JPH09133168A - 異形断面コイルばね - Google Patents
異形断面コイルばねInfo
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- JPH09133168A JPH09133168A JP28726795A JP28726795A JPH09133168A JP H09133168 A JPH09133168 A JP H09133168A JP 28726795 A JP28726795 A JP 28726795A JP 28726795 A JP28726795 A JP 28726795A JP H09133168 A JPH09133168 A JP H09133168A
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- Japan
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- wire
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- Wire Processing (AREA)
- Presses And Accessory Devices Thereof (AREA)
- Springs (AREA)
Abstract
き、小さな断面積で高負荷に耐え得るようにする。 【解決手段】 x=a1 cosθ(1+a2 sin
2 θ)及びy=b1 sinθ(1+b2 cos2 θ)の
関係式で、a1 /b1 <2、0<a2 <0.53、0<
b2 <0.53の条件を満たす変形楕円を断面形状とす
る線材を、その変形楕円の短軸方向に沿ってコイル状に
巻回する。例えば、a1 =1.2及びb1 =1.0、即
ち、a1 /b1 =1.2とした場合、a2 及びb2 をパ
ラメータとして、x=a1 cosθ(1+a2 sin2
θ)及びy=b1 sinθ(1+b2 cos2 θ)の関
係式を満足する曲線群のうち、0<a2 <0.53、0
<b2 <0.53の条件を満たす変形楕円は、楕円mと
長方形nとで囲まれた領域に含まれる。
Description
に関し、詳しくは、プレス金型用ダイセットばねや自動
車搭載用弁ばね、クラッチトーションばね等に使用さ
れ、応力集中の少ない特殊な断面形状を有する異形断面
コイルばねに関する。
使用されるコイルばねは、耐久性や耐熱性に優れた金属
材料からなる線材をコイル状に巻回したものであり、そ
の線材の断面形状を長方形としたものがある。しかしな
がら、線材の断面形状が長方形であると、その四隅部エ
ッジで応力が0となり他の部分の応力が増大して高負荷
に耐えることが困難となる。ここで、応力と荷重との関
係は、応力=荷重/断面積の関係にあるので、限られた
同一スペース内で出来るだけ断面積を稼ぎ応力を下げた
いのであるが、断面形状が長方形では、最も大きく断面
積を稼げる一方、前述したように最大応力値を低くする
ことが困難であった。従って、限られたスペース内で断
面積を稼ぎ、しかも応力分布の最大値を下げて最小値と
の差を少なくする必要がある。
長方形の四隅部エッジにも何等かの応力を分担させる目
的から、長方形の四隅部エッジをR形状とした断面形状
を有する線材を使用してコイル状に巻回したコイルばね
がある。
Aをコイル状に巻回する前の状態における断面形状を示
す。このように巻回前の断面形状をテーパ状のほぼ台形
とすることにより、線材Aの巻回時、その線材Aが塑性
変形して内径側と外径側とで平行なR形状の長方形とな
る。このように巻回前の断面形状がテーパ状のほぼ台形
とした線材Aは、線材Aを700℃程度で12時間程度
焼鈍ましを行なうことにより製造されていた。
うに断面形状を長方形とした線材と比較して、長方形の
四隅部エッジをR形状とした断面形状の線材Aを使用し
た場合には、その四隅部エッジでの応力集中を緩和でき
て応力分散を図ることができ、最大応力値を小さくする
ことが可能となって高負荷に耐える設計ができる。
形状とした断面形状の線材Aでは、その四隅部エッジで
の応力集中をある程度緩和することができても、図11
に示すように四隅部エッジでの応力集中(図中斜線部の
凹部分)が依然として残存することが判明している。こ
のように線材Aの全周に亘って均等な応力分散を得るこ
とが困難であり、最大応力値を小さくすることが難しい
というのが現状であった。
されたもので、その目的は、線材の全周に亘る均等な応
力分散を実現でき、小さな断面積で高負荷に耐え得るよ
うにすることにある。
の技術的手段として、本発明は、x=a1 cosθ(1
+a2 sin2 θ)及びy=b1 sinθ(1+b2 c
os2 θ)の関係式で、a1 /b1 <2、0<a2 <
0.53、0<b2 <0.53の条件を満たす変形楕円
を断面形状とする線材を、その変形楕円の短軸方向に沿
ってコイル状に巻回したことを特徴とする。
は、その長軸及び短軸に対して対称な形状、又は、その
長軸に対して対称な形状で、かつ、短軸に対して非対称
な形状とすることが可能である。
ばねに適用した異形断面コイルばねの実施形態を図1に
示して説明する。
cosθ(1+a2 sin2 θ)及びy=b1 sinθ
(1+b2 cos2 θ)の関係式で、a1 /b1 <2、
0<a2 <0.53、0<b2 <0.53の条件を満た
す変形楕円を断面形状とする線材を、その変形楕円の短
軸方向に沿ってコイル状に巻回したものである。尚、こ
のコイルばねでは、線材にクロムバナジューム鋼等の金
属材料を使用し、その線材を900〜950℃程度の焼
入れ温度で加熱し、空気中又は400〜600℃程度の
焼もどし温度の溶融鉛中で急冷するパテンチングにより
製造する。この引抜き加工により、高い強度及び延性を
合わせ持つソルバイト組織となるため、線材をコイル状
に巻回するに際しても、塑性変形が少なくて済む。その
結果、巻回時の塑性変形を考慮して、巻回前の線材の断
面形状を決定する必要がないので、その線材の断面形状
の設計が容易である。
即ち、a1 /b1 =1.2とした場合、a2 及びb2 を
パラメータとして、x=a1 cosθ(1+a2 sin
2 θ)及びy=b1 sinθ(1+b2 cos2 θ)の
関係式を満足する曲線群は図1に示す通りである。これ
ら曲線群のうち、0<a2 <0.53、0<b2 <0.
53の条件を満たす変形楕円は、図中点線で示す楕円m
(a2 =0、b2 =0)と、図中一点鎖線で示す長方形
nとで囲まれた領域に含まれる。
する線材を、その変形楕円の短軸方向に沿ってコイル状
に巻回した異形断面コイルばねでは、後述する実施例で
も明らかなように線材の全周に亘って均等な応力分散が
現出し、小さな断面積で高負荷に耐え得る。
a2 sin2 θ)及びy=b1 sinθ(1+b2 co
s2 θ)において、a2 ≦0、b2 ≦0とした場合に
は、図中点線で示す楕円mより内側に位置する曲線(a
2 =b2 =−0.5、−1.0)となり、このような断
面形状を有する線材をコイル状に巻回した異形断面コイ
ルばねでは、線材の全周に亘って均等な応力分散を現出
させることが困難で、その一部に応力集中が生じやすく
好適ではない。また、a2 ≧0.53、b2 ≧0.53
とした場合には、図中一点鎖線で示す長方形nより外側
に位置する曲線(a2 =b2 =1.0、2.0)とな
り、このような断面形状を有する線材をコイル状に巻回
した異形断面コイルばねでは、線材表面に凹面を有する
ため、その凹面で応力集中が現出して好ましくない。
osθ(1+a2 sin2 θ)及びy=b1 sinθ
(1+b2 cos2 θ)の関係式において、a2 とb2
を同一数値にした場合について説明したが、本発明はこ
れに限定されることなく、前述した範囲(0<a2 <
0.53、0<b2 <0.53)内で、a2 とb2 を異
なる数値とすることも可能である。更に、本発明の異形
断面コイルばねは、線材の断面形状がコイルばねの径方
向に沿う長軸に対して対称である必要があるが、図5に
示すようにコイルばねの長さ方向に沿う短軸に対しては
必ずしも対称である必要はなく、非対称な断面形状を有
する線材Cであってもよい。この線材Cは、x=a1 c
osθ(1+a2 sin2 θ)及びy=b1 sinθ
(1+b2 cos2 θ)において、a1 /b1 =1.4
3、a1'/b1 =1.235、a2 =b 2 =0.3とし
た変形楕円の非対称な断面形状を有する。
イル径によっても左右される。即ち、そのコイル径は、
断面形状を微調整する上で、前述した関係式、x=a1
cosθ(1+a2 sin2 θ)及びy=b1 sinθ
(1+b2 cos2 θ)におけるa2 とb2 の決定要因
となる。また、上式、x=a1 cosθ(1+a2 si
n2 θ)及びy=b1 sinθ(1+b2 cos2 θ)
におけるa1 とb1 については、コイルばねの用途、即
ち、コイルばねをプレス金型用ダイセットばね、自動車
搭載用弁ばね、クラッチトーションばね等のいずれに使
用するかによって最適値に決定される。
2 sin2 θ)及びy=b1 sinθ(1+b2 cos
2 θ)に基づいて決定された変形楕円の断面形状を有す
る線材を使用した異形断面コイルばねの実施例1〜3を
図2乃至図4に示し、各実施例1〜3の線材についての
応力分布(図中斜線部)を図6乃至図8に示す。また、
実施例1、2と従来例(図10参照)との応力分布を比
較したものを図9に示す。尚、各実施例1〜3の線材
は、図10に示す従来の線材と比較するために同一断面
積としている。
の線材についての応力分布と図11に示す従来例の応力
分布とでは、同一コイル径、同一断面積に同一負荷を加
えた場合で応力ポテンシャル量は同一値となる条件に合
致するように設計したものであるので、各実施例と従来
例での図中斜線部の面積はそれぞれ等しい。
上式、x=a1 cosθ(1+a2sin2 θ)及びy
=b1 sinθ(1+b2 cos2 θ)において、a1
/b 1 =1.3、a2 =b2 =0.4とした変形楕円の
断面形状を有する。また、図3に示す実施例2の線材B
2 は、上式、x=a1 cosθ(1+a2 sin2 θ)
及びy=b1 sinθ(1+b2 cos2 θ)におい
て、a1 /b1 =1.3、a2 =b2 =0.3とした変
形楕円の断面形状を有する。更に、図4に示す実施例2
の線材B3 は、上式、x=a1 cosθ(1+a2 si
n2 θ)及びy=b1 sinθ(1+b2 cos2 θ)
において、a1 /b1 =1.34、a2 =b2 =0.2
7とした変形楕円の断面形状を有する。
乃至図8に示すように従来例の応力分布(図11参照)
と比較しても、線材B1 〜B3 の全周に亘って均等に応
力分散を現出させることができる。即ち、図9に示すよ
うに従来の線材Aでは、応力分布が35°近辺で大きく
落ち込んでいるのに対して、実施例1の線材B1 と実施
例2の線材B2 (特に実施例1の線材B1 )では、35
°近辺での応力分布の落ち込みが小さく、全体的に良好
な応力分散が現出している。
ば、x=a1 cosθ(1+a2 sin2 θ)及びy=
b1 sinθ(1+b2 cos2 θ)の関係式で、a1
/b1<2、0<a2 <0.53、0<b2 <0.53
の条件を満たす変形楕円を断面形状とする線材を、その
変形楕円の短軸方向に沿ってコイル状に巻回したことに
より、線材の全周に亘る均等な応力分散が得られ、小さ
な断面積で高負荷に耐え得るコイルばねを実現でき、コ
イルばねの薄形化が容易となる。
説明するために、関係式に基づく線材の断面形状を示す
波形図
断面形状を示す波形図
断面形状を示す波形図
断面形状を示す波形図
面形状を示す波形図
布を示す特性図
布を示す特性図
布を示す特性図
力分布を角度との関係で示す特性図
示す波形図
布を示す特性図
Claims (3)
- 【請求項1】 x=a1 cosθ(1+a2 sin
2 θ)及びy=b1 sinθ(1+b2 cos2 θ)の
関係式で、a1 /b1 <2、0<a2 <0.53、0<
b2 <0.53の条件を満たす変形楕円を断面形状とす
る線材を、その変形楕円の短軸方向に沿ってコイル状に
巻回したことを特徴とする異形断面コイルばね。 - 【請求項2】 前記線材の断面形状である変形楕円が、
その長軸及び短軸に対して対称な形状であることを特徴
とする請求項1記載の異形断面コイルばね。 - 【請求項3】 前記線材の断面形状である変形楕円が、
その長軸に対して対称な形状で、かつ、短軸に対して非
対称な形状であることを特徴とする請求項1記載の異形
断面コイルばね。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7287267A JP3055600B2 (ja) | 1995-11-06 | 1995-11-06 | 異形断面コイルばね |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7287267A JP3055600B2 (ja) | 1995-11-06 | 1995-11-06 | 異形断面コイルばね |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09133168A true JPH09133168A (ja) | 1997-05-20 |
JP3055600B2 JP3055600B2 (ja) | 2000-06-26 |
Family
ID=17715198
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7287267A Expired - Lifetime JP3055600B2 (ja) | 1995-11-06 | 1995-11-06 | 異形断面コイルばね |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3055600B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7717411B2 (en) | 2006-02-23 | 2010-05-18 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | High-strength stainless steel spring and method of manufacturing the same |
JP2013094684A (ja) * | 2011-10-28 | 2013-05-20 | Suzuki Kinzoku Kogyo Kk | ばね式フィルター用鋼線材 |
JP2013108627A (ja) * | 2013-02-25 | 2013-06-06 | Nhk Spring Co Ltd | コイルばね |
JP2019078180A (ja) * | 2017-10-20 | 2019-05-23 | 株式会社ケーヒン | 吸気制御装置用捩りばね |
-
1995
- 1995-11-06 JP JP7287267A patent/JP3055600B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7717411B2 (en) | 2006-02-23 | 2010-05-18 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | High-strength stainless steel spring and method of manufacturing the same |
JP2013094684A (ja) * | 2011-10-28 | 2013-05-20 | Suzuki Kinzoku Kogyo Kk | ばね式フィルター用鋼線材 |
JP2013108627A (ja) * | 2013-02-25 | 2013-06-06 | Nhk Spring Co Ltd | コイルばね |
JP2019078180A (ja) * | 2017-10-20 | 2019-05-23 | 株式会社ケーヒン | 吸気制御装置用捩りばね |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3055600B2 (ja) | 2000-06-26 |
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