JPH09133706A - 半導体加速度センサ及び半導体加速度センサの製造方法 - Google Patents

半導体加速度センサ及び半導体加速度センサの製造方法

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JPH09133706A
JPH09133706A JP7292356A JP29235695A JPH09133706A JP H09133706 A JPH09133706 A JP H09133706A JP 7292356 A JP7292356 A JP 7292356A JP 29235695 A JP29235695 A JP 29235695A JP H09133706 A JPH09133706 A JP H09133706A
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groove
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acceleration sensor
body portion
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JP7292356A
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Shinya Hara
信也 原
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Nikon Corp
Original Assignee
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P15/00Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration
    • G01P15/02Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses
    • G01P15/08Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values
    • G01P2015/0805Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration
    • G01P2015/0822Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining out-of-plane movement of the mass
    • G01P2015/084Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining out-of-plane movement of the mass the mass being suspended at more than one of its sides, e.g. membrane-type suspension, so as to permit multi-axis movement of the mass

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加速度を正確に検出する。 【解決手段】 作用部11の作用部接合面11X上に
は、作用部11の中心点Gを通り、互いに直交している
2本の溝15A,15Bが形成されている。また、重錘
体部21の重錘体部接合面21X上には、重錘体部21
の重心に対応する点G’を通り、互いに直交している2
本の溝23A,23Bが形成されている。重錘体部21
を作用部11に接合するとき、重錘体部21の溝23
A,23Bを、それぞれ、作用部11の溝15A,15
Bに一致させるようにして接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体加速度セン
サ及び半導体加速度センサの製造方法に関し、特に、作
用部の重錘体部との接合面上に、作用部の中心点を通る
溝を形成し、重錘体部の作用部との接合面上に、重錘体
部の重心に対応する点を通り、作用部の溝と対をなす溝
を形成することにより、正確な位置決めを可能とし、も
って加速度を正確に検出できるようにした半導体加速度
センサ及び半導体加速度センサの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体加速度センサは加速度を検出する
装置であり、自動車のエアバッグの制御等に用いられ
る。従来の半導体加速度センサは、例えば、特開平3-25
35号公報、特開平7-20145 号公報等に開示されている。
【0003】図7は、従来の半導体加速度センサの一構
成例を示す斜視図であり、図8は、図7の半導体加速度
センサの、X軸断面図である。この加速度センサは、そ
の上部が、この半導体加速度センサの中枢をなす加速度
センサユニット10とされ、加速度センサユニット10
の下部が、加速度センサユニット10を支持するユニッ
ト支持部22とされ、さらに、ユニット支持部22の下
部が、台座部31とされている。また、図8に示すよう
に、この半導体加速度センサの内部には、中空部9が設
けられており、この中空部9内には、所定の重さを有す
る重錘体部21Aが、加速度センサユニット10の作用
部11A(後述する)に接合されて設けられている。
【0004】図9は、図7及び図8に示す加速度センサ
ユニット10を、図7における−Z方向から見た場合の
斜視図である。この加速度センサユニット10は、所定
の厚さを有する板状のシリコンからなる基板1を有し、
その所定の面上(ユニット支持部22との接合面上)に
は、エッチング処理により環状の溝8が形成されてい
る。基板1をエッチングし、環状の溝8を形成したと
き、エッチングされずに残っている部分(図9中、斜線
で示す部分)に、肉厚の薄い(10μm程度の肉厚の)
可撓部13が形成されている。また、このエッチング処
理によって、肉厚の厚い円柱形状の作用部11Aが、可
撓部13の内周に形成され、肉厚の厚い固定部14が、
可撓部13の外周(すなわち、加速度センサユニット1
0の外周部)に形成される。
【0005】また、図7に示すように、可撓部13のエ
ッチング処理面に対向する面上のX軸上には、歪み検出
部12RX1乃至12RX4が形成され、そのY軸上には、
歪み検出部12RY1乃至12RY4が形成され、さらに、
X−Y平面内においてX軸から所定の角度θだけ傾いた
X’軸上には、歪み検出部12RZ1乃至12RZ4が形成
されている。この歪み検出部12RX1乃至12RX4,1
2RY1乃至12RY4,12RZ1乃至12Z4は、不純物拡
散によるピエゾ抵抗からなり、その抵抗値が、肉厚の薄
い可撓部13の機械的変形に対応して変化するようにな
されている。
【0006】図10は、図8に示す重錘体部21Aの構
成を示す斜視図である。この直方体形状の重錘体部21
Aは透明性を有するガラスからなり、その重錘体部接合
面21AXが、加速度センサユニット10に形成されて
いる作用部11Aの作用部接合面11AXに、陽極接合
等の接合方法によって接合され、中空部9内に配置され
るようになされている。
【0007】また、図8において、この重錘体部21A
と、ユニット支持部22及び台座部31との間には、ギ
ャップ部32(空隙)が設けられており、重錘体部21
Aは、作用部11A以外の部分とは接触しないようにな
されている。
【0008】次に、この半導体加速度センサの製造工程
を図11及び図12を参照して説明する。まず、所定の
厚さを有するシリコンの基板1に、上述したエッチング
処理を施して、加速度センサユニット10を形成する
(図11(a))。次に、図11(b)に示すように、
重錘体部21A及びユニット支持部22を、それぞれ、
加速度センサユニット10の作用部11A及び固定部1
4に陽極接合等によって接合する。なお、重錘体部21
Aの接合に際しては、次に示す点を注意する必要があ
る。
【0009】図12は、重錘体部21Aの作用部11A
への接合の様子を説明する図である。すなわち、重錘体
部21Aを作用部11Aに接合する場合、重錘体部21
Aの重錘体部接合面21AX(作用部11Aへの接合
面)上の点G’(重錘体部21Aの重心から接合面21
AXに下ろした垂線と接合面21AXの交点)(以下、
重心点G’という)を、作用部11Aの中心点Gに一致
させる必要がある。
【0010】そこで、重錘体部21Aが透明性を有して
いることを利用して、重錘体部21Aを、その下方向か
ら上方向に向かって(図12(a)の矢印方向)観察し
ながら、作用部11Aの作用部接合面11AX上の中心
点Gと、重錘体部21Aの重錘体部接合面21AX上の
重心点G’とが一致するように(図12(b))、重錘
体部21Aと作用部11Aを接合するようにする。
【0011】そして、重錘体部21A及びユニット支持
部22の加速度センサユニット10への接合が終了する
と、図11(c)に示すように、台座部31をユニット
支持部22に、陽極接合等によって接合する。
【0012】なお、図12においては、1素子分の半導
体加速度センサについて示しているが、実際には、1枚
のシリコン基板に複数の加速度センサユニット10を形
成し、それに対応する数の重錘体部21A及びユニット
支持部22が形成されたガラス基板を加速度センサユニ
ット10に接合し、さらに、複数の台座部31が形成さ
れたシリコン基板を接合して、最後に、ダイシング処理
によって、個々の半導体加速度センサを形成する。
【0013】次に、この半導体加速度センサの動作につ
いて説明する。この半導体加速度センサに所定の加速度
が加わると、作用部11Aに接合されている重錘体部2
1Aに外力が働く。重錘体部21Aは、この外力に対応
して中空部9内を動く。重錘体部21Aが動くと、作用
部11Aに隣接している可撓部13に、所定の応力が発
生する。可撓部13は、その肉厚が薄いので、内部に発
生した応力に伴って機械的に変形する。
【0014】可撓部13上に形成されている、ピエゾ抵
抗の歪み検出部12RX1乃至12RX4,12RY1乃至1
2RY4,12RZ1乃至12RZ4は、その抵抗値が、可撓
部13の機械的変形に伴って変化する。図示せぬ検出回
路は、これらの歪み検出部12RX1乃至12RX4,12
Y1乃至12RY4,12RZ1乃至12RZ4に電圧を印加
し、可撓部13の機械的変形に伴う抵抗値の変化を検知
して、加速度を検出する。
【0015】なお、上述した図示せぬ検出回路は、可撓
部13のX軸上に形成されている歪み検出部12RX1
至12RX4,Y軸上に形成されている12RY1乃至12
Y4,X’軸上に形成されている12RZ1乃至12RZ4
毎に、別々に構成されるブリッジ回路であり、それぞ
れ、可撓部13のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の各々
の機械的歪み(加速度の各軸方向成分)を検出できるよ
うに構成されている。
【0016】すなわち、可撓部13のX軸方向の機械的
歪みを検出する、図示せぬ検出回路(ブリッジ回路)
は、可撓部13上のX軸上に形成されている歪み検出部
12RX1乃至12RX4の抵抗値の変化を検知して、可撓
部13のX軸方向の歪み、すなわち、加速度のX軸方向
成分を検出する。同様にして、可撓部13のY軸方向、
Z軸方向の、各々の機械的歪みを検出する、図示せぬ検
出回路は、可撓部13上のY軸上に形成されている歪み
検出部12RY1乃至12RY4、そのX’軸上に形成され
ている歪み検出部12RZ1乃至12RZ4の、それぞれの
抵抗値の変化を検知して、加速度のY軸方向成分及びZ
軸方向成分を検出する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば、図
13に示すように、重錘体部21の重心点G’と作用部
11Aの中心点Gとが一致していないと、加わった加速
度に対応して、重錘体部21に発生する外力の各軸成分
は、図12に示すように、正確に重錘体部21を作用部
に接合した場合と異なる値になる。すなわち、図13に
示すように、重錘体部21が作用部11Aに対してずれ
て接合されると、図示せぬ検出回路によって検出される
加速度の各軸成分が本来検出されるべき値と異なってし
まう。
【0018】従って、上述したように、加速度の各軸成
分を正確に検出するためには、重錘体部21の作用部1
1Aへの接合処理において、重錘体部21の重心点G’
と作用部11Aの中心点Gとを、正確に一致させる必要
がある。
【0019】しかしながら、上述した従来の半導体加速
度センサにおいては、重錘体部21の重心点G’を作用
部11Aの中心点Gに、正確に接合することが困難であ
り、加速度を正確に検出することが困難になるという課
題がある。
【0020】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、加速度を正確に検出することを目的とす
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の半導体
加速度センサは、作用部は、その下端面に、作用部の中
心点を通る、2本以上の第1の溝を備え、重錘体部は、
その作用部との接合面上に、重錘体部の重心に対応する
点を通り、作用部の備える第1の溝と対をなす第2の溝
を備え、作用部と重錘体部は、それぞれの備える第1の
溝と第2の溝とが一致するようにして接合されているこ
とを特徴とする。
【0022】請求項2に記載の半導体加速度センサの製
造方法は、第1の基板の第1の面にエッチング処理を施
して、肉厚の厚い作用部と、肉厚の薄い可撓部と、肉厚
の厚い固定部とを、それぞれ複数個形成し、複数の作用
部のうち、少なくとも1つの作用部の第1の面上に、作
用部の中心点を通る2本以上の第1の溝を形成し、作用
部の第1の面に接合する重錘体部と、固定部の第1の面
に接合するユニット支持部とを、第2の基板に、それぞ
れ複数個ずつ、一体的に形成し、複数の重錘体部のう
ち、少なくとも第1の溝を有する作用部に対応する重錘
体部の作用部との接合面上に、重錘体部の重心に対応す
る点を通り、作用部の備える第1の溝と対をなす第2の
溝を形成し、作用部に形成されている第1の溝と、重錘
体部に形成されている第2の溝とが一致するようにし
て、第2の基板を、第1の基板の第1の面に接合し、第
2の基板に一体的に形成されている重錘体部とユニット
支持部とを分離し、複数の台座部が形成されている第3
の基板を、台座部がユニット支持部の固定部との接合面
に対向する面に接合し、前記固定部と、前記固定部に接
合されたユニット支持部と、前記ユニット支持部に接合
された前記台座部とを、各々の接合面に垂直に切断する
ことを特徴とする。
【0023】請求項1に記載の半導体加速度センサにお
いては、作用部が、その下端面に、作用部の中心点を通
る、2本以上の第1の溝を備え、重錘体部が、その作用
部との接合面上に、重錘体部の重心に対応する点を通
り、作用部の備える第1の溝と対をなす第2の溝を備
え、作用部と重錘体部は、それぞれの備える第1の溝と
第2の溝とが一致するようにして接合されている。
【0024】請求項2に記載の半導体加速度センサの製
造方法においては、第1の基板の第1の面にエッチング
処理を施して、肉厚の厚い作用部と、肉厚の薄い可撓部
と、肉厚の厚い固定部とを、それぞれ複数個形成し、複
数の作用部のうち、少なくとも1つの作用部の第1の面
上に、作用部の中心点を通る2本以上の第1の溝を形成
し、作用部の第1の面に接合する重錘体部と、固定部の
第1の面に接合するユニット支持部とを、第2の基板
に、それぞれ複数個ずつ、一体的に形成し、複数の重錘
体部のうち、少なくとも第1の溝を有する作用部に対応
する重錘体部の作用部との接合面上に、重錘体部の重心
に対応する点を通り、作用部の備える第1の溝と対をな
す第2の溝を形成し、作用部に形成されている第1の溝
と、重錘体部に形成されている第2の溝とが一致するよ
うにして、第2の基板を、第1の基板の第1の面に接合
し、第2の基板に一体的に形成されている重錘体部とユ
ニット支持部とを分離し、複数の台座部が形成されてい
る第3の基板を、台座部がユニット支持部の固定部との
接合面に対向する面に接合し、前記固定部と、前記固定
部に接合されたユニット支持部と、前記ユニット支持部
に接合された前記台座部とを、各々の接合面に垂直に切
断する。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を参
照して説明する。なお、従来の場合と対応する部分に
は、同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略す
る。
【0026】図1は、本発明を適用した半導体加速度セ
ンサの一実施例の構成を示す断面図であり、図2は、図
1の半導体加速度センサのX軸断面図である。本実施例
の半導体加速度センサの構成は、図7及び図8に示す従
来の加速度センサの構成と基本的に同様であり、加速度
センサユニット10に形成されている作用部11と、重
錘体部21の構成が異なっている。
【0027】図3は、本実施例の加速度センサユニット
10の構成を示す斜視図である。すなわち、本実施例の
半導体加速度センサにおいては、加速度センサユニット
10の中央に配置されている作用部11の作用部接合面
11X上に、作用部11の中心点Gを通る、2本の溝1
5A,15B(第1の溝)が、ダイシング処理によって
形成されている。
【0028】この溝15A及び15Bは、作用部11の
中心点Gにおいて互いに直交し、それぞれ、X軸及びY
軸に平行に形成されており、その溝幅及び溝深さは、作
用部11の大きさに対応して、適宜設定されている。
【0029】図4は、図2に示す重錘体部21の構成を
示す斜視図である。この重錘体部21においては、重錘
体部接合面21X上に、重錘体部21の重心点(重心に
対応する点)G’を通る、2本の溝23A,23B(第
2の溝)が、ダイシング処理によって形成されている。
【0030】この溝23A及び23Bは、重錘体部接合
面21X上の重心点G’において互いに直交し、それぞ
れ、X軸及びY軸に平行に形成されており、その溝幅
は、作用部11に形成されている溝15A及び15Bと
同一の溝幅とされている。また、この溝23A及び23
Bの溝深さは、重錘体部21の大きさに対応して、適宜
設定されている。
【0031】すなわち、作用部接合面11X上に形成さ
れている溝15A及び15Bと、重錘体部接合面21X
上に形成されている溝23A及び23Bは、互いに対を
なす位置に形成されている。
【0032】図5は、重錘体部21を作用部11に接合
する場合の様子を説明する図である。本実施例において
は、重錘体部21の透明性を利用して、図5(a)に示
す矢印方向から重錘体部21を観察することによって、
重錘体部21の重錘体部接合面21X上に形成されてい
る溝23A,23Bと、作用部11の作用部接合面11
X上に形成されている溝15A,15Bとが、各々重な
ることを確認しながら、重錘体部21を作用部11に接
合する。
【0033】本実施例においては、作用部11の作用部
接合面11X上に、作用部11の中心点Gで互いに直交
する2本の溝15A,15Bを形成し、さらに、重錘体
部21の重錘体部接合面21X上に、重錘体部21の重
心点G’で、互いに直交する2本の溝23A,23Bを
形成し、溝23A及び23Bを、それぞれ、溝15A及
び15Bに重なるようにして、重錘体部21を作用部1
1に接合するので、重錘体部21の重心点G’を作用部
11の中心点Gに、正確に一致させることが容易にな
る。
【0034】また、従来例において説明したように、通
常、半導体加速度センサは、複数個が同時に製造され
る。以下に、本実施例の半導体加速度センサの製造工程
について、図6を参照して説明する。
【0035】まず、図6(a)に示すように、シリコン
の基板1(第1の基板)を用意する。そして、この基板
1を所定のパターンでマスキングして、エッチング処理
を施し、複数の加速度センサユニット10(作用部1
1、可撓部13、固定部14)を、正確に形成する。な
お、図6(a)においては、複数の加速度センサユニッ
ト10として、加速度センサユニット10a(作用部1
1a、可撓部13a、固定部14a),10b(作用部
11b、可撓部13b、固定部14b),10c(作用
部11c、可撓部13c、固定部14c)が形成されて
おり、固定部14aと固定部14bとが、さらに固定部
14bと固定部14cとが、それぞれ一体化されてい
る。
【0036】そして、この基板1に形成された複数の作
用部10のうちの1つ(本実施例の場合、作用部10
b)に、図3に示す溝15A及び15Bを、ダイシング
処理によって形成する。
【0037】次に、ガラスの基板20(第2の基板)を
用意し、その基板20にダイシング処理を施して、複数
の重錘体部21(21a,21b,21c)及び複数の
ユニット支持部22(22a,22b,22c)を、そ
れぞれ、上記基板1に形成されている作用部11(11
a,11b,11c)及び固定部14(14a,14
b,14c)に対応するように、正確に形成する。な
お、各重錘体部21及び各ユニット支持部22は、その
底面(基板1との接合面に対向する面)部で一体化され
ている。また、ユニット支持部22aと22bとが、さ
らに、ユニット支持部22bと22cとが、それぞれ、
一体化されている。
【0038】そして、図4に示す溝23A及び23B
を、基板20に形成された複数の重錘体部21のうち
の、溝15A及び15Bを有する作用部11bに接合さ
れる重錘体部21bの接合面上に形成する。
【0039】次に、図6(b)に示すように、基板1と
基板20とを、溝15A及び15Bを有する作用部11
bと、溝23A及び23Bを有する重錘体部21bとを
対応させて、図5に示すように、溝を合わせて陽極接合
する。
【0040】基板1と基板20とを接合した後、図6
(c)に示すように、基板20の底面部にダイシング処
理を施して、各重錘体部21と各ユニット支持部22と
を分離する。
【0041】各重錘体部21と各ユニット支持部22と
を分離した後、図6(d)に示すように、複数の台座部
31(31a,31b,31c)が、一体的に形成され
ているシリコンの基板30(第3の基板)を用意し、こ
れを、ユニット支持部22の下面(基板1との接合面に
対向する面)に陽極接合する。そして、最後に、図中、
点線で示すダイシングラインに沿って裁断分離すること
によって、個々の半導体加速度センサを形成する。
【0042】本実施例においては、個々の加速度センサ
ユニット10、重錘体部21、ユニット支持部22及び
台座部31が、正確に形成されているので、位置づけ用
の溝(溝15A,15B,23A,23B)が形成され
ている作用部11bを備える半導体加速度センサはもと
より、位置づけ用の溝を有しない作用部11a,11c
を備える半導体加速度センサも正確に形成されている。
【0043】次に、本実施例の半導体加速度センサの動
作について説明する。この半導体加速度センサに所定の
加速度が加わると、作用部11に接合されている重錘体
部21に外力が働く。重錘体部21は、この外力に対応
して中空部9内を動く。重錘体部21が動くと、作用部
11に隣接している可撓部13に、所定の応力が発生す
る。可撓部13は、その肉厚が薄いので、内部に発生し
た応力に伴って機械的に変形する。
【0044】可撓部13上に形成されている、ピエゾ抵
抗の歪み検出部12RX1乃至12RX4,12RY1乃至1
2RY4,12RZ1乃至12RZ4は、その抵抗値が、可撓
部13の機械的変形に伴って変化する。図示せぬ検出回
路は、これらの歪み検出部12RX1乃至12RX4,12
Y1乃至12RY4,12RZ1乃至12RZ4に電圧を印加
し、可撓部13の機械的変形に伴う抵抗値の変化を検知
して、各軸(X軸、Y軸、Z軸)成分毎の加速度を検出
する。
【0045】すなわち、図示せぬ検出回路は、可撓部1
3上のX軸上に形成されている歪み検出部12RX1乃至
12RX4の抵抗値の変化を検知して、可撓部13のX軸
方向の歪み、すなわち、加速度のX軸方向成分を検出す
る。同様にして、図示せぬ検出回路は、可撓部13上の
Y軸上に形成されている歪み検出部12RY1乃至12R
Y4、そのX’軸上に形成されている歪み検出部12RZ1
乃至12RZ4の、それぞれの抵抗値の変化を検知して、
加速度のY軸方向成分及びZ軸方向成分を検出する。
【0046】本実施例においては、位置づけ用の溝を、
作用部11及び重錘体部21に形成して、作用部11と
重錘体部21を正確に接合しているので、加速度を正確
に検出することができる。
【0047】なお、本実施例においては、作用部11に
形成される溝15Aと15Bとが直交して形成され、同
様に、重錘体部21に形成される溝23Aと23Bとが
直交して形成されているが、これに限らず、作用部11
に形成される溝15Aと15Bとのなす角度と、重錘体
部21に形成される溝23Aと23Bとのなす角度が同
一であればよい(すなわち、作用部11に形成される溝
と、重錘体部21に形成される溝とが対をなしていれば
よい)。さらに、これらの溝を、ダイシング処理によら
ず、エッチング処理によって形成するようにしてもよ
い。
【0048】また、本発明においては、重錘体部21を
ガラスによって構成するようにしているが、これに限ら
ず、シリコンを用いるようにしてもよい。なお、シリコ
ンを用いて重錘体部21を構成する場合において、重錘
体部21を作用部11に接合するときは、重錘体部21
が透明性を有していないので、赤外線カメラ等を用い
て、重錘体部21の溝と作用部11の溝とを重ね合わせ
るようにする必要がある。
【0049】
【発明の効果】以上のように、発明の半導体加速度セン
サ及び半導体加速度センサの製造方法によれば、作用部
の下端面に作用部の中心点を通る、2本以上の第1の溝
を形成し、重錘体部の作用部への接合面に、重錘体部の
重心に対応する点を通り、作用部に形成された第1の溝
と対をなす2本以上の溝を形成し、第1の溝と第2の溝
とを重ね合わせるようにして作用部と重錘体部を接合す
るようにしたので、正確な位置決めが可能となり、加速
度を正確に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体加速度センサの一実施例の構成
を示す斜視図である。
【図2】図1に示す半導体加速度センサのX軸断面図で
ある。
【図3】図1及び図2に示す加速度センサユニット10
の構成を示す斜視図である。
【図4】図1及び図2に示す重錘体部21の構成を示す
斜視図である。
【図5】重錘体部21と作用部11との接合の様子を説
明する図である。
【図6】図1及び図2に示す半導体加速度センサの製造
工程を説明する図である。
【図7】従来の半導体加速度センサの一構成例を示す斜
視図である。
【図8】図7に示す半導体加速度センサのX軸断面図で
ある。
【図9】図7及び図8に示す加速度センサユニット10
の構成を示す斜視図である。
【図10】図7及び図8に示す重錘体部21Aの構成を
示す斜視図である。
【図11】図7及び図8に示す半導体加速度センサの製
造工程を示す図である。
【図12】重錘体部21Aと作用部11Aとの接合の様
子を説明する図である。
【図13】重錘体部21Aと作用部11Aとの接合処理
において、重錘体部21Aの重心点G’と作用部11A
の中心点Gとが一致しない場合の様子を説明する図であ
る。
【符号の説明】
1 基板 8 環状の溝 9 中空部 10,10a,10b,10b,10c 加速度センサ
ユニット 11,11A,11a,11b,11c 作用部 11X,11AX 作用部接合面 12 歪み検出部 13,13a,13b,13c 可撓部 14,14a,14b,14c 固定部 15A,15B 溝 20 基板 21,21a,21b,21c 重錘体部 21X 重錘体部接合面 22,22a,22b,22c ユニット支持部 23A,23B 溝 30 基板 31,31a,31b,31c 台座部 32 ギャップ部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 肉厚の厚い作用部と、前記作用部の上端
    の外周に形成されている肉厚の薄い可撓部と、前記可撓
    部の外周に形成されている肉厚の厚い固定部とからなる
    加速度センサユニットと、 前記作用部の下端面に接合される重錘体部と、 前記固定部の下端面に接合されるユニット支持部と、 前記ユニット支持部の前記固定部との接合面に対向する
    面に接合され、前記重錘体部との間に所定の空隙を有す
    る台座部とを備える半導体加速度センサにおいて、 前記作用部は、その下端面に、前記作用部の中心点を通
    る、2本以上の第1の溝を備え、 前記重錘体部は、その前記作用部との接合面上に、前記
    重錘体部の重心に対応する点を通り、前記作用部の備え
    る前記第1の溝と対をなす第2の溝を備え、 前記作用部と前記重錘体部は、それぞれの備える前記第
    1の溝と第2の溝とが一致するようにして接合されてい
    ることを特徴とする半導体加速度センサ。
  2. 【請求項2】 第1の基板の第1の面にエッチング処理
    を施して、肉厚の厚い作用部と、肉厚の薄い可撓部と、
    肉厚の厚い固定部とを、それぞれ複数個形成し、 前記複数の作用部のうち、少なくとも1つの前記作用部
    の前記第1の面上に、前記作用部の中心点を通る2本以
    上の第1の溝を形成し、 前記作用部の第1の面に接合する重錘体部と、前記固定
    部の第1の面に接合するユニット支持部とを、第2の基
    板に、それぞれ複数個ずつ、一体的に形成し、 前記複数の重錘体部のうち、少なくとも、前記第1の溝
    を有する前記作用部に対応する前記重錘体部の前記作用
    部との接合面上に、前記重錘体部の重心に対応する点を
    通り、前記作用部の備える第1の溝と対をなす第2の溝
    を形成し、 前記作用部に形成されている第1の溝と、前記重錘体部
    に形成されている第2の溝とが一致するようにして、前
    記第2の基板を、前記第1の基板の第1の面に接合し、 前記第2の基板に一体的に形成されている前記重錘体部
    と前記ユニット支持部とを分離し、 複数の台座部が形成されている第3の基板を、前記台座
    部が前記ユニット支持部の前記固定部との接合面に対向
    する面に接合し、 前記固定部と、前記固定部に接合されたユニット支持部
    と、前記ユニット支持部に接合された前記台座部とを、
    各々の接合面に垂直に切断することを特徴とする半導体
    加速度センサの製造方法。
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