JPH09132539A - メタノールの製造法 - Google Patents

メタノールの製造法

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JPH09132539A
JPH09132539A JP7302961A JP30296195A JPH09132539A JP H09132539 A JPH09132539 A JP H09132539A JP 7302961 A JP7302961 A JP 7302961A JP 30296195 A JP30296195 A JP 30296195A JP H09132539 A JPH09132539 A JP H09132539A
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oxide
methanol
copper
lanthanoid
reaction
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JP7302961A
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English (en)
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Susumu Tsuchiya
晉 土屋
Yoshihisa Sakata
喜久 酒多
Tetsushi Nobukuni
哲志 信国
Kyoji Odan
恭二 大段
Riyouji Sugise
良二 杉瀬
Takashi Atokuchi
隆 後口
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、活性及び選択性に優れた触媒の存
在下で、一酸化炭素及び/又は二酸化炭素と水素とを原
料としてメタノールを製造する方法を提供することを課
題とする。 【解決手段】 本発明の課題は、一般式(Mx Cuy
7 z w で表されるランタノイド化合物含有銅酸化物
(式中、MはDy、Ho、Er、Tb、Tm、Yb及び
Luよりなる群から選ばれる少なくとも一種のランタノ
イド原子を示し、Aはハロゲン原子及び/又はNO3
を示し、x+y=1、0<x/y≦10、6≦z≦8、
0.5≦w≦9である)を還元することによって得られ
る、酸化ランタノイドと還元銅とが混在している酸化ラ
ンタノイド含有還元銅の存在下で、一酸化炭素及び/又
は二酸化炭素と水素とを反応させることを特徴とするメ
タノールの製造法によって達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一酸化炭素及び/
又は二酸化炭素と水素とからメタノールを製造する方法
に関する。メタノールはホルマリン等の合成原料とし
て、あるいは溶剤や燃料として広く用いられ非常に有用
な化合物である。
【0002】
【従来の技術】メタノールの製造は、合成ガスを原料と
して、Lurgi法やICI法に代表される気相法によ
るプロセスで、触媒としてCuO−ZnO−M2 3
触媒(M=Al、Cr等)を主に使用して行われてい
る。また、この触媒を改良したものとして、例えばCu
O−ZnO−M2 3 触媒(M=Al又はCr)にリン
の酸素酸又は塩を添加したもの(特開昭59−1954
6号公報)、CuO−ZnO触媒にAl、Cr、V、M
g及びMnの中から選ばれる一つの酸化物を添加したも
の(特開昭57−130547号公報)、CuO−Zn
O触媒にアルカリを添加したもの(特開昭60−190
232号公報)、細孔径等の構造を制御したCuO−Z
nO−M2 3 触媒(M=Al又はCr)(特開昭59
−222232号公報)も知られている。
【0003】しかしながら、このようなCuO−ZnO
−M2 3 系触媒(M=Al、Cr等)はその還元方法
や使用形態によらず、いずれも水性ガスシフト反応の触
媒としても作用し(Catal.Today, 23(1995) 29-42 、 A
ppl. Catal. A : General,112(1994) 57-73 )、更に B
oudouard反応も引き起こすため(Appl. Catal. A :Gene
ral, 112(1994) 57-73)、この触媒を用いたメタノール
合成反応においては、原料として供給された一酸化炭素
と二酸化炭素の間の相互変換反応が常に併発する。その
ため、メタノールの選択率及び生成量はこれらの反応の
影響を強く受けて、殆どの場合、平衡組成値よりも大幅
に低くなる。また、CuO−ZnO−M2 3 系触媒
(M=Al、Cr等)には、反応系内の二酸化炭素濃度
があるレベル(5〜20モル%程度)を越えるとメタノ
ールの生成が抑制されるという問題も存在する(Stud.
Surf. Sci. Catal., 64(1991), 272-274)。従って、C
uO−ZnO−M2 3 系触媒(M=Al、Cr等)で
は、上記の併発する副反応よりもメタノール合成反応を
優先的に進行させることができる触媒を開発する必要が
ある。
【0004】その他、PdやRh等の貴金属あるいはN
i等のVIII族金属が担体に担持された触媒も一酸化炭素
あるいは二酸化炭素を原料としたメタノール合成反応に
活性を示すことが知られているが(Stud. Surf. Sci. C
atal., 64(1991), 266-268、及び同 290-291)、未だ実
用的に充分なレベルに達しているとは言えない。
【0005】メタノールの製造においては、上記メタノ
ール合成反応が発熱反応であって、反応熱の除去を含む
反応器の熱制御がプロセス設計上の障害になるという問
題が存在するために、気相法によるプロセス以外に液相
法によるプロセスも試みられている(特開平2−642
0号公報)。この液相法は石炭ガス化複合発電との関連
において興味がもたれているものである(Catal. Rev.
Sci. Eng., 36(1994)557-615 )。
【0006】液相法では、触媒を懸濁させた溶媒中に合
成ガスを導入して反応を行うために熱制御が比較的容易
になって、気相法よりも高い転化率でメタノール製造を
行うことができる。しかしながら、この液相法において
も、気相法と同様にCuO−ZnO−M2 3 系触媒
(M=Al、Cr等)が用いられるため、前記のような
副反応により、メタノールの選択率及び生成量が低下す
るという問題が依然として存在している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のメ
タノールの製造法においては、気相法、液相法いずれの
方法においても、併発する副反応のため、メタノールの
選択率及び生成量が低下するという問題点がある。上述
のような技術背景に鑑み、本発明は、活性及び選択性に
優れた触媒の存在下で、一酸化炭素及び/又は二酸化炭
素と水素とからメタノールを製造する方法を提供するこ
とを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、一般式
(Mx Cuy 7 z w で表されるランタノイド化合
物含有銅酸化物(式中、MはDy、Ho、Er、Tb、
Tm、Yb及びLuよりなる群から選ばれる少なくとも
一種のランタノイド原子を示し、Aはハロゲン原子及び
/又はNO3 基を示し、x+y=1、0<x/y≦1
0、6≦z≦8、0.5≦w≦9である)を還元するこ
とによって得られる、酸化ランタノイドと還元銅とが混
在している酸化ランタノイド含有還元銅の存在下で、一
酸化炭素及び/又は二酸化炭素と水素とを反応させるこ
とを特徴とするメタノールの製造法によって達成され
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の酸化ランタノイド含有還
元銅を調製するために使用されるランタノイド化合物含
有銅酸化物は、一般式(Mx Cuy 7 z w で表さ
れるランタノイド化合物含有銅酸化物(式中、MはD
y、Ho、Er、Tb、Tm、Yb及びLuよりなる群
から選ばれる少なくとも一種のランタノイド原子を示
し、Aはハロゲン原子及び/又はNO3 基を示し、x+
y=1、0<x/y≦10、6≦z≦8、0.5≦w≦
9である)であって、立方晶系の結晶である。このラン
タノイド化合物含有銅酸化物の一部は、本出願人の出願
に係わる特開平5−43228号公報に記載されてお
り、該明細書の記載は本願明細書の一部として援用する
ことができる。なお、前記ハロゲン原子としては、塩素
原子が好ましい。
【0010】前記ランタノイド化合物含有銅酸化物は、
Dy(ディスプロシウム)、Ho(ホルミウム)、Er
(エルビウム)、Tb(テルビウム)、Tm(ツリウ
ム)、Yb(イッテルビウム)及びLu(ルテチウム)
よりなる群から選ばれる少なくとも一種のランタノイド
元素の化合物と、銅の硝酸塩及び/又は塩化物とを所定
量混合し、得られた混合物を150〜650℃、好まし
くは250〜450℃で加熱処理することにより調製さ
れる。上記加熱温度が650℃を越えるとCuO及び/
又はDy、Ho、Er、Tb、Tm、YbあるいはLu
の酸化物がそれぞれ別個に生成するために好ましくな
い。また、上記加熱温度が150℃未満では各種金属塩
からの前記ランタノイド化合物含有銅酸化物の生成反応
が円滑に進行しないため、好ましくない。なお、ランタ
ノイド元素の化合物としては前記ランタノイド元素の酸
化物、硝酸塩及び塩化物の少なくとも1種が用いられ
る。上記加熱処理は、電気炉等の通常の加熱装置を使用
して、酸素、窒素又は空気等のガスの流通下あるいは減
圧下で揮発性分解物を除去しながら行うことが好まし
い。加熱時間は1分〜50時間の範囲で適宜選定され
る。
【0011】このようにして調製されたランタノイド化
合物含有銅酸化物は、2θが16.0〜16.8°、2
9.5〜34.0°、37.8〜39.5°、41.0
〜43.0°、54.6〜57.0°である特徴的なX
線回折スペクトルのピークを有している化合物である。
これらのピークは立方晶系の結晶の面指数111、22
2、400、331、440にそれぞれ帰属される。そ
して、この結晶の軸長aは約9.2〜9.8Åである。
【0012】X線回折スペクトルのデータから、このラ
ンタノイド化合物含有銅酸化物は、Ag7 8 (N
3 )に類似する組成を有する立方晶系の結晶であると
認められる。具体的には、例えばランタノイド化合物と
して酸化イッテルビウムを用いた場合では、図1に示さ
れる結果から、ランタノイド化合物含有銅酸化物(例え
ばイッテルビウム化合物含有銅酸化物)は、立方晶系の
結晶格子中に銅原子とMで示されるランタノイド原子
(イッテルビウム原子)とが規則正しく配列されてい
て、銅原子とランタノイド原子(イッテルビウム原子)
が原子的なレベルで混合されている化合物であると認め
られる。
【0013】本発明の酸化ランタノイド含有還元銅は、
前記のようにして調製されたランタノイド化合物含有銅
酸化物を比較的低温で還元することによって得ることが
できる。還元温度が高すぎるとシンタリングが起こり、
また還元温度が低いと還元が進まないため、この還元は
前記ランタノイド化合物含有銅酸化物を200〜450
℃、特には250〜350℃で水素等の還元性ガスを含
有するガスと接触させることによって行うことが好まし
い。還元処理は常圧、加圧、減圧いずれの条件でも可能
であり、還元時間は還元条件により異なるが通常0.1
〜10時間である。なお、この還元処理はメタノール製
造用反応器とは異なる反応器にランタノイド化合物含有
銅酸化物を入れて還元性ガスを流通させながら行っても
よく、またメタノール製造用反応器にランタノイド化合
物含有銅酸化物と還元性ガスを仕込んでメタノール製造
の前に行っても差し支えない。
【0014】前記のようにして得られた酸化ランタノイ
ド含有還元銅は、X線光電子分光スペクトル(例えば図
2、3)に示されるように、銅が金属銅まで還元された
還元銅と酸化ランタノイドとが混在している酸化ランタ
ノイド含有還元銅である。
【0015】本発明では、前記酸化ランタノイド含有還
元銅の存在下、一酸化炭素及び/又は二酸化炭素と水素
とを気相又は液相で反応させることによってメタノール
の製造が行われる。このとき、前記酸化ランタノイド含
有還元銅を反応系に存在させる形態は特に制限されるも
のではなく、例えば粒状又は微粉状の形態でそのまま存
在させてもよく、また粒状又は微粉状の担体に担持され
た形態で存在させてもよい。気相反応においては、前記
酸化ランタノイド含有還元銅は固定床又は流動床に上記
の形態で存在させることが好ましい。
【0016】気相での反応は、通常の常圧又は加圧の流
通系あるいは減圧の閉鎖循環系で、前記酸化ランタノイ
ド含有還元銅の存在下、通常、反応温度が150〜30
0℃、好ましくは180〜250℃で、ガス空間速度が
100〜20000hr-1、好ましくは3000〜10
000hr-1の条件で行われる。反応圧は、加圧で反応
を行う場合は通常1〜120kg/cm2 G、好ましく
は10〜120kg/cm2 G、更に好ましくは20〜
50kg/cm2 Gであり、減圧で反応を行う場合は通
常5torr以上から760torr未満、好ましくは
50〜500torrである。
【0017】液相での反応は、加圧流通系あるいは加圧
バッチ式で、前記酸化ランタノイド含有還元銅の存在
下、気相反応におけると同様の温度、圧力、ガス組成あ
るいはガス空間速度で行われる。即ち、通常、反応温度
が150〜300℃、好ましくは180〜250℃で、
反応圧が1〜120kg/cm2 G、好ましくは10〜
120kg/cm2 G、更に好ましくは20〜50kg
/cm2 Gである。そして、加圧流通系の場合は、ガス
空間速度が通常100〜20000hr-1、好ましくは
3000〜10000hr-1の条件で反応が行われる。
なお、液相反応の場合、反応は溶媒中で行われ、このと
き、前記酸化ランタノイド含有還元銅は、溶媒に対して
通常1〜60重量%、好ましくは5〜50重量%の割合
で溶媒中に懸濁させて用いられる。
【0018】前記溶媒は反応条件下で安定でかつ触媒を
懸濁し得るものであればよく、例えば(1)ヘキサン、
ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン等の炭素数6〜
20のハロゲン原子を含まない脂肪族炭化水素、(2)
ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭素数6〜12の芳
香族炭化水素、(3)ジメチルエーテル、ジエチルエー
テル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル、(4)ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
等のケトン、(5)ジクロロメタン、クロロホルム、ジ
クロロエタン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素から選択さ
れる溶媒を少なくとも一種以上用いることができる。ま
た、市販のパラフィン系あるいはナフテン系の鉱物油を
そのまま用いることも可能である。
【0019】本発明のメタノールの製造に使用される一
酸化炭素、二酸化炭素及び水素は純ガスを混合したもの
でもよいが、通常は工業的に合成ガス又は水性ガスとし
て得られるものが好適に使用される。これらガス中の一
酸化炭素又は二酸化炭素に対する水素の比は、水素:一
酸化炭素(H2 :CO)又は水素:二酸化炭素(H2
CO2 )が容量比で通常10:1〜1:5、好ましくは
5:1〜1:2の広い範囲とすることができる。また、
一酸化炭素と二酸化炭素が共存する場合は、それらの合
計量に対する水素の比〔H2 :(CO+CO2 )〕が上
記範囲内、即ち10:1〜1:5であれば任意の値をと
ることができる。なお、これらガス中に共存する窒素、
メタン等の濃度は格別に制限されるものではない。反応
終了後、気相反応、液相反応のいずれにおいても、生成
したメタノールは例えば蒸留により容易に分離精製され
る。
【0020】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて本発明を具
体的に説明する。 実施例1 酸化イッテルビウム3.59g(9.11mmol)と
硝酸銅三水和物26.4g(109mmol)をすりつ
ぶしてよく混合し、空気流通下、330℃で2時間加熱
した。その結果、ランタノイド化合物含有銅酸化物とし
て、図1に示すような立方晶系のX線回折パターン(C
uKα線使用:2θ=16.4°〔111〕、33.2
°〔222〕、38.5°〔400〕、42.1°〔3
31〕、55.6°〔440〕)を有するイッテルビウ
ム化合物含有銅酸化物〔(Yb1/ 7 Cu6/7 7 8
3 〕13.5gが生成した。
【0021】得られたイッテルビウム化合物含有銅酸化
物〔(Yb1/7 Cu6/7 7 8 NO3 〕0.05gを
内径12mmのガラス製反応管に仕込み、400tor
rの圧力下、閉鎖循環系で水素ガスを100ml/mi
nで循環させながら、徐々に温度を上げ、250℃で2
時間還元を行って、酸化ランタノイド含有還元銅として
酸化イッテルビウム含有還元銅を得た。
【0022】還元終了後、水素ガスを排気し、得られた
酸化イッテルビウム含有還元銅を触媒として、400t
orrの圧力下、閉鎖循環系でH2 :CO(容量比)=
3:1の混合ガスを循環させながら、200℃で8時間
反応させてメタノールの製造を行った。反応終了後、生
成したメタノールを液体窒素で冷却補集して、これをガ
スクロマトグラフィー(TCD)で分析した。その結
果、メタノール生成量は560μmol/g−cat.
であり、ガスクロマトグラフィー分析における面積の割
合で表されるメタノールと二酸化炭素の生成比(MeO
H:CO2 )は69:29であった。
【0023】なお、上記のようにして得られた酸化イッ
テルビウム含有還元銅は、弱いX線回折パターン(Cu
Kα線使用:2θ=43.3°、50.3°)を有し、
図2(Cu2pスペクトル)及び図3(Yb4dスペク
トル)に示すX線光電子分光スペクトルを有する、金属
銅まで還元された銅と酸化イッテルビウムとが混在して
いるものであった。
【0024】比較例1 実施例1において、酸化イッテルビウム含有還元銅に代
えて、CuO−ZnO−Al2 3 からなる工業用メタ
ノール合成触媒(CuO:ZnO:Al2 3(重量
比)=42.5:47.5:10)0.05gを350
℃で還元した触媒を使用して250℃でメタノールの製
造を行ったほかは、実施例1と同様に反応と分析を行っ
た。その結果、メタノール生成量は134μmol/g
−cat.であり、またメタノールと二酸化炭素の生成
比(MeOH:CO2 )は38:61であった。実施例
1及び比較例1の結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】実施例2 実施例1において、H2 :CO(容量比)=3:1の混
合ガスに代えて、H2:CO2 (容量比)=3:1の混
合ガスを使用したほかは、実施例1と同様に反応と分析
を行った。その結果、メタノール生成量は450μmo
l/g−cat.であった。
【0027】実施例3 実施例1において、酸化イッテルビウムに代えて酸化エ
ルビウム5.52g(14.4mmol)を使用し、硝
酸銅三水和物の使用量を41.8g(173mmol)
に変えたほかは、実施例1と同様にしてランタノイド化
合物含有銅酸化物としてエルビウム化合物含有銅酸化物
〔(Er1/7 Cu6/7 7 8 NO3 〕21.2gを得
た。得られたエルビウム化合物含有銅酸化物は図1と類
似の立方晶系のX線回折パターンを有していた。次い
で、このエルビウム化合物含有銅酸化物0.05gを実
施例1と同様に還元して、酸化ランタノイド含有還元銅
として酸化エルビウム含有還元銅を得た。なお、X線光
電子スペクトルより、銅は金属として、エルビウムは酸
化物として存在していることがわかった。実施例2にお
いて、酸化イッテルビウム含有還元銅に代えて上記の酸
化エルビウム含有還元銅を使用したほかは、実施例2と
同様に反応と分析を行った。その結果、メタノール生成
量は320μmol/g−cat.であった。
【0028】比較例2 実施例2において、酸化イッテルビウム含有還元銅に代
えて、CuO−ZnO−Al2 3 からなる工業用メタ
ノール合成触媒(CuO:ZnO:Al2 3(重量
比)=42.5:47.5:10)0.05gを250
℃で還元した触媒を使用して250℃でメタノールの製
造を行ったほかは、実施例2と同様に反応と分析を行っ
た。その結果、メタノール生成量は170μmol/g
−cat.であった。
【0029】実施例4 実施例1において、H2 /CO(容量比)=3/1の混
合ガスに代えてH2 /CO2 (容量比)=1/1の混合
ガスを使用したほかは、実施例1と同様に反応と分析を
行った。その結果、メタノール生成量は420μmol
/g−cat.であった。
【0030】比較例3 実施例4において、酸化イッテルビウム含有還元銅に代
えて、CuO−ZnO−Al2 3 からなる工業用メタ
ノール合成触媒(CuO:ZnO:Al2 3(重量
比)=42.5:47.5:10)0.05gを250
℃で還元した触媒を使用して250℃でメタノールの製
造を行ったほかは、実施例4と同様に反応と分析を行っ
た。その結果、メタノール生成量は50μmol/g−
cat.であった。
【0031】実施例5 実施例1において、H2 :CO(容量比)=3:1の混
合ガスに代えてH2 :CO2 =6:1の混合ガスを使用
したほかは、実施例1と同様に反応と分析を行った。そ
の結果、メタノール生成量は600μmol/g−ca
t.であった。
【0032】比較例4 実施例5において、酸化イッテルビウム含有還元銅に代
えて、CuO−ZnO−Al2 3 からなる工業用メタ
ノール合成触媒(CuO:ZnO:Al2 3(重量
比)=42.5:47.5:10)0.05gを250
℃で還元した触媒を使用して250℃でメタノールの製
造を行ったほかは、実施例5と同様に反応と分析を行っ
た。その結果、メタノール生成量は220μmol/g
−cat.であった。実施例2〜5及び比較例2〜4の
結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】実施例6 実施例1記載のイッテルビウム化合物含有銅酸化物1.
48gを実施例1と同様に還元して酸化イッテルビウム
含有還元銅1.15gを得た。この酸化イッテルビウム
含有還元銅1.15gを窒素雰囲気下で100ml容電
磁攪拌式オートクレーブに移して、これにn−ドデカン
30mlを加えた後、水素ガスを15kg/cm2 G圧
入し、更に一酸化炭素を全圧が30kg/cm 2 Gにな
るまで圧入した。室温で10分間オートクレーブ内を攪
拌した後、攪拌しながら昇温して200℃で2時間メタ
ノールの製造を行った。反応終了後、オートクレーブを
冷却して気相及び液相に存在するメタノールを回収し、
これをガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、
一酸化炭素の転化率は16.7モル%で、メタノールの
選択率(含炭素生成物中のメタノールの割合)は98モ
ル%以上であった。
【0035】比較例5 実施例6において、酸化イッテルビウム含有還元銅に代
えて、比較例1に記載の水素気流中で還元して得られた
触媒1.26gを使用したほかは、実施例6と同様に反
応と分析を行った。その結果、一酸化炭素の転化率は3
8.3モル%であったが、メタノールの選択率(含炭素
生成物中のメタノールの割合)は86.6モル%であっ
た。実施例6及び比較例5の結果を表3に示す。
【0036】
【表3】
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、一酸化炭素及び/又は
二酸化炭素と水素とを反応させてメタノールを製造する
に際し、立方晶系の結晶であるランタノイド化合物含有
銅酸化物を還元して得られる酸化ランタノイド含有還元
銅を用いることにより、気相及び液相反応のいずれにお
いても高選択率でメタノールを製造することができる。
特に、本発明では、液相反応において、高選択率でしか
も一酸化炭素の転化率を上げてメタノールを製造するこ
とができるため、熱制御の比較的容易な液相反応による
メタノールの製造プロセスを提供できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた酸化イッテルビウム含有銅
酸化物のX線回折パターンを示す。
【図2】実施例1で得られた酸化イッテルビウム含有還
元銅のX線光電子分光スペクトル(Cu2pスペクト
ル)を示す。
【図3】実施例1で得られた酸化イッテルビウム含有還
元銅のX線光電子分光スペクトル(Yb4dスペクト
ル)を示す。
フロントページの続き (72)発明者 大段 恭二 山口県宇部市大字小串1978番の5 宇部興 産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 杉瀬 良二 山口県宇部市大字小串1978番の5 宇部興 産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 後口 隆 山口県宇部市大字小串1978番の5 宇部興 産株式会社宇部研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(Mx Cuy 7 z w で表さ
    れるランタノイド化合物含有銅酸化物(式中、MはD
    y、Ho、Er、Tb、Tm、Yb及びLuよりなる群
    から選ばれる少なくとも一種のランタノイド原子を示
    し、Aはハロゲン原子及び/又はNO3 基を示し、x+
    y=1、0<x/y≦10、6≦z≦8、0.5≦w≦
    9である)を還元することによって得られる、酸化ラン
    タノイドと還元銅とが混在している酸化ランタノイド含
    有還元銅の存在下で、一酸化炭素及び/又は二酸化炭素
    と水素とを反応させることを特徴とするメタノールの製
    造法。
JP7302961A 1994-11-22 1995-11-21 メタノールの製造法 Pending JPH09132539A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011136345A1 (ja) * 2010-04-30 2011-11-03 三井化学株式会社 メタノールの製造方法

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WO2011136345A1 (ja) * 2010-04-30 2011-11-03 三井化学株式会社 メタノールの製造方法

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