JPH09132212A - 無菌充填包装方法及び無菌充填包装装置 - Google Patents

無菌充填包装方法及び無菌充填包装装置

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JPH09132212A
JPH09132212A JP31351195A JP31351195A JPH09132212A JP H09132212 A JPH09132212 A JP H09132212A JP 31351195 A JP31351195 A JP 31351195A JP 31351195 A JP31351195 A JP 31351195A JP H09132212 A JPH09132212 A JP H09132212A
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packaging
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filling
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政令 永田
Tsugio Kaneoka
継雄 兼岡
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眞一 平本
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 内部を殺菌した密封無菌包装袋パック1
を給袋箱24に収容し、該パック1の外表面を殺菌した
後に、給袋箱24内と無菌室16内とを連通させてパッ
ク内の各単包装袋3を順次無菌室16内に給袋し、充填
作業を行う無菌充填包装方法であって、一つの給袋箱2
4による給袋作業中に他の給袋箱24内で他のパック1
の外表面を殺菌し、一つの給袋箱からの給袋が終了した
後に、無菌室を一旦閉塞し、次いで他の給袋箱内の無菌
状態を維持したままで、給袋箱を交換して給袋作業を行
う。 【効果】 本発明の無菌充填包装方法によれば、無菌充
填包装装置を小型化することができるのみならず、充填
作業を効率化することができる。また、本発明の無菌充
填包装装置によれば、上記無菌充填包装方法を好適に実
施することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品、医薬品、飼
料などの無菌包装に用いる包装袋を収容した給袋箱を用
いて包装袋に内容物を充填する無菌充填包装方法及び無
菌充填包装装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
食品、医薬品、飼料等の保存安定性を高めるための手法
として、これらの物品を合成樹脂製の包装袋で密封して
無菌状態を維持する無菌包装が行われている。
【0003】このような無菌包装を行う方法の一つとし
て、従来より、密封した包装袋を連結した長尺の密封袋
帯を用いる無菌充填包装方法が知られている。この包装
方法は、収納部の全周側縁を密封すると共に、予め収納
部内を殺菌した密封袋帯を巻いた原反ロールから引き出
した密封袋帯の表面を過酸化水素水などで殺菌し、該密
封袋帯の各袋間を切断して個々の包装袋毎に切り離すと
共に切り離した包装袋の一周縁を切断して開口部を形成
し、更に開口部を広げて包装袋に内容物を充填した後、
包装袋の開口部をヒートシールして充填包装袋を製造す
る方法であり、これらの操作を全て無菌室内で行うこと
により、密封袋帯から包装袋毎に内容物を無菌充填包装
するものである。
【0004】しかしながら、このような密封袋帯を用い
る無菌充填包装方法は、過酸化水素殺菌工程や乾燥工程
等を行う装置を要するので、比較的大型で設置面積をか
なり必要とするという問題がある。
【0005】最近、本発明者は、上記問題を解決するた
めに無菌充填包装装置を小型化することができる密封無
菌包装袋パック収納箱及びこれを用いる無菌充填包装装
置を提案している(特開平7−10133号公報)。し
かし、この場合、密封無菌包装袋パック収納箱の殺菌工
程は、密封無菌包装袋パック収納箱を無菌室に形成され
た包装袋取出口に取り付けた後に行われるものであり、
作業効率について更に改善する余地がある。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、無菌充填包装装置を小型化することができるのみな
らず、無菌充填包装の作業効率を向上させることができ
る無菌充填包装方法及び無菌充填包装装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、一縁部に熱封着可能に開口部が形成された
単包装袋の重畳体を収納し、内部を殺菌した密封無菌包
装袋パックを給袋箱に収容し、密封無菌包装袋パックの
外表面を給袋箱内で殺菌した後に、給袋箱内と無菌室内
とを連通させて密封無菌包装袋パック内の各単包装袋を
順次無菌室内に給袋し、各単包装袋に内容物を充填した
後に該包装袋の開口部を熱封着する無菌充填包装方法で
あって、一つの給袋箱内と無菌室内とを連通させて各単
包装袋を無菌室内に給袋し、その間に他の給袋箱内で他
の密封無菌包装袋パックの外表面を殺菌し、上記一つの
給袋箱からの給袋が終了した後に、上記無菌室を一旦閉
塞し、次いで他の給袋箱内の無菌状態を維持したまま該
給袋箱内と無菌室とを連通させ、密封無菌包装袋パック
内の各単包装袋を順次無菌室内に給袋することを特徴と
する無菌充填包装方法及び一縁部に熱封着可能に開口部
を形成した包装袋に内容物を充填する充填装置と、該包
装袋の開口部を熱封着する熱封着装置とを具備し、且つ
無菌室内に設置され、その無菌室に包装袋取出口を形成
すると共に、上記包装袋取出口に上記包装袋の重畳体が
収納され、且つ内部が殺菌された密封無菌包装袋パック
を収容し、内部に殺菌装置を備えた給袋箱を着脱自在
に、且つ気密に取り付け、更に上記包装袋取出口を気密
に閉塞して上記無菌室内と給袋箱内とを遮断する開閉可
能な蓋体を設けた無菌充填包装装置であって、上記包装
袋取出口に取り付けられた給袋箱を収容する給袋部と、
他の給袋箱を着脱自在に、且つ気密に取り付ける待機用
取付治具を収納し、更に殺菌装置を備えた待機部とを備
えると共に、上記給袋部と上記待機部とは導通し、且つ
給袋部と待機部とを隔離可能な隔離板を具備する給袋装
置を備えたことを特徴とする無菌充填包装装置を提供す
る。
【0008】本発明の無菌充填包装方法は、殺菌工程が
終了した一つの給袋箱に収納された包装袋を無菌室内に
給袋している間に、他の給袋箱内の殺菌工程を行うの
で、一方の給袋箱から包装袋の取り出しを終了した後、
交換時に必要に応じて給袋箱の取り付け部等、適宜箇所
のみを殺菌するだけで他方の給袋箱から直ちに包装袋を
無菌室内に給袋することができ、包装袋に連続して内容
物を充填する連続操業が可能となる。ここで、単包装袋
の重畳体を直接給袋箱に収容し、該給袋箱をイージーピ
ール蓋で密封すると共に、給袋箱の内部を殺菌し、その
給袋箱のイージーピール蓋の外表面を殺菌した後に、該
給袋箱内と無菌室内とを連通させれば、無菌包装充填装
置の操業時の殺菌工程における給袋箱内の殺菌が不要と
なって作業効率を向上させることができ、その上、イー
ジーピール蓋の蓋端を引っ張るだけで蓋を開放すること
ができるので、給袋箱内と無菌室内とを連通させた後
に、給袋箱内から包装袋を取り出す作業が容易となる。
【0009】また、本発明の無菌充填包装装置は、無菌
室内への給袋を行う給袋部と、給袋箱内の殺菌工程を行
う待機部とを備え、給袋部と待機部とが導通すると共
に、これらを隔離することができる隔離板を具備する給
袋装置が取り付けられたもので、予め無菌室と取出口を
介して連通し、給袋作業が行われている給袋部と他の給
袋箱の殺菌作業を行う待機部とを隔離板により隔離した
状態とし、待機部の他の給袋箱の内部と待機用取付治具
の取り付け部とを殺菌装置により、過酸化水素水などを
噴霧して殺菌しておき、給袋部の給袋作業が終了した後
に無菌室を蓋体により閉塞し、次いで隔離板を上昇させ
て給袋部と待機部とを導通させ、他の給袋箱内の無菌状
態を維持したまま給袋箱の交換を行い、必要に応じて待
機用取付治具の取り付け部内の殺菌を適宜行った後に上
記蓋体を開き、交換した他の給袋箱内部と無菌包装充填
機の内部(無菌室)とを取出口を介して連通させる。こ
こで、給袋箱が包装袋の重畳体を密封無菌包装袋パック
に収納することなく直接収容して殺菌すると共に、イー
ジーピール蓋により密封されたものである場合は、待機
部に備えられた殺菌装置により給袋箱のイージーピール
蓋の外表面のみを殺菌する。
【0010】そして、給袋箱内の無菌包装袋パックを開
封して、又は給袋箱のイージーピール蓋を開けて、重畳
した開口包装袋を取り出せる状態にし、開口包装袋を個
別に取り出して無菌充填包装装置内に供給する。ここ
で、給袋箱の箱底が上下動自在にかつ気密に取り付けら
れているものとし、この給袋箱をリフト装置を備えた台
車に載置した場合、給袋箱内の包装袋の残量に合わせて
箱底の位置を調整することができる。次いで充填装置に
より開口包装袋に内容物を充填し、更に熱封着装置によ
り包装袋の開口部を熱封着して密封充填包装する。
【0011】従って、上記無菌充填包装装置は、取出口
に給袋箱を取り付け、給袋箱中の包装袋を取り出して内
容物を充填している間に、待機部で他の給袋箱内の殺菌
を行うことができるので、収納箱を順次付け替えると共
に、付け替え時に必要に応じて取り付け治具内のみを殺
菌することによって連続運転が可能になる。また、給袋
工程に比較して殺菌工程に時間を要する場合には、取出
口及び給袋装置をそれぞれ2個以上設けることもできる
ので、収納箱を順次付け替えることによって、特に充填
工程の効率化を図ることが可能になる。
【0012】このように、本発明の無菌充填包装装置
は、従来の密封袋帯式無菌充填包装装置と比較して、装
置全体を小型化することができるのみならず、充填作業
の効率化を図ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態及び実施例】以下、本発明につき図
面を参照して説明する。図1は本発明の無菌充填包装装
置の一例を示すもので、この無菌充填包装装置10は、
後述する給袋装置Aの密封無菌包装袋パック1から取り
出された開口包装袋3を配設する配袋装置11と、開口
包装袋3の開口部を広げる拡開装置12と、内容物を充
填する充填装置13と、開口包装袋3の開口部をヒート
シールする熱封着装置14と、この密封した包装袋を排
出する製品排出装置15とを具備し、これらが無菌室1
6内に配置され、これらの装置により製品の密封充填包
装袋3’が製造される。
【0014】ここで、本発明の密封無菌包装袋パック1
は、図3、4に示すように、角底袋2内に、上縁側が開
口した開口包装袋3を所定袋数を一組としてその開口側
をそろえ、各組の開口側が交互となるように重ねた重畳
体4を収納し、角底袋2の開口部2aを閉塞して密封し
たものである。なお、各開口包装袋3の内面と外面及び
角底袋2の内面は放射線により殺菌され、密封無菌包装
袋パック1の内部が全部無菌状態になっている。この密
封無菌包装袋パック1は、後述するように、本発明の給
袋箱24内に収納される。
【0015】上記給袋装置Aについて詳述すると、この
給袋装置Aは、図2に示すように、給袋部Bと待機部C
とにより構成され、給袋部B上の無菌室16の壁面に無
菌手袋Dを備えたものである。図3に示すように、給袋
部Bでは、無菌室16の床面に包装袋取出口21が形成
されていると共に、給袋時以外はこの取出口21は該取
出口21を開閉する取出用蓋体22により気密的に閉塞
される。また、図4に示すように、待機部Cでは、無菌
室16の床下内に待機用蓋体23が嵌込まれている。
【0016】そして、包装袋取出口21には給袋用取付
リブ21aが設けられていると共に、待機用蓋体23が
収納されている無菌室16の床下面には待機用取付治具
として待機用取付リブ23aが設けられており、給袋用
取付リブ21aと待機用取付リブ23aとは連結してお
り、これにより給袋部Bと待機部Cとは導通すると共
に、上下動可能な隔離板Eを下げることにより、上記取
り付けリブ21a,23aが遮断されて給袋部Bと待機
部Cとは隔離される構成となっている。なお、無菌室1
6の床下面は、図2の直線Fで示される待機用蓋体23
が収納されている部分から包装袋取出口21の手前にか
けて、待機用蓋体23が気密に摺動可能となるように、
待機用蓋体23の厚みだけ掘削されており、また直線G
で示される取出口21と待機用取付リブ23aとの間に
は、無菌室16内よりクリーンエアーを吹き出す開閉自
在なエアー孔16aが開孔されている。
【0017】一方、有底筒状で開口部上側が広口である
ステンレス製の給袋箱24は上記密封無菌包装袋パック
1を内部に収納するもので、給袋箱24の広口部が給袋
用取付リブ21aと気密に嵌合すると共に、待機用取付
リブ23aと待機用蓋体23を介して気密に嵌合するよ
うに構成され、これにより、給袋箱24は給袋装置Aに
連動可能に連結されると共に、取出用蓋体22により該
取出口21と給袋箱24とが気密的に遮断されるように
構成される。そして、給袋箱24の広口の部分には箱内
を気密に密封可能で、且つ取り外し自在な箱蓋24aが
備えられており、その箱底には箱内の気密状態を維持し
ながら上下動することができる底板24bが嵌込まれて
いる。また、給袋箱24内には、その内部中間部と上記
口広の部分とに、図示しない殺菌剤圧送装置及びホット
クリーンエアー圧送装置から過酸化水素水等を供給する
と共にホットクリーンエアーを送り込む殺菌剤配管が接
続される殺菌導入口24cと、これらを箱外に排出する
排気管に接続される排気口24dとが、各一組づつ設け
られており、これにより待機部Cの殺菌装置が構成され
る。
【0018】そして、本発明の場合、このような給袋箱
24が少なくとも2個用意されており、各給袋箱24
は、箱板24bを上下動させるリフト装置25を備えた
台車26に載置される。
【0019】まず、密封無菌包装袋パック1から開口包
装袋3を無菌充填包装装置10内に供給する場合、1個
の給袋箱24内に密封無菌包装袋パック1を収納し、給
袋装置Aの隔離板Eを下げた状態で、その給袋箱24を
待機用蓋体23により閉塞されるように待機用取付リブ
23aに嵌合させる。この状態では、密封無菌包装袋パ
ック1の外面、給袋箱24の内面、箱蓋24aの内外面
及び待機用蓋体23の内面は、無菌状態ではないので、
殺菌剤圧送装置から殺菌剤を殺菌導入口24c,24c
から噴霧し、これらを殺菌した後、ホットクリーンエア
ー圧送装置からホットクリーンエアーを殺菌導入口24
c,24cから吹き込み、乾燥すると共に、給袋箱24
内及び取り付け部内を陽圧に保持する。なお、無菌室1
6内は、殺菌処理されており、陽圧に保持されている。
【0020】次いで、隔離板Eを上げると共に、無菌室
16内のクリーンエアーをエアー孔16aより吹き出し
て給袋部B内と待機部C内とを陽圧に保持して導通した
状態とし、給袋箱24の無菌状態を維持したまま、手動
又はモーターにより台車26を動かし、給袋箱24を連
結リブに従ってスライドさせ、給袋箱24の開口部の広
口部を給袋用取付リブ21aに取り付けることによっ
て、無菌室16の取出口21に給袋箱24を嵌合させ
る。ここで、待機用蓋体23は、スライドする給袋箱2
4を密封した状態で無菌室16の床下面の掘削部分を取
出口21の手前まで摺動し、取出口21に至ると取出用
蓋体の存在により、給袋箱24の上面を擦れながら、箱
内の気密性を維持した状態で押し外されていくので、移
動中に給袋箱24の内部及び内部に嵌合した箱蓋24a
の外面の無菌状態を維持すると共に、予め殺菌されてい
る取出用蓋体22の下面に接することもない。給袋箱2
4が取出口21に完全に嵌合した後、待機用蓋体23は
待機部Cの元の位置に戻し、再び、隔離板Eにより給袋
部Bと待機部Cとを隔離した状態に戻しておく。その
後、給袋箱24の広口部に設けられた殺菌導入口24c
と排気口24dとを利用して給袋箱24の広口部の内
側、箱蓋24aの外面、取出用蓋体22の外面を必要に
応じて適宜再殺菌処理する。
【0021】そして、無菌室16の外にいる作業者は、
無菌室内に設置された無菌手袋D,Dを用いて取出用蓋
体22を開放にし、無菌室16と給袋箱24とを連通さ
せ、更に、箱蓋24aを開けて無菌室内のクリーンエア
ーを取出口21から給袋箱24内に入れる。給袋箱24
内の密封無菌包装袋パック1の角底袋2の開口部2aを
無菌室内に置いておいたカッターなどの適宜な手段によ
り開封し、密封無菌包装袋パック1内の開口包装袋3を
取り出せる状態にする。そして上記手袋を使用して開口
包装袋3を個別に取り出し、配袋装置11に供給する。
この時、パック収納箱21の底面は台車26のリフト装
置25を利用して、袋の残数と手の長さとに合わせて上
昇させることができる。
【0022】このようにして、最初の給袋箱24から開
口包装袋3を取り出し、配袋装置11に供給している間
に、次の給袋箱24を上記と同様にして待機部Cで殺菌
しておく。
【0023】最初の給袋箱24から開口包装袋3を全部
取り出した後、再び、取出用蓋体22を閉じて取出口2
1を閉塞し、給袋箱24と無菌室16とを遮断する。取
出用蓋体22を閉塞すると同時に隔離板Eを上昇させ、
再び給袋部Bと待機部Cとの気密性(陽圧保持)を保っ
たまま導通させ、次の給袋箱24を台車26によりスラ
イドさせ、最初の給袋箱24と給袋用取付リブ21aと
の嵌合を解除すると共に、最初の給袋箱24を待機部C
と反対側に押し出し、次の給袋箱24を包装袋取出口2
1の位置の設置する。そして、次の給袋箱24の開口部
上側の広口部が包装袋取出口21の給袋用取付リブ21
aと気密に嵌合した後に待機用蓋体23を待機部Cに戻
し、再び蓋体22を開放にして無菌室16と次の給袋箱
24とを連通させた後、無菌室16の外にいる作業者
は、上記と同様にして開口包装袋3を配袋装置11に供
給する。また、押し出された最初の給袋箱24を一旦、
給袋装置Aより外し、新たな密封無菌包装袋パック1を
収容して箱蓋24aで箱内を密閉し、この給袋箱24を
再び待機部Cに搬送して、殺菌を行う。このようにして
2個の給袋箱24,24により、交互に給袋作業と殺菌
作業を行うことにより、無菌充填包装装置10を連続運
転する。
【0024】このように、本実施例の無菌充填包装装置
によれば、従来の密封袋帯式充填包装装置に比較して装
置自体が小型であり、設置場所の自由度が向上するのみ
ならず、充填装置への給袋作業の効率も向上し、無菌充
填包装を効率化することができる。
【0025】なお、本発明は、上記実施例に限られるも
のではなく、例えば給袋箱の殺菌装置は、過酸化水素水
を用いる場合に限らず、EOG、オゾン等を利用しても
良く、また、包装袋取出口は、1個でも、また2個以上
形成して、それぞれの取出口に上記給袋装置を設けるよ
うにしても良く、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲
で種々変更し得る。また、図5に示すように、給袋部B
と待機部Cとを隔離板Eを介して密着させてもよい。こ
の場合、図2における直線G部分の掘削部及びエアー孔
16aは不用となる。また、待機用蓋体23を不用と
し、掘削部を完全になくしてもよい。
【0026】また、図6に示すように、給袋箱を有底筒
状で開口部上端縁が外側に広がった給袋箱24’とし、
給袋箱を給袋装置A本体に気密に取り付ける給袋用取付
リブ21a及び待機用取付リブ23aに代えて、待機用
蓋体23を箱蓋23’とし、無底筒状で底部下端縁が内
部に突出し、その下端縁と給袋箱24の開口部上端縁と
が嵌合して給袋箱24と気密に取り付けると共に、給袋
箱24を取り付けた状態で無菌室16の床下の給袋装置
A内を気密に、且つ摺動可能となるように無菌室16の
床下面に着脱自在に取り付けられ、内部に殺菌装置24
c,24dを備えた取付治具27を2個用いてもよい。
この場合、殺菌工程が終了した給袋箱24’はこの取付
治具27に取り付けられ、内部が陽圧に保持された状態
で待機部Cから給袋部Bまでスライドされ、給袋部Bで
の給袋作業が終了した給袋箱24’は取付治具27に取
り付けられた状態で押し出される。
【0027】また、図7に示すように、給袋箱24’に
開口包装袋3の重畳体4を直接収容し、イージーピール
蓋で密封して箱蓋24a’とすると共に、給袋箱24内
部の殺菌をしておき、これを給袋装置にセットするよう
にしても好適である。この場合、密封無菌包装袋パック
は不要となり、また、待機部C及び給袋部Bにおいて必
要に応じて適宜行われる殺菌処理は、取付治具27内の
殺菌装置24c,24dによりイージーピール蓋24
a’の外表面のみを殺菌すればよく、給袋箱24’内の
殺菌装置は不要となる。
【0028】さらに、図8に示すパウチタイプの給袋容
器24”を用いることもできる。この給袋容器24”
は、プラスチックフィルムからなるパウチ(ガセット)
を給袋容器の主体とし、その上部開口部をイージーピー
ル蓋で密封して容器蓋体24a”とし、更に爪つきの折
り曲げタイプのガイド28を取り付けると共に、内部を
殺菌したものである。そして、給袋容器の搬送時には、
ピンホールの発生を防止するために、段ボール等を運送
用外装として利用し、取付治具27に給袋容器を取り付
ける際には、そのガイド28を利用し、給袋作業時には
イージーピール蓋24a”を開け、ガイド28を外して
利用するものである。
【0029】
【発明の効果】本発明の無菌充填包装方法によれば、無
菌充填包装装置を小型化することができるのみならず、
充填作業を効率化することができる。また、本発明の無
菌充填包装装置によれば、上記無菌充填包装方法を好適
に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無菌充填包装装置の一例を示す概略斜
視図である。
【図2】同無菌充填包装装置の給袋装置の一例を示す概
略正面図である。
【図3】同給袋装置の給袋部の一例を示す一部切欠き側
面図である。
【図4】同給袋装置の待機部の一例を示す一部切欠き側
面図である。
【図5】同給袋装置の他の一例を示す概略正面図であ
る。
【図6】同給袋装置の給袋部の他の一例を示す一部切欠
き側面図である。
【図7】同給袋箱の他の一例を示す断面図である。
【図8】同給袋箱の更に他の一例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 密封無菌包装袋パック 3 開口包装袋 10 無菌充填包装装置 13 充填装置 14 熱封着装置 16 無菌室 21 包装袋取出口 22 給袋用蓋体 24 給袋箱 A 給袋装置 B 給袋部 C 待機部 E 隔離板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平本 眞一 東京都港区浜松町1丁目27番12号 秀和交 差▲点▼ビル3階 東洋自動機株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一縁部に熱封着可能に開口部が形成され
    た単包装袋の重畳体を収納し、内部を殺菌した密封無菌
    包装袋パックを給袋箱に収容し、密封無菌包装袋パック
    の外表面を給袋箱内で殺菌した後に、給袋箱内と無菌室
    内とを連通させて密封無菌包装袋パック内の各単包装袋
    を順次無菌室内に給袋し、各単包装袋に内容物を充填し
    た後に該包装袋の開口部を熱封着する無菌充填包装方法
    であって、一つの給袋箱内と無菌室内とを連通させて各
    単包装袋を無菌室内に給袋し、その間に他の給袋箱内で
    他の密封無菌包装袋パックの外表面を殺菌し、上記一つ
    の給袋箱からの給袋が終了した後に、上記無菌室を一旦
    閉塞し、次いで他の給袋箱内の無菌状態を維持したまま
    で、上記一つの給袋箱と交換し、他の給袋箱内と無菌室
    とを連通させ、密封無菌包装袋パック内の各単包装袋を
    順次無菌室内に給袋することを特徴とする無菌充填包装
    方法。
  2. 【請求項2】 上記単包装袋の重畳体を直接給袋箱に収
    容し、該給袋箱をイージーピール蓋で密封すると共に、
    給袋箱の内部を殺菌し、その給袋箱のイージーピール蓋
    の外表面を殺菌した後に、該給袋箱内と無菌室内とを連
    通させることを特徴とする請求項1記載の無菌充填包装
    方法。
  3. 【請求項3】 一縁部に熱封着可能に開口部を形成した
    包装袋に内容物を充填する充填装置と、該包装袋の開口
    部を熱封着する熱封着装置とを具備し、且つ無菌室内に
    設置され、その無菌室に包装袋取出口を形成すると共
    に、上記包装袋取出口に上記包装袋の重畳体が収納さ
    れ、且つ内部が殺菌された密封無菌包装袋パックを収容
    し、内部に殺菌装置を備えた給袋箱を着脱自在に、且つ
    気密に取り付け、更に上記包装袋取出口を気密に閉塞し
    て上記無菌室内と給袋箱内とを遮断する開閉可能な蓋体
    を設けた無菌充填包装装置であって、上記包装袋取出口
    に取り付けられた給袋箱を収容する給袋部と、他の給袋
    箱を着脱自在に、且つ気密に取り付ける待機用取付治具
    を収納し、更に殺菌装置を備えた待機部とを備えると共
    に、上記給袋部と上記待機部とは導通し、且つ給袋部と
    待機部とを隔離可能な隔離板を具備する給袋装置を備え
    たことを特徴とする無菌充填包装装置。
  4. 【請求項4】 上記給袋箱は、上記包装袋の重畳体が直
    接収容され、且つ内部が殺菌されてイージーピール蓋に
    より密封されたことを特徴とする請求項3記載の無菌充
    填包装装置。
  5. 【請求項5】 上記給袋箱は、その箱底が上下動自在
    に、且つ気密に取り付けられ、該箱底を上下動させるリ
    フト装置を備えた台車に載置されたことを特徴とする請
    求項3又は4記載の無菌充填包装装置。
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