
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同じ強さで押鍵したときの電子音源の音量等
を均一に保ちつつ、より本来のアコースティックピアノ
に近い、音域によって異なる良好なタッチ感を得ること
ができる、電子楽器の鍵盤装置を提供する。 【解決手段】 相異なる複数の音域に対応づけられた複
数の鍵盤2と、模擬アクション装置103と、鍵盤2の
押鍵情報を検出する押鍵情報検出手段4と、押鍵情報に
応じて発音を制御するための制御信号を出力する制御手
段20とを備えている電子楽器の鍵盤装置101であっ
て、模擬アクション装置103は、複数の鍵盤2にそれ
ぞれ対応して設けられ、各々が、当接部8を介して鍵盤
2に荷重を付与すると共に、鍵盤2の押鍵に連動して回
動する複数のハンマー105を備え、ハンマー105の
重量が、音域に応じて相異なることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子ピアノなどの
電子楽器の鍵盤装置に関し、特に鍵盤にアクションを模
した荷重を付与する模擬アクション装置を備えた鍵盤装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来の電子ピアノに一般的に用
いられている鍵盤装置の一例を示している。この鍵盤装
置1は、複数(88鍵)の鍵盤2(白鍵2aおよび黒鍵
2bを各1個図示)と、鍵盤2の後部(図中右側)に設
けられた模擬アクション装置3と、各鍵盤2の下側に設
けられたキーセンサ4と、キーセンサ4の検出結果に応
じて発音を制御するための図示しない制御装置と、を備
えている。
【0003】キーセンサ4は、ゴムスイッチなどによ
り、鍵盤2の押鍵の有無および押鍵速度(ベロシティ
ー)を検出できるように構成されており、制御装置は、
押鍵された鍵盤2のキーナンバーに応じて音高を制御す
るとともに、検出された押鍵速度に応じて音量や音色を
制御する。このような制御により、押鍵された鍵盤2に
応じた所定の音高と、鍵タッチに応じた音量や音色の変
化が得られる。
【0004】一方、模擬アクション装置3は、複数の鍵
盤2の各々に対応したハンマー5と、ハンマーストッパ
ー6により構成されている。ハンマー5は、後端部(図
中右側)が回動軸7に回動自在に支持されるとともに、
当接部8を介して、鍵盤2の後端部上面に当接してい
る。ハンマーストッパー6は、フェルトなどから成り、
ハンマー5の上側に位置して、アクションリブ39に取
り付けられている。この場合、各ハンマー5の大きさや
重さおよびハンマーストッパー6との位置関係などの構
成は、全て同じになっている。
【0005】以上の構成により、鍵盤2を押す指先にハ
ンマー5の重さがタッチ重さとして常時、伝えられると
ともに、押鍵に伴い、ハンマー5が、鍵盤2により上方
にはね上げられて、ハンマーストッパー6に当たり(同
図の2点鎖線)、その後、離鍵に伴って元の位置に復帰
するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本来の
アコースティックピアノでは、音域によって弦の太さや
長さに差があり、その弦から得られる音量や音質を均一
にするために、高音から低音まで大きさや重さの異なる
ハンマーが取り付けられており、その結果、タッチ感も
音域によって異なっている。これに対して、上述の従来
の電子ピアノでは、同じ強さで押鍵したときの音量を全
音域にわたって同一とするために、全音域に対して同じ
大きさや重さのハンマー5が使用されており、この結
果、本来のアコースティックピアノとは違って、そのタ
ッチ感は音域に拘らず均一になってしまうという欠点が
ある。
【0007】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、同じ強さで押鍵したときの電子
音源の音量等を均一に保ちつつ、より本来のアコーステ
ィックピアノに近い、音域によって異なる良好なタッチ
感を得ることができる、電子楽器の鍵盤装置を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1の電子楽器の鍵盤装置は、相異な
る複数の音域に対応づけられた複数の鍵盤と、模擬アク
ション装置と、前記鍵盤の押鍵情報を検出する押鍵情報
検出手段と、前記押鍵情報に応じて発音を制御するため
の制御信号を出力する制御手段とを備えている電子楽器
の鍵盤装置であって、前記模擬アクション装置は、前記
複数の鍵盤にそれぞれ対応して設けられ、各々が、当接
部を介して前記鍵盤に荷重を付与すると共に、前記鍵盤
の押鍵に連動して回動する複数のハンマーを備え、前記
ハンマーの重量が、前記音域に応じて相異なることを特
徴とする。
【0009】この鍵盤装置によれば、上記ハンマーの重
量を、音域に応じて相異なるようにすることによって、
これにより得られる相異なる荷重を、当接部を介して、
相異なる音域に対応した鍵盤に付与することができるた
め、音域によって異なるタッチ感を得ることができ、本
来のアコースティックピアノの良好なタッチ感に、より
近づけることができる。
【0010】また、請求項1の電子楽器の鍵盤装置にお
いて、前記重量は、高音域側が小さく、低音域側が大き
いことが、好ましい。
【0011】この鍵盤装置によれば、上記重量の違いに
よって、高音域側の鍵盤に付与する荷重を小さく、低音
域側の荷重を大きくすることができ、この結果、高音域
側の鍵盤のタッチの重さが軽くなり、低音域側の鍵盤の
タッチの重さが重くなるため、そのタッチ感をより本来
のアコースティックピアノに近づけることができる。
【0012】また、請求項1または2の電子楽器の鍵盤
装置において、前記ハンマーに取り付けられた質量体の
重量が、前記音域に応じて相異なることが、好ましい。
【0013】この鍵盤装置によれば、上記質量体の重量
の違いによって、ハンマーの重量や重心位置を、前記音
域に応じて相異なるようにすることができ、これにより
得られる相異なる荷重を、前記当接部を介して、前記鍵
盤に付与することができるため、音域によって異なるタ
ッチ感を得ることができる。
【0014】また、請求項1または2の電子楽器の鍵盤
装置において、前記ハンマーは、ハンマーシャンクを備
え、前記ハンマーシャンクの長さが、前記音域に応じて
相異なることが、好ましい。
【0015】この鍵盤装置によれば、上記ハンマーシャ
ンクの長さの違いによって、ハンマーの重量や重心位置
を、前記音域に応じて相異なるようにすることができ、
これにより得られる相異なる荷重を、前記当接部を介し
て、前記鍵盤に付与することができるため、音域によっ
て異なるタッチ感を得ることができる。
【0016】また、請求項1ないし4のいずれかの電子
楽器の鍵盤装置において、前記制御手段は、前記鍵盤を
それぞれ同じ強さで押鍵した場合に得られる音量が、前
記鍵盤間で互いに均一になるように、前記制御信号を生
成し出力することが、好ましい。
【0017】上記請求項1ないし4の電子楽器の鍵盤装
置では、相異なる音域に対応した鍵盤に相異なる荷重を
付与したことにより、鍵盤をそれぞれ同じ強さで押鍵し
たときに得られる押鍵情報、例えば、鍵盤の押鍵速度等
が相異なる値になる。この鍵盤装置によれば、同じ強さ
で押鍵したときの相異なる値の押鍵情報から得られる音
量が均一になるように、制御信号を生成することによっ
て、前述の効果に加え、各鍵盤からの音量を均一に保つ
ことができるため、本来のアコースティックピアノに近
い、音域によって異なる良好なタッチ感と均一の音量を
同時に得ることができる。
【0018】また、請求項1ないし5のいずれかの電子
楽器の鍵盤装置において、前記制御信号がMIDIデー
タであることが、好ましい。
【0019】この鍵盤装置によれば、制御信号がMID
Iデータであることから、MIDIデータインタフェー
スを有するものであれば、電子音源等ばかりでなく、ミ
キサー、シンセサイザー、シーケンサー等と接続して、
あるいはMIDIギターなどの各種演奏装置等と組み合
わせて使用することによって、各種演奏に利用すること
が可能になり、鍵盤装置としての汎用性を広げることが
できる。さらに、制御信号がMIDIデータであること
によって、前記押鍵情報から導かれる値をパラメータと
して検索可能な一連のデータ列を準備し、そのデータ列
を前記制御信号の出力値とすることもできる。これによ
り、押鍵の瞬間のみに関する出力値ばかりでなく、押鍵
から離鍵までの時間間隔やダンパーペダルのオン/オフ
情報等と連係させて、時系列で並んだ一連のデータの組
み合わせを前記制御信号の出力値とすることもできるよ
うになり、この結果、発音の振動の減衰をMIDIデー
タのデータ列で表現したものを記憶しておいて残響効果
を付加するなど、種々の応用が可能になる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の一実施形態に係る鍵盤装置を電子ピアノに適用した
場合について説明する。尚、以下の説明において、同一
の参照符号を付した要素又は部位は、特に断わらない限
り、同等の構成及び機能を有するものとし、重複する説
明は省略する。
【0021】図1は、本実施形態の鍵盤装置を適用した
電子ピアノの一例を示すブロック図であり、この場合の
電子ピアノ100は、図に示すように、鍵盤装置101
と、電子音源80と、スピーカ90とを備えて構成さ
れ、鍵盤装置101は、模擬アクション装置103と、
複数の鍵盤2と、キーセンサ(押鍵情報検出手段)4
と、制御装置(制御手段)20とを備えて構成される。
制御装置20は、同図に示すように、入出力ポート7
1、周知のCPU72、ROM73、RAM74、バッ
クアップRAM75、およびクロック76等を含む論理
演算回路として構成され、これらは互いにバス77によ
り接続されている。キーセンサ4は、2つの図示しない
接点またはセンサを有し、そのオン/オフおよびオンの
時間差より、鍵盤2の押鍵・離鍵の有無および押鍵速度
(ベロシティー)等の押鍵情報を検出する検出手段であ
り、電子音源80は、ピアノの楽音データを記憶した記
憶部(図示せず)と、この記憶部から楽音データを読み
出す再生部(図示せず)とを備え、スピーカ90を通じ
て外部に発音するものである。制御装置20は、キーセ
ンサ4や電子音源80と入出力ポート71を介して接続
され、CPU72は、この入出力ポート71を介して、
上記の押鍵情報をキーセンサ4より入力し、一時的にR
AM74に記憶し、ROM73に記憶された制御プログ
ラムに基づいて、発音を制御するための制御信号を生成
し、電子音源80に出力する。
【0022】次に、本発明の鍵盤装置において、音域に
よって異なるタッチ感を得るのに用いられる共通の原理
を、図8の従来の鍵盤装置1を利用して、以下に説明す
る。図8に示す鍵盤装置1の場合、鍵盤2を静かに押し
下げたときの動き始めの重さ(以下「静的荷重」と略称
する)について考えると、原理的には、回動軸7を支点
P1とし、この支点P1からハンマー5の重心Ghまで
の水平距離をLh、ハンマー5の重量をMh、支点P1
から当接部8までの水平距離をLk、および、鍵盤2が
当接部8を介してハンマー5を支える支持力をFkとし
たとき、モーメントのつり合いから、 Fk=(Mh・Lh)/Lk ‥‥‥式(1) となる支持力Fkの反力が、バランスピン22の支点P
2を介し、静的荷重Wkのタッチ重さとして指に伝えら
れる。
【0023】したがって、相異なる音域間で、ハンマー
5の上述した重量Mh、水平距離Lh、水平距離Lkの
いずれか1つまたは2つ以上を変えることにより、相異
なる音域に対応した鍵盤に、相異なる荷重Wkのタッチ
重さ、すなわち相異なるタッチ感を付与することができ
る。その結果、音域によってタッチ感の異なる本来のア
コースティックピアノの良好なタッチ感に、より近づけ
ることが可能となる。なお、良好なタッチ感を与える要
因としては、この他に、ハンマー5が回動中の慣性モー
メントや、後述のアコースティックピアノ特有のレット
オフ感等が関与するが、ここでは、主要因である上記静
的荷重に着目している。
【0024】具体的には、上記の重量Mhまたは水平距
離Lhをより小さな値に、あるいは上記の水平距離Lk
をより大きな値にして、上記の支持力Fkを小さく、す
なわちその反力である静的荷重Wkを小さくしたハンマ
ーを高音域側の鍵盤に、逆に、上記の重量Mhまたは水
平距離Lhをより大きな値に、あるいは上記の水平距離
Lkをより小さな値にして、上記の支持力Fkを大き
く、すなわち静的荷重Wkを大きくしたハンマーを低音
域側の鍵盤に備えれば、高音域側の鍵盤のタッチの重さ
が軽くなり、低音域側の鍵盤のタッチの重さが重くなる
ため、そのタッチ感をより本来のアコースティックピア
ノに近づけることができる。
【0025】例えば、図9は、図8の従来の模擬アクシ
ョン装置3と同じタイプの模擬アクション装置を備えた
鍵盤装置に、本発明を適用した例を示しており、そのよ
うな鍵盤装置101において、図9の模擬アクション装
置103は、上記の水平距離Lkを鍵盤2に対応する音
域に応じて変化させて、異なる静的荷重を付与するよう
にしたものである。すなわち、この鍵盤装置101は、
図9(a)では、水平距離Lkが図8の場合と同じであ
るのに対し、図9(b)では、当接部8を前側(図中左
側)にずらすことにより、水平距離Lkがより大きなL
khに設定されている。他の構成は、図8の従来の鍵盤
装置1と同じである。したがって、モーメントのつり合
いから、図9(a)の場合は、前述のように、 Fk=(Mh・Lh)/Lk ‥‥‥式(1) となり、また、図9(b)の場合は、 Fkh=(Mh・Lh)/Lkh ‥‥‥式(2) となり、Lkh>Lkより、Fkh<Fkとなるため、
図9(b)では、押鍵すると、前述の静的荷重Wkの場
合より軽い静的荷重Wkhのタッチ重さが指に伝えら
れ、より軽いタッチ感が得られる。
【0026】以上に説明したように、上述の例は、前述
の3つの変数、すなわち、ハンマー105の重量Mh、
水平距離Lh、水平距離Lkのうち、水平距離Lkを変
えた例であり、ハンマー105の当接部8の位置、すな
わち、いわゆる梃子の力点に相当する位置を、前記音域
に応じて相異なるようにすることによって、これにより
得られる相異なる荷重を、当接部8を介して、鍵盤2に
付与している。したがって、この鍵盤装置101によれ
ば、模擬アクション装置103は、ハンマー105によ
って、当接部8を介して、鍵盤2に、前記音域に応じて
相異なる荷重を付与することができるため、前述の効
果、すなわち、音域によって異なるタッチ感を得ること
ができ、本来のアコースティックピアノの良好なタッチ
感に、より近づけることができる。
【0027】次に、本実施形態の鍵盤装置101を適用
した電子ピアノ100における発音制御の一例を以下に
説明する。ここでは特に、相異なる音域に対応した鍵盤
2に相異なる荷重を付与したことによって、鍵盤2をそ
れぞれ同じ強さで押鍵したときに得られる押鍵情報、例
えば、鍵盤の押鍵速度等が相異なる値になることを考慮
し、同じ強さで押鍵したときの相異なる値の押鍵情報か
ら得られる音量が均一になるように、発音制御を行って
いる。
【0028】まず最初に、鍵盤2からの押鍵情報に基づ
き、演算式を用いて発音処理を行う例について、図2を
参照して説明する。前述した制御装置20は、図に示す
ように、発音処理が開始されると、まず、キーセンサ4
により押鍵を検出したか否かを判別し、押鍵を検出しな
ければこの判別処理をループして、押鍵検出まで待機す
る(S10)。押鍵を検出すると、キーセンサ4の前述
した2つの接点のオン時刻の差から時間差△Tを求める
(S12)。次に、押鍵された鍵盤2のキーナンバーi
(i=1〜88)に応じて、この時間差△Tから、電子
音源80に対する制御信号(電圧波形信号、電流波形信
号等)の出力値CONTi(i=1〜88)を算出する
(S14)。この出力値CONTiは、例えば、次式
(3)、(4)を経て、式(5)によって算出される。 V=K/△T(Kは定数) ‥‥‥式(3) P=K’・V(K’は定数) ‥‥‥式(4) CONTi=Si・P(i=1〜88) ‥‥‥式(5) ここで、V、Pは、それぞれ押鍵速度、押鍵強度を示
す。また、Si(i=1〜88)は、鍵盤2に相異なる
荷重を付与したことに伴って、押鍵強度Pを補正するた
めの所定の補正係数であり、各鍵盤2をそれぞれ同じ強
さで押鍵した場合の出力値CONTiが互いに均一にな
るように、キーナンバーiに対応して定められている。
【0029】次に、押鍵された鍵盤2のキーナンバーi
および出力値CONTiに基づき、所定の波形信号を得
て、その波形信号に基づいて電子音源80を制御し、ス
ピーカ90から発音させる(S16)。その後、キーセ
ンサ4により離鍵を検出したか否かを判別し、離鍵を検
出しなければこの判別処理をループして、離鍵検出まで
待機する(S18)。離鍵を検出すると、電子音源80
からの発音を停止させた(S20)後、再びS10に戻
る。
【0030】以上に説明したように、この発音処理で
は、鍵盤2の各々の時間差△T(押鍵情報)に基づき、
式(3)、(4)を用いて、押鍵強度Pを算出するとと
もに、上述のようにキーナンバーiに対応して定められ
た所定の補正係数Siを用い、式(5)(所定の補正演
算式)で押鍵強度Pを補正することによって、制御信号
の出力値CONTiを算出している。
【0031】したがって、この鍵盤装置101によれ
ば、相異なる音域に対応した鍵盤2に、相異なる荷重を
付与した場合にも、鍵盤2の各々を同じ強さで押鍵した
場合の出力値CONTiを、鍵盤2間で互いに均一に制
御することができ、これにより得られる電子音源80の
音量等を均一に保つことができるため、本来のアコース
ティックピアノに近い、音域によって異なる良好なタッ
チ感と均一の音量等を同時に得ることができる。
【0032】なお、出力値CONTiは、上述した以外
の様々な方法によって、算出できる。例えば、前記所定
の補正係数Siの基準値Snを定めておき、これに対応
する基準の出力値CNTを CNT=Sn・K’・K/△T ‥‥‥式(6) とし、 Qi=Si/Sn ‥‥‥式(7) となる補正係数Qi(i=1〜88)を定めておき、次
式(8)を用いて出力値CONTiをキーナンバー毎に
求めるようにしても良い。 CONTi=Qi・CNT ‥‥‥式(8)
【0033】あるいはまた、前記の式(3)〜(5)に
基づいて、 Ri=Si・K’・K ‥‥‥式(9) とし、 CONTi=Ri/△T ‥‥‥式(10) の式(所定の演算式)を、キーナンバーiに対応して予
め定めておき、時間差△Tから出力値CONTiを求め
ることもできる。この方法によれば、出力値CONTi
を時間差△Tから直接、演算することができ、処理時間
を短縮できるなどの利点がある。
【0034】ところで、近年、電子楽器等の間の音楽デ
ータ通信においては、MIDI規格が世界標準規格とし
て一般的に使用されるようになってきており、前述の電
子音源80等としてもMIDIデータインタフェースを
有するものが一般的になっている。この場合、上述の制
御方法では、制御信号の出力値CONTiなどをMID
Iデータに変換して出力することが必要となる。しか
し、押鍵等を検出する毎に算出・変換を繰り返すより
も、所定の変換表(以下、「タッチカーブデータ」と略
称する)を記憶しておき、このタッチカーブデータを参
照して上記の制御信号、すなわちMIDIデータを得る
ほうが効率的である。また、前述の定数K等を細かく設
定するよりも、最初に一度、理想的なタッチカーブデー
タを得て、それを常時利用する方が、より微妙な音色を
安定して得易くなる。そこで次に、電子音源80とのイ
ンタフェースとしてMIDIデータを用いる場合の、電
子ピアノなどの発音制御の一例を、図3〜図6を参照し
て、以下に説明する。
【0035】制御装置20は、図3に示すように、発音
処理が開始されると、まず、キーセンサ4により押鍵を
検出したか否かを判別し、押鍵を検出しなければこの判
別処理をループして、押鍵検出まで待機する(S1
0)。押鍵を検出すると、Aを通って図4のフローへ進
み、時間差△Tを求め、この押鍵時間差△Tから、汎用
タッチカーブ(図中のGLOBAL_TC)GTCを参
照して、後述するデータ変換でパラメータとなるデータ
(以下、「タッチデータ」と略称する)TD1を得た
後、キーナンバーiと共に次の処理に引き渡す(S1
1)。次に、Cを通って図5のフローへ進み、キーナン
バーiから押鍵された鍵盤2が白鍵か黒鍵かの判別を行
う(S131)。この判別結果が白鍵の場合には、白鍵
のデプス補正値表(以下、「白鍵デプスKSカーブ」と
略称する)WDKSCを参照して補正係数値Depth
を得ると共に、白鍵のバイアス補正値表(以下、「白鍵
バイアスKSカーブ」と略称する)WBKSCを参照し
てバイアス補正値Biasを得た後、補正タッチデータ
TD2を、例えば、次式によって求める(S133)。 TD2=Depth×TD1/α+Bias(αは定数)‥‥‥式(11)
【0036】ここで、補正タッチデータTD2は、後述
するように、電子音源80の制御信号であるMIDIデ
ータの出力値を求めるのに用いられるものであり、補正
係数値Depthおよびバイアス補正値Biasは、各
鍵盤2をそれぞれ同じ強さで押鍵した場合のMIDIデ
ータの出力値が互いに均一になるように、キーナンバー
iに対応して定められている。この結果、上記の白鍵デ
プスKSカーブWDKSCや白鍵バイアスKSカーブW
BKSCは右下がりに、すなわち、より大きなキーナン
バーiに対応する補正係数値Depthやバイアス補正
値Biasがより小さな値になる。なお、これらの詳細
の設定は、各鍵盤2に実際に付与する荷重を考慮し、あ
るいは実績データを取ることによって、最適になるよう
に行われる。
【0037】一方、前述の白鍵か黒鍵かの判別(S13
1)の判別結果が黒鍵の場合にも、上述の白鍵の場合と
同様に、黒鍵のデプス補正値表(以下、「黒鍵デプスK
Sカーブ」と略称する)BDKSCを参照して補正係数
値Depthを得ると共に、黒鍵のバイアス補正値表
(以下、「黒鍵バイアスKSカーブ」と略称する)BB
KSCを参照してバイアス補正値Biasを得た後、補
正タッチデータTD2を上記式(11)によって求め
(S133)、パラメータとして、キーナンバーiと共
に次の処理に引き渡す(S13終了)。次に、Dを通っ
て図6のフローへ進み、キーナンバーiから押鍵された
鍵盤2が白鍵か黒鍵かの判別を行い(S151)、その
判別結果に従って、白鍵の場合のタッチカーブデータ
(以下、「白鍵カーブ」と略称する)WKCと黒鍵の場
合のタッチカーブデータ(以下、「黒鍵カーブ」と略称
する)BKCとのいずれかを参照して、補正タッチデー
タTD2から前述の電子音源80への制御信号であるM
IDIデータを得た(S15終了)後、Bを通って図3
のフローへ戻る。次に、そのMIDIデータを電子音源
80へ出力することにより、電子音源80を制御して、
スピーカ90から発音させ(S16)、その後、キーセ
ンサ4により離鍵を検出したか否かを判別し、離鍵を検
出しなければこの判別処理をループして、離鍵検出まで
待機する(S18)。離鍵を検出すると電子音源80か
らの発音を停止させた(S20)後、再びS10に戻
る。
【0038】以上に説明したように、この発音処理で
は、鍵盤2の各々の時間差△T(押鍵情報)に基づき、
汎用タッチカーブGTC(所定の変換表)を用いてタッ
チデータTD1を求め、このタッチデータTD1を式
(11)(所定の補正演算式)によって補正して補正タ
ッチデータTD2を求めた後、この補正タッチデータT
D2に基づき、白鍵カーブWKCおよび黒鍵カーブBK
C(所定の変換表)を用いて、MIDIデータ(制御信
号)の出力値を導いている。そして、式(11)の補正
係数値Depthおよびバイアス補正値Bias(補正
係数)は、前述したように、各鍵盤2をそれぞれ同じ強
さで押鍵した場合のMIDIデータの出力値が互いに均
一になるように、キーナンバーiに対応して定められて
いる。
【0039】したがって、この鍵盤装置101によれ
ば、相異なる音域に対応した鍵盤2に、相異なる荷重を
付与した場合にも、鍵盤2の各々を同じ強さで押鍵した
場合のMIDIデータの出力値を、鍵盤2間で互いに均
一に制御することができ、これにより得られる電子音源
80の音量等を均一に保つことができるため、本来のア
コースティックピアノに近い、音域によって異なる良好
なタッチ感と均一の音量等を同時に得ることができる。
【0040】また、上述の例では、補正係数値Dept
hおよびバイアス補正値Bias(補正係数)を導くた
めに、白鍵デプスKSカーブWDKSCなどの表(所定
の補正係数表)を使用しているので、例えば、本来のア
コースティックピアノの対応する鍵盤を押鍵したときの
音色や弦の振動の減衰特性等に合わせて、時系列の一連
の補正係数データを上記の補正係数値Depthおよび
バイアス補正値Bias(補正係数)として準備し、制
御信号の出力値を時系列で変化させるなどの応用も可能
になる。
【0041】また、制御信号がMIDIデータであるこ
とから、MIDIデータインタフェースを有するもので
あれば、電子音源等ばかりでなく、ミキサー、シンセサ
イザー、シーケンサー等と接続して、あるいはMIDI
ギターなどの各種演奏装置等と組み合わせて使用するこ
とによって、各種演奏に利用することが可能になり、鍵
盤装置としての汎用性を広げることができる。さらに、
制御信号がMIDIデータであることによって、前記演
算式や前記変換表等によって導かれる値をパラメータと
して検索可能な一連のデータ列を準備し、そのデータ列
を前記制御信号の出力値とすることもできる。これによ
り、押鍵の瞬間のみに関する出力値ばかりでなく、押鍵
から離鍵までの時間間隔やダンパーペダルのオン/オフ
情報等と連係させて、時系列で並んだ一連のデータの組
み合わせを前記制御信号の出力値とすることもできるよ
うになり、この結果、発音の振動の減衰をMIDIデー
タのデータ列で表現したものを記憶しておいて残響効果
を付加するなど、種々の応用が可能になる。
【0042】次に、MIDIデータを押鍵情報から直接
求める例について、図3および図7を参照して説明す
る。この発音処理では、前述の場合と同様に、図3のS
10および図7のS11を実行して、キーセンサ4の検
出結果からタッチデータTD1を得た後、索引表(以
下、「タッチカーブテーブル」と略称する)TCTから
タッチカーブデータdi(1≦i≦88)を選択し、こ
のタッチカーブデータdiを用いて、タッチデータTD
1からMIDIデータを得る(S14終了)。次に、B
を通って図3のフローへ戻り、そのMIDIデータを電
子音源80へ出力することにより、電子音源80を制御
して、スピーカ90から発音させる(S16)。その
後、前述の場合と同様に、S18以降の処理を行う。
【0043】この場合、上記のキーナンバーiに対応し
たタッチカーブデータd1〜d88(所定の変換表)
は、これらにより得られるMIDIデータが、前述した
図6によるMIDIデータと同じになるように、すなわ
ち、鍵盤2をそれぞれ同じ強さで押鍵したときのMID
Iデータ(制御信号)の出力値が均一になるように定め
られている。これにより、前述の効果、すなわち本来の
アコースティックピアノに近い、音域によって異なる良
好なタッチ感と均一の音量を同時に得ることができる。
【0044】この場合の各タッチデータdiは、前述の
白鍵カーブWKC、黒鍵カーブBKC、白鍵デプスKS
カーブWDKSC、白鍵バイアスKSカーブWBKS
C、黒鍵デプスKSカーブBDKSC、および黒鍵バイ
アスKSカーブBBKSCと、補正タッチデータTD2
を求める前述の式(11)等から予め求めたものでも良
いし、または、実績データを元に定めたものでも良い。
いずれにせよ、本来のアコースティックピアノの音量等
に近くなるように定めておけば良い。さらに、上述の図
7の例では、タッチカーブデータd1〜d88は、前述
の押鍵時間差△Tから汎用タッチカーブGTCを介して
MIDIデータを求める変換表としたが、押鍵時間差△
Tから直接求められるような変換表にすることもでき
る。
【0045】以上に、本実施形態の鍵盤装置101によ
れば、制御装置20の各種発音制御によって、相異なる
音域に対応した鍵盤2に、相異なる荷重を付与した場合
にも、電子音源の音量等を均一に保つことができること
を説明したので、次に、図10〜図11を参照して、相
異なる音域に対応した鍵盤に、相異なる荷重を付与す
る、図9以外の模擬アクション装置103の具体例につ
いて説明する。
【0046】図10に示す模擬アクション装置103
は、図9(a)の場合と比べ、鉛等の質量体9をハンマ
ー105に付加することにより、前述の式(1)の3つ
の変数のうち、ハンマー105の重量Mhを大きくした
ものである。質量体9は、図10(a)では板状に、図
10(b)では円柱状に、それぞれ形成されている。図
に示すように、質量体9を付加することにより、上記重
量MhがMhlになったとすると、モーメントのつり合
いから、このときの支持力Fklは、 Fkl=(Mhl・Lh)/Lk ‥‥‥式(12) となり、Mhl>Mhより、Fkl>Fkとなるため、
このときの静的荷重Wklは、図9(a)の場合の静的
荷重Wkよりも大きくなり、より重いタッチ感が得られ
る。このように、この模擬アクション装置103でも、
鍵盤2に相異なる荷重を付与することができる。なお、
この他、ハンマー105の重量Mhを変える方法として
は、例えば、ハンマー105の材質を軽い材料あるいは
重い材料に変更する方法等が考えられる。
【0047】次に、式(1)の3つの変数のうち、水平
距離Lhを変えた例について、図11を参照して説明す
る。図11(b)は、図10(b)の模擬アクション装
置103と比べ、質量体9を元の重心Ghより前側にず
らして付加した例を示している。この場合、図に示すよ
うに、上記水平距離Lhがより大きなLhlとなり、上
述の式(12)より、このときの支持力Fkl2は、 Fkl2=(Mhl・Lhl)/Lk ‥‥‥式(13) となる。式(12)との比較から明らかなように、Fk
l2>Fklとなるため、静的荷重Wkl2は、図10
(b)の静的荷重Wklよりさらに大きくなり、より重
いタッチ重さが指に伝えられる。この他、ハンマー10
5の上述の水平距離Lhを変える方法としては、例え
ば、図11(a)に示すように、ハンマー105の長さ
を変えるようにしても良い。上述の図11(a)、
(b)のいずれの場合にも、図9(a)の場合と比較し
て、重心位置が変わると共に重量も大きくなるので、鍵
盤2に付与する荷重をより効果的に変化させることがで
きる。
【0048】次に、これまでに述べた模擬アクション装
置103とは異なるタイプの模擬アクション装置を備え
た鍵盤装置に、本発明を適用した例について、以下に説
明する。図12は、そのような鍵盤装置201を示し、
この鍵盤装置201は、よりアコースティックピアノに
近いタッチ感を得るために、アップライトピアノのアク
ション装置を模した模擬アクション装置203を備えて
いる。この模擬アクション装置203は、後端部(図中
左側)がセンターレール36に回動自在に支持され、鍵
盤2のキャプスタンスクリュー32上に載置されるウイ
ッペン33と、下端部がウイッペン33に回動自在に支
持された断面L形のジャック34と、センターレール3
6のバットフレンジ35の回動軸7に回動自在に支持さ
れたハンマー205と、レギュレーティングボタン37
と、ハンマーレール38と、ハンマー205に対向する
ように配置されたハンマーストッパー6とを備えてい
る。
【0049】ハンマー205の基本構成は、図13にも
示すように、ジャック34の上端が当接部8を介して当
接するバット53と、バット53の下端部に設けられた
バットフェルト54と、下端部がバット53に固定され
たハンマーシャンク52と、ハンマーシャンク52の上
端部に取り付けられたハンマーヘッド51とから成り、
離鍵状態において、ハンマーシャンク52は、前側に配
置されたハンマーレール38に斜めに接触している
【0050】図12に示すように、鍵盤2が押鍵される
と、ジャック34が上昇し、ジャック34がバット53
を当接部8を介して突き上げることにより、ハンマー2
05が回動軸7を中心に回動する。このハンマー205
の回動の途中で、ジャック34がレギュレーティングボ
タン37に係合して回動し、バット53から外れる。こ
の離脱により、アコースティックピアノ特有のいわゆる
レットオフ感が得られる。ハンマー205は、ジャック
34から離れた慣性回動状態で、ハンマーヘッド51が
ハンマーストッパー6に当たった(同図の2点鎖線およ
び図14参照)後、反対方向に復帰回動する。
【0051】図12および図13に示すように、鍵盤装
置201の模擬アクション装置203においても、原理
的には、回動軸7を支点P1とし、この支点P1からハ
ンマー205の重心Ghまでの水平距離をLh、ハンマ
ー205の重量をMh、支点P1から当接部8までの水
平距離をLk、および、鍵盤2が当接部8を介してハン
マー205を支える支持力をFkとしたとき、モーメン
トのつり合いから、 Fk=(Mh・Lh)/Lk ‥‥‥式(1) となる支持力Fkの反力が、ジャック34、ウィッペン
33、およびキャプスタンスクリュー32を介して(図
12参照)、前述の模擬アクション装置103と同様
に、鍵盤2のバランスピン22の支点P2を介し、静的
荷重Wkのタッチ重さとして指に伝えられる。
【0052】したがって、本実施形態の模擬アクション
装置203においても、音域によって(図12の奥行き
方向に並ぶ各アクションの)ハンマー205の上述した
重量Mh、水平距離Lh、水平距離Lkのいずれか1つ
または2つ以上を変えることにより、音域によって異な
るタッチ重さを与えられる。そして、この模擬アクショ
ン装置203では、この効果に加え、アコースティック
ピアノ特有の上述したレットオフ感を得ることができる
ため、本来のアコースティックピアノの良好なタッチ感
に、より近づけることができる。
【0053】図15〜図21は、模擬アクション装置2
03において、相異なる音域に対応した鍵盤に、相異な
る荷重を付与するための種々の具体例である。
【0054】図15は、模擬アクション装置203にお
いて、ハンマーヘッドの形状が、音域に応じて相異なる
ようにした例を示しており、図15(a)が低音域側の
ハンマー205L、図15(b)が高音域側のハンマー
205Hを示している。図に示すように、低音域側のハ
ンマー205Lは、高音域側のハンマー205Hと比較
し、ハンマーヘッド2051Lがハンマーヘッド205
1Hより厚く、すなわち重く形成されている点のみが異
なり、他の構成は同じになっている。したがって、低音
域側のハンマー205Lは、高音域側のハンマー205
Hと比較して、重量Mhl>Mhhとなると共に、重心
がより前側(図中右側)に位置することから、水平距離
Lhl>Lhhとなるため、支持力Fkl>Fkhとな
る。これにより、対応する静的荷重Wkl>Wkhとな
り、タッチ重さを低音域側では重く、高音域側では軽く
することができる。
【0055】図16は、模擬アクション装置203にお
いて、ハンマーヘッドに付加された質量体の重量が、音
域に応じて相異なるようにした例を示しており、図15
と同様に、図16(a)が低音域側のハンマー205
L、図16(b)が高音域側のハンマー205である。
図に示すように、低音域側のハンマー205Lは、高音
域側のハンマー205Hと比較し、ハンマーヘッド51
に付加された質量体209Lが、高音域側の質量体20
9Hよりも重い点のみが異なっている。したがって、重
量や重心の関係が図15と同じになるため、静的荷重W
kl>Wkhとなり、タッチ重さを低音域側では重く、
高音域側では軽くすることができる。
【0056】図17は、模擬アクション装置203にお
いて、ハンマーヘッドに付加された質量体の重心の位置
が、音域に応じて相異なるようにした例を示しており、
低音域側のハンマー205Lの場合には、質量体9の重
心の位置が回動軸7から遠い位置GAになるように質量
体9が取り付けられ、高音域側のハンマー205Hの場
合には、より近い位置GBに取り付けられるようになっ
ている。したがって、ハンマー205Lの支点P1から
重心Ghlまでの水平距離Lhlが、ハンマー205H
の重心Ghhまでの水平距離Lhhより大きく、Lhl
>Lhhとなるため、静的荷重Wkl>Wkhとなり、
タッチ重さを低音域側では重く、高音域側では軽くする
ことができる。
【0057】図18は、ハンマーヘッドに付加された質
量体の重心の位置が、音域に応じて相異なるようにし
た、図17とは別の例を示しており、鉛等の質量体9の
代わりに、ネジ機構を有する質量体、例えば、ボルト等
の雄ネジ部材9a(以下、「ボルト」で代表させて略称
する)とナット等の雌ネジ部材9b(以下、「ナット」
で代表させて略称する)を使用した例を示している。低
音域側のハンマー205Lでは、ナット9bが図中のA
の位置にあり、高音域側のハンマー205Hでは、ハン
マーヘッド51により近い図中のBの位置にある。した
がって、重心の関係が図17と同じになるため、静的荷
重Wkl>Wkhとなり、タッチ重さを低音域側では重
く、高音域側では軽くすることができる。
【0058】図19は、模擬アクション装置203にお
いて、ハンマーシャンクの長さが、前記音域に応じて相
異なるようにした例を示しており、図15や図16と同
様に、図19(a)が低音域側のハンマー205L、図
19(b)が高音域側のハンマー205Hを示してい
る。図に示すように、低音域側のハンマーシャンク20
52Lは、高音域側のハンマーシャンク2052Hより
長く、その分だけ重量も重くなっている点のみが異な
る。したがって、重量や重心の関係が図15や図16と
同じになるため、静的荷重Wkl>Wkhとなり、タッ
チ重さを低音域側では重く、高音域側では軽くすること
ができる。なお、ハンマーシャンクの長さを変えたこと
に伴い、ハンマーヘッド51が当たるハンマーストッパ
ー6は、図20に示すように、斜めに配置されている
(図14も参照)。あるいは、後述する模擬アクション
装置303と同様に、ハンマーストッパー6にハンマー
シャンクが当たるようにすれば、その位置を一番短いハ
ンマーシャンクに合わせて(図20の2点鎖線部6s参
照)、水平に配置することもできる。
【0059】図21は、模擬アクション装置203にお
いて、バットの下面に取り付けられたバットフェルトの
厚みを変えることによって、当接部8の位置を、音域に
応じて相異なるようにした例を示しており、図19等と
同様に、図21(a)が低音域側のハンマー205L、
図21(b)が高音域側のハンマー205Hを示してい
る。このバットフェルトは、ジャック復帰時の雑音を防
止するための緩衝部材であり、通常、一定の厚みを有す
るが、本例では、図に示すように、高音域側のバット5
3に取り付けられたバットフェルト2054Bが、低音
域側のバットフェルト2054Aより大きな厚みを有し
ていて、これにより、高音域側の当接部8が、低音域側
の当接部8より前側(図中右側)に位置している。その
他の構成は双方共に同じである。したがって、低音域側
のハンマー205Lの支点P1から当接部8までの水平
距離Lklが、ハンマー205Hの水平距離Lhhより
小さく、Lkl<Lhhとなるため、支持力Fkl>F
khとなる。これにより、対応する静的荷重Wkl>W
khとなり、タッチ重さを低音域側では重く、高音域側
では軽くすることができる。
【0060】次に、グランドピアノのアクション装置を
模した模擬アクション装置303を備えた鍵盤装置30
1に、本発明を適用した例について、図22以降を参照
して説明する。図22に示すように、この模擬アクショ
ン装置303は、後端部(図中右側)がウィッペンレー
ル46にウィッペンフレンジ33bを介して回動自在に
支持され、鍵盤2のキャプスタンスクリュー32上にウ
ィッペンヒール33aを介して載置されるウィッペン3
3と、レペティションレバー45と、断面L形のジャッ
ク34と、シャンクレール47の回動軸7に回動自在に
支持されたハンマー305と、レギュレーティングボタ
ン37と、ハンマー305に対向するように配置された
ハンマーストッパー6とを備えている。
【0061】レペティションレバー45は、ウィッペン
33の中間部上面にレペティションレバーフレンジ45
aを介して揺動自在に支持され、スプリング45bによ
って常時、図中の時計方向に回動習性を付与され、レペ
ティションボタン45cによってその回動を規制され
る。ジャック34は、下端部がウィッペン33に回動自
在に支持され、上端部がレペティションレバー45の長
孔45dに小角度の回動を許容されて常時係入され、初
期状態で頂端面が下記ハンマーローラ55下面の当接部
8に当接している。
【0062】ハンマー305は、図23にも示すよう
に、シャンクレール47のシャンクフレンジ47aの回
動軸7に回動自在に支持されたハンマーシャンク52
と、このハンマーシャンク52の前端部(図中左側)の
下面に緩衝部材として取り付けられ、ジャック34の上
端が当接部8を介して当接するハンマーローラ55(緩
衝部材)と、ハンマーシャンク52の後端部(図中右
側)に取り付けられたハンマーヘッド51とから成る。
【0063】図22に示すように、鍵盤2が押鍵される
と、キャプスタンスクリュー32、ウィッペンヒール3
3a、ウィッペン33を介して、ジャック34が上昇
し、ジャック34がハンマーローラ55を当接部8を介
して突き上げることにより、ハンマー305が回動軸7
を中心に回動する。このハンマー305の回動の途中
で、ジャック34がレギュレーティングボタン37に係
合して回動し、一時的にハンマーローラ55から外れ
る。この離脱により、アコースティックピアノ特有のレ
ットオフ感が得られる。ハンマー305は、ジャック3
4から離れた後も慣性により上昇回動し、ハンマーシャ
ンク52がハンマーストッパー6に当たった(同図の2
点鎖線)後、自重と反発力によって回動降下して、バッ
クチェック48に受けとめられ初期位置に保持される。
【0064】図22および図23に示すように、鍵盤装
置301の模擬アクション装置303においても、原理
的には、回動軸7を支点P1とし、この支点P1からハ
ンマー305の重心Ghまでの水平距離をLh、ハンマ
ー305の重量をMh、支点P1から当接部8までの水
平距離をLk、および、鍵盤2が当接部8を介してハン
マー305を支える支持力をFkとしたとき、 Fk=(Mh・Lh)/Lk ‥‥‥式(1) となる支持力Fkの反力が、ジャック34、ウィッペン
33、およびキャプスタンスクリュー32を介して(図
22参照)、前述の模擬アクション装置103および2
03と同様に、鍵盤2のバランスピン22の支点P2を
介し、静的荷重Wkのタッチ重さとして指に伝えられ
る。
【0065】したがって、本実施形態の模擬アクション
装置303においても、音域によって(図22の奥行き
方向に並ぶ各アクションの)ハンマー305の上述した
重量Mh、水平距離Lh、水平距離Lkのいずれか1つ
または2つ以上を変えることにより、音域によって異な
るタッチ感を与えられる。また、アコースティックピア
ノ特有のレットオフ感を得ることができるため、本来の
アコースティックピアノの良好なタッチ感に、より近づ
けることができる。
【0066】図24〜図28は、模擬アクション装置3
03において、相異なる音域に対応した鍵盤に、相異な
る荷重を付与するための種々の具体例である。
【0067】図24は、模擬アクション装置303にお
いて、ハンマーヘッドの形状が、音域に応じて相異なる
ようにした例を示しており、図24(a)が低音域側の
ハンマー305L、図24(b)が高音域側のハンマー
305Hを示している。図に示すように、低音域側のハ
ンマーヘッド3051Lは、高音域側のハンマーヘッド
3051Hより厚く、すなわち重く形成されている。し
たがって、図15の模擬アクション装置203の場合と
同様に、低音域側のハンマー305Lは、高音域側のハ
ンマー305Hと比較して、ハンマー全体の重量も大き
く、Mhl>Mhhとなると共に、重心がより後側(図
中右側)に位置し、支点P1から重心までの水平距離も
大きく、Lhl>Lhhとなるため、支持力Fkl>F
khとなる。これにより、対応する静的荷重Wkl>W
khとなり、低音域側が重く高音域側が軽いタッチ重さ
が得られる。
【0068】図25は、模擬アクション装置303にお
いて、ハンマーヘッドに付加された質量体の重量が、音
域に応じて相異なるようにした例を示しており、図16
の模擬アクション装置203における例と同様に、図2
5(a)の低音域側のハンマー305Lのハンマーヘッ
ド51に付加された質量体309Lが、図25(b)の
高音域側の質量体309Hより重くなっているため、対
応する静的荷重Wkl>Wkhとなり、低音域側が重く
高音域側が軽いタッチ重さが得られる。
【0069】図26は、模擬アクション装置303にお
いて、ハンマーヘッドに付加された質量体の重心の位置
が、音域に応じて相異なるようにした例を示しており、
図17の模擬アクション装置203における例と同様
に、図26(a)の低音域側のハンマー305Lに付加
された質量体9の重心位置GAは、図26(b)の高音
域側の重心位置GBより回動軸7に遠い位置にあるた
め、静的荷重Wkl>Wkhとなり、低音域側が重く高
音域側が軽いタッチ重さが得られる。なお、この場合、
図18の模擬アクション装置203と同様に、鉛等の質
量体9の代わりに、前述のネジ機構を有する質量体、例
えば、ボルト9aとナット9b等を使用することによっ
ても、同じ効果を得ることができる。
【0070】図27は、模擬アクション装置303にお
いて、ハンマーシャンクの長さが、音域に応じて相異な
るようにした例を示しており、図19の模擬アクション
装置203における例と同様に、図27(a)の低音域
側のハンマー305Lのハンマーシャンク3052L
は、図27(b)の高音域側のハンマー305Hのハン
マーシャンク3052Hより長く、その分だけ重量も重
くなっているため、静的荷重Wkl>Wkhとなり、低
音域側が重く高音域側が軽いタッチ重さが得られる。な
お、この場合、ハンマー305の回動を阻止するハンマ
ーストッパー6は、一番短いハンマーシャンクに合わせ
て配置すれば良い。
【0071】図28は、模擬アクション装置303にお
いて、ハンマーローラ(緩衝部材)の、ハンマーシャン
ク52への取付位置を変えて、当接部8の位置を、音域
に応じて相異なるようにした例を示しており、図21の
模擬アクション装置203における例と同様に、図28
(a)の高音域側のハンマー305Lのハンマーローラ
3055Bは、図28(b)の低音域側のハンマー30
5Hのハンマーローラ3055Aより後側(図中右側)
に取り付けられ、これに伴って、高音域側の当接部8
が、低音域側の当接部8より後部に位置している。した
がって、低音域側の支点P1から当接部8までの水平距
離Lklが、高音域側の水平距離Lhhより小さくなる
ため、静的荷重Wkl>Wkhとなり、低音域側が重く
高音域側が軽いタッチ重さが得られる。
【0072】なお、上述の模擬アクション装置303に
おいて、ウィッペンフレンジ33b上のウィッペン33
の回動軸33cを支点とし、キャプスタンスクリュー3
2の位置を力点とした梃子を考えたとき(図22参
照)、ジャック34のウィッペン33への取付位置とな
る回動軸33dは、作用点の一つと考えられる。この場
合、支点、すなわち上記回動軸33cとの水平距離が短
い方が、力点、すなわち上記キャプスタンスクリュー3
2に必要な力は小さくてよいから、上記の当接部8の位
置をずらす場合には、例えば、ハンマーローラをより後
部に取り付けるとともに、これに合わせて、ウィッペン
33を短くしたり、上記取付位置のみを後部にずらした
りして、上記回動軸33dを上記回動軸33cに近づけ
た構成にしても良い。
【0073】また、本発明は、以上に説明した実施形態
に限定されることなく、種々の態様で実施することがで
きる。
【0074】例えば、本発明は、前述した模擬アクショ
ン装置103、203および303以外の模擬アクショ
ン装置にも適用でき、その一例として、図29に示す模
擬アクション装置403がある。この場合、前述の3つ
の模擬アクション装置の場合と異なり、支点P1となる
回動軸7から見て、当接部8と重心Ghが逆側に位置す
るが、同図から明らかなように、前述の式(1)の3つ
の変数、すなわち重量Mh、水平距離Lhおよび水平距
離Lkと、支持力Fkとの関係は同じになる。したがっ
て、この模擬アクション装置403においても、上記3
つの変数のいずれか1つまたは2つ以上を変えることに
より、音域によって異なるタッチ感を与えることができ
る。
【0075】その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲
で、細部の構成等を適宜、変更することが可能である。
【0076】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の電子楽器
の鍵盤装置によれば、同じ強さで押鍵したときの電子音
源の音量等を均一に保ちつつ、より本来のアコースティ
ックピアノに近い、音域によって異なる良好なタッチ感
を得ることができるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る鍵盤装置を適用した電
子ピアノのブロック図である。
【図2】基準となる荷重を付与された鍵盤からの押鍵情
報に基づく発音処理のフローチャートである。
【図3】MIDIデータインタフェースを用いる場合
の、発音処理の図4〜図7の共通部を示すフローチャー
トである。
【図4】MIDIデータインタフェースを用いる場合
の、図2と同様の発音処理の一部を示すフローチャート
である。
【図5】MIDIデータインタフェースを用いる場合
の、発音処理の主要部の一部を示すフローチャートであ
る。
【図6】MIDIデータインタフェースを用いる場合
の、発音処理の主要部の一部を示すフローチャートであ
る。
【図7】MIDIデータインタフェースを用いる場合
の、発音処理の別の例の主要部を示すフローチャートで
ある。
【図8】従来の模擬アクション装置を備えた鍵盤装置を
示すと同時に、本発明の適用対象となる鍵盤装置を示す
部分側面図である。
【図9】図8のタイプの模擬アクション装置を備えた鍵
盤装置に、本発明を適用した例を示し、図8に示す模擬
アクション装置における、相異なる荷重を鍵盤に付与す
るハンマーの一例を示す側面図である。
【図10】図8に示すタイプの模擬アクション装置にお
ける、別の一例を示す、図9と同様の図である。
【図11】さらに、別の一例を示す、図9と同様の図で
ある。
【図12】アップライトピアノのアクション装置を模し
たタイプの模擬アクション装置を備えた、本発明の鍵盤
装置を示す部分側面図である。
【図13】図12に示すタイプの模擬アクション装置に
おける、ハンマーの基本構成を示す側面図である。
【図14】図12に示すタイプの模擬アクション装置に
おける、ハンマーを示す正面図である。
【図15】図12に示すタイプの模擬アクション装置に
おける、相異なる荷重を鍵盤に付与するハンマーの一例
を示す側面図である。
【図16】図12に示すタイプの模擬アクション装置に
おける、別の一例を示す、図15と同様の図である。
【図17】さらに、別の一例を示す、図15と同様の図
である。
【図18】さらに、別の一例を示す、図15と同様の図
である。
【図19】さらに、別の一例を示す、図15と同様の図
である。
【図20】図12に示すタイプの模擬アクション装置に
おける、図19に示すハンマーを示す正面図である。
【図21】さらに、別の一例を示す、図15と同様の図
である。
【図22】グランドピアノのアクション装置を模したタ
イプの模擬アクション装置を備えた、本発明の鍵盤装置
を示す部分側面図である。
【図23】図22に示すタイプの模擬アクション装置に
おける、ハンマーの基本構成を示す側面図である。
【図24】図22に示すタイプの模擬アクション装置に
おける、相異なる荷重を鍵盤に付与するハンマーの一例
を示す側面図である。
【図25】図22に示すタイプの模擬アクション装置に
おける、別の一例を示す、図24と同様の図である。
【図26】さらに、別の一例を示す、図24と同様の図
である。
【図27】さらに、別の一例を示す、図24と同様の図
である。
【図28】さらに、別の一例を示す、図24と同様の図
である。
【図29】別の模擬アクション装置を備えた、本発明の
他の鍵盤装置を示す部分側面図である。
【符号の説明】
101、201、301、401 ‥‥‥ 鍵盤装置 103、203、303、403 ‥‥‥ 模擬アクシ
ョン装置 105、205、305、405 ‥‥‥ ハンマー 2 鍵盤 4 キーセンサ(押鍵情報検出手段) 6 ハンマーストッパー 7 回動軸 8 当接部 9 質量体 20 制御装置(制御手段) 33 ウィッペン 34 ジャック 51 ハンマーヘッド 52 ハンマーシャンク 53 バット 54 バットフェルト 55 ハンマーローラ(緩衝部材) GTC 汎用タッチカーブ(所定の変換表) WKC 白鍵カーブ(所定の変換表) BKC 黒鍵カーブ(所定の変換表) WDKSC 白鍵デプスKSカーブ(所定の補正係数
表) WBKSC 白鍵バイアスKSカーブ(所定の補正係数
表) BDKSC 黒鍵デプスKSカーブ(所定の補正係数
表) BBKSC 黒鍵バイアスKSカーブ(所定の補正係数
表) TCT タッチカーブテーブル(所定の変換表) d1〜d88 タッチカーブデータ(所定の変換表)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相異なる複数の音域に対応づけられた複
    数の鍵盤と、 模擬アクション装置と、 前記鍵盤の押鍵情報を検出する押鍵情報検出手段と、 前記押鍵情報に応じて発音を制御するための制御信号を
    出力する制御手段とを備えている電子楽器の鍵盤装置で
    あって、 前記模擬アクション装置は、 前記複数の鍵盤にそれぞれ対応して設けられ、各々が、
    当接部を介して前記鍵盤に荷重を付与すると共に、前記
    鍵盤の押鍵に連動して回動する複数のハンマーを備え、 前記ハンマーの重量が、前記音域に応じて相異なること
    を特徴とする電子楽器の鍵盤装置。
  2. 【請求項2】 前記重量は、高音域側が小さく、低音域
    側が大きいことを特徴とする、請求項1に記載の電子楽
    器の鍵盤装置。
  3. 【請求項3】 前記ハンマーに取り付けられた質量体の
    重量が、前記音域に応じて相異なることを特徴とする、
    請求項1または2に記載の電子楽器の鍵盤装置。
  4. 【請求項4】 前記ハンマーは、ハンマーシャンクを備
    え、前記ハンマーシャンクの長さが、前記音域に応じて
    相異なることを特徴とする、請求項1または2に記載の
    電子楽器の鍵盤装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、 前記鍵盤をそれぞれ同じ強さで押鍵した場合に得られる
    音量が、前記鍵盤間で互いに均一になるように、前記制
    御信号を生成し出力することを特徴とする、請求項1な
    いし4のいずれかに記載の電子楽器の鍵盤装置。
  6. 【請求項6】 前記制御信号がMIDIデータであるこ
    とを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載の
    電子楽器の鍵盤装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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