JPH09131936A - インクシートカセット機構 - Google Patents

インクシートカセット機構

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JPH09131936A
JPH09131936A JP31712895A JP31712895A JPH09131936A JP H09131936 A JPH09131936 A JP H09131936A JP 31712895 A JP31712895 A JP 31712895A JP 31712895 A JP31712895 A JP 31712895A JP H09131936 A JPH09131936 A JP H09131936A
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ink
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワンタイム用熱転写式記録装置に装着される
ことによってマルチインクシートの使用が可能となるイ
ンクシートカセットにおいて、マルチインクシートの供
給軸を制動するための駆動源をカセット内部に搭載する
構成を実用レベルにまで高めたインクシートカセット機
構を提供する。 【解決手段】 ワンタイム方式の記録装置に着脱自在に
装着するワンタイムインクシートカセットと同形状のカ
セットケース2と、該カセットケースにより回転自在に
支持されたインクシート巻取りロール3及びインクシー
ト供給ロール4と、該カセットケース内に配置されて該
インクシート供給ロールを所定の繰出し速度で回転させ
る制動機構とを備え、該制動機構により供給側の繰り出
し量を制御するようにしたマルチインクシートカセット
機構に於て、マルチインクシ−トの移動速度を制動する
制動機構として、インクシ−ト供給ロ−ル径の変化に関
係なく移動速度を一定に保つことのできるキャプスタン
ロ−ラ制動方式7、10、11、12を採用した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数回使用可能な
マルチインクシートを既存のワンタイム方式の熱転写式
記録装置に適用して使用できるようにしたインクシート
カセット機構に関する。更に詳しくは、記録装置本体の
プラテンローラ等からの駆動力により供給軸を制動しよ
うとした場合に発生する不具合である、適用可能な機種
の制限という問題をなくするために、カセットケース内
に専用の駆動モータを搭載するようにしたインクシート
カセット機構の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】熱転写式記録装置は、サーマルヘッドや
通電記録ヘッドなどの記録ヘッドによって、インクシー
ト上の染料又はインクを選択的に昇華又は溶融させてこ
れを受像シート上に転写することにより、受像シート上
に記録画像を形成するものである。異なるインク材料を
用いたインクシートカセットを一つの記録装置に交換的
に装着して用いる方式に関する提案は従来から種々なさ
れている。例えば、溶融転写インク材料と昇華転写イン
ク材料との間、更には、モノクロ転写とカラー転写との
間において、一つの記録装置における互換性を得るよう
にした提案はなされている。これらの場合に於ては、各
方式のカセット間において、インクシートの搬送速度等
に違いがない為に互換性を有した機器を作成し易い。し
かし、ワンタイム昇華転写方式のインクシートカセット
と、マルチ昇華転写方式のインクシートを交換的に使用
できる記録装置の開発は極めて困難であった。それは、
マルチ昇華転写方式の場合には、インクシート搬送速度
を受像紙の搬送速度の1/n(n:マルチ数)とする必
要があるからである。
【0003】即ち、図10は従来のワンタイムインクシ
ート専用の熱転写式記録装置の概略構成を示すブロック
図であり、インクシート供給ロール201から繰り出さ
れた1回のみ使用可能なインクシート(以下「ワンタイ
ムインクシート」と言う)205bと受像シート206
を、記録ヘッド212とプラテンローラ213との間に
挟んで搬送しながら、記録ヘッド212により画像情報
に応じた熱パターンを発生させ、上記ワンタイムインク
シート205bの染料を受像シート206に転写して画
像記録を行うものである。ワンタイムインクシート20
5bは、記録ヘッド212からの熱により受像シート2
06に融着した状態で、記録ヘッド212とプラテンロ
ーラ213との間を通過する。インクシート巻取ロール
214は、モータ、減速機構等から成る巻取ロール駆動
手段215により、トルクリミッタ等の張力付与手段2
16を介して回転駆動され、記録ヘッド212とプラテ
ンローラ213との間を通過したワンタイムインクシー
ト205bに張力を付し、受像シート206から剥離さ
せて、これを巻き取る。インクシート供給ロール201
は、制動手段202により制動を受け、ワンタイムイン
クシート205bに対して張力を付与する。他方、1回
のみ使用可能なワンタイムインクシート205bに対
し、多数回使用可能なインクシート(以下「マルチイン
クシート」と言う)の搬送速度を受像シートの搬送速度
より遅い速度で搬送して画像記録を行なうことにより、
マルチインクシートの使用密度を高め、ランニングコス
トの低下を図った熱転写式記録装置が提案されている
(特開昭62−58917号公報を参照)。然し、上記
のような熱転写式記録装置の構成では、ワンタイムイン
クシート205bしか使用できず、マルチインクシート
をワンタイムインクシート205bに置き換えた場合に
は、インクシートと受像シートとが等速で搬送されてし
まう。従って、マルチインクシートの搬送速度を受像シ
ートの搬送速度より遅い速度で搬送して画像記録を行な
い、ランニングコストの低下を図ることは不可能であっ
た。
【0004】図11は従来のマルチインクシート専用の
熱転写記録装置の構成説明図であり、この装置は、イン
クシート供給ロール201から繰り出された多数回使用
可能なマルチインクシート205aと受像シート206
を、記録ヘッド212とプラテンローラ213との間に
挟んで搬送しながら、記録ヘッド212により画像情報
に応じた熱パターンを発生させ、マルチインクシート2
05aの染料を受像シート206に転写して画像記録を
行う熱転写式記録装置である。モータ、減速機構等から
成るインクシート供給ロール駆動手段203により、イ
ンクシート供給ロール201を回転駆動し、マルチイン
クシート205aをインクシート供給ロール201の周
速で送り出すようになっている。この速度は受像シート
206の搬送速度より遅くなっている。インクシート巻
取ロール214は、モータ、減速機構等から成る巻取ロ
ール駆動手段215により、トルクリミッタ等の張力付
与手段216を介して回転駆動され、記録ヘッド212
とプラテンローラ213との間を通過したマルチインク
シート205aに張力を付与しながら、これを巻き取
る。ここで、マルチインクシート205aはn回(n>
1)使用可能な性能を有するものであり、マルチインク
シート205aと受像シート206の搬送速度比は概ね
1:nである。然し、上記のような熱転写式記録装置で
は、多数回使用可能なインクシートのマルチインクシー
ト205aしか使用できない。このような熱転写式記録
装置は上記の熱転写式記録装置とは逆に、マルチインク
シート205aの搬送速度が受像シート206の1/n
に規制されるため、ワンタイムインクシート205bの
使用ができない不具合があった。ワンタイムインクシー
ト205bはマルチインクシート205aに比べ、コス
トの面で大きく劣るが、画像品質が高い、消費電力(低
ランニングコスト)が少ない等々有利な面が多々あり、
それぞれの用途目的に応じて、マルチインクシート20
5a又はワンタイムインクシート205bのどちらのタ
イプを使用するか自由に選択できることが望ましい。然
し、従来の熱転写式記録装置は、マルチインクシート2
05a又はワンタイムインクシート205bのいずれか
のタイプの一方しか使用できないという不具合があっ
た。
【0005】
【発明の解決しようとする課題】ところで、インクシ−
トカセット中に、マルチインクシ−トの駆動を実現させ
る「マルチ制動機構」を装備することにより、一つの熱
転写紙器記録装置において、ワンタイムカセットとマル
チカセットとを交換的に使用することを可能ならしめよ
うとする背景には、従来から存在しているワンタイム機
のハ−ドにマルチ機能を搭載しようとする発想がある。
このような発想を実現する手法として、インクシート供
給軸制動の駆動力を得る為に記録装置本体側のプラテン
ロ−ラから制動の為の駆動力を得ようとする技術が知ら
れている。また、実現はされていないが、マルチカセッ
ト内部にモ−タを搭載し、このモータの駆動力で制動を
得ようとする発想も提案されている。ところが、最近で
は、カセットケ−スの標準化が進んでその形状等が共通
化されつつある(例としてVP規格、MP規格がある)
のに対して、記録装置本体の機構は各社各様であるた
め、常に前者の従来例のようにプラテンロ−ラから動力
を得ることができるとは限らない。従って、後者の従来
例のように供給ローラ制動専用の駆動モ−タをカセット
内に装備して用いることが、確実な動作を実現する上で
最良の方法である。しかし、この従来技術は発想に過ぎ
ず、具体的な機構等についての提案はなされていなかっ
た。本発明は上記に鑑みてなされたものであり、ワンタ
イム用熱転写式記録装置に装着されることによってマル
チインクシートの使用が可能となるインクシートカセッ
トにおいて、マルチインクシートの供給軸を制動するた
めの駆動源をカセット内部に搭載する構成を実用レベル
にまで高めたインクシートカセット機構を提供すること
を目的としている。
【0006】
【課題を解決する為の手段】上記目的を達成する為、請
求項1の発明は、ワンタイム方式の記録装置に着脱自在
に装着するワンタイムインクシートカセットと同形状の
カセットケースと、該カセットケースにより回転自在に
支持されたインクシート巻取りロール及びインクシート
供給ロールと、該カセットケース内に配置されて該イン
クシート供給ロールを所定の繰出し速度で回転させる制
動機構とを備え、該制動機構により供給側の繰り出し量
を制御するようにしたマルチインクシートカセット機構
に於て、上記マルチインクシ−トの移動速度を制動する
制動機構として、上記インクシ−ト供給ロ−ル径の変化
に関係なく移動速度を一定に保つことのできるキャプス
タンロ−ラ制動方式を採用したことを特徴とする。請求
項2の発明は、ワンタイム方式の記録装置に着脱自在に
装着するワンタイムインクシートカセットと同形状のカ
セットケースと、該カセットケースにより回転自在に支
持されたインクシート巻取りロール及びインクシート供
給ロールと、該カセットケース内に配置されて該インク
シート供給ロールを所定の繰出し速度で回転させる制動
機構とを備え、該制動機構により供給側の繰り出し量を
制御するようにしたマルチインクシートカセット機構に
於て、上記マルチインクシ−トの移動速度を制動する制
動機構として、インクシ−ト供給ロ−ル径の変化ととも
に移動速度が減少する供給軸制動方式を採用したことを
特徴とする。
【0007】請求項3の発明は、ワンタイム方式の記録
装置に着脱自在に装着するワンタイムインクシートカセ
ットと同形状のカセットケースと、該カセットケースに
より回転自在に支持されたインクシート巻取りロール及
びインクシート供給ロールと、該カセットケース内に配
置されて該インクシート供給ロールを所定の繰出し速度
で回転させる制動機構とを備え、該制動機構により供給
側の繰り出し量を制御するようにしたマルチインクシー
トカセット機構に於て、上記マルチインクシ−トの移動
速度を制動する制動機構として、インクシ−トの移動速
度を検出して制御部にフィ−ドバックし、制御部の制御
により移動速度を一定とさせる供給軸可変制動方式を採
用したことを特徴とする。請求項4の発明は、請求項
1、2又は3に記載の各制動方式を実現する為に、制動
モ−タと減速ギヤを上記カセットケ−ス内に配置し、記
録装置本体に設けられた巻取用モ−タによる巻取り開始
のタイミングとほぼ同じタイミングで制動動作を行うよ
うにしたことを特徴とする。
【0008】請求項5の発明は、請求項1、2又は3に
記載の各制動機構の駆動力伝達経路中に、該駆動力の伝
達を解除する解除機構を設け、該解除機構による解除方
式が、制動モータとインクシート供給ロールとの中間に
位置する中間ギヤの解除又は制動モ−タの位置移動によ
るギヤの解除であることを特徴とする。請求項6の発明
は、請求項1に記載のキャプスタンロ−ラによる制動機
構において、該キャプスタンロ−ラよりもインクシ−ト
供給ロール側の位置にインクシ−トに負荷抵抗を与える
トルクリミッタ−を配置したことを特徴とする。
【0009】請求項7の発明は、請求項5に記載する解
除機構と、請求項6に記載するトルクリミッタ−が、印
字に用いられるサ−マルヘッドの圧接/解除動作に同期
して、設定/解除されることを特徴とする。請求項8の
発明は、上記マルチインクシ−トの短手方向端縁に、印
字開始色及び各色の開始位置を示すマ−クコ−ドを配置
するとともに、マークコード検出手段を配置し、印字開
始色部の先頭位置には2つ以上のマークコードを近接配
置し、かつインクシ−トの最速送りスピ−ド時にも他色
の単一のマークコードとの違いを認識できる様、シ−ケ
ンスが組まれていることを特徴とする。請求項9の発明
は、上記記録装置本体側に設けられたインクシ−ト巻取
軸の引張り張力が、上記各制動機構による制動を解除し
た時の負荷張力よりも大きく設定されていることを特徴
とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示した
実施の形態により詳細に説明する。図1は本発明の一実
施例のインクシートカセット機構の構成説明図であり、
このインクシートカセット1は、点線で示したカセット
ケース2と、カセットケース2内に回転自在に軸支され
た供給軸3と、供給軸3と所定の間隔を隔てて回転自在
に支持された巻取軸4と、供給軸3から送り出されて巻
取軸4によって巻き取られるマルチインクシート5(供
給インクロール5a,巻取インクロール5b)と、供給
インクロール5aから送り出されたインクシート5を供
給インクロール5aの直下流側位置で受けてインクシー
トの方向を変換するプーリ6と、プーリ6から導出され
たインクシートを外周の一部に巻き掛けるためにケース
2等により回転自在に支持されたキャプスタンローラ
(制動ローラ)7と、キャプスタンローラ7の外周面に
ニップしてキャプスタンローラ7との間でインクシート
5を搬送する補助ローラ(従動ローラ)8と、キャプス
タンローラ7と同軸状に一体化されたギヤ10と、モー
タ11の出力軸に一体化されてギヤ10に駆動力を伝達
する駆動ギヤ12とを有する。カセットケース2は、ワ
ンタイム方式の記録装置に着脱自在に装着するワンタイ
ムインクシートカセットと同形状のカセットケースであ
る。
【0011】これらの各構成要素は、カセットケース2
内に配置される。キャプスタンローラ7、補助ローラ
8、ギヤ10、モータ11、駆動ギヤ12は、制動機構
を構成している。この制動機構は、その制動対象が供給
軸5aであることから、ケース内の供給軸側の空所内に
配置されるが、上記構成の制動機構であれば、当該空所
内に十分に配置可能である。このインクシートカセット
1を熱転写式記録装置にセットした場合、その印写部を
構成するプラテンローラ15とサーマルヘッド16が、
両ロール5a,5b間に導出されたインクシート5を上
下から挟む。プラテンローラ15とインクシート5との
間に受像シート17を挟んだ状態でサーマルヘッドを構
成する多数の発熱体を選択的に発熱させると、インクシ
ート上の染料又はインクが選択的に昇華又は溶融して受
像シート上に転写される。
【0012】図1に示したキャプスタンロ−ラ方式の制
動機構は、モータ11により駆動されるキャプスタンロ
ーラ7(断面円形、且つ非偏心軸)によって供給側での
インクシート繰り出し速度が決定されるので、インクシ
−ト移動速度はインクシート全長にわたって一定とな
る。しかし、供給ロール5aの近傍位置にキャプスタン
ロ−ラ7を配置するスペースを必要とするので、必然的
に供給ロール5aの収容スペースが減少し、ケース2内
に収容可能なインクシ−トの量が少なくなり、よってプ
リント可能な枚数も少なくなる。なお、上記実施例では
キャプスタンローラを用いた例を示したが、供給ローラ
から送り出されたインクシートを巻付けて、インクシー
トとの間の摩擦抵抗により繰り出し速度を決定できるロ
ーラであれば、いかなるローラであってもよい。また、
制動モータ11としてパルスモータを用いた場合には、
受像シートの移動速度(例えば4.7m/s)の1/n
(例えばn=15)の移動速度(0.31m/s)でイ
ンクシートを搬送するようにモータの回転数を設定すれ
ば良いが、制動モータ11としてDCモータを用いる場
合には図示しない減速ギヤ群を介在させる必要がある。
例えばDCモータの場合、、減速比を1/54程度にし
て出力する必要があるので、この減速比に見合う減速ギ
ヤ群を配置する。
【0013】次に、図2は本発明の他の形態例である供
給軸制動方式の概略構成図であり、この方式では、図1
の形態例の如くキャプスタンローラを設ける代わりに、
供給軸3自体に同軸状に供給軸ギヤ20を一体化し、こ
の供給軸ギヤ20をモータ11の駆動ギヤ12により直
接駆動するようにしている。この形態例においても、供
給軸ギヤ20、モータ11、駆動ギヤ12から成る制動
機構はケース2内に配置されている。従って、この供給
軸制動方式のインクシートカセットにおいては、部品点
数が少なく機構がシンプル化し、さらにケース内におけ
るインクシ−トの収容スペースを大きく確保できるの
で、プリント枚数を多くすることができる。しかし、イ
ンクシート移動速度はインクシートの消費の進行に伴っ
て減少する供給ロ−ルの径比に応じて減少するが、画質
変化に関して厳密さを求められない場合にはこのタイプ
の制動方式のカセットも十分に利用価値がある。
【0014】次に、図3は本発明の他の形態例の供給軸
可変制動方式の略図であり、この形態例は、図1と図2
の各形態例の中間的な効果を狙ったものである。この形
態例では、制動機構は、供給軸ギヤ20、モータ11、
駆動ギヤ12、ドライバー25、補正テーブル(制御手
段)26、シート移動速度検出器27等から成り、制動
機構を構成する要素の全部又は一部をケース2内に配置
する。シート移動速度検出器27は、例えば、インクシ
ート5に接して連れ回りするローラ対30、31と、一
方のローラ30と同軸一体化されたパルス板30aの外
周縁部に配置されたフォトインタラプタ32とから構成
したパルスエンコーダであり、パルス板30a外周縁に
所定の周方向間隔を隔てて形成されたスリット等をフォ
トインタラプタ23が検出することにより得られた信号
を補正テーブル26が受けて、パルスの間隔に基づいて
インクシートの移動速度を判定する。補正テーブル26
は得られたリアルタイムの移動速度を、予め記憶した基
準と成る移動速度と比較し、両者に無視できない程度の
差がある場合には、該差をなくするべく、駆動ギヤ12
の回転速度を調整し、その結果として供給軸ギヤ20、
供給ロール5aからの繰り出し速度を一定に調整する。
具体的には、供給ローラの径が減少するに連れて、イン
クシートの繰り出し速度が減速するので、減速分を補う
為に必要な分だけ、供給ロール5aの回転速度を増速さ
せる。この形態例の制動機構によれば、インクシートの
繰り出し速度は常に一定となるので、繰り出し速度のバ
ラツキに起因した画質の変動が発生しない。また、ケー
ス2内に収容可能なインクシ−トの容量(枚数)も図1
と図2の形態例の中間的な値と成る。上記各形態例の制
動機構を備えた各インクシートカセットは、ワンタイム
熱転写プリンタ−のインクシ−ト駆動機構や、カセット
化されたカラ−プリンタ−に於て利用される。
【0015】次に、図4は本発明の他の形態例の概略構
成を示す斜視図であり、この形態例は、制動モ−タ11
と減速ギヤ機構35をカセットケ−ス2内に配置し、記
録装置本体に設けられた巻取用モ−タ40による巻取
り、停止のタイミングと、制動モータ11による制動開
始、停止のタイミングとをほぼ同じくした点が特徴的で
ある。減速ギヤ35を設けるのは、上述の通り、制動モ
ータ11としてDCモータを用いた場合であり、パルス
モータを用いた場合は不要となる。記録装置本体側に設
けられる巻取り側駆動機構は、巻取用モータ40と、そ
の出力ギヤ41と、出力ギヤ41と噛合するギヤ42に
トルクリミッタ43を介して連結された係合部材44と
を有し、係合部材44が記録装置にセットされたカセッ
トのケースから露出した巻取軸4と噛合することによ
り、巻取用モータ40からの駆動力が巻取軸4、即ち巻
取ロール5bに伝達される。
【0016】記録装置本体側に設けられるヘッド昇降機
構は、サーマルヘッド16を先端で支持する2本のアー
ム50と、アームの中間部適所を上下方向に回動自在に
枢支する軸51と、ヘッド駆動モータ52と、ヘッド駆
動モータ52の出力ギヤ53と噛合するギヤ54と、ギ
ヤ54の軸心を一体的に支持する軸部材55と、軸部材
55の両端部に一体化された楕円形のカム56とを有
し、このカム56の内側面には螺旋状の溝56aが形成
され、この溝56aには各アーム50の他端部から突出
させたカムフォロワ50a(突起)が嵌合し、モータ5
2によりカム56が回転するのに伴ってカムフォロワ5
0aが溝内を移動して(内径方向から外径方向へ移動し
て)、アームを軸51を中心として上下動させる。この
ため、アーム先端のヘッド16が上下動することがで
き、プラテンローラ15に接離することができる。減速
ギヤ35は、制動モータ11の出力を所定の比率で減速
させるためのギヤ比を有したギヤから成り、その結果、
制動モータにより駆動される巻取ロール5aからのシー
ト繰り出し速度を受像シートの移動速度(プリント速
度)の1/nとすることができる。なお、符号57は用
紙走査モータであり、受像シート5を搬送するグリッド
ローラ58を駆動するものである。用紙走査モータ57
により受像シートを搬送する場合には、プラテンローラ
15は受像シートの移動により連れ回りする従動方式と
する。ただし、これは一例に過ぎず、プラテンローラ1
5を駆動してもよい。
【0017】このようにこの形態例では、その記録装置
のプリント速度(受像シート移動速度)の1/nの速度
でインクシ−トが動かされる様、制動モ−タと減速ギヤ
のギヤ比の選択が予めされる。インクシ−トの巻取モ−
タ40は記録装置本体側に設けられ、DCモ−タによる
連続回転あるいはパルスモ−タによる間欠駆動が行なわ
れて、トルクリミッタ43を介して適正なフロント張力
が設定されるとともに過剰な回転量が吸収される。マル
チインクシ−トの動作に於て、巻取を行なうスタ−ト、
ストップのタイミングと、制動を行うスタ−ト、ストッ
プのタイミングを同じにして運転することに問題はない
から、コントローラ26からの巻取モ−タ用のコントロ
−ラ信号を制動モ−タ11側に伝えることにより、簡単
にマルチ制動を実現できる。なお、ケース2の一部及び
記録装置本体側の一部に夫々接触端子を設けておいて、
カセットのセット時に両端子が接続するように構成する
ことにより、信号、ドライブ電圧の供給を行なうことが
できる。尚、カセット内のインクシ−ト5のみをケ−ス
2に対して交換的に装着する様に構成することは容易で
ある。即ち、インクシートを除いた制動機構をカセット
ケース内に固定する一方で、インクシートだけを交換可
能に構成すれば、インクシートがエンドになる度に制動
機構を含むカセットを廃棄するといった無駄をなくする
ことができる。
【0018】ドライバー25、コントローラ26、電源
は、記録装置側に位置する。制動モータ11、出力ギヤ
12、減速ギヤ35は、カセットケース2内に配置す
る。
【0019】次に、図5(a)(b)は夫々本発明の他
の形態例の要部略図であり、上記各形態例にて説明した
各制動機構の駆動力伝達経路中に、伝達力をカットする
解除機構を設けており、該伝達力解除機構が伝達経路中
間に位置するギヤの解除又は制動モ−タの位置可変によ
るギヤの解除を行うようにした点が特徴的である。図5
は解除機構の構成例を示す図であり、(a)は制動モ−
タ11そのもののを正規位置と解除位置との間を移動さ
せるようにした方法を示し、(b)は制動モータと供給
軸との間に配置されたギヤ列中のギヤの一部を移動させ
て噛み合いを外し解除する方法を示している。まず、図
5(a)の解除機構は、図2に示した如き制動機構に中
間ギヤ60、61を付加したもの、即ち、制動モータの
出力ギヤ(ウォーム)12と噛合する中間ギヤ(ウォー
ムホイール)60に一体化した小径ギヤ61と噛合する
供給軸ギヤ20を、供給軸3と一体化した制動機構に適
用されるものであり、ここでは制動モータ11の適所を
ケース2に設けた軸62により上下方向に回動可能に支
持すると共に、制動モータの一端から連結アーム63を
ヘッド16に向けて突出させる。また、連結アーム63
は、スプリング64により下方(ギヤ12がギヤ60に
噛合する方向)へ常時付勢される。また、連結アーム6
3の先端部は、ヘッド16から延びた作用片16aの上
面と係合している。以上の構成において、印字を行う為
にヘッド16が図に示した実線位置に降下している時に
は、スプリング64の力によって制動モータ11も実線
の位置に降下しているため、出力ギヤ12は中間ギヤ6
0と噛合状態にあり、供給ローラ5aの制動が行われ
る。しかし、非印字時においてヘッド16が点線で示す
退避位置に引き上げられている場合には作用片16aに
よりアーム63が押し上げられる為、制動モータ及び出
力ギヤ12も点線位置に退避する。この結果、出力ギヤ
12と中間ギヤ60との噛合が解除されて供給軸3はフ
リーとなる。
【0020】又、図5(b)の解除機構は、制動モータ
11の出力軸12と供給軸ギヤ20との間に、第1及び
第2の中間ギヤ60、70を配置して、小径ギヤ61と
第2の中間ギヤ70、第2の中間ギヤ70と供給軸ギヤ
20とを夫々噛合させると共に、第2の中間ギヤ70と
供給軸ギヤ20とが、ヘッド16が非印字位置にある時
に噛合解除状態に移行するようにした点が特徴的であ
る。即ち、この形態例では、第1の中間ギヤ60(6
1)の回転軸に対してアーム71がその基端部を回動自
在に遊嵌支持されており、アーム71の先端部はヘッド
の作用片16aの上面に係合している。また、アーム7
1と第2の中間ギヤ70とは連結しており、アーム71
が実線位置にある時には第2の中間ギヤ70も実線位置
に合って供給軸ギヤ20と噛合し、ヘッド16の上昇に
よってアーム71が鎖線位置に上昇している時には第2
の中間ギヤ70が鎖線位置に移動して供給軸ギヤ20と
の噛合を解除して、供給軸3をフリーにする。
【0021】これらの解除動作及び噛み合い動作は、印
字シ−ケンスによって、圧接と解除を繰り返すサ−マル
ヘッド16の動きから機械的に伝達させることで可能と
なっている。つまり、印字のマルチ動作が必要な時だ
け、ヘッド16はプラテンローラ15に対して圧接動作
を行なっているので、制動機構による供給軸3に対する
制動が行われるようになっている。印字が行われている
最中は、制動モ−タ11によって受像シート17の移動
速度の1/nの遅い速度でインクシ−ト5は移動される
が、このインクシ−トを次色の先頭位置にセットした
り、又は、イニシャライズ動作で印字先頭色まで一挙に
繰り上げるために移動する場合などにおいては、制動力
を解除してフリ−にし、巻取モ−タに支配されて高速で
移動させる必要がある。そうしないと一枚のプリント時
間が非常に長くなってしまう。
【0022】図6はキャプスタンロ−ラ方式の制動機構
において十分な制動力を発生させるための構成例であ
り、この構成例では制動モータ11の出力ギヤ(ウォー
ム)12からの駆動力を第1及び第2の中間ギヤ75
(75a,75b),76を介してキャプスタンローラ
7と一体のギヤ10と噛合せしめると共に抵抗付与手段
(バネ)77にてインクシート5をキャプスタンローラ
7の外周面に圧接し、更に供給軸3と同軸一体の供給ギ
ヤ78にトルクリミッタ80のギヤ部79を噛合せしめ
ている。トルクリミッタ80は負荷の発生装置を構成し
ている。なお、中間ギヤ75aはウォームホイールであ
る。図6のように、キャプスタンロ−ラ7とインクシ−
ト5間の摩擦係数:μ、巻付角:θ、シ−ト圧接力:N
などが、ケース2内の限定された空間内で最大量の制動
力を与えたとしても、目的とするインクシートの繰り出
し速度を得る為に必要な制動力Ffが得られない場合に
は、このインクシ−トの供給軸3側に負荷の発生装置を
付加してやることで前記Ff値を増大させることが出来
る。図6の形態例ではこれを小型に実現させる為、中間
ギヤ75、76から成るギヤ列を出力ギヤ(ウォーム)
12とキャプスタンローラ(制動ローラ)7との間に介
在させると共に、オイル抵抗又はスプリングを用いた摩
擦抵抗を応用する小型なトルクリミッタ80により供給
軸ギヤ20を介してキャプスタンローラを間接的に制動
させた。なお、中間ギヤを省略してトルクリミッタ80
のみを用いてもよい。
【0023】上記構成を備えた制動機構により発生可能
なシ−トの制動力:Ffは以下の様に求めることができ
る。
【0024】
【数1】 {Ff:インクシート制動力、Fb:インクシート後部
張力、μ:インクシートと制動ローラ(キャプスタンロ
ーラ)の摩擦係数、θ:インクシートの巻き付き角度
(130°:2.267rad),T:トルクリミッタ
のトルク値}次に、キャプスタンローラから成る制動ロ
ーラの駆動・伝達機構の具体的実施例を図7に示す。こ
の実施例では、制動モータの出力ギヤであるウォームか
らのトルクをウォームホイール、カシメギヤ、アイドル
ギヤ、制動ギヤを介して制動ローラ(キャプスタンロー
ラ)に伝達し、制動ローラにインクシートを巻き掛ける
ことにより制動力を付与している。この例では、制動モ
ータとして、本体巻取りモータと同一タイミング駆動す
るようにDCモータを駆動する。さらに、電源を分岐
し、ダイオードを介在させて印加電圧を適正値に設定す
る。また、外形サイズ、トルク等の条件から使用するモ
ータは、コパル LA12G−344VB標準仕様{電
圧:4,5V時、回転数:40rpm(減速比 1/2
98),トルク:500g−cm),電流:180m
A}を選定した。伝達ギヤ構成は、次の通りである。制
動ローラ径をφ8とする。 マルチインクシート線速=用紙線速×(1/n) (n:マルチ数=15) =4.71×(1/15)=0.314(mm/s) 従って、 制動ローラ回転数:N=0.314/(π×8)=0.
74966(rpm) モータ回転数に対する減速比:GR=0.74966/
40≒1/54 減速ギヤ構成を次のようにする。(m=0.5) ところで、図6に示した如き構成を備えた制動機構にあ
っては、インクシ−トの高速送りを行なう場合、中間ギ
ヤ75、76を解除するだけでは制動力の全てを解除す
ることはできず、トルクリミッタ−80による制動力の
付与も、同時に解除しなければならない。これは、トル
クリミッタ−からの制動により供給シ−トの張力が大き
くなり過ぎて、巻取移動できない場合もあるからであ
る。
【0025】図8(a)(b)は、図6に示した形態例
の中間ギヤ75と、トルクリミッタ80を同時に解除さ
せる解除機構のメカニズムの要部正面図及び平面図であ
り、この解除の為の動力がサ−マルヘッド16の解除動
作より伝達される状態を示している。この解除機構はカ
セットケ−スの側端に搭載されている。この解除機構
は、回動軸85により上下方向に回動自在に支持され且
つ一部をサーマルヘッド16から延びる連結プレート1
6bの下側に突出させた第1の回動プレート86と、回
動軸85の手前側端部に一体化された第2の回動プレー
ト87と、回動軸85から所定の角度で突出したスプリ
ングホルダ87bにより一端を保持されピン88の外周
面を経由して他端をカセット適所に固定した第1のスプ
リング89と、第1の中間ギヤ75の回転軸75Aを回
動中心として上下方向へ回動自在に支持されると共に第
2の中間ギヤ76の回転軸を支持した第3の回動プレー
ト90と、該第3の回動プレート90を反時計回り方向
(第2の中間ギヤ76の噛合方向)へ常時付勢する第2
のスプリング91と、右側端部に位置する回動軸95に
より一端部を支持されて上下方向に回動自在であると共
にトルクリミッタ80の回転軸を支持する第4の回動プ
レート96と、第4の回動プレート96を常時時計回り
方向(トルクリミッタギヤ部79の噛合方向)へ付勢す
る第3のスプリング97とを有する。
【0026】第1のスプリング89はスプリングホルダ
85aを介して第2の回動プレート87を常時半時計回
り方向へ付勢しているが、印字の為にヘッド16が降下
しているときにはスプリング89に抗して第2の回動プ
レート87は図示の位置に保持されている。非印字時に
ヘッド16が上昇すると、スプリング89により第2の
回動プレート87は半時計回り方向(矢印ア)へ回動す
る為、第2の回動プレート87の右端部のピン87aが
これと係合する第3の回動プレート90の左端部を時計
回り方向へ押し上げる。この為、第3の回動プレート9
0の右端部は矢印(イ)方向に下がり、第2の中間ギヤ
76がキャプスタンローラのギヤ10から離間する。第
3の回動プレート90の右端部のピン90aは第4の回
動プレート96の左端部に係合しており、(イ)方向へ
の回動時に第4の回動プレート96を半時計回り方向へ
回動させる。この為、第4の回動プレート96により支
持されたトルクリミッタ80のギヤ79が供給軸ギヤ7
8から離間して供給軸3をフリーにする。
【0027】上記各部材の解除動作は連動して行われ、
解除状態から制動可能な状態への復帰は、上記と逆の動
作により行われる。即ち、ヘッド16が下降することに
より、各部材が上記と逆の動作を行って、第2の中間ギ
ヤ76がキャプスタンローラのギヤ10と噛合し、且つ
トルクリミッタのギヤ79が供給軸ギヤ78と噛合した
状態となる。この様にサ−マルヘッドの動きに同期し
て、簡単な機構で中間ギヤとトルクリミッタ−を同時に
設定又は解除することが出来る。
【0028】次に、本発明の他の形態例は、記録装置本
体側に設けられたインクシ−ト巻取軸の引張り張力が、
マルチ制動を解除した時の負荷張力よりも大きく設定さ
れていることを特徴としている。即ち、図8において説
明したように、上記の様にしてマルチ制動力の伝達が解
除された時、インクシ−ト供給軸3から引き出されるイ
ンクシ−ト5の張力を上廻るように、巻取側の張力は設
定されなければならない。巻取側に設けられたトルクリ
ミッタ−によって、その力は設定される。これがインク
シ−トを高速移動させるための条件となる。
【0029】次に、図9(a)は、従来のワンタイムイ
ンクシ−ト100の色位置を検出するマ−クコ−ドの塗
布形態と、マークコード検出手段としてのセンサ−10
1(透過型のフォトセンサ−)を設ける位置を示してい
る。下段のパルス状波形のHighの部分はセンサ−1
01によりマークコードを読み取ることにより得られた
位置信号であり、長、短の連続したコ−ド認識(MC−
1部分)で印字先頭色であるY(イエロー)を位置決め
している。その後、1発だけのパルス信号を前記連続コ
−ド(MC−1部分)の後に認識すると、その位置はM
(マゼンタ)の先頭のコード(MC−2)であり、順
次、MC−2、MC−4位置に於てC(シアン)、Yの
先頭マークコードを認識する。図示しない制御部は、セ
ンサ101からの検知信号に基づいてインクシートを移
動させることにより、ヘッド16による印字開始位置に
各色の領域を位置決めすることができる。カセットを交
換する場合などのように、ヘッド16に対応する色領域
の位置が、任意の位置にある場合には、Yの先頭マーク
コードを確認する必要があるので、1発だけのマークコ
ード信号の位置では停止インクシート搬送を停止せずに
通過し、必ず連続コ−ドの認識後に停止させる。こうし
て、Yの先頭マークコードの認識後に、初めてY、或は
Y以外の色の領域をヘッド位置に移動させることができ
ることとなる。
【0030】次に、図9(b)は本発明のマルチインク
シ−ト用のマ−クコ−ド形態及びその認識方法を示す図
であり、マルチインクシ−ト110の短手方向端縁に沿
ってマ−クコ−ドmcを設けるとともに、各マークコー
ドの移動経路に沿ってこれらを認識可能となるようにフ
ォトセンサ(マークコード検出手段)111を配置して
いる。ワンタイムインクシ−トとは異なり、マルチイン
クシ−ト110の場合は塗布されているインクの厚さが
厚い為に、インク中に存在する染料やバインダ−等によ
って透過率が下がる。この為、ワンタイムインクシート
のように、インクシ−トの内側位置でインク領域とマー
ク領域との間に透過率のレベル差を設けることはできな
い。したがって、マルチインクシートでは側端縁に透明
部を帯状に形成する一方で、該透明部上にマークコード
mcを設けることにより,検出のS/Nを向上させるこ
とができる。また、インクシ−ト全長に於ける位置検出
エリアを最小にして、コスト的な無駄を少なくすること
もできる。
【0031】なお、先頭色であるYを確実に認識する為
には必ずマ−クコ−ドmcのパルス信号の間隔時間はt
1 <t2 (t1 は先頭色のマークコードを認識した2つ
の連続したパルス間の間隔、t2 は2つの非先頭色のマ
ークコードを認識した2つのパルス間の間隔)でなけれ
ばならない。インクシ−ト110の移動線速が最も速く
なる最終巻取時に於けるt2 時間よりも短い時間で連続
パルスを検出した時は、先頭色のマークコードであると
認識できる様にシ−ケンスソフトを組んでおく。
【0032】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明は、ワ
ンタイム方式の記録装置に着脱自在に装着するワンタイ
ムインクシートカセットと同形状のカセットケースと、
該カセットケースにより回転自在に支持されたインクシ
ート巻取りロール及びインクシート供給ロールと、該カ
セットケース内に配置されて該インクシート供給ロール
を所定の繰出し速度で回転させる制動機構とを備え、該
制動機構により供給側の繰り出し量を制御するようにし
たマルチインクシートカセット機構に於て、上記マルチ
インクシ−トの移動速度を制動する制動機構として、上
記インクシ−ト供給ロ−ル径の変化に関係なく移動速度
を一定に保つことのできるキャプスタンロ−ラ制動方式
を採用した。つまり、制動モータにより駆動されるキャ
プスタンローラ(断面円形、且つ非偏心軸)によって供
給側でのインクシート繰り出し速度が決定されるので、
インクシ−ト移動速度はインクシート全長にわたって一
定となる。
【0033】請求項2の発明は、上記マルチインクシ−
トの移動速度を制動する制動機構として、インクシ−ト
供給ロ−ル径の変化とともに移動速度が減少する供給軸
制動方式を採用したので、部品点数が少なく機構がシン
プル化し、さらにケース内におけるインクシ−トの収容
スペースを大きく確保できるので、プリント枚数を多く
することができる。請求項3の発明は、上記マルチイン
クシ−トの移動速度を制動する制動機構として、インク
シ−トの移動速度を検出して制御部にフィ−ドバック
し、制御部の制御により移動速度を一定とさせる供給軸
可変制動方式を採用したので、インクシートの繰り出し
速度が常に一定となり、繰り出し速度のバラツキに起因
した画質の変動が発生しない。また、ケース内に収容可
能なインクシ−トの容量(枚数)も請求項1と請求項2
の発明の中間的な値となる。
【0034】請求項4の発明は、請求項1、2又は3に
記載の各制動方式を実現する為に、制動モ−タと減速ギ
ヤを上記カセットケ−ス内に配置し、記録装置本体に設
けられた巻取用モ−タによる巻取り開始のタイミングと
ほぼ同じタイミングで制動動作を行うようにした。この
ため、応答性のよい効率的な制動を実現することができ
る。請求項5の発明は、請求項1、2又は3に記載の各
制動機構の駆動力伝達経路中に、該駆動力の伝達を解除
する解除機構を設け、該解除機構による解除方式が、制
動モータとインクシート供給ロールとの中間に位置する
中間ギヤの解除又は制動モ−タの位置移動によるギヤの
解除であるため、簡単な構成により制動機構を解除して
供給ロールをフリーとし、高速送りを実行できる。
【0035】請求項6の発明は、請求項1に記載のキャ
プスタンロ−ラによる制動機構において、該キャプスタ
ンロ−ラよりもインクシ−ト供給ロール側の位置にイン
クシ−トに負荷抵抗を与えるトルクリミッタ−を配置し
たので、供給ロールに対する制動を効率的に行うことが
できる。請求項7の発明は、請求項5に記載する解除機
構と、請求項6に記載するトルクリミッタ−が、印字に
用いられるサ−マルヘッドの圧接/解除動作に同期し
て、設定/解除されるように構成したので、非印字状態
への移行と同時に制動を解除して供給ロールをフリーに
し、高速送りを実現できる。
【0036】請求項8の発明は、上記マルチインクシ−
トの短手方向端縁に、印字開始色及び各色の開始位置を
示すマ−クコ−ドを配置するとともに、マークコード検
出手段を配置し、印字開始色部の先頭位置には2つ以上
のマークコードを近接配置し、かつインクシ−トの最速
送りスピ−ド時にも他色の単一のマークコードとの違い
を認識できる様、シ−ケンスが組まれているので、ワン
タイムインクシートカセットの場合と同様に各色の位置
を認識し、位置決めすることができる。請求項9の発明
は、上記記録装置本体側に設けられたインクシ−ト巻取
軸の引張り張力が、上記各制動機構による制動を解除し
た時の負荷張力よりも大きく設定されているので、イン
クシートの高速送りを確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態例の制動機構の略図。
【図2】本発明の他の形態例の制動機構の略図。
【図3】本発明の他の形態例の制動機構の略図。
【図4】本発明の他の形態例の制動機構の斜視図。
【図5】(a) は制動解除機構の一例を示す図、(b) は他
の制動解除機構の一例を示す図。
【図6】キャプスタンローラ方式の制動機構の他の構成
図。
【図7】制動ローラの駆動・伝達機構の具体的実施例の
図。
【図8】(a) 及び(b) は制動解除機構の一例の正面図及
び平面図。
【図9】(a) は従来のワンタイムインクシートにおける
色の位置を示すマークコード及び検出波形図、(b) は本
発明のマルチインクシートにおける色の位置を示すマー
クコード及び検出波形図。
【図10】従来の熱転写式記録装置の概略構成のブロッ
ク図。
【図11】他の従来例の熱転写式記録装置の概略構成の
ブロック図。
【符号の説明】
1 インクシートカセット、2 カセットケース、3
供給軸、4 巻取軸、5 マルチインクシート、5a,
供給インクロール,5b 巻取インクロール,6 プー
リ、7 キャプスタンローラ、8 補助ローラ(従動ロ
ーラ)、10ギヤ、11 制動モータ、12 駆動ギ
ヤ、15 プラテンローラ、16 サーマルヘッド、1
7 受像シート、20 供給軸ギヤ、25 モータドラ
イバ、26 補正テーブル(制御手段)、27 シート
移動速度検出器、30 ローラ、32 フォトインタラ
プタ、35 減速ギヤ機構、40 巻取用モ−タ、41
出力ギヤ、42 ギヤ、43 トルクリミッタ、44
係合部材、50 アーム、51 軸、52 ヘッド駆
動モータ、53 出力ギヤ、54 ギヤ、55 軸部
材、56 カム、60 中間ギヤ(ウォームホイー
ル)、61小径ギヤ、62 軸、63 連結アーム、6
4 スプリング、70 第2の中間ギヤ、71 アー
ム、75 75 第1の中間ギヤ,76 第2の中間ギ
ヤ、77 抵抗付与手段(バネ)、80 トルクリミッ
タ、85 回動軸、86 第1の回動プレート、87
第2の回動プレート、88 ピン、89 第1のスプリ
ング、90 第3の回動プレート、91 第2のスプリ
ング、95 回動軸、96 第4の回動プレート、97
第3のスプリング、100 ワンタイムインクシ−
ト、101 センサー、110 マルチインクシ−ト、
111 センサー、

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワンタイム方式の記録装置に着脱自在に
    装着するワンタイムインクシートカセットと同形状のカ
    セットケースと、該カセットケースにより回転自在に支
    持されたインクシート巻取りロール及びインクシート供
    給ロールと、該カセットケース内に配置されて該インク
    シート供給ロールを所定の繰出し速度で回転させる制動
    機構とを備え、該制動機構により供給側の繰り出し量を
    制御するようにしたマルチインクシートカセット機構に
    於て、 上記マルチインクシ−トの移動速度を制動する制動機構
    として、上記インクシ−ト供給ロ−ル径の変化に関係な
    く移動速度を一定に保つことのできるキャプスタンロ−
    ラ制動方式を採用したことを特徴とするインクシートカ
    セット機構。
  2. 【請求項2】 ワンタイム方式の記録装置に着脱自在に
    装着するワンタイムインクシートカセットと同形状のカ
    セットケースと、該カセットケースにより回転自在に支
    持されたインクシート巻取りロール及びインクシート供
    給ロールと、該カセットケース内に配置されて該インク
    シート供給ロールを所定の繰出し速度で回転させる制動
    機構とを備え、該制動機構により供給側の繰り出し量を
    制御するようにしたマルチインクシートカセット機構に
    於て、 上記マルチインクシ−トの移動速度を制動する制動機構
    として、インクシ−ト供給ロ−ル径の変化とともに移動
    速度が減少する供給軸制動方式を採用したことを特徴と
    するインクシートカセット機構。
  3. 【請求項3】 ワンタイム方式の記録装置に着脱自在に
    装着するワンタイムインクシートカセットと同形状のカ
    セットケースと、該カセットケースにより回転自在に支
    持されたインクシート巻取りロール及びインクシート供
    給ロールと、該カセットケース内に配置されて該インク
    シート供給ロールを所定の繰出し速度で回転させる制動
    機構とを備え、該制動機構により供給側の繰り出し量を
    制御するようにしたマルチインクシートカセット機構に
    於て、 上記マルチインクシ−トの移動速度を制動する制動機構
    として、インクシ−トの移動速度を検出して制御部にフ
    ィ−ドバックし、制御部の制御により移動速度を一定と
    させる供給軸可変制動方式を採用したことを特徴とする
    インクシートカセット機構。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3に記載の各制動方式
    を実現する為に、制動モ−タと減速ギヤを上記カセット
    ケ−ス内に配置し、記録装置本体に設けられた巻取用モ
    −タによる巻取り開始のタイミングとほぼ同じタイミン
    グで制動動作を行うようにしたことを特徴とするインク
    シートカセット機構。
  5. 【請求項5】 請求項1、2又は3に記載の各制動機構
    の駆動力伝達経路中に、該駆動力の伝達を解除する解除
    機構を設け、 該解除機構による解除方式が、制動モータとインクシー
    ト供給ロールとの中間に位置する中間ギヤの解除又は制
    動モ−タの位置移動によるギヤの解除であることを特徴
    とするインクシートカセット機構。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のキャプスタンロ−ラに
    よる制動機構において、該キャプスタンロ−ラよりもイ
    ンクシ−ト供給ロール側の位置にインクシ−トに負荷抵
    抗を与えるトルクリミッタ−を配置したことを特徴とす
    るインクシートカセット機構。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載する解除機構と、請求項
    6に記載するトルクリミッタ−が、印字に用いられるサ
    −マルヘッドの圧接/解除動作に同期して、設定/解除
    されることを特徴とするインクシートカセット機構。
  8. 【請求項8】 上記マルチインクシ−トの短手方向端縁
    に、印字開始色及び各色の開始位置を示すマ−クコ−ド
    を配置するとともに、マークコード検出手段を配置し、
    印字開始色部の先頭位置には2つ以上のマークコードを
    近接配置し、かつインクシ−トの最速送りスピ−ド時に
    も他色の単一のマークコードとの違いを認識できる様、
    シ−ケンスが組まれていることを特徴とする請求項1乃
    至7記載のインクシートカセット機構。
  9. 【請求項9】 上記記録装置本体側に設けられたインク
    シ−ト巻取軸の引張り張力が、上記各制動機構による制
    動を解除した時の負荷張力よりも大きく設定されている
    ことを特徴とする請求項1乃至8記載のインクシートカ
    セット機構。
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